2002年 8月〜
「 Toshi 」さんからのメールのコーナー
『フランスのレストラン』について |
フランスのレストラン情報&感想をいただきました。貴重です。いつも丁寧で温かい文面を寄せていただき、そのまま載せようとも思ったのですが、簡略な読み易さを取って、情報面中心に取り出して編集してしまいました。その責は私です。
「 Toshi 」さん
来週からFRANCEに行きます、今年は「ミシェル・ブラス」・「ピエール・ガニイール」(2回目)・「タイユヴァン」・「ローベルガード」に行く予定です、特にローベルガードは貴サイトを読んで行ってみたくなったところです。
ところで「ミシェル・ブラス」の書き込みがずっと続くのままですが、是非続きを読みたいので、よろしくお願いします。
私が過去に行った店では、パリではやはり「ランブロワジー」、地方ではシャニーの「ラムロワーズ」が特に印象に残っています。
FRANCE行きは*日からです。始めにトゥールーズに宿泊、2日目に「ローベルガード」その後アルビに宿泊した後、ロデス経由で「ミシェル・ブラス」ヘ行き、その後パリへ帰り、「タイユヴァン」と「P・ガニイール」へまわる予定です。
予約は全部メールでOKでした。
私が行ったFRANCEのおもな店をゴー・ミヨ風に採点すれば、
ランブロワジー(19)、アルページュ(16)、グラン・ヴェフェール(18)、ジャマン(17)、プレ・カトラン(17)、アストランス(15)、ステラマリス(15)、P・ガニイール(18+)、ビュールイーゼル(16)、クロコディル(17)、ラ・コートドール(18)、ラムロワーズ(19)、P・ボキューズ(17)、アラン・シャペル(16)、ラ・ピラミッド(17) といったところです。
石井さんと評価が重なるところもあるし、評価が違う店もあると思います。
料理は絶対的なものではなく、相対的なものだからこそ面白いのでしょうね。
年に1回の恒例FRANCE旅行に行ってまいりました。
簡単にそのご報告を。
何とエールフランスのストライキに遭遇、予定していた、パリ〜トゥールーズ便が飛ばず、急遽TGVで行くことになり、5時間半、ホテルについたのが、夜中の1時過ぎとなり、へとへと、大変なスタートとなりました。
以下は訪れた主なレストランの感想です。
・「ローベルガード」
最近に改装したのか、以前写真で見たのより、全体に重厚な雰囲気になり、石井さん達が食事をされた中庭は今はダイニングとしては使っていない様子でした。
食べたもの・ポワローのプレッセ
・タイム風味の子羊
・サンクサンス
料理は斬新でかつ美味でした。料理だけなら三ツ星になっても何らおかしくない実力、これでアミューズやプチフールまで神経を使い、サービスに一層の磨きがかかれば、もしかしたら・・・
ジーンズ上下を着たトラマさんと握手。支払い2人で286ユーロ。
・「ミシェル・ブラス」
ロデスからタクシーで小1時間、タクシーの運転手にライオールに行ってくれるか聞いたところ、それだけで「ミシェル・ブラスか」と反対に聞かれた、「あそこは料理もデザートも素晴らしい」と言われました、実はこのタクシーを待つ間にも、駅で70歳くらいの暇をもてあましていそうな親父に話かけられ、ブラスに行くといったら、全く同じことを言われた。この事だけでも、地元の人にも充分支持されているのがわかりました。
建物は超近代的、今まで訪れた三ツ星、二つ星とは根本的に何か違う雰囲気。歴史とか、伝統とか、先祖とか、何も背負わず自分流を貫くぞ、という感じでした。
・野菜のガルグイユ
・コート・ド・ブッフ・オーブラック
・チョコレートのクーラン
地元の食材と調和したすばらしい食事、オーブラック牛はまるで牛くさくなく、アニョーの塊を食べているみたい、涙物はデザートのクーラン、無くなってしまうのが悲しくなるおいしさ。
翌朝パソコンに向かうブラス氏発見、学校の先生みたいな人。
自然の中で心もピュアになり、これからのレストランの理想像を見た感じでした。支払い2人で501ユーロ(宿泊、朝食込)は安い!
