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フランス料理店(東京・北海道以外の日本国内)
この一覧は五十音順になっています。
 
 

  アッシュ
  
神戸市中央区山本通3-3-20神戸北野ホテル 078-271-3711 www.kobe-kitanohotel.co.jp
11:30~14:00/18:00~21:00
Chef: 山口 浩(1960-) (敬称略)

・ 都市型オーベルジュ「神戸北野ホテル」のメインダイニング
2007年 1月 ☆☆☆

 *グジェール、アンショワ・トマトのスティックパイ、イベリコのサラミ
 *ピエ・ド・ポールのクロケット、フォアグラ・パインの楊枝、人参・トマトとバジルの二色野菜クレーム、トンの炙り、ソモンのキャビア・クレーム
 *北海道産帆立貝柱・タラバガニ・自家製キャビアのキャレ、スモークソースと香草ソースとエピスの香り
 *Sole en croute de sel “Guerandaise”
  ゲランド産フルール・ド・セルの塩パイで包み込んだサンマロ産ドーバー・ソールのトリュフ風味焼き
 *ホロホロ鳥の真空調理、チョロギ・茸ソテ・小蕪添え
 *イベリコ豚のポワレとバラ角煮、アスパラ菜・茸ソテ・栗・零余子添え
 *フロマージュ
 *砂漠のバラ
 *極薄焼きのりんごのタルト シナモンのアイスクリーム添え
 *ミニャルディーズ、ショコラ
 +NV Champagne rose / Henriot (glass)
 +98 Champagne brut / Piper-Heidsieck (glass)
 +00 Bonnes Mares / Bart

[↓メモ版:工事中]
[AQ!]
 トアロードを上って行き、異人館通りに出ようかという手前に建つ「神戸北野ホテル」。今夜のお宿である。“都市型オーベルジュ”を名乗っている。
 メインダイニング「アッシュ」をはじめ、料飲施設を統括する総料理長は、このホテルの総支配人でもある山口浩氏。「ラ・コート・ドール神戸」の日本人料理長だった山口シェフの料理は、その後勤めた「エスカーレ」でいただいたことがあったが、それは見事なものだった。

 ソールに添えられたじゃがいもピュレを食べて、ヒカ碁の「ああ、こんな所にいたよ…」、を思い出す。ロワゾーは生きている。
 メートルソムリエTクンは「一言多くて」おもろい。
『モンバールから昼過ぎにソーリュー行きのバスに乗った。現れた運転手は、完全に、酔っ払っていた(^^;)。』
 ガラス皿は手袋にての御提供。
 帆立・タラバには、鮑と胡瓜がお連れ。皿に二筋塗られたカレーオイルが効いている。キャビアは今回は筑波産。ロシア/イラン産と違い、好きな塩分濃度を塩梅できるのが有効かつ面白いと言う。
 ソールの皿の対角線に「いちばん大きい顔して」横たえられているのはツルムラサキ。レタス包みでトリュフを少々忍ばせ。この皿には別添の小カップでブイヤベース風スープが付く。塩パイ包み焼きの魚の肉具合に合わせた良いアイディア。
 砂漠のバラは「チョコレートとオレンジ丸ごとソースが忘れられなくなります」。バロナに、皮を剥いて12時間煮たオレンジ(種はそのまま)。
 林檎は丸1個を6時間かけて焼いていく。自重で潰れる。

2012年 8月 ☆

 *Gaspacho et le calmar
 *Brocoli et truffe
 *Poisson de la peche locale roti
 *Poulet roti "KITATANBA" ~北丹波農園 高坂jr鶏のロースト~
 *Mangue ~国産マンゴ 濃厚なフレッシュマンゴのスープ~
 *Peche ~軽く真空調理でコンポートした桃とジュレ フランボワーズのパルフェと~

[AQ!]
 瀬戸内産烏賊・ピモンデスプレッドクリーム・兵庫県産米・烏賊墨チップ
 地元産ブロッコリー・豪州産黒トリュフ・木の実の香ばしさ
 鶏胸肉に地産キノコとトリュフをファルスに


 今は見る影もなく…、とまで言ったら言い過ぎであろうか…。まあ、ホテルだし、レストラングループも広げている最中だし、色々事情はあろう…。
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  オーベルジュ・アンドラ・モンターニュ Auberge Andra Montagne
  
新潟県南魚沼市宮野下1191-1 025-783-3237 www.andra.jp/ishiuchi/concept.html
depuis2004 Chef: 塩田光治 (敬称略)

・ 渋谷「アンドラ」の熊シェフが石打マウントグランビュースキー場にオーベルジュを開いた!
 たいへん残念なニュースになってしまうが、2012年12月19日に火災にあい全焼した、とのこと。
 シェフ夫妻はじめ、人的被害は無い。また地下のワインセラーもほぼ無事そう…とは、不幸中の幸いか。
 お店は再建に向かうそうだが、日程など具体的な見通しは年明け以降となると思われます。

 2013年12月19日、新装再スタートとのこと。

AMON1 2005年 6月 ☆☆

 *Gelee de tomate : トマトのジュレ
 *Beignet de feuille de montagne : 山菜ベニエ ハンゴンソウ・シャク・ウド・ウルイ・タマガワホトトギス
 *Marine de seiche : 赤イカのシェリーマリネ
 *"Tachiuo" menniere : 太刀魚のコシヒカリムニエル、フキノトウとワラビのソース
 *Foie-gras braisee parfume vanille : フォアグラのハチミツブレゼ、ヴァニラ風味
 *Ragout de langue de veau : 仔牛のタンのトマト煮込み
 *Melon et carvados : カルヴァムロン
 *Gateau sarrasin : ガトーサラザン
 +01 Brundlmayer brut
 +02 Riesling Weissenkirchen Smaragd Wachstum Bodenstein Wachau / Prager
 +88 Gewurztraminer Les Archenets / Josmeyer (mag)
 +71 Ch.Ducru-Beaucaillou
========================
朝食
 *雪の下人参ジュース
 *カスピ海ヨーグルト
 *グリーンサラダ
 *野菜ベーコンスープ
 *生ハムオムレツ

AMON2 [AQ!]
 K田さん・小Gさん・本J家・ウチら…と6人を乗せたレンタカーが関越をすっ飛んで行く。向かう先は、さんことみっぱさんこと塩田シェフの新天地、石打

 渋谷で長~いおツトメを果たしたさんは、山へと帰って行きました…じゃなくて、石打にドーンとオーベルジュを構えるに至りました。
 その「経緯…という名のテンヤワンヤ(失礼(^^;))」は、シェフ本人に伺うと大変に面白いのだよ~、、、という訳でここでは内緒。
 さんは江戸っ子だけど、この場所は、元々“ちょっとした縁”のある土地だそうな。

 で、関越を飛ばして…実のところワシは車中グースカピースカ寝こけてしまっていて、いきなりの到着…いや「揺り起こされて何処に着いたかもわからなかった」所のワタシはダレ、である。皆さん、すまみせんの~。
 そんなワタクシを優しく迎えてくれたのは、さんがじっくり落とした水出し珈琲。爽快感、贅沢なり!
 目覚めて見回すと、天井が吹き抜けて至極居心地のいいサルにピッカピカの厨房がピッタリ隣接していて、シェフの手元まで全て見えそうな作りである。早くも夕飯に思いを馳せてワクテカとなる。

AMON3  一休みして、御自慢のワインセラーを見学する。半地下レベルへ急峻な階段を数段降りると、そこは宝の山。あ、そこのチミ、涎が…。とくに、白いキャップシールに国旗風の赤白が浮かぶ一群が目をひく。日本有数?のオーストリアワインのコレクションだ。圧巻である。
 早速、今夜の献立概略を聞きながらワイン選び。…といっても、ほとんどさんとK田さん任せでノホホンとした5人である。

 ワインの準備をしたところで、今度は人間の準備である(?)。
「さて今日はどの温泉にしようか?」
…というくらい、この辺りは温泉の宝庫。さんにお勧めの一つを聞き、「ちょっくら行ってくら~」と手拭いさげてクルマを出す一行である。いい湯であった。プハー

 は~い、ゴハンだよ~!
 「ならでは」のBrundlmayerで乾杯して、最初の挨拶はトマトジュレ。ありゃ2色あるぞ。黄版と赤版。赤は赤果汁が混じり、寒天のみ。キリリと。
AMON4  ネクストバッターズサークルで出番を待つバット上(何で野球も調理用品もボールとバットなんだろう(^^;))山菜たちを覗き込む。緑が、白が、目に染みるように強烈でいて優しい。
 フキノトウ未だに雪かぶりの場所からの採取、で、軟白気味で可憐なお姿。
 ベニエでいただく。さん、山に来てすっかり山菜取りにハマッてる(いいお師匠さんがいるのだとか)と言うけど、その気持ちが通じてくるみたいに、楽しくあって有難みを感じさせる。山菜みたいな清純は心にもキますね。

[へべ]
 山菜には初めて口にするものもあり、それぞれの味や香りを楽しみました。

[AQ!]
 シェリーが男前な赤イカに続いて、太刀魚は茄子を敷いて供される。フキノトウと相性ばっちし。
 蜂蜜バニラのフォアグラに88ジョスメイヤのゲヴルツ・マグナム、じゃ、笑うしかないので大笑い!
 仔牛のタン、を見ると、じゃがいも・にんじん・玉葱と煮込まれておる。パクッ。
「熊さん、コレは肉じゃがですのぉ!」「そうそう、ガハハ」「こりゃウメ~ぜ」
 蕎麦ガトーは、チョコ煮の黒豆!を上に載せて。
 いやぁ~お楽しみいただいちゃったよん!!

AMON5  そのまま一同はダラダラとアフタータイムに突入。ここが、貸切状態オーベルジュのいい所。
 大画面で渡り鳥のDVDの観賞会…と、うたた寝…と、をランダムに繰り返す内に夜は更けて行く。

 何度目かの朦朧状態から醒めるともう深夜帯。さすがの満々腹もこなれてきている。
 シェフが動いた。
 夜食塩むすび。絶品! わおっ、ウメェ、ウメ過ぎる! …なんでも最近、ゴハンに(も)凝ってるそうです。

 その後は更にダランダラン。そこまでパッチリ起きていたへべはオヤスミ、ワシはナニヤラカニヤラ呑みながら、熊さん親子も交えてビリヤード大会に突入… …

[へべ]
 ガハハハハと豪快そうでいて、心根が優しく繊細できれいなシェフ料理全開ばりばりに堪能しました。太刀魚のコシヒカリムニエル、フキノトウとワラビのソースが感動ものの味わいでした。塩むすびも忘れられない美味しさ…。

[AQ!]
 さんはたしか大卒でサラリーマン経験もある。その経歴もあってか、日本にはわりと珍しい、かなり“独学派”の色合いの強い料理人である。日本のトラマ、ロランジェ…といった気味である。実際、「素材の取り合わせ」とか言った表面的な物以上に、ベーシックな火入れとか包丁とかについて、「自分で考えた強さ」に裏打ちされた毒草…じゃなくて独創、によって独奏を独走しているのである。
 そんなさんが新潟の自然に放たれて、今度はどんな化学反応が起きていくのか、楽しみじゃぁあ~りませんか。

 朝が来る。心身ともに爽快な朝に、こりゃまた爽やか豊かな朝食が待っててくれる訳でおじゃります(この語尾は熊さんフェイバリットでおじゃります)

2007年10月 ☆☆☆

 *Amuse
  高橋さんの水ナスの焦がし
 *Crevettes cru et "GOYA" comme salade
  能生のボタンエビとゴーヤのサラダ
 *Thazard menniere sauce poiveron rouge
  能生のサワラのムニエル 赤ピーマンのソース
 *Consommes crarifie osterreich
  オーストリア風クレープ入りコンソメスープ
 *Sandwich de foie-gras chaud
  フォアグラサンド
 *Poulet de "Shamo" poele avec des legumes
  純軍鶏のソテー(ポワレ) 色々な野菜添
 *Biscuit d'amand au chocolat dans la chataigne
  アーモンドで焼いたビスキュイショコラ風味上越の栗を入れて
 *苺マシュマロ
 +Brundelmayer brut (glass)
 +06 Hinter del Burg Gruner Veltliner Federspiel / Prager (glass)
 +92 Beaune Clos des Ursules / Jadot

[AQ!]
 勘定書きを見る。泊まりはタダだっちゃな、こりゃ(笑)。
 身がぎゅっと締まって詰まっているのにジューシーな充実ブリブリ水茄子。生以上に生の良さを出している、とでも言うべき「焼き」もすんばらす。
 ボタンエビさん曰く「コボタンエビ」サイズで一人あたり5尾。このタイプの海老の甘さを統べようとするに、酸をもってくるのが多かろうが、苦瓜の苦味で統率というのは面白美味い。ゴウヤには「オカカのかわりの」パルメザン、ってのがまた小粋。海老頭は揚げて添える。
 鰆丼。塩沢米大沢のマル秘コシヒカリ新米玄米のリゾット。史上最強の日本米。
 コンソメ。蕎麦粉100%のクレープにチャイブ…すなわち「墺太利帝国かけそば」。さんらしく、優しく澄んだアタリのコンソメが進むほどに深い。うー!と唸ると、実は、山澤さん鳩ガラなども使ってるそうな。ふひょ。
 フォアグラサンドのフォークが「ぐわっ」。
 軍鶏は飼料が、穀類オンリーのものとワイン(「アルコール飛ばした葡萄汁ですかね?」)を飲ませたものと二種類。舞茸は上手な養殖モノ。
 ガルニのマコモは、ありゃ、あちゃ、何処だっけ、ワシ名前は知ってたんだけどなあ…の温泉場で作ってる奴。んとに沼みてーなとこで育てるらしい。ずぶずぶ沈む。その温泉では母娘さんがマコモ三昧を供するらしい。それを気に入ったさんは逆に招いてゴチソーした、だっけかな。
 焼きマコモに仕立てていた。これはしたり。言えてる。
 。アーモンドプードルで砂糖少ない、だっけ。栗クリームが美味い。
 苺マシュマロは、白い。
 さんに誘われて、外へ出る。星を見る。段々晴れてきた。
 壮大だ。
 …
 朝は赤オクラのサラダが鮮やか。

