2000年のお茶
ちょっと私は何回かうまくいれられなかったんだけど、へべが上手にいれてくれた。まぁ(常道王道のことながら)葉っぱを沢山使ってくれよ、ということのようだ。腰の座った飲み口でなかなかに妙味あり。頭に浮かぶ色彩は茶色ながら、何処か若々しい振る舞いがある。「仕事の合間にちょっとお茶にしよ」によく響いてました。 (AQ! 00.07)
東方美人(白毫烏龍茶)
1997 台湾 麗健茶荘(二子玉川)
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ぐえっ。ぐえぐえっ。いや何を嘆じておりますかと言いますと、出て来ちゃったんですよ、これ。未開封のまま戸棚の奥深くから。参ったね。まぁ「大学生の部室」のように整理のつかない我が家ですから、こういうことがあるんですが。
この麗健茶荘というのは今はもう無いショップ。二子玉川高島屋SCの地下に1997年くらいにオープンした台湾系のお茶の豊富な店だったんですが、1年くらいしかもたなかったんじゃないかなぁ。そのすぐ後くらいから、現在に至る「中国茶のちょっとしたブーム」が始まったわけで、玉川高島屋も中途半端な「中国茶フェア」をたまにやっていたりするんだから、まことに「惜しかった」ということになりますわね。
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で、この3年間見捨てられた東方美人だけど、穏やかで奇麗な枯れ草の香りが品の良いダージリンのようで、なかなかに飲めたのでした。そういうもんかね? 未開封だったしね。 (AQ! 00.05)
結構いい値段だったが、それだけのことはある、バランスの取れた凍頂烏龍。華麗なのにどっしりとしている所が素晴しい。美味。 (AQ! 00.04)
酔貴妃
1999 福建省 茶藝樂園尖沙咀店(香港)
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茶藝樂園のパッケージは饒舌で、
酔貴妃(密香)
品質:優質鉄観音
適宜:追及甘香・力厚烏龍茶者
Elegant Queen (Medium Taste)
なんてことが書いてある。その通りでございます。かなり茶色いイメージ。結構安くはないお茶なのだが、妙に気楽タイプの延長として飲める。 (AQ! 00.04)
New Ilam Tea First Flash Kanyam
1994 カトマンズの茶舗
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冷凍庫より。カトマンズで買ってきた、目玉の絵の木箱。これで最後。「うーん、ネパールの大地を思い出す土の香り」…って、それは嘘。でも素朴タイプではある。 (AQ! 00.04)
凍頂烏龍99冬茶
1999 南投県 立川悟空(立川) にて
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オーソドックスな凍頂烏龍。活気あり。 (AQ! 00.04)
高級鉄観音99秋茶
1999 福建省 立川悟空(立川) にて
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安易な名前だ、でも美味しいぞ。The鉄観音、って感じですかね。 (AQ! 00.04)
毛蟹99秋茶
1999 福建省 立川悟空(立川) にて
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茶葉の裏の毛と淡水蟹の鋏の毛と、似てるでしょ、というネーミングは如何なものか。などとどうでもいいことを言いながらなかなかに味わい深く胆力のある茶を楽しむ。 (AQ! 00.04)
炭火精選鉄観音
1999 福建省 茶壷天堂(成城) にて
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これは香港・茗香茶荘のお茶。地味だがジックリした楽しみで、ノンビリした田舎の午後って感じでしょうか。素晴しい。 (AQ! 00.04)
鳳凰單叢
1999 広東省 茶壷天堂(成城) にて
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この鳳凰單叢も楽茶軒のお茶かな、ほのぼのフルーティ、というか穏やかめの印象。 (AQ! 00.04)
小さい茶葉。素朴・小柄だがなかなか味わい深い奴。って感じかなぁ。実はこの後に4,5種類、続けていただいてしまったので、記憶が曖昧化している。(^^;) (AQ! 00.04)
台灣凍頂烏龍