・「タイユヴァン」
オーナーのヴァリナさんはじめ、黒服、白服ワラワラと登場、サービス・環境・料理が揃ったすばらしい店、堂々の三ツ星、パリの東の横綱が「ランブロワジー」ならここは西の正横綱。
・オマールのブーダン
・ラパン
・クリスタルのミルフュイユ(砂糖をクリスタル状に固めて、ライムのムースとミルフィユ形態にしたものでした。)
デザートは意外に現代的な感覚、最後のプチフールまで美味。
これで支払い2人で315ユーロはとんでもなく安いと思う。
・「ピエール・ガニィール」
昨年に続き、ガニィールへ、満員の盛況、料理は更にエスカレートしている。
・野菜(あと読めない)
・仔鳩(あと読めない)
・バニラのスフレ
野菜は3皿仕立て、中華や日本料理の手法を取り入れ、これだけでムニュデグスタシオンになりそう。
鳩は赤ピーマンのコンフィを巻きつけ、強烈なカラーリングで、まるで「魔界の料理」。
鳩をドライフルーツ、各種ナッツ、チャツネ、フヌイユ(?)の甘煮、チョコレートムース(!)といった、甘みで食べる料理、以前「アルページュ」で食べた「鳩のドラジェ仕立て」を思い出すが、完成度はガニィールのほうが上。
意外と平凡だったのがスフレ。
素材と調和するのがブラスなら、素材を超越してしまうのがガニィールといえるのかな、この人に日本の例えば豆腐を渡して、これで三ツ星料理を造れ、といったらつくってしまうような恐ろしいまでのテクニックを持った人、ただこの場合、豆腐料理じゃなくて、ガニィール料理になってしまうのが、この人の凄さであり、欠点とも言えるのでは。
この人の料理が本当に評価されるのは、この人が引退した後なんじゃないかと思えるほど、先走っています。
日本人ソムリエ氏(名前聞くの忘れた)から調理場の裏話等聞けて面白かったです。
支払い2人で512ユーロはやっぱりパリ値段(ブラスの宿泊を足した食事代より高い!)。
・その他のレストラン
・「LA VIGUIERE D’ALBY」 (アルビ)
古都アルビにいったら、 ここはおすすめ、ちょっとナブラチロワに似たマダムのサービスがいい。
・「タント・ルイーズ」(パリ8区)
ロワゾー氏がパリに出した店、期待して行ったが、思い切りはずれ。
・「ル・ロワ・デ・ポトフ」(パリ8区いや9区になるのかな)
マドレーヌ寺院近くのガイドブックに良くでているポトフが名物の店。
星店まわりで疲れた胃腸に、このポトフのスープは泣けるおいしさでした。
そういえば、私が行った直後にタイユヴァンの料理長交代のニュースを聞きました、今度はパリの二つ星「ル・ゼリゼ」の料理長だった、アラン・ソリヴィス だそうです。料理がどう変わるか楽しみなところですが、私見では、あのムッシュ・ヴァリナが健在ならば、三ツ星はずっと維持されるだろうなと思っています。
来年は、(もう来年の事考えています)カンカルの「メゾン・ド・ブリク−ル」か、「オーベルジュ・ド・シーム」またはスペインまで行って、「エル・ブジ」(石井さんの訪問記面白かったです)か「アルサック」へ行きたいなと思っています。
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あらま、タイユヴァンの料理長交代ですか。…と言う訳で、ちょっと調べました。2002秋は、パリのレストランの料理長の移動が多かったようです。折角なのでちょっとまとめておきます。
2002年秋
●"Taillevent"のシェフMichel Del Burgoは、Vaucluseの"Bastide de Gordes"のシェフに就任。
●"Les Elysees"(Hotel Vernet)のシェフAlain Soliveresが、"Taillevent"の新シェフに就任。"Taillevent"のサイトでは既に、Vrinat氏との2ショット近影が見られます。
●"Le Regence"(Hotel Plaza Athenee)で2つ星を持ちながら、Alain Ducasseに追い出されるような形で失職「浪人中」の身となっていた(??)、Eric Briffardが"Les Elysees"(Hotel Vernet)の新シェフとして待望の復帰。
