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フランス料理店(東京)「か」~「こ」
この一覧は五十音順になっています。
 
 

  カーヴ・ド・ヴィーニュ
  
中央区銀座4-13-15 03-3549-6181 www.cave-des-vignes.com
11:30~14:00/18:00~23:00 日休
depuis 1998
・ ちょっとビックリするくらい冴えた料理のワインバー (1999.2)

note  あくまでワインバーです。雰囲気やサービスは「フランス料理店」のそれではありません。(1999.2)
 開店当初よりソムリエとしてサービスの中心にあたっていた松岡氏は1999年いっぱいを持って、新天地へと旅立ったとのこと。(2000.2)

1998年10月 ☆

[AQ!]
 1998年7月に、青山「アンフォール」銀座「マノワールダスティン」のオーナーシェフ五十嵐氏がオープン。両仏料理店のカーヴとしての役割も持つ店、というか、当初は、単にカーヴを借りたつもりだった、という話もあるが、ワインバーとしては場所・内装も立派な方だ。奥のカーヴは3畳くらいの広さの部屋でたしかに3店分のワインがギッシリと寝ている。
 サービスの陣頭にあたるのは、それまで「アンフォール」でウヒウヒとソムリエをつとめていた松岡氏(ex.アラジン、しらとり)で、でかいカーヴを任されて、より以上にウヒャウヒャしている。場所柄、ダスティンの仕事が明けた五十嵐シェフの姿が目撃されたりもする。
 さて、特筆すべきは料理である。ワインバーということで、小盛り(食事として食べると一人あたま3皿+デセール1皿で適量くらい)で酒に合わせやすいメニューが、多くは1500円前後で用意されているのだが、その調理のクォリティたるや、スーパーである。「アンフォール」ファンに説明するならば、眼前に「五十嵐時代のアンフォール」の幻がグワーっと迫ってくるような料理。素材の本質的な香りが舞い踊っている。種明かしは簡単で、その頃のアンフォールで常に五十嵐シェフの隣でせっせと働いていた五味氏(顔を見ると、あああの人!、と思う方も多いのでは…)が厨房を任されているのだ。
 正直の感想、東京のフランス料理屋の中に入れてしまっても上位の料理だと思われる。贅沢というかもったいないというか…。

1999年 2月 ☆

 *ブーダンノワール
 *鱚と菜の花と筍のベニエ
 *鶉のグリエと白菜のブレゼのココット入り
 *すっぽんのリゾット
 *ハチノスの煮込み
 *カルボナーラスパゲティ
 *具だくさんソーセージ、林檎添え
 *温かいショコラケーキ、バナナ入り
 *クレームブリュレ
 +85 Vosne-Romanee les Beaumonts / C.Roumier

[AQ!]
 一度はちゃんとゴハンの方も食べてみないと…。と、20:30の電話で行った。ワインバーらしく小盛りなので、食事だと3皿/人くらいの量で、1皿1500円前後。料理の出来映えが凄い。「五十嵐時代のアンフォール」の幻をワタシははっきりと見た。(^^;) 東京中のフランス料理店の中に混ぜても確実に上位だろう。それもその筈というか、五味シェフというらしいが、青山でいつも五十嵐さんの隣にいた人だ。

[ヘベ]
 ほんっとに、あの頃のアンフォールのような。旨かった。鱚と菜の花と筍のベニエなんかもう、香りと味がほわっとして。本気で食べにかかってしまう料理です。なんて贅沢な。

[AQ!]
 あの料理が出てみると、ちょっと照明を一率に落としすぎているような気もします、店内。カウンターはいいんだけど。

1999年 8月 ☆

 *ブーダンノワール
 *枝豆のムース、カリフラワーのスープ
 *兎と豚首肉の焼茄子巻
 *テリーヌ
 *脳味噌のパテ
 *鰻のファルシ
 *仔牛の頬肉の煮込
 *温かいショコラタルト
 *グレープフルーツのムース
 +96 Sancerre les Charmes / A.Vatan
 +92 Pommard les Rugiens / Fontaine-Gagnard
 +93 Coteaux d'Aix-en Provence-Les Baux / Domaine de Trevallon

[AQ!]
 「いっこく堂ライブ」帰り、kneoさんkodaちゃんzomちゃん。ホントにメシ、旨い。「あの時代のアンフォール」(がサイコー、とは言わないが)に、ここが一番似ている気がする。(^_^;

2003年 9月 ☆

 *ブーダンノワール
 *オマールのジュレとトマトのプリン
 *穴子のソーセージ
 *牛頬肉と豚大腸のコロッケ、根セロリピュレ添え
 *帆立フランとフォアグラとじゃがいものガレット
 *すっぽんのリゾット
 *スパゲッティナポリタン
 *黒豚煮込み、里芋添え
 *ブラマンジェ

[AQ!]
 これって、国際フォーラムの芝居のハネた後で、T山・O田さん一行で…、の時かな?
 どの品書き名乗り見ても、“カーヴドヴィーニュじゃ、わっはっは”と言ってるようですな。歌舞伎座裏なんて場所じゃなきゃもっと行ってしまうけど、あそこ方面に一軒あって、とても助かる(^^;)。コロッケ最強! 「ナポリタン」…とは人を食ってて、そんで美味い。
 酒は何かカリニャン100%を行きましたね。まいぶーむ的なミネルヴォワ(ただしミネルヴォワを名乗らぬ)のカリニャンで、非フランス人生産で、2001だったかなぁ。これ、すごく優秀でした。あともう一本くらい。

2006年 4月 ☆

 *ブーダンノワール
 *白レバー
 *穴子のブーダンブラン
 *すっぽんリゾット
 *大腸のクレピーヌ包みハンバーグ仕立て
 +Pinot Noir Heissenstein / J.Meyer
 +01 Faugeres / Leon Barral

[AQ!]
 O嬢と。日本に来るMのレクチャー会。飲食内容は忘却多し(^^;)…、上記の奴は確かに食ったな。相変わらず、大安心の大ウマイだ。
 ラ・グラップの中島さんが、こちらに移っていた。「最初から一年って話だったんで」。カレはワインバー…つまりこちらのような場の方がより“あってる”ネ、とはワシらの評判。
 レオン・バラルが素晴らしい。複雑さと品がある。「ビオなんですけど、ビオとは御紹介しないんですよ」…なーる(^^;)。
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  カーエム
  
中央区銀座8-8-19 03-6252-4211 www.km-french.jp
17.00~20.30 月休
depuis1987 Chef: 宮代潔(1951-) (敬称略)

・ 今、東京で最も輝いている料理ではないでしょうか (1996.1)
 珍しくも、VISAカードが使えません。御注意。「アメックス、ダイナース、JCB」だったかなぁ。その昔、「通すだけ通してみましょうか」と試してもらってVISAが通ったこともあったのだけど、先日、またすっかり忘れてVISAを出したら、「他のありませんか?」でした(^^;)。 (2002.8)

 移転されたようです。以前の恵比寿南から、恵比寿西(代官山と恵比寿の真ん中辺り)へ。(多分、)この場所は「カーエム・フィス」のあった場所ですね。上の住所・電話番号を新しい物に書き換えました。 (2003.11)

 移転されたようです。「渋谷区恵比寿西1-30-14」から上記の銀座へ。「事前(予約時)にメイン料理を決定」…など運営方法も変わったようです、カーエムのサイトをご覧あれ。 (2009)

1995年 7月 ☆☆☆

 *キャラウェイシード風味チーズトースト
 *鰻のテリーヌ香草風味、サラド
 *冷製ポワロークリームとコンソメジュレ、鮑とオマール、キャビア
 *栃木産ウシガエルのポワレ、にんにくソース、ラタトゥイユ添え
 *ソイのオリーブソース、青菜とネギ
 *ミントのグラニテ
 *リドヴォー、甘草風味レモンソースとじゃがいも
 *仔鳩のソテ、イチジクとロックフォール
 *カラメルのグラス、メロンのソルベ
 *フォンダンショコラ、パリブレスト
 +91 St.Veran Domaine Vincent
 +88 Ch.Gazin

[AQ!]
 実質的かつキラっとした料理。ワタシは何年かぶりの訪店でした。

[ヘベ]
 ソイにオクラ、が夏らしい~。リドヴォーに青唐も、よい相性~。

[ヘベ]
 坂をのぼって辿り着くと、客はウチを入れて2テーブル。相客は関西人コテコテの男3人、メチャメチャ食べるの好きそう~。最近、たま~に「食べに行く」タイプの店でもこういう男同士のテーブルを見かけて心あたたまるものがあったりします。

 この日は、よかったなぁ。結局メニューから選べる、型のコースでした。
 とりわけおいしかったのはウシガエル。ゲコッ。さぞやでっかいカエル、と思わずにはいられないたっぷりした、豊かな肉の、蛙モモ~。この食感がたまりません。ソース、ラタトゥイユも相性ばっちりでしたし。
 これまた、たっぷりしたコンソメジュレとポワロクリーム&海の幸もこの季節らしくしんやりしてよございました。ポワロっぽさがもすこし、前面に出ても好きだったかも。
 グラニテ、って結婚式のコース食みたいな刷り込みがあるけど、いまどきには結構な。しゃっきりします。
 ソイは皮カッリカリ。旨味をふっくら含んだ青菜がとてもおいしい。
 リドヴォは甘草が効いてほんとに甘やかな風味に、レモンソースの思い切った酸味がとてもよいものでした。連想、でいくとパリの「ラルページュ」みたいな。
 カラメルグラスは「ラ・プリムール」のそれに匹敵する絶品。

[AQ!]
 ウシガエルの一皿が素晴らしかった。
 フレッシュなんですねぇ。「築地で売ってるんですが、裏でグェグェ鳴いてますよ。足んとこ持ってビタン、と潰すんですが、んー、ワタシはできませんねぇ、厨房の人間は凄いですネ。美味しいでしょ」。美味しいです。
 蛙の食感はキュィッキュイッと柔らかい弾力が心地よく、仄かに上品な香りがあがってくる。
 クールジェットに盛り込まれたラタトゥイユも絶妙な付け合わせ。

1996年 1月 ☆☆☆

 *チーズカナッペ
 *オマールと鯛と帆立のカルパッチョ仕立て
 *鮟肝の温製、茸と蕪
 *牡蠣のロワイヤル・トリュフ入りと軽薫製牡蠣の春巻
 *霞ヶ浦のヒドリ鴨のロティ・サルミソース、砂肝とレバーのトリュフサラダ
 *フォンダンショコラ、タルトタタン
 *グラスドカラメル、フランボワーズ
 +75 Ch.La Lagune

[AQ!]
 うー、凄かった! これは記憶の殿堂入り。

[ヘベ]
 カーエムの牡蠣ロワイヤルには驚きました。牡蠣史上に残る逸品。牡蠣の身はまるごとではなく、小さな器の中のふるふるの茶碗蒸しのすみずみまでその味と香りがいきわたっていて、そこにトリュフの香りが、酸味が、コンソメが加わって、とにかく美味しい。軽薫製に強めの味の細めの春巻きと好対照で、一皿としてのバランスも素晴しいです。
 ひどり鴨のジビエらしい肉質と味もさることながら、砂肝のおいしいことったら。

[AQ!]
 品書きに「季節のジビエ」という名乗りがあり、尋ねずとも「その内容は、、、えと大丈夫です、か?」などと言いながら、「お盆」が持ってこられる。その上を眺めると、ゴロン、と、青首とヒドリ鴨が横たわっているというわけ。
 注文がはいってから、ズババババと毛抜きから始まるのかな。コミが大変ですなぁ。などと。
 肉も内臓も特筆すべき香りの立ち具合。サルミソースは遠慮なく旨味を十分に立てたタイプ。

1996年 9月 ☆☆

 *チーズカナッペ
 *スモークサーモン
 *帆立と茄子のタルバル
 *ラングスティーヌのラグー
 *仔羊のロティ
 *牛肉のガトー「月餅」仕立て
 *メロンソルベ
 *パイナップルタルト、ガトーショコラ
 +Junlain
 +82 Ch.Calon Segur

[AQ!]
 相変わらず、冷静な店内と皿の上の熱情。

[ヘベ]
 いつもの席で、念願のスモークサーモンもいただけてしあわせ。あつあつのブリニ。思ったより厚みのある、小型パンケーキ風でこれだけでもおいしいところに、サーモンのねっとりと、サワークリームの酸味。たっぷりある思いきった量の分だけ、うっとりします。絶品でした。
 茄子と帆立の一体感、もなんだか、官能的なおいしさ。エブリーヌに続いて、印象的な帆立です。
 なんといっても、圧巻だったのは、牛肉煮込みを封じ込めた大「月餅」。さっくり、みっしりした生地はほんのり甘く、煮込みは濃厚。果実や木の実の入ったところも月餅調です。不思議な趣向、不思議なおいしさでした。
 食前酒が茶色いビール、どこのでしたっけ? いいですね、ああいうの。とても気分にぴったりきました。

[AQ!]
 そのビールはJunlainというフランス産。ビールだけど、飲み口の意味合いが、シャンパンやシェリーに近いところがあって、いい食前酒でしたなや。K田さんが扱っていたそうな。

1997年11月 ☆☆☆

 *白子のコロッケ、揚げパセリ添え
 *エスカルゴのブルゴーニュ風豚足煮込、落とし玉子添え
 *パリパリ帽子をかぶった牡蛎と赤座海老、アンディーブ添え
 *真鴨を一羽
 *パリブレスト、キャラメルのグラス
 *ラベンダーのグラス、栗のガトー
 +83 Ducru-Beaucaillou

[AQ!]
 そら恐ろしい。(^^;) 鴨ったら、やはり仏料理の花形だし、そりゃ食ってますよ。でもこの日のこの鴨は、とくにその料理について言えば、そうですね「そら恐ろしい」。凄い料理です。

1999年 2月 ☆☆☆

 *キャラウェイシード風味チーズトースト
 *オマールの一口スープ
 *たらば蟹とセルリラーヴのタンバル、トマトのクーリ
 *牡蠣のロワイヤル・トリュフ入りと軽薫製牡蠣の春巻
 *霞ヶ浦の青首鴨のロティ・サルミソース、ジャガイモとトリュフ添え:腿と砂肝・レバー・ハツなど内臓のサラダ
 *バシュランモンドール、リヴァロetc.
 *パリブレストと赤メロン
 *タルトタタンとグラスドキャラメル
 +91 Ch.Gruaud-Larose

[AQ!]
 一番美味しいのは何処か?、という究極の問いに対する回答の第一候補群にいるのは間違いない。
 改めて、塩使いに個性を感じる。かなり多量の塩が使われているのだが、旨味に昇華される部分が大きくて、「強い料理」の店の中では、意外に「しおっからい」と思わない店、そんな風な具合の。
 「青首、(食べて)ひっくり返りました」と宮代シェフに伝えると「そりゃそうですよ、モノが違いますから」「違うってどういう?」「霞ヶ浦でズドン」(と猟銃を構える仕草)。
「ステラマリス」の吉野マダムがよろしくと言ってました、と、一応、お伝えする。

[ヘベ]
 やっぱり宮代さんの料理は強烈においしい。
 たらば蟹とセルリラーヴのタンバルに漂うセロリの香り、控えめに皿にひかれたトマトのクーリの貢献度も高い。パリで食べたこの種の料理をらくらく凌ぐ完成度だ。また食べてしまった、牡蛎ロワイヤル。やっぱり旨い~。しかしなんといっても青首鴨の凄さ。宮代さんの塩は旨いし上手い。
 ここに限ったことではないけど、いいなーと思って器をひっくり返すとリモージュが多い。桜色と紺の模様のエスプレッソカップがお気に入り。

[AQ!]
 牡蛎はやっぱ凄いですね。スペシャリテにして毎年やってくださいね、と思わず宮代さんに頼んでしまった。
 たらば蟹の「あの手」の料理、あれ、なかなかホントには旨くならないんだけどねぇ。さすがやねぇ。

2001年 7月 ☆☆☆

 *キャラウェイシード風味チーズトースト
 *鰻のテリーヌ、バジリコ風味、サラド
 *キャビアとじゃがいものソルベ、グリーンアスパラガス添え
 *鶉のロティとテリーヌ、サラド
 *霞ヶ浦の蛙のスープ
 *リドヴォーと伊勢海老の軽い煮込み、アーティショー・フヌイユ・甘長唐辛子・ズッキーニ
 *鴨胸肉のロティの夏大根ソース、甘長唐辛子・ズッキーニ・ポワロ葱
 *桃のフラッペ
 +87 Pommard Grands Epenots / M.Gaunoux

[ヘベ]
  いやー久々の宮代節
 カーエムはジビエだソモンフュメだ冬だ!といったイメージもあるけど、自分の中では不思議に「夏も行きたくなるレストラン」の一つに入っている。平日のやや遅めとあって、当家のほかは中年男性一人客。…というと、これは噂に聞く“超”常連客というお方であろうか。などと勝手な推測を飛ばしつつ、メニューを開く。
 料理は相も変わらずの凄さ。宮代さんの料理はフランスでもそうはお目にかかれないくらい「フランス料理」だ!などとワケワカなことを喋りつつ興奮する私たちでありました。
 塩がまた、不思議にしょっぱくなくて、絶対そこにあるけどなんだか甘い。
 がとびきり旨かったのと、リドヴォ&オマールが面白かった。これなにかな?セロリ??とか言いながら食べてたらワインを注ぎにきたサービスの人がフヌイユですよと教えてくれた。なかなかいい感じ。こういう雰囲気の人が長くいるときっとサービスもだんだんこなれてくるんでしょうねぇ。すいてて余裕があったのもありがたや。
 ジャガイモソルベは意欲作。ソルベはキャビアの「しもべ」って感じで、これは食べてみると見事なキャビア料理になっている。キャビアの味と香りがふわっと立って、生臭さや嫌なところはない…フレンチで「キャビアが旨い」って思ったのは実は初めてだったりするかもしれない。などと思った。

[AQ!]
 そそそ。だいたい我が家は、「フランス料理のジャガイモ」が大の好物なせいもあって、フツーこの手の料理の場合、「キャビアはジャガイモの添え物」と思っているのが「常態」なんだけど、この見事なる「キャビア料理」には大いに降参。わ~い。
 あと、前回に「うわ~っ、ここんちのワイン、みんな飲まれちまったなぁ」とつぶやいてしまったワインリストだが、この87のゴヌーが適価で入ってたようにだいぶ盛り返しているように感じた。まぁ、これでもう少し、ローヌや南仏に侵攻してくれるとなお結構では?、と思うが。この日のソムリエ役の青年はサンパで、「87のゴヌーが良いと思います」にはなかなか魂がこもっていた気がします。
 帰りの宮代さんの見送りには、やはり見事な蛙の話を聞く。「霞ヶ浦ですよ」とのこと。「日本で食う分にはドンブより旨いですね、っつうか料理が凄過ぎ」とか何とか、酔っ払いが喚いたような気がしますが、見逃してくれい(なんのこっちゃ)。
 それにしても素晴しい皿ばかりで、恵比寿駅までの帰り道、「もしかすると完璧に見事過ぎるのがKMの料理の弱点かもね。何つーか、どっか頼り無い所が少~しだけ見える方が、通う頻度が上がったりしない?」などという珍説まで検討する馬鹿夫婦でありました。

2002年 7月 ☆☆

 *キャラウェイシード風味チーズトースト
 *じゃがいもソルベ・蟹・セルリのドーム風
 *鰻のテリーヌ、香草風味
 *真鯛のポワレ、マル蟹のアメリケーヌ風ソース
 *兎腿肉のフェタチーズ詰めロティ
 *コーニッシュゲームヘンのロティ
 *ピンクグレープフルーツ、メロンソルベ
 *アプリコットタルト、チョコケーキ
 +97 Red Table Wine / Domaine de Trevallon

[AQ!]
 扉を開けて一歩、入店した我々は「え、ウソ!? 何これ…」と思ってしまった。ボクらが目にしたのは、ほぼ満席に埋まった店内…(じきに本当のフルテーブルになった)。
 酷暑の昼35度の東京は、夜になってもいくらも涼しくならない。誰が好き好んでフレンチレストランなんぞに出かけるもんか。…いや俺らは行くけんどね。昨年7月、同じカーエムでワシらの他に客は一人きりだった。ま、平日だったけど。今回は給料日後の土曜、とはいえ真夏はどこのフレンチも客が入らないし、よくて半分くらいかの~、とタカをくくったとゆーかシツレイな想像のもと、直前に予約を入れて赴いたところが… …下手をしたら満席売切で断られてた所だったのね(^^;)。

[ヘベ]
 いやぁ、この日は驚きました(失礼な (^^;))。全卓埋まったこの店を、酷暑のこの季節に見るとは…。客層も幅広く、年配者を交えたファミリーあり、子供連れの若夫婦、夫婦二組の4人卓、カップル等々、特定のメディアに出たから混んでいるのとはちょっと違う厚みのある客席でした。男性一人、というテーブルがあったのはこの店らしいところですが。
 厨房もさぞや火の出るような目の回るような忙しさだったのでしょうが、宮代さんの料理はこの日も素晴らしい。以前、キャビアといただいたじゃがいもソルベは今年は蟹とセロリを従えた形に進化してます。フェタの酸味を添えたも見事。注目のコーニッシュゲームヘンは柄は小さいのに肉の強いこと、旨いこと! そして食べ終えてやはり思うのでした。宮代さんの塩は甘い、と。しっかりそこにあるのに、塩辛さを見せない、不思議な塩です。

[AQ!]
 それそれ。毎回おんなじ感想言ってて馬鹿みたいだけど、あの塩は不思議。後でしょっ辛さが残ったり、夜中に喉乾いたり…がそんなに無いのに、よく効いた塩。「脱水の塩と、味の塩を兼任させるのが上手い…とかかしら」(へべ談)
 コーニッシュヘンはfrom USA。味の詰まった鶏でした。に詰めたフェタの刺激が真夏に似合う。
 真鯛にアメリケーヌタイプのソース、って「危険過ぎて」(^^;)、カーエムとかの信頼クラスの店じゃなきゃ頼まないですね。「食べてみてガク~っ」が多い料理。そこはカーエムやはり信頼に応えて、外野フェンスまでカキーンと快音を残して飛んで行く。
 ところで、「この満席のカーエムじゃ、食い終わって終電あるかな?」とか冗談を言ってたのだが、サクサクサクッと、何つーか普通に皿が出てきて、ある意味ビックリ。一皿入魂、時間がかかるのでユーメーなカーエムですから…。まぁ、夏メニューなので、冷製の物が多かったりするので出しやすいのだろう。
 でもひょっとして、「カーエムはなかなか皿が出て来ない」と指摘されるのが多いのを気にして急いでいるのかな、とか考え出すと、それが気になってしまうのだなー。
 だいたい最近の世間は、くだらないことに五月蝿過ぎる。「テーブル間が狭い」とか「皿がなかなか出ない」とかのイチャモンを見てトホホと思うことの多いこと。そーゆーヒトは、「テーブル間が広く」「サッサと出てサッサと食って帰る」店に行けば良いだけのこと。
 いや、何を思うかというと、「テーブル間が広いのが是」「皿がどんどん出るのが是」という風潮が嫌、ということですわ。そんなモンは是非では無い。個性である。…と思うんですがのぉ。

2003年 3月 ☆☆

 *キャラウェイシード風味チーズトースト
 *帆立と生ハム重ね、サラダ仕立
 *じゃがいものタンバル、からすみと
 *白アスパラ、オレンジのムスリーヌ
 *穴子帆立海老ポワレのサラダ仕立て、薄パイ
 *鴨の黒オリーブ煮「クラシックを見直そう」
 *豚頬肉のパイ包み、モリーユと揚げ人参
 *パイン、メロンソルベ、レモンタルト、苺のシャルロット、ブランマンジェ
 +94 Hermitage / Guigal

[AQ!]
 「春先のカーエムって行ったことなかったね」と言いながら。「“クラシックのコーナー”って、頼もうと思いながらもいつも逃すんだよね」と言いながら。

[ヘベ]
 珍しく最初に宮代さんが登場したのってこの日だっけ? 後になにか用事があったらしくデセールをのんびりやって帰る頃にはもういなかったようで。宮代さんの、愛想なしだけどこういう律義なところって、結構好きです。
 クラシックの宵(勝手に言ってる)は鴨の黒オリーブ煮! そして豚のパイも十分クラシックにして実に旨かったなー。おいしい人のパイって泣ける旨さ。

[AQ!]
 丸ビルに惣菜店を出して、忙しいのかも。

KM1 2004年 1月 ☆☆

 *キャラウェイシード風味チーズトースト
 *シャンピニオンのカプチーノ
 *牡蠣燻製のブロシェット、トリュフ添え
 *海の幸とトリュフのパイ包み焼
 *青首鴨のロティ トリュフじゃがいもピュレ、腿と内臓のサラダ
 *栗タルト、洋梨タルト、無花果タルト、フォンダンショコラ
 *グラスドキャラメル、メロンソルベ
 +99 Cote Rotie / M.Ogier

[AQ!]
 祝移転。恵比寿の、三田寄りから代官山寄りへ(旧カーエム・フィスの場所)。ラブレーの隣でコションローズの向い(こ、濃ゆい。く、癖のある店々、、(^^;))
 旧店内装も、「何で褒める人少ないのかなぁ?」とたまに思うくらい佳いものであったが、新店は更に素敵だよ!
 風格があって品良く落ち着いているようで端々に趣味性の高さがある。入店するだけで、ドキドキできる。イイと思うんだけど、あんまり取り上げられないなぁ。内装コンセプトやら什器選びやらは、すべて宮代さんの感性によるものであると言う。ある種の完全主義者だからなぁ(きっと)。
 そしてある種の完全主義者にとっての鬼門が、サービスである。もう、「山」と問えば「川」と答えるくらい、「KM」と言えば「サービスが…」という話になるのが東京のお約束になっちまっている訳だが、実の所ボクたちは、そんなに積極的に不満に思ったことは、あまり無い。まぁいつも引っ込み気味で、クルクルと面子が変わってしまうのは淋しくはあるのだが。
 だけど、今日のサービスは、駄目(^^;)。っていうか、フロアに出てる二人の男の子同士が、仲悪いっちゅうか、険悪なんだもん。サービスどころじゃない。どしたの、キミら? もう客の方が心配になってたりして嗚呼。
 そういえば、ワインリストも異常に欠品が多かったりして、つまり、まだ「新店体制が整っていない」ってことなのかな。まぁ。…そういえば、料理もガルニ部分の共用性が高く感じられたりなど、した。
 そんなこともありつつ、必殺の青首は強烈に旨い。とくに内臓はワシら史上最強か?、と思われる状態の良さに調理の良さ。

2004年 3月 ☆☆☆

 *キャラウェイシード風味チーズトースト
 *シャンピニオンのカプチーノ
 *フォワグラショーとアーティショータルト、バルサミコ風味
 *ジャガイモとカラスミのタンバル仕立て
 *ジュードポールとモリーユのパイ包み焼、空豆アスパラなど春野菜添え
 *クドブフ赤ワイン煮込、春野菜添え
 *キャラメルタルト、シブースト
 *グラスドキャラメル、メロンソルベ
 +96 Chambolle-Musigny Sentier / H.Sigaut

