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フランス料理店(北海道)
この一覧は五十音順になっています。
 
 

  アスペルジュ Asperges
  
北海道上川郡美瑛町大町2丁目 0166-92-5522 www.biei-asperges.com
11:00~14:30/ティータイム/17:00~19:00 水休 夏季のみ営業、詳しくはお店サイトで

・ 美瑛農協が運営する食の情報発信基地「美瑛選果」内のレストラン
 札幌「モリエール」のシェフ・中道博氏とJAの共同プロジェクト。

2009年 2月 ☆

 *ブランダードのコルネ
 *冬のお野菜
  アスペルジュのミネストローネ
  お野菜のブイヨン ポワロー葱のムニエル
 *美瑛産豚ロースのグリエ 北あかりのポワレ添え
 *美瑛牛の赤ワイン煮込み 男爵のグラタン添え
 *ジョナゴールドの焼きりんご ラム酒風味 バニラアイス添え
 *えりも小豆のフィナンシェ チュイル

[AQ!]
 さやかを使ったポンムピューレ
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  オー・ド・ヴィ
  
札幌市中央区S13W23西向き 
11:30~14:00/18:00~22:00 月休
Chef: 松井靖 (敬称略)

・ 1997年オープンの若々しい店で、積極的な料理を楽しむ (1998.2)

1998年 2月 ☆

 *温製帆立のサラダ仕立て
 *毛蟹のスープ
 *蝦夷鹿のロティ
 *オマールの雲丹ソース
 *フルーツグラタン
 +94 Rully blanc Faiveley

[AQ!] for "BizTech Forum"
 北の街札幌は、その緯度もあってちょっとヨーロッパの香りがします。そして、バターなどの乳製品と牛・羊の畜産品やジャガイモ・アスパラのような農産品、鮭・帆立のような水産品など優れた食材の顔ぶれにもどこかヨーロッパの香りがします。そして実はその予感の通り、札幌は日本でも有数の「優れたフランス料理屋がひしめく街」なのです。
 古参の「メゾン・ドゥ・サヴォア」「モリエール」をはじめ「ル・ジャンティオム」「コート・ドール」、(以下は私はまだ未訪ですが)「トーイズ」「ラ・サンテ」など、短期滞在の観光客にとっては目移りしてなかなか決断がつかないほどです。そしてこれらの店はみな、札幌において光っているばかりでなく、例えば東京に持ってきてもすぐに一線級で通じるだろうと思われる水準にあります。そんな札幌に昨年5月、また一軒素敵なレストランが開店しました。それがこの「オー・ド・ヴィ」です。
 他の店の多くと同じく、「オー・ド・ヴィ」も市内の円山方面にありますが、地下鉄の駅からかなり離れた位置で、観光客としてはタクシー利用かと思います。タクシーの運転手さんの話では、市内の「高級住宅地」的なイメージの土地柄のようです。幾分小高くなった地点に建つ一軒家で、サヴォアやモリエールのような重厚感はありませんが、なかなかに可愛い作りで、我々が訪れた日は外の吹雪を眺めながらでしたが、爽やかな気分で食事が出来るタイプの店です。
 日曜のランチに伺ったのですが、フロアに若い女性一人、厨房にシェフ(ジョルジュブラン、ゲラール、コムシェソワと経験)一人という体制で、至れり尽くせりを望む向きにはお薦めしませんが、二人でキッチリと仕事してます。厨房はとくにオープンキッチンではないのですが、客席から「覗き込める」作りで、シェフの格闘の様子がよく見えます。これが実にいい感じで、その意欲と「料理が好きだ~」というのが伝わってきて、こちらの食欲まで増してくる気がしました。メニューは、コース・おまかせコース・アラカルトが、数は絞られていますが、用意されています。前菜・主菜の他に「パスタ」のコーナーがあり、これは「気楽に近所の人にも来てもらって根づいて行きたい」工夫、という感じ。アラカルトの品々には「1.5倍の大盛り」が用意されていて、これは何だろう?と思ったのですが、説明によると、大勢での卓で取り分けて食べるのによろしいように、とのことでした。これは上手い手ですね。
 料理は、どれも「腰が入った」本格的なものです。「毛蟹のスープ」は、北海道の食材を使って旨く作れればいいだろう、というのを越えて、ちゃんと訴えてくるフランス料理になっています。「蝦夷鹿」は今シーズンは流通量が多く、アチコチで食べられましたが、ここのものはジューシーさが見事!で味濃く、個人的今期最高だったかも。全体に言えますが、ガルニチュールが手のこんだよく練られたものが多いのも目につきました。「オマールの雲丹ソース」は、雲丹を使った意味が滑ってなくて素晴しい。雲丹は高級感を出すために添えただけ、というのはよくありますから…。
 札幌在住の人との話でも、「美味しい店」として早速こちらを挙げている方もいました。期待の新星です。次回は、余裕をもって早めに電話をいれて、存分に「おまかせ」で食べてみたいな、と思わせる店でした。
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  コートドール(札幌) Cote D'Or
  
札幌市中央区宮ヶ丘1-2-38 011-614-1501 restaurant-cotedor.com
12:00~14:30/18:00~20:30 月休
Chef: ~ 中本泰弘 ~ 藤谷圭介 サービス: 福田隆治 (敬称略)

・ 札幌が誇るグランメゾン
 2011年中本泰弘シェフ独立(「ラ・ブランシュール」 北1条西28 011-621-0929)。後任に藤谷シェフ着任。

CDOS1 1998年 2月 ☆☆

 *蕪とサーモンマリネ
 *パンプキンスープ
 *鱈のポワレ、ジャガイモとトリュフピュレ敷き、タラバ蟹ソースかけ
 *ミルフィーユ

[AQ!]
 ランチをいただく。ランチくさくないシッカリとした内容なのに、ランチくさくC/Pよろし。平日で一人客ゆえ、サービスの方に色々相手してもらう。これからシゴトだから酒飲まないけど、次回の参考にワインリストを拝見。
「1900 Ch.Margaux」。
 ワハハハこんなん載ってるよ。…あっと、一点魔除け主義とかではなくて、全面的に充実したリストであった。再訪を誓う。

CDOS2 2003年 3月 ☆☆

 *チーズシュー
 *スモークサーモン、フヌイユ
 *エスカルゴのフリカッセと2色アスパラ
 *ポレンタとフロマージュ、茸ソテ、エレーヌダローズのスペシャリテ
 *米産カレダニョーのロティ
 *クドブフ赤ワイン煮
 *オレンジ風味のスフレと筒入りオレンジソルベ
 +90 Ch.Rausan-Segla
 +Calvados Pays d'Auge Age d'Or / R.Groult (glass)
 +Eau de Vie de Marc d'Aquitaine de Mouton-Rothschild (glass)

[AQ!]
 2003年の札幌3月中旬は寒く雪多し。市中心部はそれでも除雪が進んでいて、歩道を行く分に難は無かったのだが、西28丁目で地下鉄を出るとツルリンチョな地上である。へっぴり腰の男はコートドールへの徒歩5分を15分かけて行軍する。アレ、また雪が降ってきたよオロオロ。
 札幌コートドールは、この地の飲食業界の雄のフラッグシップ的な位置にあり、とても贅沢な造りの一軒家…というか一軒ビル。1階は花屋さんで、2階がバー、3階にメインのサル。全体が円形の建物で壁面は塗りの金属風というモダンなデザインが、趣味性の高さを感じさせる。エントランスからの階段は豪勢でもあるがむしろお洒落な「トンガリ部分」が印象を与え、それが3階に着くと落ち着いた空気に変じる。
 螺旋階段の真っ青にコーティングされた金属壁に真っ赤な薔薇の花瓶を配する思い切りが目に鮮やか。この薔薇に限らず、店内の花がすっごく良い。面白く渋く華やか。さすがに1階がお花屋さんっ…と妙に納得。
 サービスの醸し出す雰囲気は、穏やかな中にツンと気取りが入って(イイ意味で、)俺的にワンダフル。何割かは「慇懃とヘッピリ腰を2で割って…」が混じるのは「地方都市」性かな、と思われぬる。

CDOS3 [へべ]
 店内に飾られた「世界各地の有名フランス料理店のメニュー」見物はちょっとしたツアー気分で楽しいものでした。自分のお店のある人だと、カルトのおねだりし甲斐もあるというもの。
 エレーヌダローズで現シェフが修業中に作っていたというポレンタ&茸はいい料理でした。ああいうくっきりした料理がもっとあってもいいかな、などと観光客は勝手なことを言い (^^;)

[AQ!]
 そんでなんだっけな、この日はすげぇ久しぶりの訪問で、前回に訪れた時の福田支配人は何となく名前は覚えてたんだけど、「うーん、メートルのこの人だっけなぁ、でも随分若いよなぁ」と思ったんだわ、ワシ。どっちつかずの気持ちのまま、名刺交換したら、やっぱ福田さん。「ああやっぱ~」って思わず口に出ると、福田さんも、「あ、たしか…」となりました。いや、こっちはともかく、向こうはランチ一回食っただけの観光客覚えてられるか、と思うけどにぃ。(^^;)
 …ってのはどうでもいいんだけど、ここで何がワシのポイントオブビューかというと、若いのですよ、福田氏。記憶の中のイメージからあまり加齢してない。ひょっとするとコレが地方都市ってことかなぁ、って少し思った。逆に言うと、東京ってすり減るよなぁ、と。
 たしかに超大都市だと、人も情報も多くて良いっちゃ良いけど、つまらん付き合いとかも多いよな、的な。終わってから飲み行ことか焼肉行ことか毎日のようにやってると老けちゃうかな、と。
 そういえば向こうでもロビュションなんかボロボロんなっちゃったけど地方ではブラストラマもいい年ぶっこいて元気だよなぁ、と無理矢理に話題は広がる酔っ払いである。
 さて、その福田氏の見立ては90ローザンセグラ。プラスあれこれ見繕ってもらって飲んだくれて楽しゅうござんした。此処んちのワインリストは、もっと気軽なのからもっと空恐ろしいのまで、何でもござれで手広いよん。
 ま、とにかく、此処は、ハコ良し・サービス良し・料理良し(やっぱポレンタ旨ぇ~)、で、空気が高揚して、高次元にバランスがとれたレストラン道楽王道の一軒、ですな。

2008年 2月 ☆☆

 *Amuse : Flan de foie gras
  ひとくちのお楽しみ ランド産フォアグラのフラン
 *Terrine de homard "Cote d'Or"
  オマール海老のテリーヌ コートドールスタイル
 *Boudin noir et legumes du printemps
  ブーダンノワールと春野菜
 *Amadai poelee croustillant et "pernod" emulsionne
  かりかりの甘鯛 ペルノーの香るソースで
 *Pigeonneau roti, souffle du printemps
  ブレス産仔鴨のロースト『春の息吹』
 *Sorbet au yoghourt
  ヨーグルトのソルベ 黒胡椒とオリーブオイルをアクセントに
 *Fondant de chocolat au the
  アール・グレーのパフェ仕立て
 *Cafe et mignardises
  カフェと小菓子
 +04 Pouilly-Fuisse Terroirs de Vergisson Clos du Martelet / Verget
 +86 Beaune Cent Vignes 1er Cru / A.Morot

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  五島軒 雪河亭
  
函館市末広町4-5 0138-23-1106 www.gotoken.hakodate.jp
11:30~20:00

・ 明治12年創業の老舗
 函館のたいへん由緒あるレストラン。カレーで有名、美味。私は10年以上前に行ったきり、当時は「雪河亭」とは名乗ってなかった気もするが、不確か。(^_^;) (2000.12)

 現在の営業形態は、サイトをご覧あれ。現在では本線は歴史の重みある「洋食」。 (2008)

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  トーイズ
  
札幌市中央区南1西8 
11:30~14:00/17:30~20:30 月休

・
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  バンケット french restaurant banquet
  
札幌市中央区南4条西18丁目2-23 011-562-1221 www.banquet-s.com
12:00~14:00(土日祝のみ)/18:00~22:00 月(祝なら翌)休
Chef: 若杉幸平 (敬称略)

・
2010年11月 ☆☆

 *鴨ハンバーガー
 *栗のスープにフォアグラのポワレをのせて
 *昆布森産牡蠣・厚岸産大浅利・帆立ポワレのナージュ、ジュヌポワロ・エピナール
 *鰈とズワイガニのオムニエール、ブイヤベースソース インカのめざめ・シャドークイーン・紫人参・ロマネスコのグラッセ
 *シャラン鴨ロティ、道産トピナンブール・セルリラーヴピュレ
 *杉屋コーヒーのクレームブリュレ、グラスドココ
 *11月のパフェ(マロンとショコラ)
 *ショコラマカロン、プティシュー、抹茶チーズケーキ、オレンジ風味フロランタン
 +07 Bourgogne rouge / Confuron Cotetidot

[AQ!]
 札幌最終日、勤労感謝の日、昼。
 新進フランス料理、バンケット。この店は、土日祝しかデジュネはやっていない。予約電話で、
「23日の昼なんですが…」
「あ、いえ、ウチは平日は…、…、…、あ、はい、何名様で…」
 というのが『(笑)』でした。シェフの声だった。
 ここは西18から歩く。「本日満席」の札。おお、さすが。(更に後には、二回転目も)

 今日の「おまかせ」は何かなあ、…と言ってたら若杉シェフ登場(なんか「小熊っぽいタイプの悪ガキ」(笑)みたいな元気者)、
「す、すいません、えーとあの、昨日G君からメールが…」
「(笑)」
「Hさんなんかも…」
「そうなんですよお、今回、完全に入れ違っちゃって。カレシ、何か関東に行ってますよ」
「あ、そうなんで。また丸くなって帰ってくるんですね(笑)」
 …という訳で友人ネットワーク多く、いきなりのホームゲーム(^^;)。
 おまかせの方はそのままオマカセなんだけど、メインだけ、「鹿だ」と言うので、“高橋さんの鹿食べて14時間後にそれもなあ…”と、
「昨晩、鹿でした」
 と言うと、
「鴨如何?」
 とあいなる。

 まあそんでもって、これがウマイのなんの!

 後で聞いたら34歳だっつーんだけど、それで余計笑っちゃうんだけど、まあ何とも古臭いウマイ。娼婦とガス燈のフランセ。…とこれは賞賛の意味で(笑)ですが、キチンと見ると厳密には、やはり細部は現代としてリファインしていて、その結果だと思う。
 こちらのプラセボ(^^;)を言わせてもらうと、魚介系のソースが、ゲラールのイメージなんだよなあ。
(ゲラールんとこの現シェフ、アルザシアンのステファンは「オススメ」、だそうです)
 珈琲ブリュレも凄い。

 …まあ最近のパリはヒドイですよね 基本が出来てんならともかく…
 …三ツ星でただの鯖の味噌煮食わされた時には頭痛がしましたよ(^^;)…
 あたりではお互いに溜飲下げたりなどし(笑)。

 一つ、実は大変に気になっていたことを聞く。
「シェフ、ヴィヴァロアには何時頃いたの?」
「閉める前年から最後の頃まで、ですね」
「うわ、じゃ、あの時(俺らが行った、閉める前年のクリスマス)に厨房にいたんだ!」
 …と、しばらくはペローさんの話。
 長兄格の小原さんから斉須さん、“最後の弟子”(笑)若杉クンまで。偉大なる一門だなあ。
 ぶっちゃけ、Rさんとこなんかの「歯車としての精度」みたいな修業も勉強にならなくはないんだけど、ペローさんに行って気付く「料理というものの考え方」は、凄い…ことであるらしい。

2012年 4月 ☆☆

 *富山県産白エビのフリット・セイロンティの香り
 *グリンピースの冷たいスープと黒トリュフのアイスクリーム
 *本日のフォアグラ料理 2種の調理で
 *高知県産金目鯛のヴァプールと江差産グリーンアスパラ サクラ風味のオランデーズソース
 *千歳産猪俣さんの育てた仔羊 ロティとラグー、2種の調理で
 *レモンのスフレ
 *四月のパフェ ルバーブのコンポート・クレーム ディプロマット ヨーグルトのソルベ・イチゴのクーリ・パイ
 +98 GC / Raphet

(↓コメント工事中)
[AQ!]
 我々は、今回は弾丸札幌行ゆえ、もう帰京せねばならぬ。札幌最終は店に20時ぐらいまでしか居られないのがネックなのだが、若手なら多少は無理(短時間勝負)も聞いてくれるか…と「バンケット」の若杉さんに頼みこむ。

 わひょ! うまー、たのしー。
 王道本格をバックボーンにした若杉さんは、フレンチを、明るく楽しく気軽に供したい…とこの店を営んでおり、ホントにその通りなのだが、鍛えの入った下半身が数mmのブレもなくピタッと決まる料理のオッカナサも底にはあって、そこがまた楽し。

 キンメ・アスパラに桜風味オランデーズ、…は、札幌の春を告げる定番になるか(笑)。

 フォアグラのテリーヌ レモンのクレーム・十勝産マッシュルーム
 オリヴェ+インカのめざめ
 桜葉塩漬の塩抜きを混ぜ込んでいく感じ 本日オリジナル
 焼羊の素晴しさ 初出荷
 筍ラグー 下にキャビアドーベルジーヌ、上にスムール
 「もう無理」…って時間までポムスフレ講義
 ペローは閉店してから、ゲラールのスタジエ
 スペシャリテが作りたい
 かわりにブリジストンのTシャツでも(笑)
 いい朝礼してそ
 レイモンオリヴィエとパスカルバルボ

2013年 6月 ☆☆

 *バンケットの白い恋人
 *山うどとボタン海老
 *栗山町産ホワイトアスパラガスとウフ・ポシェ サマートリュフ
 *オマール海老と釣りきんき パッションフルーツの香り
 *フランス産仔牛のロティとアーティチョークのリゾット、オニオン・ヌーボー
 *道産フロマージュ
 *ベルベンヌのアイス、チョコレート、苺のパフェ仕立て
 *コーヒーのブランマンジェ、道産クリームチーズのアイス、アマレットのジュレ パフェ仕立て
 +11 Hautes Cotes de Nuits Les Dames Huguettes / Maurice Gavignet

(↓コメント工事中)

[AQ!]
 札幌まつりで湧き立つ札幌へ。

 …って、なんちって、「祭り」なんて知らなかったよん。
 札幌に着くと、妙に地下鉄が混んでいる。地上に出れば人がウヨウヨ、しかも浴衣・和服姿も目立つ。お面をかぶってたり…。
 …へ?、と、投宿してから検索してみると、これが「北海道神宮例祭」(札幌まつり)、というもので、中島公園には露店が500出て、日曜には1000人以上の行列が練り歩く、…というのだから大した規模のもの。
 ウーン、内地ではそんなにゆーめーでない…と思うんだけど、こちらでは巨大イヴェントだ。まあ「6月」って観光といわれるとビミョーだが。

 昨年に続いてのバンケット。
 西18丁目界隈もだいぶ見慣れたが、今年はちょっと眺めが違う(笑)。
 ベルギー・デンマークでの料理修業を終えたゲンキ君がこちらで働いているのだ。
 バンケットのコーヘーさんは、ゲンキ君の海外初修業の地ウジェニー・レ・バンでの大先輩となる。その縁。
 店では、「国内のフロア経験」=メートル・ソムリエ業を中心としてマルチ・ヘルパー中。

 前回はコーヘーさんに「20時に出られるように」(新千歳最終便)…と無理なお願いだったのだが、今回はその点は「好きにやってくらさい」(笑)。
 いやー、結論から言うと、凄かった(笑)! こいつぁ、日本有数のフランス料理ではあーりませんか!
 北欧最前線を経験してきたゲンキ君と楽しくやってるのは随分と刺激にもなるらしく、料理の技術・切り口・感性の幅がより広がっている感じがある。
 その「広がり」感もとても心地良いのだが、客にとってより楽しいのは、視点が増えて「逆に」、コーヘーさんの本質的な持ち味である、豊かさ・純度の高さ・滑らかな深さ…「フランスど根性」(笑)、、、みたいな点が、より「感じやすく」なったこと、かも知れない。不思議に、そう、思えた。
 それにしても、フランス料理の奥フトコロの継承者の少なくなっていること。
 オマールは2人の「オマージュ・ウジェニー・レ・バン」…ということだそうだ。


[へべ]
 すばらしい!


[AQ!]
 白い恋人 アンショワ
 山独活 ピクルスとオイル パースニップ山独活油 ナスタチウム オカヒジキ
 イタリア産トリュフ 道産リコッタ削り
 オマージュ・ゲラール ポシェ・殻だけ薫香・水とオーブンにかけアロゼして薫香移し ソースは本家より「ちょっとウマイ」(笑) 越冬人参ピュレ 大葉のスプラウト 
 芽キャベツ削り 少しだけ「青い香り」 ササ竹 浅利羽幌のダシのリゾット
 ボベックの? 砂ちょこ 
「蛙の卵」は冷やしたオイルに水性のものを落とすと出来る

2014年 6月 ☆☆

 L'asse X Banquet
 Aperitivo
 +NV DUBL Greco Spumante Feudi di San Gregorio
 *フォアグラとシャラン鴨、茄子のミルフィーユ仕立て
 *つぶ貝のマントヴァーナ風
 *牡蠣の冷製 シャンパンゼリー
 *ホワイトアスパラガスのパンナコッタ・毛ガニ
 *アンチョビバターを挟んだチーズのサブレ
 *アニス風味の道産メロンとパオロ・パリージのプロシュット
 1 Antipasto
 +12 LA RIPE Bianchello del Metauro / Roberto Lucarelli
 *ホッキ貝とボタン海老のカルパッチョ パンナアーチダとグリーンソース
 2 Antipasto
 *鱧の落とし
 Primo Piatto
 +13 Tenute Ferrocinto Dolce Dorme Rose IGP Calabria
 *カペッリーニ 金筋トマトとリンゴ
 Specialita
 +11 Cerviolo Bianco / San Fabiano Calcinaia
 *4種のチーズのラヴィオリ、モリーユとトリュフのソース
 Carne
 +11 Roero rosso / Matteo Correggia
 *北海道当別産黒豚のロースト 肉のジュとブランデーのソース
 Dessert
 *ティラミス
 Piccola Pasticceria


[AQ!]
 …で、なんで、YOSAKOIソーランの最中に「この」週末に札幌に来ているか、と言えば、こちら、

 ラッセ×バンケット コラボフェアー

 があるから、なのであった。Yeah!

 このコラボは主旨として、まず「北海道にホンモンのリストランテ料理を紹介!」、そして「ラッセ村山シェフと北海道食材の出会い」…ということにしたようだ。
 そこへ、バンケット若杉シェフが、アイディアやジャブやクリーンヒットやチャチャや笑顔やオキサリスやナスタチウムを振りまいて行く、という趣向(笑)。

 爽やかな北海道の空気でいただく勝手知ったる才能豊かなシェフたちの合奏、ということで、のびのびと楽しませていただく。
 事実、すんごい美味しい!
 早朝のエアがエンジントラブルによる遅延で青ざめた…という話が嘘みたい、に(笑)。

 黒豚のロースト:当別の黒豚を、バラ塩漬を巻き(後で外してしまう。肉の肉マリネ(^^;))、たっぷりのシチリアン・オレガノとマリネして、塊のまま、“伝統型”低温ロースト(笑)(not モダン)した、じゅるじゅるもんの主皿。
 イベントならではの大型砲!

 さて、ウチは村山シェフの料理も知ってはいると見てか、若杉シェフが絶妙のネタを入れてくる。
 それが、「パオロのプロシュットに、ヴィヴァロアのメロンスープ」そして「ダルペスカトーレのラヴィオリに、ミシェルゲラールのモリーユ・アスパラ・スープ」。
 ぶひょひょ~ん、悶絶。そんなこと言われたらたまらん。言われてもたまらんけど、いただくともっとたまらん。悩殺、、、!
 当時、カヴァイヨン・メロン・スープは、「これだけは(笑)」クロードペロー自らが作っていたそうだ。横から見てる、こーへーさん。
 モリーユは、きっと、聞いたら、「ゲラールで出してるのよりちょっぴり美味しくしときました(笑)」とか、言いそう(笑)。

 …ところで、ホントにどーでもいーことなんすけど、この日はワタクシめ、リアルにジャストに誕生日でごぜーました。
 ホントにありがとーございます。すいませんすいません、、、、、ヽ(^~^;)ノ

[へべ]
 このイベントの貴重な一卓を、東京もんが埋めてしまってヨイものか…と、しばらく逡巡してたのですが、まさにこの日がAQの誕生日、という偶然にも背中を押され、ピューンと飛んできてしまいました。
 いやー、味わいどころ満載の、楽しい一夜でした。

バンケット 2015年 6月 ☆☆☆

 *アンチョビバターを挟んだチーズのサブレ
 *毛蟹
 *千歳産ビーツ コンテ サマートリュフ
 *釧路産イワシのマリネ 生ハム
 *フランス産フォアグラのテリーヌ、フュメ 長沼産インゲン
 *日高産時しらず 十勝産マッシュルーム グリーンアスパラ
 *静内産30日熟成短角牛
 *千歳産いちご
 +14 ラロ・フリッツァンテ アロマティコ / 農楽蔵
 +13 クリサワ・ブラン
 +10 ケルナー レイト・ハーヴェスト / 千歳ワイナリー
 +14 北ワイン ピノ・ノワール ロゼ / 千歳ワイナリー
 +11 ヨイチ・ノボリ キュムラ・ピノ・ノワール / タカヒコ・ソガ

[AQ!]
 東京の湿度を束の間忘れる爽やかな北海道…は、人の爽やかさがまたゴチソウである。
 まずは、悪戯好きな子熊のヌイグルミがエプロンをかけた…ようなシェフ(笑)、若杉さんの「バンケット」へ。
バンケット
[へべ]
 札幌第一夜。
 道産素材と道産ワイン満載で、コーヘーさんの北海道祭り開幕!
 90年代フランス料理の思い出走馬灯が回る!
 北海道ならではの良質な素材と、ヴィヴァロワの「あの時代」のフランス料理がやっぱり好き…というコーヘーさんの感性と料理で、「世界でここだけ」の楽しさが詰まった夜でした。

[AQ!]
 「佳き仏料理」x「北海道」という、王道というか本筋の道を辿りながら「此処でしか食べられない」感を強く抱かせた。

 料理が北海道なら、今日はペアリングも「北海道ワイン」で。
 道産ワイン、酒だけで1本飲ませる話ならまだ追求の余地も多かろうが、料理とのグラス・ペアリングで合わせこむには申し分ないレベルに来ているのを実感させる。
 最初のナイアガラ・ケルナーの泡は、面白いアペリティフのカクテル…っぽくイケる。アンショワにもOK。(農楽蔵さんはラベルが可愛い)
バンケット
毛蟹
 毛蟹は活きてましたよ~、な(笑)。昔のアレネドメール冷製っぽい前菜@パリ…だとクレームたっぷりでまったりさせそうなとこを、海水濃度ジュレと仄かな柑橘香で引っ張りスリムな中から毛蟹の甘みを引き立てる。…と書けばまったく別の料理なのだが、なぜか昔のフランスの卓上情景を思い出す(笑)。ジュレに使ったお水は「本日のお水」…ニセコ汲みのもの。

[へべ]
 毛ガニ。ニセコのうまい水のライム塩水ジュレでさっぱりと食べる毛ガニ。往年のクレームたっぷりのアレの思い出を呼びさましつつ、もっとリアルに蟹の旨さを伝えてくれる。カニが新鮮でないと決して成立しない一皿。

千歳産ビーツ コンテ サマートリュフ
 ビーツのタルタル。ナルトのような紅白柄のカブに、コンテに卵黄をからめて。
 肉より旨い!とか、これならベジタリアンでもいい、とか言ってしまいそうな、ピュアで深い味わい!

[AQ!]
 ビーツ コンテ サマートリュフ、そしてチオギア・林檎・玉子。
 ビーツはタルタル仕立て、玉子の黄身も乗っている。これはA.Pインスパイア…というかA.Pの料理の話を聞いた妄想の発展…らしい(笑)。
 面白さの中にビーツの魅力がいっぱい、全体のまとまりも傑出している。「ポンと乗せた玉子」の働きの良さは、こないだのティルプスもやってたなあ…「まんま玉子ソース」の“ルネッサンス”?(笑) チオギアの鳴門マークはいつも皿を陽気に見せる、な(笑)。
バンケット
釧路産イワシのマリネ 生ハム
 鰯は生ハムを巻きつけて。マリネ具合は「〆鯖のイメージ」とか。
 青魚マリネ+生ハムはたまに見る取り合せだが、こんなに一体化(味も感触も)してるのは初めてだ。身に生ハムを巻いた魚が泳いでるみたいだ。下にはソースがわりというか、アラグレックなエチュベド・レギュムを敷いて(これがまたイイ)。
 ハム巻鰯の表面には酢漬人参の小円盤抜きを3枚並べる。こういう「新旧の交錯する」感覚のデザイン、ってのも楽しい。旧ワールドを知らない若い人は、こういう置き方しないからにー(笑)。

[へべ]
 各皿になんとなく感じたのは、引き算の段階に来ているというか、旨さを上げるためにあれこれ加えるフェーズではもはやなく、必然の最小構成になることで、印象がくっきりとして、コーヘーさんの皿、ここだけの料理になっているなあということ。

 生ハムを着たイワシのマリネ、小粋なニンジンの三つボタン(三つ星?)付き。この夜、いちばん驚いた料理。
 酸と旨みのバランスの絶妙なアラグレックの上に、ぴたりと(味の)一体化した生ハムイワシ、という仕立て。
 道産ワインとも良かったけれど、ここに限ってはシェリーのフィノエンラマとかも合いそう!
バンケット
フランス産フォアグラのテリーヌ、フュメ 長沼産インゲン
 フォアグラのフュメは、オリジナルはゲラールなんだけど、「暖炉でやると、まわりが茶色くなっちゃうんですよね…そこは今風に」。
 インゲンのサラダにフォアグラテリーヌの、あのイメージはありつつ、サラダにはスナップエンドウとグレープフルーツのさわやかさも添えて。そして忘れちゃいけないこんがりブリオッシュ! なんでこんなに合うんだろう、というくらいの名コンビ。

[AQ!]
 フォアグラの薫香が絶妙だ。これは原型で言うとゲラールが「暖炉に吊るして」いたもの。当時のそのやり方は、素晴らしいながら色が黄色くなり過ぎで苦味も付与してしまい…といった辺りを現代技術でリファインした。
 こんな旨いフォアグラには青豆とブリオッシュでしょ!?…というのは仏料理という「賢者」の知恵ですな(笑)。
 フォアグラにレイト・ハーヴェストのケルナーはぴったり。「ここでイケム!」…より合うとオモタ(笑)。ソーテルヌだと「合う」けど「トゥマッチ」感もありがちよねー。

日高産時しらず 十勝産マッシュルーム グリーンアスパラ
 十勝のマッシュルームはやはり印象強い。んーとなんだっけこの茸、醤油屋さんがうまみ研究で作ってみたところ恐ろしくイイものが出来てしまい、今や「本業かよ!?(笑)」状態…とか。
 トキは、赤ワイン+味噌…に漬けて「西京」感が出る前(笑)くらいの塩梅で、焼き。うまい。緑アスパラが、よくもまあ…というくらいのデカさ…ながら筋ばるところもないのは生産者・料理人の誉れだろうか。

[へべ]
 時鮭のお供には、鮭とどっちが?くらい立派な緑アスパラが、どどーんと。こんなに太いのに、うんとみずみずしくて、筋ばったところがひとつもない!
 そして中心には味の要、十勝マッシュルームのクーリ。これが本当にものごっつ旨い。なんでも聞けば、十勝のしょうゆ屋さんがウマミ研究で始めたところがこれが当たってしまって…みたいな話だったか。
バンケット
静内産30日熟成短角牛
 ラ・サンテへはいつ? 仔羊と白アスパラはそちらで召し上がりますもんね…と(?)、プラは牛の熟成肉で。ガルニの空芯菜がいい具合。セージの花good!