2010年 2月 ☆☆☆

 *健牡蠣ヴァージン:生、カナッペ、シャンパン蒸し
 +Sekt Blanc de Noirs / Esterhazy
 *岡さんトマトの“ピザ”
 +07 Loibner Gruner Veltliner / Knoll
 *コシヒカリの桜鱒焼骨出汁粥 弁天塩・ピンク岩塩
 +07 Riesling Novemberlese / Steininger
 *桜鱒ポワレ 二種バターキャベツ添え
 *健牡蠣のキッシュ 春菊添え
 *ブロッコリーのスープ
 *フォアグラサンド
 +08 Pinot Noir / Esterhazy
 *根室鹿の腿 二種焼き芋
 +05 Saint-Joseph / Courbis
 *苺パンペルデュ
 *濃厚チョコ
 *モルトキャラメル
 *ラガブーリングラス
 *ラフロイグ生牡蠣

[AQ!]
 苗場でのシゴトの後、さんの石打へ回る。
 湯沢の駅前でクルマで拾ってもらう段取りにした。熊さん号登場。
 …と、いきなり、「引き合わせたい人がいる!」…とおっしゃる。クルマから降りてきたお姿は、アレもしかして…
 そう、川崎健(!!!!!)さん(本物)
 広島は地御前の牡蠣名人・川崎健氏だ。
 健牡蠣は渋谷アンドラで熊シェフに食べさせてもらって以来、10年以上いただいてるけど、川崎さんは話の上でしか知らなかった(地御前の浜は見に行ったことあるんだが(^^;))。
 …のだけど、ちょうど先月、BS日テレ「スペシャリテ紀行 皿の上の物語」にジャルダングルマン小山さんの回があって、その中に川崎さんが登場していて、そこで姿は初めて拝見していたのでした。
 意外と小柄。
 それが、翌月にはいきなり、それも越後湯沢で実物にお目にかかるとは。(^^;)
 川崎さん一家で、アンドラモンタに遊びにいらしてたのだと。川崎さんと熊さんの絆は太いのじゃー。ヽ(^。^)ノ
 ウチと入れ違いとは!
 しかしまったく心の準備がなかったんで、川崎さんには、「アワワワワワ…」の他には「いつもいただいております、ありがとうござい」…ぐらいしか言えなかったような気がするヽ(^~^;)ノ。

 おかげで、予想もしてなかったトンデモナイ物もいただけました。
 広島に行かないと食べられないくらいの生育時期のヴァージン牡蠣
 これは、宅配便などでの輸送はできないのだけど、川崎さん自身が新幹線ハンドキャリーでお持ちになった…ってゆー奴。
 凄かった!!

 バター・カナッペは「30回噛み」の指定付き(笑)。
 ヴァージン牡蠣は、全きのピュアのままでの完全態。
 岡さんトマトの“ピザ”。クリスピー好き熊さん。ピサラディエール的でもある。双方強い酸味甘味が際どく引き立ち、トマトのステージ。
 ブロッコリーのスープは、本尊と塩と水…だけで。
 パンペルデュ は、パテドカンパーニュ系の肉テリーヌにそっくり(^^;)。
 濃厚チョコ ヴァローナ。
 モルトシリーズ、とっても美味い。旅行して以来「スコットランドに住みたい」と口走ってる熊さんスペシャル(笑)。
 とくに、最後の最後のオマケ、「生牡蠣にラフロイグを垂らして食う」の術にはノックアウトされた。サイコーの牡蠣の食い方の一つかも知れん…、、、

[へべ]
 ヴァージン牡蠣、すごかったなぁぁ。
 清くて、みなぎってて。
 僥倖に大感謝。

[AQ!]
 …そして、戦いすんで陽も暮れて(←とっくに暮れとるちゅーねん(^^;))、ボクらは地下の熊さんの秘密基地…バーでの語り飲みに向かうのでありました。

AndraM 2015年 8月 ☆☆☆

 *Amuse: 親不知海岸の岩ガキをトコロテンの様に ゴウヤ添え
 *Terrine de clabe: 能生のベニズワイガニのテリーヌ
 *Cru de poisson-tuile: 能生の甘ダイを生で ポルチーニのおからと共に
 *Frite des poissons: 能生の大ボタンエビと太刀魚のフリャー アンショワイヤードのタルタルソース
 *Gaspaccio: きゅうり多めのガスパチョ
 *"Domburi" de foie-gras chaud: 新名物?フォアグラ丼
 *Joue de veau au vin rouge: シャロレイ仔牛のホホ肉の赤ワイン煮 ズイキ入りじゃがいも添
 *Gateau aralia: 巻機山で出会った季節はずれ?の山ウドのガトー
 +99 Elisabeth / Nikolaihof
 +09 a'Kira / T.FX.T

AndraM [AQ!]
 という訳で、不幸を乗り越えた熊さんの新生アンモンでごぢゃります♪
 …いやあでも、最初はアレだしいつ行こうか…と逡巡してしまうと案外先延ばしになってしまい、申し訳ないというか、自分の機微に嘆くのだけど。
 …だけど、着くなりいきなりビヨ~ンと寛いでしまい、実家に帰ってきたんじゃねー!…っつの(^^;)。
 で、新生で間取りが変わった。玄関入って「オヤァ?」って感じ。随分印象が違うモンタ。広々してイイなあ!
 大っきなお風呂で伸びをして、今晩のワインを確認して…。
AndraM
Amuse: 親不知海岸の岩ガキをトコロテンの様に ゴウヤ添え
 さてヨーイドンだぜい!
 …って、いきなり「岩牡蠣のトコロテン」!
 ダハハ…(^^;)
 熊さんが「朝、天啓を受けて…」ドンと突いた、のが、コレだっけかな。
 さすがでごぢゃります。思う以上に優しい味。そして確かに「ライ麦パンを呼ぶ」。ゴウヤも酢仕立てかな、ツンケンせずに牡蠣組の構成員としてお働き。
 で、アタマからニコライホフのエリザベートちゃん(後知恵だが娘の名前らしい)99(!)をいってしまう。
 凛として高貴、熟成からくる複雑さの奥行き、…だがそれ以上に、食事と合わせたときの親和性のステージの高さが印象的。
 リースリング・ニュアンスだが、(後知恵だが)リースリング・グリューナーフェルトリーナー・ノイブルガー・ピノ ブランの混醸だとか。酸が綺麗。
AndraM
Terrine de clabe: 能生のベニズワイガニのテリーヌ
 本日も能生からドドンと着いてます。
 まずカニカニ大作戦な蟹びっちりテリーヌ。剥くのを想像するとクラっとするような具合。
 (どれもそうだけど)酒が呑めるピュアリズム、熊さんらしい一皿。
AndraM
Cru de poisson-tuile: 能生の甘ダイを生で ポルチーニのおからと共に
 5日間熟成グジ刺…の塩分を何で行くかのアドベンチャー。
 常日頃から“魚の刺身は出来れば醤油じゃないもので食べたい”…という傾向の強い我が家としては大いなる関心皿だが、いやあ来ました、ポルチーニ出汁おから!
 これはエエぞ~♪
 茸ダシはスポットライトのあたる昨今だが、受け台がオカラとは、やられましたの~。

Frite des poissons: 能生の大ボタンエビと太刀魚のフリャー アンショワイヤードのタルタルソース
 エビフリャー、…って言いたかったのねえ~♪
 でかいボタンエビを揚げてしまいました(笑)。甘っ!
 あえて粗くゴロゴロのアンショワイヤード・タルタルがナイス。
AndraM
Gaspaccio: きゅうり多めのガスパチョ
 標題の通りなのだが、胡瓜多くて見た目が、(グリーンカレー+スープドポワソン)/2…みたいになってる(笑)。
 とんでもない爽快汁で、いやあガストロの一品としてもいいけどさあ、これがペットボトルで冷蔵庫に入ってればなあ…と卓上で夢想してたら、後でシェフに聞くと「ペットボトルでぐいぐい飲んでるよ♪」だって~(^^;)。製造者はズルイな\(@▽@)/。
AndraM
"Domburi" de foie-gras chaud: 新名物?フォアグラ丼
 自ら「新名物?」と称する通り、名物フォアグラサンドを擁するアンモンが放つ自信の新作♪
 コレが色々、意表をつかれる。丼のゴハンは、ちょっと粥みたいな調子。フォアグラとソースに、レフォールのシリシリがかかってる(これが効く)。
 そしていただくと、フワ~っと軽く、プファ~っと旨い。
 短い電報で言えば、
「新名物?」
「新名物!」
 ですねー(笑)。

09 a'Kira / T.FX.T
 ここらでグラス赤ワインに進行する。
「俺のワイン!!!」
 どう見てもどう飲んでも俺のワインなのだが、ここに来るアキラさんは皆、「俺のワインだ」と言うらしい。
 変だなあ、、、
AndraM
 あ、ついでメモ。↑これは知る限り、最もアキラなワインだと思う。ブルゲンラント語らしい。
 俺の性格(?)上、アキラなワインは幾らかいただいているが、例えば覚えてるとこでは、
E.Bantiの「Aquilaia」
Mercureyを作ってる「Raquillet」
フリウリの「Aquila del Torre」
 とか、ね…

Joue de veau au vin rouge: シャロレイ仔牛のホホ肉の赤ワイン煮 ズイキ入りじゃがいも添
 〆は肉ジャガでおじゃる♪ 贅沢肉ジャガじゃ~。
 すんごく透明ですんごく酒が呑める(笑)。汁はグビ飲みする。
 皿の縁に胡椒がふられていて、
「つけてもいいけど、香りくらいで十分だと思うんだよね~♪」
 も、ピュアリストな面目躍如。
 随喜がまたイイ。
AndraM
Gateau aralia: 巻機山で出会った季節はずれ?の山ウドのガトー
 ホッと、香りのデセール。
 教養講座は、「独活とかタラノキはarliaっつうらしーぞー」と「マキキヤマちゃうねんマキハタヤマ:巻機山」ヽ(^~^;)ノ。

 ***

 いやあ、随分のご無沙汰ぶり(^^;)…になってしまいましたが、来られてよかったなあ♪
(んー、オツカレサマデシタ…とエチゴビールで乾杯などすると、エピローグ突入? ん、ナニナニ?…ラガヴリンの同一ラベルの2本:英国内流通と日本向輸出を比べるとどーなってるか…だって? とか を ベーコン 柿の種 とか…)

“あんまり香辛料は使わないんです”
“料理人って、世代がわかる…”
“若いときに「料理人になろう」とは思わなかったかな”

 ***

 朝食は、モロヘイヤ・赤オクラ・自家農園プチトマト・桃+カスピ海ヨーグルト・ハム・ベーコン・玉子・京都の酢・玉葱麹スープ…、、、♪
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  イル・ド・フランス(博多) Ile de France
  
福岡市博多区中洲5-5-19
11:30~14:00/17:30~21:00 日休

・ 博多の老舗
 博多にこの店あり、と知られた老舗。私が訪れたときは天神にあったのですが、1998年に移転したようです。上記住所と電話が新しいもの、だと思います。

 閉店された、と聞きました。 (2003)

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  エスカーレ
  
兵庫県神戸市中央区中山手通2-2-28 ホテルモントレアマリー1F
11:30~14:00/17:00~20:30 無休

・ 三宮のホテルモントレアマリー内にあるレストラン
 下の訪問記にも出てくる元「ラ・コート・ドール」の山口浩氏は、2000年夏、北野ホテルの再開に伴って総支配人兼総料理長に就かれたとの由である。「エスカーレ」の方は以後どんな具合なのかはよく知らない。

 ホテルモントレアマリーのサイトによると、レストラン「エスカーレ」は記載がなくなってますね。閉店して業態変更かな。

2000年 2月 ☆

 *ソーモンとポロ葱のテリーヌ、レホール・蟹味噌・アサリのソース
 *カボチャのポタージュ、パプリカかけ
 *魚介(平目、イサキ、蟹、帆立、トコブシ)とポロ葱の浅いナージュ生姜風味
 *シャラン鴨のロティ・オーサン、レバ・タン・腿挽肉とチリメンキャベツ、フォワグラ添え
 *クレームブリュレ
 *赤林檎のキャラメリゼと青林檎のソルベ