[AQ!]
 伝票には"Timbale de Poutargue"とある。仏語では、唐墨=プタルグ。知ってた? (まあ ボッタルガ か…)
 そーゆー訳で、「彼女」(馮のサービスを勤めていたH嬢。KMに移った)一人でフロア切り回すKMに。すっかり風景が変わりました。

[ヘベ]
 プタルグって…なんだろ、モリアの深い洞窟で出会う化け物みたいだ (^^;)
 彼女のいるカーエム、とても居心地がよいデース。応援するからずっといてね。少数精鋭体制、食べ手側にとっては結構しあわせなことなのだなぁ、というのが最近の実感かも。

[AQ!]
 そう、この日は厨房もえらく少数体制だったようで。しかしこの日は、華やかかつ和み気分で美味饗宴、実に楽しかったなぁ。まぁ、3,4卓…という売れ具合だから成り立っていたのかもしれないけど。相変わらず“修行僧”系のお客さんもチラリホラリと見えるのは、KMならでは(^^;)。

 …などとなどなど言っていたのですが、まぁ、やはり体制は落ち着かない。夏に聞くと、もう「彼女」は離脱していて、今度は**からサービスを迎えたとか云々。いやー&はやー。
 「もう宮代氏は、中澤氏とか小林幸司氏とかみたいに、極小ハコで好きにやった方がええんちゃうか」…などということも、客としての頭をよぎったりするくらいであるが、そうじゃない・それはしたくない、、、のが宮代さんなんだよね、きっと。宮代さんの頭の中にはきっと理想のレストラン像というのがあって、一人それに向って苦悩し歩みを進めているんだろう(って、加藤一二三九段みたいだな)… …いやそれはどうかわからないけど、とにかく食う方は「それが宮代さんなんだ」と思って腹を括ってこの店には通うべきなんだろうな。
 そもそもそんなつまらんことを考えてる俺らなど関せず、今日も、東京で一番味にうるさそうなお客が粛々と一人静かに料理と対峙している(禅問答している…?)、それがKMの風景(^^;)。

2006年12月 ☆☆☆

 *キャラウェイシード風味チーズトースト
 *自家製スモークサーモン
 *かきのヴルーテ、キャヴィア添え
 *鮪のシャルトリューズ
 *クラシックを見直そう、昔ながらのコック・オ・ヴァン
 *セップと栗入り、猪の煮込み
 *栗のタルト、ブランマンジェ、フォンダンショコラ、蜜柑ソルベ
 +00 Volnay Champans / Marquis d'ANGERVILLE

[AQ!]
 スモークサーモン:厳選された三陸産の鮭を冷燻で、を久しぶりに食おうとやってくる。
 ココヴァンを前に涙ぐみながら思うことは、料理人もお客も、若き人たちよカーエム宮代さんを食っておきなよ、もう食えないよこんなものは、、、(←と、俺もいい加減爺ぃだし、まあ言わしといてやってくれよ(^^;))
 鮪のシャルトリューズ(だっけ)のレモンコンフィがキリっと。

2008年 4月 ☆☆☆

 *キャラウェイシード風味チーズトースト
 *Souffle de langouste aux truffes et son coulis
  伊勢海老のスフレ、トリュフ風味
 *Galantine de lapereau aux jeunes legumes
  仔うさぎとジューヌポワローのゼリー寄せテリーヌ、シナモン風味
 *Beignet de ris de veau au porto et la puree de morilles
  リ・ド・ヴォーのベニエ、ポルト酒とモリーユ茸風味
 *Queue de boeuf au vin rouge
  シェフの得意料理、オックステールの赤ワイン煮込み
 *グラスドキャラメル、メロンのソルベ、フォンダンショコラ
 +04 Chambolle Musigny / Dujac

[AQ!]
 今宵のカーエムは、遠来・面倒くさそうな訳アリ風…など総勢4卓。
 メートレスさんの働きのせいか、だいぶ落ち着きを見せている。厨房内は二人きりだって(^^;)。今日はKMシェフの挨拶も三回に渡ってあった。
 伊勢海老スフレのソース、ガイキチ(^^;)。美味すぎる!ほど、しかし、信じられないほど正当なバランス。
 面白く目新しきリドヴォベニエ、二色ソースも素晴らしき。脇役を勤めるは片栗のベニエとアスペルジュブラン。
 

2009年 6月 ☆☆☆

 *チーズトースト
 *Tartare de Saint-Jacques aux agrumes et veloute d'endive
  アンディーヴのヴルーテ、帆立貝のタルタル アグリュームのコンフィ添え
 *Galantine de lapereau aux jeunes legumes
  仔うさぎとジューヌポワローのゼリー寄せテリーヌ、シナモン風味
 *Souffle de langouste aux truffes et son coulis
  伊勢海老のスフレ、トリュフ風味
 *Foie gras chaud et terrine d'artichaut au balsamique
  フォワグラショウとアルティショーのテリーヌ、バルサミコ風味
 *Ris de veau au bouquet de figues et figues seches en croustade
  フィロで包んだリ・ド・ヴォーと干しいちじくのロティ、いちじくソース添え
 *Queue de boeuf au vin rouge
  シェフの得意料理、オックステールの赤ワイン煮込み
 *グラスドアナナ、苺、チョコバナナタルト、
 +00 Nuits-Saint-Georges Les Lavirers / D.Rion

[AQ!]
 一時期の「辛そうな」感じを脱し、いい空気で仕事をしてるような印象かなあ。全体に調子良い。

 具体例でいうと、ガルニも(以前と同じように)手数をかけて合わせこんでる。
 伊勢海老のスフレ…なんて見ても、此処じゃなきゃ頼まないようなものだが、やはり凄い。ソースを呑む私たち(^^;)。毎日やってたら、死ぬが(^^;)。
 濃厚芳醇強烈無比な美味でいながら、食後に塩が口残りせず、帰ってから口渇もせず。…とカーエムについては何百回も同じことを書いてるが、ホントに至芸だと思う。
 新作アンディーヴのヴルーテも妖しい魅力に満ち溢れる。陰翳なくして何がフランス料理か、、と! これ、ここんとこの世間の空気に対してKMが屹立するポイントね。




2012年 1月 ☆☆☆

 *チーズの薄焼き
 *牡蠣のロワイヤル・トリュフ入りと軽薫製牡蠣の春巻
 *栗のヴルーテ、セップとフォアグラ
 *<国産天然もの>青首鴨のロースト
 *タルトタタン、グラスドヴァニーユ
 +02 NSG Aux Perdrix / Perdrix

[AQ!]
 ただ、ひたすらに感動した。
 …ってことで全て、で、いい、のです。
 が。(笑)
 銀座に移ってから、何だかんだで、やっと初めての訪問になってしまい、んー、せめてもう一年早く来るべきだった…とか猛烈に思いはするのだが、この年になると、人生は慙愧と悔恨に満ちているのも知っているので、んなことはどーでもいい。(^^;)
 ところでしかし、まさか、宮代さんのリアルタイム仕事の全てが間近に見られる…ことになるとは、ビックリだ。ハッキリ言って目が釘付け、「会話が無いですよお客さん」状態(笑)。
 人間国宝の手技みたいなもんだからな(笑)。
 一人で料理する…この環境になっていよいよ思うようになったのか、アミューズの薄焼きとかガルニの細部であるとか…の、ごく細かい周辺部の作業まで、宮代さんの色により濃く染まったように感じた。
 向こうが透けるように見える薄焼きチーズおやきから言って、唸るほどに美味い。
 冬の目玉は、個人的には“もおコレ!”の、青首
 量バランスの流れ良さも忘れがちだが書いておかんと。(笑) 聞いてるか、某さん。

[ヘベ]
 なんという幸せ! すぐ目の前でできあがっていく料理に、無駄なく研ぎすまされたシェフの一挙手一投足に、わくわくと子どものように目を凝らす。その料理が自分の前に出てくる。端正で、凝縮された、宮代さんの味だ。牡蠣そのものよりも牡蠣の味がするロワイヤル。いちばん好きな青首鴨。なんという時間。
 のガルニの、バターライスみたいに炊いたバター麦、かろやかにして絶妙。濃厚なソースにも鴨にもとてもよく合ってました。

 …訪店前には、「宮代さん」のイメージと、「客との対面カウンター型オープンキッチン」というのがどうもしっくり結びつかなかったわけですが。なにごとも、行ってみないとわかりませんね。素晴らしい趣向です。自分はもちろんのこと、若い人たちにはぜひとも味わっておいてほしい。

 シェフの髪型が…長年おなじみの、あの“ちょんまげ”がなくなってました。

[AQ!]
 カウンターと言っても、宮代さんが直接お皿を客に出す…ということは一切しないんですよね(わずか50cmくらいの距離でも)。全てマダムを介する。…いやあ、「らしい」です(笑)。
 カーエムのサイトによれば、「にぎやかなオープンキッチン」ちゃうぞ・「落ち着いた「割烹」」やでー…とのこと(笑)。

2014年 2月 ☆☆

 *鮟鱇煮凝り
 *鮟鱇のテリーヌ
 *セップとフォアグラのスープ
 *長野産青首鴨のロースト
 *タルトタタン、グラスドヴァニーユ
 +09 NSG No.1 / D.Laurent


2014年10月 ☆☆☆

 *長野県産山女テリーヌ、焼き立てチーズパイ
 *帆立と秋茄子のミルフィーユ、ミント添え
 *フォアグラとセップのポワレ
 *長野県産 熊の赤ワイン煮込み、トリュフ入りじゃがいものピュレ添え
 *仏産栗のデセール
 +06 Châteauneuf-du-Pape Cuvée Prestige / Roger Sabon

[AQ!]
 ただただフランス料理をいただく純粋な喜びがあるだけ、の、ぐらんぐらんするような感動。の一夜。
 クラシックなテイストのテリーヌからふわっと浮び上がる山女の香り。
 「帆立の味がする秋茄子の艶かしい触り」という一体感、全体感。ゆえにミントが合う。
 フォアグラ・セップ、ベタな料理であり組合せであることなど忘れる、陶酔。

 で、今宵の目的、熊。あちこちでフツーにいただける食材となってきたが、宮代さん!
 昨年、試しに…と長野の猟師さんからいただいて「おお!イケるよ」となり今年からオンリストだそうだが、「宮代巨匠のお眼鏡にかなった食材としての熊」ざんす。
 王道中の王道赤ワイン煮込、といってもクドブフとは少し手法を変えているが、極めて美しいウマさのスペクトルのピーク。ブフの赤身やポールの脂にはまだこれより雑味があるか?と思われる程のピュアな味わい (って、ブフやポールを貶めるつもりは毛頭ありませんが)。
 料理中、我々一客だけだったのも効いてはいるかあ、…って、その後から入ってきたのが某店のV夫妻ってビックリ過ぎ!(笑)

[ヘベ]
 この夜のカーエム、素晴らしかった…。
 たまたまの運ではあるけど、一客の集中は、効くかも、ねぇ。

 赤ワイン煮にした熊の格調高さには心底感服。脂のピュアさと肉の繊維の美しさが、余すところなく発揮されてました。フレンチの感動って、こういう力強い美しさにあるような気がする。

 ミントの細切りを盛り付け用の細い金属箸でぐるぐるっとからめてふんわり載せたり、じゃがいもピュレをスプーンでちゃっちゃっちゃと整形して皿をふちどっていく宮代さんを、間近に凝視…わくわくどきどき…カウンターに座ると、もはや自分が客とかいうより、「台所の子ども」の気持ちになっちゃいますね。

2015年11月 ☆☆☆

 *山女・トランペットのテリーヌ、海老フラン
 *自家製スモークサーモン
 *栗のスープ、フォアグラ・セップ
 *コック・オ・ヴァン
 *ポワール・ショコラ
 +11 Nuits-Saint-Georges No1 / Laurent

[AQ!]
「お、カーエム、秋のメニューに(久しぶりに)ココヴァンが入ってるゾ!」
 とみつけて、ソソクサと伺う。
 心を読まれたように(?)、前菜はスモークサーモンだと言う。
 このコンビは日記をペラペラめくると2006年以来。10年ぶりかあ。

 山女は長野の猪の猟師さんが釣るそう。猪もよく売れてた…あ、そうだ、この日は「完全満席」。大変だろーなー、と思ったがフフフンと回してた。スモークサーモン・スープ・煮込み…と、アラミニュイな手が少なめで済むのが散りばめられてるのもあるかな。

 『スモークサーモン』と『』に入れて区別すべき(笑)、格別の一品。蕎麦粉ブリニの上に波打つように置くスタイルになっていたが、漏れ聞こえたとこだと、「全部一緒に食べりゃ旨いのに分けちゃうお客さんがいるから…」的な話が。
 栗のスープがめたくそ美味くて笑った(^^;)。もう「お味」が違うんだよなあ、カーエム。

 そしてココヴァン。改めていただくと、赤ワイン煮のソースの濃密な魅力は、この鶏版では、牛やジビエに比べて、更にピンとハイトーンな凛とした佇まいを見せる…という感がある。
 一緒に煮られた小玉葱やベーコンも、なぜか、うんまい。

 マダムが一層、“うんうんアナタたちはラクだから…”って感じに柔らかいのが、ありがたい。

2017年 2月 ☆☆☆

 *鶏ソシション、ソモンパテ
 *鮟肝のテリーヌ
 *オニオンのスープ、フォアグラ・セップ
 *長野産青首鴨のロティ 内臓
 *ミルフィーユ
 +11 Nuits-Saint-Georges No1 / Laurent

[AQ!]
 青首、宮代シェフ。宮代シェフ、青首。…我が家にとっては、ん~こーゆーのを「定番」と言うのだろうか。

 他には男性1人客のみ。日曜作戦♪…は成功、ってか。

 シェフ、元気だった。
 青首のソースの元の絞り、ホントは屈強な若者の指ヂカラが一番らしい(指を細部に突っ込めるから)。
「いまソレじゃ、一滴も出ませんけどね(笑)」
 まあしかし、コチラで使っている古風な絞り器、優秀だねえ。やはり、ソースが凄い。ま、ロティもそこに合ってるというか。最初の「よく焼く」はキモかなあ。
 今日のは、見た瞬間にイイ鴨だった。赤黒深い色が素晴らしい。
 古典コルヴェールは「やっぱ此処」かなあ。あがりのディテールなんか、だいぶザックリしてきてるけど(^^;)。

 ワイン、前回と連投だったわ(^^;)。C/P含め、優秀だからなあコレ。

 ワタシの財布のデザイン、マダムに超オオウケ♪
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  ガーデン
  
新宿区戸塚町1-104-19リーガロイヤルホテル東京1F
11:30~14:00/17:30~22:00 無休
depuis1994 Chef: 林孝光~三村志郎~前川和宏~阪口 サービス: 時見正行~常安雅之~ (敬称略)

・ 早大大隈庭園を望む瀟酒なレストラン。 (1999.12)
 風の噂で、メートルの常安氏が退任されたと聞きました。残念だなぁ。我々にとっては、この店の魅力が半減しちゃうよ~ん。(2001.9)

 常安氏は、ソムリエからインポーターに転じ、御活躍の様子。 (2002.12)

 いつの間にか「リーガロイヤルホテル早稲田」は、「リーガロイヤルホテル東京」に改名してたんですね。それからシェフは阪口さんという方に変わったようです。東京はめまぐるしい。たまにはお庭拝見がてらに行くか(^^;)…などと。 (2003)

 閉店とのこと。 (2007)

1998年 7月

 *スモークサーモンの詰め巻
 *エスカルゴとグルヌイユのココット
 *スズキ、鮑、蛸の湯引きサラダ、グレープフルーツ添え
 *巻いたリ・ド・ヴォー、ほうれん草
 *子羊のガレット、クスクス添え
 *ピスタチオケーキ、イチジクのタルト
 *桃のゼリー、グラスドココナッツ、パッションフルーツソルベ
 +88 Mazis Chambertin A.Rousseau

[AQ!]
 最高の出来の内装/なかなか良い~素晴しい、サービスとワインリスト/しごくつまらない料理。高級ワインバーか? (^^;)

[ヘベ]
 内装とワイン在庫とソムリエは素晴しい。ペラっとしたサーモンでポテトサラダを巻いたのを冷蔵庫から出してきたような、あのアミューズはないほうがよっぽどマシだね。魚介のサラダも素材は上等なのに湯引きでだいなし…か?

[AQ!]
 入れ物は素晴しいねぇ。あの店のプロデューサーなりオーナーがもし仮に知り合いだったら、とにかく「シェフを換えましょ~」と進言しちゃうなぁ。ヽ(^^;)丿

[ヘベ]
ガーデンの新シェフ候補その1:元ベル・フランスの 石井さん

[AQ!]
なんじゃそりゃ ヽ(^^;)丿
ガーデンの新シェフ候補その2:ジャック・ボリーさん

[ヘベ]
ガーデンの新シェフ候補その3:えっとね、河野透さん
 …は、モナリザ自分の店だからダメか (^^;)

1999年 9月 ☆

 *サーモンのタルタル
 *カリフラワーのムースと茸のゼリー固め
 *秋刀魚のマリネとズッキーニ、オレンジ添え
 *茸のクリームスープ
 *コンソメスープ、カレー粉焦がし
 *仔羊のオリエンタルハンバーグ風コーンの皮包み、コーンスープ添え
 *鶉の風船仕立て(茸のデュクセル詰め)
 +90 Bonnes-Mares / C.G.d.Vogue

[AQ!]
 マネジャー・ソムリエの常安氏から先月、e-mailあり。何通もcopyした文面じゃなくて、ちゃんとウチのプロファイリングが出来ている(早い話、「80年代ブルゴーニュでも飲みに来ませんか?」というような…)内容で、「予約の際に常安が在店の日か確かめてくださいね」と、この人はほんとに憎らしい。こういう人は成敗しに出向かねばいけない。(^_^;) まーしかしほんと、一回だけ来た客、よくも把握してるわ、見事。脱帽ですね。
 再訪した理由はもう一つあって、今年になってシェフが変ったという話を聞いていた。レスパドン・タイユヴァン経験の前任からジョルジュブラン経験の若い前川シェフへ。その料理は以前とくらべて、アイディアと調理の歯車がよく合っていてシックリと美味しく食べられ、随分と好転。それでも容れ物の豪壮さに対しては今一歩のスケール感が欲しいとは思われるが。

[ヘベ]
 新シェフ体制は、方向としてはいいかもしれませんね。
 前菜は、なんか、前任者路線踏襲かと思わせるものがあったけど。秋刀魚とコンソメがよかった。コンソメなんかホテル内のああいうレストランとしてはすごく趣味のいい試みかな、など思う。
 でもあの調度のなかで、堂々とした料理食べてみたいなとも思ってしまいますね。
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  ガストロノミー ジョエル・ロブション Gastronomie Joel Robushon
  
目黒区三田1-13-1恵比寿ガーデンプレイス内 03-5424-1347 www.robuchon.jp/ebisu/robuchon
11:30~14:30/18:00~22:00

・

2007年 8月 ☆

 imagine par Joel Robuchon
 *La Sangria
  en granite avec un jus fruite a l'orange sanguine aux senteurs de fleur d'oranger
  自家製サングリア グラニテにし、ブラッドオレンジの香りに包まれて
 *La Caviar
  dans une infusion prise a la creme de chou fleur, flan moelleux d'asperge verte du Pertuis, lamelles de noix de St-Jacques tiedies au zeste de citron vert
  オシェトラキャビア 3変化
  (カリフラワーのクリームと甲殻類のジュレ・柔らかなフランとアスパラガスのヴルーテ・活ホタテ貝でサンドしライムの香りで)
 *Le Petit Pois
  en veloute glace a la menthe fraiche et sa mouillette aux graines de sesame
  鹿児島産フレッシュグリーンピース 冷たいヴルーテにし、ミント風味で
 *L'Oeuf de Poule
  le jaune dans un ravioli imprime d'herbes aux epinards petites pousses et girolles
  地鶏卵 リコッタチーズ、ホウレン草と共にラヴィオリにし、フランス産ジロル茸を添えて
 *Les Crustaces
  le homard en royalau fumet de fenouil, le kegani aux aromates, le The de crevette "Sakura Ebi" a la coriandre fraiche
  旬の甲殻類 3変化
  (ブルターニュ産オマール海老とフヌイユの香るソース・根室産毛蟹のアロマート・由比ガ浜産桜エビのアンフュージョン、フレッシュコリアンダー風味)
 *L'Oursin
  a la puree de pomme de terre au cafe pur arabica torrefie
  特撰ウニ ロブション風ポテトのピュレとのアンサンブル、香り高いアラビカコーヒーを挽きかけて
 *Le Saumon Suvage d'Hokkaido
  confit avec une nage au gingembre et une fleurette legerement fume
  釧路産時鮭 ゆっくりと低温コンフィにし、新ショウガのナージュに浮かべ、スモークしたクリームとオゼイユオイルを添えて
 *Le Saint-Pierre
  avec un bouillon de bangoule aux artichauts epineux
  銚子産的鯛 フランスニース産とトゲ付きアーティチョークと共にバリグール仕立てに
 *L'Agneau et sa palette d'epices
  crepinette aux saveurs mendionales et cotelette a la plancha au thym
  仔羊とスパイスのパレット 3変化
  (南仏野菜の入ったスパイシーなカイエット・タンドリー風味のカネロニ仕立て・コートレットのプランチャ焼き、タイム風味)
 *Les Racines Maraicheres
  aux amandes en tajine
  旬の緑色野菜 色とりどりに取り合わせ、アーモンドと共にタジンに盛り付けて
 *Le Yuzu Vert
  en granite avec une gelee a la verveine et un voile au cachaca ambre
  青ゆずのグラニテ カシャーサの香りを添えて、カイピリーニャ風に
 *La Peche
  mannee et en gelee avec une "neige" de glace au lait a la framboise
  ペッシュ マリネし、ジュレとクスクス仕立てのグラスをのせて
 +Le Cafe express
  et ses douceurs sucrees
 +NV Champagne Blanc de Blancs / B.Paillard (glass)
 +Volnay Champans / Marquis d'ANGERVILLE

[AQ!]
 ダンジェルヴィル、98だっけかなぁ? 18000円。
 暑い夏休み、まあ懸案ではあったんだけど、
「ミシュランが日本に来やがるらしー、ナレと仲良さそうだしな。席が取れなくなる前に一回は行っとけってか?」
 …という家庭内企画で訪れる。

[ヘベ]
 内装と照明は好印象。以前のタイユヴァン・ロビュション時代より格段に落ち着いたムードで、明暗のメリハリもきき、卓上に散らしたおはじきみたいなグラスビーズなども、だいぶありふれてきたやり方だけど、楽しい。
●皿に添える、味に無関係な装飾品が異様に充実している。宮廷料理じゃあるまいし…。収納がたいへんそう、などと、庶民はつい余計な心配をする。
鹿児島産フレッシュグリーンピースのヴルーテに、生のさや豆を添えてあるが「生なので、食べられません。飾りです」と説明する。無粋の極み
●料理自体の味わいに、もはや新しく切りひらかれた地平を見ることは少ない。そんな料理と、少量多皿構成というスタイルとの相性はどうなのか?
●とはいえ、「桜エビのアンフュージョン、コリアンダー風味」は意外と見ない用法・とり合わせの、いい料理。
●最大のがっかりはロブション風ポテト。麗々しくスペシャリテをうたうなら、実際の扱いもそのようにすべきでは。ウニ多すぎ、コーヒー多すぎで、ポテトのポの字も届いてこない。日本のイモでは弱いのかもしれないけれど、ならばなおさら…。ロブション現役時代の"ホンモノ"を食ってる身としては辛うござんす。

[AQ!]
●っていうか、総論として感じるのは、(まぁ所詮ロブションは名義貸し的なビジネスをしてるだけであるのは重々承知として)(だけどソレなら本来は若手が新世紀の料理を展開すべきなのに)、なんとな~く、
ああやっぱ1995年に引退した(実際は96年にまで食い込んだような記憶があるが)オヤヂの料理だね」
…って印象がつきまとうこと。ウワベだけは、何か、フェラン以降の服を着て、賑々しく飾り立ててるんだけどさ。
●とはいえ、フロアのHちゃんに久々の嬉しい再会などあり、後味はハッピー。ってか、楽しかったのでした。やっぱり、こういう時に遊んでくれるサービスがいれば、幸せな家路につけるんだにぃ。(^^;)
●ところで、女性には完全に価格が目に入らないというメニュー…という正しい設定だったので、へべに「ここの勘定、幾らだったと思う?」と出題してみた。支払った御代は、その解答の1.5倍でした。
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  カフェ・プリムール
  
世田谷区駒沢5-9-1
 

・
 駒沢通りを車で通りかかったときに覗いたら、別の名前のカフェに変わったように見えました。「ラ・プリムール」閉店に続き、「カフェ・プリムール」もやめてしまったのかなぁ。 (2003.1)

1995年 8月 ☆

 *ヴィシソワース
 *テリーヌとサラダ
 *イサキ・カレイ・ソイとラタトゥイユ
 *香草オムレツ
 *プリン
 *ネクタリンのソルベ
 *キャラメルとマスカルポーネのグラス

[AQ!]
 相変わらず素晴しいカフェ。グラスにソルベは最高。

[ヘベ]
 なめらかなヴィシソワーズ、肉の味のよく出たテリーヌにジュレ、おいしいピクルスの混じったサラダ、新鮮な歯応えと香りの魚それぞれ、に、絶品のラタトゥイユ、香りの生きた香草オムレツ中味とろり、と、各皿申し分ない。
 ここのグラス・ソルベは向かうところ敵なし、的水準。香り、味、なめらかな舌触り。
 あぁ、こんなカフェがそこいらじゅうにあったらいいのに~。
 植物の名前をはじめ物覚えのよかったギャルソンのヒトは昇格かいなくなったか、姿が見えませんでした。
 レストランの方は一万円のコースのみ、となっていてしばし、茫然。

1995年11月 ☆

 *蕪のクリームスープ
 *鮪の頬肉とチリメンキャベツ、濃厚なトマトソース
 *コックオーヴァン
 *キャラメルとマスカルポーネのグラス
 *オペラ、洋梨のプディング

[AQ!]
 依然、意欲的なカフェである。

[ヘベ]
 蕪スープ、よかった~。もすこし寒くなったらグラチネはじめます、とのこと。
 鮪ほっぺたに縮緬キャベツに濃いトマトソースもいい皿でした。いいカフェですねぇ。

1997年 1月 ☆

 *テリーヌ
 *カリフラワーのスープ
 *ギタローシャモのカレーライス
 *鴨のコンフィ
 *キャラメル、マスカルポーネ、木苺のグラスとソルベ
 +90 Bourgogne Rouge Meo-Camuzet

[AQ!]
 あらま、改装してました。全体にいい感じで、嬉しい感じの美味しさ。

1997年 2月 ☆

 *エスカルゴ
 *香草オムレツ
 *リドヴォーのポワレ
 *ギタローシャモのカレーライス
 *キャラメルとマスカルポーネのグラス
 *モンブラン
 +92 Ch.Torocard Monrepos