1999 南投県 茶壷天堂(成城) にて
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こちらの扱いは、香港楽茶軒の茶葉で、この凍頂烏龍も。地に足が付いたタイプの華麗さ。 (AQ! 00.04)
得奨秋観音99秋茶
1999 福建省 茶壷天堂(成城) にて
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成城は地元と言える我が家であるのだが、茶壷天堂の存在に気が付かなかったのはひたすらに間抜け。何せ、web世界で聞きつけて伺った次第。場所は駅前郵便局の向かいでちっとも難しく無いのだが、「ビルの2階」というのが視線の問題としては盲点なんだよー。と言い訳する地元民なワシらだが、茶壷天堂を営む井上さんの地元歴はワシらなぞ足元にも及ばない…町内についての大概の話に「あぁ、アソコの誰それさん家のとこは…」って調子で、ひたすら聞き入る。本来はアンティークショップで、屋号の通り、茶壷の方が専門っぽいのかな。その傍ら、茶館を営業中、という具合。お茶の方はしっかりしたポリシーがある。香港樂茶軒の葉先生としっかりとしたコネクションがあるようで、樂茶軒ルートの本土物を中心とする由。町内で樂茶軒のお茶が買えるとわっ。 井上夫妻がのんびり構えているせいかまさに中国茶サロンの趣きで、ダラダラと午後中ダベって得奨秋観音・台灣凍頂烏龍・千年矮・鳳凰単叢・茗香の炭火精選鉄観音といただくも(こんなことを此処で書いていいものか迷わしいが)最初に注文の千年矮以外はご馳走になってしまったことよ。
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得奨秋観音はその名の通り、香港のプライズウィナーであると言うのだが、いやはや何とも、無茶苦茶旨かった。大好き。何で?と言われても困るが、自然である感じ・要素の多さ・飲み口の深さ、が印象に残る。 (AQ! 00.04)
…といってたら、井上さん、祖師谷大蔵に移転だって。 (AQ! 00.11)
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雪中翠玉99冬茶
1999 台湾 立川悟空(立川) にて
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見渡す限りの「飲茶飲茶…エビチリエビチリ…」で、己れのレゾンデトルを見失いかけている店が立ち並ぶ立川中華街の中で、スイスイと悟空だけは気持ち良さそうに店を営んでいる。[店前面がショップで品揃え豊か、釣書きが一寸キッチュで説明も面白く、店員とコミュニケートしなくても物色できる]などは、場所柄の客をよく押さえた店作りか。それはともかく、お茶の品揃えもとても豊か。福建省の99秋茶、台湾の99冬茶も幾つも可愛く並んでいた。
奥が茶館で結構広い。電熱(よく見る台湾製)とアルコールランプ併用。アルコールランプは趣きあるが、火を点けるのに店の人を呼ばないといけないのがちょっと…。お茶に加え、点心も豊富、「店主のおかあさん風肉まん」がなかなか旨かった(ふかし方はイマイチだったけど)。 |
雪中翠玉というのは、酸化を止めて乾燥する過程の所を、火入れでなく冷凍で行うという、何ともチャイニーズマジックというか飛び蹴りのような技による翠玉。これがねぇ、ちょっとホロっとするような清々しさで思わず目頭をおさえてしまっただよ。回帰して思う青春のような茶。意外と粘り腰もあって、3煎くらいで味・香とも終わりと思いきや、6,7煎まで味は残ってた。 (AQ! 00.03)
高級奇蘭99秋茶
1999 福建省?広東省? 立川悟空(立川) にて
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(雪中翠玉の後に高級奇蘭をいただいたのが)打順がよかったのか、これまた感動を感じられる味わい。ややフルーツのある飲み口の烏龍、ぐらいのイメージで、奇麗さが印象的。3煎くらいまでは人を動かすものがある。何故かシミジミと。 (AQ! 00.03)
潮州單叢茶
1999 広東省 雅趣 (京都) にて
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先斗町の「長竹」が満席で河原町を下り、風変わりな「雅趣」へ。町会所のような作りの畳敷き。若い中国人のご主人とそのロシア人の妻はともに留学で日本へ来た、とかいう話。ヤカンから一揃いお茶道具が卓にセットされている。値段が安目の設定で、台湾高山茶・潮州單叢茶はともに500円以下。一杯目は主人のサーブ。茶杯をならべた所に茶壷の蓋をちょこんと乗せたり、茶杯にお湯を満たした中にもう一つの茶杯をクルクル回して洗う作法とか、小技が器用である。 | (AQ! 00.02)