[AQ!]
 昼のランチは、1300円からある。これは2900円のランチ。
 元「ラ・コート・ドール」の山口氏がシェフという。ランチの多くは、メインが「ビフテキ」であるが、2900円コースは肉が選べ、最初、仔羊を頼んだ所、慌てて厨房から帰ってきて「本日はシャラン産の鴨もお出し出来ます、血入りソースで」とのこと。喜んで変更。うーん、厨房的にも鬱憤が溜まってるのかなぁ、というような想像が湧かないでもない所のナイスサジェスチョンである。
 ソーモンテリーヌは見た目も味も切れ味鋭い。はこの皿だけで2900円モノ。いや、もっとか。デセールも素晴しい。
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  エピファニー Epiphanie
  
静岡県浜松市佐鳴台2-21-26 053-448-8818 www.wr-salt.com/epiphanie
11:30~13:30/18:00~20:30 水・第3木休
Chef: 南竹英美 (敬称略)

・ 佐鳴湖のほとりの高台に建つ一軒家

2000年 5月 ☆

 *シラスのプチキッシュ
 *仏産白アスパラと浜松産車海老、乾燥トマトと切干大根のサラダ
 *掛川の筍とフォワグラのポワレ
 *浜松産ズッキーニの花のファルシ
 *鱸のポワレ、青海苔のパスタ添え
 *小鳩のロティ、天竜の舞茸添え
 *仔羊のロティ、玄米・黒米添え
 *洋梨・カシスのソルベ
 *チョコプリン、チーズケーキ
 +NV Champagne / J.Vesselle
 +88 Ch.La Mission-Haut-Brion

EPI [AQ!]
 豊橋で遊ぶと決まって地図を眺めてみると、浜松が近い(意外と遠い名古屋)。これは好機、と音に聞くエピファニーに寄ってみる。とても良い時間であった。
 佐鳴湖のほとりの高台の住宅地の中に建つ一軒家の姿はパッと見にはフランスのオーベルジュの様でなかなかの魅力。店内もパッと見にはそんな感じで、窓が大きく取られ、この日のようにまだ明るい時間から段々と暮れていくのを眺めながらの食事は心地よい。ただし、窓の外の景色はフツーの街並。ただし、その手前の庭は奇麗に手が入っている。
 サービスは、オーナーシェフ夫人のマダムが当たる。ワインリストは鉛筆書きで消しゴムの跡も生々しいが、まぁ出入りのあるリストをアップデートしている証拠で結構。だけど、ワープロ化したくなるのは私だけではあるまい。88ミッションが一番高いワインだったような気がするが(一番高いの飲んだ、って久しぶりだな(^^;))、店で2万円はなかなか悪くない値付け、かな?
 土地の物を其処此処に散りばめた料理は、小技の効いた快適なもの。アスパラ&海老の付け合わせのサラダの、切干大根には「ヤラれた」感じ。言われてみれば切干大根だが、まったく良い働き。小羊に付け合わせた玄米&黒米も効き目アリ。

[へべ]
 日本だと5月の連休あたりが一番「さわやかな初夏」の気分を感じさせる、と常々思ってました。そんな季節、軽く遊んだ一日の締めくくりに、ちょっと足をのばして訪れてみる――そんな気分にぴったりのレストラン。大きな窓に高めの天井、ゆったりとした店内はやわらかく女性的な印象です。要所に地元の素材をあしらった料理も、なかなかのいい感じ。仔羊のロティに添えてあった玄米と黒米のリゾット風の付け合わせがとても美味。サービスも、ものやわらかでいい感じですが、もう半歩くらいつっこんでみて「心に残る会話」がひとつふたつあると、再訪へのボルテージも上昇しそう。とはいえ、また機会があれば立ち寄りたいお店です。
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  エリタージュ Heritage
  
長崎県佐世保市ハウステンボス町迎賓館
11:30~14:00/17:00~21:00
depuis1992 Chef: 上柿元 勝 (1950-) (敬称略)

・ 2008年閉店とのこと、、、、
2006年 1月 ☆☆

 *根セロリピュレ、トビコ添え
 *鹿児島産黒豚燻製、メロン添え
 *近郊産赤座海老のオリーブオイル焼、カレー風味、愛野産ジャガイモピュレ
 *ブレス産仔鳩のジュレ寄せ、酸っぱい根菜と黒トリュフ添え
 *シャラン産鴨のコンソメ、クネル、伊万里葱
 *赤座海老のスープ カプチーノ風、牛蒡と黒豆
 *五島産鯛とトマトと菠薐草のショーソン、アンショワ・ブーレのソース
 *近郊産巨大平目のポワレ、愛野産ジャガイモグラタン、グリーンサラダ
 *タルトタタンとグラス
 *クーランショコラ
 +85 Pommard Grands Epenots / Gaunoux

[AQ!]
 博多駅から特急ハウステンボス号の客になる(100分)。悠々とお昼どきには到着の計算。
 佐世保にオランダ・テーマパーク「ハウステンボス」あり、其処のホテル「迎賓館」(^^;)におさまる豪奢な(何故か)フランス料理店「エリタージュ」は元アランシャぺル上柿元シェフが率いて全国に名を轟かす…、的な話は超ゆーめー事項ということで日記的にはパス。2003年に会社更生法の適用申請した「ハウステンボス」は、中国・韓国の観光客に支えられて何とか再建途上だとか。
 ところで我々の訪れた2006年1月は、オフシーズンということもあり、若干の改装作業などをしていたようだ(後から考えると(^^;))。
●1月内は不規則な営業日程、休日多し。
●この昼は、客はワシら一卓のみ(^^;)。
●メインのサルは分厚くカーテンが下ろされて、ワシらには個室(といっても、そこいらのビストロくらいの広さ・席数がある(^^;))での提供。
 その、食堂となる個室に通される前に、階上のサロンでゆったりとアペリティフ及びカルトの品定めをする。このサロンがまた、広いは贅沢だわ、で大変。いや~、バブルって、ほんっとにイイもんですねヽ(^~^;)ノ。
 カルトの眺めは、近郊産品を縦糸・フランス産品を横糸に紡いだ美しき名乗りが並び、壮観にして悩ましいが、今日は暇そうなこともあり(滞在時間中を通して)柔らかく応対してくれるフロア陣とノンビリやり取りして決める。
 料理は、一言で言えば「シャペル時代の黄金フレンチ(の残照)」ということになろうか。適度に古色。
 のっけのジャブからめくらめく。すごい質のトビコ、香る根セロリ。すごいメロン黒豚は、生ハム以上の相性を見せる。
 海老焼は海老の鋏を楊枝としての提供(ちょっと笑う)。カレー塗焼、中央にもイモピュレリングの中にカレーソース。
 鳩ジュレアネット風味、傑作。この仔鳩鴨スープの二品は「天皇陛下メニュー」だとか。鴨を齧っているようなスープで、度胆を抜かれる。
 のショーソンは偉大な料理で、調理によって鯛の美味しさが倍加されている。豊富な旨味成分ゆえ、巷で見る鯛の料理はそれに「流されている」ことが多いのが、よくわかる。ソースは単独で舐めるとかなりアンショワっぽいのだが、鯛パイと一緒に食べると綺麗に裏方に回り姿を消す。お見事。
 料理全体に香草の質の高さが印象的だ。新鮮でいいモノが入ってるんだろうなぁ。
 デセールも、目の前に皿が置かれた時に立ち昇る香りが強烈。
 価格は意外に冷静。ワインカーヴもオープン時の遺産か、割安品あり。
 しかし痛いのは大人1人3200円上乗せになってしまう入園料(ハウステンボスに足を踏み入れるだけで取られる。つまり「まっすぐエリタージュに行って食事してまっすぐ帰る」という客も取られる)
 まぁしかし、初回はそれでもいいのだが、2回目からのリピーターの心理的阻害要因にならんかね? まぁしかし、そんなケチくさいことを言わない客層相手の商売ではある。
 …いやだがしかし、金持ちってケッコウ(ビンボー人の俺たちの観察によると)ケチだぞ(^^;)。
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  エルミタージュ・ドゥ・タムラ Hermitage de Tamura
  
長野県北佐久郡軽井沢町長倉820-98 0267-44-1611 www.ryoubi.jp
12:00~13:00/18:00~20:00 月・火休
depuis2000 Chef: 田村良雄(1953-) (敬称略)

・ 軽井沢の瀟洒なレストラン
 クレジットカード不可でした、ご注意。 (2007)

2007年10月 ☆

 *ルジェのポワレとマコモのフリット、皮蛋入りタルタルソース
 *Saumon Marine avec du Riz
  サーモンのマリネを新米と共に
 *Fruits de Mer et Legume Varie
  海の幸と野菜の一皿
 *Galette de Homard
  オマール海老のガレット
 *鯛のポワレ、緑のソース
 *鯛の頭の塩焼、青菜とスダチ
 *Caille Farcie de Chou et Foie Gras
  ドンプ産ウズラ、キャベツのプレゼ包み
 *モンブラン
 *黄金桃コンポート
 *Petit Fours

[↓メモ版:工事中]
[AQ!]
 空はピーカンに転じ、緑に囲まれたテラスでアペリティフ。いい季節よのぉ。
 クルマで来る客も多いことがあってか、工夫あるノンアルコールのボワソンが豊富。
 アントレで鮭・新米。手毬寿司ですか?…というヨミは半分は当たり?で、言わばチラシ寿司のような塩梅の一品。香草サラダ・イクラを合わせ、ちょい甘のビネグレットソースを少量、その全体の味バランスは絶妙で、まず世の中の大概のチラシ寿司より好きだ。
 海幸サラダ…風、は、マァマァかなぁ。雲丹とかゴッチャリ使ってるけど。
 オマールは万願寺・アボカド添え。このアボカドは表面にキノアを貼り付けて焼いてあり、オマールと一緒に食すに、ある種のソースのように働く。これは面白美味い。ベーコン巻などは古典的。
 鯛頭焼き、ワンダホー。大概の和風の塩焼きより好きだ。少量のブーレ・ロマラン・タイム。しっかりとグリエしつつ、肉質のフワッとした部分の幻想的な残し方は見事な焼き具合。
 鶉のガルニは、ウリズン・フヌイユなど。
 クロカンな台を敷き、極細チュルチュルのモンブランは、レストランらしさ有り。
 全体には、現代的感覚とかプレゼンをいい塩梅に取り入れた古典派って感じ。色々やりながらも、想定客も客なので、安全路線の真ん中キープ間違い無し、ってのはシェ・ワダみたいな感じ。
[↑メモ版:工事中]
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  オー・ミラドー Au Mirador
  
神奈川県足柄下郡箱根町湖尻159-15 0460-4-7229 www.mirador.co.jp
12:00~14:00/17:30~21:00 水休
depuis1986 Chef: 勝又登 (敬称略)

・ 日本を代表する堂々たるオーベルジュ (1999.8)
1999年 8月 ☆☆

 *季節野菜のアミューズ
 *ピレネーの生ハムと山梨の茸(サマツタケなど)・季節野菜
 *貝の軽薫製とトマト、二色のソース
 *カンパチのポワレのアメリケーヌソースと桜海老、ジャガイモに詰めたリ
 *蝦夷鹿のソテと煮込
 *クレームブリュレ
 +93 Morey St.-Denis les Mont Luisants / Pernin-Rossin

[AQ!]
 8月に夏休みらしきことが何も無いのも何だべさ、と思い立ち、行ってきた。だいたい良い評判を聞いていたけど、総体に予想を上回る内容で満足度高かった。「地の物」アピールの効いている料理は質量ともにリゾート客向きに日和らない本格的なもの。(土曜を除く)サービスパック1泊2食の19000円は、この有名店のこの内容に比してはマル得な感じ。ワインが高いけど。温泉露天風呂・ジャグジーなんかは嬉しい。

[へべ]
 到着すると、チェックインを待ちながらゆったりとハーブティーを…という嬉しい演出。ハーブティーはマーシュマロウでしたっけ、レモンで色のかわる楽しいタイプでした。
 宿泊していた新館の裏手に露天風呂があり、旧館のほうへ小道を抜けて行くとプールとジャグジー(とサウナ? これには行ってないので自信がない)があるのも楽しめます。ことに露天はなかなかのいい感じ。
 夕食は旧館のダイニングで。庭のテーブルで食前酒をいただいて(いいムードですが灯火に惹かれて虫がいっぱい。場所柄無理もありませんね)、いざ食堂へ。
 全体に華やか、軽やかな料理ですが、塩加減などに遠慮はなく、しっかりとした味なのが嬉しいことでした。地の野菜やキノコが皿の上で楽しげに活躍していて、オーベルジュらしさを堪能させてくれます。特筆すべきはピレネーの生ハム(いつも入るというわけではないらしいのですが)と、桜海老。新鮮な桜海老を散らしたアメリケーヌソースはとてもとても美味しく、皿の下がるのがなごり惜しいほどでした。
 お茶や食後酒は新館に戻ってほの暗いバースペースで。全体に、質・量ともに満足のいくコースでした。サービスは、ややデコボコはありますが全体としてはなかなかの水準に達しています。宿泊客への応対はもう一歩、やわらかく親しみある方向へ振ったほうが場所柄にはふわさしいかもしれない、という印象を持ちましたが。
 「オーベルジュってそりゃなんじゃい?」という頃から始めて、このようなみごとな施設を築き上げ、維持し、発展させてきた勝又氏の強靭な意思の力にはつくづく感服します。もう数年のあいだ何度も行きたいねと言っては頓挫してきたのですが、思いきって来てみて本当によかったと思いました。