[AQ!]
 熟成短角牛にちょっと見ない花…これはセージの花。へえ。「花」は見た目の美しさに「うっすらと香りや味」をまとわせて…という具合の種類が多いのだが、このセージ花はバッキリとセージの香りを破裂させるのが面白い。へえ。
 30日熟成はガストロの主菜に丁度イイ感じで、もっと引っ張ってチーズ香やナッツ香が強まる余地もあろうけど、フランス料理コースには「このくらい」でしょう。
 空芯菜はC月斎さん(今度行かなきゃ)に話聞いたりし、その成果に工夫もあり、「中国野菜を仏料理に入れてみました~」ってだけでなく、合わせ込まれている。
 モワル添え。モワルが…ウマイものだけど…ウマイ! 質の高さと扱いの良さが迫る。赤身肉と対角線殺法(笑)。

千歳産いちご
 苺は千歳から今日持ってこられて「一度も冷蔵庫に入れてない」モノ。その感覚がテーマだった、という。
 食べた時に「In de Wulfの近所のトレトレたままの苺みたいだね」と話してたのだが、今日の発想がそのまま「In de Wulf話」だそうで、食べ物イメージの共鳴性はオソロシイ(笑)。
バンケット
[へべ]
 いちごのデセールの、いちごがおいしい!!と盛り上がっていると、「いたずらっ子の子グマがエプロンしてシェフになったような」若杉シェフがやって来て、
「ね、ね、いちご、おいしくないですか? それ、今朝の朝採りで、そのまま冷蔵庫にひとつも入れてないんですよ」
 と、うれしそうに語りまくる。
 おもろいシェフだ。…いや、これがしかしIn de Wulfの近所のあのイチゴを彷彿させるギュッとした味のあるイチゴだった。やはりそういうところで違うのね…。

[AQ!]
 全体的に、資質豊かな/技量豊かな/経験豊かな/度量の大きい/愛嬌のある…コーヘーさんのモロモロが更に、歯車で言うと「噛み合って」、美味しく楽しく踊ってるようでした。
バンケット
 なんとなく今日も「ペローとロブション」みたいな話は沢山したなあ。みんな好きなペローさん。ロブションは偉い、精密で正確なシステム、そして…冷たい。(尊敬してるけど違うかナア…(^^;))
 こーへーさん、最近は「日本のグランシェフたちの古いレシピ」なんかもよく読んでるそうな。(「こ~んなんあるんですよ~、ぜんぜん新しい(笑)」)
 フロアに関する基本スタンスは、「いーから元気にやってこい(笑)」で、そのココロは「細け~ことはいいんだよ」&「共感ポイントを作ってこい」みたいなこと。店作りから一貫している。俺ら的には好きなパターン。

[へべ]
 そして、さらに、ローソクの灯ったいちごのタルトが! 今年も札幌でバースデーを祝われてしまいました(うれしい)。
 タルトは翌日、マッシモのお食後にG君と3人でおいしくいただきました♪

banquet 2016年 3月 ☆☆☆

 *アンチョビバターを挟んだチーズのサブレ
 *クレーム ド オマール グラッセ オー キャビア
 *鵡川産北寄のミ・キュイ 真狩村・後藤農園さんのじゃがいも
 *美瑛産ゆり根 フランス産ファオグラ 函館産ヤリイカ おがくず
 *鵡川産真鰈と函館産生ワカメのヴァプール 昆布森産カキのソース
 *鵡川産羆のロースト 北イタリアのイメージで
 *日高産イチゴとチョコレートのグラタン
 *北のクグロフとハチミツのアイス
 +Jamart Carte Blanche Brut
 +14 Herrenberg Honigsäckel Pfalz Blanc de Noir
 +00 Binner Vendanges Tardives Riesling
 +14 Marcel Servin Chablis Private
 +10 Aldo Bianco Barbaresco

banquet
[AQ!]
 支店ワインバル「かくしか」開店直前…でワッショイ状態のバンケットにお邪魔しまする♪
 今日も「悪戯好きな小熊(笑)」みたいな溌剌とした若杉シェフに迎えられる。

 楽し面白き余談があり杉…につき、忘れないうちに総論…じゃない総感想をメモっておけば、やっぱコチラは、見かけはコグマみたいな愉快なシェフ(笑)の、「シリアスな仏料理精神」x「シリアスな北海道愛」が人間的に織り成す魅力だな~。
 思えば、まあ仏料理の修業歴…ってのは重く見過ぎても軽く見過ぎてもアレなもんだけど、幸平シェフの世代あたりって本格的な根性仏料理の修業が出来た最後…みたいな感じは少しあるのかなあ。
 今回そういえば初めて聞いたのは、修業最初期がAmphyclesだったそう(幸平さんによると既にPhilippe Groultの調子がムムム?だったようだが)。店への通勤のバスの中で斉須さんの「十皿の料理」を熟読していた(…そんな頃合か)。(「やっぱ『十皿の料理』が最高ですよね、と意気投合♪)
 ヴィヴァロアの最後を盛り立て、修業行脚は続きLes PyrénéesからGuerardの部門シェフまで勤める。
 何となく「ギリギリ、修業先が太い時代だなあ」って、感じがする。
banquet
アンチョビバターを挟んだチーズのサブレ
 いつもの…はシャンパンのいいお供。

クレーム ド オマール グラッセ オー キャビア
 さて口切り。
 お、おやあ…と眺めてひと口すれば、う・う・ウマイ♪
 とんでもなくフランス料理。
 この料理はパコォの本にあるレシピで、10年ぶりに「あ、そうだ」と思い出して作ったそうだ。
 パコォレシピでは「殻はオリーブでさっと炒めるだけ、ミルポワいっぱい、煮詰めはごく短時間…」などなど、改めて見ると、勘所に量を張り込んで加熱などしつこくはしない。それでキレイに澄んで出来上がってくるということらしい。「ああそうだっけ」って。
 コーヘーさんは、最近はミルポワ少なめとか無しスタイルが多くなってるので、ああこーゆーレシピではガンと行ってこうなるのか!…と再発見もあったよう。
 へべが「ヴィヴァロアっぽい印象もある」と言うと、
「たしかにそういう雰囲気もある品、パコォさんいつからやってたのか、斉須さんに聞いてみようかなw」
 さすがにペロー一門♪、斉須さんとは連絡多いらしい。怒られるかと思いながら(笑)「カクシカ」の話したら、励まされた…とか。
 中標津出身でyinzuから回ってきたサービス竹谷さんが「シェフ、ここは迷ってて人参スープも仕込んじゃってなかったかなあ(笑)」。
banquet
鵡川産北寄のミ・キュイ 真狩村・後藤農園さんのじゃがいも
 鵡川の漁師兼猟師さんに北寄をとってきてもろた。平目狙いで真鰈もとれた。
 鵡川は昔は北寄で鳴らした。シシャモのブランドイメージ作りに成功したが、ばっかりもアレなので北寄にも注力。
 信頼する後藤農園からの4種ジャガイモを前に腕組みしたシェフ(笑)が選んだ。ピルカ! これはウマイ!
 (ピルカ:新品種。長卵形・煮くずれが少ない。アイヌ語で「美しい」の意 )

美瑛産ゆり根 フランス産ファオグラ 函館産ヤリイカ おがくず
 おがくずの噴煙たなびく白山♪
 どこかで聞いた(笑)ような百合根xファオグラ…は「怒られるかと」(こればっか(笑))サンテ高橋さんがみえた時に出した。「おがくずでまとまってるね♪」とのお言葉。
 そういえば、昨年の横須賀さんとのコラボでも、「五月蝿かったら怒って下さいネ」(まただ(笑))と、質問攻め出来たのがとっても嬉しかったそうだ(^^;)。
 でも、道内ワイン生産者を集めての会では、コーヘーさんがブチ上げるらしい(笑)。
banquet
鵡川産真鰈と函館産生ワカメのヴァプール 昆布森産カキのソース
 オーソドックスなポワソンの仕立てを北海道に着替えたような。
 ワカメの葉と茎の絶妙。スナップエンドウを敷いてエピナールを被せて…みたいな調子で葉と茎が使われている。いつもは居酒屋メニューでいらん奴が混じりやがって…な感じのワカメ茎が、いやあ良い働きで旨い。
 コーヘーさんのお気に入りらしいが、このタッチでワカメが使えるのは時季的には短期間であるらしい。

鵡川産羆のロースト 北イタリアのイメージで
 わっひょいヒグマだ~♪
 ヒグマだ嬉しや…と客はカンタンだが、食材としての羆はなかなかに大変らしい。
 およそ食肉は一般に、そいつが生きてた時の餌の具合によって味が左右されることを思い出してほしい。旨い羆は実は稀である。どういうのが旨いかと言えば、山頂をテリトリーにして木の実食ってる奴。それに会いたくて山を登って行くが、そいつに会う前に、鮭など大量食いして生臭いのが数頭出てくるのをどうにかしないといけない…。ヽ(^~^;)ノ
 羆にはノッチョーラと紫蘇を添えて。フツーには「強い」お供だけど、羆肉がパワーあり杉で、チャーミングに感じる(^^;)。
 熊肉をいただく時、「肉の王様だなあ」と思うことがしばしばあるのだが、今日の皿は「森の神様をいただいている」ような気分。睨み倒されるような迫力だが、ピュア。
 更に合わせてイタリア産脂包み生サラミでリゾット(旨!)。
banquet
 昨秋のイタリア旅行は面白かったそうだ。まずラルページュ・Kei…から北伊に回る筈が、前日にパリのテロで、パス(^^;)。
 イタリアに入って30分でどっかの店で前菜をウマイとおかわりし、45分でオイお前リゾットの作り方教えてやるから…と厨房に連れてかれたらしい(^^;)。てっきり自分のだと思って作ってたら、ヨソの卓に出てった(笑)。
 ま、そんなこんなの収穫が、この付け合せリゾットである。
 実は鍋いっぱい炊けてて、そのウマさにオカワリするか悩んだのだが、まだ旅行前半戦なので我慢(^^;)。
banquet
日高産イチゴとチョコレートのグラタン
北のクグロフとハチミツのアイス

 イチゴ・チョコグラタンはパッサーのレシピ…ってたっけなあ♪
 「北のクグロフ」はバターの代わりにエゾ鹿の脂を加えて焼き上げた(!)モノ。これがイケる。

 数多の雑談・修業の話など伺うが、ブルゴーニュで(だったかな)魚の超速捌きなど抜群の腕のトルコ人シェフが酒が強くて朝までウォッカを呑まされて・日曜昼営業は酔っぱ地獄の中・階段を這って登った…話など、忘れられん。
 なんでこーゆー、ご教訓もない・しょーもない話…って、こんなに響いてくるんだろぉ… ヽ( ´▽`)丿

 
月下翁xバンケット 2018年 4月 ☆☆☆

 [ 月下翁 x french restaurant Banquet : Collaboration dinner ]
 ~アミューズ~
 *アンチョビバターを挟んだチーズのサブレ (banquet)
 *ピータン豆腐 (月下翁)
 *揚げ湯葉の薄皮包み 甜麺醤 (月下翁)
 *アサリと乳酸発酵竹の子春雨の煮込み (月下翁)
 *江差町大川さんのアスパラ トリュフのクーリー (banquet)
 *牛ミスジとクレソンの蒸しスープ (月下翁)
 *オマール海老 スクランブルエッグ (banquet)
 ~前菜~
 *フォアグラのテリーヌ・フュメ 干しイチジクとユリ根 黒酢のソース (月下翁 & banquet)
 ~魚料理~
 *活アワビと空豆 腐乳の炒め (月下翁)
 ~肉料理~
 *フランス・ペリゴール産マグレ・ド・カナール シノワーズ (banquet)
 ~しめのごはん~
 *蓮の葉包みごはん (月下翁)
 ~デザート~
 *愛玉子ゼリー (月下翁)
 *金ゴマのアイス 銀龍苺 (banquet)
 *ミルクフリット (月下翁)
 +Cremant de Bourgogne brut / F.Mikulski
 +11 Cremant du Jura Quaestio extra brut / Reine Jeanne
 +16 Palhete [Amphora] 'Phaunus' Casal do Paço Padreiro
 +16 T-blanc / Kondo vineyard (近藤拓身)
 +14 Sauvignon blanc / Kante
 +16 Flotsam & Jetsam Stalwart Cinsault / Alheit Vineyards
 +円熟純米吟醸 独楽蔵 50℃燗
 +07 Vin Jaune / Domaine de la Borde Julien Mareschal


[AQ!]
 北の知らせ。
 バンケットの若杉幸平シェフと月下翁の高橋裕一シェフ(ex.yinzu)がコラボするという。
 なにー、それは邪魔せねば(笑)…と札幌へ。

[へべ]
 札幌に行かねば! …週末だけのショートトリップの、背中を押してくれちゃったのがこのコラボ。
 元YINZUの高橋シェフがバンケットで若杉シェフと…と、ここまで聞いただけで!!!ピコ~ン ピコ~ンと緊急出動ランプが点灯、全艦発進とあいなった。

[AQ!]
 コラボは1日限り、しかも早い段階で「10名限定」としてしまったようで、勿体なくもありがたく、ゆったりとした企画である。まあ、何となく知っているお客さんと楽しみたい、という内容なのだろう。
月下翁xバンケット
 どもどもこんばんは。
 …と、奥から出てきたのは、おー、高橋シェフじゃあ~りませんか。続いて、若杉シェフ。
 いやあ高橋さん、懐かしい会えてヨカタです、ってゆーか開店おめでとー!、ってゆーか本日はヨロシク、ってゆーか、、、

 高橋シェフがyinzuを離脱して独立へ…と聞いたのは、もう随分と前…だった気がする。
 実際うかがうと「2年くらいブラブラ…になっちゃって」…
 当時は「ま、すぐに店を始められるつもりだったんですが」…
「ボクらも音沙汰ないんで何回も『yinzu 高橋 オープン』とかでググっちゃいましたよ(^^;)」
「もう全然決まらない期間は、誰にも連絡もしないで引き篭もってましたから(笑)」
 詳しい話はまったく聞いてはいないけど、「予想以上に独立開店に時間がかかってしまった」…ということではあるようだ。
 何はともあれ、ヨカタです。お店はすすきの。
[ 月下翁 札幌市中央区南3条西3-3 B1F 011-215-1017 gekkaoh.com ]
月下翁xバンケット
[へべ]
 月下翁高橋さん大きい!(身長が)

[AQ!]
 白い恋人(?)とミクルスキのクレマンで、乾杯。
月下翁xバンケット
ピータン豆腐
 オーソドックスだが颯爽とした切れ味。アア料理は人なり。
 細かい刻みの胡瓜が混ぜ込まれている、「バンケットで胡瓜!…は珍しいよな(笑)」
 ところで、この後も何回か思ったが、バンケットの食器 vs. 中華…の眺めがけっこう、面白良い。この皮蛋豆腐の“ちょい同系色”も洒落てる。

揚げ湯葉の薄皮包み 甜麺醤
 「なーに?」と尋ねるお客さまには「精進北京ダックですw、包んで召し上がってください」とのお答え…で。
 いやああ、コレが唸った。(わかり易く「こんなモンに唸った」と言ってもいいのだが(^^;))
 もうホントに素軽いアミューズなんだけど、実に品よくウンマイ。
 北京ダックから説明すれば、ダックを揚げ湯葉に置き換え、白髪葱をルッコラ&バジルに置き換えている。
 ボクたちにとっては、北京ダックの構成って、いつもイマイチ釈然としないのだが、コイツは気持ちよくキマッている。
 きちんと、餅(ピン)が美味い!…と感じさせるのだ。開胃菜の傑作。
月下翁xバンケット
[へべ]
 中華には、根強いファンの多い料理なんだけど自分にはピンとこないなぁ、という品がいくつかあったりする(他ジャンルにももちろんあるが)。そんな人気料理の一つに、ぼくらの長年のモヤモヤを一掃する、鮮やかな「解決篇」が提示された…などと御託を並べたくなるこの一品。
 揚げ湯葉の軽快なクロッカン、ルッコラにひとひらのバジルの絶妙な配合が、餅の旨さを引き立てる。
 お見事!
月下翁xバンケット
[AQ!]
アサリと乳酸発酵竹の子春雨の煮込み
 コチラは、品書で名乗りを見た時に期待(大)された通りに、美味しい♪
 そしてこの皿の、アサリ(の出汁の強さ)・竹の子の発酵(の臭さw具合)…みたいなところには、料理人の嗜好・志向が立ち現れると思うのだが、やはり高橋シェフは、格調高い。強さはあるけど、清く、透明感がある。

江差町大川さんのアスパラ トリュフのクーリー
 皿の片隅に、緑と黒(贅沢)の同心円、葉っぱたちがフンワリ。
「ウム!?」というところに背後からサービスが忍び寄りw、木のトングで茹で上げアスパラを皿上に鎮座させる。ワッホイ♪
 うーむ、抜群の食感(単純に言ってしまえばこの巨大さで柔らかい)・香り・味わい…。幸平さんの緑アスパラ、えらく旨いんだよなあ!…と過去帳にも何回か書いてた…ホント。秘密、あるんやろな~。生産者大川さんとのコンビネーションってこともあるんかな。
月下翁xバンケット
牛ミスジとクレソンの蒸しスープ
 具なしのスープだけ…の碗とスープに使ったミスジ・クレソンを和えた(醤油ベース味)皿、の2ピース構成。
 いやあ…、やめてよしていやんばかん…というくらいに身が捩れるようにウンマイ。…って、この格調高い湯に言うのもどうかと思うが、ウンマイ(^^;)。コンソメとも牛肉湯とも違う宇宙。
 ダシガラ和え物…って理屈だが、肉クレソン和えも十分に…いや十分以上にとても美味しい。コッチがこのくらいだから、湯の方が「上澄み」的な清澄感であるとも言えるか。

オマール海老 スクランブルエッグ
 オマールと言えば?…って連想ゲームに勝ち残りそうな若杉シェフだが、本日はスクランブルエッグ仕立て…だと。下にはクスクスが潜んでいる。…って、ん?、『天津飯』?(笑)
 オマールと言えば?…こーゆー味がしてて欲しい!、っていう美味。
 オマールの赤・スープのオレンジに浮ぶ黄色い小花が映える色彩。
 可憐さ…それも原色感があったり濃密な色あいの可憐…の色彩感、は、幸平さんの「皿の色」イメージの一つとして、あるなあ。
月下翁xバンケット
フォアグラのテリーヌ・フュメ 干しイチジクとユリ根 黒酢のソース
 ここから前菜。
 さすがに特別企画の日?(笑)、必殺技がばしばし飛んでくるが、フォアグラのテリーヌも幸平さんの16文キック♪…いやフントにウマイ。
 干しイチジクは紹興酒漬、百合根は饅頭。黒酢ソースの深キレが素晴らしい、バルサミコソースより颯爽としててイイかも!?
 …って訳でこの皿が、名乗り上は本日初の「共作」となる。…のだが、もう8品目だが、ここまでも、共作っぽい…ってんではないのだが、一本の線のような流れ…というか、とても滑らかな食い心地のコース展開である。異種格闘技っぽくないw。
 若杉シェフ高橋シェフ…は、調理師学校同級生だったかな、何かそんな関係らしくて、仲もいいし感覚的なツーカー感はかなりある。そこは、表れてるかなあ。
月下翁xバンケット
 「希少ワイン呑んだ自慢…は原則避けよ(^^;)」、としたものだが、2016 T-blanc / Kondo vineyard (近藤拓身)の限定165本(!)(ガレージ規模やがな)の出来の素晴らしさは、応援の意味もこめて、自慢しとく(^^;)。
 岩見沢(三笠)のピノグリ・シルヴァネール…、かな。

活アワビと空豆 腐乳の炒め
 空豆の緑が腐乳の霞に曇って、春の色♪
 食べれば品格高く、味わいのボリュームは正統に迫ってくる。うーん、腐乳仕立て、イイんじゃないかなあ。お醤油をベースとした料理より活鮑は得をしてる?…ような気になってくる。まろやかで穏やかだが、香りのエッジは立ち、満足感溢れる。
 添えた肝が、何故か旨く、働きもある。鮑のキモって「ある…から、添えました、以上」ってのが多いよねえ。
 今日はフランス料理厨房だから、高橋シェフの「強火炒め」とか中華厨房設備ネタの幾つかは封印…だけど、そうと気がつかないくらいだわ。
 Sauvignon blanc / Kante はとっても合う。
月下翁xバンケット
フランス・ペリゴール産マグレ・ド・カナール シノワーズ
 お、幸平ちゃん版シノワっすか~?…などとウカウカしてはいけない(笑)。
 へべ「居酒屋の鶏皮じゃなかったスマソ」…でもいけない(笑)。
 この Magret de Canard Laqué は façon Michel Guerard のド本物でござる。1970年代にゲラールやシャペルやサンドランスやトワグロが中国を見てビックリした…時代から流れる歴史に連なる一品でござる。
 上にダイスカットの沖縄産パイナップル(酢豚か?(笑))。山椒とそのソース…だっけかな。
 まず、鴨マグレ(とその焼き)が旨い。ずいぶん旨い。マグレ、こんな旨かったけ?
 そして全体からシノワズリが香り立つ。
 ゲラールもラケの試作は、けっこー失敗したらしい。
 ゲラールの「試作」の話はおもろかったなあ。師匠、料理を思いつくと下の者に言って作らせて試食会をするらしいんだけど、その時の判断に「*つ星」って付けるらしい。「コレは3つ星だ、次のメニューに載せよう」って(笑)。
月下翁xバンケット
蓮の葉包みごはん
 アジア絡みのコラボは「〆のごはん」があるんで、それはそれで嬉しい(笑)。
 高橋さんのは、やはりキリっとして甘だれない男前な蓮の葉包み。
 ここに独楽蔵を50度にお燗して合わすのだが、コレがかなりヨカタ。蓮ごはんの香り・お燗の湯気…をかわりばんこに匂いでるだけで、かなりイイ気持ちになる。
月下翁xバンケット
愛玉子ゼリー
金ゴマのアイス 銀龍苺
ミルクフリット

 オーソドックスな愛玉子、プレデセール的にイイよね。
 銀龍苺は「さがほのか」の音更町産。ゴマとのコントラストがきらきらしてる。
 そして、名物“ミルクフリット”が帰ってきたぜ♪ 山椒塩・蜂蜜と。ヴァンジョーヌ/工芸茶もよく合います。
月下翁xバンケット
*****

 まあ底抜けに楽しかった♪
 札幌に来ると、旅先なのに東京以上に寛いでしまうのは、どうしたらよいかどうか(^^;)。
 まあ今日はやっぱ、ワシらには、「月下翁出帆祝賀会」となるなあ。
 本当にヨカタ。高橋シェフ「(店オープンの)当初は出るのは餃子に春巻ばっかりですよ」と笑うが、勿論、“おまかせコース”含め応相談で広く受けているとのこと。
 …まあワシらは、これから更に更に「札幌旅行のスケジュール組み」に苦吟することになるんだろうが(笑)。
 バンケットの若い子たちは、打ち合わせやなんやと月下翁に食べに行ったりミーティングがあったり…有用な勉強は沢山できたようで、そこも何より。
月下翁xバンケット
[へべ]
 お山の地面には雪。バンケットへの道中交差点脇にも積んだ雪山とけのこり。
 …と思ったら帰路は冷たい雨が雪に!
 降ってる!
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  フェニックス洞爺クラブ Phoenix Toya Club
  
北海道虻田郡洞爺湖町洞爺町307-1 0142-87-2781 phoenix-toya.jp
11:30~14:30/17:30~20:30 火(10~6月)・水(11~3月)休
Chef: 橋本雅祥~ (敬称略)

・ 快適な宿泊施設も備えたオーベルジュ
 下記訪問時の橋本シェフは2008年に札幌「メゾンド アッシュ レリダン」をオープン。

2006年11月 ☆

 *Croquette de Foie-Gras
  フォワグラのコロッケ
 *Brandade de Morue
  たらのブランダード、ピクルス添え
 *Echaude de Brocoli et Oeufau Truffe
  茹ブロッコリーと卵のトリュフソース
 *オマールのソーテルヌ煮
 *Magret de Canard Grille au Legumes
  鴨のグリエ、秋の野菜添え
 *プリン
 *デセール盛合わせ
 +Bourgogne rouge

[へべ]
 札幌から洞爺への移動日に思わぬ大雪に見舞われて、頼みの綱の高速がなんと行けども行けども「ユキ 閉鎖」。最大の心配事は「ディナータイムに間に合わなくって、晩御飯オニギリだったりしたらどうしよう…」って、それでいいのか石井家??
 そうはさせじと、一般道を時間!必死にひた走ってなんとか夕食にすべり込みセーフ…くらいの時間には到着した。スタッドレス偉大なり。おぉ、なんか立派な建物。天井が高い。ダイニングルームには暖炉が赤々と燃えているし、執事(風の黒服男性)までいる。

[AQ!]
 昼のうちは「東京モノには辛い雪だべ」と言っていたのだけど、午後になってからの強い降りには札幌の交通も大混乱、地元の人も参ってましたな(^^;)。札幌-千歳間の高速が閉まるとさすがに騒ぎだわ。
 到着は19時ちょい過ぎだったっけ。(連絡を取りながら向かってはいたものの)宿・厨房の皆さんに「おいおい何時だと思ってんだよ!」級のヒドイ迷惑をかけ…ないで済むギリギリくらいの時間には着いたか、と、少しホッ。

[へべ]
 自動ピアノの楽の音をバックに、滞りなく運ばれてくる申し分のない夕餉。なんと「お魚」コーナーはキンキじゃなくってオマールと、豪勢!遭難寸前大ピンチ状態から、すっかり優雅&しあわせモードに切り替わる。
 日中どっさり雪を見たせいか、このあたり(南の方、海寄りの低地)には雪なんぞあんまり見当たらないにもかかわらず、なんとなーく気分は「雪の山荘」。朝になったら死体でもころがっていそうだねぇなどと呑気なことを言い散らしながら、ぐっすり眠った夜でした。

[AQ!]
 すべてが広々としてるのが気持ち良いお館。
 翌朝には雪の影もありませんでした、この辺は(^^;)。
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  ワインレストラン ブラン Wine Restaurant Blanc
  
札幌市中央区南6条西4丁目 011-513-4060 blanc.gallus.jp
18:00~26:00(日祝25:00) 月休

・
 焼き鳥「SHIRO」(こちらも秀逸)などとグループ店を組む、ワインレストラン。フランス料理中心に、あれやこれや。

2006年11月 ☆

 *栗のスープ、胡桃クレーム添え
 *蝦夷鹿の生ハム一年熟成
 *フリット:えび芋、アボカド、ヤーコン、めそ穴子
 *シャンピニオンドパリのタルト、サラダ
 *北寄貝、フヌイユと雲丹のティエド
 *豚足と秋茄子のグラタン
 *焼尻産仔羊脛肉のダッチオーブン焼
 *海老スープカレー
 +76 Ch.Haut Brion

[AQ!]
 ワインバーというかワインレストランというか、楽なしつらえの店にお邪魔する。ゴキゲンな焼き鳥の「SHIRO」の系列店…ということもあるのだが、実はこの時、ex.ブラス洞爺の横須賀シェフが自店の開店準備期間でこちらの厨房にいらっしゃる…と聞きつけて、Hさんとともに訪問。
 (後日注:2007年、横須賀シェフは「ミヤヴィ」を開店)
 そんな訳で、酒は良いわ(ワインは基本的にオーナーが集めたモノ。安い)・料理は良いわ、えらい盛り上がった一晩でした。帰りがけに初対面の横須賀さんにご挨拶。
 蝦夷鹿はオーナーが撃ったものと言う。
 めそ穴子は小さな穴子。
 クトーがムガリツのもので笑った。オーナー仕入れ…だと。
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  マッカリーナ  maccarina
  