[AQ!]
 メートル吉田氏の内幕暴露話の嵐は大爆笑~。の一夜。(^^;)
 こないだ、浅草「壽」に連れてってもらって、カンドーしたそうだ。

[ヘベ]
“ちょっと人のわるそうな”ところがカフェ気分の吉田氏。マガジンハウスの取材は、ここでもなんだか評判いいです。マ**ロ氏は、なんだか評判よくないです。(^^;)

1997年 4月

 *テリーヌ
 *カリフラワーのスープ
 *ギタローシャモ
 *タラのポワレとラタトゥイユ
 *クレームブリュレ
 +89 Mercurey clos des Myglands Faiveley

[AQ!]
 吉田選手はテーブルにへばりついて話し出したら止まりません。(^^;)

[ヘベ]
 吉田選手は今宵も止まりません。この日は「いろんな客がいる」話、が多かったでしょうかねぇ。お店もたいへん。
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  ル・カフェ プルス・アー le cafe + A
  
港区南麻布4-2-48  www.petitpoint.co.jp/lecafeplusa
11:00~22:00 月(祝なら翌)休
depuis2007 Chef: 北岡飛鳥 (敬称略)

・ 上階は「プティポワン」、北岡尚信シェフの子息飛鳥シェフが「やさしいフレンチ」を展開 
 2011年「プティポワン」閉店とあわせて、「ル・カフェ プルス・アー」をこの地では閉め、移転再開を計画中。…と、聞きました。

2009年 5月

 *エスカルゴのマッシュルーム詰めグラタン、サラダを添えて
 *春キャベツのスープ
 *ガッテンハンバーグ・デュロック風
 *シャロレー牛のステーキ フライドポテト添え
 *チェリージュビレ
 *ゴーフル:塩バター・メイプル・ホイップクリーム
 +03 volnay Champans / J.Voillot

[AQ!]
 2階で親父がガストロノミー・1階で息子がビストロノミー、…な布陣というのが簡単な説明となろう。
 北岡飛鳥シェフによる「やさしいフレンチ」がテーマのカジュアル・フレンチ、だそうだ。
 たしかにやさしいカフェ飯。春キャベツスープだけはベーコンスープと呼びたいくらいガッツリビストロ味。なかなか結構である。
 お勘定は、場所を考えると“妥当”なとこだけど、“安くはないなあ”…。
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  カム・シャン・グリッペ
  
渋谷区神宮前5-46-12
11:30~14:00/18:00~21:00 火休
depuis1995 Chef: 浅野正巳 (敬称略)

・
 上記住所は移転のため2004年に閉店、という噂を聞きましたが…。(2005)

2002年 5月 ☆

 *アンチョビ風味のクロワッサン
 *シマアジと胡瓜、5種柑橘風味
 *鴨とその砂肝のコンフィ、冷製葱とレンズ豆
 *フレッシュハーブサラダ
 *ジャガイモ・セルリと野菜のヴルーテ
 *あなごのポルト酒ヴァプール、黒米添え
 *ロニョンドヴォーのミトネ、里芋と玉葱
 *牛乳のグラス
 *あつあつリンゴのタルト・キャラメリゼ、マジョラムのグラス
 *パンデピスのクレームブリュレ、ロマランのグラス
 +96 Fixin Clos Napoleon / P.Gelin

[ヘベ]
 表参道からひょろっと歩いて行ける、使い勝手のよい立地。なんというか、愛らしいレストラン、といった印象だった。
 鴨コンフィの皿のレンズ豆と冷製の葱、野菜のヴルーテが美味しかった。ハーブへの愛が料理にサラダにデセールのグラスに食後のハーブティーに満載。肩の力を抜いてふらっと食べに来るといいかなぁ、などと思う。

[AQ!]
 そんな感じかなぁ。ちょっと惜しいっつうかアレなのは、料理はかなり精密に仕組まれていて、「勝負料理の気合い」を感じるべきなのか、と客観的に思ったりするんだけど、実際にはこの店で過す時間は「淡々系」だったこと。何となく始まって何となく終わっちゃうんだよなー。
「どうだった?」
「良かった。TPOに合わせて使い勝手よし」
みたいな。それはそれでいいんだけど、果たして"其処を目指しているのか?"に、ちょい疑問が残る…し。
 淡々としたサービス・淡々とした内装(どちらも悪くない)、それに料理も、「色々とヒントを投げ掛けてくるんだけど俺的にいま一歩入って行けない」、というような感じ。
 まぁ全般的に、「一回では(奥は)見えてきにくい」タイプの店かもしれないと思いました。ま、サービスは確実に違うだろうしな。ふらっ、ふらっ、と何回か寄ると印象が変わりそうかもしれない。
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  カレーム
  
渋谷区松濤2-14-12 
18:00~23:00 月休
Chef: 谷川貴俊 (敬称略)

・ 小さなレストランの小気味良い料理 (1999.4)

1999年 4月 ☆

 *オリーブのパイ
 *魚のタルタル
 *ワタリ蟹のビスク
 *フォワグラのベニエ、オールスパイス風味
 *平目の生ハム挟みムニエル
 *トリップニース風
 *ズッパイングレーゼ、オレンジのプリン
 *ムースオショコラ、苺とグラスドヴァニーユのバルサミコかけ
 +95 Rimauresq (Cotes de Provence)

[AQ!]
 何と小気味良い料理だろうか。生き生きとしてツボを外さない。香草の香りがスマッシュしてるのにそれ以上に魚の香りが生きたタルタルなどは象徴的。全体に南仏。初々しいマダムのサービスも感じが良いが、ハーフを入れて16種のワインリストはちょっと惜しいね。

[ヘベ]
 つきだしに出た小さなパイは秀逸。熱々の渦巻きパイの中心に配したオリーブが温度と味の核となった、心憎いアミューズだ。スパイスやハーブの香りが冴えている。主役の素材が生きている。こじんまりとした店内においしそうな香りが漂い、一皿平らげるごとに次への期待が高まっていく。新たな店に出会った時の、わくわくした楽しさを満喫させてもらった。
 フォワグラのベニエにはびっくり。甘い香りと香ばしさにくるまったフォワグラはなんだか幸せそうに成仏している。もう夜も更けてお客は当家だけだったが、その代わりというわけでもないが猫が入って来て、定位置らしきクッションの上で気持ち良さそうに寝ていた。なんか平和でおいしくて楽しくて、すっかり上機嫌になってふらふら帰った。そうそう、食後の飲み物には「ダージリンのストレート」という選択肢もあった。
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  カンセイ
  
中央区銀座5-6-13 03-3573-5721 ginzakansei.com
12:00~14:00/18:00~21:00 日月休
depuis1990 Chef: 坂田幹靖 サービス: 坂田静子 (敬称略)

・ フランス料理離れした独特の鋭い切れ込み (1995.4)
 1999年近所に移転、今度は地上に出てきて2階らしい。まだ未訪だけど、ここに書いてある住所は移転先だから、大丈夫だよん。 (2000.3)

 行ってきました。良い意味で変わってなかった。うん、でも、カンセイさんの料理は、地下より2階の方が似合ってるのは確かかも。 (2001.2)

 カンセイさん、銀座へ移転されたと聞きました。
 GINZA Kansei 銀座5-6-13 03-3573-5721
 しかし南青山1-10-5の店舗の方もまた開く(2号店とかかなぁ?)という噂もあり、よくわかりません。 (2004.12)

1995年 4月 ☆

 *アミューズはラタトゥイユ&チーズ
 *Parfait de Tomate et Caviar
 *Consomme de Quenelle de Canard et Legumes
 *Asperges Blanches Chaudes et Jambon cru
 *フォワグラソテ ゴボウのクーリ
 *鰈のソテ 青海苔空豆ソース
 *仔鳩ソテ サルミソース
 *シャラン窒息鴨、内臓パテ
 *フロマージュ
 *ブラマンジェ
 *レッドオレンジソルベと苺
 +90 Chassagne-Montrachet Morey

[AQ!]
 France、と書いてて違和感のあるほどworldな料理。さりとて、アジアンエキゾチズムやジャポネスクになってる訳ではない個人的なもの。美味しかった。神田の蕎麦「いし井」のご主人が知り合いのようだったのでふと話題に触れると、「神田の石井さん、はいはい、飲ませると面白いですね」と。

[ヘベ]
 あらためて並べて反芻すると、野菜いいですよね。トマトも白アスパラもゴボウも空豆もナスも。
 コショウのきいた鴨ツクネ、フォアグラとゴボウ、仔鳩の焼き加減、鴨の脂の焼けた感じなど、ことのほかよく、幸せでした~。
 マダムは、独特。

1997年 8月 ☆

 *鱧
 *タスマニアソーモンのマリネ
 *瞬間ラタトゥイユ
 *ヴィシソワース
 *鱧とジロールのスープ
 *甘鯛
 *仔鳩のロティ、蜂蜜と黒胡椒ソース
 *牛肉ハラミ、夏トリュフ風味

[AQ!]
 久しぶり。やっぱりカンセイさんはフランス料理ではない、と思った。悪い意味ではない。暑い夏の一日などには好適である。

[ヘベ]
 ふと思い立って出かけたこの日のカンセイさん、面白かった。
 鱧ジロールのスープと、夏トリュフがたのしかったな~。今年は鮎もあんなだし、鱧もこんなんで、和食に縁の薄い当家です。(^^;)

2001年 2月 ☆

 *一口ロールキャベツ
 *トマトのパルフェと春野菜
 *種子島産空豆のスープ
 *キンメのポワレ
 *鴨のロティ
 *苺とフランボワーズのソルベ
 +97 Gevrey-Chambertin / H.Lignier

[ヘベ]
 春は野菜。そんな気分の夜にぴったりの選択でした。
 トマトがソラマメがキャベツが、ああ、幸せ。
 「正統フレンチ」「本格ビストロ」とは違う「カンセイ料理」にぴったりはまる季節かもしれないなぁ。こちらもちょっと弱っていたこともあり。

[AQ!]
 地下から2階に上がってきたカンセイさん。店内も奇麗にしてらっしゃるけど、もう一息テイストに統一感が出るといいかなぁ。まだ壁なんか「新装」っぽいのがそう感じるのかも。
 料理もマダムも、まったく変らない「カンセイ節」。独自路線ひた走りという意味では最右翼だねぇ。やはり時には行きたくなるってもの。
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  レストラン カンテサンス restaurant Quintessence
  
品川区北品川6-7-29 03-6277-0090 www.quintessence.jp
12:00~13:00/18:30~20:00
depuis2006 Chef: 岸田周三(1974-) サービス: 吉田正俊 ~ (敬称略)

・ たえず変化する1コースのみのレストラン (2007)
 toshiさんに指摘されてカンテサンスのサイトを拝見したところ、
「スタッフ急募:マネージャー、支配人、ホールスタッフ、キッチンスタッフ」
とのこと。また、別の噂によると、メートル・ソムリエの吉田氏離脱とか? 何かが起こっているようです。 (2007.8)

 「白金台5-4-7」から上記へ移転。最近は“予約困難”の成功ぶりが続いているようだ。 (2013)

2007年 2月 ☆☆

 *椎茸のビスケット
 *サツマイモのスープ、甘くないスイートポテト、ピーカンナッツオイル添え
 *徳島産淡路鯛の2日間トリュフ〆め、オキサリス添え
 *べトラーブとフォアグラ・里芋・ナッツのタルト、ポム添え
 *シェーブルのババロア、百合根・マカダミアナッツ添え
 *アンディーブ焼、プタルク添え
 *小田原産サンピエールの虹焼、ほうれん草ピュレ、沖縄いんげん・そら豆の春菊エキュム添え
 *ラカン産鳩ロティ、ショコラソース、ポワロ添え
 *32ヶ月コンテとモリーユ、ヴァンジョーヌ風味
 *82ルソーのフィーヌのソルベ、レゾンセック
 *苺のタルト、カスタード
 *柔らかいキャラメルのギモーヴ、薔薇ソース
 *グラスドメレンゲ、リュバブ添え
 *2色ショコラブラン芥子
 +Champagne / M.Maillart (glass)
 +03 Saint-Joseph / J.L.Chave

[AQ!]
 「あれぇ、何処かでお目にかかってますよね、、、」と切り出してきてくれたサービスの吉田クンは、ex.コートドール、コンマ。ああ、確かにそーだそーだ。(コートドールの若手の顔の印象って希薄になりやすいのではあるが(^^;))
 ま、そんなお陰で、「お初の高級店」はともすれば“アウェー”っぽい気分になりがちなところが、一気にホームゲームへと転化、初訪問から寛いだものになる。
 そんな訳だから…と言う訳でもなく(^^;)…こちらは「鳴り物入りアーンド新コンセプトの話題店」であるのだが、料理・サービス・ハコetc.ともになかなかよくまとまり機能し始めているように感じる。
 シンプルな調理の皿はきちんとキュイジーヌフランスし、幾つかは大変に美味である。これから先、より打率が上がり・よりダイナミックな流れが出来るであろう…その余地は良くも悪くも残っているが、、、ってゆーかシェフ1974年生まれだし、楽しみ多し。若っ。

 濃紺の皿に、がとても綺麗。スペシャルな淡路鯛を仕入れてトリュフで〆て…って、話だけ聞くと馬鹿野郎系かな?という気にもなるが、これがちゃんと理を踏んでいて、大変に美味い。
 シェーヴル・ババロアは、ユイルドリーブとセルの切れ込みが素晴らしく良い。それぞれ、こーん!と響いてくる。
 アンディーブとプタルクは、渋味で密かに握手。
 魚は「断面が虹色に光る瞬間」を捕まえるように焼く、んだと。所謂スペインショック以降の火入れだが、ハズシていない。
 「ジュラスペシャル」なフロマージュの皿は至極快適。
 の皿は、苺とカスタードだけがやや寂しく皿上にある。メートルが其の中心に、“どろどろに溶けたような”タルトを回しかけて完成。このタルト部とか、メレンゲのグラスとか、濃ゆい味がすんげー良い。優れモノ。
 ワインは、値付けはある程度高いが、各階層からなかなかに選べるモノのある、冷静なリスト。

[ヘベ]
 席に通されるサロンで一拍、ここで「当店のメニューは白紙でございます」と白い陶板?みたいなものをうやうやしく示される。……というあたりまでは「なんだ随分と芝居がかってるじゃないの(そんなんで大丈夫?)」と半信半疑だったが、けしからん予想を上回る食後感。感性という言葉のよく似合う料理でした。サービスの吉田くん、よくぞ名乗り出てくれはりました。おかげでこちらもぐっとほぐれました。

 ブルーのプレートに透ける色合いも妖艶な、トリュフ〆のが素晴らしかった。これ以降、完全に本気モードに突入。アンディーブのカラスミ使いもお見事! シェフも若く、サービスも若く、これからも楽しみな一軒。
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  キエチュード  à la Quiétude
  
台東区東上野3-35-1 03-5826-8995 www.quietude.biz
11:30~14:00/18:00~21:00 水休
depuis2015 Chef: 荒木栄朗 (敬称略)

・  

キエチュード 2015年 8月 ☆

 *Pomme de terre SHISO Orange
 *Foie gras Caramel Ail noir
 *Moule Legumes Olive
 *AMADAI Poie vert Mais
 *Agneau Lentilles Tomate cerise
 *Fromage blanc Geniebre
 *Peche Raisin Mangue
 *Mignardises

[AQ!]
 越後旅行の帰京日。
 上越新幹線でビュンと帰る。
 上越・東北からの帰りの夜は、例えば普段寄らない埼玉県の店などもよく漁るのだけどネタが尽き気味(^^;)。
 そうだ、もう一駅乗って上野も普段寄らないよなあ。
 …という感じ♪
キエチュード
 キエチュードは「ぽたじえ」の肥田先生に辻調の縁の方ということで教わってた店。
 稲荷町駅が最寄ではあるが、上野から歩いても5分くらい。下谷神社目の前、というロケーション。
 今年開業したばかり。「おまかせ5000円」型…で、素軽い店作り。
キエチュード
 料理は「所謂モダンイノベイティブ」範疇になろうか。
 …いやあ実はこのジャンルは、我が家、去年・今年の新規開店組を色々食べ歩いてもいるのだが、アレですよ、いきなりトップを脅かす奴もいれば入り江の中で氷塊にぶつかって沈没しちまう奴もあり…で、“なんかもう大~変”なんだけど(^^;)、こちらはその点、
「処女航海、漕ぎ出だしました!」
 って感じがシックリ来てて、なんというか落ち着く(^^;)。

 より個性を発揮していく舵取りはまあこれから、…として、実力や感性は見せている。
 今日で言えば、フォアグラなんか美味しい。
 安価・面白い立地…は追い風になりそうで、満席に近い入り、まずは順風満帆でしょうか。
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  北島亭
  
新宿区三栄町7JHCビル1F 03-3355-6667
11:30~14:00/18:00~21:00 日休
depuis1990 Chef: 北島素幸 サービス: 北島幸恵 (敬称略)

・ 北島シェフの男らしい腕っぷしの勝負 (1998.2)

1998年 2月 ☆

 *チーズパイ
 *皮カリカリ大目鮭、アスパラ、じゃがいもとトースト添え
 *ヒゲ鱈の黒胡麻風味、どんこと筍と葉玉葱添え
 *新潟の青首鴨、根セロリのピュレ、焼林檎、茸
 *ブラマンジェ/ミルフィユ
 +85 Gewurztraminer Josmeyer
 +83 Ch.La Fleur-Petrus

[AQ!]
 90年代前半は随分来ていた北島亭も、久しぶりだ。今日は、「メールdeリレー小説」の中打ち上げ。大目鮭は傑作と言ってよい。…ってんで帰りがけに北島さんに「大目鮭、めちゃ旨かったすぅ~」とか声をかけたら「鮭だけぇ~?」と切り返された。実に北島さんらしくはある。(^^;)


2011年12月 ☆☆

 *ツブ貝のアミューズ
 *北海道産生ウニのコンソメゼリー寄せ カリフラワーのクリーム添え
 *仏産バルバリー鴨の血入りテリーヌ
 *仏・ボルドー産セップ茸のソテー・サラダ添え
 *長崎五島列島産ひげ鱈のポワレ 菠薐草添え カレー風味のクリームソース
 *蝦夷鹿背肉のロースト・ポワブラードソース 栗のピューレ添え
 *モンブラン
 +04 Pommard Noixons / Garaudet

[AQ!]
 13年ぶり。…やれやれ、人生と言う奴は、、、(^^;)。店の多過ぎる街に生まれた呪いか?(^^;)

 黄色い幌。開店当時は如何にも“らしく”あり、此処まで頑強に貫くと、“わざとらしい”…ほど(笑)。

 こんばんや。アレぇ、印象が違うなあ、、、。改装がかかっていて、イメージ的にはけっこー記憶とズレた。

 食べる。「お、相変わらずでんな」(笑)。いい意味で。
 しかし、何で
「アラカルトは無いです」
 になったんだろう?
 多少の相談はアリらしいことは後でわかったんだけど、基本的には、4(または5)品選ぶプリフィクス的なやり方への誘導。
 どうせ、「昔ながら」を中心に料理してんだから、出し方も「昔ながら」の品書…ドゥプラを基本としたフランス料理でいいんじゃないかなあ? そっちの方が似合うと思うんだけど。
 食べた感じでも、この形で4品…より、一皿を1.5倍量にして二皿…と行きたく、なる。
 もう今ではだいぶ減ってきた、
「旨味・甘味を引き出すに十分に振った塩、…に更にもう一振り」という塩気(ガルニまでキッチリしょっぱいのはホントに減った)
 も、多皿にされると「ちょっと強弱・変化を付けましょうよ」という気分がした。

 …ということはあるけど、さすがはベテラン店で、ウマイところはキチガイじみて旨い!
 すなわち、コンソメ、テリーヌ中のフォアグラ、セップ(今年はピークが後ろズレしたとのこと、素晴らしい質・バター・焼き)、ひげ鱈のカマ焼(オマケのポジション)、鹿の質・焼。
  カワハギマリネが売切れ、だったかな。

 食後、グラニテ(これがまた“らしく”沢山出る)を挟んで、最後は
「デセールとミニャルディーズを一緒盛り…と言いますか…」
 の口上で、ミニ・モンブランと苺と焼き菓子多種の山。
「モンブランを食べていただいて後は包みますから…」
 という作戦とのことだ。まあ、らしいっちゃらしいっすよねー。もう、デセールがどうたら…は放棄(笑)。

 あ、カンケーねーけど、この数日前にミシュランの一つ星が付いた。まあ、向こう(ミシュラン)都合なんだろうけど。
 くっだらねー店がガンガン入ってる今の東京ミシュランじゃ、星が付かなかったのがオカシカッタんだけど、「ネジュラン当時でパリにあったら…」と仮説するならば、ビミョーなとこだけど“無星で記載”…って感じかなあ。良くも悪くも(^^;)。


[ヘベ]
 店構えと皿の上はタイムカプセル的。
 AQに同感で、ドゥプラで食べたい(そして欲深な人はもう一皿をプーレドゥで、などと相談してみたい)ような料理である。
 専任サービスは今は置いていないようで、料理は厨房直送、という感じでコックコートやエプロンの若者たちが運んでくる。まあ、細かいことをウジウジあげつらうような店ではなく、心象風景的には、「この皿の上の旨いものを食え!食うぞ!旨い!」といったイメージなんですが。

 ウニの皿は、何かがなくてとっさに変更した一皿(店のスペシャリテ)だったが、頼んでよかった!と目がハート型になるコンソメの旨さは、さすが。
 これが!と思ったのはセップ、ひげ鱈のカマ、蝦夷鹿と、AQと同じあたり。

 旨いところの、なんというか、スケール感がすばらしい。こんなうまいもの、あんまりチマチマあれこれ食べても、しょうがないよねえ、というこころもちになる。
 昔も、そして今も変わらず、いい意味で「旨いもの屋」と呼びたくなる店なのです。
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  キノシタ
  
渋谷区代々木3-37-1 03-3376-5336
12:00~14:00/18:00~22:30 月休
depuis1997 Chef: 木下和彦 サービス: 木下瑠琵 (敬称略)

・ 今や、そのあまりの「人気」が頭痛の種 (苦笑) (1999.12)
 ブラッセリー・ヴェラの木下シェフが独立して開店した店、その名も「キノシタ」。は、開店早々から大変な人気を博し、今や東都を代表する人気店になってしまいました。最近は半年とか一年先の予約は取らずに数ヵ月先までとするなど工夫しているようですが、「予約解禁日」に数時間で全席が埋る、という噂です。ヴェラ時代にはちょっとは「通って」いたようなウチも、今では呆然と眺めるばかり…。
 それが悔しくて言うわけじゃないですが、この異常な状態が何処かに歪みを生まないといいけどな、と木下ファンとして心配はしています。具体的にどこがどう、と言うんじゃありませんが。ごく個人的な意見ですが、少しは値段を上げた方が良くないかなぁ? (1999.12)

 移転したそうです。今度の最寄り駅は参宮橋。代々木上原~初台~参宮橋と、この辺りをグルグルしてる木下さん。(2002.11)

1997年11月 ☆☆

 *白ミル貝と季節野菜のブレゼ、マスタードソース
 *江戸前穴子のポワレと季節野菜
 *野菜のスープ
 *人参のムース
 *地鶏のもも肉のロティ、ジャガイモとキノコ、コボウのソース
 *牛の頬肉の赤ワイン煮込み、人参のフォンダン
 *バニラアイスと洋梨、パイナップルとサフランのソース
 *フォンダンショコラショーと杏のソルベ
 +90 Ch.Clinet

[AQ!] for "BizTech Forum"
 代々木上原の駅のガード下、ほとんど駅構内といっていい場所に「ブラッセリー・ヴェラ」というビストロがあり、とても気に入っていました。頬肉やトリップ、エイといった「その気にさせる」素材をふんだんに使った品書きもさることながら、その剛直で骨のある如何にもビストロといった一品一品が美味しかったからであり、ちょくちょく寄っていました。
 「店がある」という現在形に対し、「気に入っていた」という過去形を何故使ったのか、と突っ込む方もいらっしゃるでしょう。そうなのです、「ヴェラ」はある時期から急に失速してしまったのでした。料理の味がボケてしまい、それに連れて連夜満員のような盛況だった店内も、閑散とする日が目立つようになりました。何より、「美味しくない話にも裏がある」とでもいうのか、厨房のスタッフもフロアも、見慣れた顔がみな、いなくなってしまっていたのです。(「ヴェラ」は現在も存在し、C/Pなどはなかなか良いビストロですし、いつまた復興するかもしれません。行ってみてください。(^^;)) (追記:…と言ってたら、ヴェラは閉店してしまいました)
 というわけで、「ヴェラ」のスタッフ、とりわけシェフが「何処へ行ったのか?」は、(お知らせをいただくほどには知り合いになっていなかった)我が家ではホットな話題になっていました。そうこうするうちに、今年になって一軒の新しいレストランの紹介が何誌かであり、その鮮烈な料理写真が目を引いていたのですが、そのうちの一誌に写っていたシェフの姿を見ると…そこに我々は元「ヴェラ」のシェフ(そのまた前は「レ・シュー」の)木下さんを発見したのでした。店の名も「キノシタ」と言います。
 そして早速、勇んで「キノシタ」に伺ったのです。…というのは嘘で、実は三回くらい予約が入らず、行きはぐってしまいました。(^^;) 新店ということで露出が多いこともありましょうが、早くも人気を博しているのか。覚悟して早めに電話して予約が入り、出撃となったのでした。

 ちょっとイナタイ初台の商店街の外れの辺りまで歩いて行くと、フッと穏やかな明りが漏れていて、そこが「キノシタ」です。意外、と言っては失礼になるけれど、オーナーシェフとしての出店ということから想像していたより、こざっぱりとスッキリしていて、ビルの一階だし、広さも割に余裕あります。店内は半ばオープンキッチンになっていて、木下シェフが仁王立ちで睥睨…が似合いそうな面立ちなのですが忙しそうに飛び回りながら、料理しています。
 メニューを見ると、前菜・主菜とも五、六品の中からチョイスしていくプリフィクスが中心で基本コース(前・主菜に、小菜・デセール・飲物)が3,500円、とこの辺りは「ヴェラ」同様の設定です。ワインリストは値段は抑え目ながら、新世界を含む幅広いエリアから選ばれており、個々の銘柄も興味深く、好印象でした。モンチュスにも魅かれながらも90のクリネ(90Clinetは昨年も飲んだのですがまだ硬かった。ここでは「そろそろOK」な感じで美味)を選択。
 料理は最初のミル貝と穴子から「素晴しい!」の連発で、大いに楽しめました。貝類と野菜をマスタードソースで温サラダ風、という前菜の組み立てはよく見るものですが、それぞれの具合が完璧に決まってる上に、ジュたっぷりのソースが魔性のうまさで、マスタードソースという名乗りをはるかに越えたものでした。全般に、「ヴェラ」にあっては「十分な手応えのあるビストロの良さ」を湛えた料理だったものが、こちらでは、さらにプラスして「レストラン的な新たな感動」まで盛り込まれているような気がしました。
 観察しているとシェフは厨房中で陣頭指揮というよりは陣頭実践という奮闘ぶり、自らがストーブ前に立っている時間が多いようで、性格が窺われます。シェフが自ら調理にあたるレストラン特有の、ちょっとトンガッた意欲と剛毅な繊細さが盛り込まれた皿、が次々と出来ていきます。「肉の焼いたの」もかつてより我が家の人気もの。地鶏のロティ、ここでは焼けた肉が皿の上で「ゴロン」としていて美味しそう。このゴロン感、は食いしんぼな店でないとなかなか出ないものです。ゴボウの起用も昨今の仏料理では増えてますが、ここではその起用の意味合いがピタリと決まって、ゴボウ・ジャガイモ・キノコが大地から鶏を支え上げている一皿が完成しています。
 デセールはコースの最後に「デセール」とだけ記されているのですが、二人にそれぞれ違うものが到着、それぞれ面白美味しい。満足の一夜でした。言うまでもないことですが、コストパフォーマンスは凶悪なほどに優れています。サービスについては、とりあえず、若々しい、とだけ述べておきます。ちょっとオッカナい顔のシェフのニッコリ笑顔に送られて家路につきました。
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  キハチ南青山
  