オー・ミラドー 2015年 8月 ☆☆

 *オリーブのマドレーヌ 烏賊墨ピザ生地にあまご卵・マッシュルーム・葡萄・ハーブ
 *鯛ブランダード・あまご卵・乾燥蓮根根菜 ブルーチーズフリット・じゃが芋の網 マスカルポーネ・烏賊墨 ビーツ&サワークリーム・ア・ボワール
 *温製リエット・レンティーユ
 *野菜:牛蒡唐墨・コリンキー・胡瓜・茄子・蒸しキャベツ・長ネギ・ジャガイモ焼・青ネギソース
 *相模湾キンメ オマール 桜エビ粉添え
 *天城シャモの腿・胸 砂肝とレバーコロッケ タイム・ロマラン ビーツソース
 *フロマージュ
 *デセール
 *ミニャルディーズ
 +梅シャンパン、アルザス白
 +97 Meursault 1er Cru Caillerets Rouge / Francois Mikulski

オー・ミラドー
[AQ!]
 ポーラ美術館で鑑賞するうちにも風雨は強くなり、いよいよ時間潰しの手段もなくなった我々は、夕方まだ早い時間ではあるが「オー・ミラドー」にチェックインする。

 今回の箱根旅行の、まあ一つの目的である。
 「大涌谷噴火警戒で閑散とする今、力とならいでか」…とタテマエちっくに言うべきか、「お盆休みのミラドーの予約が一週間前で取れるとか、千載一遇でしょ」…とホンネちっくに言うべきか、いやまあ帰結は同じ。
 サロンでウエルカムドリンクをいただいていると、いきなり非常ベルが鳴り響く。「あ、大丈夫だと思うんですが…」、、、しばらくして止む。激しい雨か風に、どこかのセンサーが誤作動とかなのだろう。
 噴火だの嵐だの、大自然の脅威を体感する旅である(??)。
オー・ミラドー
 前回はパヴィヨン・ミラドーの部屋泊だったと思うが、今回は本館。歴史を感じる作り。(注:2015.10月現在はサイトによると本館・コロニアルの部屋は使用を見合わせているらしい。大変だなあ…)
 部屋に落ち着いてヤレヤレ、…はいいんだけど、一つ問題が。
 ミラドーには温泉がきていて、温泉大浴場やら温水プールやら、ある。…あるのだが、これらはパヴィヨン棟・コロニアル棟に位置するのだ。
 普段ならミラドー内散策路をバスローブでも羽織って優雅に移動すればいいのであるが、こ、この天気じゃなあ。「濡れてもいい」くらいなら覚悟するが、下手したら折れた枝が飛んできそうな勢いなのである。
 逡巡するも断念。夕べ塔之沢温泉「環翠楼」で散々入ってきた、というのもある。
オー・ミラドー
[へべ]
 別棟の温泉大浴場まで傘をさして行くのも「絶対ムリ~」というほどの暴風雨。まさに嵐の山荘、でした…。

[AQ!]
 結局、部屋で過ごす嵐の夕暮れ(^^;)。
 んでこのウチさあ、テレビとWiFiが無いんよ(^^;)。
 この瀟洒でノンビリした宿、普段の話としてはテレビやWiFiが無いのは美点と言ってよい!…と思うけど、こんな日はなあ。
 などボヤくも、本読んで昼寝してればすぐゴハンの時間だわ(^^;)。

 階下のサルへ。
 宿泊の部屋は空きも多そうだったけど、レストランはけっこうビジターがいてさんざめいている。
 6卓くらいいたかな、大きいサルだけど賑やかな感じになる。
オー・ミラドー
 注文は創作系「箱根フレンチ」なコースで。
 アミューズ船団登場。きっちりしてて美味しい。おおシッカリと老舗は息づいている…と喜びを噛みしめる。
 アミューズ2の、逆さに伏せたカクテルグラスにプレゼンされた皿がおもろい。グラスのベースにのったブランダードを食い、中に隠れたフリットをいただき、…などした後は起こしたグラスにビーツの冷製スープを注いでもらう。
オー・ミラドー
 古いレストランはワインリストを眺めるのも楽しみ。
 大体、昨今はワインもコース化が著しく、リスト眺めや選択の遊びも減ってしまったよなあ(^^;)。
 「おお持ってますね~」などと感心した後の絞込みだが、テキトーな価格で・ウチの好みで・店が手厚く持ってる…辺り。この「店が手厚く持ってる」作り手から、というポイントは重視している。その点で合致したのが、90年代のミクルスキ赤で、ヴォルネサントノ数ヴィンテージなどがオンリスト。
 ソムリエに「ミクルスキ赤だったら…?」と投げてみると、「あ、ミクルスキがお好きだったら是非飲んでいただきたいのが97のムルソーカイユレで…」というお答え。“おおお、面白いこと言うぢゃん”と割りと即決。(ムルソーカイユレ赤、ね♪ 珍しい。なんか後で見ると「2生産者しかいない」…と出てくる)
 これがホントに良かった。食卓に快楽が降りてくるワインマジック♪
オー・ミラドー
 最近はトシのせいか、また一段と、こういう「寄り添いながら自分の主張も失わない」優雅なワインで食事を進めるのが楽しい。逆に言うと、偉大なワインや壮麗なワインはまんどくさい…というか、偉大なワインや壮麗なワインはどんなTPOで飲んだらいいやら、よくわからなくなってきた(^^;)。
 (ま、しかし、葉山孝太郎氏風に言えば、「タダ酒だったらどんなTPOでもありがたくいただきます♪」(^^;))

 料理はアップトゥデートな面持ちであるも、実に落ち着いている。
 ふわっと余裕がある。
 ちょっとサンテラス風な作りのサルは、今宵は外の風雨の激しさを伝えてきて「嵐の山荘」気分だが、そこでいただく満熟の料理というのが、また、乙である(笑)。
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  おか野
  
北九州市小倉北区魚町2-5-17 093-531-1611
12:00~16:00/18:00~22:00 水休

・

2006年 1月 ☆

 *鰤・平目のマリネ、白葱・キャベツのスパイシー温サラダ、苺・じゃがいも、赤蕪漬、ミカン・茸ソテのバルサミコ風味、甘カリフラワー、ブロッコリ、里芋
 *葉玉葱フランのブリュレ、茸・生蛸・牡蠣添え
 *鰆のポワレ、ソース・ポワヴルヴェール、紫芋・さつま芋・蓮根・京人参・細牛蒡
 *タルトタタン、グラスドシナモン
 *クレームブリュレ、グラスドピスターシュ
 +最初と、デセール前にジャスミン茶

[AQ!]
 小倉駅前(徒歩5分くらいかな)の、小さく新しめの、なんだかんだ店舗の入ったビル。隣の鮨「もり田」も名店らしい。
 当日朝、TELする。昼は、「(設定では「下」の)3000円のコースのみ、2人なら」受けられるという。魚介がウリモノの極めて小さい店なので、ホントーは、なるべく早い予約が望ましかろう。ゴメソ。すいません。
 おまけに遅刻。昼のLO14時とゆっくりな店で良かった(それでも13時半には始められたのだけど)。ホントにすいません。
 優しいマダム
 壁には、マイルス(デイヴィス)の大写真・ポートレートやジャケットの小額縁(フランス料理店としてはかなり意表をつく(^^;))
 青と水色の目印皿(曇り硝子調)橙色のプラ成形椅子というセッティングは鮮明な印象で、かなり珍しい。トーゼン(?)、ワシらの感想は「わ~、Vivaroisみたい~!」(^^;)。食器やおしぼり立てもその延長線上で、なかなか凝っている。クールで独創的な使いこなしだが整合性あり。
 呆れるほどに身に力があり油の綺麗な平目の、海鮮マリネサラダが、実に美味い。つくづく美味い。舌の上に豊饒の海が広がる食後感まで行って思ってみると、ホントにトップクラスの鮮魚マリネサラダではなかろか。すなわち、凡庸なこの料理の場合、どうしても魚の力が抜けたり、逆に魚のパワーを残さんがため臭みやエグみも残存しがちなのだが、それが無い。冬の玄界の魚質もあろうが、オイル・塩の選択と用法が、とても適確なのではなかろうか。それと、大概、魚介と野菜が「一緒にいるだけ~」の足し算的になりがちであるのに、ここではキャベツと白葱の温サラダ(クミンなど感じるちょっぴりスパイシー)が、何とも不思議な相性で、高め合う。蕪漬と平目も良い。
 季節柄もかなりあって(レタスが500円を超える凶冬)、全編通して青い葉モノはお休み。根菜を活躍させていて、ハナマル。葉玉葱フランの表面を薄くパリっとブリュレした椀物は、面白く成功。ブリュレの香ばしさと牡蠣が相性良。
 焼魚定食で食ってもそりゃ旨いに、緑胡椒ソース(香草もアクセント)が好配置で、これと根菜類の対象が素晴らしい。「グルっと一周食い」が楽しいので、食べていくうち、へべの得意なミニチュアスケール食いになってしまった(各要素をちょっとずつちょっとずつ食べて行くので、段々とミニチュアスケール見本みたいになって行く(^^;))
 そして、デセールまで、意欲は旺盛なようである。回りを見ると、我々を含め4人が同一コースの進行であったが、4種類別々のデセールが一斉に登場する。とくにショワは尋ねないので、ある意味「おみくじデセール」であるのだが、ウチに関しては「心を読んだ?」ってな配役だった。とくに「タルトタタン狂」のへべには、手品ちっく。
 まぁともかく。日本は広い。すげぇ店のあるもんだ! 住所が「魚町」なのも、なんだかすげぇ!(笑)
 便所なんて共同なんだけどね~(^^;)。
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  オテル ド ヨシノ hotel de YOSHINO
  
和歌山市手平2-1-2ホテルランドマーク和歌山 073-422-0001 www.hoteldeyoshino.com
11:30~14:00/17:30~21:00 月休
depuis2005 Chef: 吉野建・野地聡 ~ 手島純也(1975-) (敬称略)

・
 2007年9月に吉野グループ気鋭の若手、手島料理長が着任。より本格的に展開しているようです。再訪したい一軒。

2007年 1月

 *Oeuf en coque, creme de citron
  生石高原のこだわり自然卵 クレームドシトロン
 *Carpaccio de chevereau
  喜界島の仔ヤギのカルパッチョ
 *トーション仕立てのフォワグラ、ピスタシュ・パンブリオシュ
 *仏産フェザンのブイヨン、白身魚のクネル・ほうれん草巻・トリュフ入り
 *ブイヤベース 海老・鯛・カサゴフリット・アサリ
 *Entrecote grille, assortiment de legumes selon le marche
  熊野牛のグリエ マルシェからの野菜添え
 *蝦夷鹿ロティ、フォワグラ添え
 *ミロワール・オー・ショコラ
 +99 Fixin Clos Napoleon / P.Gelin

[↓メモ版:工事中]
[AQ!]
 客はワシらだけ。隣のビストロもゼロかなぁ?
 昼は成人式であんだけ黒山の若者がいたのに、セールスしてないのかぁ。運用が微妙な地方自治体ベンチャーを感じる。
 カルパッチョは軽燻製。和歌山まで来て喜界島の食わんでも、とも思うが、一大レストランチェーンのシグネチャーってことで。
 サービス。マネジャー以外は、目に付くのは女性陣で4,5人。
 夜景眺望は大々的。
 パンはロブション型で悪くないがやや生焼け系。
 ロブションとヨシノの写真が店の入口に。まぁ良くも悪くも。
[↑メモ版:工事中]

2009年 5月 ☆

 *アンショワクロワッサン
 *大分岩牡蠣、牡蠣と仔牛タルタル、トースト、クレーム
 *アーティショーと新玉葱・ベーコンのスープ
 *木苺ソースの当地真鯖マリネ
 *ロワール産白アスパラ、ロックフォール・グラタン
 *クエのソテ、泡ソース(ベーコン)
 *ピチビエ:リドヴォ、フォアグラ、鮑(肝と赤ワインのソース)、魚ムース、豆とピュレ
 *当地サクランボ、タルト皮、パンペルデュ、マンゴ、飴細工yoshino
 +90 Bollinger RD

[↓メモ版:工事中]

[AQ!]
 と言う訳で、シェフが替わった和歌山ヨシノ、手島新料理長をいただきに。

 瓦斯燈の巴里(笑)。
 90年代前半のミシェル・ロスタンなんか、思い出す。

 “本当にこーゆーの好きなんだなあ”…しっかりと自覚的にやりながら、明日を睨む。
「そろそろ、世の中も一周して(クラシックに戻って)きた気配も…」と励ます(笑)。

 大ぶりな牡蠣に大胆なタルタル、豪胆で迫力、レストランの表看板の一品。
 スープは、SNCFに2時間も揺られて降り立ったホームのにおい。
 昔の田舎の革新派みたいな鯖マリネは、ショッキング木苺クリムゾン
 パロディぎりぎり(笑)くらいの白アスパラ。ロックフォールやし。
 豆、すんごく美味。
 そして勿論、今日の最重要人物はピチビエ!