北海道虻田郡真狩村字緑岡172-3 0136-48-2100 www.maccarina.co.jp
11:30~14:30/15:00~16:00(Tea Time)/17:30~20:30 夏期:水休/冬期:木昼・月火水(除く祝・年末年始)休
Chef: 中道博/菅谷伸一 (敬称略)

・ 羊蹄山の麓にある「風のレストラン」
 料理は札幌「モリエール」がプロデュース。

MACC1 2002年 3月 ☆☆

 *野菜の前菜:ズッキーニ、オクラ、トマト、菜の花、蓮根、ポロ葱、蕪、人参、インゲン、エンドウ/フォワグラ・里芋・トリュフのテリーヌ、鰊マリネ、蟹のキャベツ包、鮭と大根のミルフィーユ、茄子ミートソース
 *ポロ葱のムニエル、ピンクのビネグレットソース
 *オニオングラタンスープ
 *百合根のババガレイ巻と焼玉葱、トリュフビネグレットソース
 *焼蛤・空豆・細セルリ・大蒜(ちょっとスープ仕立)
 *メヌケのポワレ、行者大蒜・牛蒡・筍・ウルイ・ジャガ芋・バター大蒜スプーマ
 *合鴨のロティ、ガルニは同上
 *百合根のプリン、ミルクのグラス
 *苺シュー、苺+木苺ソルベ、グラスドバニーユ
 *プチフール:ショコラ、胡麻チュイル、アプリコ、マカロン
 +96 Riesling Clos St.Urbain Rangen de Thann / Z.Humbrecht

[AQ!]
 羊蹄山の麓、真狩村にあるオーベルジュ。ちなみに真狩は、まかりでなく「まっかり」と読む。
 マッカリーナは「レストラン・マッカリーナ プロジェクト」として、プロデュース:真狩村、アートディレクション:田中一光(故人となられていたんですね。合掌)、建築:内藤廣氏、コーディネート:原田勲・斎藤壽・東村有三氏、料理を札幌「モリエール」…と、えらく力の入った陣容で誕生したらしい。
MACC2  マッカリーナ訪問はずっと憧れていたものの、札幌の仕事にひっかけて休暇をとる機会を得て、やっと実現。…は、いいが、北海道の土地勘に乏しいワシら、羊蹄山って何処じゃ真狩村って何じゃ、から始めねばならない。どうも真狩村という土地は、道内の感覚だと「マイカーで行く所」(札幌・千歳から100分)のようで、観光客としても本来レンタカーが便利そうだが、まだ3月、雪の峠越えはいやん。バスは、上手い直行はなく乗り継ぎとのこと。ワシらは、JRで最寄りのニセコ駅まで行きタクシー利用、ということにした。
 羊蹄山はドッカリとした山で、目の前にいきなり、ある。俗っぽく言えば、富士山のようだ。その裾野に広がる真狩村。田畑が、野原が、牧草地が、道が、延々と広がる。やっぱ、「大自然」って言葉は北海道のためにあるよな~ぁ。
 緑色の屋根が見えたかい、それが、レストラン・マッカリーナ

[へべ]
 雄大な羊蹄山を望むロケーション、シンプルで上質な建物と調度、落ち着いたサービス。まさに絵に描いたような見事なオーベルジュです(当日は満室だったので当家はすぐ上のコテージに宿泊。ここも行ってみれば敷地内も同然の場所)。そうそう、温泉があるのも泣かせます。露天風呂から羊蹄山。バンザイ。

MACC7 [AQ!]
 そう、「マッカリーナ宿泊棟」はたったの4室でたいそう人気が高いと言い、事実、満室で取れなかった。
 マッカリーナは、真狩村の中心部ではなく外れにあって(戯れに中心部まで散歩してみべかとテレテレ歩くも到着せず(^^;)。マジメに歩かないと着かないくらい遠い)、此処に「まっかり温泉」「世界のユリ園」「マッカリーナ」という3施設が集中してあり、「世界のユリ園」にはコテージ(1日1棟13200円)が付属する。我々の泊まったのはこのコテージ。利便性については行くまで不安もあったのだが、着いてみると、コテージから、温泉レストランのどちらに歩いても1,2分程度と至近で、まったく問題なし。広くて居心地良いし(ホントは4人くらいで泊まった方が割安な計算になる)。ユリ園は雪に埋まって何処にあるかもわからん。
 何はともあれ、温泉!
 ぷはっ
 ぷは~ぁぁぁ、ぶくぶくぶく…
 夕焼けの羊蹄山…。じーん…。休暇っていいなぁ…。じーん…。大きな大きな風景の夕暮れ。
 燈の灯るマッカリーナ
 さて、レストラン棟におでかけ。こんばんは。うわっ、いい造りだなぁ。
MACC5  可愛いだろ奇麗だろ、とは思っていたんだけど、もうビックリするくらいお洒落。ハイセンス。木材の質感がよくて上品。アートディレクション田中一光を舐めんなよキミら…ハハーっ。って感じ。上質な空気というのは、出会うと、自分が自然とハイになってフワフワするんで、よくわかる。
 建物中央は中庭風になっていてその向かいに厨房。ガラス貼りになっていて回廊から覗き込める。鍋釜がナベナベカマカマと準備万端。

[へべ]
 野菜への愛がしみじみと感じられる料理。月並みなフレーズだけど、北の大地に育まれた、という言葉がつくづく似合う、そんな野菜の料理がこの店の主役。コースだから組み込める小さな料理、百合根のババガレイ巻が旨かったなぁぁ。

[AQ!]
 「百合根は今が一番美味しいと思います。今日の物は11月収穫なんですが、低温貯蔵しておくわけです。そうすると、最初の内は何と言うか青臭さがある物が、落ち着いて熟してきて、数カ月の後に" 今が旨い "ってのが段々とわかってくるんですよ」
 と言う。
MACC6  百合根ババガレイ、何か鈍くさそうな2つの素材が手を携えて軽々と舞う。ウマいっ!
 全体に、「モリエール」がそうであるように、現代的で軽くキレのある野菜料理。緑がピシッと目に濃く、ときに泡をかぶり、立体的に皿の上を構成する。その華麗なプレゼンスを裏で支えるのは、野菜たちが培ってきた地味な深みや強さ。ウーン、好きな料理。
 また、そういう「キレキレの現代野菜料理」というジャンル範疇に絞って細かく見ていると、マッカリーナの料理には、所々に優しく柔和な表情があるように思われる。この穏やかさは一つの特徴かもしれない。野菜料理で言うと、コンマ小峰さんに通じるような気もするが、それより岐阜なるラーモニー山村さんの料理をちょっと思い出した。
 まぁもっとも、それは料理の特徴じゃなくて、「この季節」の特徴なのかもしれないけど。真夏に来たら、えらい凶暴な皿になってたりして。…という訳で、季節を変えてまた訪れてもみたくなるんだよん。

 ワインリストは一通り揃ってる中で、「アルザスの白」のコレクションが分厚い。そうだろうそうだろうさすが心得てますな、って感じで、風土にも料理にもよく合う。
MACC4  サルの中を見回しているうちに、ミシェル・ブラスのサインの入った皿を発見。おおおおお! さては、ウィンザーホテル洞爺への出店絡みで来道した際に寄ったのかな。ミシェルならマッカリーナ食べて面白かったろう。しかしいよいよ、北海道のフランス料理は凄いことになるな…と想像が膨らむ。
MACC3 2002年 3月 ☆☆

 *野菜の前菜:ズッキーニ、オクラ、トマト、菜の花、蓮根、ポロ葱、蕪、人参、インゲン、エンドウ/鱒のレフォール巻、山女のエスカベッシュ・トマトソース、豚頬肉煮込
 *焼玉葱、ビネグレットソース
 *コーンスープ
 *煮込豚のパネ焼、焼茄子・キャベツ・牛蒡・筍・ジャガ芋"洞爺"の肉ジャガ風・スプーマ
 *焼林檎と林檎ムース、グラス
 *プチフール:ショコラ、胡麻チュイル、アプリコ、マカロン
 +Veuve Cliquot (glass)

[へべ]
 あんまり美味しかったので、当家必殺最高の賛辞、「即ウラを返す」の挙に出ることにしました。翌日早めのランチ。テーブルもほぼ一杯のところを「なんとかして」いただいた。かたじけない。昼はまた、笑っちゃうくらい景色が見事。煮込豚のパネ焼がしみじみ旨い。いいことしました。

[AQ!]
 前夜、食事の途中からもう、「もう一食、食べたいよ~!」と盛り上がり、気のいいメートル氏におねだり。「あ、一応満席なんですが…」と言いながらも目の端がウィンクモードになっていた(ような…)「アンコール!!」と叫ぶ時だけ元気になるリスナーも如何なものか、とか思いつつも、ワシらのアンコールは魂の叫びである(何のこっちゃ)。…ま、ともかくも、上手くテーブルをやり繰りしていただいたようで、感謝感激。
 何でしょね、またこれが、翌日にレストランのエントランスに再び立つ、って妙に気持ちがいいんだ。まぁ、「美味しいからウラを返し」てる訳で、すなわちハッピーに決まっとるざんしょ、って理屈ではあるわけだが。
 爽快以外の何者でもない鮮やかな風景を望む昼食の席は、おそらく札幌あたりからであろう割と若めの食いしん坊たちで続々と埋まって行く。二日目の方が快晴で、雪の裂け目から春が雄叫びをあげている。
 ポロ葱・グラチネが表メニューで、玉葱・コーンスープが裏にあたるのかな。いずれがアヤメかカキツバタ。コーンも収穫からちょっと寝かせることで、密な旨味が乗ってくるそうである。
 の、ジューシーさに脱帽。
MACC4 2004年 7月 ☆☆

 *ウニのフラン・毛蟹・鮑・ウドとフォアグラのテリーヌ・ふんだんな夏野菜の前菜
 *塩茹でブロッコリー、ベーコンドレッシング・マヨネーズ
 *メイクインの甘味ヴィシソワーズ、揚げじゃが添え
 *時不知のポワレ、ぬめりのある野菜ソース、小大根添え
 *イベリコ豚と大根のキャラメリゼ、焼人参・ズッキーニ・茄子、泡がけ
 *桃と寒天、シャンパンがけ
 *アナナのブラマンジェ、フロマージュブランのグラス
 +99 Morey-St.Denis En la Rue de Vergy / H.Perro-Minot

[AQ!]
 お互い見覚えのあるメートル。
 ひたすらに鉄板を磨く“彼女”(いや、名も知らぬコミの人なんですが、延々と丁寧に鉄板を養っている。フランス料理の深さと怖さを再確認しました。後からやって来て慈父のように見守る菅谷シェフも、絵になり過ぎ(笑))
 わはははは、何とかまた来たぜマッカリーナ。北海道中の野菜が萌える夏に。

 …と言う訳で、まずはまっかり温泉。呑気な客だ。まぁゆっくり温泉に漬るために寄り道はなるべく減らして真狩入りしたのである。ここ数日の道央は悪天候で、今日も雲が厚く、露天風呂から羊蹄山の山頂付近は望めないのが残念。
 …おっと、でも、京極町ふきだし湧水の公園には寄ってきました。これは大した名水なのである。凄い勢いで湧いているのである。ウィンザー洞爺のブラスも京極町の水を(も)使っているのである。美味しい水です。
 マッカリーナの前庭にあたる世界の百合園では、幾つか開花している百合もあるが、大部分はまだこれからのようだ。その百合園内コテージが今回もワシらのお宿。
 そういえば、百合園コテージに泊まってるんだよ、と言うとマッカリーナのスタッフ(誰だっけ)が怪訝な顔をしてたけど、あれは何だったんだろう。マッカリーナ宿泊棟(滅多に空きがない)に空室でもあったのかなぁ。
 夏の北海道にマッカリーナの緑の屋根が映える。…と書いてみるが、実際そうだが、比べると「景色の中のマッカリーナの見映え」は冬の方が一層チャーミングだったかなぁとも思われる。冬、悪くないすよ、お客さん(笑)。

[へべ]
 夏のマッカリーナ、花咲くユリ園
 マッカリーナ泊まりもきっと素敵なんだろうけど、あのちょびっとの距離をフラフラ歩いていくアプローチが捨てがたいよねー。食前にせよ、食後にせよ、ちょっと歩いてみたいような気持ちになるもんで。

[AQ!]
 夏の北海道を満喫する。凝ってるモノは凝ってるが、ブロッコリー(ブロッコリー茹でて出す…だけ)メイクインなど手離れのいい皿も多い。
 季節のせいなのかシェフの年輪なのか、前回よりも大らかさやおおどかさ…懐の広さを感じる。
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  ミシェル・ブラス トーヤ・ジャポン Michel Bras TOYA Japon
  
北海道虻田郡虻田町字清水 0142-73-1111 www.windsor-hotels.co.jp
11:30~14:00/18:00~21:30 月・火昼休
depuis2002 Chef: アレックス・ブルダス(1972-)/横須賀雅明 ~ ヨアン・ユー ~ ジェームス・エドワード・ウイルキンス ~  サービス: デルフィン・ブイヨン/加茂文彦 ~ (敬称略)

・ ウィンザーホテル洞爺にミシェル・ブラスが進出 (2003)
 ミシェル&セバスチャンのブラス父子が真剣に取り組む素晴らしいレストラン。しかし、それとともに、この地で「アレックス・ブルダス Alexandre Bourdas が偉大な仕事をした」ことを、ボクたちは覚えておくといいかもしれない。 (2004)

 初代料理長アレクサンドル・ブルダス氏の契約が満了し、2代目としてヨアン・ユー氏(本店スーシェフから…とか聞きました)が就任されたとの由。第2フェイズに入ったこの店のこれからの展開が楽しみ。アレックスは、昨夏本人から聞いた所によると、NYや香港からの破格な引合いもあり迷っていたようだが、どうやらフランスに戻って自分の店の開店準備に入るらしい(「パリは嫌い」と言ってました)。この辺りは、彼のサイトに注目あれ。 (2005)

 アレックスのサイトによると、Bourdas氏はHonfleurに自らの店を開く準備に入っているそうです。 (2006)

 アレクサンドル・ブルダスの新店は何と、「サ・カ・ナ」! (Sa.Qua.Na : Saveurs.Qualite.Nature)  (2006)

 「ミシェル・ブラス トーヤ・ジャポン」は2007年1月に、3代目となる新料理長英国人ジェームスを迎えるとのこと。 (2006)

 立ち上げ時から日本側シェフを勤めていた横須賀雅明氏の独立新店オープンが決まったようです。「MiYa-Vie」(札幌市南6西23 011-532-6532) (2007.8)

 2009年に四代目にあたる新シェフが着任するそうです。

 本店 Michel Bras の話はこちら。

2003年 3月 ☆☆

 *コックムイエ、人参ピュレ
 *3つのスプーン:
  玉子マスタードと青豆、フォワグラピュレ柑橘、カリフラワーとフロマージュ、ナッツ
 *Le Gargouillou autour de l'hiver; feuilles, racine et fruits
 " Evasion & Terre "
 *comme une creme a boire; une soupe mousseuse de pain & anchois, croutes de tomme d'Aubrac, caille de vache, capres, gomasio...
  (チーズ薄焼香草フロマージュサンドと野菜出汁牛乳アンショワボワ)
 *Sur des jyagaimo au bouillon, le filet de 黒鰈 poele, serori et poivre noir
  (黒鰈ポワレ、ジャガイモダイス、赤い線、コショウ)
 *Le Foie gras de canard poele, purees de betterave et de pommes, le jus des peaux et des pepins, des miettes d'oeuf durs et pain pour assaisonner
  (フォワグラ、ビーツの薄切りとピュレ、林檎)
 *Le poitrine de pigeon de Bresse rotie; eclats de yurine et feuille de ta-sai, jus d'abats et beurre d'oignons piquant
  (仔鳩ロティと百合根、サルミとバター玉葱のソース、エピスとター菜)
 *Les fromages de notre Region
  (北海道産はルーサン、ティモシー...)
 *フロマージュのミルフィーユ、キャラメルのパリパリ、焦がしバターソース
 *例のミニャルディーズ
 *例のショコラとレのリキュール
 +Ratafia (glass)
 +Sureau (glass)
 +98 Gevrey-Chambertin Poissenots / Geantet-Pansiot

MBTO2 [AQ!]
 ウィンザー洞爺ブラス美山荘が入るらしい。…大ニュースであった。正直、聞いた時は、おったまげた。ボクら食いしん坊の心の奥の院、それこそ本当の本物の、トップオブザトップスの二軒である。そしてまた、言えば、数多あるレストランの中でも、おおよそ支店展開など「しなそうな」二軒である。
 そして、正直、聞いた最初から、尋常ならざる期待とともに、尋常ならざる不安感を覚えた。理由は考えると多岐に渡るんだけど、何つーかやっぱ北海道のリゾートホテルじゃん、「ボキューズ吉兆」でいいのでは?、と思えてくる。「でいい」じゃなくて、「がいい」、かな。もうちょっと凝っても、「ゲラール菊乃井」くらいにしとけば、って。わかりやすい、って。
 ブラス美山荘。極端に言うと、ブラスはフランス料理ではなく、美山荘は京料理でない。そういうような、それぞれのジャンルでの「異端性」を少なからず持ちあわせた店である。そんな店が、コンセプトを明快に打ちだした個店ならともかく、ホテル内レストランとして進出するのはどうなのだろうか。"洞爺のエクトラオーディネルな自然に対するにエクストラオーディネルな店を持ってくるのだ" とゆー説明は、美しき理想的説明として伺うことは出来るのだが、それは果たして現実と結実できるのか。「フランス料理とはこれこれこういう物でブラスの料理はこう、京料理はそういう物で美山荘の料理はこう」という知識認識が、ブラス・美山荘を楽しむ上で必須であるという訳ではないが、さりとて、「3つ星のフランス料理なんだろ、だろだろ??」ってだけの客にとって、これはどうなんだろう。ブラスはサービスのシステムからして、オーソドックスな豪華フレンチとは趣が異なるしなぁ。
 …ってのが事前知識…じゃなくて、行く前の思うところ。まぁ、応援してたインディーズの歌手のメジャーデビューが決まった、とか、好きだったアングラ女優が蜷川に準主演もらった、とか、のような心映えである、とは言える(^^;)。いや違う。が。
 で行ってきました。結論を引っぱるのもアレなんで先に述べてしまうと、「尋常ならざる期待」に応えるべく「尋常ならざる尽力」がなされたのが伝わってくる店であり、素晴らしい時間を過すことができました。多くの不安は霧消した。ホテル経営陣・ブラス・美山荘は、「きわどい賭けに勝った」と称賛されるべきであろう。
 ただま、すべてが払拭されたわけではない。「野菜サラダがウン千円かよ」とか「筍のアクが残ってます」という類の風評を聞くと、依然としてこの店チョイスがホテルとしての「最大多数の最大幸福」性については模範解答となっているとは言い切れないし、「いつまで持ち堪えられるんだか」という経営に対する疑問の声も、真偽はともかくよく聞こえる(しかし、小泉政権・石原都政のおかげ?で爆裂的に急伸長をとげた凶悪犯罪社会においては親会社セコムの経営は絶好調、こうなると(シロート考えだが)ウィンザー洞爺の経営の手綱にも余裕が持てそうで、そういう意味ではブラス・美山荘は運が強かったか)。 夢見がちな理想主義に終わらないためにも、継続を力としていただきたきもの。
 …などとなどなどと、余計な話ではある(^^;)。

 札幌のシゴトのついでに…という恵まれた機会を得て、初訪問となった。
 温泉に入って、ゆっくりして、ゆっくり着替えしてレストランに向かう。ああ、リゾートホテルっていいなぁ。
 最上階のどん突き、透明なドアにシストルが浮き彫りにされているミシェル・ブラスのエントランス。「はい、ボンスワボンスワ」といい加減に流しながら入っていくと、「おー、ボ・ン・ソ・ワ・ア~!」とえらく気の入った応対が聞こえる。改めて視線を定めてみると、あれまこれは見覚えあるはライオールの、ブラス家は、えーと確かセバスチャンのカミさんのヴェロニク!? だっけ。
 と、初っぱなから縁起よく、再会を祝う。しかし、アジア人の顔は見分けにくいらしいが、よく覚えてたな。
 ウェイティングバー相当のサロンへ。アペリティフ、注文決定、アミューズまでこちらで。「ライオールに来てた客よ!」とお触れが回ったか、日本人サービスも恭しさが増したようだ。「いえ、ちんぴらレストランラヴァーなだけすから」と恐縮する。
MBTO3  本店には無い面白い趣向なのは、壁面の数台のディスプレイに映し出されるスライド。ミシェル本人が世界のアチコチも含め色んな所で撮影したものらしく、相当な数がある上、逐次送ってくるという。この出来が美しい。唸る。しょーじき、アート系の個展に行った程度にも、楽しめる。本当に凄い才能の持ち主だ。
 アペリティフ・アミューズは本店通り。コックムイエ「卵と私」な栞を日本語で読める。注文は2つあるムニュの1つ" Evasion & Terre "が面白そうでコチラ、それに贅沢にガルグイユーを追加で付けることとした。ま、するっしょ!
 サルに移る。本店を擬して水が流れている。これは本店ほどの情緒はないが、乙なものである。けっこう廊下に水際がえぐりこんでいて、「足下にご注意」と言われる通りだ。I川先生(やはりブラス洞爺のファンである)はいつも「誰かサービスが落ちないかドキドキ(ワクワク?)」して見ている、と言う。「開店して一番最初に落ちたのは誰々だそうですよ」というのも伺った気がするが、忘れた(^^;)。
 サル内は小ぶりだが、よく似せて作ってある。照明が、卓上でもうちょっと"キラキラっ"と見える明るさが出るといいんだけどな。
 3つのスプーンを経て、ガルグイユー冬版ライオールでは冬期は店を閉めてしまうので、言わば幻のメニュー。ジワ~ン! ガルグイユーはやっぱ、好き好き大好きとしか言いようがない。根菜バージョンとゆーのが、こりゃまたケッコーである。進むほどに溜息が出、食うほどに惜しくなり、食い終わるやいなや、次にガルグイユーに出会える日のことを考える。
 ムニュ本編すべり出しは、最近よく見る comme une creme a boire タイプにミシェルお気に入りの gomasio と、見どころ多し。
 黒鰈が見事な出来であった。軽やかな仕上がりに、身の汁がギュっと効率的に力溢れ、夢見るような食べ心地。この加熱はすごい。日本人はさすがにポワソンが上手なので、日本にいてフレンチの魚食ってて少々ウマくても騒がないのだが、これはしばらく忘れられなそうである。
 仔鳩は純粋かつ精密にロティされ、jus d'abats et beurre d'oignons piquantがとてもブラスらしい。あんまり見ないんだよなー、オーソドックスな組立てだけど、こういうソース。あ~、美味しや。
 サービス面も、ブラスの独特な感覚のシステムを何とかこなして、気持ち良い流れが作られていた。…なんて、客は呑気なもんだけど、大変だったらしいよ。ブラスのフロアの面々にも幾らか聞いたのだけど、それ以上に、札幌市内のフランス料理店では噂が色々とびかってました。「いやぁ、凄かったらしいですよ、ミシェルが来たときの"雷"。いた人みんなチビったって(笑)」みたいな。"こんなのではブラスのサービスではない!"とやって、説教、らしい。テツガクを説き、我が家に客を招いた時の気持ちを自分で考えろ、とかやったらしい。まぁ、ブラスらしい(^^;)。
 …こんな山奥で人員を集めるのだって大変だし、フツーのフロアサービスからホテルレストランサービスまで一つ山越し、ホテルレストランサービスから高級フランス料理店サービスまで二つ山越し、高級フランス料理店サービスからブラスのサービスまで三つ山越し、とか考えると途方に暮れる。ま、実際は、ブラスのサービス文脈とゆーのはカチっと出来てると推察されるから、山越しルートでなく、少々険しくても直登攀ルートを目指すのが効率的なのだろうが…
 オープンから半年以上過ぎていくらかは落ち着いてきて~ ~そんな今ごろ来て、ちょうど良かったかな(笑)。

MBTO1 2003年 7月 ☆☆☆

 *コックムイエ
 *3つのスプーン
 " Decouverte & nature "
 *Le Gargouillou de jeunes legumes, dit "classique",
  releve de graines germees & d'herbes champetres
 *カリッと焼いた枝豆のガレットの上に乗せた油子の身、
  白目大豆の煮詰めたクリーム、時季の葉と花
 *La noix de St.Jacques poelee,
  vinaigrette "comme une creme" au beurre noisette,
  cresson dans tous ses etats, noisettes et pains caramelises.
 *Sur l'idee d'une puree froide;
  des asperges de Macari-mura, creme mousseuse de truffes et huile d'amande.
 *ブレス産雛鳥の胸肉のポシェ;
  生と火を通したサラダオニオンとフヌイユ、クミンの香り
 *飲むように;
  サフランとレモンのコンフィで香りをつけたブイヨン
 *Les fromages de notre chez nous et d'ici
 *落花生風味のグレープフルーツの流れる、温かいビスキュイ"クーラン";
  オーブラックの蜂蜜のシャーベット、当地の花.
  杜松の実、胡椒、オレンジ、砂糖でスパイスを効かせ.
 *Une creme glacee a l'italienne,
  des sucres & des huiles au parfum de pistache & cafe
 *Une mousse de banane;
  des brisures de sucre, d'orange et de cacao.
 *例のミニャルディーズ
 *例のショコラとレのリキュール
 +95 Ermitage cuvee Cathelin / J.L.Chave

MBTO4 [AQ!]
 これは奇跡に近い。前回訪問から4ヶ月、何と、洞爺でのシゴトが入った。ヒャホーっ! 喜び勇んで、その後に夏休みをくっつけてウィンザー
 すきっぷすきっぷらららんら~ん、皆さんおげんこ~(お元気~~)?、と脳天気に、ブラスへ「あいむば~っく!」

 今回は夏の輝きの日も長く、入り陽は湖面キラキラと、、なんて眺望も気持ちのよいメニュー検討会@ウェイティングバーである。ちなみに入店18時半。ライオールの緯度だと夏場は20時とか20時半入店でちょうど似たような感じであったな、と思い出す。今回はグランムニュの" Decouverte & nature "。前回冬の同ムニュは、ライオールの名物メニューが多かったので目新しい皿の目立つ" Evasion & Terre "にしたが、今回は" Decouverte & nature "のラインナップに大いにそそられる。ニコニコと卵をすすって、さぁサルへ。

 フロアの諸氏と何かと一言二言、言葉をかわす。みなウヤウヤしくも慣れ慣れしくもなく実にサンパで、敢えて完璧なサービスだとかは言わないが、進化するサービスを感じる。

 ガルグイユ夏版に身体と心が喜び、しかしながらムニュ版は小さいポーションなので、カルトポーションのガルグイユ食いてぇ、と阿呆な愚痴をたれる。
 前回の黒鰈も良かったが、今回の油子がまた感動的。繊細微妙でいて活力に富んだ仕上がりのアブラコ枝豆ガレット大豆のクレームが上品かつ艶がある。素軽い一皿だが心に軽くない。
 帆立・クレソン・ノワゼットの三題噺とゆーのは、快感のある提案である。帆立の、美味ゆえにあるちょっとしたダラシナさを締めるような料理を作る人は、好きだ。
 真狩村のアスパラ(仏輸入品は惜しまず輸入して使うとともに、道産品を本当にちゃんと研究して使っている。食材の使い方に美学がある)は、最近よく見るポコッと中央で窪んだ皿に、泡をかぶったピュレとして登場。爽快。トリュフの香りがよく効いている。
 雛鳥ポシェは胸のすく快作。鶏のポシェという料理を、今まで疑ってて悪かったな、ってくらい美味い。二通りの処理のサラダオニオンにフヌイユとクミン、ってのも、つくづくよく出来ている。
 名物クーランは、グレープフーツの流れ出す摩訶不思議、夏の非常に愛らしいバージョン。

 全体に緻密でありながら力強い、ブラスらしい料理だが、更にそこに、清新であって勢いの良さを感じる。それが(北海道の)7月という季節の鮮やかさであるか、ということはあるが、更に料理を巡っての推論を遊ぶ。
 この店に関わる"シェフ"は、ミシェル・セバスチャン・アレックス・マサアキの4人。ミシェル御大みずから、来日時には数百の食材をテストし、コンピュータデータ化(ざっつブラスイズム(^^;))し、後からも次々とサンプル送付リクエストが来ると言う。
 4人のシェフの働きはそれぞれに例えば、アーティスト的だったりプロデューサ的だったりディレクター的だったりするのだろうが、その実際はわからない。「どうやってんの?」ってそのうち訊いてみようかとも思うが、所詮訊いても厨房の機微がシロートにわかる訳でもない。まぁイメージから言うと、ミシェルが作曲者でセバスチャンが編曲者、アレックスが指揮者でマサアキがコンサートマスター、って感じ?