港区南青山4-18-10 03-3403-7477
12:00~14:30/18:00~22:00 無休

・

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  ビストロ キフキフ Kif-Kif
  
高輪1-16-25 高輪コミュニティーぷらざ2F 03-5421-7627 kifkif.jp
11:30~14:30/(Tea Time)14:30~17:00/17:30~20:30 日祝休
depuis2009 Chef: 原 和幸 (敬称略)

・   
 ex.「トラッフル」のシェフ原さんが、高輪コミュニティーぷらざ内にオープンした気軽なビストロ。 (2009)

2010年 3月 ☆

 *佐賀産太アスパラガスのソテー ポーチドエッグ添え
 *スペイン産うさぎのテリーヌ トマトとオリーブのソース添え
 *竹の子ロースト トリュフ風味
 *ポルチーニ茸のリゾット
 *仏産鴨骨付足のコンフィ ディジョンマスタード添え
 *キャラメルアイス、玄米茶アイス
 +エーデルピルス、メメント

[AQ!]
 えっ!?…と、思いがけぬ人に会ったりなどするへべ(笑)。の一晩。
 やっぱりカズさんは美味しいなあ、加熱と塩に活力があって正確。
 春の勢いの苦味、…って、トリュフ風味と合いますわねー。

2012年 7月 ☆

 *稚鮎フリット、ピストー
 *ズッキーニ一本オーブン焼、ロマラン串
 *真鯛グリエ、ブイヤベースソース、アイオリ、ラタテュイユ
 *三元豚グリエ
 *キフキフ特製ビーフカレーライス(ピクルス付き)


2014年10月 ☆

 *ゴボウと栗のポタージュ トリュフ風味
 *サンマ・ナス・トマトのオーブン焼
 *エスカルゴとキノコのガーリックバターソテー
 *鴨モモ肉のコンフィ
 *チーズケーキ
 *塩キャラメルのアイス

[AQ!]
 へべは2日ぶり((笑)、相変わらず)、ワシは2年ぶり…くらいの、キフキフ。
 安心の南の美味。鴨のガルニは、じゃがいも(ウマ!)・蓮根・隠元。
 チーズケーキ、焼きたて。

[ヘベ]
 あったかいポタージュで始めたくなる季節になって、ゴボウと栗で、ほっこりしみじみ…。

キフキフ 2015年 7月 ☆

 *一口焼きなすの冷製ポタージュ
 *エスカルゴとキノコのガーリックバターソテー
 *フォアグラと新じゃがいものソテー
 *仔羊のグリル
 *キャラメル・黒糖のアイスクリーム

[AQ!]
 夏に嬉しい焼茄子冷製。
 薄切りじゃがソテにフォアグラ、上にヴィネグレットなソースをソルベで添える7月版、うま! 緑もたっぷり。
 仔羊は南仏風。ズッキーニ・インゲン・ヤングコーン・タイムなどどっさり添えて。

[ヘベ]
 たまには夜のキフキフへ(ランチでいつもお世話になってます)。甘酸っぱさをソルベで添えた夏バージョンのフォアグラ、いい感じでしたねー。
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  キャス・クルート
  
目黒区下目黒1-3-4 casse-croute.jimdo.com
11:30~13:30/18:00~21:30 月休
depuis1993 Chef: 佐々木昭人~岩倉克昌~米谷秀樹~ ~大塚勝也 (敬称略)

・ 気軽なビストロ (1995.9)
 お店のサイトによると、「諸設備の老朽化等」により閉店とのこと。恵比寿の姉妹店、日仏会館【レスパス】は変わらず営業。 (2017)

1995年 9月 ☆

 *マッシュルーム炒め
 *鶏肝のムース
 *平目の酸っぱいカレー風味
 *プロヴァンス風牛肉煮込み
 *プラムとバナナムース
 *グラスドキャラメルとムースドショコラ

[AQ!]
 ここの1200円のデジュネは大したもんで。

[ヘベ]
 たいしたもんです。
 マッシュルームを濃ゆめに炒めて菜っ葉にじゅっとかけて和えたの、よかったなぁ。堂々と鶏のレバ、でパンとワインが進む進む。平目、は薄いのを重ね重ねてあって、身と身の間に封じ込められた香りが楽しい。牛肉煮込みもしっかりしてる~。プラリネグラスとバナナムース、は相性抜群。
 店内全般に上手にフランスのビストロ的雰囲気を醸し出しているのですが、このデセールのガラス器や水のグラスなど、厚手のプレーンなのにドン、と盛って出すのがたいそう現地っぽいな、と感じました。なんてリーズナブルなデジュネ、会社の近所にあったら極楽だなぁ。

1996年 8月

 *グリーンピースのポタージュ
 *アンディーブのグラタン
 *ハタのポワレ
 *牛バベットステーキ
 *タルト
 *山のクレープ

[AQ!]
 やはりC/Pは見事なランチ。

[ヘベ]
 あいかわらずの繁盛、みごとな費用対効果。

[AQ!]
 ただ、ラインナップの名乗りも、内容も、ちょっと落ちてるような気がしないでもない…。ヴェラ状態。むつかしいのかなぁ、薄利多売型ビストロの維持って。(^^;)
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  キュイジーヌ [S] ミッシェル・トロワグロ Cuisine [S] Michel Troisgros
  
新宿区西新宿2-7-2センチュリーハイアット東京 03-3349-0111(代) www.centuryhyatt.co.jp/restaurant/troisgros.html
11:30~14:00/18:00~21:30 無休
depuis2006 Chef: 青木宏和・リオネール・ベガ ~ ギヨーム・ブラカヴァル (敬称略)

・
 ミシェル・トロワグロが新コンセプトでプロデュースするレストラン。 (2007)

 リオネル・ベガは新店「エスキス」へ。(2012)

2007年 3月 ☆

 *ポワブロン・ラルドのパイ、ヒヨコマメのペースト・林檎の薄焼カナッペ、クスクス団子の玄米揚げアラレまぶし
 *Veloute de potimarron, canelle-moutarde
  南瓜のヴルーテ シナモン風味
 *Fines lames de St-Pierre, gelee de dashi, moutarde frappee
  的鯛のフィーヌラーム かつおだしのジュレ マスタードのフラッペ添え
 *Cuisses de grenouilles sautees au tamarin, concombre croquant
  フランス産グルヌイユのソテーと胡瓜のラメール タマリンド風味
 *Pave de cabillaud, fleurete de fenouil et condimentsmediteraneens
  真鱈のパヴェ フヌイユのソース 地中海のコンディメント
 *Grillons de ris de veau, betterave acidulee, jus au poivre vert
  リー・ド・ヴォーのリソレ 緑胡椒のソース ビーツ添え
 *Assiette de fromages
 *アブリコ・薄ショコラ、オレンジパウダー
 *"Awa-Yuki" cafe-whisky
  ウイスキーのサイフォンとコーヒーのジュレ
 *Mignardises
 +02 Clos de la Bousse D'Or

[AQ!]
 相変わらず、地下鉄・地下道からセンチュリーハイアットって、動線の悪い道筋である。もっとスッキリ入館できないものか。どこのインチキ建築家に騙されたねん…ってこともないんでしょうが(^^;)。
 いつの時代のガイジンさん向け土産物屋ねん…って感じの売場並ぶフロアを降りると、忽然とトロワグロの出した[S]が現れる(「シュノンソー」と入れ替わりに高層階に出来たのかと思いきや、1階でした)
 そう、トロワグロのレストラン…が上陸したのである。まぁシュノンソーだって技術提携はしてたようけど、トロワグロの御旗を押し立ててのオープンである… …ある、けど、ここんとこのフランス星付きレストランの日本支店展開の大波の中ではかなり地味で、あまり話題にはなっていない。
 (2008注:↑は日記時点の印象としては正しいのだけど、この後、遅ればせながらの幾分のマスコミ露出にミシュラン東京2008で2つ星が付いたことがあり、地味さは解消された。…いや、でもやっぱり、他の同様の境遇店に比べると地味か?(笑))
 店の内外の「トロワグロ」の名前が刻まれてそうな所は、よく見ると、全て「Michel Troigros」のサインになっており、「当代Michelの店だぞ」という点と「本家のような純フランス料理に限らない現代国際料理だぞ」という点をアピールしているような感じだ。
 サロンに通される。
 おー、厨房がバーンと見渡せるじゃないか…これはいい眺めだ。すげー数の人員が働いている。ついでに言えば、フロアも恐ろしく人数がいる。
 厨房は、主サルの一部からも視野が開けており、俺らの席からは「実況」(キッチンスタジアム(笑))がよく見えて楽しかった。
 サロン・サルともに内装は、パッと見では、クール&シックな成功作。石質の手応えのカチッとしたところに、「サロンの梁」とか「パンやアミューズの木皿」とかの細かい部分に温かみのある木材を使って上手いコントラスト。…それはいいんだけど、幾分鰻の寝床っぽい横長フロアのせいか、居心地には閑散の寂しさも少し無いではない。

 料理は当たり外れが大きいかな。
 まぁ有り体な言い方になってしまう、が、当たり外れが…、ね。
 タイプはモロに、21世紀型現代フランス料理…スペイン風邪ひいて日本脳炎かかって、さてどうか?…って奴だけど、美味しさにもう少しは打率が欲しいかなぁ。
 まだ、「ハーイ、先生、こんなの思いつきましたあ!」…と思いついたとこ、まで、って皿が多いような。
 (ロアンヌのトロワグロとは全然違う…、、、…ってか、最近はロアンヌのトロワグロもこんな感じの料理やってんですかね? ワシらよー知らんけど。ちなみに、新宿や成城のトロワグロの惣菜売場は古典的家庭的フランス料理をキッチリ作っていて、デパート惣菜としては相変わらず極めて美味しい)
 リドヴォーは、「ビーツ・煮玉葱・イタパセと一緒に食べてくれ、イタパセが肝!」…とのこと。まぁキモではあった。
 あ、そうそう、同様の日本支店展開かっぱぎ軍団に比べると、その中では、冷静なお勘定に感じられた。
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  クイーン・アリス
  
港区西麻布3-17-34
12:00~15:00/18:00~22:30 月休
Chef: 石鍋 裕 (敬称略)

・
 上記、旧本店は閉店したようです。クイーン・アリス各店舗については、公式ホームページへ。

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  グラース grace
  
港区南青山2-13-7 
12:00~13:30/18:30~21:00 日休
Chef: 蜂須賀喜八郎 (敬称略)

・
 お店のサイトによると、「港区南青山2-13-7」は9月末まで、11月に移転予定だそうです。 (2013)

2010年 8月 ☆

 [Menus Saveur]
 *モロッコ風味一口カナッペ
 *プチィポワの一口スープ
 *白イカのファルシ、ジャガ芋のエチュベ
 *自然栽培野菜のミジョテ バルサミコをきかせたフォン・ブランのソース
 *ますあら(クエの子)のポワレ、人参のピュレ
 *北海道産乳飲み仔牛のロティ
 *フロマージュ
 *オレンジのコンポート
 *ピーチメルバ
 *カヌレ
 +05 Cotes du Jura Blanc Cuvee Les Chassagnes / Bornard (glass)
 +96 Savigny-les-Beaune / M.Ecard

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  クラウン  Crown
  
千代田区丸の内1-1-1 パレスホテル 03-3211-5317 hwww.palacehoteltokyo.com/restaurant/crown.php
11:30~14:30/17:30~22:00 無休
1964年創業 2012年リニューアル Chef: 市塚 学 ~ ソムリエ: 佐藤隆正 (敬称略)

・
 パレスホテルのメインダイニング

 市塚シェフはパークハイアット「ジランドール」のシェフへ移動。 (2017)

2014年 5月 ☆☆

 *Œuf de poule laqué de lait légerement vanillé / morilles au macvin / émulsion de petits pois
 ポーチドエッグをヴァニラの香るミルクと共に マクヴァン風味のモリーユ茸 グリンピースのエスプーマ
 *Crème soufflée de crabe vert au caviar sur une fine gelée de crabe royal / râpée de fenouil blinis aux herbes
 フランス産グリーンクラブのクレームスフレとクラブロワイヤルのジュレ キャヴィア添え フヌイユのサラダとハーブのブリニ
 *Carré d’agneau rôti à la viennoise de légumes du printemps
 骨付き仔羊のロースト 春野菜のヴィエノワーズ風
 *Bouchon de pintade fermiere “Label Rouge” millefeuille de pomme de terre aux oignons caramelisés / émulsion de noisettes
 ラベル・ルージュのパンタード胸肉のブション仕立て ポテトとオニオンキャラメリゼのミルフイユ ノワゼットのエミュルション
 *Piano au chocolat / plaliné / amandes et noisettes / Jazz à Vienne
 ピアノショコラ ミルクとジャンデュージャのアパレイユ エクストラビターのカカオソルベとソースカフェ
 *Parfait glace aux fèves de tonka / sablé friable de chocolat / sauce cacao
 トンカ豆のパフェ・グラッセ クリーミーなショコラのデコレーション
 +93 Nuits St.Georges Richemone Vieilles Vignes / D. Laurent

[AQ!]
 「クラウン」は、パレスホテルのメインダイニングゆえ、もんのすごい古いレストランだが、「パトリック・アンリルー氏の監修を受けた料理が堪能できる」を前面に押し出して一昨年に大リニューアルを敢行。以来、ナカナカの高評を得ている。
 という訳で、東京のド真ん中までノコノコ出かける。威厳あるホテルだが、「クラウン」はシックで落ち着く…感じかな。

 市塚シェフも挨拶に見えた。
 若い…けど、
「ボクらがピラミッド行ったのは今世紀のアタマくらいだっけかな…」 (実は間違い。前世紀最後の2000年ですた)
 と言ったら、
「あ、じゃぁそのすぐ後ですか、2003年から入ってました」
 だそう。

 で、良くも悪くも、すんげーフランスの味がする。'90s…と言ったらいいのかなあ。こんだけ、アノ味と香りがする…と、なんかしら、嬉しい(笑)。
 パコォとかロブションみたいな時空すっ飛ばす奴じゃなくて、フィリップ・グルーとかデュトルニエとかヴィガトとかフォージュロンとか、さあ、、、
 ワインもナイス。近年の蔵出しだって。

[ヘベ]
 ホテルのダイニングにありがちな「ホテルらしさ(ホテルくささ)」を覚悟していったのですが、あにはからんや、90年代の個店のレストランで食べているような料理とサービスで、なんとはなしにタイムスリップしたようなひとときを満喫させてもらいました。

 食後感は現代日本人で問題ないくらい軽いので、土台のクリームやバターやフォンはもちろん昔のようには使っていないんでしょうね。でも、なんというか、90年代のフランスで食べたフランス料理みたいな味がする。味の組み立てがそうなのかしらん? モリーユやプチポワ、フヌイユあたりの季節感も、「うわー、なんか5月のフランス行ったみたい」的な気分を盛り上げます。Les Trois Marchesあたりの、外光がたっぷり入る昼のサルとか、似合いそう。

 ガルニに釣られてオーダーを決めたパンタードも、これがなかなかの、いい料理。そしてボクらの予感に狂いなし! 「ポテトとオニオンキャラメリゼのミルフイユ」は、本日のガルニ大賞に輝くおいしさでした。

[AQ!]
 なんか、クリアなしつこさ(笑)…みたいのが、あるよね。

[ヘベ]
↑うまいっ!(笑)

 そうそう、いい材料で、きれいに作ってて濁りないけど、ピュアにしつこい…みたいな(笑)。
 オンブルシュバリエも食べたいぞ。
 クレープシュゼット食べに…とか称してまた行くかww
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  クラフタル  Craftale
  
目黒区青葉台1-16-11 03-6277-5813 tables.jp.net/craftale
11:30~13:00(土日のみ)/17:00~24:00 水休

・  
Craftale 2016年 3月

 *帆立チップス・フォアグラ・マッシュルーム・胡桃プードル・トンナムル
 *公魚フリット、カリフラワー:雪ムース・チュイル・柚子香りサラダ
 *墨烏賊・セロリ・緑トマト オリーブ・ミント トマト・パプリカのパン
 *ロッシーニ:牛・大浦牛蒡 竹炭パン
 *金目と青柳と菜の花ピュレ 土筆・蕗の薹・たらの芽 ふかし菜花パン
 *島根産猪 ホースラディシュ・ラズベリームタール
 *ブラックベリーのシフォン・メレンゲ・パウダー・冷たいムース
 *林檎のタルト・ソース、焼林檎アイス、チョコレート
 +14 Kritt Pinot Blanc / Kreydenweiss
 +13 Saint-Bris Les Malandes Lyne Marchive
 +13 Ch.Tire Pe
 +14 Gntil d'Alsace / Bott Geyl
 +Savigny-Les-Beaune / Seguin-Manuel

[ヘベ]
 目黒川沿いの2階とあって、桜の季節には、窓際は特等席ですね。

 モダンな店内、若いチーム。皿上も眺めはモダン…なんですが、食べてみると(好き好きはありましょうが、自分にとっては)全体にちょっと「味が多い」印象。目で見てノルディック? と思って一口食べてみたら、あらら、オーストリアだった…みたいな期待値とのギャップが、どの皿にもちょっとずつ、つきまとう。

 …そんな流れが、デセールになると、がらりと変わる。それぞれがブラックベリーの、林檎の、温度やテクスチャや味や香りの見事な展開になっている。口に含めばとろける焼き林檎のアイスをはじめ、冷菓の温度もばっちり。各パートの役割分担も明確で、文句なしにおいしかった。

[AQ!]
 デセールはうってかわってピンと道筋がついて美味しい。

 まあたまたまではあろうけど、回りの客席から聞こえてくる、「鶏やフォアグラはアレルギーじゃないけど嫌い」「パクチーは嫌い、というかアレルギーじゃないけどイタパセとかハーブ全般嫌い」…とある種「現代らしい」注文の多さ。シェフの限られた思索・技術のリソースもそうした対応に消耗してしまうことはあるだろう。
 ボクら「何でもOK」客への集中力は、いささか減じていたのかもしれないか。

 フロアの女性はとてもよく気が付く。
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  グラン クリュ Grand Cru
  
世田谷区北沢2-12-3 
12:00~15:00(日祝のみ)/18:00~22:00(平日Bar Time24:00) 月・第1火休

・ ネット情報によると閉店?したようだ
2005年 9月

 *秋刀魚マリネ
 *ガルビュール
 *サングリエ
 *ブフ
 *サルディン
 *ソルベ、タルト
 +Crozes-Hermitage / Dard&&Ribo

[AQ!]
 シモキタの新しい店、人気とは聞いていたが、大した繁盛店である。「かきわけるようにして(笑)」入店。
 なんか秋刀魚のマリネ具合が弱弱しく、色々と不安になった。カジュアルな作り・やり方の店だが、勘定書きは、結構イキます。
 さてワインリスト。1万円以上はまともな酒が多いが、1万円以下コーナーはビオばっか。
 ダールエリボは何年だっけな、2001かな。評判を聞くので飲んでみたが、腐臭というか、ビオ臭くてかなわん。クローズエルミタージュっぽさはあるが。熟成ポテンシャルがある酒、という評もあるけど、ほんとかな。やっぱこーゆーの飲んでると「ビオ敬遠癖」がついちゃうのよね(^^;) (最近は「まともな」ビオってのもあるみたいだけど)

[ヘベ]
 高かった。カウンターからテラスにかけて、眺めや雰囲気はうまく作ってある。
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  グランファミーユ・シェ松尾 Grand-Famille Chez Matsuo
  
世田谷区成城6-5-34成城コルティ 03-5429-1131 www.chez-matsuo.co.jp/brasserie/index.htm
11:00~13:30/14:00~16:00(Tea Time)/17:00~21:30 不定休
depuis 2006
・
2006年11月

 *赤ピーマンのムース、帆立のバジルソース、フォアグラのダリヨル・モリーユ茸のマデラ酒ソース、ホロホロ鳥のテリーヌ・生ハム・ゴルゴンゾーラ・コーニション
 *オマール海老のビスク
 *イベリコ豚のプラム煮
 *牛肉の赤ワイン煮
 *デセール盛合せ

[AQ!]
 グランファミーユ…、言われるより先に自分で「ファミリーレストラン」と名乗ってしまうのは、なかなかの賢さ(いや、皮肉でなく…)。
 前菜盛りとスープは、予想より上なくらいで、量感も一応あり、良いです。プラとデセール・ミニャルディーズはまだ頭の使いドコロがあるかも。

[ヘベ]
 前菜盛り合わせ、意外なほどの健闘。スープも好印象。椅子もいい。
 せっかく「ファミレス」名乗っているわけだし、バヴェットのステックフリットとか置いてくれると嬉しいんだけどなぁぁ。
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  グリ  Gris 
  
渋谷区上原1-35-3 03-6804-7607 www.gris-yoyogiuehara.com
12:00~13:30(土日祝のみ)/18:00~21:00 水休
depuis 2012 Chef: 鳥羽周作 (敬称略)

・
Gris 2018年 1月 ☆☆

 *鶏 水 白トリュフ
 *フォアグラ 柿 コリアンダー
 *越田さんのもの凄い鯖 ビーツ 梅
 *牡蠣 菊芋 カラマンシー
 *パスタ
 *豚
 *鶏 ふさおとめ レモンバーム
 *仙禽さんの酒粕 蕪 ゆず
 *山椒 鳴門金時 ごぼう
 +りんご はちみつ ウイスキーオーク レモン グレープフルーツ 乳酸 キャラウェイ
 +Champagne Florent Bergeronneau Marion
 +プラム レモン グレープフルーツ 大根 ウイスキーオーク
 +12 Chkhaveri Rose Dry
 +グレープフルーツ レモン カラマンシー
 +Vinos Ambiz Dore Doris
 +ブルーベリー ウイスキーオーク クローブ
 +14 Pinot Noir Central Otago Sato
 +米麹 ゴーヤ ホップ茶
 +16 純米吟醸 渓 直汲
 +梅 キャラメル ヘーゼルナッツ
 +Frangelico Liqueur with Hazxelnut - Macvin du Jura Les exaltes

Gris
[AQ!]
鶏 水 白トリュフ
 高級ラーメンスープ(笑)。この季節、さんむいのでピッタリな出迎え。

フォアグラ 柿 コリアンダー
 2人セットの素敵プレゼン。お菓子っぽいタイプ。蕎麦スプラウト。

越田さんのもの凄い鯖 ビーツ 梅
 じゃがピュレ、ユイルドフランボワ。
 モダンな眺めは続いているのだが、すんごく実質的な旨さが供されている。じつにウンマイ。
Gris
牡蠣 菊芋 カラマンシー
 玉蜀黍粉ソ-ダときの衣。
 続けて素晴らしい出来。何というかガストロ志向「牡蠣の皿」の、時に力み過ぎな陥穽は軽やかに逃れた、カジュアルグルマンなベクトルをはっきり打ち出しながら、魅力に溢れた一品に持って行っている。いいバランスで、文句無く旨い。

パスタ
 じゃがニョッキ、サルデ-ニャ・ボッタルガ。ふわっふわの、ふわふわ。こいつぁ参った♪


 「回鍋肉」「甜麺醤ソ-ス」。焼きキャベツ。実質的実戦派!

鶏 ふさおとめ レモンバーム
 紫蘇茗荷。「海南チキンです♪」とのことw。ふさおとめ、は千葉の米。

仙禽さんの酒粕 蕪 ゆず
 漬物とフロマージュとプレデセール、の中間(笑)。
Gris
山椒 鳴門金時 ごぼう
 牛蒡が決まってる。こちら、多要素な皿は多要素ではあるのだが、「無駄な余白」を感じさせない一体力。

 今っぽいガストロバル調の作り、滑り出しからモダンプレゼン。
 そーゆー事前知識から思った通りの始まりであったものの、印象は段々変わってくる。
 実に丹念に、美味しさが、客に届けられる、…といった料理。
 いただいていて、「丁寧」とか「親切」といった単語が浮んできた…くらいだ♪
 シェフも、「実質志向」であるらしい。
 ま、しかし、「丁寧」とか「親切」といった単語とは無縁の、よく通る声でたっくさん喋るシェフである(笑)。

[ヘベ]
 あの、料理から受ける丁寧で面倒見のいい印象と、ご本人のギャップが、ある種おもしろすぎるわー♪
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  グリグリ gri-gri
  
港区元麻布3-10-2 03-6434-9015 www.gri-gri.net
12:00~13:30/18:30~22:30 月・第1.3火昼・第1.3日夜休
depuis 2012 Chef: 伊藤 憲 (1976-) (敬称略)

・
2013年 1月 ☆☆

 *ブーダンノワールのカリカリ、レンティーユ・泡、緑
 *蟹モンターニュと蟹味噌、バルサミコ
 *ジビエのパテ・アンクルート、葡萄・オリーブオイル
 *ヒラメのヴァプール シャンパーニュのエスプーマ
 *手長海老・ラール、ビスク
 *平目ポワレ、ケパー
 *鳩ロティ
 *ヨーグルト瓶
 *ショコラのショーフロワ
 *燻製ミルクアイス
 +GC / Geantet Pansiot


[AQ!]
 昨年、名古屋から移転開業。
 伊藤シェフの主な修業先が、「ピック」「ベラサテギ」…というのが面白い。…と伺う。
 注文は、「牛肉・フォアグラ・海老・蟹・ジビエ・魚」というテーマからショワ、と言うのが珍し面白い。

 …って、そんで、、
 …しまった、Sで貝に当たった、とか、Mで牡蠣に当たった、とか、ばっか覚えてて、忘れてもうたやんけ(^^;)。
 実はこの後、2週間ばかり多忙で、内容のメモができなかったもんで…。
 この日はたまたま客がウチだけで、後半はシェフ・マダム(こちらもフランス経験豊かな実力派ソムリエール)とだいぶ雑談できた。そっちは覚えてるんだけどなあ…(^^;)。
「やっぱりスペインと言えば、『エロスキ』ですよね!」…って(笑)。ピックの話など、色々貴重。

 そんな訳で、覚えてること、書いて! >へべ
 平目蒸しの橙色は何だっけ??