2011年 8月 ☆☆

 *グジェール
 *クエのタルト
 *コンソメ
 *ブレス鶏のガランティーヌ
 *湯浅産天然岩牡蠣のフローレンス風
 *鶏・フォアグラのガランティーヌ
 *オコゼのヨシノ風
 *和歌山産いちじくの赤ワインコンポート
 *和歌山産桃のスープ
 +NSG / Lecheneaut

[へべ]
 ジャンくんこと手嶋シェフの料理を堪能。

温州みかんのソルベにシャンパーニュ
グジェールにベシャメル・豪冬トリュフ
クエのカマ肉のリエット 小タルト
コンソメ・ドゥーブル 熊野牛 トリュフ・いもピュレ・とさか
ブレス鶏のガランティーヌ シャンピニオンクレーム トリュフ・ビネグレット・サラダ添
岩牡蠣のシャンパン(ジャクソン)グラチネ フローレンス風
オコゼの海の幸ファルシ クレピネット包み・スープドポワソンソース・ラタトゥイユ・アーティショークーリ・あさりの泡・鮑のグリエ
しょうが糖ジュレに果物(葡萄・ブルーベリー) 白いグラスムース
和歌山産いちじくの赤ワインコンポート ジュレ サブレ
和歌山産桃のスープ シャンパンエスプーマ バニラアイス
ミニャルディーズ:マカロン ジュレ アーモンドチョコ カヌレ

 クラシック万歳! フレンチの立ち位置はやはりここらへんなのでは。「このディケイドは借り物ではしのげない」とAQ!。
 ジャンくんは近く上京、秋にはパリへ。K話、NJr.話。Yグループ東京の(他はオススメしないけど)広尾のビストロは仏時代の後輩でその後ムガリツにもいた子がやっていて気が向いたらどうぞ、と。
 吉野御大来日ウィークエンド(教授回診ならぬシェフぐるり一周ごあいさつ付(笑))ということもあってかなくてか、大入り。カフェのランチビュッフェも、レストラン入口まで使っても待ちが出る盛況。

ヨシノ 2017年 3月 ☆☆

 *Asperge blanche
  ホワイトアスパラガスのブランマンジェ
 *Gibier
  ジビエのコンソメ
 *Calmar
  紋甲烏賊のマリネとイカスミ キャビア
 *Gibier
  ジビエのパテアンクルート
 *Bar
  和歌山県産スズキのバジル風味
 *Rognon de Veau
  フランス産仔牛のロニョンのロースト
 *Cote de Veau
  フランス産仔牛の背肉のロースト
 *Pre-desserts
 *AMANATSU
  蔵光農園さんの甘夏のパルフェ メレンゲとマジョラム
 *Cafe et mignardises
 +Champagne blanc de blancs / Pierre Callot
 +08 NSG Clos des Forets Saint Georges / L'Arlot

ヨシノ
[AQ!]
 バスで「ビッグ愛」(って名前…、、以下略)へ向かう。
 北出島というバス停で降りると、さすが12階建て、すぐにみつかるのだが、どう歩いて近づいたらいいのか、よくわからん(^^;)。
 見事に「お車でどうぞ」作り。
 夕闇に吸い込まれる静かな高層ビルを見上げていると、手島シェフはよくもまあこんなとこに客を呼んだものよ…と感嘆する。

 エレベータを降りるとまた驚く。
 カフェの方は、貸切でも入ったか、ざんざんの賑わい。
 人山を抜けてレストランにお邪魔するが、こちらも、うーん今日は満席でしょうか。
ヨシノ
 さて、3月末という「季節の変わり目」。
 冬でも春でもどんと来い…の手島シェフのご用意は、「春にちょぴり冬」となった。
「量はどうでしたっけ?」
「もうトシだし、フツーのフツー…って答えることにしてま(笑)」
「今日はちょっと多いですよ、ふっふっふ♪」
 会話内容はこんだけだけど、多少加減してくれたのか、あっさり食べやすかった。

 ジビエは和歌山産猪・鹿。コンソメ・パテアンクルートで。これが、冬の名残りって感じか。
 コンソメの具(笑)は山積みのトリュフで、いただくと口がモソモソ(笑)するほど。
 パテアンクルートは、綺麗に2cmくらいの細切りで。イメージ的に言うと、レストランとシャルキュトリの中間みたいな。
ヨシノ
 おお…っとニュイサンジョルジュにしてヨカタ。
 …昨今は自分でワインを考えることも少なくなったが、本格フランス料理を目指す当店、たまにはリストを検討することにした。
 品書・季節をパッと睨んで浮んだのは、MSD、NSG、ヴォルネ、コートドボーヌの小村や白の村の赤…あたり、またサンジョセフとかもアリかなあ。
 で、リストと刷り合わせると、NSGが浮上。
 ラルロとシュヴィヨンで多少迷うが、08のラルロ・クロデフォレサンジョルジュ…とした。

 決めた経緯はそんなもんだが、ジビエと行ってみると、「あ、そか、アタリ!」って感じがする。
 小さくてもコートドニュイ…って、少しだがはっきりあるシリアスさみたいなとこが、ジビエと格調ある角度を持つのだ。

 手島シェフの目指すようなフランス料理の時代、と言うのは、フランス料理とフランスワイン…そのいずれが欠けても「片目」としたものだった。
 フランスワインに会話が向くような料理、まことにフランス料理である♪

 バールのバジル風味(とは言ってもコテコテのw)ソースは、先日、シェイノとのコラボで刺激による「シェイノ流」。旨いものである。
 幾分は(ごく簡単に言うと(^^;))薄めて、現代化している、と言う。
ヨシノ
 今宵の花形は仏産仔牛。
 フォアグラは入らないが仔牛は入る時代だ。一勝一敗(^^;)。
 ロニョン(大好物なんで品書で見るだけでニヤケる)は個体が小さいせいもあるか、ごくごく食べやすい。まっつぐな調理・ソースも嬉しい。
 けど、めっちゃ旨いのは、コートドヴォー!
 久しぶりに、イイなあイイなあ仔牛は旨いなあ…とオモタ。
 国内では、記憶が、ジャックボリーさんの仔牛あたりまで遡るかもしんない。
 まあ高いせいもあって、あんまし出ないこともあるか、コートドヴォーのロティ。

 …と盛り上がっているのを、ウッフフと眺めているのが、メートレスソムリエールの細川嬢。
 最初に「覚えてます?」と挨拶されたのだが、えー顔は知ってるゾ(^^;)…とオモタら、富雄時代アコルドゥにお勤めでありました。
 もう、細川さんが、気付くべきことに細かく気付く気持ちよさ・軽口ジャブの扱いのよさ・厨房実況の面白さ…で、フランス料理店のサービスの快感を思いっきり味あわせてくれる。さすが。
 そう、フランス料理の黄金時代は、フランス料理と料理店サービス…そのいずれが欠けても「片目」のようまもので、ありました♪ って。
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  レストラン カズ  Restaurant Kazu
  
福岡市中央区浄水通3-40 092-522-0015 www.kazukitchen.com
11:45~13:30/18:00~20:30 月休
depuis2011 Chef: 篠原和夫 (敬称略)

・ 博多のモダンキュイジーヌ
Kazu 2016年 1月 ☆

 *クレームブリュレ
 *パプリカクレーム
 *寒鰆・根菜・花・イクラ
 *フォアグラ・牛蒡ヴルーテ
 *オマール
 *牛・筍
 *苺
 *ミニャルディーズ
 +Champagne Extra Brut / Christophe Mignon
 +03 Chorey-Les-Beaune / Leroy

[AQ!]
 K夫妻と博多の夕べ。
 浄水通り、薬院のハイソ・エリアだと言う。博多の白金?
 時間が迫っていたのでタクシーで向かう。九電記念体育館があってそのすぐ先。
「おお九電記念体育館じゃ~ん、大相撲やね~♪」
 とか、つい呟いてしまったのだが、後でググると九州場所が九電記念体育館で行われたのは1974~80年の間だけ!(^^;) ヒトと歴史の接点…って、そんなもんか、、、
Kazu  入口がちょっと隠れ家っぽい「カズ」さん、3階へ階段を上がると明るく見晴らしのいい(夜だが(^^;))店が待つ。

 お店は2004年から、この場所は2011年から。
 目立つところにパリ「Sola」の料理本が飾られているのだが、そうコチラ、マダムが吉武広樹シェフのお姉さんであるらし~。

 現代の、とても整ったモダン。過不足なく美味しい。浄水通りでモテモテなんでね~の?
 シェフは、坂井さんのラ・ロシェル/そして海外ではニューヨークで修業…だそうで、その感じがよく出てるような印象。甘やいで、キャッチー。
 福岡県らしく…なのかなあ、もう筍が出てて、その香りと牛が上手くいってた。

 ところで、ビミョーに、ワインリストが面白い。
 手厚い…という程ではないのだが、ビミョーに古い、90年代のイイとこなども適価でオンリストされてる。
 ある程度、時を重ねてるし、前に買ったのが残ってるような感じ?…とか、って、そんなに数はないだろうし、こんなとこに書くと御常連にぶっ飛ばされたりしてヽ(^~^;)ノ。
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  ラ・カンロ  La Kanro
  
大阪市北区東天満1-2-3 06-6242-8586 www.lakanro.jp
12:00~(日のみ)/18:00~  月休
depuis2013 Chef: 仲嶺淳一 サービス:桒原孝明 (敬称略)

・  
La Kanro 2016年 8月 ☆☆☆

 *Amuse - トマト 毛蟹
 +Champagne Cuvée de la Table Ronde / Lancelot-Pienne
 *Oyster - 牛コンソメ もずく
 +15 Coteaux Bourguignons Josephine Rose / Cordier Père et Fils
 *Escabeche - フカヒレ
 +15 Riesling / Kusuda
 *Veau - 仔牛 松茸
 +13 Marsannay Les Longeroies / Denis Mortet
 *Blue spotted grouper - スジアラ 米
 +Wiener Gemischter Satz Bisamberg Alte Reben
 *Homard Blue - オマールブルー 茄子
 +05 VDP Cotes des Catalanes Vieilles Vignes / Gauby
 *Eel - 鰻 バルサミコ
 +11 Brunello di Montalcino / Argiano
 *Figue - 無花果
 *Pumpkin - オレンジ ショコラ
 +[Champagne Cuvée de la Table Ronde / Lancelot-Pienne]x[Calvados Domfrontais 12 ans / Pacory]

La Kanro
[AQ!]
 お盆の大阪。
 さて何処に行こうか…なのだが、大阪は東京と比べてお盆休みが8/14-18あたりに集中している気がする。
 「いつもの候補」店も、セ・盆(^^;)。

 じゃあいっそ新規開拓で…ということで、やってる店の中から「気になっていた一軒」の「ラ・カンロ」へ。
 南森町駅から歩く。
 「ワイン系ガストロはこの界隈が多いのか?」…という連想は半年前の「Chi-Fu」を思い出したのだな(^^;)、でもChi-Fuとは逆の天満宮側へ。
 この辺かな…という小路に入ったところで、向かい側から怪しげな巨体が2人揺れてくる。どわっカツアゲでもされるのか?…と思ったら、TシェフとTシェフであった(^^;)。
 奇遇にビックリ!…ではなくて、実は昨日の「傳xラ・シーム」で、「明日は?」「ラ・カンロってゆーとこで」「え、何とおっしゃいました?」で「偶然の一致」の確認済み(^^;)。
 まあ「ご一緒に」という訳ではなく、数少ないラ・カンロの席の、丁度「入れ替わり」であった。
 着いてすぐ桒原ソムリエにその話をすると、「お席を温めていかれたのがまだ残ってます(^^;)」。
La Kanro
 カウンター1本8席…とかかな…小店。ワインバーのような落ち着いた灯りと雰囲気。厨房2名・サービス1名の布陣かな。
 料理はとても良かった。
 モダンなガストロで、複雑な構成に旨味を存分に押し立てるタイプ。
 UMAMIがガーンとくる。そのUMAMIに動き・流れがある。ダイナミックで、たまり水的なベタっとした旨味のようではない。
 コースが進む中も、かなりの一貫性を持っている。
 「いかにもレジェ」でなく、実質的に軽いものが、とても多い。
 多くが皿上に3要素程度の主素材感を持ち、そこに「ワインが第4のソース」という印象になる。

[へべ]
 これは楽しい!
 絞り込んだ食材の響き合い、旨みの扱い、味わいへのワインの参加、そして(ワインと合わせて…という店ではやや珍しい)一貫して控えめなアセゾネが印象的でした。
 「旨み」を押し出していながら、濁らず軽い。

 旨みファクターは、時には複数を重ねたり、爽やかな緑系・白系の香りを組み合わせたり。ぴたりと計算の合った感じでありながら、神経質ではない伸びやかさが持ち味でしょうか?
La Kanro
[AQ!]
 「ラ・カンロ」とはあんまり関係ない話だが、
 旨味とグルタミン酸イノシン酸グアニル酸の相関解析などがフツーに言われ出してからこっち…かなあ(良いことなんだけど)、妙に「旨ければいいダロ」と旨味を盛り過ぎな料理が増えててしかもそういう店が天下を取る傾向が増してる気がする。
 別に、旨いのはいいんだけど、盛り過ぎると出てくる「ゴテゴテする」「平板になる」ってのが、個人的にはすげー気になるのよねー。
 此処の料理は旨味リージョン勝負系だけど、そーゆーのがまったく感じられないのが、イイ。
 あとねー、高価高額食材ねー、いま若いうちから使いまくってネットで当てたりするとこ多いけど、しょーじき(料理的に)「10年早いっ」ってとこも少なくないんよねー。
 こちらもジャンル的にはその一軒だけど、こちらは「早い」感無いです、どうぞお使い下さい…って感じ。エラそうでスマソ(^^;)。