 ってのは、ま、どうでもいいんだが、今日のこの輝くような皿々を食っていて思うのは、食いしん坊の勘(貧弱ではあるが)に訴えてくるのは、きっとこれは、通常名前の出ない2人、アレックス・ブルダス/横須賀雅明が此処で大した仕事をしているのではないか、ということ。
 もー何か、肌に感じちゃうんだけどなぁ。このレストランの印象が、前回はそうはいっても「ブラスの日本の支店に来た」って総体印象だったんだけど、今回は、鮮やかに今この場所で展開し飛翔している料理って感じ。

 という訳で、アレックス Alexandre Bourdas。実はワシはこの人の名前と顔は知っていたのだ。ゴーミヨギドフランスは5年に1回くらいしか買わないんだけど、近年購入したのが、2001版。点数動向・Le Chef de l'anneeと並んで気になる欄といえば、Les espoirs de l'anneeであろう。この欄の筆頭に取り上げられているのが、ノルマンディーはBayeuxLe Chateau de SullyのシェフA.Bourdas(当時ゴーミヨ16/ミシュラン1星)。ce jeune chef a retenu l'ecoute attentive de la nature et la passion des herbesという紹介といい、黄色い花をバックにした内向的そうなポートレイト写真といい、かなり「気になる」奴であった。
 かくして頭の何処かには格納されていた名前"Alexandre Bourdas"であるが、実は前回はこの"Alexandre Bourdas"が、「洞爺のアレックス」である、とは気づいていなかったのですよ。いやはや。
 … …それに気づいたときは(気づいたのか正確に何時だかは忘れた、この前後の頃)、椅子からずり落ちるくらいビクーリ、は、しましただ。マヌケ
 で実際問題、21世紀初っぱなのLes espoirs de l'anneeであれば当然であるが、現在売り出し中の、2つ星はすぐそこの、将来嘱望太鼓判のシェフであったらしい。しかしこれが、そこにブラスからの電話一発(かどうか知らんが)が入り、この機を自分のシェフ人生の貴重なワンステップと直感(かどうか知らんが)し、洞爺行きを決めたらしい。
 (実はMichel Brasは何が凄いって、ここが凄い。一応は名も実も備わってきているシェフに対してのこの説得力。それだけの存在感を背負ってるんだろうなー)
 そんなヒトが、だ、ドンっ、ここでミシェル・ブラスの名前のもとに、黙々と仕事をしている訳ですよ。
 もうワシら何やらわからんようなドキドキ話であるわけだが、アンタら、何が偉いって、「単に食ってみて」そういう背景がガーって感じられてくるようなシゴトをしてんだから、偉いもんですなぁ。

 ヨコスカ氏ってのがまた大したヒトらしく、レジス・マルコン2(その頃にアレックスと知りあってんのかなぁ?  &  レジスも地味にいい日本人育ててますなー)、でアチコチ行ったあとアレックス@Le Chateau de Sullyスーシェフとして3年やっていたと聞く(このキャリア、凱旋帰国して銀座あたりで泡スポンサーみつけてシェフでございとチャラチャラと売り出して…なーんてのでも少しも不思議でないのだが)
 などなどあんまり書いて贔屓の引き倒しになっても嫌なのでここらでやめるが、やっぱ、食いしん坊としては、アレックス/マサアキの名前も併せて是非覚えておきたい、とは思わされた今回の洞爺であった。

 さてところで、今回、ワインは95 Ermitage cuvee Cathelin / J.L.Chave。ぎょえ~! 見境いなく頼んでしまいました。…なんて、この辺の話は「あんまし書くな~」って怒られそうだな。6本向こうから到着して、この時点で「まだ5本あります」でしたか。まさに心の震えるような感動的な酒。大海のような山脈のようなワイン。お値段の方もR天あたりの酒屋で売ってるのの半額よりだいぶ安い、くらい、でした。

2004年 3月 ☆☆☆

 *コックムイエ人参ピュレ(黒胡麻、チーズ、胡桃)
 *3つのスプーン:
  菠薐草(チーズ甘カリカリ)、虹鱒、フォワグラ(桃)
 " Decouverte & nature "
 *Le Gargouillou autour de l'hiver;
  feuilles, racine et fruits
 *Un filet de nijimasu etuve;
  un "court bouillon" au beurre noisette, ti'orge, fromage blanc et feuilles de chingensai
 *Une brochette de Gambas croutee d'orange & de badiane,
  des feuilles de ta-sai, une emulsion d'huitres, saladana et anchois.
 *Cuit dans un bol a l'etouffee;
  un pain brioche, des oeufs brouilles au celeri et truffes de chez nous.
 *ブレスの若鶏のロティ、
  des meikuin "confides au gras", pousses de Tomyo au sel, un jus simple.
 *L'aligot d'ici comme a Laguiole
 *Les fromages de notre chez nous et d'ici
 *sur l'idee et le concept d'un coulant originel;
  un biscuit de chocolat tiede, compotee de banane, caramel & beurre noisette.
 *Le petit pot de lait;
  garnie d'une creme aux oeufs et caramel gras au beurre
 *例のミニャルディーズ
 *例のショコラとレのリキュール
 +95 Chateauneuf-du-Pape / Beaucastel

[AQ!]
●虹鱒エチュベには大麦のカーシャがのる
●Gambasはカレドニア産「天使蝦」
●海老は2匹が竹串で尻尾の所でbrochetteされ、太鼓橋のようなお姿で供される
●emulsion d'huitresはホントに泡だけ、牡蠣の姿無し。香りが美しい。凄い料理。
●Le petit pot de laitは、実際、牛乳を原料として薄~い容器を作り、そこに注ぎこまれたキャラメルクリームを崩して食う趣向。黒平皿にうまく広がる。
●メイクインは"かつらむき"状態。コミは大変だろうな。
●兎に角、アレックスはキレキレ。フランスの批評家どもも「洞爺時代のアレックス」の仕事を見ておかないと、後々困るんでなかろか…(ってほどの批評家、いねーか、今は)。

[へべ]
●洞爺湖の花火が見えた
●冬の根菜ガルグイユ、つくづく好きだ
●「当地のアリゴ」、まだ発展途上だが最初の頃よりはかなり進化してます、とのこと。本店の天使ほっぺたのテクスチャにはまだ及ばずながら、素朴な軽さがあって愛らしい味わい。
●とにかくアレックスの料理はいい。ブルターニュ行きのお楽しみカードが減ってしまったやんか、と思ったこともあったけど、考えてみたらブルターニュに3回は行けてなかろうから洞爺に来てくれてラッキーだったような気がする…
●それにしても送り込む刺客がこのブルダスであるというあたり、ブラスは巨大な人だと思う。バスク新時代のシェフも仰ぎ見る同時代巨匠はまずブラス、てな感じもあるし。

[AQ!]
 Le Chateau de Sullyはブルターニュ…ってか、ノルマンディーだよ、あそこ。多分。

2004年 7月 ☆☆☆

 *コックムイエ帆立(黒胡麻、チーズ、ピーナツトースト)
 *3つのスプーン:
  フォアグラ・焼カリフラワー・オレンジNIAC、トマト・アンショワ・芽キャベツ、ブレット・帆立・ナッツ
 *緑トマトとパンブリオシュのトリュフ風味、はこべ添え
 *ポアレしたツブ貝を冷まし、ヴィネグレットで冷たく仕上げ;
  ミント風味の胡瓜、泡立てたマルニエール、グレープフルーツのコンフィで苦味をアクセントに.
 *若野菜のガルグイユー“クラシック”;
  発芽豆でアクセント、野原のハーブ.
 *さっと焼色を付けた、柳の舞の身;
  レモンのコンフィで香りを付けたアーモンドクリーム、ブルグール、ムニエルにした独活とコリアンダー、オリーブオイル風味の鶏肉のジュ.
 *ラードの風味を加えローストした、豚のロース;
  ほうれん草、プルーンとグリーンオリーブ、ジュ、アーモンドオイルと牛乳.
 *落花生風味のグレープフルーツの流れる、温かいビスキュイ“クーラン”;
  オーブラックの蜂蜜のシャーベット、杜松の実、胡椒、オレンジ、砂糖でスパイスを効かせ.
 *はかない幾何学;
  サクランボのペーストと薄い葉《シガレット》、シモツケ草風味の軽く仕上げたシーブースト.
 *例のミニャルディーズ
 *例のショコラとレのリキュール

MBTO6
[AQ!]
 今年の夏休みは7月アタマに取ってしまった。暑い東京を逃れて北海道ドライブ(札幌~登別~真狩~洞爺)と洒落込む。らららん。
 今回の北海道行きは、2カ月前くらいに急に決めたんで、慌てて「ミシェル・ブラス・トーヤ」に予約電話を入れたんだけど、平日も含め、夜は満席で既にキャンセル待ちの行列が出来ていた。まぁ7月洞爺じゃそうでしょう。でもね、平日の昼はまだ空きもあるのよ。そんな訳で、成否の怪しいキャンセル待ちは止め、今回はウィンザー泊は諦め、昼飯だけ食べに行く。

 レンタカー「Toyota IST」を乗りつけ、ウィンザー玄関。…と、飛んできたベルボーイのニーチャンやマネージャ格や、玄関・サロン回りのホテルスタッフから次々と、「こんにちは~、アレ、今回は? お泊まりじゃないんですか~(^o^)」と声がかかる。「いやーブラスで飯だけなのよー、また来るからさー(^^;)」と答えるが、俺ら宿泊道楽じゃないからよく知らんが、高級ホテルってのは大したもんですなー。とくに田舎顔のベル兄ちゃんにこんな具合に覚えててもらえると、なんか、嬉しい(^^;)。

 昼は“アラカルトのみ”で、一皿の量は軽い。標準で3皿+デセールくらい。2皿で軽く済ましてもよいし、4皿とかゴーンと食べてもよい、と、昼のホテルのフレキシビリティ。上手い所をついている。
 今回は、試作の「un pain brioche jus et chair de tomates vertes, truffes noires - mourons des oiseaux」というのを、“サービス”で、ゴチになってきた。これは極めて極めてワシの魂の深部に訴える作品。まさにツボ。これはワシの末期の水、最後の一食の有力候補ではなかろか、と悩む(悩むなよ(^^;))。あ、末期の一食といえば、渡辺文雄さん亡くなっちゃったんだよねぇ。荻さんに続き、最後の大市は食えなかった…んだろうなぁ(^^;)。
 アレックスの料理は今日もまた、面白い?…うん面白い。厳しい?…うん厳しい。その両方があって“喜び”に昇華していく…そんな感じ。

 加茂さんも昼はリラックスしていて昔話などする。「アレックスも着任すぐはビキビキしてましてね、ホテルですからグリーンサラダ出来ますか?なんていう注文がも来るんですが「そんなもん出せん」…って(笑)。今ではもうテキトーに見繕ってホイって出てきますが」
MBTO5
 食後にサロンで珈琲キメて寛いでると、シェフコート男が何やら相談話をしている。アレレと見ると、ブルダス氏。「おいおい、あれアレックスじゃないの?」とヒソヒソしてたら、商談終わったアレックスこっちに来た。挨拶に来た。やれ嬉しや(握手くらいしてぇもんな)と喜んでいると、「仏語と英語どっちがいい?」(アレックスは英語ペラペラです)と聞いた後(やっぱ英語でお願いする(^^;))、「キミたちなんだって? 何かwebに書いてくれてたの、見たよ~!(笑)」って言うだよ。ほひょひょ?、と驚いたのだが、厨房の若い子がウチのページをプリントして持ってきて訳してみせてくれた、とのこと。ほひょひょ! 何か、“トモダチに託したラヴレター、ホントに読んじゃったの~!?”みたいなもんで照れ臭くもありがたいこってある(^^;)。

 ま、そんなこんなで握手して記念写真撮らせてもらって一方的に激しくコーフンした訳ですが、「2005年には契約が切れるので、ここの仕事はそれまで。その後の展開を考えなくちゃいけないんだ」とのこと。NYや香港などからの大掛かりなオファーも含め、引合いは多いのだが、「実際、まだ全然決めてないんだ」と言う。で、「ボクのこと、ボクの話については、自分のサイトが出来たからさぁ、そこを見ててよ! どんどん更新するし。http://www.alexandre-bourdas.com/だ」。
 後で見てみると、既に内容充実してるし、近況や新たな展開は次々に発表していく由。ファン必見!
 ちなみに、「本音を言うと、Parisだとか、都会は好きじゃないんだよね」とは言ってました。

[へべ]
 緑トマトとパンブリオシュのトリュフ風味泣きました。旨すぎる…。「スプーンで食べられるブリオシュ」からの発想だとか。
 アレックス、そろそろ行き先きまったんでしょうか。どこ行くのかなぁ…?

2006年11月 ☆☆

 *コックムイエ(黒胡麻、キャラウェイアニス、ピーナツトースト)
 *3つのスプーン:
  フォアグラ、キノア、人参
 *マリネした真狩産虹鱒の身、林檎、サラダ、ビーツ&クリームのように仕上げたオイル
 *帆立のポワレに海老味噌の泡、柚子風味、根セロリピュレ、ほうれん草添え
 *ブルゴーニュから、ポワレしたエスカルゴと百合根、キャベツ、オゼイユ、くるみ、杜松の実の味と香り
 *蝦夷鹿のロティ、バターナッツ+黒糖のソース、小蕪添え
 *ライオール、オッソイラティ、大地のほっぺなどフロマージュ
 *洋梨のバター煮、グラスドショコラ
 *はかない幾何学;
 *例のミニャルディーズ
 *例のショコラとレのリキュール
 +90 Corton Grand Cru / Follin-Arbelet

[AQ!]
 連休の土曜夜で、ぱっつんぱっつんの大入り満員。
 サービス陣はほとんど入れ替わったような景色だが、なかなかの働きぶりで、「考え方から構築するブラスの思想的システム性(笑)」の機能を再確認する。
 さて、ヨアン・ユー料理長の皿と御対面だが、いやぁ一回食えて良かった…というのか、2ヵ月後に迎える2007年より3代目料理長にバトンタッチ。なんと、James君っつう英国人だとか。
 もう厨房内はJames君仕切りなのかもしれないけど、料理はヨアン時代の物という理解でいいでせう。
 ブラスの料理からハッとするような鮮烈さをさらに際立たせたようなアレックスの料理と違い、ヨアンの料理は、ズモッと図太い所があって、ミシェル親父の原点を思わすような感じを受けた。
 噂の陽気なサービスMax君は、やはり今日は大忙しで飛び回ってた。鹿のキュイソンだけ具合を尋ねに来たなぁ。やっぱり外国人は日本のフツー人の火入れ観とか気にしちゃうんだろうなぁ。どうでもいい野郎どもの言うことなんか無視してりゃいいのに(^^;)。

 エスカルゴは、豚のジュとケフィアのソース。

 カルトドヴァンだけど、95オマージュはまだあったのだが7万円台まで上がっておった(^^;)。そのかわり、…オー、フォランがあるじゃんかよぉ\(@▽@)/。

[へべ]
 アレックス時代には不思議なくらい縁があって何度か訪れていた洞爺のブラス。アレックスが帰国すると、ついでに行けそうなチャンスがなぜかふっつりと途絶えてしまい、2代目ヨアン・ユー料理長の皿にはぎりぎり滑り込みのご対面となった。
 店内のサービス陣の顔ぶれもがらりと変わったけれど、「ブラス」というレストランとしての居心地、食べ心地にはみごとなまでの一貫性が感じられる。ホテル的マニュアル接客ならともかく、他に例のあまりない独特のあたたかみのあるスタイルを、しかもオーナー常駐ではないこの地でこうして実現しているのは、さすがとしか言いようがない。ブラスとは思想なのじゃー、と、あらためて思う。
 料理もそれぞれ、つくづくおいしく、あくまでブラス的。AQ評にもあるように、才気輝くアレックスの料理に対し、ヨアン・ユーの料理(でしょう、たぶん)には、もっと大地に根ざしたような、ある種安定したものを感じる。帆立の皿の、柚子の生かされ方が素晴らしい。エスカルゴと百合根の料理も、豚のジュのソースが抜群に美味しくて好き。
 この先も楽しみに、行方を見守りたい。
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  レストラン ミヤヴィ Restaurant Miya-Vie
  
札幌市中央区北3条西26丁目3-8 011-688-9788 www.miya-vie.jp
12:00~13:00(土日月のみ)/18:00~20:00 火・第4水休
depuis2007 Chef: 横須賀雅明 (敬称略)

・
 「南6条西23丁目4-23」から上記へ移転。(2017秋)

2008年 2月 ☆☆

 「HaNa」と「ToRi」
 *ミニピロシキ、黒蜜フロマージュブラン鶉玉子レンティーユ
 *ムール貝とシューフルール、強めの鶏ブイヨンに泡
 *蒸し焼きに仕上げた岩手県産南部鶏の胸肉とバターの香りを効かせたキャベツのサラダ、グレープフルーツのヴィネグレット、香ばしく揚げた南蛮海老.
 *リゾットの様に仕上げた、アサリ、ブロッコリー、アーモンド、虹鱒のポワレと、オリーブオイルの香りをつけたオムレツのピューレ.
 *蒸し焼きしたタラの身、ローストしたお米風味の玉葱のブイヨン、ター菜と山わさびのクリームを添えて.
 *MiYa-VieのタルティーヌNo6
  オリーブ風味のパンに載せた、蒸し焼きに仕上げた北広島産サッポロポークのフィレ肉、オランデーズソースと粒マスタードで煮込んだ大豆とキャベツ.
 *バニラ風味のカボチャのスープに浮かべた、軽いカボチャのケーキ、ヘーゼルナッツ風味のチョコレートのペーストと焦がしバターのアイスクリーム
 *シンプルに、
  ココナッツ風味のバナナのタルト、ライムのシャーベット、黒砂糖のシロップを添えて.
 *ジャガイモのケーキ
 +シャンパン、プラン・ぺゴー (glass)


2010年11月 ☆☆

 +大葉ソルベのアペリティフ
 *ラゼラヌー風味ミニピロシキ、黒蜜フロマージュブラン鶉玉子レンティーユ
 *温野菜茶碗蒸し、春菊ピュレ
 *軽く温めた秋刀魚のマリネ、酢橘を纏った蕪、秋刀魚のほろ苦さを加えた蕪の葉のソース、葡萄“ナイアガラ”
 *南蛮海老風味の里芋のピューレに載せた鮑、香ばしい椎茸のブイヨン、貝割れ大根、みかんの香りでアクセント
 *蒸し焼きにしたキンキの一夜干し、蕪フラン、バターでコンフィしたジャガイモ“インカの目覚め”、フェンネルとグレープフルーツ
 *羅臼産仔羊“ワインラム”肩ロースのロースト、ナスの網焼きとササゲインゲン、柚子の香る辛味大根と洋梨“ブランデー”のピューレ、グリーンオリーブと山椒のペースト
 *フロマージュとサラダ
 *南瓜のクリームを包んだミヤヴィ風蒸しケーキ、ヘーゼルナッツ、コーヒーの冷たいスープ、ほうじ茶風味のアイスクリーム
 *豆羊羹
 *さつまいもパウンドケーキ
 +93 Volnay / Remoissenet

[↓メモ版:工事中]

[AQ!]
 2010札幌旅行、二日目夜、横須賀シェフ。
 前回、昼に伺って「お、これは!?」と思って。
 シェフの華やかな経歴は知られた通り、マルコンでアレックスと出会って、後にともに就いたノルマンディーのSullyで星やらグランドマンやらを獲得、…したら、ミシェルブラス大親分に「おまえら、洞爺行かんけ?」と言われて(笑)、初代料理長コンビ。
 などあって、ピッカピカの独立を果たした訳だが、二年前にいただいて驚いたのは、横須賀さんが、まるで「ゼロにかえって」…というか、原点から料理の構築を始めているように感じられたこと。勿論、それまでに蓄積した技術とか感性、習い得たモノの考え方…といったものは100%活かすのではあるが、Miya-Vieの料理は一から創造するのだ、という気概。そう、気概ですよ!
 (ショージキのところ、ショーバイ的にだけ言えば、洞爺の廉価版とかアチコチで見た料理みたいなー、…てのを出しとけば成り立ちそうなものなのに。実際、洞爺OBには、廉価・劣化版を出してトクトクとしてる奴だっているのに(笑))

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 そこにあったのは、Miya-Vieだけの世界。隅から隅まで、視線の行き届いた。グンとまた完成度が上がったように感じる。
 そしてブッチャケで言うと、こういう、「日本」を組み込み様々な要素を盛り込む料理は、底の浅い思いつき料理…に帰着しがちな(危険性を持つ)のだが、横須賀さんが知性と感性を絞ったMiya-Vieの料理は、深く清く静かに佇むものである。

「今、(洞爺に)ブラス家、来てますよねー」
「うんうん、アレ、混むから…、ウチは横須賀さんとこオンリー(笑)」
「今回はボクも行けないんですけど、ミシェルから電話もらいました」
「そういえば夏にまた、アレックスんとこ行ってきたよー。やっとの2つ星で嬉しそうだったー。写真見て見て」
「ミヤヴィ始めてしばらく、ちょっと悩んでたんですけど、アレックスが来てくれて話をして、それはとても自信になったんですよ、やっぱり」
「シェフは今、おいくつ?」
「38です。ボク、アレックスと同い年なんですよ、誕生日も6日しか違わないんです」
「へえ!」
 本人たちはどう思ってるか知らないけど、客としては、横須賀さんとアレックスは何か、兄弟みたいなところはある(マサオさんとベルナールみたいな…)。
 二人とも、繊細で美しい極めて現代的なタッチの料理なんだけど、そういう「現代流行」的な(流行追っかけの)断面の感触がぜんぜん無い。それは、Miya-VieとSa.Qua.Naで、自分自身の料理の実現に、すべての心血を注いでいる感じ、とでも言うか。

[↑メモ版:工事中]

2012年 4月 ☆☆

 [Sa.Qua.Na x MiYa-Vie]
 *生まれ故郷アヴェロンの郷土料理“パスカード”トリュフオイルをかけて [Sa.Qua.Na]
 *蒸し焼きにした天然真鯛、スムール&カリフラワー、チェルムラ  [Sa.Qua.Na]
 *筍と長いものピューレに載せたボタン海老と洋ネギ、サワークリームで和えたウルイ、デコポンの香り [MiYa-Vie]
 *塩を利かせて蒸し焼きにしたアンコウ、若洋ネギ、道産和牛タンの“スナッケ”、ジャガイモ、泡立てたブランダード [Sa.Qua.Na]
 *空豆のフラン、カブのブイヨンに浮かべた、帆立貝とウニ、フキ、エストラゴン [MiYa-Vie]
 *フランス ブレス産鶏胸肉のポシェ、小松菜、鶏のジュと毛蟹、辛みの利いたオイルとオレンジフラワーの香り [Sa.Qua.Na]
 *リンゴ“あかね”ジュースの香ばしいメレンゲ、焦がしたビスキュイ、フラン&カラメルクリーム [Sa.Qua.Na]
 *ミニャルディーズ [Sa.Qua.Na]
  黒砂糖の器にもった、トフィー、カカオバターのクリーム
  チョコレートのムース、パイナップルと日向夏のマリネ、焦がしたメレンゲ

[↓メモ版:工事中]

[AQ!]
 20.21日に札幌「MiYa-Vie」で、Alexandre Bourdas・横須賀雅明 両シェフのコラボフェアーが催された。パンフに記された概要にある通り、

 4年ぶりの再会…
 7年ぶりに同じ厨房にて肩を並べて、料理を作る…
 今回初めて、お互いシェフとして見つめ合い、それぞれの表現…


 ということになる。

 ウチらは、レストラン関係のイベント・フェア・コラボ…の類はあまり得意ではない方で寄せてもらうことも少ないのだが、この2人の「再会」とあっては、これはもういてもたってもいられません(^^;)、伺って参りました。
 (日数・席数とも限られた企画で、凄い勢いで満席になってしまった模様。こればかりは素早い決断で良かった(^^;))

 この2人の料理は、ホントに、オンフルールと札幌でしかいただけない…(あまり誰にも似てないのよね)。 感激いたしました。「繊細」「朴訥」「香り」…。
 まあ表面のスタイルはモデルヌ…な2人だけど、これだけ「自分で考え抜いて」「自分の足で歩んでいる」現代料理が、世に、どれだけあるものか…。
 クレアティフのためのクレアティフではなくて、静かにそこで香り交わすための。
 それでいて、手離れがよくて、延び延びとしている。

 しかし、品書に、[Sa.Qua.Na]と[MiYa-Vie]の文字が並んでいると、つい、「チミたち大人しくもの静かでマジメなのに駄洒落だけは好きなのね」…と、突っ込みたくなる(笑)。

 ファンならご存知でしょうが、生年月日が6日しか違わない…という運命の2人、
「今度はチーム横須賀がオンフルールに乗り込んでコラボを…」
 という話も漏れ聞こえた、期待したいですね!

---------
 筍に山椒
 季節が来るとアレやコレや、ほんとに、考えたり試したりすごい奮闘するんですが、あまりに頑張り過ぎたときには、お出し出来る期間があと数日…だったり(笑)
 日曜には函館
 ジョスメイヤ ドラゴン
 スナッケとは表面を焼いてからオーブンに入れて調理すること


[へべ]
 スナッケ、って、そうだったのか!(と、驚く)

[番外編:オマージュ&ミヤヴィ コラボレーションディナー @ 浅草オマージュ]

2012年 9月 ☆☆☆

 [オマージュ&ミヤヴィ コラボレーションディナー]
 *茸をテーマに2種のアミューズ・ブーシュ
  ARAI & YOKOSUKA
 *鴨フォアグラ、酸漿、雷おこしをフランス料理のメソッドで
  ARAI
 *生姜とココナッツの香る冷たい大根のスープ
  真烏賊、鮑、ブロッコリーと三つ葉、オクラを添えて
  YOKOSUKA
 *蒸し焼きにしたキンキの一夜干し 蕪のフラン インカの目覚め
  フェンネルと酢橘の香り
  YOKOSUKA
 *香味オイルの中でポッシェした道産池田牛もも肉
  バイオレットフィレンツェ 山椒とグリーンオリーブのタプナード 青柚子の香り
  YOKOSUKA
 *ヴァニラアイスを詰めたムラング・グラッセ
  赤ピーマン風味のフランボワーズのコンフィチュールのアクセント
  ARAI
 *南瓜のクリームを包んだミヤヴィ風蒸しケーキ、ヘーゼルナッツ、コーヒーの冷たいスープ、ほうじ茶風味のアイスクリーム
  YOKOSUKA

[AQ!]
 札幌「Miya-Vie」から横須賀雅明シェフ(荒井さんから見て、レジス・マルコン繋がりの先輩)を招いてのコラボ・フェア。
 我々としては、横須賀さんのフェアは4月のアレックス・ブルダス・コラボ(@ミヤヴィ)に続いて今年2度目…と奇遇な年となった(笑)。
 内容は、「東京の人に横須賀シェフを紹介」することに比重が置かれていたが、見事に期待に応える饗宴!