[ヘベ]
 奥行きのある広々としたカウンター席で。正面の厨房でシェフが立ち働いているのだが、これがなんとも、見えるような見えないような絶妙な目隠し具合(笑)。最初はもうちょっと見えたそうだが、「シェフが、手元が見えすぎるのもなあ…と、ここの目隠しを足しちゃったんですよ」と。

 オーダーは「蟹・海老・魚・魚・ジビエ・ジビエ」。で、これが順不同で出てくる。何がどうなっていつ来るのかわからないって、ちょっと独特のワクワク感があるものだ。

 前菜の段で、蟹は予想通りながら、もう一皿はいきなりジビエのパテが来る。強く濃厚なパテに、葡萄がいいコントラストで印象的。

 りっぱな平目のヴァプールには、生のバターナッツ薄切りを添えて。これも色と味と食感のアクセントになってて、なかなかいい感じ。

 手長海老には、なんとビスクも一緒に。嬉しい!

 プラのジビエは、青首にブルーチーズのソース? ニョッキも添えてたっけ? 手前は栗かな? (ソースのチーズの味が強かった気がする)

「この出し方をしたい」ところから逆算したのかな? というのはあくまで推測ながら、そんな気がする価格設定は、今の世情からすると、いささか強気に映るかも? というのはありながら、 「上質なびっくり箱」の楽しみを、買い、とみる客層がどのくらいついてくるか、また、びっくり箱の中身をどのくらいリファインしていけるか、期待をこめつつ、気になるところではあります…。
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  レストラン ザ・クレッセント The Crescent
  
港区芝公園1-8-20 03-3436-3211 www.restaurantcrescent.com
17:30~20:30 日祝休
depuis1957 Chef: ~関伸司~磯谷卓 サービス: ~岸太一~坂元弘~矢野智之~坂井浩~石井寛幸 (敬称略)

・
2008年 6月 ☆

 *シャンパンに:黒オリーブ・胡麻・イカ墨のおつまみ
 *Compression de tomate a l'huile de pruneau
  トマトのコンプレッション プラムオイル風味
 *Homard en salade truffe d'ete
  オマール海老と夏トリュフのサラダ仕立て
 *Soupe superposee
  冷製コンソメとヴィシソワーズ
 *Fondant d'ormeau a la nage
  黒鮑のナージュ仕立て
 *Piece d'agneau roti sauce citron confit
  北海道白糠産仔羊料理
 *仏産鴨胸肉ロティのソースムタール
 *Fondant chocolat chaud et sorbet cafe
  温かいチョコレートのフォンダン コーヒー風味のソルベ添え
 *Mignardises et cafe
  プティフールとコーヒー
 *焼立てミニマドレーヌ
 +01 Chambolle-Musigny Sentier / H.Sigaut

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  レストラン ラ クレリエール  la clairiere
  
港区白金3-14-10 03-5422-6606 www.la-clairiere.tokyo
11:30~13:30/18:00~21:00 月休
depuis2016 Chef: 柴田秀之 (敬称略)

・
ラクレリエール 2017年 1月 ☆☆☆

 *アペリティフアミューズ:ブーダンノワールのミニバーガー
 *アミューズブーシュ:白花豆フリット いくら添え / 冷製シューフルールのバリエ
 *北海道産釣り寒ブリのヴァリエーション
 *白子のポワレ 春菊とそのソース 菊花
 *スープ ド ポワソン “ラ クレリエール”
 *鰆のポワレ ジャガイモとアンチョビのソース
 *スペイン産ガルシア栗ブタのロースト ソースモリーユ
 *エルダーフラワー
 *タルトタタン “トラディショナル”
 *小菓子
 +13 Rieffel Brandluft Riesling
 +14 Mullineux Old Vines White
 +15 Churton Marlborough Sauvignon Blanc Best End
 +13 Meursault VV / Sylvain Loichet
 +14 Les Cassagnes de La Nerthe Cotes-du-Rhone Villages

ラクレリエール
[AQ!]
 2016年4月開業…まだ「初めてのシーズン」を突き進んでいるところw。

シューフルール
 多層。ムース・まんま(食感もよろし)・コンソメジュレ。フランスっぽい。随所に王道本格な仏っぽさ。
ラクレリエール

 タルタル鉢。血合クルクル、血合パテ、レバ、胃、カツ、はらみのグリエ、脳天などの刺身。胡麻ソース。…ちょっと小分け過ぎね?…っていう見た目印象は、杞憂…どころか、大変な傑作。
 各部の描き分けの見事さ、そして各部とも味ること味ること、鰤って強いねえ。で、あの特有の鰤臭さのちょっと嫌な側面は、ほぼ無い。
ラクレリエール
白子
 表面がカリっと・全体も強さが全面にくる脱水の瞬間…に焼けた白子。春菊との共演があまりにも素晴らしい。実際問題、個人的に、「フランス料理の白子」の最大級ヒット(笑)。

スープドポワソン
 「七草粥版」(笑)。ハハハ、一瞬の季節モノ…何人も食えなかったろう。また、コレ、けっこう良く合ってる仕立て。
ラクレリエール

 品書の「的鯛」は鰆に変更。シーズンやね♪
 パン粉ふり・菜の花敷き・黒七味添え。ブールアンショワがとてもフランス!
 別皿でカマ焼き・サラダが追って登場。よろし。
ラクレリエール

 モリーユ・なめこ…茸類。うるい。芽キャベツ。グリーンピース(昼は空豆だったとか)。小玉葱。トピナンブール。年も明け、
「冬の表現に“春の訪れ”も入ってきてます」

エルダー、苺。
タタン。栗、林檎、チョコグラス

 軸が正統本格フレンチやね~、とか言ってたら、前半はナチュールだけど「主菜~デセールはこれでもかってブール入ってます」って(笑)。

フロランタン・カシスマカロン・カヌレ・紅茶ジュレ梨
ラクレリエール
 「自分の作りたい料理、は作らない(笑)」…と凝った表現で語る。食材を見る目の真っ直ぐさ。
 ボクら的には、「凄い奴、キターーーーーーーーーー!!!」な、フランス料理の大玉新店!

 柴田シェフは、モナリザの丸の内~本店の料理長を上がって、昨年この店をオープン。

 ギーマルタンの魚部門にいたそう。雑談。
 厨房50度くらい…暑過ぎる、プラックはオン/オフしかない(笑)。
「辞めたらすぐ新装されたんですけどね(^^;)」
 『2つ星に落ちた時の朝礼』…現場にいたって(^^;)。
 8ヶ月…日本編の話より楽しそう(?)に語るシェフ。…は留辺蕊出身。スタッフの若者は札幌。
 カルタが木…だの、賄いの雑煮は焼かない…だの、豆まきの豆はな~に?…だの(笑)。

ラクレリエール 2017年 2月 ☆☆☆

 *アペリティフアミューズ:ブーダンノワールのミニバーガー
 *アミューズブーシュ:白花豆フリット トリュフ添え / 冷製白アスパラデクリネゾン
 *鹿児島産桜鯛・蛍烏賊と春山菜
 *鮑の塩窯
 *牡蠣の51度 菠薐草ソース 牡蠣スープ添え
 *オマールのバリエ オリーブオイル ポムドテール
 *アズキハタ 筍 ハコベ 根付き菜花
 *燕三条網取り青首鴨ロティ 葱 腿サラダ 鴨スープ
 *金柑
 *ミルフィーユ
 *小菓子
 +15 pampaneo Airén
 +IGT Vigneti delle Dolomiti – Nosiola
 +13 Chiaretto di Sangiovese Azienda Agricola Altura
 +98 Tsolikouri White dry Gaioz Sopromadze
 +Christian Tschida Himmel Auf Erden Rose
 +Le Coste di Gradoli Rosso Lazio
 +14 Mark Angeli “La Lune” Vin de France
 +06 Domaine Economou Oikonomoy Liatiko, Crete
 +09 Rita & Rudolf Trossen Riesling Madonna Spätlese

ラクレリエール
[AQ!]
 奇遇なもので…。
 前回、初めて「ラ クレリエール」に伺った動機は、オトモダチのRさんが美味しいって言ってたから、え~じゃあ…みたいな感じだった。
 それが、その後、パリのルレルイトレーズのシェフソムリエをあがった建部さんからメッセが来て、「白金の店で日雇い支配人…いや、流しの支配人してるから来なさい(笑)」と言う。
 聞いてみれば、「ラ クレリエール」。ムッシュ建部のサービスというホーム感満載の2度目の訪問となった。
(ところで、この当時はまだ日本に戻ったばかりのTatebe氏。当初のメッセには「白金台」とあるし(「ラ クレリエール」の辺りは「台」じゃ無いっす)、店名すらよく似たランスの店名になってるし(笑…片仮名忘れてる)、まことに日本に慣れないことであったw。ここだけの話…って面白いから書いてしまうが(^^;))
ラクレリエール
桜鯛
 アネットマリネ・山菜(ウルイ・蕨)・蕾菜・蛍烏賊チビ・大根

鮑の塩窯
 コライユのソース・佐賀産岩海苔リゾット仕立て

牡蠣の51度
 北海道産・蒸しの感覚で/菠薐草ソース・牡蠣スープ添え
ラクレリエール
オマール
 ポムドテールもピュレやチップに

アズキハタ
 蒸し&焼き的な加熱でゼラチンふっくら/揚げ筍・はこべら・根付き菜花
ラクレリエール
青首鴨
 燕三条網取り/腿サラダ・ささみスープ

*****

 ズバン!…とキャッチャーミットに突き刺さる音が聞こえるような、フランス料理の愉悦のど真ん中の気持ちよさ。王道である。
 ではあるけど、実に細かく工夫があって広く現代化している。
 考えること、料理すること、が好きでしょうがないんだろうなあ。ソレが皿上に結晶している。生真面目に積み上げられた豊かさ。
 一歩引いて眺めれば、フランス料理の王道は道幅が広いもんだな♪…とも思う(笑)。そこがフランス料理という巨大文化の奥行きですかね。

 ところで日雇い建部支配人、ワインでも塩釜開けるのでも、さすがに所作が綺麗なのである。さすが。こちらの料理によく似合う。

ラクレリエール 2017年 4月 ☆☆☆

 [ Menu premier anniversaire ーDinnerー ]
 *ブーダンノワールのミニバーガー
 *稚鮎のフリチュール 笹茶とクレソンのソース 南高梅のエムルション 白花豆 キャビア
 *フランス ロワール産 ホワイトアスパラガスの三重奏
 *オマールブルー ボルディエバター セロリラブ
 *山口県 萩産 アワビと筍 “竹皮焼き”
 *スープドポワソン “ラ・クレリエール” 桜海老のクネル
 *アカエイのムニエル シェリービネガーのソース
 *フランス ボルドー産 乳飲み仔羊のロースト
 *エルダーフラワー ライチ ライム
 *ヌガーグラッセ ショコラフォンデュ
 *ミルフィーユフレーズ 抹茶のアイス
 *小菓子

ラクレリエール
[AQ!]
稚鮎のフリチュール 笹茶とクレソンのソース 南高梅のエムルション 白花豆 キャビア
 顎を切って大口開きの鮎、玉葱・パンプルネル。ベルギー産キャビア。

ホワイトアスパラガスの三重奏
 ムース・ジュレ・ヴルーテ。2本分の白アスパラだとか。
ラクレリエール
オマールブルー
 正身はボルディエバターでソテ。爪と二の腕のラビオリ、味噌のピカタ。

アワビと筍“竹皮焼き”
 竹皮と藁で蒸し焼いた筍を鮑(ブツ切りとエマンセ)に添えて。

スープドポワソン
 木の芽添え。
ラクレリエール
赤エイ
 8kg(!)だそう。キャベツ、ケッパー。
ラクレリエール
乳飲み仔羊のロースト
 塩釜香草焼 ジュ・人参・青豆のソース。
 タブレ・ナバラン・芋ピュレ。
 蚕豆は「初姫」。

ヌガーグラッセ ショコラフォンデュ
 ホントにフォンデュ仕立て。バーのヌガーグラッセをたっぷりのショコラショーに浸して。

ラクレリエール 2017年 7月 ☆☆☆

 *ブーダンノワールのミニバーガー
 *山梨産ゴールドラッシュの三重奏、焼ゴールドラッシュ・タルト
 *鮎のフリチュールなど各種火入れ 内臓のブーダン 骨など各部のリゾット 笹茶のソース・笹茶塩 南高梅・レモングラスのエムルション
 *鰻のマトロート 豪州産黒トリュフのかき卵
 *モンサンミッシェル産ムール マリニエール・ポテト添え/クレームドムールオサフラン野菜ジュリエンヌ
 *本田農園華小町の食べるガスパチョ 国産シーアスパラ
 *本田農園華小町温製 カスベ頬のチーズ焼
 *萩産カサゴ1.6kgポワレ オカヒジキ添え スープドポワソンのソース Huile d'Olive Vierge Picholine Alexis Munoz
 *徳島産夏鹿・フォアグラ・豪州産黒トリュフのトゥルトー ソースポワブラード 温クレソン・ジロール・ビーツピュレ
 *薄荷カクテル
 *ブルーベリークレーム
 *レモンのミルフィーユ テのグラス
 *小菓子:マカロン・カヌレ・鬼灯・パッションフルーツ…
 +Henriot BdB
 +14 Ch.Les Trois Croix
 +14 Borgogne Vezelay La Chatelaine Domaine de la Cadette
 +14 Beaujolais Madone Cuvee Futs de chene Jean Bererd
 +12 Fixin / Perrot-Minot

ラクレリエール
[AQ!]
ゴールドラッシュ
 芯のジュレ:髭茶・昆布、タルト:珈琲粉・クレーム泡


 7月版は解体と再構築(6年がかり…「塩焼に抗う!」(笑))。「やろう」とした再構築でなく「なってしまった」解体。
ラクレリエール

 眺めは「トリュフかき卵」。そこにマトロートが合体。えらいこっちゃ♪

ムール
 ランジスを通らない直送ルートのモノ。
ラクレリエール
カスベ
 カスベ頬:かなり出回らないモノ。不思議な純粋蛋白質っぽさ、が、たいそうな魅力。

カサゴ
 ピショリーヌのオリーブオイルはワインの香りも。
ラクレリエール
鹿
 トゥルトーは中休みの顔見せ…コンニチワ。

デセール
 ブルーベリーの相方とか忘れちゃったけど、なかなか秀逸。

*****
ラクレリエール
 まあ現在を代表する腰の座った料理好き(どうかしてる(笑))。
 朝から仕込んだモノでも片っ端から「不採用」…することがあるらしい。
 タイプは違うけど、金山シェフと人の肌合いが近い感じはたまにする。

 仏料理の真髄たる洗練・凝縮をナチュールに練り上げられる感性。

 連休直後の水曜で貸切(^^;)。まあそういう日…だけど、料理の見事さで忘れてしまうが、「店舗として」はまだまだ打って出たばかりの「ルーキー」(^^;)なのではある。

ラクレリエール 2017年 8月 ☆☆☆

 *愛知 幸水梨とハニートリュフ 徳島産10kg級の夏の日本鹿のパテ 3週間熟成 ブーダンノワールのミニバーガー
 +03 Rolly Gasseman Vin d'Alsace Riesling de Rochwiler
 *トマトのガスパチョ
 +Curve di Livello 2014 Toscana Rosato L'Aietta
 *キスとジャガイモのクレープ キャビア添え ヴァニラ
 +13 Hochkirch Riesling Victoria
 *仙鳳趾の牡蠣の51℃ フランス産生セップ バザス牛ビーフジャーキーのボルドレーズソース
 +15 Si Vintners Red Margaret River
 *豚の瞼 シェリーとマスタード
 +15 Nicolos Andaze Kakabeti 100Y/O Vines Rkatsiteli
 *山口県萩のノドグロ 松茸と頭のコンソメ
 +16 Orpener Qveveri Chardonnay Osaka
 *徳島の夏の野兎のパイ包み焼き 豪州産黒トリュフ
 +15 Mother rock Grenache Swartland

ラクレリエール

 *ピニャコラーダ
 +自家製スダチチューハイ
 *モカスフレ
 +自家製大人のコーヒー牛乳


[AQ!]
 真夏の総力戦♪
 魂のカロリーの火柱が立つ!
 テーマ…という訳ではないのだが、建部ソムリエの渾身のペアリングとともに。
ラクレリエール
*****

 ハンガリーハニートリュフ愛知梨

 3週間鹿パテ

 華小町の食べるガスパチョ Huile d'Olive Chateau d'Estoublon

 鱚 ブラン→河野の鮎→鱚 オカヒジキ
ラクレリエール
 仙鳳趾バザスジャーキーボルドレ-ズ 煮蛤じゃないよw

 林檎・薩摩芋・ジロール

 のどぐろ 鴨焼コンソメ 干しエノキ

 フォアグラの滑らかさよ、この手の料理でフォアグラのイヤゲが無いのは、実は稀

クレリアック 2017年11月 ☆☆☆

 [ Ardoak & La Clairiere Collaboration menu ]
 *タパス
 *アホブランコ
 *イワシ じゃがいも ピキージョ
 *カブ ツブ
 *アンコウ
 *コルベール/パエジャ
 *マチェドニア
 *オペラ
 *小菓子

クレリアック

 +Manzanilla La Gitana "En Rama" (Palomino)
 +15 Bugey Cerdon Alain Renardat Fache (Poulsard, Gamey)
 +Loui Roedrer Brut Premier (Mag) (Chardonnay, Pinot Noir, Pinot Meunier)
 +15 Vinos Atlanicos "Taganan" Envinate iles de Canaries (Albillo criollo, Marmajuelo, Gual, Malvasia, etc.)
 +Vin de France "Sava.Sol" Julien Courtois (Menu Pineau)
 +15 D.O.Penedes "Cap ficat" Celler Credo (Xarello)
 +04 Vin de Savoie "Tradition" Prieure Saint Christophe (Mondeuse)
 +Vermouth blanco Biermu (Chardonnay/Bobal)
 +Liqueur maison (Orange, Grain de cafe "San Miguel", Brandy de Xeres "Decano")
 +Cafe

クレリアック
[AQ!]
 「コラボ」「イベント」…レストラン界は催し物が花盛り。
 元気があってまことにケッコー…な一方、猫杓子感もあって、段々と選球眼が厳しくなっている2017年。
 …ではあ~るけれど、これぞ俺ら的には待ってましたの本命中の本命コラボ、「ラ クレリエール x アルドアック」の開催である。
 キュレータ…というか行司…というか言いだしっぺは、建部洋平ソムリエ。柴田シェフ・酒井シェフ・建部ソムリエの3者コラボ…でもある。(現在、氏は、クレリエールの顧問アドバイザみたいなポジについている)
クレリアック
 三々五々のお集まり。開演前は、シェリー片手にタパスを抓む。
 アンディーブ・海鮮、蛸・獅子唐・ロメスコ、ケソパイ・マルムラード、アンチョビ・パプリカ、イカ墨バーガー。それぞれ定番をちょいと捻って。
 厨房を覗きに行く。あ、熱い♪ ちょうど柴田シェフの集中タイム。

「柴田シェフと酒井シェフにはジャンルを越えた共通項があるような気がした」
 と建部ソムリエは切り出す。
「それはある種のクラッシック」
 “共通項?…それは俺らが大好きってこったな”と笑いながらも、そう確かに2人とも「もろにクラシック」を表面に纏うわけではないのだが、それぞれの料理の伝統的な本質について、強い思いを抱いている。
クレリアック
アホブランコ
 クレリエール式三層仕立てのカクテルグラス前菜が、スパニッシュテーマで。マスカット入り。
 趣味の良い甘味と三層の中に忍ぶザラつきある食感が、列席者にオオウケ。
 後で開陳されたこぼれ話では「ジュレ部が固まらずに大慌て(笑)」など、コラボらしいエピソードも。
 合わせるロデレールのマグナムは、数時間前に抜栓し「静かに炭酸を飛ばした」仕立てで、半ば、上質なスティル白ワインの趣きを持たせている。(今年は「泡を飛ばしたシャンパン」はペアリングで時々見るね~)
クレリアック
 今回コラボであるが「全品、合作」。交互に皿を出したりする御紹介・親善型コラボと違い、研究・交流型コラボでは「合作」部分が増えているが、今日は完全にガッチリと2人で1皿ずつ…を仕上げている。
 この2人は共通して「無類の料理好き」であるように思える。…で実際、建部ソムリエによれば、このコラボに向けての「深夜の会議」を何回か持ったらしいのだが、「延々と」…それはいつまでも、料理の話をしているらしい(笑)。いや、更に会議からもはみ出して、スマホか何かで話し込んでいるらしいのだが、その勢いが余ると、これまた深夜に建部ソムリエに電話してくるのだと言う。「もう寝てるのに叩き起こすんですよ、あのヒトたち」…と、氏は嬉しそうに怒るのである。

イワシ じゃがいも ピキージョ
 菠薐草入りガレット仕立て/メイクイーンは「ボキューズの鱗」風(で、透けるほどの薄切り)…の、鰯・じゃがいも・ピキージョソース(酒井シェフの好きなミロの眺め)。…と、スペイン鉄板組合せ。鱈の唐墨を添えて。
 仏西の混血がスカっと旨い。
 ワインはカナリア諸島の若手が作る訳わからん混醸(10種以上)のTaganan。建部ソムリエの数々の実験によると「魚卵には『島のワイン』は鉄板だそうな。「シチリアから奥尻まで合います(笑)」。
 また、パン用のオリーブオイルは「同じもの2種類」だが、片方が「初日絞り」限定版というマニアックな比較。
クレリアック
 思うに、俺らにとっての柴田・酒井シェフの魅力は、その「頑固さ」にある。料理に対して、とことん頑固。
 …と言っても、職人的な身体の固い感じなのではなく、しなやかなのである。しなやかでたおやかで、けど頑固(笑)。柔和な頑固。
 そういう意味では、正しくは、自分に対して/自分の料理に対して、忠実である…と言うべきなんだろうか。自己への忠誠。
 2人とも人当たりは柔らかいしなあ。なんか、謙虚で自信タップリw。そして、柔和な頑固は、とことん、話し合う(笑)。

カブ ツブ
 須賀川の蕪名人爺さんの蕪…だとか。白い王様の存在感。
 ツブ貝はフランスど根性味がする。マッシュルーム・玉葱がスペイン的なクッション。
 「この段は野菜の皿で」…からスタートし、「蕪で行こう!」…となってから、紆余曲折。だそう。
 味覚を図形でいうと、蕪がフワ~っと広がり包みこむように世界を作り、ツブがゴーンと深く掘る。
 …という感じなのだが、この2人は「美味しい」んだよなあ、気がつくとすぐ目の前の皿がカラっぽになってしまうので、よ~わからん(^^;)。…ということは多少ある(笑)。
クレリアック
アンコウ
 余市鮟鱇のチョリソソース…的な仕立て。鮟鱇の皮がたまらなく旨い。柴田シェフのなにげない(←建部談)アン肝テリーヌ。ファバーダ&モホベルデ。
 酒井シェフがソースをかけて回る。情熱的な色彩、情熱的な味わい。
 合わせるのは、"Cap ficat"。猛烈にノーブル。美味い。カヴァの品種Xarelloの白…ということで、泡無しロデレールに通じる所アリ。

 建部ソムリエによると「深夜会談」では、決まるところはさっさと簡単に決まるんだそうな。…で、いちばん最後までああでもないこうでもない言っていることの一つは「塩は何を使うか?」だったりする、って。
 いやあやっぱ、細かいもんですな。まあ、そーゆー精度でやってんですねぃ。
クレリアック
クレリアック コルベール/パエジャ
 仏産青首。メインは、これが来たんで羆から差し替えたらしい。キャベツ包み添え。
 内臓のパエジャ…まあメロッソと言ってもいいかな。酒井シェフがついで回る。「おかわりもありますが…」に、全員がおかわり(笑)。
 まあしかし、両店の常連…飲食のベテラン勢…が、うち揃っての客席、って感じなのだが、一同が
「いやあ(焼きが)旨いなあ」
 と嘆息してるのが、考えると凄い(^^;)。やたらと、美味しい。
 相席トークで青首昔話をしていると、中湊さんがいた頃の宮代さんの話になったりする(^^;)。…ま、それは古いだけだが、色々と、落ち着いた顔ぶれの揃う居心地のラクな一夜でありました。
 ワインはVin de Savoie "Tradition" Prieure Saint Christophe (Mondeuse)。お爺ちゃん(ミシェルグリザール老)は引退だとか。此処のプレステージって、マルクヴェイラで飲んだなあ…。
 そうそう、本日は建部ソムリエも「フランス・スペイン縛り…でっす」。カナリアだジュラだ、と僻地を回ってるけど(笑)。
クレリアック クレリアック クレリアック
クレリアック マチェドニア
 オリーブ添え。爽やか。ヴェルモットを合わせて深みを。
クレリアック
オペラ
 …の解体。濃ゆいショコラに、シナモンがスペインの香り、の声。
 …に建部オリジナルリキュール(オレンジにMi Cafetoのサンミゲル)を注いで。こいつぁ一本、取られた♪
 保存瓶に珈琲豆をいこんだオレンジ…の眺めがエクゾチーク。飲んでも陶然。
クレリアック
クレリアック 小菓子
 タルタ・デ・サンティアゴ(の大判焼き)が焼けました~、と場内を回る。カヌレ、タルトタタン、マカロン。 うふふ、満腹。
クレリアック
*****

 まあ3人揃って、求道的に根を詰める割りには修行僧成分ゼロな陽気な連中…って感じですか、実にシミジミと楽しい一晩でございました。
 客席のコチラも勉強になりました…と言いたいところだが、旨いモノってウマイウマイといただいてるとすぐなくなっちゃうんだよなあ(笑)。美食学の背反だよなあ(^^;)。でもイイの、幸せだから♪
 メルシー&グラシアス…メルシアス!