Amuse
 トマト 毛蟹に、フェンネル。

Oyster
 鳥取天然岩がき「夏輝(なつき)」。ミントオイル。
 フランス料理によくある「ユイットル・ヴォー」みたいな組合せ…を捻ったアレンジ。もずく面白し。
La Kanro
Escabeche
 ビネグレットのコンソメ(出汁)。にんじんとかき揚げ。根セロリなど、効いてる鮫のエスカベッシュ。

Veau
 かなり大型のサイフォンが登場して、ここで松茸の香りを抽出。
 松茸の「キノコらしさ」、良いとこが出た一品。西洋料理の松茸使いでトップクラスに気に入った。
 ヴォーのムースは出汁凝固材で、クレームなど無くして実に軽い食感を得る。丸ジャガイモも素晴らしい。
 ここにドニモルテの13マルサネは、ペアリング大賞。めちゃくちゃ合う。

[へべ]
 仔牛と松茸。
 まずは松茸の入ったサイフォンが登場、金色のクリアなスープが沸き上がるのを、しばしワクワクしながら見守る。
 松茸ものには珍しく、もうちょっと普遍的な「茶色いおいしい上質なキノコ」の良さ、みたいなところが引き出されていて、嬉しい一皿でした。
 小さなボール状の仔牛ムース(ふわっと軽い)と、ジャガイモ円盤という浮き身もグッド。
 そしてペアリングのワイン、ドニモルテにうっとり。この段は、ワインまで含めて味わいたいですわー。
La Kanro
Blue spotted grouper
 スジアラは、付け合せの剣先イカもおもしろい。クミン風味の墨タルタル仕立てなのだが、つややかで、不思議に軽やかな食感が心地よい。
 オレンジの香る、白く軽いお米のクレームと好一対。

[AQ!]
 米・オレンジのソース。ナスタチウム、ハーブ。
 スジアラは、アイナメなど使う時ももそうだが、「熱い」加熱に凝っている…と言う。“not 低温調理”。中がジュワ~♪で、味が滲みだす。
 剣先イカ・墨・クミン。

Homard Blue
 茄子の台にフォアグラを塗りつけ。アメリケーヌ的ソース。
 いやあ、一面、ベタな組合せで、“**や**が作ったら、くっどいだろうなあ”…なんてシツレイな連想が湧くタイプだが、こちらのは豊かではあるがキリっとスマート。
La Kanro
[へべ]
 オマールには、茄子とフォアグラ、アメリケーヌ調のソース。
 これ結構好きでした。
「それもあるよね」「旨くて豪勢」「恰幅のいい王様」っぽいイメージの取り合わせが、仲嶺シェフの手にかかるとなんだかシュッとした王子っぽくなる。

[AQ!]
Eel
 琵琶湖大鰻。卵黄は凍結もどしのdryなもの。ピペラーダ。ソースは鉄板のバルサミコ。
 8月の主菜としてお洒落だす♪

 仲嶺シェフにパリ時代の金山・中谷・手島・小林・佐藤…シェフらの話を聞いたり、桒原ソムリエにKusuda・Gauby…の話を聞いたり、という辺りは集合の重なりも多い界隈の一夜でありました。

[へべ]
Figue
 無花果に、ヘーゼルナッツに、カルバドス。カルバドスのシャンパン割りを合わせて…という至福のお食後!

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  キュイエット La Cueillette
  
山梨県韮崎市穂坂町三ツ沢1129 0551-23-1650 www17.plala.or.jp/Cueillette
11:30~14:30/18:00~21:00 火(祝なら翌)休
depuis2003 Chef: 山田真治(1965-) (敬称略)

・
 のどかな土地のキレのあるレストラン。中央道韮崎ICからは、降りて数分。 (2008)

2008年 9月 ☆

 [デジュネ]
 *ワイン豚のテリーヌ 地場野菜
 *冷製桃のスープ
 *鱸のポアレ 自家菜園のナスとオクラ・しし唐のフリット添え 赤ピーマン 蕎麦の実の入ったソース
 *シャロレー種仔牛ロース肉とモツァレラチーズのグラチネ 白いんげん豆のトマト煮添え
 *子羊のクスクス(スパイス風味の子羊を煮込んだスープ仕立て)
 *マンゴーピューレが入ったココナッツ風味のブランマンジェ
 *自家農園の巨峰のジュレとクリームチーズのグラス


2010年 1月 ☆

 [デジュネ]
 *浅尾大根と車えびのマリネ 地場の柚子ビネグレット
 *鱸のポアレ 洋ネギのフォンデュと赤ワインソース
 *自家燻製したワイン豚ロース肉と地場のリンゴのソテー
 *ニュージーランド産牛フィレ肉のグリエ ポルト酒と赤ワインソース 武川の山芋ソテーを添え
 *地場の苺たっぷりシフォンケーキと苺のグラス
 *アーモンドのプラリネクリームとチョコレートのソルベ

[AQ!]
 しっかりポイントをおさえた料理と素晴らしいロケーション 休日昼は大忙し
 朝尾大根ゆず 甘エビと車えび 「あと、このへんの野菜」←それがウマイ
 鱸はじゃが芋の鱗 下仁田葱 とーちゃんかーちゃんがそこで
 鶏は売り切れ
 ワイン豚ハム
 ニュージー牛 長芋
 シフォンケーキ 苺は引く手あまた →ヤモト農園
 フランボワーズスカッシュ 穂坂赤泡
 穂坂葡萄ジュース 林檎もあるでよ 穂坂食材大使いけるね(笑)
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  コンヴィヴィアリテ Convivialite
  
大阪市西区新町1-17-17 06-6532-4880 www.convivialite.info
11:30~14:00/18:00~21:00 木休

・
2012年11月 ☆

 [デジュネ]
 *コックムイエ
 *関鯖マリネ、カレ-風味クスクス、ハ-ブ添え
 *蝦夷鹿タルタル・ケイパベリー・玉子、じゃがいもピュレ、チーズト-スト
 *セップ・帆立・カイワレ
 *紅葉鯛、松茸、コンババ、へべす、トンブリ、レモングラス、ジロ-ル
 *青森産“銀の鴨”、茄子・豚足
 *ナガノパープル・タルト
 *チョコ・ラズベリー

[AQ!]
 東京に帰る日。いま評判の店でノンビリと昼食。
 人気店なのもムベなるかな、申し分ない料理。とくに、鯛・松茸のスープ注ぎスタイル…の一品は穏当な“フランコジャポネ”型だが、酸が何とも良いまとまりを演出していた。

 ところで、特記モノに素晴らしいのは、ロケーションとハコの佇まい。
 まずまず落ち着いたエリアの、クールで小体な路面店(広過ぎない道の)で、窓から見える方向は、細い歩道を挟んで公園の緑…という眺め。
 「都市部のレストラン」は、こんな組み合わせの借景が、いちばん好ましい。
 都市型のシェフだったら、“ああこーゆー場所でやりてぇなあ…”と思うヒトも少なくないのでは?(笑)

 ランチは、4000/8000円という“程よく攻めてる”設定で、この辺も気合よろし。…って感じ。
 平日昼からユックリしてるお客さん、同業らしき…もポツポツ。
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  サカモト Restaurant SAKAMOTO
  
大和市深見西7-3-22 046-264-8570
火休
depuis1987 Chef: 坂本 治 (敬称略)

・

SAKA1 2005年11月 ☆

 *毛蟹とアボカドのテリーヌ、イベリコ豚のテリーヌ、アオリイカのソテ、ラディッキョロッソ
 *常磐産平目の海苔巻きパートフィロ包み焼き、カプチーノソース
 *自家製ヨーグルトのグラニテ
 *シャラン鴨のロティ、人参・アスパラ・栗・牡蠣燻製添え
 *マスカルポーネムースの胡麻プリンソース、オレンジゼリー、葡萄ソルベ、無花果
 +コートドガスコーニュ

[AQ!]
 神奈川中央平野内陸の典型的な(?)町、鶴間。空と道がべーっと広く、風がぴゅーっと吹き抜けて行く。育ち過ぎた動物園の象みたいな巨大なイトーヨーカドーとジャスコに並んで、大和市役所と市立病院があって、そんな街道沿いにぽつんと、ある。

 (「ある」…とは言ったが、実は、キョロキョロと歩いてきたエーリアンの目に最初に飛び込んで来るのは「サカモト」のお隣さんの「がん鉄」さんである。よく見ると「熊本ラーメン“がん鉄” & 宅配パエリア“エル・ブランコ”」…って…いう…店らしい。な、なんで熊本ラーメンと宅配パエリアが一緒の店なん…、、、)

 大都市郊外平野部の妙に堂々とした道路ぶりに「何となくラーモニー(岐阜)を思い起こすね」と言いながら歩いていたのだが、「サカモト」に着いて、“本日のメニューのご説明”に出てきたシェフの面持ちが何処と無く(ラーモニーの)山村さん似だったのに笑った。
 そういえば、マダムも輪郭は似ているような気も…。
 その柔和なシェフの繰りだす料理が凄い(それも似てる、って?(^^;))。とにかく、味のストライクっぷりが見事。うまうまうま、うまーい。とか言って食ってしまう。ブレない。色々工夫した料理なのに、味は真ん中だけ。
 いやー、日本は広い。恐れ入りました。
 隣の「パエリア・ラーメン」も“日本は広い”と思わせるに十分ではあるが(^^;)

[へべ]
 これはびっくり。どっしり旨いテリーヌ平目のカプチーノソースの豊饒、いい具合に火の入ったの分厚い切り方…なんだか鶴間の石丸館、てな感じだわねぇ、などと言いながら、わくわくといただく。そうだ奥方の古風なサービスも似てたかも。

PS: [AQ!] @ 2007
 風の噂で「がん鉄」さんは閉めてしまった、という話ですが…

2008年11月 ☆

 [ランチ]  *ビーツとトマトのスープ
 *蝦夷鹿腿肉グリエ、茸とポレンタ添え
 *ピオーネのソルベ、プリンなどデセール


2011年10月 ☆

 *白イカと墨のテリーヌ、蟹のテリーヌ、帆立のグリエ、モンサンミッシェル産ムール貝のファルシ、アイスランド産仔羊とフォアグラのプレッセ、生ハムとアンディーヴのサラド
 *ブルターニュ産エイと海苔のパートプリック包み レンティーユのピュレ
 *じゃがいものスープ
 *イベリコ豚のソース塗焼 セルリラーヴ アスペルジュヴェールグリエ
 *林檎タルト グレープフルーツゼリー 甲斐路
 +96 GC 1er cru

[AQ!]
 まあ見事なこと! それにしても、奇跡みたいな店だ。
 そして、シェフの元気さ、その「料理作るの楽しくてしょーがない」という声の聞こえそうな仕事のし具合には、人生的に愉悦するしかありましぇん(笑)。
 身体に叩き込んだフランス、と、その上で自由に自分として振舞えるようになった年齢と、…ということですか。
 山村さん・石丸さん・吉田さん・小原さん、、、
 上等…、で、美味い…。
 GCはMaison Clavelierだったかなあ? 休養十分でいい状態、要素・若々しさを残しつつ(枯れ色でない)古酒の趣きが出始め。

[へべ]
 久方ぶりの訪店。
 愉快な目印だった、パエリアラーメンの店舗は、もはやない。
 シェフとマダムのご夫婦で営む、静かな店内。変わらぬたたずまい。
 最初の一杯に頼んだハートランドが、氷バケツでゆったりと適温まで冷やされてから供される、気取らないが、ていねいなサービスもまた、変わらない。96のジュブレシャンベルタンをお願いすると、「それはお飲み得ですよ!」とシェフの太鼓判に、期待たかまる。
 前菜の灰色直方体(白イカ)、黄色直方体(蟹)、白球(ムール)、…それぞれのおいしいことったら! ゆたかな旨みと一緒に、仕事をすることの喜びが、ぎゅっと凝縮して皿の上に載っているような味わいだ。
 そして、じゃがいものスープ。ポタージュ仕立てでありながら、すばらしい鶏の香り豊かな黄金色に澄んだ味が、脳内に像を結ぶ。肌寒くなってくるこの季節に訪れて(ソルベじゃなくこのスープがいただけて)、よかった!
 つめたいレンティユのピュレを添えたエイもまた、見事な料理。
 イベリコの絶妙な火入れに、ソースの工夫。
 それでもまた、と強く思うのはこの、脳内で金色に輝くじゃがいものスープかもしれない。
 最先端とか、流行とか、そういうものとは縁遠いところにあって、そしてこれはまぎれもないフランス料理。おいしいものは、ずーっと、おいしい。そんなことを思い、言い、駅までぶらぶらと歩いて帰る。
 タイムスリップ感、ありましたねえ。
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  サクラ Sakura
  
大阪市中央区城見1-4-1ホテルニューオータニ大阪 06-6949-3246 www.newotani.co.jp/osaka/restaurant/sakura
11:30~14:30/17:00~21:30
Chef: ~ Dominique Corby(1965-) ~ 小出裕之(1977-) (敬称略)