[へべ]
 ポンデケージョ、ロマランの白と、炭の黒。泡にもよく合う、いい突き出し。やさしいぬくみとチーズの風味で、寝てた胃は目覚め、空きっ腹はなだめられる。
 シーム同窓会の3人め、学芸大の人のフランスパンもおいしくて好印象。食事中って、こういうパンがいい。(シャイだそうで帰りに路上でご挨拶)
 サンボネに思いを馳せつつ、茸アミューズ。まず横須賀さんから。グラスにジュレが目にも爽やか、残暑の日にぴったりの涼感セップ。上質のウニ(さすが北海道!)に翡翠茄子と山芋のピュレ、天に芽ネギと緑柑橘果皮(スダチ、だっけ?)。不思議にもセップが和っぽく感じられる構成。
 荒井さんのは、わあおいしい!と相好くずれまくりの、ええと、ジロールでよかったっけ?仕上げに甘い香りの香ばしいクランブルをひとふり。

ミヤヴィ 2015年 6月 ☆☆☆

 [ Yukidoke ]
 *プティブシェ
  レンズ豆、フロマージュブランと鶉の卵、黒糖と酸味をアクセントに、
 *MiYa-Vieのシンボルマークから、
  葉野菜、実野菜、根野菜を海の香りでつつみ、
 *名古屋コーチンのショーフロアをミヤヴィスタイルで、
  鮑、グリーンアスパラガス、
 *春蕪と帆立貝を浮かべたそら豆の冷たいスープ、
  キヌア、山葵の香りを添えて、
 *オリーブオイルでさっと焼き上げた時鮭
  胡瓜と大根、オゼイユのクリーム、
 *甲殻類の香りを付けたキタアカリのフラン、
  絹さやとミョウガ、ボタンエビと緑茶の香り、
 *短角牛のロースト、
  ホワイトアスパラガスとレタス、酸味の効いたクリームソース、松の実、
 *白味噌のフランとミルクチョコレートのクリーム、
  日向夏のアイスクリーム、
 *ミニャルディーズ

ミヤヴィ
[AQ!]
 青空の下、円山公園駅からお散歩して、お昼のミヤヴィへ。
 そう、今日はもう帰京日である。お昼をドンと豪華に行くことにした。横須賀シェフの繊細微妙な味覚は、昼の舌に向いている部分もアリ。…などとも言ってみる…夜に来られない負け惜しみだが(笑)。
 この8月で8年になります、だそう。
 一番奥の個室っぽい空間に通される。(楽)。

プティブシェ
 これ、オイシイんです。「人気があってやめられない(苦笑)」(笑)

MiYa-Vieのシンボルマークから
 蒸し野菜には蕗も。世界のガルグイユ兄弟中、最もツンモリしてる(笑)。

ミヤヴィ
[へべ]
 横須賀シェフ、無口で物静かな基本トーンは変わらず、少しお顔がふっくらした?
 緑と白の鮮烈な季節。蒸し野菜(箸のありがたさ!)のひとつひとつがくっきり立ち上がっている。
 運ばれてきた皿/鉢/料理の中に、またそれぞれに織り込まれた時間の流れ。
 スナップえんどう、ふき、ゴボウ、れんこん、…そしてゴボウのフラン、大地の滋味へ。

名古屋コーチンのショーフロアをミヤヴィスタイルで
 皿の登場時にゆずやスダチや山椒がぱっと香って、それから…
 この皿では青柚子。

[AQ!]
「白と緑が多いですよねえ、春から初夏でしょか」…より一層の横須賀さんシーズンか(笑)
 鶏+鮑は「ミヤヴィの定番」と言う。世界観。鶏を巻くソースには鮑の香り。鮑の肝の扱いも綺麗にコントロールする「スタイル」感。

春蕪と帆立貝を浮かべたそら豆の冷たいスープ
 キノアに山葵・葉山葵、ヘェ〜。これはアリ。空豆に蕪もありそうで無い展開、ワシら好き好きスペシャルなキャスト。とっても美味しい。
ミヤヴィ
[へべ]
 そら豆のスープに、カブ!
 試行錯誤の(元々はえんどう豆のよう/今日はそら豆)末にたどり着いたという、その蕪の生き生きと鮮やかなこと。AQと顔見合わせて、「カブ大王だねー」と、にんまり。
 浅い火入れのものと、じっくり火を入れたのと2色のカブに、豆に、豆苗。そこへ帆立、が旨味と香ばしさを与えつつ、そっと寄り添う。キノアわさびも新鮮。

オリーブオイルでさっと焼き上げた時鮭
 卓上のファイル(昔の学校の出席簿みたい)には、「本日のメニュー」に続いて主な料理のメモが綴じられている。
 でき上がったものを食べていると自然に湧いて出たような静かな調和を感じる横須賀さんの料理が、実は意外なほどの試行錯誤の末にあることを、そのメモは伝えている。豆に合わせたカブにしても、ソモンオゼイユの胡瓜と大根にしても。
ミヤヴィ
[AQ!]
 胡瓜は叩いて塩揉んでオリーブオイル。「やっぱりソモンオゼイユはよく出来てるんだなあ、と(笑)」

 卓上にコースの料理などについての冊子が置かれている。最近流行の「シェフのポエム」…な類の奴はうーんどうか…ってのもあるけど、こちらのは素朴なレシピ練り上げ記録メモで、楽しく眺めて次の皿を待つ。「なるほどソコか!」などと言いながら。サイトにもけっこう上がってますわね。
 「ソモン・オゼイユ」は、テーマというより背景。実際、制作メモによると「鮭+胡瓜」からスタートしている料理だそうだ。

甲殻類の香りを付けたキタアカリのフラン
 料理はマダムや厨房の若い子が運んでくれる。最近の厨房はどこも「スラっとした男の子」が増えてるなー(^^;)。
 キタアカリフランに甲殻類…実に旨そう、と臨む皿のトップノートで、茗荷と緑茶の香りが美しく交わる。うわ~、こりゃエエわ。「和食の人の歯噛みが聞こえる(笑)」とか冗談を飛ばしながら…(^^;)。
 一皿の中でも、鼻香りから食べ香りへ、展開がある。
ミヤヴィ
短角牛のロースト
 メニュー上ジャージー牛が、本日は道産短角牛に差し替え。
 松の実、レテュ、白アスパラ…→一つの世界。いつも思うが、アレックスと横須賀さんの2人は似てるとこも多いけど、「他には」似てるヒトが少ないよなあ(笑)。
 バターでこんがり香ばしい白アスパラ…の仕立ては、「良くある」けど「ミヤヴィでは初めて」だそう。

 そのアレックスの「サカナ」は建物が古いこともあって、今年中に数ヶ月の改装がありそうだとか。
 …となれば、日本にも、ま、来そうですね♪

 横須賀さんの料理をいただいていつも思うのは、一種意外な、「家庭感」というかファミリアルな感じ。
 「ミヤヴィ」は一義的には、洗練された・モダンの・先端的ファインダイニング…であるのだけど、「そういった」タイプの店の中では際立って、ワタシには「家庭的親密さ」を思わせるところがある。
 それは表面的には、お箸のセッティングであるとかツンモリした鉢の眺めであるとか穏やかでケレンのない味わいであるとか、ということもあるのだが、更に深いところで何か、ホッとする家庭的風景…が見えるような気がする。
ミヤヴィ
 この奥のスペースの小窓の外は、建築材でもほっといてあるのか、不思議な石の眺め。カルナックのドルメンみたいだ(笑)。

 お勘定。
 しかし札幌はどこも、「交通費の元が取れてしまうやんけ(^^;)」…って感じなんすよねー(^^;)。

SaQuaNa x MiyaVie 2016年 3月 ☆☆☆

[Sa.Qua.Na x MiYa-Vie]
 *生まれ故郷アヴェロンの郷土料理“パスカード”トリュフオイルをかけて [Sa.Qua.Na]
 *香ばしく揚げた筍と蒸しあげた鮑、自家製パンチェッタ、ライムの香り [MiYa-Vie]
 *ボタンエビのベニエ、香味を利かせた豚肉“サルミ”、ポワロー、クミン [Sa.Qua.Na]
 *蒸し焼きにしたアンコウ、ココナッツを乳化させたクリーム、ほうれん草、セロリ、ライム [Sa.Qua.Na]
 *山独活のフラン、蛤、セルフィーユと日向夏の香り [MiYa-Vie]
 *ゆっくり火を通した名古屋コーチン、ピストー、フォアグラ、大根、泡立てたオリーブ風味のブイヨン [Sa.Qua.Na]
 *牛肉のロースト、“アイゴブイドー”、ジャガイモと白花豆、パセリと燻香のオイル [Sa.Qua.Na]
 *ハーブを利かせた“ファルスー”ラビオリのパート、カンタルチーズ、ソーシス [Sa.Qua.Na]
 *カカオ/パッションフルーツ/カラメル/シャンティー [Sa.Qua.Na]
 *ギモーブ/デコポン/ヴァニラ [Sa.Qua.Na]
 *ミニャルディーズ [Sa.Qua.Na]
 +Chinon Rochette Pascal Lambert
 +Domaine des Dimanches Ce Blanc Vin de France
 +Domaine Léonine - Les petites mains
 +06 Vacqueyras Les Aubes / Santa Duc
 +12 Monbazillac Lou Vieil

SaQuaNa x MiyaVie
[AQ!]
 いよいよQua.Na?
 札幌旅行の「動機」がやってきた。
 Sa.Qua.NaのAlexとMiya-Vieの横須賀シェフのコラボである。

 卓上に「友情」と名付けられたメニューが置かれている。
 まあコラボ全盛の昨今であるけど、この2人のコラボの「特別な感じ」は半端ない。
 一回目の [Sa.Qua.Na x MiYa-Vie] が行われたのが2012年。「再会」という名のコラボであった。
 2014年にはオンフルールのSa.Qua.Naに横須賀シェフが赴いて、開催された。これは日にちが難しくて行けなかったんだよなー。
 そして今回。律儀な2年ごとの開催となったが、実はこの時期、Sa.Qua.Naの店舗が新装に近い大改装の工事に入っており長期休業している。コラボフェアとしては「ちょうどいい」巡り合わせとなった。そのため、タップリ4日間、催される。(その余裕があってか、今回はSa.Qua.Naサイドの皿が9品!)
 そんな訳で聞きつけてすぐに予約(…まあ札幌は「何でも機会があれば」すぐに行きたい町…であるけど(^^;))。
SaQuaNa x MiyaVie
 フロアはレギュラー陣に加え、洞爺一門の同窓会になっている♪ 厨房もそうなんだろう。
 ワインはペアリングの用意あり。
 お馴染パスカードで宴は開く。「パリのパスカード、行ってきましたよ~♪」など言いながら。
 トリュフの香り立ちのいい甘やいだノーマル版は、不思議な世界へ誘うピッタリのガイド。

 好きな2軒の店なので、ま、日記記述的には承前というか前記参照なハナシが多いのだが、何回繰り返しても、この2人って独特だなあ…というのがしょーじきにはいちばんの感想になる(笑)。
 それもまたこちらの独特な感想(笑)かもしんないけど、この2人って、2人は似てて、そして他の誰にも似てない、よなあ。
 わかりやすい色彩で言えば、 白・クリーム・緑・黄緑・黄色・茶色…をモザイクに塗ってったらこの2人?
 仏料理における柑橘の活用…は多くに見られるけど、この2人の持ってきかたのセンスって何か違う。ハーブもそう。
 食材のミネラルの襞が細密に織り成される感じ。
SaQuaNa x MiyaVie  で、それは横須賀シェフブログなんか見てもわかるけど、極めて知的論理的に構成されてるんだけど、客としていただく時に、すんげー自然…というか天然から来てる感じなんだよなー。天然にして他に似ない世界。
 スタンスの見え方についてもそうで、だいたいモダンガストロの最前線にあるものはすんごい意思の力が、意地のようなものが皿の中に渦巻いているものだが、この2人の料理はもっと風のようである。いやアレックス・横須賀さんもすごい意思力だとは思うんだけど、

香ばしく揚げた筍と蒸しあげた鮑、自家製パンチェッタ、ライムの香り [MiYa-Vie]
 深みのある皿にツンモリと春が積み上がる。
 横須賀さんは深鉢大王(笑)。埋もれた中から湧いてくる感覚・かき混ぜる感覚・食べ進む感覚…など毎回楽しませる。
 筍は食べ進むと展開する。強い筍の香りとパンチェッタ。ライムは「山椒の代わりのようなポジション」。

ボタンエビのベニエ、香味を利かせた豚肉“サルミ”、ポワロー、クミン [Sa.Qua.Na]
 これは超ブッチャケれば、海老フリャ~のミートソース♪
SaQuaNa x MiyaVie
蒸し焼きにしたアンコウ、ココナッツを乳化させたクリーム、ほうれん草、セロリ、ライム [Sa.Qua.Na]
 これはSa.Qua.Naで出してる
Lotte pochee au citron vert : liveche & coriandre, un bouillon chair a la noix de coco & huile de Combava
 のヴァリエーションかな。
 これよりココナツがずっと表に出て、ココナツクリームに浮ぶような仕立て。
 ここでも表面に垂らしたのはカフィア・オイルだっけ。

山独活のフラン、蛤、セルフィーユと日向夏の香り [MiYa-Vie]
 こういう仕立て、こういう取り合わせ、こういう風味…は横須賀さんのテーマ的なものを感じるほどいつも訴えかけられてくるのだけど、この一品は大傑作じゃなかろか♪
SaQuaNa x MiyaVie
ゆっくり火を通した名古屋コーチン、ピストー、フォアグラ、大根、泡立てたオリーブ風味のブイヨン [Sa.Qua.Na]
 白い世界。
 白と緑…とかサカナの世界だよなあ、っつってたらホントにシロとミドリ(^^;)。
 プーレポシェのピストースープ仕立て…みたいにゃーの洗練版だけどどえりゃー旨い。でゃーこん…大根も信じられないくらい合ってるがや。
 …と名古屋コーチン風に感想を書いてみました♪

牛肉のロースト、“アイゴブイドー”、ジャガイモと白花豆、パセリと燻香のオイル [Sa.Qua.Na]
 “アイゴブイドー”って何なん?…聞こう聞こうと思って忘れてもうた(^^;)。
 ブラスのメニューにも現れるが、大蒜スープ仕立てかなんかのことみたいなんだけど。
 「日本の牛だけど旨い」は、へべ。
 白花豆が素晴らしい。また品書に現れないが、エノキの先っちょ…みたいな茸がいい仕事。
SaQuaNa x MiyaVie
ハーブを利かせた“ファルスー”ラビオリのパート、カンタルチーズ、ソーシス [Sa.Qua.Na]
 オーベルニュ風チーズ料理。“ファルスー”って言うそうだ。
 ラビオリの中がハーブリッチでイイ。

カカオ/パッションフルーツ/カラメル/シャンティー [Sa.Qua.Na]
 ちょっと美術館調。
 ブラスのパティシエ上がりだからねー、アレックスはデセールも楽しみ。
 デセールの段はくっきりハッキリと隈取られた味。

ギモーブ/デコポン/ヴァニラ [Sa.Qua.Na]
ミニャルディーズ [Sa.Qua.Na]

 ギモーブはでっかい粉フリ饅頭調、ミニャルディーズは「これでも小菓子なんです(笑)」と現れる柑橘ケーキサイズ(食べると極端に軽い)…と、そんなとこでも驚かしたり。
SaQuaNa x MiyaVie
[へべ]
 山独活のフランと名古屋コーチンは、すでに走馬灯を回っているような…。
 一皿ひと皿が、アレックスと横須賀さんの対話みたいでした。

 この二人の料理のことを思い返していると、なぜか背景が新緑の水辺みたいな、やさしい明るい緑の情景になるのです。
 そして、料理人という孤独な道をあたたかく照らす灯火のような友情のことを思って、ちょっと泣きたいような心もちになってしまって、そしていつもまともな感想が書けないのでした…。

[AQ!]
「2人の皿が会話してるような印象でした…」
 と漏らすと、横須賀さんが隣のアレックスにバババ…と伝えてくれた。するとアレックス、
「ハッハッハ、20年も一緒にやってるからネ!」
SaQuaNa x MiyaVie
 そんなこんなの帰り道、へべはだいたい決まって「やっぱり花に埋もれた仔牛よね…♪」と言い出す。
 何か、というと、2001年Gault et Millauでアレックスがエスポワ・ドラネに選ばれた時のポートレイト写真のことだ。
 へべによると、アレックスのナニカがとてもよく写っている写真だという。そんな気もする。

 ちなみに2001ゴーミヨ、シェフドラネがレジス・マルコン、トックデクセプションがマルク・ヴェイラだ。
 地方フランスの黄金期だなあ…の感慨もあるが、こうして脈々と文化は続いて行く。
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  メゾン・ドゥ・サヴォア
  
札幌市中央区N1W15大通りハイム1F
12:00~14:00/18:00~21:30 月休
Chef: 小原敬 サービス: マリーテレーズ小原 (敬称略)

・ 古くから札幌にフレンチの火を灯し続けている名店
 2000年12月29日、オーナーシェフ小原敬氏は店を閉める。2001年8月、東京は大崎に「Ohara's Restaurant」を開店。

1998年 2月 ☆

 *アンチョビのミニクロワッサン、玉葱のタルト
 *ブーダンノワールのラビオリ
 *揚げたブランダードモリュ
 *仔牛骨付スネ肉の煮込、パイナップルの香り
 *ホウボウのブイヤベース風
 *温かいショコラとグラスドココ
 *杏のクラフティ
 +82 Ch.Montrose

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  モリエール Moliere
  
札幌市中央区宮ヶ丘2-1-1ラファイエット宮ヶ丘1F 011-631-3155
11:30~14:00/17:30~20:00 水休
Chef: 中道博 (敬称略)

・ 中道博シェフの才気走る尖鋭な料理

MOLI1 1998年 2月 ☆☆

 *サーモンマリネと季節の野菜/茸のスープ、カプチーノ風/香草のニョッキ
 *フォワグラと石川芋、三ッ葉添え
 *アブラコのポワレ
 *詰め物をした鶉、ジャガイモのグラタン添え
 *温製ショコラ
 *ミニャルディーズの盛り合わせ
 +91 Ch.Haut-Marbuzet

[AQ!]
 才能がきらめいている、とか言いたくなる料理。

[へべ]
●華のある料理。心に残る。コース仕立てにしてある意図が食べてみて得心がいく、という感じ。王道、とか、贅を尽くした、というタイプではなくて…なんかちょっと、恋に落ちてしまいそうな料理かも。
●北の魚アブラコの力強い味わい。そして忘れられないのが、鶉の付け合わせの馬鈴薯グラタンの旨さ!
●北の地によく似合うあたたかいビスキュイショコラ。

2003年 3月 ☆☆

 *グリーンピースのスープとヘーゼルナッツのチップス
 *玉葱とベーコンの熱々タルト
 *トマト風味の半熟卵とトマト/タプナード風味のムイエ
 *ジャガイモのニョッキ、バジルの軽いクレーム
 *帆立のソテ、菠薐草とレンズ豆のサラダ添え
 *真狩産ポワローのムニエル
 *紅茶風味ソルベ
 *牛ヒレ肉のグリエ
 *真狩産グラタンドーフィノワ
 *泡かぶりショコラ
 *エストラゴンのグラス
 *パンプルムースソルベ山葵添え
 *マンゴークレーム、タピオカ添え

MOLI2 [AQ!]
 よく晴れた札幌。ふんだんに光の入るモリエールのサルは「爽やか」という言葉がピッタリである。この昼食、当初は「ラ・サンテ」にでも行ってみべいか、と思っていたのだが、札幌入りして電話してみると「ランチ営業は土日のみ」との残念なお答えで、どうしようかと迷ったが、大御所モリエールにお願いすることとした。
 それにしても、何とも鮮やかで心を魅く現代的な料理が続く。ホントーに奇麗で目の前に置かれる度に「キャーっ」て感じ(←何だソレ)2003年的な目で見て「おおイマドキな」眺め、と理解されそうな切り口の魅力であるのだが、振り返ってみると、モリエールって10年前から既に「結構こんなの」なんだよね。
 素材からの料理の切りだし方やプレゼンについての中道シェフの先鋭性・時代的早さについては、後からもっともっと語られるべきであるかもしれない。もっとも店のカードには「料理人は食材にほんのちょっと手を加えるだけで…」的なことが書かれており、長く成功している料理長殿は余裕綽々でござる、と感じられる所。
●「マッカリーナ」プロデュースの仕事があって真狩とは縁深いのか、真狩産食材が豊富で、何となく懐かし嬉し
●アミューズの一つはコックムイエの変奏曲、時代の嗅覚鋭し
●繰り返しになるが、グリーンピーススープ・ニョッキ・帆立・ポワロ・牛ヒレなどの眺めは色彩を含めて、とても美しい。日本で最も皿の眺めの奇麗な店の一つと思う
●味覚面も、堂々とした調理とヴィヴィッドな食べ触りで、満足度高し。人によっては塩をはじめとする味決めのちょっとバラつく所を指摘するかもしれないが、ワシ的にはこのくらいポリシーがはっきりしていると、気にならない
●月曜の昼なのに、満席近い入り。高年齢層も含めバリエーションに富み、楽しい相客さん
サービスは相変わらず、割と淡々
MOLI3パンプルムースと山葵は、香りが上手く繋がっていて面白美味しかった。こーゆー時には日本人には「山葵」って、"イメージ"が付いてしまってるが、何も知らんガイジンにプレゼンしたら楽しいだろうね。
「この緑色の物は、山の中の清流に生える水草の太い根を取ってきてすり下ろしたものなんだ。ワサビって言うんだぜ」
…なんて初めて聞いたら、すげーファンタスティックな想像が膨らむのではなかろか。ま、日本人的に「刺身じゃなくてグレープフルーツシャーベットに、ですかい」ってのも、面白くはあるわけだが
(ってゆーか、最近、西洋料理に山葵を使ったりする「工夫」がまたしても流行ってるのだが、なかなかこういう風に面白がれる例に出会わない。きっちり考えられていて美味しければ、楽しいものなのだが) [へべ]
 昼のモリエール。店内も皿の上も明るく華やいで、どっさり残る雪を眺めつつも春の到来(と久々の再訪)を喜び祝う気分に。なんとも、華のある店です。グリーンピースのスープに添えたヘーゼルナッツのチップスの香ばしいこと!コックムイエの変奏曲。嬉しくも美味しい&控えめな量で本家より食べやすい。真狩ポワローの赤ワインビネグレットの薄紅色の美しいこと。びっくりしたのが牛ヒレ肉のグリエ。分厚いグリエの断面を上に見せた盛り付けの鮮やかさ。普段めったに選ばない皿ですがこれは旨かった。
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  モリエール カフェ 降っても晴れても  Moliere Cafe
  
札幌市中央区北4条西6丁目3-3六花亭 011-221-2000 sapporo-molierecafe.com
11:00~16:00/17:30~20:00 水休
depuis2015

・
Moliere Cafe 2016年 3月 ☆

 *モリエールのサラダ
 *シュー・ファルシ
 *クネルのグラタン、蕗の薹リゾット
 *クレームダンジュ ハスカップソース

[AQ!]
 今日の目論見はズバリ、日帰り温泉。
 ざっと見るところ、やはり札幌からは定山渓でしょか。
 直通バスの12時半発を予約した(じょうてつバスに電話するだけ、簡単)。

 行き先は決めたが、昼メシは市内で済ましていく感じかなあ。…となると、駅の近くで11時から食えるところ、なんてのが都合良い。夜はゴチソウなので、あまり腹モタレしない軽快なのがいい。
 ちょろっと調べてみると、おお(発想的には)灯台下暗し感もある、ちょうど良さげ…なのがあった。
 かの、あの、モリエールのカフェである。
Moliere Cafe
「Moliere Cafe 降っても晴れても」
 昨夏のオープンらしい。場所は札幌駅前、六花亭本店の9階に入っている…とーぜん、眺めはよろし♪

 Aランチ・Bランチ・アラカルト・本日の料理…から見合わせて注文。(ここのA・Bはデセール以外の皿数合ってるので頼みやすい)
 いかにもモリエールらしいプレゼンのサラダは、温泉玉子・ハム・ポテサラも潜んでて豪華、更に後からコロッケを持ってくるのが可愛嬉し。
 シューファルシは、キャベツ丸ごとの炊き上がりをプレゼンしてから、カットして卓上へ。
 クネルグラタンには、後から蕗の薹リゾットを添えてくれる(これはナカナカにグヒグヒな組合せ♪)。…更には、これはサービスだろうが、シューファルシにもひと口くれるw。
 まあ何と言うか、随所に、気が利いていて感じが良い。まさにそーゆーとこに、「さすが中道さん!」って感じ♪
 クレームダンジュも鉢からドンとよそうスタイル(割と…かなり…癖になって目当てで来るヒトが出そうな…クレームダンジュ!)。
Moliere Cafe
[へべ]
 予約がおすすめの人気カフェの平日ランチは、さすがに女子率の高いこと!
 定番のサラダは盛りつけの華やかさや野菜の新鮮さに加えて、白ごま塩、黒オリーブ、レモンコンフィチュール…などの薬味?類も適宜配置されているのも楽しく、行き届いた構成。ポテトサラダはメークイン系の「さやか」、温泉卵の的確な固さもグッドでした。
 メインはどちらも日替わりバージョンで。
 ふわっふわのクネルグラタンの甘海老ソースがお見事! これを後追いで供される、蕗の薹リゾットにからめていただくと、これまた幸せ~。
 デセールは、フロマージュブランに生クリームという北海道自慢の乳製品にハスカップの酸味の合わせ技。新鮮で上質な素材を、ごくシンプルな仕立てで。なんて品のいいったら。参りました。
 サラダには揚げたてコロッケ、主菜にはリゾットが、後からデセールも目の前でボウルから取り分けてくれる。温かみのあるサービスの良さ。
Moliere Cafe
[AQ!]
 シューファルシだクネルだ…とクラッシックな皿がきっちり旨い。モリエールチームの腕ならし場…と言っては表現が悪い(笑)か、いいシステムだなー。
 味はキチっと詰めながら、「カフェ」名乗りで若い女子ユースが目立つ店の「量」は「軽快」で、TPO的にとってもありがたい。
 ボクら的には、超~覚えておきたい一軒♪

 …んー、あ、そうそうその通り、ネットで見てたように男女比はかなり女子寄りでかなり人気高い。「昼も予約しといた方がいいよ~」の声に従ってウチも予約入れといたんだけど、「それが正解」って感じだったなあ。
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  温泉オーベルジュ ゆふらん Auberge yu.Fran
  
登別市登別温泉町143 tohoresort.com/yufran
depuis2004

・
 「トーホウリゾート」のサイトによると、『2008年10月31日をもって閉館致しました。2004年春からはじまった期間限定の試みをご支持いただき、誠にありがとうございました。』…とのこと。
 有意義な試みであったと感じられ、ちょっと残念でもあります。(^^;)

YUFR1 2004年 7月 ☆

 *Amuse gueule: Croustillant du thym, Gelee de WAKAME(若芽とたこの酢ゼリー), Salade haricot sec(お豆の七乗サラダ), Brandade de morue comme une truffe, Mousse de poivron rouge tomate acidulee, Soupe de pois, Tarte legume, Flan de consomme au coulis d'homard
 *Entree: Turbotin en roule an radis blanc(平目の大根巻きとささみのテリーヌうどと梅肉ソース), Salade pomme de terre de Niseko, Asperge vert, Croquette "Surprise"
 *Poisson: Bouillabaisse de MATUMAE
 *Foie gras: Foie gras radis blanc
 *Princepal: Joue de boeuf braise "yuFlan"(牛頬肉のゆふらん風煮込み新玉葱のロースト), Ormeau de saute au risotto de petit pois
 *Dessert: Melon de "Yubari" avec gelee de vin blanc
 +01 Chassagne Montrachet rouge / M.Morey

[AQ!]
 詳しく語ると長くなるが…、というかよく知らんが、登別の温泉ホテルを、札幌「モリエール中道料理長のプロデュースで“温泉オーベルジュ”として再生した、というようなことらしい。北海道は中道システム、相変わらず元気です(例えば「マッカリーナ」なんかもそうだよん)。
 ってなことで、「温泉+フランス料理」という我々にとってはカツブシにマタタビを塗りたくったような提案では駆けつけないわけにはいかん。
 温泉オーベルジュという名乗りにはなりますが、レンタカーを乗りつけると、ハコとしての外観の全てと内装の大半は、“中の上の温泉ホテル”くらいに見えます。ま、そりゃ来歴を考えればアタリマエやね。
YUFR2  部屋もボクらは和室で、コギレイな温泉旅館風。(詳しくは公式サイトを見ていただきたいが)それにしても料金は1泊2食(すなわちディナーも込みで)で15000円を切るくらいで、えらく安い。先回りして言いますと、実際に湯につかってメシ食ってみると、アホみたいに安い
 まずは風呂露天は十分広く、内風呂も硫黄食塩の用意(2種の源泉があるらしい)があって素晴らしい。ま、「入浴剤ブーム」(じゃねーよ(^^;))の2004であるが、ここのは大いなる天然でいい感じに効きます。
 食事は大食堂でとるが、開始時間が2通り提示された所を見ると、基本的に2回転システムのようだ。我々は遅い方の時間にしたので、少し時間があり、館内のタイ式マッサージ(だっけ)にかかる。いやー極楽極楽。
 さて、食事。コースは2種類で予約時に選んでおく。悩ましい所なのだが、「お二人でしたらそれぞれ別のコースでもOK」とのことで、そりゃ結構と二人で2コースで行く。そうすると上記のように多彩に出てくる訳だ。
 モリエール調で、立体的で綺麗な盛付けに優雅で端正な味わいの料理だが、上手いこと敷居を下げるのにも成功している。例えば「ワカメとタコ酢」「豆サラダ」「平目大根に笹身、独活・梅肉」と爺さん婆さんにも説明できる皿で、食べてもおそらく美味しく感じるであろう作り。それも“しょうがねぇな”っていう逃げの姿勢でなく、ポジティブに挑戦しながら間口を広げている。とっても“いい感じ”である。
YUFR3  あれそう言えば牛煮込は牛丼風にして食べるんだっけな、なかなか良かった気がする。
 食堂内装はさすがに食事がウリなだけあって綺麗に改装されていて、高級山小屋風で洒落てて落ち着く。オーディオにジョーダンワッツクォードが入っているあたりが小憎らしい(笑)。

[へべ]
 お湯よしメシよし、結構ずくめ。
 朝食もすてきでした。深めの洋皿に白粥盛って、皿のふちにずらっと薬味を並べてみたり、温泉卵に茸のぎゅっと詰まったソースを添えたり。快適至極。

[AQ!]
 そーそー、温泉と満腹で爆睡した後の爽やかな朝。その朝食はサイコー!!
 温泉卵は茸と香草ピュレで上は泡立ていて、って仕立てだったねぇ。美味しいよね。カフェオレの器も凝ってるし。それにしても白粥は素晴らしい。「誰が見ても」わかるし「誰が見ても面白い」って工夫なんだよなぁ。それで実効的だし。お見事。

 登別温泉を洞爺湖に抜けんと山に向かってドライブ。湯煙・噴煙あがる絶景が続く。
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  ラ・サンテ La Sante
  
札幌市中央区北3条西27丁目2-16 011-612-9003 www.la-sante.jp
12:00~13:30(土日祝のみ)/18:00~21:00 水・第2.3木休
depuis1994 Chef: 高橋毅 (敬称略)

・
 「宮の森1条6-5-1」から上記へ移転 (ご近所)。 (2015)

LSAN1 2004年 3月 ☆☆

 *鴨薫製バルサミコ、温野菜添え
 *活蛸焼の冷製スープ仕立て、焼き茄子添え
 *グリーンピースのスープ
 *真鯛のポワレ、浅利と根セロリと青菜の酸味のきいたナージュ仕立て
 *若鶏の古代米詰めロティ
 *クイニアマンとバニラアイス
 *グレープフルーツスープとアナナグラス

[AQ!]
 「ラ・サンテ」の名前は以前から知っていたのだが、行ってみようと意識するようになったのは、「コートドール札幌」の福田支配人が「よく行くんですけどウマいですよ」と褒めるのを聞いてからだ。
 昨年は平日昼にチャンスがあったのだが、平日のランチがなくなっていて(ランチは土日祝だけ、御注意)「残念でした」。
 で、今年は土曜のデジュネ。地下鉄に乗って訪れるは、西28丁目駅近辺の勝手知ったる(知らないけど(^^;))エリア。「コートドール」がこっちで向こうが「モリエール」、とかそんな場所。
 ビル2Fラ・サンテは陽光がふんだんに射し込み、爽やかに明るい…と言っても現在は夜中心の営業で、夜はどういう見え方になるのか想像がつきにくいけど。
 概ね、"ビストロ"的な紹介をよく目にするので想像していたその通りの、とくに華美に飾ったりするわけではないスッキリした店内。
 1600円から始まる昼コース品書きの眺めは親しみやすいもので、こちらも概ねビストロ調という描写が成り立ちそうだ。1600円はアントレとスープがショワだが、その上のコースは両方。グリーンピースのスープも外し難し、と、そちらに決定。

 …と、この辺りまではこちらも気楽なビストロ気分でのんびりと週末の昼をうすらぼんやり過ごしていたのだが、アントレの鴨クン蛸スープが卓上に届いてそれぞれに始めるや…、空気が変わった。ピピッと緊張感が二人の間を走る。目の端が、背を伸ばして気をツケ、の角度に伸びる。…いや、いい意味で、ですよ。
 それまで予期したものより遥かに精度が高く、よく考えられた、考えの深く入った料理である。旨い。また、素材が素晴らしい。
 こりゃ~、真面目に食わなくっちゃ。手抜かりのないスープから素晴らしいポワソン・ヴィアンド、デセールまで突っ走った。
 う~ん、これはまたすぐにでも夜に来たいレストランであります… …と日記には書いておきたい店ながら、北海道なのだよなぁ。遠い、、、。シクシク。でも、いつか、あまり未来にならないうちに、、、。と祈る。