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  クローニー  Crony
  
港区西麻布2-25-24 03-6712-5085 www.fft-crony.jp
18:00~26:00
depuis2016 Chef: 春田理宏 サービス: 小澤一貴 (敬称略)

・
クローニー 2016年12月 ☆☆

 *竹炭コロッケ グアンチャーレ風味
 *烏賊とコンテのスモーブロー
 *鳩腿のハツ添え トリュフクレーム
 *オックステールコンソメ
 *萩産鯖の軽炙り レフォール・パセリ液窒
 *ツブと菠薐草
 *セゾン種のパン
 *鰆とシューフルールのバリエ
 *茨城産鳩ロティ 小蕪のバリエ
 *モンドール・エスプーマとアブリコ
 *洋梨とショコラ
 *メレンゲグラスと日本酒
 +Champagne Blanc de Blanc / Chinchilla
 +14 La Tour Saint-Martin Honorine
 +12 Riesling Grand Cru Kastelberg / Guy Wach
 +14 Chardonnay Oberon Los Carneros
 +98 Ch. de Fieuzal
 +09 Gevrey-Chambertin Mes Favorites VV / Alain Burget

Crony
[AQ!]
 話題の新規開店、その10日目。
 いかにも霞町…という風情で静かに隠れるw。
 落ち着いた店内。

 竹炭コロッケの「かくれんぼ」は相変わらず。

 烏賊・コンテが、ブランドブランによく合う。フワッフワだ。
Crony
 「アタマにプラ」型モダンの鳩腿、そのフレッシュな味覚が面白い。
「アタマで肉、はイイよねえ」
「最後の展開が読まれちゃうんですけどね(笑)」

 コンソメは天下一品♪
 滅茶苦茶濃くとった場合は滅茶苦茶チョンボリ出せばいいのだw。

 鯖/ツブ菠薐草は、実にノルディックな景色で、キリリと旨い。

 セゾンの種のパンが出る(美味!)。セゾン研修は(良くも悪くも)「ああこーゆーもんか」と。西海岸のこんな感じ、を体得したのが成果のよう。当地ではベヌーが好きだった、そう。

 プラ相当の、鰆/鳩は、なかなかの威風で堂々。

「アビスブリムも行きたかったんですけどね(^^;)」
「こっちの開店直前にそれ、無理無理(笑)」
 開店10日目ながらさすがは優秀なスタッフ、なんら瑕疵なく回して行くが、そうは言っても歯車が「馴染む」のはこれから、これから。
 楽しみです。

Crony 2018年 1月 ☆☆

 *石ころ:竹炭コロッケ グアンチャーレ風味
 *乾燥帆立 コシアブラ
 *Aeblskiver 蟹
 *白子 葉山葵の泡
 *甲烏賊 ブラウンバターソース
 *シューフルール 羊節削りかけ
 *パン ヨーグルト乳清バター
 *山口県産鰤 焼ちぢみ菠薐草 ブラウンバターソース
 *ブレス産コルヴェール 紫キャベツ
 *凍結:蜜柑とブリードモー
 *洋梨 チョコ
 *グラス
 *石ころ

Crony

 +Champagne Pierre Paillard Les Parcelles Bouzy Grand Cru
 +14 Sancerre Les Herses Alphonse Mellot
 +13 C de Marin Vin des Allobroges Dominique Lucas
 +14 Chardonnay Tatedog Wisner Vineyard
 +Alsace Sylvaner Charles Frey
 +08 GC / Serafin
 +03 Sauternes / Ch.Lafaurie-Peyraguey

Crony
Crony [AQ!]
 グッと落ち着いた…のと、店としての一体感が出てきた…のが、まず…の素直な印象。
 料理ラインナップも、(変に騒がずに)美味しく展開する。

 乾燥帆立のコシアブラなど、山菜がかなり効いた。

 Aeblskiver容器は、こないだ向こうで買ってきた、とかw。この「たこやき器」から客に摘ませる趣向。

 白子ベニエは、葉山葵の真緑の泡にすっぽり隠れる。
Crony
 甲イカは細いカットで、ブラウンバターと。繊細豪快…な一品。
 ここに合わせるサンセールAlphonse Mellotは印象に残る。

 乾燥羊(塩漬)削りがけのシューフルール・ソテは、実に良い料理。実に美味しい。

 セゾン種のパンは、また一段パワーアップしての登場。
 「パンがどうこう…」には割りと冷淡なワシらもコーフン、…というより、これは「料理」だわ。パンだけどw。原初的に、もーれつに旨い。
Crony
 鰤が、ブリッブリ♪ (^^;) ちぢみ菠薐草・ブラウンバター…と助演陣完璧やし。

 とどめは青首。コッテリ系で♪

 甘味もそれぞれ素晴らしい出来だったが、とくに、洋梨・レモンピュレ・チョコクリームにメレンゲ・ダークチョコ削りがけ…は、食感の面白みも楽しい。

 サンセールに限らずペアリングされるワインが、我々のような老兵士wにとっても、一段上行く余裕感…のような感触で、落ち着き、旨い。さすがです♪
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  コーダリー Caudalie
  
台東区池之端1-6-19 03-3828-3006 restaurant-caudalie.com
11:30~14:00/18:00~21:30 月(祝なら翌)・第一火休

・
2010年 7月 ☆

 *赤ピーマンのムース・ガスパチョがけ、大山鶏のタプナード巻、鯛のカナッペ
 *スッポンのロワイヤル じゅんさい入りコンソメ ミョウガと水菜のサラダ 
 *テート・ド・フロマージュと燻製玉子のサラダ仕立て
 *仔羊のロティ ひよこ豆とメルゲーズの煮込み エピス風味
 *銘柄豚肉 3種類の料理方法にて:マンガリッツァ・ロース、ブーダンブラン、イベリコのバラ
 *アヴァンデセール
 *桃のマリネと桃のゼリーのベリーヌ バニラのクリーム
 *Weiss 2種類のチョコレートのクネル 70%アカリグアのクリーム、62%ノワールソコトのソルベ
 +99 NSG 1er / L'Arlot
 +Pacherenc du Vic-Bilh Louise d'Aure
 +Port Berrys' St.James's

[AQ!]
 かつてのソフィテル東京「プロバンス」のスーシェフとソムリエが独立開店したレストラン…とのこと。
 不忍池を越え、東天紅裏の静かな住宅地に近い環境に佇む。すぐ隣の「日本退公連会館」という怪しい名のビルが目をひく(笑)。
 (後日注:「退公連」…というのは「退職公務員連盟」の略であるらしい。退職してなお連盟か、さすがは日本最強の部族、公務員。俺らミュージシャンだったら、さしずめ「退行連」って感じ?(^^;))

 印象は、西東京で言うと、サリューが近いかなあ。ワインリストとサービスはなかなかに優しく温かい。料理は、「近所にあったらいいなあ」。C/Pよろし。
 スッポンは身も(価格にしては)贅沢に使い、鼈・蓴菜・茗荷の3パーツで味わってみるとなかなかにキテいるのだが、水菜まで混ぜてしまうと、ちょい薄いかなあ…という気もする。そのかわり、客ウケの間口は広いか。
 ヴィアンドは、どちらも「いいお味」出てます。マンガリッツァは特に美味かった。イベリコ、霞んだ(^^;)。
 「フロマージュもありますが…、デセールでいいですか、、甘いの…飲まれますよね?」
 と、「桃にPacherenc du Vic-Bilh」「ショコラにポート」が、ツイと出る。
 この辺りは目の利いた流れるようなソムリエ芸で、ヒジョーにラクで楽しい。
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  代官山 コテ・フー Cote Feu
  
渋谷区鴬谷町8-10 03-3461-2024
18:00~23:00 火休
depuis 2012 主人: 林 寛 (敬称略)

・
 渋谷と代官山のほぼ中間あたり、ひっそりと隠れるようにある、タルト・フランベを中心とした“アルザス屋”。

2013年 1月 ☆

 *Nature 玉ねぎとベーコン
 *Endive
 *Choucroute
 *Entrecote
 *Pomme
 +09 Pinot Noir Clos Saint Landelin / Rene Mure

[AQ!]
 えー、店が無い!!
 …(^^;)、いやあ、住所で辿り着くのは得意な方だと思っているのだが、見事に店が無い、、、
 ウロつくことしばし、近所のオジサン風(?…感謝)に教えてもらった。
「あのワインバーみたいの?かい? そこのビル入ってドン突きだよ。こっからじゃ見えないけど…(笑)」
 後ほど店の主人に聞くに、
「スイマセンね~、看板、まだなんです(笑)」

2013年 2月 ☆

 *グラチネ ナチュールにチーズトッピング
 *ルッコラのサラダと生ハム
 *Tex-Mex鶏
 *リンゴにカルヴァドスでフランベ
 +05 Pinot Noir Apolline / Bott-Geyl

[ヘベ]
 Tex-Mex鶏、登場時にはナマコのように見えなくも、ない (^^;)

2014年 4月 ☆

 *ピセンリ・ピンクレディー・シェーブル・胡桃・蜂蜜のタルトフランベ
 *鶉と春野菜(キャベツ・大根・人参)のタルトフランベ
 *焼きトリップ
 *トチオトメとライチのタルトフランベ
 *Marc d'Alsace Gewurztraminer Leon Beyerのソルベ
 +11 Pinot Noir Strangenberg / Bursin
 +12 Alsace Grand Cru Gewurztraminer Pfersigberg / Paul Ginglinger

[AQ!]
 満席で2回断られてる売れっ子(笑)のコテ・フー。
 この日も、全席が1回転以上の満席。
 19時入店でフツーに23時過ぎ(^^;)。
 何でもそうだが、例えば、ピセンリはごっちゃりと積む。それでこそ、ピセンリを食べた気になるし、バランスが取れる。わかってやってるからウマイっちゃ!
 実に端正なピノは女性当主の蔵。飲みやすさもあるのだが、トップポジションからボトムまで、丹精された端正。

[ヘベ]
 ご繁盛でなにより! のコテ・フーにて、まったりダラダラと旨いタルトフランベとアルザスピノの夜。きれいなピノでしたねー、これ。

コテ・フー 2015年 7月 ☆

 *グラチネ:玉ねぎとベーコンにチーズをかけたタルトフランベ
 *ハーブのサラダのタルトフランベ
 *岐阜産鮎と胡瓜のココット焼
 *瞬間燻製鴨とロメインレタスのサラダ仕立て
 *アプリコットのタルトフランベ
 +13 Muscat D'Alsace / Laurent Barth
 +11 Pinot Noir Grand P / Albert Mann


コテフー 2016年11月 ☆

 *グラチネ:玉ねぎとベーコンにチーズをかけたタルトフランベ
 *国産茸ソテのシュペッツェレ
 *リースリング風味の焼きトリップ
 +Cremant D’Alsace brut extra / Meyer-Fonne
 +13 Pinot noir Weid / Lucien Albrecht


2017年 4月

番外編: "フランスウイーク フランス展 | 新宿伊勢丹"

 コテフーの「フランスウイーク フランス展 | 新宿伊勢丹」参戦の模様はコチラ→


コテフー 2017年 6月 ☆☆

 *アミューズ
 *生ハム・無花果
 *タルトフランベ Herbes fraiches, tomates confites, balsamique
 *鮎と胡瓜のストウブ・ココット クレソンのソース
 *タルトフランベ グラチネ
 *タルトフランベ 林檎
 +Cremant d'Alsace B de Becker
 +14 Pinot Noir / C.Binner
 +14 Pinot Gris Weinbach

[AQ!]
 「4月の伊勢丹のご報告」というタイトルの雄叫びを聞きに(笑)ヽ( ´▽`)丿
 ヒドイ話でもなんか楽しく聞けてしまうのは、林さんの人徳…と言ってよいかどうか、、、(ノ゜▽゜)ノ
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  コート・ドール
  
港区三田5-2-18三田ハウス1F 03-3455-5145
12:00~14:00/18:00~21:00 月休
depuis1986 Chef: 斉須政雄 サービス: 佐藤聖治~栗原一志~数藤博之~松下尚夫 (敬称略)

・ 一皿の料理の途方もない存在感 至高のレストラン (1995.2)
 最近、行きはぐっていたんですが、ここの所に来て、何人かのコート・ドールをよく知る友人から不穏な「絶不調説」が流れてきました。「斉須さん、何かあったの?」という人もいるくらいで、大変に心配。自分たちも確かめに行くべきか…ああ、悩ましいことだ。(^^;) (2001.9)

 ↑上記のような、聞きつけてきた「噂・風聞・伝聞」の類いの扱いは悩ましいのです。どう書いても気持ち悪いのですが、書かないでいるのも気持ち悪いのであります。結局、貝のように口を閉ざして生きて行く訳でなし、情報エントロピーの奔流に乗って書いてしまうのですが、「たかが情報」「たかが噂」と唱えながら笑納していただければ幸い。いやはや(^^;)。ごくたまには、「されど情報」に化けるのが噂、ここを覗いていただいている方は、「情報」なるお化けとの付きあいには慣れてらっしゃるでしょうから…。

 で、行ってきました。すご~い、久しぶりになってしまった。だけど、その空気は少しも変わらず、大いに楽しむ。キリっと緊張した(外国に出かけたような)華やかさと家に帰ってきたような安堵感の並び立つレストラン…と言うと、此処とオハラスが双璧かなぁ、などと。
 満席の客層がまた素晴らしい。この価格帯の「グランドメゾン」クラスで、こんなに多くの客が「食うぞ!」というハッキリした目的で来ているレストランは少ないでしょう。空気が違う。
 「斉須料理長も齢50を越え、料理も変化してきた」というような表現を、近年、見る。私たちも、そうかもなぁ、と思った。漓江を川下りながら山や岩を眺めるに例えれば、下流に到って、丸みを帯びた自然体を呈する。…とか何とか、そんな。確かに、若いシェフの店とは違い、この店を今から食べてみようとすると、何処となく「途中乗船」みたいな印象も、皆無では無いのかもしれない。船は行く。誰の人生だって、時を刻んでいる。 (2002.5)

 あ、そうだ思い出した、2002年夏に小改装する、と聞きました。「だいぶ長い間使ってまいりましたもので…」松下さん。「でも、よく磨かれててピッカピカにしか見えないですよ」(高級フランス料理店なら当たり前かもしれないが丹精している)と言うと、「いや…実は、シェフが「飽きた」と…」(笑)。「今の雰囲気を名残に見ておかれるのでしたらお早めに…」だそうです。…って、書くの遅かったかな(^^;)。 (2002.7)

 2002年夏の改装休みは 8/18~9/16 とのこと。 (2002.8)

CDOR1 1995年 2月 ☆☆☆

 *ニシンのマリネ
 *トリュフのかき玉子赤ワインソース
 *オマールのテリーヌ「ダニエル風」
 *平スズキカリカリ焼きクミン風味
 *リドヴォーとポロ葱貝のスープ
 *ヒゲ鱈のポワレ根セロリ
 *ガトークラシック、苺のスープ

[AQ!]
 怖いくらいの凄み。ですかねぇ。

[ヘベ]
 リドヴォ、から連想するランブロワジーの牡蛎。口もきけなくなるトリュフ玉子ダニエル風もよかったなぁ。
 この日見た謎の和服マダムとはアンフォールでまさかの再会。(^^;)

[AQ!]
 平スズキ、食べた瞬間尻が椅子から数センチ浮かんだ。麻原状態。\^*゚Q゚*^/
 しかし、この日もコートドールのでかいポーション、いっぱい食ってるなぁ。

[AQ!]
 この日は、日曜で、妙に交通がうまく行ってしまい、18:50くらいにコートドールに着きました。最初の客だったかな。ウッソリとマサオさんが、さて開戦とばかり厨房に入って行くのが見えました。
 2,3年前かな、一回だけ調子の悪いコートドールに行き当たったことがあるけど、後は殆ど幸福な出会いだなぁ。
 ココはマサオさんがいるかいないかで出来が変わってしまいそうな厨房ではある。
 ちなみに最初の客は最後の客でした。4テーブルくらい入ってたんだけど。なんでやねん。(^^;)

[AQ!](1998)
 ↑上の日記は、しかしまぁ、「1998年の現在」から振り返るとやはり、日曜とはいえ、「4,5テーブルなんてので入りがいい」くらいだったんですねぇ。そういえば、さらに遡る1993年秋に「貸切状態」になっちゃったディナーもありました。二人きり。「どこでもお好きな所にどうぞ」って。このように、一昔前は、むしろ客の入りが良くないので有名な店でした。(^^;) 日常的満席の最近からは信じられないような話だが。

1995年 8月 ☆☆☆

 *赤ピーマンのムース、トマトのクーリ
 *梅紫蘇のスープ糸瓜入り
 *インゲンの温サラダ、フォワグラ添え
 *外房活締スズキのカリカリ焼、クミン風味のキャベツ
 *ニュージーランド仔羊のローストバジリクソースと茄子
 *柑橘茶とブルーベリーと白桃のスープ
 *クルミのカソナード
 +85 Ch.Montrose

[AQ!]
 目が醒めるような紫蘇のスープ。今日もきらめく鮮烈と重厚を結ぶ酸。

[ヘベ]
 夏を締めくくるにふさわしい、この店、この皿。
 アミューズが堂々とポワヴロンのムース。ああ、この味、素材が確かに結晶してそこにあるというような。
 梅紫蘇のスープ:これが今日の(私の)お目当て、で、それだけのことはありました。いや~、たしかに、フランス料理なんです。でも、梅がいて、紫蘇がいて、緑一色で、清洌な酸の風が舌の上を吹き抜けていくような。う~、書いててまた食べたくなります。とてもとても完成度の高い一皿です。どうこう言う言葉が、みつかりません。
 インゲン温サラダ:に、たっぷりたっぷりフォワグラ添え。この真正面なのがこの店流ですね、とても。
 スズキ焼:ここのカリカリ焼は魚の皮と皮の下の身の旨さをよくよく知ってのことでたまらなくおいしい。クミンキャベツもいわずもがな、ですが。
 仔羊と茄子:しばらくぶりにここの仔羊、やはりいいです。ニュージーランドのだということですが、そういうのびやかな感じです。この茄子がちょっと極悪なくらい美味でした。
 白桃スープ:の浮かぶ茶色い液体「柑橘茶」が絶妙な香り。
 クルミのカソナード:これはもう、もちろんの、おいしさ、香ばしさ。
 あいかわらずの、冴えざえとした酸味の生かし方がそこここで際立っていて、印象、鮮烈です。ここはほんとに、好きな店です。昼間にもいつか来てみたいなぁ。

1995年11月 ☆☆☆

 *赤ピーマンのムース、トマトのクーリ
 *フォワグラのソテ、蒸し蕪
 *鮪のタルタル、モンブラン風
 *星ガレイとその縁側のパン粉付け天火焼、ブロッコリー添え
 *旭川産仔鹿のステーキ、花梨添え
 *マンゴーのババロワ
 *栗のアイスクリーム「WAKASA」
 +83 Ch.Cos-d'Estournel

[AQ!]
 なんてスケールの大きい料理なんでしょう。

[ヘベ]
 メニューにならぶ絢爛たるスペシャリテの数々。あれもこれも頼みたいけど一皿の量も堂々としたこの店~ (^^;)
 ポワブロンのムース:嬉しいアミューズ。トマトの香りが立ってました。あの不思議な香ばしさ。トマトの青い匂いもしっかりあって、しかも調和している素晴しさ。
 フォワグラ:あぁ蕪の悦楽~。フォワグラはこのように食べたいと、思うような表面の香ばしさ、塩、そしてその旨みを吸った、酸味のきいた蕪のしあわせ。
 鮪モンブラン:栗の蒸して裏ごししたのが雪のように表面を覆っています。これが味とテクスチャに影響。モソモソやパサパサ感は微塵もなく、ふんわりとやさしい風味。生姜がひっそりときいてるのも、いい感じでした。
 星ガレイ:細かい細かいパン粉、旨みを凝縮した縁側、それでも別皿で来るブロッコリ。お皿の上は黄色いソースに、黄金色のパン粉焼魚、なんですよねぇ。それだけ
 仔鹿:カリンがとてもよく合います。洋梨に似てもうちょっと、なんというか、ホクっとしたところのある独特の質感と、酸味と、ジビエに似合うほのかな苦味。仔鹿がまたすばらしく美味しい。骨付きで、どんとサーブされるのもここらしいですね。

[AQ!]
 「この前は85モンローズでしたよね」と、さりげなく過去帳チェックのはいったサービスは、徐々に充実してきましたね。
 妙にオタクキョンシーな松下さんの手下(^^;)たちが面白い。
 それから、服部というどこかの専門学校の校長さんがメシ食ってました。(^^;)

1996年 2月 ☆☆☆

 *人参サラダクミン風味
 *トリュフ掻き玉子、赤ワイン風味
 *イトヨリのクスクス、イトヨリのソース
 *リドヴォーと根セロリとニョッキのトリュフ風味
 *ホロホロ鳥のロースト
 *苺のスープ、赤ワインとミント
 *クルミのカソナード
 +85 Fixin-Clos du Chapitre Gelin&Molin

[AQ!]
 トリュフ掻き玉子を抱え込んで食べてると阿片窟みたい、、、(^^;)

[ヘベ]
 雨雪模様の日曜の夜。コートドール、盛況でした。
 トリュフ掻き玉子:なめらかな、なめらかな、シェフつきっきりの玉子と、トリュフ。皿が運ばれて来た途端にかがみこんでクンクンしてしまいます。至福。
 イトヨリクスクス:細かくてふんわりして軽くてなめらかな天使のクスクス。みごとなイトヨリの味の深いこと。カレー風味でありながら仏料理である魚ダシのカレーソース。
 リドヴォ根セロリニョッキトリュフ:「海苔のように見えますのが」・・・口上そっちのけで皿の上にかがみこむ客(^^;)。 トリュフの香りがこれまた立ってます。淡黄色のソース。リドヴォと根セロリとトリュフの旨み香りを吸いこんだ史上最強のニョッキでした。ニョッキそのもの、も、クスクスがそうであるように、素晴しい。表面が香ばしくなってるのもいいです。
 ホロホロ鳥:客を見てか見ずしてか、たいへん立派な(大きな(^^;))ホロホロ鳥でした。茶色い一皿で、ここらしい。

[AQ!]
 一冬の締め、というわけでもないけど、トリュフを掻き玉子で思いっきり食べたい、というテーマ、でした。松下さんが、クスクスもいいですし鹿のテリーヌも美味しいですよ、などと誘うものだから大いに選択に悩むものの、初志を貫いてトリュフ玉子は、一人に一皿頼む。やはり正解、というしかない。
 クスクスはそういうわけで、プーレドゥでいただいたが、頭がポ~っとするような美味。

1996年11月 ☆☆☆

 *赤ピーマンのムース、トマトのクーリ
 *季節の野菜のエチュベ
 *平スズキのカリカリ焼、クミン風味のキャベツ
 *ヤガラのオーブン焼くるみ油のソース、焼ブロッコリー
 *リドヴォーのカツレツ・ウィーン風とほうれん草
 *サルセル・ロティと赤キャベツ
 *ラ・フランスの白ワイン漬生姜風味
 *おばあちゃん風タルト
 +88 Grands-Echezeaux Mongeard-Mugneret

[AQ!]
 見ただけでココとわかり、食べただけでココとわかる、その上に嵐が吹き抜けていくように旨い、とでもいうことになりますか。\(☆〇☆)/

[ヘベ]
 せんだっての満席もうなづける賑わい。これぐらい、さんざめく声があちこちの卓からあると、店全体の雰囲気も華やいだ感じになりますねぇ。
 松下さん配下のキョンシー軍団の人々も定着したようで、皆見覚えのある顔。みんなやわらかい、いい表情でサービスに励んでくれました。
 料理はもう、どう見てもここの、ここでしかない、というような。久々にいただくエチュベは、やっぱりいい。しみいるような野菜の旨さ。大根、が新鮮な印象。食感よし味よし、で。
 斎須さんの魚は、いつも強烈。
 平スズキは、やっぱり、すごい。おすすめだけあってふっくりした力のある白い身の中から香りがあふれるスズキ、こんがりした皮にクミンキャベツで、もう、たまりません。
 ヤガラは、はじめて。これがまた旨い。姿をみると、生前はさぞや大きかった? 聞けば「いや、こ~のくらいありましたよ」。巨大。クルミ風味のソースがよく合います。つけあわせの焼きブロッコリには参りました。
 サルセル・ロティは紫キャベツの甘酸っぱい煮込みと一体化した紫一色。このキャベツと食べるサルセルの旨さよ。
 リドヴォーの、カツレツははじめて。これ、いいですねぇ。カリカリした衣と、その中に封じ込めたやわらかなリドヴォーの味と香り。酸味のある黄褐色のソース。
 もうだめだー、無理だー、と思いつつ顔をみるとあんまりおいしそうなので、フロマージュも少々。シェーブルと、なんだっけ、ウォッシュのとろとろのを頼んで「いやー余裕があったらあのミモレットを是非食べてみたかった」と言ってたら「じゃ、少し切りましょうね」と出されてしまった。ものすごくおいしいミモレットで、嬉しかった~。

1997年 2月 ☆☆☆

 *赤ピーマンのムース、トマトのクーリ
 *トリュフのかき玉子赤ワインソース
 *フォワグラのキャベツ巻
 *野兎のシヴェ、クラシックスタイル
 *ク・ド・ブフ
 *甘鯛のポワレとズッキーニ
 *苺のスープ
 *クルミのカソナード
 *ブラマンジェ
 +94 Morey St.-Denis Blanc Dujac
 +91 Nuits St.-Georges aux Boudots Meo-Camuzet

[AQ!]
  K田H之夫妻に懸案のシドニー恩のお返し。

1997年12月 ☆☆☆

 *チーズトースト
 *新潟産ガンギエイとキャベツ
 *オマールのテリーヌ「ダニエル」
 *野兎のシヴェ
 *仔羊の黒オリーブ風味
 *洋梨のコンポート微温仕立て
 *胡桃のカソナード
 +78 Ch.Palmer


1998年 2月 ☆☆☆

 *海老練込のシュー
 *ヴォークリューズ産トリュフのかき卵
 *地牡蠣のスープ、トリュフ風味
 *黒メバルのポアレ、クルミオイル風味
 *仏産ロニョン・ド・ヴォーの脂包岩塩ロティ
 *苺のスープ、ミント風味
 *ショコラのスフレ
 +83 Ch.Ausone

[AQ!]
 好調続きのコート・ドールだが、この日は頂点を感じるほど。ロニョンなど、すさまじい出来。窓寄りの席で寒気よけにへべには膝かけのサービス。

2002年 5月 ☆☆☆

 *赤ピーマンのムース、トマトのクーリ
 *穴子のテリーヌ、ピクルス添え
 *青森産サクラマスのマリネ、スパイスがけ
 *平スズキカリカリ焼きクミン風味カリフラワー
 *コロラド産仔羊のロティ、蒸し焼きの根セロリ・人参・じゃがいも
 *オレンジ焼き
 +94 Clos St.-Denis / Dujac

[ヘベ]
 ほんとうに久しぶりのコート・ドール。当日にふらっと出かけても貸し切り状態…なんて日もあったあの頃(1990年代前半)が嘘のような盛況ぶりだ。人によってはちょっとさびしい、と感じるくらいシンプルで控えめな内装・調度のこの店には、やはり客席のさんざめきによる華やぎがあると、なんというか、ぐっと映える。
 斉須さんの料理は、以前のぎりぎりまで突き詰めたような凝縮感や緊張感のみなぎるものというよりは、もっと穏やかな印象。こういうのを円熟、というのだろうか。触れると切れそうな、人を弾くような鋭さのあった青年に、久々に会ってみたら懐の深いひとになっていました、みたいな。
 うーん。この比喩だけだと誤解を招くかしらん。自分の中での印象はそんな感じだ、ということであって、皿の上にあるのは基本的には斉須さんのお料理なんですけどね。今年はしそのスープもいただきたいものです。