・
 2010年、六代目料理長に小出裕之氏が就任。

2007年 3月 ☆

 *Amuse-Bouche ソモンのミキュイ
 *Charlotte de Legumes Glaces a la Vinaigrette de Peche Rose et Caviar
  春薫る野菜のシャルロット 桃のヴィネグレットと共に
 *Creme Vichysoise aux Noix de Coquilles St-Jacques,Tuile Croustillante au Corail de Crabes
  帆立貝のグリルを添えたヴィシソワーズ
 *Filet de Dorade au Jus de Pamplemousse epice, Oignons Grolots, Artichauts et Petit Champignons
  桜鯛のポワレ エピス漂うパンプルムースのソース
 *幼鴨のロティ、赤ワインソース
 *Trilogie de Mousse en Verre, Glace aux Trois Chocolats
  おしゃれグラスに飾った3種のムースとショコラのグラス
 *Mignardises
 +00 Volnay clos de chateau de duc / M.Lafarge

[AQ!]
 大阪城のライトアップを見下ろしながら。日曜21時イン、ありがたし。
 シャルロットはポワロ巻、玉子野菜。
 ヴィシソワーズにはパルメザンのクロカンテ、ポワロとジャガイモ。
 桜鯛はアーティショー添えがお洒落。ジューシーな鯛は、質・扱いともに花丸。さすがに“西”である。

 フロアは、「(客のワシらが)東京の人間」…と見ると(サービス精神も含めて)、(愚痴を)こぼすこぼす(笑)。
 「大阪の人間は牛しか食べません。ウチも当初、鴨一本で勝負してたら客が激減。隣の鉄板焼にしか客が来ませんで。慌ててギュウを…入れましてん、、、。今でも必死に誘導しなければ7,8割の方は「ギュウ」ですから。東京から来られるお客さんは(鴨なんで)いいんですけどねぇ」
 …いや、まぁ、これは関西の話芸なのでございます(笑)。サービス精神です。実際、愉快至極な卓の雰囲気を作ってくれます。ワシら、東京から来たカモです、ぐわっ(^^;)。
 「春のムニュ」もデフォルトはギュウだが、すぐ「鴨に差し替えられますから」と注釈あり。さんくす。時間が遅いこともあってさすがにカルトは頼まれたくなさそ。…ってか、曜日時間を考えると、厨房エースはもう帰ってるかもね。悪い意味ではなく。

 ソムリエは非常に優秀。フリエ、デュジャークあたりを見てたら、ラファルジュのご提案。上手い! 実際、楽しみますた。弘屋好きのソムリエ氏は京都在の通勤、完全に口頭タイプ。まぁ「様子」とか「値付け」とか眺める間くらいカルトを見たいのだけど、すぐ会話に。メートル君は大阪人。

 日曜夜、さすがに後半はワシらのみ。鯛以外は大したことはなかったなぁ。デセールの「ぼったい」感じがかえって面白い。
 オータニの大阪は21年目だって。まだキレイ。

[へべ]
 …と、その力いっぱいお勧めの「鴨」をいただいたわけですが、鴨の肉自体も料理も、たいして****なかったかも。鯛はしっとりと香りよく、さすがの一皿でした。お魚が入る皿数の多いコースにしてよかった。デセールはレストラン風「三色パフェ」。今では珍しいくらい、ドテっとしてました。

 ホテルフレンチの黒服でも、関西だときっと、ああいう「しゃべくり」ができないと許されないんだろうなぁ。その点では、慇懃にしてれば済む他地域よりこのジャンルは厳しいのかも。と、「アッシュ」で抱いたのと同様の感想をもつ。
 ソムリエの仕事はお見事。おかげで、いい夜になりました。
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  ザ・フジヤ
  
神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下359 0460-2-2211
7:30~9:30/12:00~14:00/18:00~20:30

・ 富士屋ホテルのメインダイニング
2003年 3月

 *富士山の湧水で育った虹鱒のスモーク
 *真鯛の菜の花巻
 *庭園の湧水から作ったコンソメスープ
 *ハナ鯛と青豆類のソテー
 *牛尾肉野菜シチュー
 *苺に生クリーム添え
 *苺のタルトとシャーベット
 +Chambolle-Musigny / Herve Sigaut

[へべ]
 箱根の名所、富士屋ホテルのメインダイニング。サルは思いの外ひろびろとしていて、高~い格天井、薄暗い照明、柱の謎の彫刻?など海外からのお客様を迎える異国(=日本)情緒たっぷり。卓上に小さな灯籠でもなんでもいいから、ちょこっと明かりのコントラストがあるともっといい感じかも。
 さてさて、メニューを拝見。フランス料理…というよりは明治の西洋料理のある種の再現なのか、かなり“洋食”的な料理が揃っている。湧水のコンソメシチューはなかなか気分なものでした。

[AQ!]
 その時代感覚的浮游感はなかなかに面白かったですわ。まぁ大雑把にだったら「フレンチっつか洋食」とかのグルーピングに入れてしまうのだけど、現代的洋食の定義的な「ゴハンに合う」かというと、パンの方が合いそうで、その辺り少々ずれる。「明治の西洋料理」の流れの残像…って見方はなかなかアリなのかなぁ。ま、所詮はよくわからん現代人(^^;)。ま、しかし現代人でも美味しいでした。
 それからさ、ヴィンテージ忘却でまことに情けないけど、ワインリストのこれなんかシゴーでバリバリに前線なのよね。この感覚も面白い。
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  ラ・サントゥール La Senteur
  
埼玉県さいたま市南区文蔵1-3-9 048-753-9374 www2.tbb.t-com.ne.jp/la-senteur
12:00~12:30LO/18:30~19:30LO 月(祝なら翌)休

・
2012年11月 ☆

[AQ!]
 新青森から東北新幹線で帰京する午後。
 真っ直ぐ帰ってしまうのもつまらないので、何処か「途中」、普段来なそうなところで夕飯はどうだろう?…と考える。
 目をつけたのが、こちら。大宮駅乗り換えで南浦和駅、住所は「さいたま市」になる。徒歩5分強…のカジュアル・フレンチ。人気店らしいので一週間ほど前に予約。

 厨房にシェフ・フロアにメートレス、2人営業のようだ。
 すべてシェフが作る店らしく、料理は抜かりなく美味しい。
 8品おまかせコースで5100円と、かなりのキャリテ・プリ。
 海老のカダイフ包み揚げがあれば、オニオングラタンスープも出る…と、諸々バランスをとった構成。

 ま、しかし(笑)、こちら、楽しいというかオモレーのが、フロアのネーサンだ。
 サバサバしてる…っちゅうか、ショージキっつうか、ピチピチしてるというか、木下ユッキーナ…と喋ってるような…感じ(笑)。
 まあまず都内のフランス料理店ではお目にかからないタイプで、

「南浦和で降りて良かったわ、コリャ、得難い体験(笑)」

 と2人で話しながら帰る。いや、言葉通りの意味で(笑)。
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  シェ草間 Chez Kusama
  
長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢1265-15 0267-46-9123 www.chez-kusama.com
11:30~14:00/17:30~20:30 木(祝など除く)休
depuis2008 Chef: 草間文高 (敬称略)

・
2009年11月 ☆

 *バターナッツムースの一口アミューズ
 *ビーツ・紅芯大根・黒大根など高原野菜の一皿
 *海老・穴子など魚介のリ・サラダ添え、赤ワインリダクション
 *北海道産ソイとイカのポワレ、茸ソース・タプナード、じゃがいもピュレ
 *佐久豚ロティ、長野産山葵ぬり、庭で採れた胡桃のソース
 *ジュドブフの信州産メルロ煮込
 *ノルマン
 +04 Vosne-Romanee / Mongeard-Mugneret

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  シェ・ヌー
  
宮城県塩釜市海岸通り7-2 022-365-9312 www.cheznous.co.jp
11:30~14:00/17:30~20:00 月休
depuis1980 Chef: 赤間善久・善太 (敬称略)

・ 塩竈の港を目前にして

CN 1999年12月 ☆

 *キッシュ
 *奥松島牡蠣のジュレ寄せ
 *北寄貝と野菜のスモークサーモン包み
 *牡蠣と帆立の温製、軽サフランソース
 *赤座海老の温サラダ、トマトソース、野菜せん切り
 *サヨリのムース詰めと帆立、カレーソース
 *メバルと帆立の軽薫製
 *鶉のロティ、フォワグラ詰め
 *温コンテ、テドモアとミエル
 *クレームブリュレ・ショコラ
 *パッションとキャラメルと洋梨のソルベ
 *フォンダンショコラ、ショコラバナーヌソース
 *苺パイ、キャラメルムース、モンブラン
 +95 Gevrey-Chambertin / A.Rousseau

[AQ!]
 いやぁ、やっと行けました、シェ・ヌー(満席で今まで4回くらい断わられている)。
 デセールはビックリするくらい力が入ってた。

[へべ]
 暮れた町にぽうっと灯のともったところがとても愛らしい。ああいう店構えっていいですよね。
 北の海の幸をいろいろ。も、結構でしたが、意表を突かれたのがデセール。アヴァンデセール的に小さなブリュレが出て、それからソルベの盛り合わせが出て、プチフールも卓上に並んで…まあいい締めくくりだったわね、なんてこちらが油断したところで「あちらのワゴンからお好きなものをどうぞ」攻撃。しかもワゴン組がそれぞれ力作揃いで、目移りしながら選んだどれもとても美味しかった(から、見送ったのもきっと美味しかったに違いない)。これはもう、甘い物好きの女性にはたまりませんね。
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  シェ・ワダ 高麗橋本店 Chez Wada
  
大阪市中央区高麗橋2-6-4
11:30~14:00/17:30~21:30 月不定休
depuis1986 Chef: 和田信平(1958-) (敬称略)

・
 2002年に「高麗橋本店」をオープン。

 なんでも「和田氏が退職につき閉店・新店としてオープン準備中」とか…の噂を聞きました。 (2008)

 和田信平氏は、新店「シェ・ワダ リヴ・ゴーシュ」をオープンされたようです。(→www.chezwada.com)
 また、旧・高麗橋本店の建物には、新ウェディングレストラン「オペラ・ドメーヌ」が入る模様。 (2008.11)

 サイトの発表によると、「シェ・ワダ リヴ・ゴーシュ」は2009年一杯で閉店とのこと。

CWAD1 2006年 3月 ☆

 *緑・白・黄ジュレにスプラウト添え
 *蕪のコンソメ じゃがいものにゅるにゅる
 *ウナギのパエリア 生姜の煙
 *フグのシャンパンリゾット
 *鶏のピチビエ
 *淡路牛の香りオイル煮 赤ワインソース
 *ワッフルのナッツ添え、メープルアイス
 *焦がし金柑タルト、ハーブティー
 *苺ミルフィーユ、チョコタルト
 +85 Cote Rotie La Moulinne / Guigal

[AQ!]
 大阪シェ・ワダありて天下に名を轟かせ…、的な説明は不要ですわよな(^^;)。
 何となく機会があわず行きそびれて長く経ってしまった名店、というのは、年をとると意味も無く行き辛くなったりするものだが(^^;)、んなことは言わず突入するのがワシらのいい所!(^^;)
 ってわけで、初ワダ
 雨のそぼ降る高麗橋に、赤い煉瓦が渋く重々しく濡れている。明治45年辰野金吾の設計による建物で、ワダが移ってくる前は証券会社ビルとして使われていたそうな。
 グランドメゾンらしくサロンでアペリティフ・注文決定して、食堂へ。
 この食堂が素晴らしい。絢爛豪華とかじゃないんだよ。
 簡潔。上流。重厚。古色。空間の厚み(天井高い)。地味。品格の高さ。妖しさ。昏さ。感覚のエッジ。影絵。
 白黒のミステリー映画の一シーンみたいな、いや、アラン・レネのマリエンバードかな、…なんて言ってると大げさになってしまいますが、ううんこのサルはヨイ!好き!