2006年11月 ☆☆☆

 *洋梨カルダモンスープ、小さなクグロフ
 *サロマ産牡蠣とマッシュルームのフラン
 *サバと茄子のテリーヌ、ライム風味
 *幻の玉葱「札幌黄」のオニオングラタンスープ
 *足寄・石田めん羊牧場産サウスダウン種骨付き仔羊のロースト・香草風味
 *白糠の鹿のロースト
 *札幌三角山斉藤さんのリンゴの焼き菓子とバニラのアイスクリーム
 *チョコレートの温かいテリーヌとココナッツのシャーベット
 *フィナンシェ
 +94 CNDP / H.Bonneau

[AQ!]
 念願の「ラ・サンテ」のディネ! 感動のデジュネから2年越しで、ついに実現である。
 今宵は、札幌の若い友人…「北海道のことならこの人に聞け」のH氏とランデヴーして伺う。
 変らず店内はカジュアルっちゃカジュアル、で、ラク~な居心地である。
 品書を睨めば飛び込んでくる垂涎の道産品たち…、まぁしかしドゥプラは、羊に鹿・牡蠣に鯖は「これっきゃないでしょ」…って具合で、すんなり決まる。それに、「札幌黄のグラチネ」が目をひくので、挟み込む。
 H氏は
真ダチのムニエル、トマト風味/タジン(足寄の羊と野菜のモロッコ風煮込み)/ジャスミンティーのプリンとライチと牛乳のシャーベット
と御注文。
 次いでワイン。凝り性な店の多い北海道、此処のリストも素晴らしいのだが、程よく古いボノーが目に吸い付いて、これもすんなりと決定。
 さてである。
 胴切りにされたテリーヌが2片、ガラス皿で登場するのだが、その断面が凄い! キラリそしてギラリ、ちょっとあり得ないような光り方をしている。居合い抜きの如き包丁。裂帛の気合。五ェ門の斬鉄剣か、孫六、村正か(笑)。
 まぁ実際は、刃だけの話じゃなくて、素材の脂とか調理具合(塩+三温糖の白ワインビネガーマリネ)とかあるのだろうけど、痺れる情景である。そして、だ、口にすれば、脳天まで痺れる。うぉー!ウマイ!
 そうだ、刃といえばクトーはアントレからライオールで、「ほぉ使い回しパターン?」と思ったら、毎回チェンジだった。手間大変です。
 サロマ牡蠣とシャンピニオンドパリデュクセルのフランは、小原さんオマージュな一品であるとか。小原さんには「東京でよろしく伝えておいてください」、と。
 グラチネは、ベルギー国境風のやり方で黒ビールを使う…とか。仕込みに一週間かかるだけあり(?)奥がある。ズンとある。すげー。

 仔羊石田めん羊牧場産のサウスダウン種。
 ヤバイ。これはヤバ過ぎる!!!
 俺はいなくなった。俺は気絶したかもしれない。
 超絶の美味に「うろたえる」という言葉がいちばん当たっていたような気がする。
 でも、だが、たしかに、それはピュアで素直な羊の味であり、精緻で胆力のある美しい料理である、…だけではあるのだ。最近のパリの馬鹿どものように酢漬のチョコレートぶっかけました、とかの類じゃないんだけど(笑)。
 恐ろしい世界のあったもんだ。
 サフォークは勝手に食って育って増えるので、まだしも扱い品種としてはグッド、それに対しサウスダウンは子育て下手で食いも悪く、牧童にとっては困った奴なのだと。
 熟成は1週間くらいからイイ感じで今日のは2週間である、と。ベストっぽい、と。
 シストロンを思い出す。ソースも阿呆みたいに旨い。はっきり、仔羊部門国内代表!って一皿だわ。凄いです。
 タジン。シェフのモロッコ紀行の賜物。fromモロッコのスパイスは冷凍保存。クスクスの類、何と現地は(宗教禁酒のせいか)「薄味」だとか。
 それにしても、安い。

2008年 2月 ☆☆☆

 ~足寄石田めん羊牧場のサウスダウン種を使った羊づくし料理~
 *脂を練り込んだオリーヴパン
 *1ヶ月陰干ししたジャーキー
 *骨を煮出したエッセンスのスープ やわらかくゆでた舌を浮き身にして
 *モモ肉のカルパッチョ、白たんぽぽとトリュフのサラダ
 *脳みそのムニエル、ケッパーの焦がしバターのソース
 *アキレス腱の煮込み、オニオン風味
 *モロッコ風春巻き“ブリワット” ミンチ肉とミノを詰めて
 *ハーブティーのお口直し
 *タジン スネ肉、ソーセージ、せんまいを煮込んで
 *背肉のロースト 心臓とレバーとハラミを添えて
 *柑橘/苺のスープ仕立て
 +86 Ch. Clos Rene

[AQ!]
 前回のコーフンを抑えきれず、思わず高橋シェフに願い出る羊づくし。
 人生の記憶に残る一食となりました。
 いやあしかし、美味いので食っちゃうけど、量の方も東京の軟弱フレンチの二食分くらいあるよ。値段は、半額だけど。ヽ(^~^;)ノ
 これまで、完食できる身体を作ってきて、ホントに良かっただーよ。(^^;)
 …
 ところで、ラ・サンテの最大の魅力は、というか、ラ・サンテをラ・サンテたらしめているのは、高橋シェフの「人間力」だ。よね。そう思ってるヒトは多いはず。何となく(^^;)だけど、日本のシェフの中で最も尊敬している一人です。

2010年11月 ☆☆☆

 *洋梨のスープとミニクグロフ
 *厚岸産カキのポッシェ・カレー風味 カブと根セロリのピューレ添え
 *秋サバと茄子のテリーヌ・ライム風味
 *エゾアワビと北寄貝のスープ・肝のリゾット添え
 *帯広和田ごぼうと平茸のブレゼ・トリュフ風味
 *真狩産ゆり根とフォアグラとトリュフの衣揚げ
 *エゾシカのコンソメ・アキレス腱の浮身
 *白糠産エゾシカのモモ肉のロースト・ねずの実風味
 *エゾシカの肝臓・腎臓・心臓焼き
 *濃厚ヨーグルトとパッションフルーツのソルベ
 *三角山旭リンゴのソルベ
 *三角山林檎の焼き菓子、グラスドヴァニーユ
 +88 CNDP Le Cedre / Jaboulet

[↓メモ版:工事中]
[AQ!]
 札幌旅行・真打登場…というか、この旅の目的「ラ・サンテ」。
 今回は、何も指定無しの「おまかせ(ワインも含め)」丸投げ(笑)。

 へべ曰く、「高橋シェフと同時代に生まれてきた…ってだけで、この上ないラッキー…ってことよね!」。その通りだ。
 今更のように、「モノの味」…というものを、こんなにまで感じるとは!
 なんかフレンチの元気がイマイチの昨今、あの「勢いがあって輝いていたフランス料理」…が食べたかったら、東京やパリじゃなくて札幌に向かった方がいいんでないぬけ?、とか嘯いてしまう(笑)。

 雷雨の平日夜、だが、休前日とあってびっしり満席。この店は多少深夜営業なので、平均1.2回転くらいしてるかも。
 料理として・フランス料理として、王道中の王道。だが、フォンのひき方一つからして、伺うと
「あ、そうなんですか!」(これは大した秘密だ!)
 というリファインがなされている。
 そんな高橋さんだけど、20世紀最後くらいにEl Bulliへ行った後はアレに凝ったらしく、エスプーマも買ってシュワシュワやってたんだと。
「すぐご常連に飽きられちゃいましてねぇ、あの時はスランプだったなあ!(笑)」

 は、今、北海道のあがりが悪く、新潟産。ここんちの魚介のサバキ具合には、寿司屋、ショーバイあがったり(笑)。
 フォアグラ百合根ボールのソースは、フランボワーズビネガーと赤ワイン。フランボワの香りを使ったものでこのレベルで決まってるのは、滅多にない。
 和田(さん)牛蒡。糖度がふつーの倍。10kg単位でしか出てこないので、八百屋がまとめて取る。生産者さん本人には、まだお目にかかったことないそう。「知り合ったら、是非これを食べていただいて(笑)」などと告げる。
 蝦夷鹿、腿は10日熟成。内臓は届きたて。フォワ・ロニョン・ハツ。

 ジャンルかぶりが無さそうかな、と、東京土産(笑)に「龍虎鳳」のお茶を持って行ったら、行ったことある…って(!)。yinzuのオーナーさんと森田さんの繋がりだとか、だけど、飲食ギョーカイのヒトは恐ろしい(^^;)。
 「東京じゃ、Sさん、アグレッシブでしたね(笑)。Yさんの紹介で厨房見に行ったはいいけど、新型ブーダンに熱中で…(笑)」
 「今度は五月最後から六月半ばまでに、是非。白アスパラ、ミルクラム」

 若手コミが増えてた。いい所の修業で(笑)。
 そういえば、オヤヂ系フレンチなんかで、「厨房から大怒声が聞こえる」とか「蹴りが入った」「包丁が飛んできた」とか…が、まあ“ちょっとイタめのいい話(笑)”として語られることがあるが、ラ・サンテの静かな厨房の近くの席で耳をそばだてていると、高橋さんがひそかで穏やかな口調でピシリ…と的確な指示を飛ばして厨房を指揮しているのがわかる。これがなんとも、、、カッコイイ!

2013年 6月 ☆☆☆

 北海道産ホワイトアスパラガスと足寄石田めん羊牧場のミルクラム料理
 *ホワイトアスパラガスの収穫…
 *ホワイトアスパラガスと北寄貝とツブ貝のサラダ
 *ホワイトアスパラガスと生ウニとマッシュルームのクリームソース
 *笹で包んだホワイトアスパラガスの塩釜焼き
 *ミルクラムのエッセンスのスープ 気管と舌を浮き身にしてよう
 *アキレス腱・スネ・ホホ肉のゼリー寄せと心臓のスモーク
 *アンドゥイエット(胃袋・レバー・肺の臓物のソーセージ)と脳みそと腎臓のソテー
 *65日のミルクラムのロースト
 *熟成ラムと緑アスパラ
 *紫アスパラガスと濃厚ヨーグルトのシャーベット
 *菩提樹蜂蜜のアイス
 *栗山町ルバーブ・苺のスープ
 +85 Pommard / Coche Bizouard


[へべ]
 前々から高橋シェフにお話をお聞きしていて憧れていた「6月のラ・サンテ」へ。

 第一章は、北欧モダン風の「収穫」に始まって、サラダの冷製から温製へ、そして笹の香りに包まれた塩釜焼きへと、 ぐんぐん高まっていくホワイトアスパラガスの世界。
 口中にはじけるジュの、隅々まで味と香りがみなぎるような白アスパラの、今このとき、ここでなければあり得ない味わいとそれを生かしきった各皿の料理に、感動しました。

 そして第二章は、「“末期の一食”に、これを食べたいかも!」とAQと顔と見合わせ合ったエッセンスのスープに始まるミルクラムの物語。
 気管に舌。アキレス腱、スネ・ホホ肉。心臓のスモーク。アンドゥイエットの胃袋、レバー、肺。脳みそと腎臓のソテー。そしてローストも各部位。さらには熟成肉と緑アスパラも!

 アニョードレの、これほど多彩な部位をいただいたのは初めてのことです。「シルキーさ」「いとけなさ」を前面に押し出されることの多い食材と思っていましたが、高橋さんのミルクラムは、きめ細かさと同時に一皿一皿から、「ぼくもヒツジだぞ!」という声が聞こえてくるような、羊らしい魅力もたっぷりでした。

 この夜ばかりは脇役でしたが、チーズや積丹のウニ、十勝のマッシュルーム、黒千石、栗山町のルバーブといった数々の道産素材もそれぞれに輝いていました。

 びっちり満席のお忙しそうな晩に、わざわざご用意くださった誕生祝いのケーキにも大感激! 焼き菓子ばなれしたおいしさでした。


[AQ!]
 これは魅了されます!

 土:黒千石、ブラウンマッシュ、レモンピール、白アスパラ根元、道産チーズ
 積丹ウニ、十勝マッシュ
 白アスパラは、航空便だと減圧の影響があるのでは?、という人もある

「気管と肺で送ってくるんですよー」
 140日?+熟成、との対比
「ミルクラムはまた“別のストーリー”」

2014年 6月 ☆☆☆

 安平・追分の八木さんのホワイトアスパラガスと足寄・石田めん羊牧場のミルクラムを楽しむコース
 *ホワイトアスパラガスの収穫…
 *ホワイトアスパラガスのスープ 生ウニと海老のコンソメジュレ
 *ホワイトアスパラガスとシャコとトキシラズのサラダ
 *ホワイトアスパラガスのムースリーヌソース マトンのベーコン添え
 *笹で包んだホワイトアスパラガスの塩釜焼き
 *舌を浮き身にしたミルクラムのエッセンスのスープ
 *ハラミ・スネ・アキレス腱のゼリー寄せ
 *胃袋・気管・肺・レバーのアンドゥイエットと内臓のソテー
 *85日のミルクラムのロースト
 *グリーンアスパラガスのシャーベット
 *ココナッツのブランマンジェ
 *栗山岩崎農場のリュバーブとイチゴのスープ 焼メレンゲのアイスクリーム添え
 *バースデーケーキ
 *ミニャルディーズ

 +96 Chambolle Musigny cuvee Speciale / Lou Dumont
 +Ratafia, Quetsch


[AQ!]
 春の祭典、白アスパラとミルクラムの北海道…となれば、「ラ・サンテ」!
 …って、昨年日記と同上でふ(^^;;)。

 こんばんそわ。
 アホみたいにムッチムチの満席(笑)ながら、相変わらず楽しそうにこなしていくチーム高橋さん。
 まあしかしナンです、此処ほど、「誰でも楽しい」店…的なのと「知るヒトぞ知る」店…的なのを一人二役…と言うかスムースに一人一役してる店も、無いでしょう(笑)。

 ウマイもんってスゴイなあ、と脳味噌から煙だか溜息だか涎を出しながら、いただいていく。
 神々の饗宴だねこりゃ、…って、料理はベルナァルパコォっぽくなってきた?ヽ(^。^)ノ

 さて、2年連続でいただくと、「その年の食材」の具合…というものが多少は感じられるのが面白い。
 まあ客ってぇものが、食材のタチやらクォリティの詳しいとこをわかったりする必要がある訳でもないのだが、わかりゃあわかったで、楽しくもあり、それなりに意義もある。

 ここのところの暖かさもあり、アスパラは元気一杯でよく採れる。
 古株の畑のVV的な株と、新畑で今が旺盛な盛りの株、の食べ比べ。白にするのと同じ品種の緑の食べ比べ。…なども、あり。
 今年の新作、ムースリーヌ(高橋さんの、うみゃい)でいただく串焼きは、スライスしたアスパラ皮を乾燥させ燻製したのに包んで加熱したような仕立て。パリパリの皮の苦味は、薬味のように多少一緒に食しても美味い。

 石田めん羊牧場のミルクラムは、昨秋から牧草・母体の状態とも良く、乳の出・飲みよろしく、発育の良さが際立つ。…と言う。
 高橋さん曰く、
「良くも悪くも、今年は“美味過ぎ”ですね(^^;;)」
 実際、背肉や肩からは、アニョードレの、“ドレ”が取れた後の味わいを予感するような感じがあり、そういうことはありそう。その分、「ミルクラム“特有”ないたいけさ(!?)」が薄いとは言えるか。
 出荷時期にもよるものだけど、石田さん曰く「今年はずっと全般にそういう傾向」であるらしく、
「これはこれで“2014版”とお受け取り下さい」
 だそうです。
 ま、美味過ぎる…くらいで、むちゃ、美味い(笑)。あと、セルヴェルが良かったなァ!

 収穫:黒千石とマッシュルームの土、蕪・クリーム・チーズムース
 サラダ:これまでの最上級に太いアスパラ、蝦蛄は活けの雌雄
 塩釜:10年VV畑・4年新畑…からのもの、昨年オリーブオイル→ココナツオイルに
 内臓:心臓・リ・セルヴェル
 大人数卓のご相伴…でスティンコ
 ロティ:腿・背・肩・ミンチ
 白と「同じ」品種の緑アスパラ

ラ・サンテ 2015年 6月 ☆☆☆

 *ホワイトアスパラガスの収穫…
 *ホワイトアスパラガスのスープ 生ウニと海老のコンソメジュレ
 *ナンバン海老と帆立貝のタルタルと焼きアスパラ添え
 *ホワイトアスパラガスの茹で上げ ムースリーヌソース 松川ガレイのムニエル添え
 *笹で包んだ塩釜焼き
 ~足寄石田めん羊牧場のミルクラム料理
 *舌を浮き身にしたミルクラムのエッセンスのスープ
 *ハラミ・スネ・アキレス腱のゼリー寄せ
 *胃袋・気管・肺・レバーのアンドゥイエットと内臓のソテー
 *30日のミルクラムのロースト
 *羊乳のシャーベット
 *リュバーブとイチゴのスープ 焼メレンゲのアイスクリーム添え
 *イチゴとミルフィーユ
 *バースデーケーキ
 *ミニャルディーズ
 +13 Riesling / Kientzler
 +14 Sauvignon blanc / Yamazaki Winery
 +09 Rully / J.Y.Devevey
 +05 Bourgogne rouge / Courtiers Selections
 +06 Medoc Chapelle de Potensac / Delon

ラ・サンテ
[AQ!]
 2015年3月1日、開店20年を過ぎた「ラ・サンテ」は移転。一軒家のレストランとなる。
 いやあそれはオメデタイ是非とも伺わなければ…、というのが実現して今日である。
 新店は同じ西28丁目界隈だが、駅のすぐ近くになった。
ラ・サンテ
[へべ]
 薪の香ばしい香りに鼻をヒクヒク…こっちかな?
 ほど良い親密さの感じられる落ち着いた一軒家へ、移転後の初訪問。
 コーヘイちゃんの
「あの年になってから、それも西28丁目から西28丁目への移転っすヨ! 凄いっすヨ!」
という名言の通り(笑)。
 ただ前店舗ではそろそろ階段がつらいという昔からのお客様もいて…というあたりにも配慮し、新店はバリアフリー。
ラ・サンテ
[AQ!]
 トイレもバリアフリー。
 玄関で、積まれた薪にコンニチハ。
「白基調で明るくなったでしょ、北欧イメージもちょっと」
 天井高も結構あっていいですね~。
 「北欧」と聞くと、ストックホルム郊外にあった「Mistral」の内装の雰囲気にちょっと似てるな、と思う。
 へべは距離感が高橋さんらしくていい、と言う。親密感のある近さ、だけど空気の通う近過ぎなさ。
ラ・サンテ
 北海道人たちは、これでも暑いらしい(笑)。何処へ行っても「急に暑くなりましたね~」と言われる。いや爽やかなんすけど(^^;)。
 2004年の日記に書いてあるけど、ラ・サンテは評判を聞きつけてから実際に訪れるまで結構かかってしまった店で、そんな心理があるから「ずっと昔から通ってましてな…」的気分は全然ないんだけど、それでももう10年になるんかあ…、感慨深い。
 人生もなんやかんや思ったからといってどーなるわけでもないのだが、なんやかんやしてると3年続けてミルクラムと白アスパラの北海道に来られることもある。感慨深い…かどうかは知らんけど、ありがたい(^^;)。

 間取りはちょっと凝ってて、主サルに、奥の8人程度の個室はシェフズテーブル的雰囲気もあり。其処には2人がけカウンターも備えている…このカウンター板は「前店から持ってきた」っておっしゃってたかな?
ラ・サンテ  で、玄関入った厨房脇に2人卓だけの不思議な空間がある。こちらへ、「秘密の小部屋へどうぞ」と案内される(それは違…笑)。横長の小窓から前庭が見える、花、夕暮れの明り、気持ちイイ。
 窓の前にドンキホーテとサンチョパンサの像が飾られている…のだが、何の拍子にか、ドンキとサンチョがオカさんとコーヘーさんにしか見えなくなる(笑)、…ってのは内緒だぞ。内緒だからな(^^;)。

 3年連続参加…みたいなことは珍しいのだが、それだけに、年々歳々食材同じからず(違)…いや、年ごとの食材の表情も違うもんだなあという眺めの楽しみが出てくる。
 で、今年の白アスパラは…と言い出すわけだが所詮1年前の記憶アテにも何にもならんけど…イメージは女性的でジューシーで、味わいに深みがあり旨みの要素が多いような印象、かなあ。

 「収穫」は、黒千石と蕪が秀逸だよなあ。
ラ・サンテ
 「スープ」は、海老コンソメで雲丹と白アスパラを取り結ぶ。クリアなままに強烈、深〜い陰影を持つ白騎士。

 不思議なくらいイカした「タルタル」。「え~何で~?」とパクつくへべ。帆立・海老の食感も工夫を感じたけど、謎解きは聞き忘れ。
 でアスパラは新店になってのテーマである薪で、熾火の炙り。先っちょの息を飲むスゴさ。

 高橋シェフの料理の印象は一貫して、ピュア界のストロンゲストというか、天使の部隊最強の腕っぷしというか、そういう所がある。
 今日もそんな滑り出し。

 「茹で上げ」。オランデーズ所望者も多いそう、更にムースリーヌが好きでそっちに持っていく。
 松川ガレイの皮下脂ももさすがのいい香り。
 白アスパラの皮は、遠熾火炙りでアソートで食べるように出せるようになりました。こりゃイイね。
ラ・サンテ
 第一部のトリは勿論「笹塩釜焼」。ここでも皮を合いの手に。

 さて第二部ミルクラム、先触れで「問題作」とも聞く羊の登場である(笑)。

 …「問題作」というのは勝手に盛り上げただけ(笑)だが、とにかく注目は仔羊の日齢だ。
 一昨年が「65日」・昨年が「85日」に対し、今年はなんと「30日」!
 フツーはそれじゃ味がないというか食うところがないというか…はよく知らんけど…アリエナイとしたものだが、この羊は育て方が違う、と言う。

 で、それはだなあ…って話は高橋さんや石田さんに聞いていただく(^^;)として、高橋さんの説明から概要を引用させていただくと、
「石田さん夫妻が昨年12月の南仏~スペインバスクの旅の中でバスクの羊飼いから教わったという飼育法にチャレンジしたミルクラム。うまくいくか不安だったそうで、今まで封印してたそうです。1ヶ月なのに肉はけっこうムッチリでも淡いピンク色」
 となる。
ラ・サンテ  歯も生えぬ「ド・レ」なのだが母親にトコトコくっついて草原をウロチョロした奴、ってことらしい。まだ試行中なのだが、「今年のこの子は出してみよう」と思われたとか。

 そう言えば、石田さんの欧州研修記は「石田めん羊牧場」サイトの「嫁のたわ言」にポツポツ上がっている。
「出発直前にオットが足を捻挫し松葉杖、同じ日に今度は熱を出し「行く気あるのか!?」とキレそう」…になるとこから始まる抱腹絶倒編(^^;)、必見!

「エッセンスのスープ」は、密かな“イチバンの”楽しみ(笑)。

「ゼリー寄せ」も定番だが、今年は味の厚みと香りがイイ。タケノコ(北海道語(笑)→笹竹)と。

「内臓」は、セルヴェル・リダニョー・膵臓・ハツ・ロニョン。
 とても旨い。天使のお尻の弾力、仄かだが確かに染まる甘い脂の空気。甲乙つけがたいが、リダニョーはびっくりレベル。セルヴェルもまあ望み難いほどの質。
 写真見てると涎が垂れるなあ(^^;)。
ラ・サンテ
「ロースト」は、腿・背肉・エポール・ミンチ、真狩男爵ピュレ、後から炙り緑アスパラ。
 おお、おお、おおお!
 (…しかし、こーゆーものは後から日記に起こすのはたいそー難しい(^^;))
 はっきりとアニョードレレレのレ、のいたいけさ。可憐な佇まい。でいながら、「運動」という言葉が頭をよぎる肉の気配、魅力。ムチムチっ。
 新厨房でリファインされた火入れも力がこもる。
 実に美味しい!

 個人的に、2006年に魅せられて以来、「羊に対する関心」というのが高橋さん石田さんに大きく拠っている。
 (2008年には、1月にランブロワジーでロゼル産・2月に石田さん尽くし、なんて面白い連チャンもあったが)
ラ・サンテ  といっても、羊を飼うわけでも焼くわけでもなく、関心ってナンジャラほい?と考えるに、よーするに、「俺が如何にオイシクいただくかということ」なのだが、そこに更に新たな天体を付け加えていただいたような気がする。

 男爵芋…。ワタシのガキの頃はジャガイモと言えば男爵ばっかりだった。ばっかり食わされてた気がする。しょーじき食わされ過ぎて多少飽き多少嫌いになったところはある。フランスの爺ぃが戦争を思い出すからトピナンブールは嫌いだ、というように…。
 でも、今日の男爵ピュレの香りの立ちは良かったなあ。見直した。スマン男爵…と、ちょっとだけオモタ(^^;)。

「羊乳ソルベ」が爽やか。

 ハピバースデーのBGMが流れると、コチラでも現れるバースデーケーキ。
 札幌の皆さんがなんでこんなに良くしてくれるのか、わけわからん…ヽ(^~^;)ノヽ(^~^;)ノヽ(^~^;)ノ。
ラ・サンテ
[へべ]
 アイランドキッチン(と言うときの高橋シェフの口調のうれしそうなこと!)の奥にうわさの薪ガマが鎮座する。
 薪研究の話。
 Vへ行ってみたけど、ビステッカ用の強火主体で、もうちょっといろいろな使い方をしたいイメージだったのでちょっと違った。あとはbb9とか。

[AQ!]
 トスカーナ流はイイんだけど違うかな、で関心は、イメージ的にはエチェバリ流熾火の感じが中心みたい、な。
 薪ガマも、使ってみて…の所はあるようで、主に排煙の都合ではあるがこの後リプレイスの予定だって。
 新厨房にはスチコンなど近代兵器も揃うが、若者に任せっぱなし?だとか。
 50代の高橋さんは、(余裕とともに)遊び心をもって仕事をしていけたらいいな、とおっしゃる。
 その遊び心の向かうところ…当面は「薪」であるようだ。

La Sante 2016年 3月 ☆☆☆

 *ヤリイカ ビーツとフロマージュブランのムース
 *函館産活締めアイナメの薪焼き
 *真狩産春掘りニンジンのスープ
 *ボタン海老と帆立貝とウドのマリネ 海老のコンソメジュレ
 *エゾアワビの塩釜焼き タケノコ添え
 *帯広産ゆり根とフォワグラとトリュフの衣揚げ
 *足寄・石田さんの羊の薪焼き
 *海明け毛蟹と北寄貝のオムライス
 *麗紅のグラニテ
 *イチゴの塩プリンと喜茂別・牧場タカラのしあわせな牛のミルクの練乳のアイスクリーム
 *エスプレッソのロールケーキと焼きメレンゲのアイスクリーム
 +15 Pinot Blanc / Josmeyer
 +13 Bourgogne blanc Jean de la Vigne / Cordier
 +14 Viognier Ile La Forge
 +Bourgogne rouge
 +Santa Duc

La Sante
[へべ]
 札幌の3月下旬は、路上の雪解け水がしんしんと冷えて夜には凍りつく。
 つるんちょと滑らないように用心しながら、早春のラ・サンテへ。

[AQ!]
 新幹線、函館まで開通!…の日。
「こんばんは」
「今日は新幹線で?」
 …とまずは一発かまされる♪
 その函館の魚屋さんと親しくなって色々届けてもらえるようになった(築地行きが殆どだったらしい)海の幸も、我々を待ち受ける。
La Sante  前庭には雪が積み上がっているけど一部は掻かれている。チューリップとクロッカスがもう芽を出しているのだと言う。
「ここ数日、しまってたダウンを出してきました」
 北海道でも、冬と春がせめぎあっている。
 今日は広いサル。高橋さんらしい、暖かい白色が目に優しい。

ヤリイカ ビーツとフロマージュブランのムース
 ピンクの烏賊♪ ゲソは薪炙りされている。

[へべ]
 アミューズ登場。
 おぉ、ブルーベリーヨーグルトのデセールが!?…なんて言いたくなる幕開けです。
 ほっこりと香り立つビーツのほのかな甘みとフロマージュブランの酸味に包まれて横たわるのは、なんとヤリイカ。攻めてます!
 炙りゲソの香ばしさが、いいアクセントになってました。
La Sante
函館産活締めアイナメの薪焼き
 アイナメ、見直しちゃいました。
 薪焼きでこんがりと焼けた皮の魅力、身のしっとりほっこりとした仕上がり。さすがの高橋シェフ、浜防風・赤玉葱ピクルスに、レモンのコンフィチュールでいただく構成が見事に決まってます。
 AQと、「世界の“そーゆーもの好き”なおトモダチに食べさせたいねー」と大盛り上がり。

[AQ!]
 当初の目論見としては「ホッケでやろう」と思ってたところ、今日の入荷はいいアイナメで…とのこと。
 浜防風は苫小牧あたり、噴火湾周辺国合作(笑)。それに赤玉葱。いやあ薪焼きが、アイナメ!!の魅力を再発見させる。ポワレ・ソテでも旨かろうが、アイナメ薪焼・浜防風・赤玉葱の3者関係は地味に見えて「世界に訴えかける」モード♪
La Sante
真狩産春掘りニンジンのスープ
 人参メレンゲ付。

[へべ]
 春掘り人参、根菜のうまさ。

ボタン海老と帆立貝とウドのマリネ 海老のコンソメジュレ
 オマールのコンソメジュレでいただく、とれっとれのピチピチ海鮮という、新鮮な出会い。ウドのトップノートが、春風のように吹き抜けます。
La Sante
[AQ!]
 「さっきまで活きてた」帆立・ボタン海老、オマール・コンソメジュレ。
「トレトレ」x「王道フレンチ仕立て」は、ありそうでない新鮮な感覚の組合せ。締めて一晩寝かせると、甘み・柔らかさが出るので「フツーには」そっち。この、「海辺の店で醤油で食ったことあるのが殆どの食感・香りのピチピチ」と「コンソメのフランス力」を出会わせるのは、面白く楽しい。
 後からボタン海老の頭揚げが出る。開き方がちょっと独特で食べやすい。
La Sante
エゾアワビの塩釜焼き タケノコ添え
 鮑は熊笹・ワカメに包み塩釜で、強い火の5分ほど…と短時間なんですねー。
 鮑・香川産筍ともに、味の地層が深いというか視野が広いというか、細かく複雑に要素を開示する。鮮度あるもののストレスフリーな仕立て。
 逆に、吉品だ禾麻だ…って言葉が頭の中を飛び交う気分もある。肝が味わい深いのも珍しい。
La Sante
La Sante [へべ]
 間をとりもつワカメのそれぞれによく合うこと!
 クマザサ塩がま焼、5分? 驚きの短時間。
 試作とかどうしたんだろとシロート思索…

帯広産ゆり根とフォワグラとトリュフの衣揚げ
 ゆり根(この時期だとどうかなあ出るといいな、と思ってた/「もう時期的には終わりだけどゆり根良かったしスペシャリテ的に出しちゃいました」)

[AQ!]
 ゆり根は、帯広の百合根オタク(笑)の人のと真狩のと、を使っていて今日は帯広。このスペシャリテはそろそろシーズン最後。
 百合根はまさに主役、フォアグラ・トリュフで盛り立てる。
 色んなヒトがいて、とても好きなのだが「衣は油っこいからいらない」という話(笑)。じゃあ…って思ったけど、出来るけど「どこまで合わせる」のがレストランとしてはいいんですかねえ的な話(^^;)。
 この皿の赤ワインソースは、何となく斉須さんのかき玉子の赤ワインソースを思い出す。
 この料理は、百合根にフォアグラ・トリュフでコロッケだ!…という高橋シェフのエウレカ!の空気が今にも続いているような気配がある。
La Sante
[へべ]
 「何が出るかなー♪」と、わくわくしながらあれこれ妄想する空港からの道中。
 時期的にはどうかな?…でもやっぱり食べたーい、と思っていた、この百合根がいただけてとっても嬉しい!
 つややかな 赤ワインソースの湖面に映える 百合根かな(字余り)(^^;)

足寄・石田さんの羊の薪焼き
 1歳薪焼き、羊の香り! 甘い脂。

[AQ!]
 仔羊:12ヶ月の2週間熟成。
 葡萄枝を燃やしたスペアリブ(脂、ウマ!)が後着。日高産アスパラ。
 ちょうど「ひつじ!」って感じで、ウチは「フツーに好み♪」。羊好きの羊♪
 薪の力で、爽やかに、かつ、ふわ~っと豊かに、火が入っている。
La Sante
海明け毛蟹と北寄貝のオムライス
 海明け=「北海道のオホーツク海沿岸地方で、春になって流氷が沿岸から離れ、出漁が可能になること」だそう。
 ものごっつクリーンな蟹味噌。ニオイ大王を集めたのにキレーなオムライス。
 この期に及んでペロリと…

[へべ]
 なんと〆はオムライス(びっくり)。なんてきれいな蟹ミソ、なんたる贅沢なオムライス!
 毛蟹もミソも北寄もきれい!