[AQ!]
 すご~い、久しぶりになってしまった。だけど、その空気は少しも変わらず、大いに楽しむ。キリっと緊張した(外国に出かけたような)華やかさと家に帰ってきたような安堵感の並び立つレストラン…と言うと、此処とオハラスが双璧かなぁ、などと。
 満席の客層がまた素晴らしい。この価格帯の「グランドメゾン」クラスで、こんなに多くの客が「食うぞ!」というハッキリした目的で来ているレストランは少ないでしょう。空気が違う。
 「斉須料理長も齢50を越え、料理も変化してきた」というような表現を、近年、見る。私たちも、そうかもなぁ、と思った。漓江を川下りながら山や岩を眺めるに例えれば、下流に到って、丸みを帯びた自然体を呈する。…とか何とか、そんな。確かに、若いシェフの店とは違い、この店を今から食べてみようとすると、何処となく「途中乗船」みたいな印象も、皆無では無いのかもしれない。船は行く。誰の人生だって、時を刻んでいる。
 … …などと言ってみたが、仔羊の皿が、シャペル的とゆーか自然な風の流れのような出来(めちゃ旨)であったのに、かなり引っ張られてる印象記かもしんない(^^;)。
 それと、やっぱ、若者が、この店を「東京一のレストラン」と「だけ」聞いていきなり訪れて、穴子のテリーヌを値段を思い浮かべながら食うと、釈然としない思いを抱くやも知れないとは思う。その意味では「難しい」ことは難しい。
 … …などと、ここで書いてると、釈迦に説法の愚もいいとこだな(^^;)。ワシらは「ウマーウマー」となおも呟きつつ、フワフワと帰りました。

2002年 8月 ☆☆☆

 *銚子産鰯のパン粉焼
 *赤ピーマンのムース、トマトのクーリ
 *季節の野菜のエチュベ
 *今治産オコゼの黄金焼、夏トリュフソース
 *大社産スズキのカリカリ焼、オゼイユソース
 *柑橘スープの白桃
 *パッションフルーツのダックワース
 *マンゴーのブラマンジェ

[AQ!]
 Tヨと3人で。庭の見える昼のコートドールもいいなぁ。オトクな昼コースもあるのだけれど、アラカルトでドカンと行ったざんす。爆裂的に旨かった。たまには昼下がりのまだフレッシュな舌に食わせてやるのも大事かも(ワインのブラインドテイスティングなどやるとよくわかるのだが、昼の舌と夜の舌は、思う以上に違うもの…)
 再来週から改装夏休みに入るので、一応「見納め」ですな。

[ヘベ]
 「酸」が輝くこの店の料理をいただくには、目覚めてまもない昼の舌もいいのかも…そんなことを思ってしまうほど、鮮烈だったこの日のコート・ドール。久々にいただいたエチュベがあらためてまた、しみじみ旨くて。オコゼ、圧巻でした。日本のフレンチで食べた魚で、ひょっとすると一番旨かったかも。

2003年 4月 ☆☆☆

 *赤ピーマンのムース、トマトのクーリ
 *季節の野菜のエチュベ
 *茹で白アスパラガス、ソースヴィネグレット
 *金沢産甘鯛のポワレ、ソースアンショワ
 *カナダ産コート・ド・ヴォー・ポワレ、ニョッキ添え
 *紅茶に泳ぐグレープフルーツと温かいマドレーヌ
 *溶けるビスキュイショコラと柑橘ソルベ
 +85 Gevrey-Chambertin / Trapet

[ヘベ]
 宮殿の柱のように太く立派な白アスパラの豊潤さの前にひれ伏しました。
ご機嫌さん」がトリュフ料理の決定版であるように、この一皿を食べたら今シーズンの白アスパラは満足、といったキモチになってしまうのでした。

[AQ!]
 旬の話題といえば、この日の松下さんは寛ぎモードで、
「今年のトリュフ良かったですよね~。もう私もサービスしてて何度となく陶然といたしまして」
と冬の日を思い出して遠い眼差しでウットリとしてやがりました(^^;)。(まったく同感、だが、此処んちのトリュフ掻き玉子も食いたかったシーズンなり)
 注:…とこの項をHTML化してる現在は2004年1月になっちまったわけだが、今シーズンのトリュフはひどいね~。いや、青天井で買った場合の質がヒドいかどうかは知らんけど、ヒトとしてどうかと思う値段ではないかどうか、と、、、
 しかし何というか、松下さんはいいな~。レストラン同業者の方が、「松下さん大好きなんです」と言うのを聞いたことがあるけど、わかる感じがする。ただの、静かで穏やかでにこやかで引き気味な感じ、の人なんだけど。「コートドール」が「天下のコートドール」になるに従って、益々"いい感じ"を出してる気がする。いや、本人はそんなに変わってないかとも思うのだが。最初から現在の姿を見越していたとすると大した策士かも知れないけど、もっと天然ではあるんだろうなぁ。現在のコートドールは「マサオさんのコートドール」であるとともに「松下さんのコートドール」でもあると思う。また斉須さんはフロアについては「松下さんを見出すこと」に力を注ぎ(だかどうだか知らんが)それでヨシと見切ったことが素晴らしかったのだろう、ということもあり、これは斉須さんタイプのオーナーシェフの範となるのでは、などとも思う。

 白アスパラは驚異的で脅威的でしたな。アレじゃ、しばらく、怖くて他の白アスパラ食えないわ。こーゆー単純なモノに、あーあー言うな、ってことはありますが、あーあー言っちゃうよ(^^;)。
 この日の注文テーマは「春らしく」仔牛、良かったね。
 あ、そだそだ、そんでよ~、改装後の初お目見えだったわけじゃん、ワシら。ちょっとこの店では機能が曖昧だったウェイティングバー部分を整理し、スマートなエントランス感にして、その他コマコマと磨いて、また居心地良くなりましたな。上手にしはったと思います。

 ワイン:
 春先のレストラン、食事の注文と照らし合わせると、グランヴァンって感じでは無い。適宜な、ブル、かの~。
 ワインリスト自体は、再びケッコー手厚くなりつつあると見える。
 85GCブレもあったのだが、まだ新着とのこと。この日の酒番は、何つーか独特のノリで、あまり積極的にお勧めを出してこないのだが、ネガティブ情報は随分開示的である。こちらの思った何本かの候補中で、「休養十分で状態が良さそう」ということでTrapetにした。
 これは大当たりで、鼻をうつろいゆく妖艶の後ろ姿は、ずいぶん偉そうな酒と間違いそうだぞこりゃ、とワシらを喜ばす。変化もボディの入り具合も十分で、やはり85は一段高下駄を履いてます、ということか。飲み頃。

2004年 6月 ☆☆☆

 *赤ピーマンのムース、トマトのクーリ
 *函館産サクラマスのマリネ、カルダモン風味
 *しそのスープ
 *茹で白アスパラガス
 *ロニョンロティのマスタードソース、じゃがいものガレット
 *茶路産仔羊のロティ
 *白ワインのゼリー
 *マンゴーのブラマンジェ
 +94 Ch.La Mission Haut-Brion

[AQ!]
 お、6月だけど紫蘇のスープが始まってる。ラッキー。じゃそれを一つずつと、白アスパラは一皿を分けられますよね?
 …と始めたが、「石井さんすいません、紫蘇のスープがあと一つになってしまいまして…。お分けできますが」。一つでも残っててラッキー。でも全体はどうしようかな…と逡巡して、アントレにプーレドゥを3つ、という変則攻撃になった。
 何となく覚えのある桜鱒は前の日記を見ると「青森産サクラマスのマリネ、スパイスがけ」。函館と青森は似たようなもんだが、今回のは、桜鱒の上にセルリと胡瓜を1cm角くらいでマーブルに貼り付け、そこにシブレットとカルダモンがふんだんにかかっている、という仕立てで、鋭角的な酸が魅力的だ。これは絶品、そして、よくもこう攻めてくれますね斉須さん、と嬉しくなっちゃいました。緩みませんねぇ。手離れがいいですねぇ。アタリマエなことである・やりたいからやっている、のが不変ですね。安全策でない。
 それにしても、紫蘇のスープが残り少なくなってたお陰の方針変更で飛び込んできた桜鱒、うーんラッキー。紫蘇のスープも、クレムの方が切れたのか、糸瓜はたっぷりとオマケ(?)されました。
 茶路って何処じゃい、「北海道の東・釧路の方・阿寒とかです」、へぇ~そうですか。…で、今見てみると、白糠町内の地名なんだね。白糠町茶路。白糠とゆーのがコートドニュイで茶路とゆーのがヴォーニュロマネ、そんな感じか。
 デセールがまた偏って売れてしまったとかで、今日はこの2種しか残ってません。
 ってんでこの2種だけど、これも他が売り切れてて、ある意味良かったかも。「白ワインのゼリー」なんて、“名乗り”を見ただけだといつまでも頼まないかもしれないから。
 さっき食べたロニョンと響き合うかと思うくらい、濃厚というか艶を秘めた爽やかさのゼリーだ。小樽ワイン「ナイアガラ(ちょっと飲ませてもらったが、葡萄の匂いのたっぷりした面白いもの…酒としてはまぁアレだが)を香り付けに使うんだとか。
CDOR2
 ボクらの後にも2卓くらい入店してたんだけど、終演はウチの卓が一番最後になってしまった。ってこともあって、珍しく松下さんとダラダラ話。

「Lさんが亡くなるちょっと前にいらっしゃいまして。陽気でいい方でしたが、今にして思うと、ちょっと空元気のようなところもありましたでしょうか。東京に店を出す話もあったらしくて、“おい、俺も東京に「C.D」って店名で出してもいいかね、ガハハ”…、え、いやそれはちょっと…(笑)、なんて楽しく話していたんですが」

「今は茶路が気に入って使ってますが、本当はシストロンが入ればねぇ…。やはりシストロンを食べていただきたい。入って来ないのが寂しいです。スペインはいい加減なせいか、イベリコは幾らでも入ってきますね。ピンからキリみたいです、どこがイベリコなんだ??みたいなのから…」

アメリカは肉はいいものがあるんですが。太陽が燦々として良さそうなイメージなのに野菜は本当に駄目だそうです。ウチにいらっしゃるKの先生がよくおっしゃるんですが、都会でも田舎でも本当にマズいって。日本に帰ると野菜が美味しい、と」
ヨーロッパの野菜は最高ですね。ウチの斉須も、ヨーロッパの野菜で作る料理が油彩とするなら日本の野菜は水彩になってしまう、とよく言います」

(向こうやこっちのレストランの話あれこれあって)ブラス洞爺は本当に極端ですね。良く言う人と駄目だったという人と。やはり石井さんがおっしゃるんだから美味しいんでしょうね」「大好きですよ、でも好みが激しく分かれるのは本当にそれはその通りだと思いますよ。エキセントリック(笑)だから」

「えー、アオリイカのオレンジソースですかぁ、懐かしい。そうでしたねぇ。美味しかったですよね。もぅぜ~んぜんやってないですよ。それから、モンブラン、ありますでしょ石井さんは勿論食べてらっしゃいますよね、アレも最近はやらないんですよシェフ。やっぱりこうやって少しずつ変わってしまうんですよね。もうなかなか見られなくなりますから、語り継いであげてください。(はい、客に出来ることはせいぜいそれくらいですから…)」

「そうですね“白ワインのゼリー”って単純な名前で。でも私、見ていますと、シェフは単純な名乗りの料理を出してきたときの方が傑作が多いようにも思いますよ」

[ヘベ]
 松下さんと珍しくもダラダラおしゃべり、楽しかったねー。そういえばフロアには珍しくメートレスが一人入ってました。
 「ここでしか絶対に食べられない料理がある」ことが、やはりコート・ドールを特別な店にしているんでしょうね。しそのスープも、桜鱒のマリネも、ほかではこの料理にはなりえない。…でも、シンプルなホワイトアスパラガスもどこよりも強く香り立ってほろ苦くって、あちこちで食べるくらいならやはりシーズンごとにここで食べたい、と思わせる説得力があるし。ホワイトアスパラは、ここで食べるまでは正直言って、フランス人が何故あれほどお祭りモードになるのかよくわからなかったのが、ここで食べて霧がみるみる晴れていくようにというか、すとんと腑に落ちました。そういうことだったのね、と。
 ロニョンも、こういうのに出会うからやめられないな、と思っちゃいます。深いマスタードソース。まわりに少し脂を残してロティしたロニョンの断面の美しいこと!

[AQ!]
 そういえば白アスパラは、一度ボルドー産が出終わり、今は再度、イタリアからの入荷だそうで。

2004年12月 ☆☆☆

 *赤ピーマンのムース、トマトのクーリ
 *豊前カキのグラタン、カレー風味
 *ハタの天火焼、ラヴィゴットソース
 *白子のパイ包み焼き、じゃがいもグラタン、ローズマリー風味
 *ガンギエイとキャベツ、シェリー酢バターソース
 *新潟産青首鴨のロティ、下仁田葱
 *ショコラのマルキーズ、珈琲ソース
 *サヴァラン・クラシックとアナナ
 +99 NuitsSt.Georges Les Chaignots / H.Gouges

[AQ!]
 下仁田葱のガルニは新潟鴨。…って感じ?(笑)。すげ~。
 豊前は北九州にある地名。

[ヘベ]
 ようやく冬らしくぴりっと寒くなってきた年末。今年の食べ納めはどこにしようかと数軒電話する中で、ありがたくも予約が取れたのがコート・ドール。ベンチシートの一番端のいつもの席…今夜も最後の一卓だったようだ。
 20時、いや19時半からお願いしますと告げたところ、「ひょっとするとその頃には終わってしまっている料理があるかもしれませんが」と案じてくれたんだけど、まあその時はその時だよねとAQ。残っているのは牛のしっぽかなぁ、茶路の羊かなぁ、ヤガラなんかあったら売切れだよねなどと妄想しながら長いオーバーに手袋と防寒フル装備でいそいそと出かける。

 食前にシャンパン。卓上にグラスをそっと置くメートル松下氏のいつもながら控えめで落ち着いた物腰に見とれつつ、「シャンパンのいちばん似合うメートルドテル大賞」なんてものがあったら断然さしあげたい、などと妄想する。長身に丈高いグラスときめ細かな泡がよく似合う。黒服じゃなくて一段おさえたトーンの灰色なのがまた、この人らしい。
 何個目だろうか、ここでいただく赤ピーマンのムース。そしていつも思うことは、トマトのクーリの重要性。これがなければ、成り立たない。一時はあちこちの店で見かけるようになっていたこの料理だけれど、流行はいずれ終わり、真のスペシャリテだけが同じ居場所でひっそりと輝きつづける
 カキにはカレーがよく似合う。こんがりと黄金の焼き色に覆われたグラタンも乙な仕立てで、食べやすい。二人で二個ずつにして、前菜の序奏とさせていただく。
 白子はパイの器にジャガイモで蓋をしてこんがり焼いて、さらに別添でじゃがいもグラタンというしあわせな取りあわせ。イモが旨い。ソースのしみたパイが実に旨い。
 ハタの天火焼きはラヴィゴットソースで。しっとりとした白身にソースの酸味。どことなく乳酸発酵したような高菜漬のような風味を感じたけれど、オリーブケッパーピクルスなどを使用、とのこと。混ぜてちょっとおいたらこうなるのかな?
 本日のエイキャベツは、キャベツがこんもりとフレッシュな感じ。AQが後で調べたところでは、ちりめんキャベツじゃなくて日本のキャベツでするときの別バージョンと思われ、これはこれでいい感じ。この料理のエイは天使のように清らかで高貴。
 圧巻だったのは青首鴨…の上に鎮座まします下仁田葱。この皿は完全に下仁田葱様のためにあり、極上の肉質の青首鴨さえも葱様のガルニのようだ。素晴らしい葱。

[AQ!]
 ムワっと、ムホっと、香り立つ
 新潟の網取りで米食って育ってるモノだっけ(宮城や滋賀もある)。最近は仏料理でもよく見かけるんだけど、旨い。旨いんだけど些かの疑問もあって、何かこの手の鴨は浅草の「」みたいな食い方が最強じゃバーン!、って感がなくはない。ああいう瞬間に肉の味を昇華させるような火入れ。
 それとは違って、仏産鴨の血を閉じこめるようなムワっとしたキュイソン…、例えばそんなんがやはり仏料理鴨の王道の食感ではある、やも。…ってゆーか、旨いとこをあまりにも下仁田に貢ぎすぎた?(笑)
 エイキャベツ。調べたっつうか、久しぶりに「十皿の料理」を紐解いてみたら、日本では入るモノの都合で、「縮緬キャベツの場合とつるつるキャベツの場合がある」、とあった。もしかして、初めて「日本風つるつるキャベツ」版に当たったのかなぁ?
 まさに「これはこれで」旨くて、食卓では“新工夫?”、とか言ってたくらい。
 ハタのラヴィゴット。ヤヴァい(笑)。ぎりぎり。結構ぎりぎり。フランス料理、しかもフランス料理店の前菜の味覚として危ういとこすらある。焼鯛をむしって高菜と和えたみたいな料理だ。
 へぇ、そうですか。ワシっ。ああ、酸っぱくて旨いな。ワシワシっ。しかし度胸あるもんだ。ワシワシワシっ。しかもさ、皿一面コレだもんな。ハタとラヴィゴットソース、逃げ場なし。ワシっ。
 ワシャワシャと食ってると皿は綺麗になって、「うめぇ~」。段々と名菜じゃないの、コレ、って気がしてくる。また食いたいよ。スペシャリテだね、こりゃ。
 コートドールはスペシャリテの宝庫。看板が一杯。「ああやって、看板料理で勝負できる、といいですよねぇ」と嘆息する同業者も少なくない。
 マサオさんはスペシャリテ作りの名人。そりゃ例えばその秘密の一端はさ、ガルニも何にも無しの真っ直ぐ勝負だけで皿を埋め尽くし、量的にもゴーンと盛って、行って来い!、と勝負する技法にもある。
 だからと言って、やっぱ、それを真似ただけで、“スペシャリテ製造機”になれるってもんではないだろうなぁ(^^;)。気迫、気力、その人の資質。
 …。翌朝がくる。ああ、あの酸っぱいハタ、また食いてぇ~!

2007年10月 ☆☆☆

 *赤ピーマンのムース、トマトのクーリ
 *ポルチーニ茸のフリカッセ
 *エスカルゴのパイ包み焼き、銀杏・零余子・小玉葱
 *長崎産クエ棒切りの蒸し上げ、マスタードソース
 *茶路産仔羊ロティ
 *モンブラン
 *サヴァラン・クラシックとアナナ
 +01 Volnay Les Caillerets / J.Boillot

[AQ!]
 ポルチーニモンブランは極致!…の一品。
 ナレとか来たのかなぁ。オシゴトだからしょうがないとはいえ、此処を2つ星でガニェとかロブションに3つ付けなきゃイケナイの…って、イヤだろうねぇ。
 相変わらずこれで5万円以内におさまる。今となってはこの満足度で、安いだろう。

[後日談]
 ↑…とこの時は呑気な笑い話に興じていたものだが、件のガイドの実物が出てどうだったか…は、周知の通り。
 何がどうしてどうだったもんなのか?…についてはまったく知らんが、などあって、「なんだか訳のわからん本」という評判となり・翌年からはサッパリ売れませんでしたとさ…というのも、ご承知の通り(笑)。

2009年 4月 ☆☆☆

 *チーズトースト
 *Etuvee de Petits legumes a la coriandre
  季節の野菜の煮込み冷製 コリアンダーの香り
 *Escalopines de sakura masu fumee tiede, ravigote de radis
  青森下北産桜マスのくん製 紅芯大根と共に
 *Asperges Blanches tiede a la vinaigrette
  茹で上げホワイトアスパラガス ドレッシング・ソース
 *Blanc de matsugawa-garei meuniere "du carry"
  福島産マツカワガレイのムニエール 貝のソース
 *Queue de Boeuf Braisee en Crepine
  牛の尾っぽの煮込み 赤ワイン・ソース
 *Marquise au chocolat
  チョコレートのマルキーズ
 *Far Breton et sa glace
  ファー・ブルトン アイスクリーム添え
 +02 Pommard les Grands Epenots / Vincent Girardin

[AQ!]
 なんか今晩はノリノリの松下さん。明るい。
 ボクらがカメラを持ってるのを見ると、
「そうだそうだ、折角ですから記念撮影しましょうしましょう!」
 …の指揮で、はいチーズ(笑)。メニュー(のコピー)もお持ちくださいね。
「あ、お時間大丈夫ですよね、ちょっと待ってください、シェフも呼んできます!」
 うぉっ…と、アリガタイ限りだけどこんなノリを見たことなかったので、目を白黒(笑)。コートドールには何回も来てはいるけど、斉須さんに会って話をしたのは2回くらいだけ。まして、“一緒にお写真”なんて、初めてですわ。ビビルやんけ(笑)。
 …んー、でも、改めて考えると、年輪…ですか、店もシェフもサービスもこちら客も、年月を積み重ねてくると、…というあたりで、松下さんの思うところ感じるところ考えるところがあるんだろうなあ、と。クール・ハンサムに見えて温性の塊りのような松下さんの。

 聞き書きのような形の幾冊かの書で広く世に知られるようにもなったが、斉須さんの語り、ボツボツとしてそれで明るく前向きな…は相変わらず、とても面白い。
「ボクは料理のこと、材料のこと、何も知らないんですよ。マツカワガレイ…も教えてもらってビックリしまして。使ってみてるんです」
「あ、桜マスですか、以前にもお食べになった? ええ今はあのように。色々やってるんですが(笑)」
「ああハタとかですか、ありましたね。古漬とか発酵臭さ…のようなものも面白いですね、ボクはラヴィゴットソースなんて知らなかったんですよ、帰ってくるまで(笑)」 (「へえ!」)
 そして話は、生活とか身体とか長い年月から湧き出してくる味のこと、その味と自分のこと。そこから思う「最近流行の」料理(の幾つか)はアアシタものはどうなんでしょうか…というようなこと、などに進んで行く。息をするのも忘れるほど(笑)、シェフの話に吸い込まれる。

 ところで、コートドールのこれも一つの、それこそシグネチャーか(笑)…な「手書きの品書」。コクコクッとした字が、朴として美しい。
 改めて見ると、その文字と料理の照り映えの具合が、もう、年月とともに記憶の層に刻まれているのだなあ…と自覚せずにはおれない。

2011年 7月 ☆☆☆

 *赤ピーマンのムース、トマトのクーリ
 *梅しそのスープ
 *ヤガラのロースト・海老ソース、焼ブロッコリ
 *Queue de Boeuf Braisee en Crepine
  牛の尾っぽの煮込み 赤ワイン・ソース
 *ルバーブのスフレ
 +97 CM VV / Fourrier

[AQ!]
 熱帯国(^^;)の夏本番。
 ウェイティングで手提げ袋から上着を出そうとしたら、
「あ、いいですよ石井さん、この季節は上着無しの方も多いです…(笑)」

 売り切れが、甘鯛・太刀魚・仔羊。
 注文は、大々定番…って感じか。それぞれに、“あらためて”それぞれ美味いものよ、と再確認。
 クドブフは、昔より「塩気、一歩下がれ」だろうが、(なのに)よりスケール感をユッタリ感じさせる仕上がり。
 前菜・デセールが気分的に、「二人同じもの」…になったせいもあって、更にオトナーな感じの夏。

 ゴツいソムリエの彼氏も、結構こちらに長くなってきたな。
 此処のフロア…って、何となく「松下さん好み」な統一感があるのも、良いのですねえ。

2014年 2月 ☆☆

 *冷製季節の野菜の煮込み コリアンダー風味
 *Oeufs brouilles aux truffes a la vigneronne
  ヴォークリューズ産黒トリュッフのかき卵
 *Croustillant de bar braise a la moutarde
  高知室戸産平スズキ 皮つきかりかり焼き マスタード・ソース
 *Queue de Boeuf Braisee en Crepine
  国産牛のしっ尾の煮込み 赤ワイン・ソース
 *Souffle aux mikans d'Odawarat
  小田原ミカンのスフレ
 +99 NSG Les Cailles / Bouchard


[AQ!]
 かなり久しぶりだが、「めいめい」にかき卵(笑)。
 やっぱ、トリュフ、、、は偉大なる大好物だが、「この料理で食えば、いっか」…と思うほどの料理。
 白は、ケバいし俺様だし料理的でない。
 黒は、肉や魚ともよく合うが、その場合こちらが献身的になってしまう。
 トリュフを最高に楽しむには、、やはり煎じ詰めていくと、黒をウフ・ポワロ・セルリラーヴ・ポムドテール、、、
 だが、卵とは格別だな、やっぱ。
 そして、この、赤ワインソースが!