●パリのミシュラン1つ星で「生きの良さそう」な店というと、"Petrossian"と"Guislaine Arabian"を思い浮かべる向きも多いと思うのだけど、
・Philippe Conticiniが"Petrossian"を離脱。スー・シェフ、Sebastien Fareが後任。
・Guislaine Arabianが"Guislaine Arabian"を離脱(^^;)。店は"Seize au Seize"と改名し、Guislaineの部下が後継。
最近、料理が混乱してるパリですが、シェフも混乱してますね(^^;)。
さて、次の目標は「アルサック」ですか〜。ウチも、これまたよくメールをいただくT氏が「アルサックいいよいいよ〜」と煽るので、行きたくてヒャーヒャー言ってます。サン・セバスチャンは後、「ベラサテギ」が絶好調との噂も気になる所。
カンカル中心の北部も、これまた、ソソられまくってます。Chateau de SullyとかAmphitryonとかAuberge Bretonneとか、この地方も魚影が濃いし(^^;)。
「 Toshi 」さん (2002.12)
クリスマスは神田「パ・マル」のオニオンスープと牡蠣のパイで過ごしました。高橋さんはご健在でした、何でも噂によると来年、六本木に移転されるらしいです。
フランスへの思いはつのりますが、来年まで楽しみはお預けです。そこで、今回はおもにフランスでそれ程日本では知られていないけれど、実際に行ってみて良かったところをランダムに挙げてみます。これから、かの地へ行く時の参考になればと思います。
ただ、データは利用当時のもので、若干古くなっていますので、利用時はその点注意願います。
1 「シェ・ミッシェル」 パリ10区
(1999年7月、2001年9月利用)
*ミシュラン掲載、星なし。
パリ北駅近く、雑誌「フィガロ」日本語版で知った店、以前同じ場所にあった、一つ星レストランを、現オーナーシェフが買取り、店名はそのままで料理人の出身地のブルターニュ料理を出す店として生まれ変わった処。
料理はとても良かった。1999年は189fr、2001年は確か200fr位だったと思いますが、プリフィクスのみで特に魚料理は出色でした、すごく込む店なので、行く時は電話をしてからが良いと思います。
2 「パニエ・マルシェ」 ストラスブール
(2001年9月利用)
* ミシュラン掲載、星なし。
ストラスブール市内。連日のフォアグラ、シュークルートに食傷していた時、偶然に店の前に綺麗にディスプレイされたオリーブ油の瓶に惹かれ、半信半疑で入った処。
パリや東京でも充分通用するような、期待以上の南仏的な料理、観光客はおらず地元の客ばかり、特にデザートのソルベは素晴らしかった。168frのプリフィクス。
3 「Les Nympheas」 ルーアン
(1999年7月利用)
* ミシュラン一つ星
ルーアンでは二つ星の「ジル」へ行くのが目的だったのですが、料理はここの方が良かった。メインの肉厚のエイは日本では食べられない味でした。デザートの「ソバ粉のクレープ」も美味。
コロンバージュと呼ばれる、古い木組みの建物の店内は雰囲気充分。
4 「メール・ブラジェ」 リヨン
(1999年7月利用)
* 当時ミシュラン一つ星、2002年版で星無に
リヨンという街自体は個人的には好きなのですが、どうもレストランはあまり良い店に当たらない。リヨンの料理を一言で言うと、「コテコテの一時代前」という感じで、「食の都」というキャッチフレーズはどうも疑わしいなと思っています。
その中ではここが、古き良き時代のリヨンのイメージを残し、磨きこまれた調度品の銀器や床材に、かってここが三ツ星店であった頃の面影を感じさせてくれます。ポール・ボキューズやベルナール・パコーもここで一時働いていたそうです。
リヨン名物の川カマスのクネルを、食べる人間のイメージどおりに食べさせてくれる店。お客も何十年と通いつめているような地元の人が目立ちました。
それだけに無星になってしまったのは残念。
5 「EL Asador de Aranda」 マドリード
(1997年8月利用)
* ミシュラン掲載、星なし。
マドリード市内、繁華街にあるスペインの焼肉「アサド」専門店。もう100%肉・肉・肉で圧倒的な量でした。ここの店で一番「スペイン」を感じました。