高山茶らしい香り。廉価。 (AQ! 00.02)
木柵鉄観音
1999 台北県 梅舎茶館 (池袋) にて
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1999年台北市鉄観音のコンテストで第三位とかの銘茶。これ、すんばらしかった。とにかく内容が濃い。膝をつきあわせてわかりあえた、というような。十煎くらいに至るまで、主張が残る。花と木と地(ミネラル)の調和。
南池袋のビル2Fのまだ新しい茶館で、広くはないけど居心地がよい。遊茶なんかと同じ電熱ヤカンを使っている。「台湾製で電圧の関係か、湧くのが早くていいんですよ。でも、店内の物が一斉にオンになったらブレーカー飛ぶかしら?」とノンキに笑っておられる女主人は「まだ勉強中ですから何でも教えてください」と謙虚ながらシッカリとした知識の人。裏で洗い物などしていると、来客に気が付かなかったりすることがあるのが、玉にキズというかやはりノンキというか…。そそられる茶請けがドーンと揃っているのが特徴で、楽しいよん。日曜の夕方、色んなタイプの客層で賑わう。 | (AQ! 00.02)
ころんとした茶壷で。これはおいしい。すこぶるおいしかったけど、なんていったらいいのやら。茶色い爺さん、というと枯れてるみたいだけど、枯れてはいなくて、なかなかの話好きで、いつまでたっても後ろ姿にならずにそこにいたので楽しかった、というような。 (へべ 00.02)
文山包種
1999 台北県 梅舎茶館 (池袋) にて
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奇麗に蘭の花が開く。不確かな華麗さでなくて地に足はついている感じ。聞香杯は陶酔的。 (AQ! 00.02) 白磁の蓋碗でいれて白磁の茶器で。聞香杯の花咲く香りが、2煎目では茶杯にも降臨。 (へべ 00.02)
ホテルオークラの中国料理店にて飲茶。お汁粉のおうす、みたいな豆類の感触ある薄目の黒茶。 (AQ! 00.02)
天香單叢
1999 広東省? 三思堂(香港銅鑼灣)
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針金のような独特な細〜く揉まれた葉。乾いたままではあまり香らず乾物っぽさがあるのに、ほんとのちょっと湿っただけで蜜の香りが爆烈する。ピーチネクターかなぁ、という鼻が乱舞する。味は甘だらけず、キュっと茶色に締った所あり。広東省っぽい気がするがどうか(←聞いてこいよ(^_^;))、尋ねて覚えているのは「これは水仙だよ」という話。 (AQ! 00.01)
そろそろ終わり。このお茶は香りのトキメキが、開封時が一番強かったなぁ。お茶箱の中で、わりと駆け足でフツーに。
この「三思堂」さんは、銅鑼灣の「そごう」(土日などは爆烈的混雑)の裏手の、雑居オフィスビルの中の9階の一室に店を構える(銅鑼灣謝斐道506聡成商業中心901 TEL2892-2463)。ビルはちょっと入りにくいが、店は感じが良くて、お勧めの一軒。1999.10に我々が辿りついたときには、店のドアが閉まっていた。「ありゃ」。鍵は閉まっているが、ガラス越しに見る店内は「今日はお休み」ってわけでもなさそう…。迷うことしばし。「まぁ出直そうかね?」と言い出したところに、「アレレ、すみませーん」とご主人が戻ってきた。実に当たりの柔らかい主人の日本語は特Aランク。無茶苦茶に上手いです。現地観光ガイドでもこれだけ話せる人は珍しい。下手な日本人より奇麗。色々な話を聞きながら、ゆっくり試飲。日本進出も視野に入れているらしく、解説リーフレットの類も日本語並記。 狭い店内に、お茶と茶器がコンパクトに可愛く並ぶ。茶器の品揃えが、普段使いのリーズナブルな価格にして、非常に趣味がよろしい。ワシらは此処のが一番好きかもしれない。実際に、茶壷と蓋杯を買っちゃいました。この茶壷はホントにキュートで現愛用。あ、そだそだ、この茶壷を「ください」とお願いすると、「はいはい…ん?」と何か茶壷を眺めている。どうしたのかなと思ったら「ここの所に傷があります」と蓋の一部を指さしている。よく見ると確かに土の色が1mmほど少し違うんだけど、これは傷とは言わんと思うがなぁ…。「え、あぁ、いいですよ、このくらい…」と言ったんだけど、あっと言う間に値札200HK$の茶壷が頼みもせんのに「150HK$にしておきますね」ということになった。…「ホントにこれって香港での買い物?」…って感じだよ〜ん。そもそも他店比で、この茶壷は200HK$でも安いみたいだけど。