 クドブフは、ますます優しくなってきました。

[ヘベ]
 野菜のエチュベをアミューズで、というところから王道ですね。

 やっぱり、かき卵はめいめいでないとダメですね。家庭の平和のためにも(笑)。トリュフ自体を満喫するなら、やっぱりこの料理。ああやっぱりこんな感じで黒トリュフが、ゴリゴリ噛んで、歯にはさまるくらいの勢いで入ってないと…(違)。

コートドール 2016年 6月 ☆☆☆

 *赤ピーマンのムース、トマトのクーリ
 *Escalopines de sakuramasu fumees tiede, ravigote de radis
  函館産サクラマスの燻製 紅芯大根と共に
 *Etuvee de petits legumes a la coriandre
  冷製季節の野菜の煮込み コリアンダー風味
 *Filet d'okoze dore au vert
  山口宇部産オコゼの黄金焼き グリーン・ソース
 *Pigeon roti aux choux braises
  ランド産仔鳩のロースト 新キャベツ添え
 *甘夏ミカンのスフレ
 +99 Nuits-Saint-Georges 1er cru "LES SAINT-GEORGES" / Chevillon - Chezeaux

コートドール
[AQ!]
 サクラマスの、口の中での“膨らみ”。
 オコゼは生涯No.1虎魚か…とすら。(レバー、胃)

 力感、スケール感、近年で最も芯を食った印象の一夜。
「スーシェフ以下の現在厨房体制、調子いいんじゃないの?」
 とかシツレイな邪推が飛び交うほど(^^;)。

 松下さんの口上によるサーブスタイルが、
「基本、すべてプーレドゥでOKですよ」
 になった。これは、ほぼお互いトクだし、現況少なくなってるアラカルト・ドゥプラ・フレンチの行き方としてもwin-winっぽいかな♪
コートドール
[ヘベ]
 記憶の中の一皿一皿が、輝きを放ってます!
 いやー、この夜のコート・ドールは心に残る素晴らしさでした。

 分厚くtiedeなサクラマスをひとくち食べると、パァーッと広がるスケール感。近年使い続けてこられたサクラマス、大きな料理になったなぁ…と見上げるような心持ちでした。

 そうそう、オコゼ!
 聞いてみると全身サイズは巨大というほどでもなかったそうなんですが、だとすると、驚くべき肉付き。しっとり豊かな身質。レバーと胃の旨いこと。
 強い魚を、強い料理でいただく喜び…。

 ガルニのキャベツに釣られて頼んだ(失敬な!)仔鳩も、きめ細かな胸肉がぷるるん、しっとりと焼きあがっていて素晴らしかった。これまた内臓各部位があって、うれしい。もちろんジュの旨みを含んだ新キャベツも絶品。
 プーレドゥにしていただき、どの皿もいい状態でいただけたのも幸せ度アップに貢献しているかも。
 いやー、よかったなー。

コートドール 2018年 3月 ☆☆☆

 *桜海老のグジェール
 *Oeufs brouilles aux truffes a la vigneronne
  ヴォークリューズ産黒トリュッフのかき卵
 *Escaropine de nodogourot rotie au Coulis de Fukinoto
  静岡舞阪産ノドグロ天火焼き フキのトウ・ソース
 *Agnearu de Sisteron roti, gratin dauphinois
  シストロン産仔羊のロースト ポテトのグラタン
 *Souffle au Caramel - patate
  焼きいも餡入りキャラメルのスフレ
 +07 NSG Les Bousselots / R.Chevillon


[AQ!]
コートドール
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  コート・ド・ルージュ ターブル Cote de Rouge TABLE
  
世田谷区玉川2-21-1二子玉川ライズ 
11:00~23:00 無休

・ マキシムグループの経営するカジュアル店
 マキシムグループの一斉縮小に伴い、閉店。(2015.6)

2011年 8月

 *野菜のココット蒸し香草の香り
 *牛ハラミ肉のスタミナブロシェット
 *フライドポテト

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  ゴードン・ラムゼイ at コンラッド東京 Gordon Ramsay at Conrad Tokyo
  
港区東新橋1-9-1コンラッド東京 
11:30(日祝12:00)~14:15(日祝14:45)/17:30~21:45

・ 高級レストランチェーン王ゴードン・ラムゼイが東京にも進出
 コンラッド東京のサイトによると2013年に閉店とのこと。
 内容からすると、8年間、よくやってこられたもの、と思います、おつかれさま。

2007年 5月

 *タラコとチーズクリームのカナッペ
 *蟹のガスパチョ
 *北海道産帆立のキャラメリゼ、水菜とグリーンピースのリゾット
 *霧島ポークのプレス、根セロリピュレとジロール添え
 *ニュージーランド産仔羊の軽くパネしたロースト、アーティショー・蕪・人参・ポムピュレ・グリーンピース添え、ロマランのジュ
 *タルトタタン
 +Champagne / Roederer (glass)
 +04 Pinot Noir Central Otago / Felton Road

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  コバヤシ
  
江戸川区平井5-9-4 03-3619-3910
11:30~14:00/17:30~21:00 火休
depuis1993 Chef: 小林邦光 (敬称略)

・  
2003年 4月

 *グリュイエルチーズシュー
 *桜鱒のマリネ、カリフラワーとトマトのエチュベ、コリアンダー風味
 *厚岸産牡蠣のムニエル、薫製にしたじゃがいものピューレ
 *ホウボウのブレゼ、ズッキーニとじゃがいも
 *セロリのグラニテ
 *リドウォーと赤座海老のブレゼ
 *ブレス産仔鳩のロティ、サルミソース
 *アルザスワインのスフレグラッセ、マール風味
 *レンズ豆とバナナのコンポート、和三盆入り牛乳のシャーベット
 *マドレーヌ
 +95 Fixin les Clos / Berthaut

[AQ!]
 平井である。いやー。平井。フレンチ過疎地帯にいきなり新星現ると聞いて… …結局、10年目にしてやっと訪問。まぁ、遠いのです。ま、でも、平井は、確か20年くらい前には平井楽器というのがあって何度か行ったり、蕎麦「増音」があったり(懐かしい…なくなっちゃったらしいですね)で土地勘が皆無ではなかったんだけど。
 で、やっぱりフランス料理店に似合うとは言い難い道を駅からでろでろしばらく歩くと、いきなり、ある。男っぽい豪腕料理の店、と聞いていた頭からはやや意外な、白を基調としたフェミニンな、あるいはややファンシーな造りの、明るい店だった。
 豪快で濃厚・強力と聞いていた料理は、“…というよりは若干、荒っぽい”、という感触が強かったんだけど、それは季節相性などによるものが大きそうである。
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  コム・ア・ラ・メゾン Comme A La Maison
  
港区赤坂6-4-15 03-3505-3345
18:00~23:00 日休
Chef: 涌井勇二 (敬称略)

・  
2005年10月 ☆☆

 *鰯のマリネ
 *ジャガイモのグラタン
 *魚の身を詰めた「ピキオ」ファルシ
 *スープ・ド・ガルビュ
 *ガスコーニュ風トリップ煮込
 *ミヤソン、キャラメルアイス、アジャン産プラムのアルマニャック漬け
 *フロマージュブランとベリー、栗の蜂蜜
 *フォンダンショコラ
 *カヌレー
 +00 Chateau Montus cuvee Prestige

[AQ!]
 抜群! 何たるウマさ!
 食材のアジャスト以外は、「ランド地方など現地の手法・考え方のママです…」、とのことで、その通りなんだろけど、圧倒的にシゴトしてると思うだわなー。
 ミヤソンは玉蜀黍の粉から。トリップは白ワインで煮込みアルマニャックで仕上げ。

[ヘベ]
 ぬかった! しまった! …と思う。ほどウマい。しまった、もっと早く食べに来ればよかったなどとホゾをかむ。
 さりげない鰯のマリネが味わいふっくらと、実においしい。…あたりから始まって、出るもの出るもの見事な具合。
 客の顔を見てから焼くのだというカヌレの香ばしさに送られて、ほのぼのと帰路につく。

[AQ!]
 ジャガイモグラタンだの、魚詰めピーマンだの…を食ってるだけで、「非凡」という言葉が頭を掠める。
 一人ひとり強烈な力の選手の集合がまったきの「調和」のもとに完璧なチームを構成するトリップ煮込。いやぁ美味い!
 営業コード深夜、のおかげで、「観劇のアフター」利用です。ありがたし。でも、「ここに来るためだけに来る」ような店ですな(^^;)。

2007年 3月 ☆☆

 *イベリコ生ハム
 *鴨の心臓とピキオの串焼き
 *魚の身を詰めた「ピキオ」ファルシ
 *スープ・ド・ガルビュ
 *牛頬肉の煮込
 *ミヤソン、キャラメルアイス、プラムのアルマニャック漬け
 *フォンダンショコラ
 *カヌレー
 +Chateau Montus cuvee Prestige

[AQ!]
 一回転目満席につき、二回転目は21:30見当で「空いたら携帯に電話します」とのこと。結局、22時近くだったかな。金曜だしユックリの卓が多かったのだろう。
 もお、恐れ入るばかりの美味さ。まぁ全品、ソースの最後の一滴まで舐めましたわ、この日は…(さすがに夜中に二人で大いに喉渇く)
 豪快系のルセットの料理なのは確かなのに、何なんだこの異常なほどの肌理細かさは。
 …(これは全面的に良い意味で、だが(^^;))シェフの人相にとってもよく符合してると思ったりなどす。

2009年 1月 ☆☆

 *パテ・ド・カンパーニュ
 *魚の身を詰めた「ピキオ」ファルシ
 *スープ・ド・ガルビュ
 *ジャガイモのグラタン
 *ガスコーニュ風トリップ煮込
 *カヌレー
 +05 Chateau d'Aydie

[AQ!]
 「え、ああそうですか、あの辺り…」と、シェフ自宅と実は御近所さんというか、同じ駅を使ってるのがわかり、ナゴーム(笑)。
 それにしても、完璧に近いレベルだ。品を絞ってるとはいえ。
 ゴッツリしてるけど、改めて食べると、塩辛いわけではないんだよねー。
 鴨コンフィは10本仕込みくらいなんで、基本は要予約とか。
 来週からは猪シヴェ出ます、これもあるうち。

[ヘベ]
 精度の高さに、あらためてびっくり。猪シヴェも食べたいなー。

2010年 1月 ☆☆

 *鴨の心臓とピキオの串焼き
 *フォアグラのテリーヌ
 *スープ・ド・ガルビュ
 *鴨のコンフィ
 *ミヤソン プラムのアルマニャック漬けとキャラメルのアイスクリーム添え
 *フロマージュブラン、栗の蜂蜜
 *カヌレー
 +03 ラグルゼット

[AQ!]
 着くなり、ニコニコした涌井シェフが出てきて、「スタッフかわりましたー」のお知らせ。
 前の、気のイイ兄ちゃんは、(料理人として)渡仏中だそうな。
「フランス、どっか違う地方行けよ、って言ったのに、自分でみつけてボルドー(!)…ですよ」
 と笑う。
 仏左下連合の魂の結束は強い(笑)。
 相変わらずのミリ単位の豪胆というか、やったら仕事の細かそうな大砲ドッカン料理である。
 フォアグラが「出来立てでいい具合」の熱心なオススメ、「このくらいで出せると酸化が進んでない」のがキモ!…とのことで、“別モノ”の味わい。
 前回「売り切れ」だった鴨心臓にもありつけ、頬が緩む。

2010年 7月 ☆☆

 *鴨の心臓とピキオの串焼き
 *魚の身を詰めた「ピキオ」ファルシ
 *スープ・ド・ガルビュ
 *鴨のコンフィ
 *ミヤソン プラムのアルマニャック漬けとキャラメルのアイスクリーム添え
 *フロマージュブラン、栗の蜂蜜
 *カヌレー
 +01 Montus Cuvee Prestige

[AQ!]
 かつて、フランスの各地方から一旗あげようとパリへやって来てビストロを開店した料理人たちの鍋には、必ず、それぞれの土地の魔物が潜んでいたと言う。
 しかし、現代の明明赫赫な光のもと、多くの魔物は蒸発でもしたのか、消えて、いなくなってしまった。
 涌井シェフは、そんな魔物を、現代の明晰な料理の中(なの)に、いまだに、ひっそりと飼い続けている。
 極めて正確な料理でいながら、味覚には魔性がある。妖しい。

2011年 9月 ☆☆

 *フォアグラのテリーヌ
 *鴨の心臓とピキオの串焼き
 *魚の身を詰めた「ピキオ」ファルシ
 *ガスコーニュ風トリップ煮込
 *ミヤソン プラムのアルマニャック漬けとキャラメルのアイスクリーム添え
 *フォンダンショコラ、アルマニャックアイス
 *カヌレー
 +05 Irouleguy / Domaine Brana

[AQ!]
 実は住処が近いので、ついこないだ、最寄駅前でバッタリ会ったばかりの涌井シェフに、こんばんは。
 コムアラメゾンの感想は、一回毎に書くのが馬鹿らしいくらい、完璧な精密さで仕立たった豪胆…が、官能的に旨い。
 本日オススメはフォアグラで、さすがのフレッシュ感と濃密な味わい。
 8月に3週間、仏南西部中心にバカンス&勉強してきたという若いフロア女性が元気印で、アレやコレやと彼の地の話を伺う。
 あとで涌井さん、「スイマセンね彼女、張り付いて話し込んでしまって…」と苦笑いするくらい(笑)。

2012年 2月 ☆☆

 *フォアグラのテリーヌ
 *魚の身を詰めた「ピキオ」ファルシ
 *スープ・ド・ガルビュ
 *ガスコーニュ風トリップ煮込
 *ミヤソン プラムのアルマニャック漬けとキャラメルのアイスクリーム添え
 *フロマージュブラン、栗の蜂蜜
 *カヌレー
 +05 Irouleguy Cuvee Haitza / Domaine Arretxea


2013年 3月 ☆☆

 *パテ・ド・カンパーニュ
 *魚の身を詰めた「ピキオ」ファルシ
 *スープ・ド・ガルビュ
 *牛頬肉の赤ワイン煮込
 *ミヤソン プラムのアルマニャック漬けとキャラメルのアイスクリーム添え
 *フロマージュブラン、栗の蜂蜜
 *カヌレー
 +10 Irouleguy / Herri Mina

[AQ!]
 1月は3週間も休んでバスクってた、このお店(笑)。
 シェフがハンドル握って、前の子(スペインバスクにいる、だっけ)と今の子と、でグルグル…だっけかな。
 今の若者がパリも計画してたのだが、それを削り込むくらいの相変わらずのバスク沈没(笑)だったらしい。ほんま、心底…(笑)。
 あ、ガルビュールのお皿、買うてきたはりましたわ。なんでも、Oloron Ste Marieのchampionnat du monde de Garbure記念…の年次皿。毎年9月に行われるchampionnaだそうで、
「出場を目指しまっす!」
 ですと(^^;)。ほんまかいな。
 パテカンはちょっと久しぶりの注文だが、此処のは、息を飲む美味さ。肉肉しさとフレッシュさ。

[ヘベ]
 ガルビュールの年次皿を飾るのは超ニッチな世界チャンピオン(笑)の勇姿。チームメンバー(のオッサンたち)の誇らしげな集合写真に、ほのぼのと心温まります。

2013年11月 ☆☆

 *鴨の心臓とピキオの串焼き
 *魚の身を詰めた「ピキオ」ファルシ
 *スープ・ド・ガルビュ
 *鴨のコンフィ
 *フォンダンショコラ、アルマニャックアイス
 *フロマージュブラン、栗の蜂蜜
 *カヌレー
 +07 La capelle cabanac prestige élevé en fût de chêne

[AQ!]
 月曜祝日という飲食店には呪われた日…で、中盤戦まで“貸切”。…此処はぼぼ“満席”しか見たことなかったのでビックリだが、普段でも、平日の方が入りがいいらしい。赤坂の町自体、祝日は“シーーン”としている。
 おかげで売切れもなく(笑)、レギュラー勢揃い。
 コンフィは予約要らなくなったのかな、フツーにオンメニュー。この皿はジャガイモも鴨脂煮で矢鱈と美味い。
 スタッフは「3人目」がちょっとお休みしてて、ここんとこ2人営業だって(^^;)。
 ワインは、ビオらしいのだが、カオールらしさは漲っていながら五月蝿くないスッキリ具合で、この時期の南西部料理のお供には花マル。

2014年12月 ☆☆☆

 *Jambon du "Noir de Bigorre"
 *Brochettes de Coeurs de Canard et Piquillos
  鴨の心臓とピキオの串焼き
 *Garbure Landaise a la Crosse de Jampon
  スープ・ド・ガルビュ
 *Daube de Boeuf en Cocotte
  牛頬肉の赤ワイン煮込
 *Millasson Landais Caramelise avec un Pruneau Armagnac et Glace au Caramel
  ミヤソン プラムのアルマニャック漬けとキャラメルのアイスクリーム添え
 *Fondant au Chocolat et Glace a l'Armagnac
  フォンダンショコラ、アルマニャックアイス
 *カヌレー
 +07 Montus / Brumont

[AQ!]
 羽生名人がよく「飽きないことが最大の才能」的なことを言うけど、マア、涌井シェフにはホントーにそれが当てはまる!…と言わざるをえないでしょ~(笑)。

 珍しいとこでは、この日は口頭で「今日は生ハムがとっても良くて是非」とのことで、ジャンボンを注文。初めてかな?
 またこれが、皿上、生ハムを切っただけでピクルスの一つも載らない潔さ。いやあ「らしい」。
 …で、たしかに、絶品! レストランで食った生ハムで一番ウマかったかも。塩の味を極上に感じさせるほどに、ウマミとアマミが充実している。

 ここんとこずっとの若手と涌井さんと、2人だけ体制だった。

[ヘベ]
 涌井さんとこで「今日はこちらがおススメです」と言われたら、みじんもためらわず、その舟に飛び乗りますとも!
 …というわけで、この日のジャンボンも素晴らしかった。
 乗って悔いなし。

 ほかほかガルビュを食べ進むにつれて、見えてくる柄が楽しい。
 ガルビュール大会の年次皿、ご常連がわざわざ彼の地に寄って新皿を買ってきてくれる、という話に胃も心もあったまる。

コムアラメゾン 2015年12月 ☆☆☆

 *魚の身を詰めた「ピキオ」ファルシ
 *Brochettes de Coeurs de Canard et Piquillos
  鴨の心臓とピキオの串焼き
 *Garbure Landaise a la Crosse de Jampon
  スープ・ド・ガルビュ
 *Daube de Boeuf en Cocotte
  牛頬肉の赤ワイン煮込
 *Millasson Landais Caramelise avec un Pruneau Armagnac et Glace au Caramel
  ミヤソン プラムのアルマニャック漬けとキャラメルのアイスクリーム添え
 *フロマージュブラン、栗の蜂蜜
 *カヌレー
 +09 Montus / Brumont

コムアラメゾン [AQ!]
 関西から、写真見て働きてえなあとやって来て食べてウマーー…と入店してしまった新人クンなども加わった涌井チーム。
 なんか今日は、日本酒が…嫁が…ガルビュール皿が…夏の冷房が…などチームの馬鹿馬鹿しい話も聞きながら(笑)。

 鴨心臓、シャラン禁輸で青森やハンガリー産で代用している。うまい、うまいけど違うわ(^^;)。いい勉強をしました。アレは特別なんやねー♪
 ドーブはブリュモンで、しかも煮詰めてから炊いて、ノン・ブーレ。うわあ、すげーもんにはワケがある。
 ガルビュ、今日は2000と2012の皿(笑)。

[ヘベ]
 ガルビュ皿、また仕入れに行けそうですと(笑)。
 コンフィは再び予約制に。

コートドール 2016年 9月 ☆☆☆

 *ラタテュイユ
 *魚の身を詰めた「ピキオ」ファルシ
 *Garbure Landaise a la Crosse de Jampon
  スープ・ド・ガルビュ
 *Daube de Boeuf en Cocotte
  牛頬肉の赤ワイン煮込
 *フロマージュブラン、栗の蜂蜜
 *Fondant au Chocolat et Glace a l'Armagnac
  フォンダンショコラ、アルマニャックアイス
 *カヌレー
 +05 Chateau de Beaulieu Côtes de Marmandais

[AQ!]
 クロニクル的にメモっておけば、仏鳥インフル問題でフォアグラはハンガリー産だそう。
 家庭内メモ的には、「メインが牛頬・トリッパの時はグラタンドーフィノワ頼んでOK」。

 ご近所話で、
「ジム通ってますよ。同んな~じモノをずっと作り続ける体力つけないといけませんからね!(笑)」
 というお言葉が、もう、素敵杉♪
 コムアラメゾン・ファン以外には意味通じませんが(笑)。

コムアラメゾン 2017年10月 ☆☆

 *パテ・ド・カンパーニュ
 *魚の身を詰めた「ピキオ」ファルシ
 *Garbure Landaise a la Crosse de Jampon
  スープ・ド・ガルビュ
 *Daube de Boeuf en Cocotte
  牛頬肉の赤ワイン煮込
 *ジャガイモのグラタン
 *フロマージュブラン、栗の蜂蜜
 *Fondant au Chocolat et Glace a l'Armagnac
  フォンダンショコラ、アルマニャックアイス
 *カヌレー
 +06 Chateau Lagrezette Malbec

[AQ!]
 最近のこちら、ワインも当たりが多いと思う。…というか、此処のオススメのようなワインが、近年、食中に呑みたいワインなのだ…と言うか。
 今日はラグルゼットが蔵出しのちょい古酒で、またこりゃ結構。

 フォアグラと鴨心臓がお休み中。
 お休みグランドメニューが出がちな昨今のせいか、(季節の)「白アスパラ」や「セップ」はやろうかなあ…と言ってた(やってください)。
 いずれにしても、相変わらず、「ソレが好きな客」が来る限り、めっちゃ楽しそうなチーム♪
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  ラ・ファソン古賀
  
渋谷区上原1-32-5 03-5452-8033
11:30~13:30/18:00~22:00 水休
Chef: 古賀義英(1962-) (敬称略)

・  
 池尻「メゾン・ド・ピエール」の古賀シェフが同店閉店の後、2001年に開店。(2001.8)

 2013年「コム・シェ・ヴ」(大山46-9)から上記へ移転・改名「ラ・ファソン古賀」新開店。

2001年 8月

 *赤ピーマンのムース、トマトのクーリ添え
 *トリップと白インゲンのトマト煮込
 *野菜のテリーヌ
 *エイの香草バターソース
 *ク・ド・ブフ
 *桃のコンポート
 *ハーブティーのグラス

[ヘベ]
 グラタン仕立てのトリップや、エイの香草バターソースなど、ビストロらしい料理のおいしい、近所にありたい一軒。店内は店の名にふさわしく気楽な感じ。
 しかしこれがまた、代々木上原の駅近くなんですよね。なんでこの同じエリアに同じ頃合いの店が集まってしまうのか。ってゆーか、どっちか成城に来ませんかー?

[AQ!]
 そうなんだよなぁ。歩いて3分の距離に、この店と、「ベック」「ル・デパール」(この2軒は兄弟店)と3店も集結して、どーする???(^^;) イタリアンは矢鱈と多いけどフレンチカジュアルはまだ手薄い下北沢とか、ブルーエブランが移出して困ってる成城とかに… … …ねぇ。
 この日は冷房の調子が思わしくなく、サービスも何だか思わしくなく、まだ「新規開店直後、ですか?」って所もあったけど、帰りに挨拶に出てこられた古賀料理長は、やる気ミチミチで好男子でした。
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  コフク  Cofuku
  
新橋5-7-7 03-3578-8831 www.cofuku.tokyo
12:00~13:00/18:00~20:00 日休
Chef: 赤木 渉 (敬称略)

・
Cofuku 2018年 1月 ☆☆

 *静岡県産 芽キャベツ
 *群馬県産 豆乳
 *埼玉県産 慈姑
 ---
 *静岡県産 縞海老
 *北海道産 鱈白子
 *北海道産 ノーザンルビー
 ---
 *静岡県産 金目鯛
 *北海道産 蝦夷鹿
 ---
 *熊本県産 蜜柑
 *栃木県産 とちおとめ
 ---
 *京都府産 西京味噌
 *静岡県産 抹茶
 *宮崎県産 金柑

Cofuku

 +15 Muscat Z.Humbrecht
 +13 Meursault Les Clous Dupont-Fahn
 +11 L'Etoiles Savagnin / Philippe Vandelle
 +07 Marsannay Les Longeroies / Jerome Galeyrand

[AQ!]
 90~95%が国産食材、と言う。その意気や良し、そして、ゲームはルールが厳しい方が面白い♪
Cofuku
芽キャベツ
 鱈・じゃがいも・海苔

豆乳
 豆腐仕立て 鰹節もどき粉

慈姑
 猪

 焼く前の蝦夷鹿のプレゼン
 パンとバター、美味
Cofuku
縞海老
 目をひくカラフルさ 柚バター

ノーザンルビー
 藁包み、じゃがバタ仕立て

鱈白子
 ポリッジ仕立て 蕎麦

金目鯛
 金目の餌である桜海老をオイルと粉で
Cofuku
L'Etoiles Savagnin / Philippe Vandelle
 は何回か見たことある、と思ったら、スブリム+アビス、や、エディション、だった。そりゃそだ(笑)。

蝦夷鹿
 54℃ 鹿肩のガリガリ繊維(面白い)

とちおとめ
 苺砂糖漬けも

 正月休み明けで、まあ、ひまモードに近くてヨカタ。
 ヤマラオーナーがバイクで飛んできた(笑)。
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  コルク  Cork
  
港区南青山4-16-3 090-6008-4069(14:00〜18:00 / 22:00〜24:00) www.cork-minamiaoyama.com
17:30(日祝17:00)~22:30(日祝22:00) 火・不定休
Chef: 兼子大輔(1979-) Sommelier: 田辺公一(1977-) ~ (敬称略)

・  
 田辺ソムリエは離任、「ワイン、飲料のディレクター業務を中心とした活動を進めていく」そうです。(2016)

2014年 3月 ☆☆

 *スプーン:ペアジュレ、パン・ココナツ・アーモンド
 +Champagne “Esprit de Giraud”Brut / Henri Giraud
 *フヌイユのサラダ、ズッキーニ、ドライ緑オリーブ、ディル、それらのピュレ
 +12 Louro do Bolo Godello / Rafael Palacios
 *フォアグラ、パッション
 +11 Pacherenc du Vic-Bilh Louise d'Aure Viella
 *豚のパイ包み焼、赤ワインと無花果のソース
 +08 El Castro de Valtuille / Castro Ventosa
 *フロマージュのクロケタ
 +03 Componidori Vernaccia di Oristano / Contini
 *栗のデセール
 *ショコラのデセール
 +07 Icewine Vidal Northern Ice
 +Ratafia de Champagne Solera / Henri Giraud


[AQ!]
 「ラス」が移転に伴い、新「ラス」に隣接してワインレストラン「コルク」を併設した。
 で、行ってみた。

 やり方は、聞いてたの、と、想像してたの、の通り。大体。
 「料理コースに合わせてソムリエがグラスワインコースを考える」のの、反対。逆。裏。対偶。…どれだ?(笑)
 田辺ソムリエが、グラスワインコースを決め・それぞれのワインが連想させる食材を考え…た所で、兼子シェフに投げる、みたいなことらしい。その条件でシェフが料理を考える。

 いやあ、面白かった。“食べ楽しみ”は想像してた以上、かも。
 やはり、合わせ込み・マリアージュの面白さ。
 制限のある思考、の楽しさ。
 そして、「客が合わせてコレを飲む」酒が決まっているので、そこに委ねられる部分は、思いっ切り、引き算・マイナスの調理も出来る。
 これらの積み木は、予想外なほど、楽しい。

 明らかに、ノーマル・レストランでは出せない…料理、でもある。ナニカ、新しい象限の料理を堪能している気が、した。
 まあ、ワインバーなんかだと、こういう路線で狙った料理もあるけど、兼子さんみたいな腕のある料理人が担ってるわけじゃないしねえ(^^;)。

 ま、あと、田辺さんのワインチョイス、相変わらずエエわあ…


[ヘベ]
 抑えた照明にコの字型カウンター、というワインバー調の店内。
 奥に厨房や化粧室があり、「その向こうはラス」(笑)という造りになっている。

 どちらも同じ厨房で兼子さんが作った料理を食べるわけですが、コルク側の客に供されるのは「ワインと、それに合わせた料理」。なんというか、同じような道具を使ったゲームでも、ルールが違うとプレイ感はかなり違ってくる、的な。おもしろいこと、考えたなぁ…。

 酒から決まり、料理をそれに合わせる、というスタイルでよくあるのは、ワインをはじめとする飲料主体で企画される(生産者来日、等々の)食事会。だけど、コルクの場合、酒の選択もある意味まったくの自由であることが、大きな違いを生んでいる。

 旧ラス時代から、田辺ソムリエの「食事に合わせたときに旨い・面白い酒を選ぶ、選球眼」はすごいと思ってたわけですが、その選球力と、兼子シェフの「絞った要素で、ピタリと合わせ込む」料理力が、ぶつかり合って生まれる世界。

 いやぁ、これは面白いです。なんともクールで熱いゲーム。
 マリアージュ…というと出てきがちな、教条的なマリアージュ主義って楽しくないので苦手なんですが、これはとても楽しい。


[AQ!]
 …ああたしかに、通常のコースが指し将棋だとすると、コルク・スタイルは詰め将棋っぽい…みたいなアナロジーは言えてそうだ。
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