もう一度行きたいなと思っているうちに早5年、今でも変わらずにあるのかな。
2002年行った主な店をゴー・ミヨ風採点させてもらえば。
・ローベルガード (18)
・ミシェル・ブラス (19)
・タイユヴァン (19)
・ピエール・ガニィール (やっぱり18+)
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ところで、「 Toshi 」さんの「ゴー・ミヨ風に採点すれば」が面白かったので、私もやってみました。
(もっとも、と言うか一応注釈しとくと、「 Toshi 」さんのおっしゃるように料理は相対的なものであり好みのものであり、一回性の面も強い。ゆえに私自身は「料理の評論・採点のようなものが理論的客観的に成立する」とはあまり思っていません。でも、採点するのは面白いんだよな〜(^^;)。その辺、お汲み取りの上、軽〜く眺めてくださる方だけ、どぞ(^^;)。)
Restaurant | Toshi | AQ! | へべ | GaultMillau01 |
L'Ambroisie | 19 | 19 | 19 | 19 |
L'Arpege | 16 | 17 ('94) 13 ('02) | 17 ('94) 12 ('02) | 18 |
Grand Vefour | 18 | 16+ | 16 | 19 |
Jamin | 17 | 17 | 17 | 17 |
Pre Catelan | 17 | 15+ | 15+ | 18 |
L'Astrance | 15 | | | |
Stella Maris | 15 | 14 | 15 | 16 |
Pierre Gagnaire | 18+ | 18 | 18 | 19 |
Taillevent | 19 ('02) | 17 ('97) | | 19 |
Buerehiesel | 16 | 17 | 17 | 19 |
Au Crocodile | 17 | | | 16 |
Lameloise | 19 | 19('04) | | 19 |
Paul Bocuse | 17 | | | |
Alain Chapel | 16 | 18 | 18 | 18 |
La Pyramide | 17 | 16 | 15 | 19 |
Michel Bras | 19 ('02) | 19 ('02) | | 19 |
L'Aubergade | 18 ('02) | 18 ('01) | | 18 |
2002年 8月〜
「 Toshi 」さんからのメールのコーナー
『東京のお勧めレストラン』について |
東京のレストラン篇です。
「 Toshi 」さん
日本ではやはり「コート・ドール」ですか、
最近よく行くのが、浅草にある「オマージュ」という店です、オーナーシェフは28歳、「オーベルジュ・ド・シーム」・「ラ・フニエ−ル」等で働き、帰国後、実家を改装して一昨年に開店、現代的で南仏の香がただよう料理です、そして、安い、まだ行かれていないようでしたら、一度おすすめします。
TEL3874−1552
今日は都内ですが、なかなか良い店を訪れましたので、ご連絡します。
場所は飯田橋、店名は「MIYAHARA」です。店主は北島亭修行後渡欧、フランス、ベルギーで働いた後、今年5月に開店したそうです。
夜のムニュは3,500円、4,800円、7,000円で4,800円の内容は、前菜2、主菜、デザート、コーヒーで、メインの子羊は北島亭を彷彿とさせる、ボリュ−ム、焼き方も申し分なく、男性的ないい料理でした。
サービスは女性2人(これも北島亭と同じ)、ワインもフランスにこだわらず、訪れたときに飲んだオーストラリアのシラーズは出色でした。
以前おすすめした浅草の「オマージュ」の料理が”柔”なら、ここは”剛”という感じです、どちらも私のようにあまりお金をかけずにおいしいものを食べたい人間には、うってつけ。(サービス料もとらず)
アクセスも地下鉄大江戸線飯田橋より徒歩3分と便利です。
新宿区下宮比町3−12 пi3260)5588
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