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(AQ! 00.03)
あ、今日はとってもまろやかに美味しくはいったなぁ。お茶は難しい。(^^;) なんか東京の空気に馴染んできたような飲み口。 (AQ! 00.04)
眺めの良い「遊茶」の茶坊にて蓋碗で。一瞬、香りに穀類が混じるが、緑が強く柄の大きいバランスのとれたお茶。緑甘い。細くかけそき茶葉であるのに。4,5煎まで、いれてしまえば十分に美味しい。ちょっと緑の葉脈のような残り方をする。 (AQ! 00.01)
これぞ巖茶、と申しますか、まさに堂々とした響きある、中国茶の醍醐味を味わう。厳しさとふくよかさのバランスが良い。銘品。全体のスケールがとても大きいので、細部を掴んで色々と形容するのが難しい感じがある。
「遊茶」の茶坊で信陽毛尖と肉桂をゆっくりいただいた後、1階の売り場でガラスの茶海でも買おうと見ていたところで、(「遊茶」の)林さんにみつかった。ニコニコして、「あらぁどうも今日はー、是非、何か飲んでいってください」。で今度は一階で幾つか試すこととなった。 (あぁ、美味しいお茶は幾らでも飲める…しかし、私は遊茶に買いに来るのは実はまだ2回目なのである。何て人覚えがよくて、いいひと、なんだー、リンさん) ちょうどお客さんの入れ替わったとこで、試飲席の奥に陣取る…と、このロケーションのおかげで、思わぬ長居をまたすることになってしまった。「こちら、良いと思うんですが…」と林さんがまず出してくれたのが、特級翠玉高山茶。「うひゃ、これ好き〜」、と二人で喜んでいるところで、日曜の夕方らしく、お客さんのラッシュが始まり、林さんは「ゆっくりしててください〜」と接客に追われる(何か発送注文のややこしいヒト、とか来てて)。こちらは急ぐ旅でなし、おかげで何煎も楽しめ(翠玉はホントに好きだった。買った)…そして、奥に入っちゃってるから、入れ替わり立ち替わりの試飲席から出られないのね(ラッキー(^_^;))。それぞれの試飲のお付き合いで阿里山高山茶、東方美人。 そんなこんなしてると、アリ?、何か知った顔が見え隠れた気がする…。「おっ、石井さんじゃぁ…」
「トリリンだぁ〜」(トリリンはウチの家庭内名称で、正しくは「レストラン馮」のメートル&ソムリエの鳥山氏) 鳥山さんは奥様と一緒に中国茶の買い物。このヒトも私服で見るとすっかり「原宿の若者」みたいだ。奥さん(美人でなかなかの「お願い上手」)に「ウチのお客様でこないだも88DRCのEchezeauxを飲んでいただいて…」とワシらのことを説明なさりながら(ああ、このヒトの記憶力もプロフェッショナル)、「あ、翠玉ですね、良いですよね〜」。私は「馮でも中国茶出さないの?」なんて言ってみるが「でも馮はアンフュージョン・フレを飲みたいしなぁ」と自分で取り下げてみたり。試飲席の5席目はレピシエの若い女性の方(遊茶の方たちとは知り合い)がみえて、その頃には(遊茶の)藤井さんも上から降りてきて、で、談論百発の和みの試飲室であった。正山小種と(私にとっては再びの)岩茶肉桂。ラプサンスーチョンは鳥山夫人のリクエストだが、ここのは美味しいよーん。すっかり御商売の邪魔(^_^;)、という気もしながら閉店時間近くまで遊んでしまった。トリリンは阿里山を買ったのかな。 | (AQ! 00.01)
Sさん邸新年会に持ち寄る。甘霞みが漂うようで、柔和だが細かい表情のある穏やかな響き。 (AQ! 00.01)
ホッコリとしたお茶で、ベーシックな落ち着き。実は何処となくもう一延びしそうなのに失速するような印象を持たないでもなく、例えばひょっとして、この茶は少しウチの水が合わないのかな、という気もした。 (AQ! 00.01)
文山包種茶
1999 台北県 月和茶 (経堂) にて
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華やかに艶然たる蘭の香り。味は特色が薄いかも。三煎目あたりからちょっと急に落ちて行った気がする。 (AQ! 00.01)
経堂南口を南下、殆ど城山通りに着きそうな一画の2階。基調は中国アンティークなのだろうか、ちょっと「古びた山間の分校」味が加味されていて、空気がまるっきりノンビリしている素晴しい内装。台湾の田舎の茶館にでもいるような…という錯覚の演出が気持ち良い。大阪の蕎麦屋「凡愚」を思い出したり、も。 |
これは素晴しく特色のある甘清いお茶。売ってたら買いたいような。 (AQ! 00.01)
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