[AQ!]
麗紅のグラニテ
 清見にアンコールみかんを交配しさらにマーコットオレンジを交配…らしい。
 つぶつぶ感あり。柑橘力が濃いわ!
La Sante
 ***

 薪焼きの使いこなしはドンドン手に馴染んでいるよう。ヴァリエーションの作り方など柔軟に感じる。
 コースの組立てにも言えて、マダムの弁「薪焼きばっかじゃ飽きちゃうわよね(笑)」…じゃないけど、改めて起伏による魅力を構成しなくちゃ、と。
 まあここんとこ、多皿モダンガストロが馴染んできたせいか、アチコチでこのコース作りの話にはなる。
「サイコーと思われ」…る皿ばかりを並べてると、コースはノッペリする一面がある。富士山の頂上が東京ドームみたいでもねえ(ただ、そーゆー方が大衆採点型サイトでは結果的に高得点になる理屈だったりするが)。
 へべは、「ベストアルバムとかガラコンサートとかって、民主的よね」と笑う。ベスト盤が最高だ…と言われたら、アーティストとしては屈辱的だろうが(笑)。
La Sante
 それはさておき、高橋さんは凄いなあ♪
「やっぱり“いかにも”ではないのだが本物の『ピュアリスト』だなあ」…とへべが言う。
 なんとなくオーラ的には、小山さんや山村さんを思い出す、と言う。

[へべ]
 今度はぜひ違う季節に…という希望がかなった今回。
 コースのあちらこちらに驚きがちりばめられていて、カーブを曲がり、丘を越えるごとに、違う景色が広がるような展開にわくわくしました。でも、食べると、ピュアな味わいが静かに広がる…というイメージなんですよね。
 高橋シェフの世界を満喫したこの夜、北の大地から海からの滋養が、体にしみわたりました。

ラ・サンテ 2018年 4月 ☆☆☆

 *森と大地のウエルカムスープ
 *新タマネギとカブのムース 知内産ウニと羊のコンソメジュレ
 *ヤリイカと北寄貝と浜防風とハッサクのマリネ
 *枝幸産海明け毛蟹とツブ貝とアボカドのタルタル
 *噴火湾メヌキのムニエル ジャガイモのバター煮
 *ボタン海老と帆立貝のビスク
 *いけだ牛と厚岸産牡蠣
 *足寄・石田めん羊牧場の2歳のマトンの薪焼き
 *イチゴの塩プリンと喜茂別・牧場タカラの幸せな牛のミルクの練乳のシャーベット
 *熊笹のクレームブリュレとキャラメルオレンジのアイスクリーム
 +Champagne Drappier Carte d'Or Brut
 +Viognier
 +11 Pinot Gris VV Fondation Josmeyer
 +15 Pinot Noir IRENKA
 +09 Bourgogne rouge Courtiers Selection
 +Ch.Citran

ラ・サンテ
[AQ!]
 駅前のスポーツクラブ駐車場が工事中で(ズルの)近道が出来なくなってる…とくだらんことを嘆きつつ、小雨の中、ラ・サンテへ。

「なんか御期待にそえなくてすいません」
「へ?」
「いやあ、昨日はもっと寒かったんですけどねえ(笑)」
 “この寒さは東京モンが凍りつく”…と事前メッセでアテンションしてくれたのだが、今日は全然しばれませんなあ…ということのようであるw。
「いや、十分…に寒いです(^^;)」
 本日は奥の間、厨房横のカウンター席(かぶりつき…ジュルル(笑))だ。
 薪の炉の炎の暖かさに迎えられる。
 卓上に本日のお品書。2.3.6月は来てるけど4月は初めての「ラ・サンテ」、何が出るかな?

[へべ]
 今宵はついに憧れのこの席、シェフズテーブル的なプチカウンターで!
 厨房奥であかあかと躍る薪の炎が眼福♪

 料理の進行に合わせて時折、高橋シェフが新たな薪を投入。じっくり焼いたり、ちょうど頃合の薪火や熾火でさっと炙って仕上げたりと、すっかり「手になじんだ」感じの自在な使いぶりが、見ていても(そしてもちろん、食べても!)楽しい。
ラ・サンテ
森と大地のウエルカムスープ
 大沼の白樺樹液、きのこ、パースニップ。
「これこそ末期でもイケそう」((笑)。

[AQ!]
 切り株に乗せられたお碗からイイ香りが…。
 白樺の微かな甘みに、爽やかで和やかで…少し鬱蒼とした深い香り。
 温かさにホンヤリ。

新タマネギとカブのムース 知内産ウニと羊のコンソメジュレ
 一種の“定番”…ではないかもしれないがフランス王道な組立てのひと皿である。…と頭では思っても、あまりの官能に身体がワナワナと震えるほど(笑)。
 ウチは「ウニはウニだな(冷静)」と思う方のタチなのだが、この知内産雲丹は素晴らしい質・状態で感服。食感・肉質の膨らみ、「まあ雲丹の甘みがね…」というとこに落とし込まれる前の、雲丹のトータル感ある味の力。
ラ・サンテ
[へべ]
 羊コンソメ、知内産雲丹が香り、味、食感とも見事に調和。
 新タマネギとカブのムースに、冬から春へと暦を一枚めくった、「四月の札幌」を感じる。
 深く輝く羊コンソメ(ここで登場するとは!)のジュレの味わい、あぁラサンテにきたんだなぁ…という喜びが静かに広がる瞬間だ。知内産のウニは優しく清く、一陣の春風のよう。

ヤリイカと北寄貝と浜防風とハッサクのマリネ
 いか北寄は薪炙り、ぴちぴち♪
 浜防風に今年は八朔も参戦。
ラ・サンテ
[AQ!]
 八朔は芸域広いなあ…というか、この料理の八朔の働きは柑橘の中でも独特。
 4者とも、あまり強く香りを引っ張ると癖っぽくなり易い所を、ノーブルに香らせております。(炙り、偉い)

枝幸産海明け毛蟹とツブ貝とアボカドのタルタル
 前回はオムライスでいただいた「海明け毛蟹」と再会…なんて言ってたら後ほどシェフから“舞台裏”開陳アリ。実は、最近みつけた余市の蟹を今日出したい…と予定していたのだが、シケで数日船が出ず、海明けの連続登板(笑)となったとのこと。
 ツブ・アボカド・ディルとのハーモニーが楽しいが、また、お連れの山菜サラダがかな~り嬉しい。コジャク(山人参)・小豆菜(ユキザサ)。小豆菜は知らんかった。
 ジョスメイヤのピノグリがまことによく合う。

[へべ]
 海明け毛蟹とツブ貝とアボカドのタルタル 、フランス料理と出逢った頃を思い出す。
ラ・サンテ
[AQ!]
噴火湾メヌキのムニエル ジャガイモのバター煮
 蕗の薹をハラリとふりかけて。
 メヌキ…内地で言うメヌケか、は、函館の魚屋さんが「高いけどすごくイイのが揚がって…」みたいなことで登場。
 ひどくシミジミと、旨かった。
 …ってのも変な言い方だが、シェフも「コース中、サラっと…というかホワっと、此処はあまり凝らず目立ち過ぎずで…」っていうひと皿で、取り合わせも含め王道・スタンダード・シンプル…なんだけど、なんだか旨い。
「何だよ、旨いなあ」
 というヒトリゴトが、最も出た皿かも(^^;)。
 魚自体も、物凄いUMAMI爆弾…とか、物凄いしっとり滑らか…とか、物凄い香ばしさ…とか、が突出して攻めてくるのではないのだが、フォークが止まらなくなる、うーん、美味しさ。
 ワインは岩見沢のピノ「IRENKA」…素晴らしい(なんと初リリース…にして、エレガント)♪

[へべ]
 メークイン、蕗の薹。じゃがバター=郷土料理、味百仙(札幌駅前)流とのこと。煮ること4時間(3時間より4時間(^^;))。
ラ・サンテ
ボタン海老と帆立貝のビスク
 牡丹海老のピュアなビスク。頭の殻も清い。ビスク、嬉しい!
ラ・サンテ
[AQ!]
 海老のアタマの炙りが追っかけて出てくるのだが、こんなん知らんがな…っつうくらいピュア。綺麗な旨みだけを、フワっと纏っている。
 帆立も綺麗。料理は王道、90年代はさあ…とかすぐ昔話になるのが情けない客(笑)。


いけだ牛と厚岸産牡蠣
 牛x牡蠣のフランス古典オマージュな組合せ、には、ソース・ボルドレーズ&ベアルネーズの2色♪
 これは事前厨房試食があったようで、「うわあシェフ、フランス料理ってやっぱ凄旨ですね」的に盛り上がったらしいのだが、シェフは「もう一つ面白くてもいいかなあ」だったそう、
 で、それがどうなったかと言うと、試作の菠薐草が本日は「ボンナ」♪
ラ・サンテ  ボンナ知ってる?…ワシゃ知らん(^^;)…けど、「山菜御三家」だそうですよ奥さん!(^^;)
 今日のは定山渓産だけど、秋田なんかも多い。ボンナ、ホンナ、ボウナ、ホナコ、ヨブスマソウ、ヤマブキショウマ、カンデェナ、ウドフキ…などと呼ばれる。
 ボンナ・シドケ・アイコ…で山菜御三家。(もっとも、さすがにやはり、ググると「山菜御三家」は多い(^^;)。先ほど出てきた「小豆菜」も、アズキナ・ツリガネニンジン・ソバナで御三家…と言われるらしい)
 このボンナ様の爽やかな苦味が実に効いている。味わいにエッジ、これは(いい意味)「21世紀のクラシックや~」って感じ♪

[へべ]
足寄・石田めん羊牧場の2歳のマトンの薪焼き
 マトン、熟成40日。焼いて切ってみるまでドキドキ、充実した味、濁りのない美味しさ。
 待ってました!
 羊の薪焼きは2歳マトン。肉の旨みに力がみなぎり、きれいな脂、いい香り…。
 高橋シェフのところでいただく石田さんの羊は、自分にとって、他のものでは換えがたい特別な何かだと、あらためて思う。
ラ・サンテ
[AQ!]
 脂の白も身の赤も、シットリと落ち着いた色。お連れは、ユキノシタ茸・空豆・青菜。
 美味しい、美味しいなあ、濃さや爆発力に持ってかれたんじゃなくて、密度はあるんだけど膨らみがあり、コレが肉の味・コレが脂の味…というのを「純粋さ」と感じるくらいの、マトン世界。
「ウチなんか羊レストランですけど(笑)」…「やっぱり焼いて(切って)開けてみるまで、ホントのホントのところはわからないんでドキドキします(^^;)。一期一会です」
 …とのこと。…なんてとこまでわかる料理人も少ないと思うけどw。
 今回は時期違いだが、今年のミルクラムは、昨秋の牧草状態(母羊が食べる)が良かったので真っ直ぐに期待してる…って仰ってたかな。
 石田さんは「何も言わないで送ってくる」タイプなんだそう。で、料理人が「…なんぢゃない?」とレスポンスするのを待っている…らしい(笑)。

 やっぱり季節の呼び声か、また食べてしまった「イチゴx幸せな練乳」。
 熊笹クレームブリュレは初めてだったかな、落ち着く香り。アルロドデンドロに「熊笹グリッシーニ」ってのがあったけど、イイんだよね♪

*****
ラ・サンテ
 カウンターにかじりついて、厨房の炎や人の動きを見つめている。
 デパ地下食品売場の小学生と変わらへん(^^;)。
 寛ぎすぎだけど(^^;)。
 まあ(勝手なことを言えば)コチラはワシら、美食の故郷のような感覚。ワシらの、美食の実家w。
 その一方で、ラ・サンテでの一食は、いつもワシらにとって世紀の一食である。
 …と、言葉にすると随分かけ離れたような2つのイメージを抱いてしまうのだが、一軒にして殿堂であって実家である…のが、実に自然に具現化しているのがワシらにとっての「ラ・サンテ」なのである(笑)。

 雑談。さすがは札幌、インバウンド客も多い。一時期、web予約でフルオープンにしてたら、とんでもなくややこしい構成や注文の外人客がチラホラ現れるようになって、ウチじゃあ無理ですよ…とやめたそうな(^^;)。
「まあ電話で、電話かけてくるくらいには(食への)関心と熱意があれば…お話を聞きますが(笑)」
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  ランファン・キ・レーヴ L'enfant qui reve
  
札幌市東区丘珠町599-1モエレ沼公園ガラスのピラミッド内 011-791-3255
11:30~14:30/17:30~20:00 冬期:月火水・夏期:月・盛夏期無休

・

LEQR1 2004年 7月 ☆☆

 *アンショワ+玉葱タルト、海老コロッケ揚げたて、自家製ハム+コンソメジュレ、人参冷ポタージュ+クルトン
 *鮑のポワレ、北寄貝マリネ、ラングスティーヌ、野菜グリエ・バルサミク
 *鮎とその肝スープ、ジャガイモのピュレ
 *厚沢部産鴨炭焼と2種豆、ダッチオーブン焼真狩産メイクイーン
 *ドライトマトのパイ
 *クイニアマン風プチパイ+メープルのグラス
 *桃のコンポート
 +97 Gevrey-Chambertin Corvees / Tortochot

[AQ!]
 札幌郊外モエレ沼公園の「ガラスのピラミッド」内に、「モリエール中道シェフ・プロデュースのフランス料理店がオープン。…概略以上。フーぅ。
 …たって何もわからんか…っつか、私も知りませんでした。この公園はイサム・ノグチ氏の設計で、北海道らしく広大なスケールに様々な施設を擁する。17年もかけて作っていたらしく、実際、公園全体の「完成」が告知されたのは(今このHTMLを編集している(^^;)ところの)2005年7月1日。ま、興味がある方は調べてください(^^;)。
 札幌中心からの地下鉄・バスによる行き方も調べたのだけど(あまり便利とは言えない)、この日は札幌到着日でごたついていたので、タクシーを使ってしまう。
LEQR2  イサムノグチの表現によるモエレ沼公園、は広い。だだっ広い。我々の向かうはその中の“ガラスのピラミッド”であるが、タクシー運転手サンは「ああ、モエレ沼公園のガラスの建物ですか」とその存在は知っているものの、「(公園内の)どこにあるんでしょうか?」と頼り無い。無線で営業所に問い合わせるもわからず、ウーンと唸りながら我々の(万が一のために)持っていたごくラフな地図をもとに何とか辿り着く。余りの広大さのため、“公園に着けば何とかなる”というものでなくて、公園の「どの辺りか」によって入口も違うらしい。大通から3000円ちょっと。時間に余裕があれば、1時間に2本くらいのバスもあるらしい。
 そぼ降る雨の中にニョキと生えたガラスのピラミッドが美しい。

[へべ]
 ちょっと早めに着いてそぞろ歩きなどしてモエレ沼公園の夕景を楽しんでから食事もいいね、などというワレワレの目論見を打ち砕く冷たい雨のなか、やっとこさたどりついた広大な公園内の一角を占めるガラスのピラミッド。これだけ見てもなかなかかっこいい。よく作ったな~、こんなモノ、としばし口をあんぐりあけてウロウロする。

[AQ!]
 壮大な施設の癖して毎日人出があるほどの人気ではないようで、ガランとしている。それが、ヨーロッパの田舎の美術館かなんかのようで随分カッコイイのだ(^^;)。ヒトケのない中、こんなとこで営業してんの?、とレストランに入ると、フワッとさんざめいているのである。フランスっぽい(^^;)。

LEQR3 [へべ]
 この建物内にあるのが、本日のお目当てのレストラン。店名は夢みるコドモ、という意味らしい。かっこいいサロン(冬は暖炉の火で一段と気分が出そう?)があって、明るいモダンなガラス張りのサルから外を望めば、前景に可憐な花々、中景(といってもかなりの距離)に木立を配した広々とした風景。
 時折はこの風景で目をなごませつつも、客の目をひきつけるのはやはり、超クールでモダンで美しく輝くオープンキッチン、という思い切った造りになっている。テーブルを舞台に見立て、しばしば「舞台裏」と表現されるところのその厨房を、チラとご披露するのは最近の流行りだけれど、ここまで思い切って見せた店があっただろうか? どきどきしながら自分の皿がドレッセされてゆくのを見守るのは、食いしん坊にはとても楽しい。
 北の大地からの玉葱や人参が使われたアミューズが、この店にはよく似合う。道産素材にこだわった料理はどれも旨かったけれど、とりわけ心に残るのが鮎とその肝のスープ。鮎の香ばしさ、肝のなんとも言えない色あいの複雑濃厚でいてピュアなスープ、そしてジャガイモのピュレ。それぞれおいしい。でも一緒に食べるとこれまたおいしい。一口ごとに煩悩の炎をメラメラ上げて葛藤しつつ食べ進むバカモノどものシアワセ、ここにあり、って感じでした。いつか好天の日に再訪できるといいなー。贅沢な(通常のゴージャス、という意味とは違いますが)空間と北海道フレンチが味わえる、すてきな場所です。

LEQR4 [AQ!]
 とにかく全部見えるオープンキッチン。さすがに見せられない汚れ仕事用の後室はあるのだけど、それ以外は全部御開帳。お見事。銀座のジャルダン・デ・サヴールより見えるかも。また、床材など、客用スペースと同じ物を用いて連続性を出しており、「厨房と客席のシームレスな感覚」を演出しているのも利いていそうだ。
 背が段々高くなる4皿のアミューズからスタート。ここでも、華やかで立体的な「モリエール・スタイル」が貫かれている。ただ、ランファンの特徴は、アミューズの内容を見てもわかるが、モリエール・ストリームの中では、幾分(いい意味で)ゴツゴツした手応え…うーんわかりやすく言うと男性的な感じ…の立っている所だろうか。
 の皿は、「泡がありそうで無い(笑)」と日記にあったが、これもそんな現れだろう。他のモリエール・スタイルの店だと、泡を吹いているかも。
LEQR5  も、非常に美しい眺め(鮎本体を皿の縁に置くのがカッコイイ&食いにくい(笑))ながら内容的に「剛の皿」と見える。アロゼされた皮の素晴らしさ。この鮎の皿は全部ゴチャマゼにしたらこりゃまた旨そう…というのが見えているのだが、なかなかそこまで届かないのが、嬉しもどかし。
 食いにくい…といえば、ここんちのカトラリ、とくにクトーを見てください。こんな細くてのたくってるの、見たことない(笑)。アブドゥーラ・ザ・ブッチャーの靴じゃないんだから。「これが意外に切りやすかったりしてな」と試すと、ま、見事に切れない(爆)。まぁ切れなくて往生しちゃうほどではないけど。こんな馬鹿なカトラリ、よく使ったな。ワシら的には、馬鹿馬鹿しさに寄りきられて「マル」。だって面白いもん。でも「バツ」判定の人も多そうだ(^^;)。
 焼鴨は、シブレット・胡桃・オリーヴと脂のハーモニーがソース役として二重丸。鴨は厚沢部の産と言う。さすがは仏料理食材の宝庫、北海道。メイクイーン(そう、ミシェル・ブラスが「ポムドテール」とはまた別の物として“認めた”真狩の「メイクイーン」である)はダッチオーブンでいい火が入って、後から出てくる、んだっけかな。
LEQR6  そのミシェル・ブラス氏は、こちらにも立ち寄ったらしく、署名の入った皿が飾られている。
 ドライトマトパイは、フロマージュの代わりとして。今更フロマージュシャリオ…って時代感覚の店では無いから、この流れ作りは良いと思う。
 クイニアマンメープルグラスはストイックな甘味、度胸あり! そこでグッと抑えて、桃のコンポートへ。
 ワインはジュヴシャン、トルトショとは渋いチョイスだ。
 北海道の夏も、いつしかとっぷり暮れる。窓の外の庭の向こうの林の向こうには、今度、大噴水が出来て水柱が見えるって言うんですが、またその頃見に来てくださいね…、とサービスもこなれたものだ。
 タクシーを呼んでもらう。サービスの案内で店の外に出ると、雨に風も出てきている。その中、ヒトケの無い駐車場スペースを横切り、タクシーのつけられる道まで、ああだこうだと札幌の話を聞きながら、送ってもらう。全てが広大だ。日本離れしている。
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  ル・ジャンティオム  Le Gentilhomme
  
札幌市中央区S4W8サンプラーザ札幌1F 011-531-2251
11:30~14:00/17:30~21:30 火(除祝)休
depuis1988 Chef: 大川正人 (敬称略)

・

2002年 3月 ☆

 *ボタン海老のカクテルソース
 *ホワイトアスパラガスのグリエとクーリ、手長海老、茸、トリュフソース
 *帆立・ポロ葱・ジャガ芋ブリニのパルマンティエ、キャビア添え マーシュサラダ
 *北海道産仔牛のマッシュルーム細切り挟みピカタ、ブルーチーズソース
 *クドブフの赤ワイン煮込、ジャガ芋のピュレ
 *グランマニエのスフレ
 +78 Ch.Giscours

[AQ!]
 10年以上前になるかなぁ。一度、ランチを食べたっきり。場所ももう忘れていた。すすきの駅から東急インの前を通って西へ10分弱歩く。「ここまで来ると結構寂しくなるにぃ」とへべ。あまり繁華ではなくなったあたり。一本北の通りを歩くと、その店鋪の少なくなった所に、タトゥー屋や怪しい系服飾とかポツポツあって、怪しい系の若者がタムロしてたりもする(怪しいオヤヂが歩いてやがら、とか言われてるに違いない)。
 今日は終電…じゃないANA最終便で帰京ゆえ、帰りを急ぐため17:30の開店とともに飛び込む。けど、もう既に一組、入店していた。日曜のせいか、勝負が早いな。21:40新千歳空港のフライトに間に合うには、すすきの19:30くらいまで遊べる。身軽でギリッギリまで頑張るなら、20:00まで大丈夫かな。それにしても、札幌は空港まで小一時間の距離がまことに恨めしい。福岡空港みたいな立地なら楽勝で20:30まで遊べるのにな。それならゆっくり飲食する旅客も増えて、さぞや景気振興にもなろう。札幌近郊は土地もありそうなのに。これというのも、千歳空港の本来の性質が軍事空港であるからで北海道経済は二の次…、とか始まると、酒場の酔客政談ネタ。
 おっとそういえば、前々夜の飲み屋の打ち上げ、北海道においてムネオ絡み政談を肴にするのはなかなかに複雑なのであった。直接の知りあいな人もいるし。

LJAN1  …と激しく与多話に逸れるのを堪えて、ジャンティオムの扉を開けると大川シェフ自らのお出迎えである。コートの面倒からメニューの説明に注文取り、見送りまで勤めるという、マメなオーナーシェフシップを発揮しておられる。ニコヤカで、料理の相談などは「話が早くて」いいや。
 カルトを手渡しての第一声は、「スイマセン、今日は無いものが多くて…そろそろ色々変わりますもので」。土曜にみんな売り切れてしまったか、と一瞬不安になったが、そうではなくて、要は、冬から春への移行期でメニューの多くは書き換えである、と。だけどまだ刷ってない、と。そういうことみたい。それで春モノは口頭説明である、と。
 後になって、「な~んだ、それならそんなに謝らなくてもいいのにぃ~。刷ってないだけで。健気にオーナーしてらっしゃるけど、もうちょっと威張ってればいいのになぁ」とぬかすへべ。ホントに、「際どく胸を張る」料理長が好きなのだ、このヒトは。

 注文は白アスパラ帆立仔牛春モノを抜擢、デセールは、「二人前から」のスフレが食べたくなって、わりと簡単に決まる。
 店内はシットリと心持ち重厚で、照明のコントラストがハッキリしてる分ドラマチックで気分良い。これはかなり気に入ったへべが「外装もこんな雰囲気が出てるといいのにねぇ」とぬかす。
 アミューズのボタン海老はまんま刺身状態にカクテルソースをポチポチと。これで東京に帰っても「ちゃんと北海道で刺身も食ったぞい」と言い張れる。
 白アスパラがグリエってのはちょっと珍しい? そうでもないか。ピュアな味わいで苦味もストレート、素材寄りの楽しみ。トリュフがなかなか香って嬉しい。帆立もピュアに旨い。上手な帆立の天麩羅の真ん中辺みたいな火の入り。
 シャンピニオンのデュクセルがジューシーな仔牛は春の肉。クドブフは「やっぱ旨ぇなぁ」と盛り上がる。酸がピンと立っている。それにしてもでかい尻尾だった。「この尻尾さぁ、成城石井で買ったら、尻尾買うだけで*千円くらい行かないけ?」と下品に感心するのは如何なものか、などと。
 総じて料理は質量ともに本格的で、ドンとしているとともに安らいでいると感じた。塩はそんなにキツくないし、意味的にも食感的にもエッジを立てて驚かせようとかいう部分は少なそう。素材感がストレート。本来、きっと、旅人がギャフンと言わされる料理ではなくて、近隣の食いしん坊がある程度しばしば足を運んで楽しむ店という作りなんだろうなと思う。
 「何となくだとさ、(大阪ラ・ベカスの)渋谷さん(の料理)に似てない?」と言うと、「ピカタ食べたからでしょ、それ」と笑いながらへべ、「でも主菜の感じは確かにそうかも~」。

 百花繚乱の札幌フレンチは手厚く、美味しい。フレンチ日本第一の都市は東京だろうが、第二位の座を関西勢と争うだけの資質がある。ミシェル・ブラス洞爺に出店するくらいだし。
 ル・ジャンティオムに前回来た時は、まだ「注目の新店」みたいな取り上げられ方だったような気がするのだが、それからずっと、札幌の主力として活躍し、牽引してきたのであろう。偉いなぁ(って何のこっちゃ)。
 そういえば、今回の札幌でル・ジャンティオムを選んだ理由の一つは、大崎のOhara'sに行ったときに、札幌の偉人の元祖(^^;)小原さんに雑談がてら「札幌で何処行ったらいいすかね~?」と聞いたお答えの一つが、「やはり大川さんとこは良いですよ~。それに、ワインがお好きでしたら、エヘヘ」だったことがある。

 その通り、凄いワインリストである。とくにボルドー。82以前の厚みがウヒャウヒャ。さて、迷わしい。2時間しか滞在できない故、あまり畏れ多いものは避けるとして、75か78あたりかな~。それぞれ、グリュオラローズ、ララギューヌ、デュクリュボーカイユ、パルメあたりを皮切りに、ええと、何本あるんじゃ? ってんで、ソムリエに尻を持っていく。「75.76.78あたりで、上限2万円台くらいのあまりスロースターターじゃないボルドー、どれよ~ん?」。「いやぁ、どれも良いと思うんですが…」と言いながら「ジスクールはお嫌いですか?」と切り出してきた。「おお、ジスクールかぁ、よく知ってる訳じゃないけど、良さげに思うのことあるよ。75と78、両方あるね~? Dotch!?」「えと、個人的に、ですが、78とても好きです」とのことで、即決。
 ソムリエ君…と呼ぶのが似合いそうなカレ(意外に年令がイッてるタイプだったらゴメソ)は、少年野球モノの漫画に出てくるキャラみたいなルックスで、挙動の一々にどこか愛嬌がある。へべはすっかり気に入って、勝手にアダ名を考えて喜んでいる。「東京だったら、(本当の)名前を聞いて帰る所だけどなぁ…」とのこと。ソムリエの扮装ゆえ、ソムリエ役だと思うんだけど、お皿の上げ下げなども甲斐甲斐しく勤める働き者、なのは、大川シェフの指導よろしき、か。
 78ジスクールは大変立派。古典、という言葉が頭をかすめるようなガッシリした木質匡体で、ジスクールくらいのクラスであるのに内容が詰まり果実から熟成への香気が魅了するのはやはりマルゴーには良年なのだろうか。優れた舞いを見るように、滑らかで緩やかな変化を堂々と演じていくのは、綺麗に真っ赤に染まったコルクと見合わせると、ここで過ごした状態の良さを物語るものかもしれない。総じて、壮年男性系の連想を喚起するワインであった。

[へべ]
 開店前に、店の前を歩く(早く着いてしまったのだ)。大丈夫か?と心細くなるようなエリアの、かなり年季の入った建物の1階。CLOSEDの札がポイ、と出された面構えは愛想なしである。うーむ。
 …とまぁ、そんな不安の雲も、店内に足を踏み入れてみればパーっと晴れる。落ち着いたインテリアで華やぎのある照明などなど、いい雰囲気でほっとする。
 で、ワインリストが凄い! こことサヴォアコートドールで一体どれだけ買ったことやら…などと考えてしまうような見事なリスト。78ジスクールもさすがでした。立派な帆立、堂々たるクドブフなど、料理も本格的。いい夜でした。

[AQ!]
 札幌に泊まりの日なら、本格的に古いの、飲んでみたいね~。
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  ビストロ・ル シュマン Le Chemin Bistro Furano
  
富良野市下御料 0167-23-2004 www.le-chemin.com
11:30~14:00/17:30~22:00 火・第2水休
depuis2000 Chef: 甲斐宏知(1967-) (敬称略)

・
2008年 2月 ☆

 *豚足と豚舌のコラーゲンたっぷりテリーヌ
 *春菊とベーコンのキッシュ
 *中富良野産牛蒡のスープ
 *豚バラ肉の煮込み
 *千歳産林檎のタルトタタンとグラスドヴァニーユ

[AQ!]
 北海道は富良野、風景が大っきい…中に建つビストロ。
 富良野プリンスからは歩いても行ける。新富良野プリンスからは、バスかタクシー。
 積雪が光る。昼。
 春菊のキッシュねフフン…、が、いただくと実に上手な香りの乗り方で美味。緩め玉子との絡みが楽しい。
 美容の為、というわけではないコラーゲンテリーヌは赤ワインに相性をみせて、酒が進む。一人の昼メシだとグラス1杯が相場の私だが、今日はスルリと2杯飲まされた。まんまとノセられた証拠。
 牛蒡ヴルーテ、わ、いいやコリャ、ロワゾーのヴルーテみたいだぞ(笑)。
 そして、豚バラ。脂、甘っ。このシェフ、はっきり腕が良いです。綺麗でボリューム感があって享楽が潜む。
 …と呟いてたら、タルトタタンがこれまた素晴らしい出来。唸る。
 明日の昼の予約を取って帰る。

2008年 2月 ☆

 *池田Boyaファーム仔羊ロニョンのサラダ仕立て
 *中富良野産玉葱のグラチネ
 *芦別で撃った鹿腿肉ソテ ムタルソース
 *千歳産林檎のタルトタタンとグラスドヴァニーユ

[AQ!]
 って訳で連日の訪問。金曜昼。
 週末に向かっての入荷…ということもあってか、口頭の紹介あり。
 「池田からが半身入ったので一個だけ腎臓あります。それから芦別から鹿が届きました」、とのこと。おーえーやんけ、と両方採用、昨日の牛蒡ショックで食べたくなっていたグラチネも忘れず。
 ロニョンはフレッシュさが生きているか、素晴らしい質で、豆腐のような優しい柔らかさに臭みのない良い香り。
 グラチネは、焦げた臭いを極力おさえて玉葱の甘味を一杯に引き出した、まぁ「レストランのグラチネ」っしょ。ぜんぜん違う。すんごく美味。
 鹿腿が、歯にかなり弾力ある、弾みある肉質なのに、すっと噛み切ると柔らかさを感じる、そんな塩梅で、産地の強みを感じる。味・香りのバランスがいいし、やはり、へんな臭いがまるで湧いてない。やるなー。マスタードソースと茸も美味しい。
 鹿は、シェフの話だとやはり猟師の腕がキモで、撃ち方と血抜きの上手さで決まる部分が大きいのだ、…と。
 珈琲とタルトタタンはシェフからの奢りでノーチャージ。素敵な店だぜ。
 昼のお店には、「スパゲティーまだぁ?」…的な客が混じっていたりは、する。

2009年 1月 ☆

 *富良野近郊野菜の温野菜、温玉子添え
 *牛蒡のスープ
 *赤井川産豚ロースのソテー マスタードソース
 *チーズタルト キャラメル・アイスクリーム

[AQ!]
 ランチ。
 牛蒡はスープで奇麗にひくとトピナンブーっぽい…とも思う。
 に、じゃがいもコンフィ・焼き蕪。堂々。
 マスタードソースがきわめて上手。少しウスターとかもかなぁ、酢豚の良さ・トンカツソースの良さ…みたいな、かなり説得力において普遍性のあるあたりを狙いながら、品格アリ、美味。

2009年 2月 ☆

 *蟹のキッシュ・自家製生ハム
 *オマールのパプリカ・エピス・胡桃オイルソース、焼き蕪・ブロッコリー・隠元
 *フォアグラのポワレと豚足豚舌テリーヌ、バルサミコソース
 *牛蒡のスープ
 *アイナメと帆立のポワレ、サフランソース、金針菜・えんどう・茄子
 *蝦夷鹿ロティ、人参・じゃがいも・プティヴェール
 *チョコムースとグラス
 *ミニャルディーズ
 +96 Ch.La Gorce

[AQ!]
 今日はディネ。「シェフにおまかせ」にて、存分にやっていただくとした。
 素材と料理。剛直に、ガッチリと、縦糸と横糸が組み合ってムニュを織り出す。
 すっかり安心して、満腹まで富良野の夜を楽しんだ。
 えー、レストランウォッチャー的に、強いて言うと、「この店の特徴」は現状では、昼のデジュネの方に色濃く出ている…ような部分はあるかもしれない。まあ、ディネの方にはまだ可能性が隠されているかも、…ってことです。
 それと、所用のため冬期の訪問が続いたが、機会があれば、初夏であるとか違う季節にも来てみたいものだ…と思いますなあ。
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  オーベルジュ・ド・リル サッポロ  旧:ル・バエレンタル Le Baerenthal
  
札幌市中央区南1条西28丁目3-1 011-632-7810 www.hiramatsu.co.jp/baerenthal
12:00~14:00/18:00~21:30 月休
depuis2004 Chef: Jean George Klein(1950-)/南大輔 サービス: 鈴木政徳・佐藤恒 (敬称略)

・ アルザスはバエレンタルなる三つ星「ランスブルグ」と「ひらまつ」のジョイントでスタート (2004)
 「ランスブルグ」は「ひらまつ」のサイトの片仮名訳(L'Arnsbourg)です。「ラルンスブール」の方がよく見る気もしますが。 (2004)

 「ランスブルグ」クライン家との契約は終了とのこと。「ひらまつのレストラン、としてしか認識されなかった(し、集客も良い)」との理由には微苦笑ですが、残念といえば残念。「ひらまつ」は、提携先探しは上手いんだけど、日本国内での店舗配置が「?」な気はする(^^;)。 (2007)

 店名を変更。(2014)

2004年 7月 ☆☆

 *小さいトマトパイ
 *筒入りトマトとセルリのジュ
 *ヨーグルトヨーグルト
 *雲丹ムースと海草ジュレ パルメザン芯の車輪 マスノスケ・根セロリ
 *帆立貝のポワレ 夏の野菜と果実のサルピコン キャビア添え 胡瓜のクーリソース
 *フォアグラのソテー リュバーブ添え エピス風味
 *鰈とラングスティーヌのグージョネット ムール貝とサフランの香り
 *一口のジンフィズ
 *仔兎ロース肉のメダイヨン 花ズッキーニ添 夏トリュフのエミュリュション
 *ラズベリーのクロスティヤンとパッションムースのスプーンサーヴィス
 *ヴァニラ風味のクレームブリュレ
 *桃のコンポート マラスキーノ風味のグラニテとジャスミンの香り
 +91 Riesling Clos Hauserer / Humbrecht
 +Eau de Vie de Marc de Gewurztraminer / J.P.Mette

LBAE1 [AQ!]
 ってな訳で(?)、本家L'Arnsbourgには一足先に行ってしまったのだが、触手鋭い平松さんが引っ張ってきた支店にも興味津々と伺う。それにしても、俺ら、札幌にも札幌の人にも、常々大いに敬意を払うモノであるのだが、それにしても、こんなに沢山の仏料理店がやっていけるものだろうか(^^;)。魔術的都市である。

帆立にはマンゴ・アボカド。胡瓜が引き締めて旨い。
リュバーブ栗山産 ジャムにせず繊維感を残した使い方が面白い。
鰈とラングスティーヌは「ちょっとブイヤベース的に」という説明で、スープ仕立て、くらいと言えよう。緑アスパラ添え。
仔兎の肉質が素晴らしい。花ズッキーニには酸味を効かせた茄子を詰めるという趣向。ズッキーニの、花のすぐ下の節の焼いたのも添えられるが、これが激旨。
のデセールは“ひらまつ”のスペシャリテとか。美味。
鈴木支配人は(東京は)奥沢出身。最後になって目蒲線の話で盛り上がるな、チミたち。(^^;)スイマセン
シェフはギンギンの若手。海の物なら日本人の方が詳しいゾ、とでも言いたげ。
ジャン・ジョルジュは、ぶ厚い指示書を送ってくる真面目でイイ人で働き者で…あるらしい。

LBAE2 [へべ]
トマトの薄焼パイラルンスブールと同じ。壊れやすいので手に取るときにはご用心ご用心!
マスノスケに根セロリ、いい感じ
胡瓜のクーリ、に惹かれてました。帆立、いい料理でしたね。今、胡瓜に注目しているヒトはどこかが違う(かも。と当家で勝手に騒いでいる)
ルバーブ好きの私も太鼓判。ルバーブの風味を存分に生かして食感も残す粋なはからい
円山公園の緑を借景にする絶好の立地
・アルザス風味の立派な館、一階の左手はウェディング、右手のサロンから回り込んだ正面がレストランの主サルになっていて、ここで建物がいったん切れている。婚礼パーティの人はひととき中庭でさんざめくけど、レストラン側にはこれがあまり気にならないように設計上はうまく配慮されてます。夜も更ける頃、中庭でいただくカフェや食後酒の楽しみもあり升
・アルザス風の壁面に木組みの見える造りには、国内の古い建物から出た材を使っているそうです。長野、だっけ?
・本家ラルンスブールよりもモダンな色合いを薄めて、アルザス調・クラシックな格調高さを強めに出した造りになってます。モダン風味もちょっぴり残してあるし、妥当なところなんでしょうね
円山公園付近のこの一画はブライダル関係の企画がすでにいくつか立ち上がり、現在建築中のものもあるといった状態でした。レストランにも試食とおぼしき若いカップルが来てました
シェフ、顔ははんなりスッキリ系なのに口を開くとなかなか強気のコメントもこぼれてきます。バリっとしてます

[AQ!]
 木材、ここのが宮城じゃなかったけ?
 サロンはバエレンタル風味の薄暗い落ち着き。ラルンスブールだと足下にカーヴが見えるけど。サルは割とこぢんまりした規模で、それが品良く見えますね。正面外観はえらい堂々とした大ダナなんだけど、中に入るとむしろ上品でちょんぼりな居心地。
 “円山公園あたりにひらまつを”というのが長年の願望であったらしい。だったけどジャン・ジョルジュと結んでやるという話が出てから“とんとん拍子に”決まった…、ということらしい。
 ひらまつ経営テイストは嫌いな人もいるけど、上級店はやっぱ、よくやってると思いますわ。
 “雲丹は海草を食っているのだ”ジュレも良かった。雲丹、活かされ。
 そう言えばシェフ、「え、ラルンスブール行かれたんですか? あそこは大変ですよねぇ。ボク、携帯を持って行ってたんですけど、あの店、アンテナが立たないんですよ(;_;)」…だと(笑)。さもありなん。

[へべ]
 そうだそうだ、宮城だ宮城だ。宮城、が出てこなかったの。
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  ル・ミディ  Le Midi
  
北海道北広島市西の里北2-10-1 011-375-5331

Chef: 一橋浩三 (敬称略)

・  
 「札幌市厚別区厚別中央1条1-1-2」の旧店から、上記へ移転されたそうです。古い民家を半年以上掛けてリフォームされたとかで、雰囲気も楽しめそう…。 (2004)

LMID1 2003年 7月

 *帆立てとズッキーニのマリネ
 *ウニのムース、パイ包み焼き
 *カサゴのポワレ、ウニソース
 *骨付仔羊のロティ、パセリソース
 +Cotes du Rhone / Guigal

[AQ!]
 新千歳空港東京行きのAir Do最終は21:2518時に空港に着いたワシらであったが、既にチェックインは可能で、荷物も預けてしまうことが出来た。するってぇーと…、空白の3時間か。
 もしここが福岡空港だったら…、何でも好きな物を食いに行ける。すぐ町ナカに繰り出していることだろう。しかしここ千歳では、悩ましい空き時間である。札幌の、しかも町ナカ中心部への往復となると、移動に2時間半近く見ないといけない(札幌駅とススキノや円山との距離が馬鹿にならない)。まぁ、ラーメンの名店にでも駆け込んで啜り込んでくることは出来る、という計算は成り立つが、ラーメンもなぁ…。相変わらず、北海道経済と食い意地卑しきラストタイムイーターにとっては、悩ましい遠さに位置する新千歳空港である。
 空港内で何処か落ち着きそうな店を探してゆっくり飲んだくれるか…とも思ったのだが、それも寂しいよね。やっぱ。「ル・ミディ、行けないこともないか。頑張ってみる?、、」と提案してみる。

 そうなのだ、空港から「札幌のレストランよりは幾分近いル・ミディ」は一応用意していた腹案。このビストロ・ル・ミディは、メールで教えてもらった店なのだが、新札幌から地下鉄で2駅目の大谷地という場所にある(ちなみに新札幌は札幌より10-15分ほど空港寄り)。此処でなら何とか食べる時間が持てるのではないか、と電話を入れる。
 さすがに時間が無いので新札幌からはタクシー。3分程で着く。
LMID2
 ビルの2Fに位置するレストランを階段下から見上げると「成程、"ル・ミディ"か…」と一目でわかった。隣接するビルがなく開けた建物の2Fの見晴らし方向はどちらも大きな窓。日の長い夏の19時近くになってしまったが、入店してみるとまだ陽光の残滓が差し込んで、何とも開放的に明るい。「こりゃル・ミディって付けるわよね」とへべ
 看板の近くに小さく、「ご飯・パスタはありません」みたいな断り書きが貼られていた。さすがにフランス料理先進の地札幌とは言え、この場所となると、先に言っておいた方がよいのだろーなー。
 厨房に一人フロアに一人、かな、小体な店の「本日のお勧め」は黒板に書かれている。ビストロ王道メニュー・プラス・地物の数々。さすがに時計を睨み、迷う暇もなくエイヤと注文。
 飾り気は無いが、実に真摯で旨い料理である。いやぁ良かったねぇ来てみてよかったねぇ。ピヨピヨと喜ぶ。ウニのムースパイなど、「加熱と雲丹の風味」って意外と難しい課題なんだが、とても美味しく解いている。

 …などと、感想を書くより、それにしても、嵐の様に訪れて嵐の様に去ってしまって、変な客だと思われたろうなぁ(^^;)。お店には大変申し訳なく思っております。まぁ「早く出して」「せっせと作れ」とか、急かすようなことは一切せずに食べられた(そこはヨミ通り)ものの、仔羊の最後の一切れを食ったか食わないかのうちに「ご馳走さま・美味しゅございました・お勘定・タクシーお願いできますか」、だもんな(^^;)。それで新札幌発20:23にギリギリ。
 今度はゆっくり来ますから、とか言ってサヨナラしたものの、後で、「アレって何だったんでしょうね??」とか言われてるでしょうな、ハイ。すいません。旅は人を図々しくします(^^;)。

2008年 2月 ☆

 *利尻産タコのマリネ
 *自家製生ハムサラダ
 *スモークサーモン
 *蝦夷鹿ミンチのパイ包み焼き
 *シャロレー仔牛カツレツ
 *ゲームヘン

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  ル・ミュゼ Le Musee
  
札幌市中央区宮の森1条14丁目3-20 011-640-6955 www.musee-co.com
11:30~13:00/18:00~20:00 第1,2日・第3,4月休
depuis2005 Chef: 石井 誠 (敬称略)

・
2006年11月 ☆☆

 [デジュネ]
 *Le Oeuf a la creme caramel
  卵のクレーム・キャラメル
 *サロマ湖産帆立マリネ、トリュフ・コルニションソース添え
 *La Salade Musee, creation de terre de HOKKAIDOU
  “ミュゼのサラダ”北の大地のクリエイション
 *糖度24の牛蒡のポタージュ
 *当別産豚のポワレ、白菜添え
 *雪化粧南瓜のモンブラン、アーモンドグラス、クロカン、ヨーグルトムース

[AQ!]
 昼。「えー11月だってのにぃ!」と東京モノが引っ繰り返ろうとも、札幌の天からは雪が降り始める(^^;)。雪道は苦手だっつーの、と泣きながらレンタカーのハンドルを、市街中心部からは少々はずれたル・ミュゼへ向ける。
 おっ、と、現れるは、手造り工房風というか、趣向のある建物。中にはいると、クール・スマート・心地よい。
 サラダの根菜とジャガイモ!!! 素晴らしい。
 豚白菜は今日からのメニューだそう。
 ここもワインリスト良さそ、夜に来たいね。
 サロマ帆立は汽水湖の特徴?か、とても綺麗。
 ランファンを思い出すくらい、ぜ~んぶ見えるオープンキッチン。少なくとも加熱は丸見え。昼のスーシェフ役は女性でした。
 マダムらしいマダム。グー。
 実にちゃんとカッコイイ店

[へべ]
 なんともかっこいいエントランスと内装! カウンターの左右に陣取る「プルートー」風のオブジェ、曲面を描くちょっと不思議なドア、奇天烈な洗面台、―モダンだけれどクール過ぎず、はしばしに遊びを忍ばせてある。大きな窓から見える木の枝ぶりまでかっこいい。めちゃめちゃ好きなタイプ。
 のアミューズは開店以来のスペシャリテ。ひんやり温泉玉子に、トリュフトーストの相性が悪魔的。サラダといい、軽いのに牛蒡そのもののポタージュといい、北の大地と根菜への愛がひしひしと伝わってくる。ポタージュの味と香り、すばらしい。
 「これおいしいんですよ~」と嬉しそうなマダムのひとこと付き、豚のポワレもいい。北の白菜はぼちぼちしっかり冬本番の味わい。
 車で立ち寄ったのでAQはノンアルコールワインなるものをいただいてみる。色がきれいで、卓上がさみしくないのはいい。味は葡萄ジュース。フレンチのお店にも、もうちょっと甘くない何かがあったら、このご時世だから便利そう。
 次の機会には夜にぜひ、ワインと一緒にあれこれいただいてみたい。

2014年 6月 ☆☆

 *森のエッセンス…
  森のサブレ 森のエッセンス フキノトウ
 *鳥の巣
 *蝦夷バフンウニ&ホワイトアスパラ
 *姫鱒:凍りついた湖面
 *姫鱒:フリット、フキノトウの香りを…
 *ホワイト・アスパラ&モッツァレッラ
 *ホワイト・アスパラ・カルボナーラ
 *蝦夷アワビ&グリーン
 *ホワイト・アスパラ&ジャスミン 2014
 *グリーン・アスパラ&抹茶
 *苺・いちご・イチゴ
 +NV Champagne Claude Cazals Carte Blanche
 +08 ガルトネル・ピノ・ノワール / はこだてわいん


[AQ!]
 あんまり東京が湿気てるので札幌に来てみた(…なんちて(^^;;))。
 やっぱり爽やか、ホッカイドー、しかし昨日まではかなり暑かったエクストリームウェザー。

 さて円山公園は「ル・ミュゼ」。
 いやあ何と、8年ぶり。…って、この店、今年で9周年なんすけど(^^;;)。
 店も一回、改装が入ってて、見覚えのあるディテールもあるものの、ヘーとビックリ。
 やっと完成した(笑)…らしい、知り合い画家の壁面絵画群。

 前回も「ここは再訪!」…と言っておきながらも、人生は短く速い、けど、予想の更に上を行く素晴しい料理。
 日本の、なんつーか、フランス料理ルーツのアーティスティックなモダン…とでも言いましょうか…のジャンルの、トップの一軒じゃないすかー。

 多皿構成だが、姫鱒や白アスパラのような「まさに季節」な食材はためらいなく、重ねていく。そんな流れもあって、実に骨太な多皿になってる。
 また、塩も、料理のあちらこちら…と多彩にかくれんぼするような見え方が、気持ちいい。
 全体に、イマドキで言うとヘテロ感…ですか?、に満ち溢れている。

 ノースプレインファームの発酵バター
 サブレ:笹の葉
 森の雫:白樺樹液

Idea 2016年 3月 ☆☆☆

[ idea : art of gastronomique ]
 *土
  芽吹き 抹茶/菜の花
 *蝦夷アワビ
  水/純粋性
 *数の子
  カズノコ・プランタニエール:数の子の春仕立て
 *牡蠣
  厚岸の海…
 *ボタン海老
  異なる表情
 *野菜
  調和/発見/創造
 *森
  生態系自然観
 *蝦夷バフンウニ
  ジャポニズム
 *雪解け
  春を待ちわびて…
 +葡萄ビール天使の雫
 +12 Chardonnay / Yamazaki

Idea
[AQ!]
 快晴の札幌。眩しい。
 最終日だけどビッグアトラクションが控えている♪
 円山公園駅からバスで荒井山。

 [Sa.Qua.Na x MiYa-Vie]フェアありき…で決まった札幌だけど、もう一つ是非とも果たしたいミッション(笑)が、ル・ミュゼ訪問であった。
 スケジュールのあちこちをトントン調整してると見えてきたのが、最後の日、最終近くの飛行機に乗らなければいけないけどそれ以外は一日空いてる・ここにミュゼをお願いできたら都合が良い…ということ。
 ものは相談…してみたらば快諾いただいての、このお昼である。
 正確にはル・ミュゼの「イデア」。こちらは2スタイル店舗同居みたいな形式となっており、「イデア」は物理的にはル・ミュゼの2階特別室で、貸切シェフズキッチンのようなスタイルとなる。詳しくはル・ミュゼのサイトをどうぞ。
Idea
 その[Sa.Qua.Na x MiYa-Vie]の日記に、
「だいたいモダンガストロの最前線にあるものはすんごい意思の力が、意地のようなものが皿の中に渦巻いているものだが、この2人の料理はもっと風のようである」
 と書いたが、今日の石井シェフは、モダン最前線の、意思の人である。と思う。
 シェフの意志と感性が一つの表現として、アートとして結晶する。
 人も料理も、表面はクールだが、薄皮一枚下はパッショナート…きわめて熱い。と感じる。

 また、
 ホントの意味の日記メモ的には、書き出しは「やっぱりオイシイね石井さん♪」かもしれない(シェフは特にそんなこと言われたくもないかもしんないけど(笑))。
 それはなんだ、んーやっぱ、ル・ミュゼ/イデアのアイディアやプレゼンの斬新さ・アート性は発信され巷間知るところである…という知識はどうしてもあって、むしろ実際に食べたホンネはいつも「わあ美味しくて」の方にビックリする…所もある。
 「モダンアート系のガストロで最も旨い方だよねえ」という卓上会話になる(^^;)。
Idea  ガストロたるもの、華麗なプレゼンを売りとしていようとも「きちんとした食材~きちんとした調理~きちんとした美味しさ」に裏打ちされてなければ腰砕け、みんな「ちゃんとやってます」とは言うんだけど、まあそうは言っても実際には“色々”なんだわなー。

 こちらの料理はその辺り、実にバランス良く構築されている。
 facebookで見てると、新作料理のエッジの立った映像も楽しみだが、茸取りの話も同じように楽しみだ♪
 (なんて言ってたら、「茸採りネットワーク」のこぼれ話もポツポツ伺えたw)

 ル・ミュゼ2階の中庭には陽光が踊り、キッチンステージに颯爽とシェフが立って、はじまりはじまり♪
Idea
 アペリティフは小樽でナイアガラ葡萄から作ってるビール。
 ワインはオススメに従い、山崎のシャルドネ。
 あ、あと水は、京極のものだが「イデア」ブランドだよん♪


 蕗の薹は今朝シェフが採ってきたもの。土には根菜屑も使われている。
 蕗の薹の横に、雪割り菜花のお茶(風流だぜい)。雪割りは始まったばかり、だそう。
 そのお茶の器は、焼いたばかりの自作。陶芸はまだ初心とのことだが、 実に石井シェフらしいではないか♪

蝦夷アワビ
 まずは得意の「凍りついた水面」の水貝。液窒で急速に凍らせた水面を割っていただく。「皮は食べないで」のライムがよく効いてる。
 そして蒸し鮑。丸抜き昆布が黒い草間彌生のようだ(笑)。「飛び散りますから」とナップで防御してダシ汁かけ。この鮑はうんまい♪
Idea
数の子
 まさに意欲作!…はカズノコが主テーマのひと皿。
 シェフも、数の子は好きで自家製だけどコースに出す仕立ては、ほぼ初めてとか。
 淡雪をまとった数の子は、サイフォンで沸かされた鮭節のダシで春を迎える。エストラゴンやディル・レモン泡との相性が良い。鰊本体も数切れ。
 いやいや実に立派にガストロの料理になって、新たな魅力を撒いている。魚卵好きの北欧人(こないだのフィンランドのオロも白鱒卵使ってたなあ)なんか喜びそうだ。
 しかしこのヴォリュームでこの食感の魚卵使う、って、数の子以外あまり見ないよな~。

牡蠣
 思いっきりシンフォニックな皿。
 まずは厚岸カキえもん(牡蠣)を真ん中に置き、「厚岸の思ひ出」を砂浜にして取り巻いたパート。カキえもん、繊細で大好き。
 隣の殻被りが対比役の仙鳳趾産。
 鹿・牡蠣タルタル、海のカナッペ、広島産レモン(生産者さんの持込からの付合い)、それから「竹鶴の泡」。“牡蠣のソースはウイスキーがいちばん好き”な我が家的には嬉しや♪ タルタルもナイスな出来。
Idea
ボタン海老
 でかい。
 …いや、それがテーマではないが(笑)。
 隣にセブンスターを置いときたいくらいだ。これでよく三段デクリネゾンする気になったなあ(笑):キャビア・人参ピュレ・コンソメジュレ・タルタル・スプーン、ブイヤベース風椀仕立て、串刺し海老卵マヨつけ。
 この海老は浜で酒蒸ししてしまうそうで味のノリが良く、ペロリといただいてしまう。

野菜
 野菜のテーマは越冬根菜。トマト・ユリ根。根菜のリズムあるカラー、アルファルファがリズムある箸休め。
Idea

 の情景は蝦夷鹿。
 熟成ロースと届いて短期間のシンタマ(牡蠣タルタルもコレ)の対比。ロースにはラール乗せて。
 行者ニンニク天・蕗の薹ソース・札幌黄・生姜。
 北海道の森。
 後から「鹿茶」。鹿出汁・アールグレイ・杜松。ほっこりとした余韻で、イイね♪ ここで濃いコンソメを呑ますより、感じが出てる。

蝦夷バフンウニ
 可愛い曲げわっぱが出てきた。ごはん、よそってる♪
 蝦夷松で曲げわっぱを作ってもらったそう。あちこちに押されてる「Le Musée」の焼印がこのわっぱの底面にも。木のバターナイフも同じ作者とのこと(バターは興部の発酵、鉋屑のような成形)。
 お箸の先を香りのお湯に漬けて待つ(巧み…)。
 雲丹と赤ムツ(だっけ)のお寿司。ヌーべの凍ったような醤油。
 酢飯おいしい。
「どうしてんだろ? 遠峰一青なら “おお、おお、おおお” ね♪」…とへべ(笑)。
 曲げわっぱがチャーミングで、手の感触も温かくて良いのだ。海外に売りつける野望もアリ…とのことだったが是非成功してほしい。
Idea
雪解け
 かな……り、不思議な、、
 極薄の氷球。
 広島産レモンのお湯でポッコリ穴が開く。
 作り方はまあ想像内ではあるけど、こーゆー形状の氷って会ったことがないから、ビックリするわ♪
Idea
Idea
 長編ストーリーをいただいて、待ちわびた春も、すぐそこだ。
 ごちそうさま。
 しかし今日のコースなんて、所謂「世界のフーディーズ」君たちなんか大っ好物って感じだよなあ。まあ今でも来てるだろうけど、もっと富裕ガイジンが押しかけてきてもおかしくない。
 まあ彼ら、「ヨヤク、トレナ~イ」も大好物なんで、それにされてはかなわんが(笑)。

「昔の人は『ジロール摘んでハワイへ行こう』って言ったらしいですよ(笑)」
 と語るシェフに北海道の茸カレンダーを聞いて、次回の夢を膨らませるワシらでありました。
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