 さてまずは凝ったアミューズ、三色ジュレに刺されてたなびくスプラウト。緑ハーブ白フロマージュ黄マンゴのジュレで、コルク栓細長容器(ちょっと太目の試験管のような)におさまっている。これは小品ながら名作、スプラウトの香りの篭り方が素晴らしい。
 次は蕪蒸しですな。コンソメスープ仕立てでトリュフを散らし美味。
 は、これもコルク栓細長容器で、「生姜は煙」…ってとこが現代仕立て。食べた感じ、味はオーソドックスで、美味のセンターサークルに着地している。
 フグは白子フリット添え、惜し気も無いシャンパンの物量攻撃。
 ピチビエはトリュフたっぷりソースをメートレスがかけてくれる。
 は低温コンフィ的或いはローストビーフ的な食感で、薬味添え。う~んと、非常にコンサバ。大人しい。…というか、此処までの流れも、斬新な切口で驚かせたりはするのだが、味わいを中心とした料理の地平は一貫して“コンサバやなぁ”って印象。物凄い勢いで安心感に落とし込んである。店の地域性とか、客層とかを考えると、それはめっさ正解だと思いますわ。まぁ俺たちなんかだと、もうちょっとドキドキしていたいとか浮遊していたい…と思わないでもないのだけど、やっぱ「シメはギュウでっしゃろ」と言われたらきちんとギュウを出すという、関西アッパーのコンサバチビチぱちぱちパンチ。…ってか、まー、長い歴史を経て築き上げられた美食の殿堂に、観光客が闖入していきなりシンクロするのは部分的に難しいってことは(とーぜん)ありますですね。
 ハーブティーにもコルク栓細長容器は活躍。
 デセールは料理に比べると妙にドンくさくね?
 メートルソムリエはブライアン・フェリー(笑)で、妙に癖があって、おもしろ素敵。
 ところで、ワインリスト最凶。え~、聞いてなかったよぉ。あんまり評判を見聞したことなかった気がするのだが、まぁすげぇコレクションが「え、そんな値段で?」のオンパレード。ってゆーか、これだけのコレクションを(飲兵衛から)守る…ためには、此処のカーヴの評判を言いふらし書きふらすような奴には関西から刺客がおくら…あ、こらうわ、何をすくぁwせdrftgyふじこlp;@......
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  ジャングル ジャップ Jungle Jap
  
名古屋市東区泉2-23-8 052-931-0777
18:00~27:00 無休

・
 料理はフランス料理から洋食風まで、店の形態は、バー&ダイニングというかクラブというかライブなどもあって説明しにくいが、深夜までやっているのがたいへんありがたい。 (2006)

2006年 3月

 *菜花と玉葱のキッシュ
 *春大根ポタージュ
 *小海老の13種風味のスパイス焼き レモン添え
 *ビーフストロガノフ
 +Crozes Hermitage / Chapoutier

[AQ!]
 「ジャングル・ジャップ」という名前も不思議な感じだが、生バンドのライブがあったりする店で、料理はフレンチ風・洋風など繰り出されるバー&ダイニング…って感じだろうか。「ぐるなび」の「業態」など、紹介では「フランス料理」という区分になっている。深夜営業がありがたく、この日も11時近くなってのお邪魔。
 3月19日だというのに、もうが咲いている。目の前の通りの桜は、特別な「早咲きの桜」として有名だとか。「何なら花見の席を通りに作れますよ」…とのことだが、さすがにまだ寒いがな(^^;)。
 30年もやってる店だとかで、店内も、いなたいというか一種の古色というか、変わったノリで、ナニがなしか“懐かしい”。不思議な時間感覚を味わえる。料理もそれに寄り添って、満足。
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  ジョルジュ・マルソー Georges Marceau
  
福岡市中央区大手門1-1-27 092-721-5857 gm.9syoku.com
11:45~14:00/18:00~22:00
Chef: 小西晃治 (敬称略)

・  
 「一人でも入りやすいし…」、とへべは博多出張で使ったり。 (「ビストロ炎」時代)

 「ビストロ炎」福岡市中央区警固2-13-7オークビル から、移転・改名してスタイリッシュに新規スタート(↑上記)。電話番号は同じみたい。 (2005)

BIEN1 2006年 1月 ☆

 *パルメザンのブリュレ
 *芥屋産、黒アワビ・北海道産、タラバガニ・ゴボウのコンソメゼリー掛け
 *北海道産、天然ホタテ・数の子・オマール海老・有機無農薬野菜のサラダ仕立て カラスミと男爵芋のピューレ添え
 *フランス産、鴨のフォアグラソテー レンズ豆のピューレ添え トリュフソース
 *冬の味覚(猪・フォアグラ・トリュフ)のパイ包み焼き マデラ酒ソース
 *鐘崎産、真鯛ポワレ・タラバガニのクリームコロッケ添え ホタテ風味の軽いスープ仕立て 柚子風味
 *佐賀牛頬肉赤ワイン煮込み 2種のピューレ添え
 *フォンダンショコラ、グラス・ド・ピスタシュ
 *ブラマンジェ、ソルベ・ド・レ、洋梨
 +生苺絞りシャンパン
 +97 Volnay Les Caillerets / Boillot

[AQ!]
 「店までのアプローチはロオジエの3000倍かっこイイね!」…って、チミたち、そーゆー言い方は止めなさいっての(笑)。
 と、赤坂駅から明治通りを「ジョルジュ・マルソー」に向かって歩くワシらである。5分強つうか10分弱つうか、天気に恵まれれば丁度良い散歩距離。この数分が実に気持ちよくフランス料理気分っぽいのだが、その秘密は、明治通りの道の広さ並木と高等裁判所・平和台に向かう空間の広がり、にあるだろうか。妙にパリの中心部っぽい。「今日はカレデフィアンにでも…」ってか~んじ(^^;)。
 平和台通りに曲がってすぐ、路面にバキッとクールなガラス窓と植え込みと「Georges Marceau」の看板がみつかる。何ともモダンでスマートなお姿であり、そして結構キャパもありそう。
「うひゃあ、こ、こりゃ、ジョルジュマルソー…なんて洒落た名前付けやがって…と思ったらホントに洒落てるやんけ!」
↑と、こいつらはナニを言っておるかといいますと、この店は此処に移って来る前は「ビストロ炎」という名のビストロだったのである。…ってワシは知らないんだけど、へべは博多の一人出張の夜に美味いモン食わせてもらってお世話になっていた店。「ビストロ炎」…なんてガテン系(違)な筋肉質な名前から、一転、立派で華やかな名前へ。
 そんなこって来てみたのだが、ホントに立派で華やかな店だった…ってこともありますが、その立派・華やかさ加減が実にクールでカッコイイのである。見事に返り討ち(違)にあうワシらであった。
 また、料理もサービスも、その印象のままのモダン・クールさに以前からの温かみもあって(へべ談)…イイ。(大手門、って住所もなんかカコイイ)
 さて、乾杯は苺絞りのシャンパン、美味。
 パルメザンのブリュレは独特の香ばしさがあるものだ。
 タラバは骨を抜き、柚子ジュレと合わす。ゴボウの煮含めが丁寧、アワビの掃除と蒸しが丁寧。
 オマールカナダ産、柚子風味ソース。「わかっちゃいるけど美味しい」のがユズ海鮮。オマールの焼き、よろし。
 フォアグラはサービスの説明によると“ステーキ”、泡とリンゴ焼。
 冬色々のパイ包みも泡っぽく。
 蟹コロの、焦げを作るような火入れが面白い。
 頬肉に、じゃがいもピューレ、キャベツ・茸。頬の煮具合が抜群に良い。テクスチャ・脂と肉汁の様子。ワインソースも傑出。
 どこまでも軽いソルベ・ド・レの出来、よろし。
 ワシらの席の横奥には硝子貼りのカーヴ、そして衝立と椅子、窓ガラスの模様の趣味、よろし。
 フロアの女性陣は「働き者だ」とへべ
 ところで、博多は概ね、料理の出が速い。とくに、第一の皿はすごい勢いで到着する。

 まぁなんだなぁ(例えば)、この店で高級フレンチデビューできる博多の若者は幸せだねー。
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  レストラン ツキダテ Restaurant Tsukidate
  
名古屋市中区錦2-5-25 052-203-0077 tsukidate.info
18:00~23:00 日休
depuis2003 Chef: 築舘幸伸 (敬称略)

・

2008年11月 ☆

 *鯔の臍のフリット、シュークルート
 *雲丹・鰤・鰹・毛蟹・蛸胡瓜・洋梨・ビーツのハーブサラダ仕立て
 *甘鯛・アイナメ・キンキのポワレ・ブイヤベースソース、トピナンブー・紅芯大根・スティックセニョール添え
 *鹿のポワレ、茸のリゾット
 *モンブラン、リュバーブジャムのケーキ、グラス

[AQ!]
 滞在8ヶ月・妻日本人の仏人メートルが楽しい。
 材料はとても良い。アントレは足し算的な感じ。
 ボラの“ヘソ”は顎の部分か、独特の食感。
 甘鯛の松笠たてるのが上手。
 モンブラン美味。
 ワインは、ビオばかり…。
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  ドゥゼアン
  
神奈川県中郡大磯町大磯1007
12:00~14:00/14:00~16:00(Tea)/17:30~20:30 月(祝なら翌)休

・
 長い歴史を誇った店ですが、2004年に閉店、と聞きました。その素晴らしい建物は、イタリアン「ヴェントマリーノ」が2007年開店して現在も活かされている、とのことです。

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  ブラッスリー トラベルセ  Brasserie Traversee
  
川崎市中原区上小田中6-24-2 044-733-7650
18:00(日17:00)~22:30(日22:00) 月(祝なら翌)休

・ 武蔵中原のブラッスリー
2014年 6月 ☆

 *冷製コーンスープ、コンソメジュレ添え
 *枝豆
 *ラタトゥイユ
 *横浜産ヤングコーンのグリエ、スイートバター風味
 *穴子とスカモルツァのフリット
 *丹波黒どりのグリエ:腿・胸・ササミ・砂肝・レバ、焼間引き人参・二十日大根、芋ピュレ、サマートリュフ
 *福岡産白桃コンポートのポンチ、オレンジのムース、とちおとめソルベ添え
 *熊本産すいかのサヴァラン、ローズソルトミルクソルベ添え
 +08 Ch. de Castres Graves

[AQ!]
 シャントレルのフロアにいた男の子が移ってきてて、ビックリ!!
 武蔵中原駅近くのビストロ。登戸~町田~武蔵小杉~溝の口エリアで行く店を探してて、某大型サイトでズラーっと眺めてて、最も料理写真に期待が持てた一軒…で行っただけだったのだが(^^;)。世間は狭い! カレ的には近所なんだって。
 あ、シェフは横浜。「地元も、先輩の多い都心も嫌で、、、」と言う通り、古い気質の、ちょっとムツカシそーな、の(笑)。

 内容は、かなり「ちゃんとしたブラッスリー」。KさんOさんが揃ってた頃のパラディみたいだな(笑)。「オオイ、ここミスってるよ」とか「手、入れろよ」とかが、全然無い。デセールが妙に凝っててウマイのもイイね。
 某大型サイトで、「中原区No.1」あらため「川崎市No.1」のフレンチ…って言ってるのがあったけど、そんくらい、かもしれん♪
 2階もあって、お誕生会やってた。

[へべ]
 どしゃどしゃ降りだした雨の中たどりついた店先、ここかな? と扉を開けると、なぜか知った顔が出てきてコンバンハ…。いやー、びっくりしました。こんなことって、あるんですね。

 料理もよくって、こんな店が近所にあったらいいのになぁ…。ブラッスリーらしくメリハリのきいた、決めるとこは決まってて、手離れのいいところはポーンと行ってこい、的な料理。構えずに供し供されつつも、細部までぴしゃっとピントが合った印象でした。
 丹波黒どりの皿に、どーんと横たわる、焼いた黄人参(もちろん葉つき)が男前、そしてなぜかデセールが凝ってるのも、楽しい。
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  ナオミオオガキ  Naomi OGAKI
  
宇都宮市西1-1-2 028-680-4446 www.naomi-ogaki.com
18:00~25:00 火休
depuis2014 Chef: 大垣直巳 (敬称略)

・ 宇都宮のフランス料理店
Naomi 2016年10月 ☆☆

 *根セロリのスープ
 *マンステールタルティーヌ
 *ベッコフ
 *ブリオッシュ ア・ラ・ビエール
 *ヌガーグラッセ~façon Naomi OGAKI~
 +13 Pinot Noir / Domaine Paul Blanck

[AQ!]
 宇都宮辺りで夕食をいただこうという日…だが、月曜祝日という条件である。
 思い当たるところが休みだったりする中、一軒、興味をひく店があった。
 それがこの、ナオミよ~ん♪…じゃなくてナオミオオガキ(^^;)。
 …どうしてもワシら世代は、片仮名でナオミと書かれると雑念に襲われる。シェフの名前かあ…とビックリしたりするのだが、考えてみればフツーの(男)名前である(^^;)。
 そのNaomiシェフは、Buerehieselのスーシェフを務め、Antoine Westermannのパリ店ではシェフに就いたという。
 これは是非に、お邪魔しないといけません♪
 サイトを拝見するとBaeckeoffeが要予約とのことなので、頼んでしまう。

 那須塩原から鈍行に揺られて宇都宮駅に着く。
 が、「ナオミオオガキ」があるのは、東武宇都宮駅。この両者はけっこー距離がある。
 バスでもタクシーでもいいのだが、予約時間(=開店時間)までちょっとあったので、ダラ散歩する。
 関東圏地方都市…なんで、そんな面白いもんじゃない(^^;)けど、平らなのは歩きやすい。たしかに遠い東武宇都宮…まで20分はかかったろうか。
 東武のことはまるで暗いのだが、宇都宮線ってにはマイナーらしく、ここから出る電車は1時間に2,3本。だけど東武デパートはある。
 この駅から「ナオミオオガキ」は徒歩1分。
Naomi
 新しい(2014オープン)こともあるが、クールなファサード。
 こんぼんそわ…と入店も、軽やかにクール。長いカウンターにオープンキッチン。テーブルに2階個室。
 サイトからもわかるが、オツマミ系前菜は3桁円からズラッと揃い、「ネオビス」くらいが中心イメージの店作り。ビストロ~ガストロまで幅広いシーン対応…な感じ。

 何せ2人でベッコフなんで、「前」は軽~く(^^;)。
 かなり目移り悩ましい黒板メニューから、セルリラーブとマンステールタルト。
 手応えあって酒が旨く、かつ味着地にノーブルさもあり、ゴキゲンなスタート。

 目の前でキュイジニエが次々に皿を仕上げて行く。デパ地下小学生マインドなワシらには絶好席(笑)。
 直近の司令塔がシェフかと思ってたらスーシェフだった。何かの拍子にビュルイーゼルの話になったら、彼も2年ほどいた…とのこと。2005-6くらい。へ~。2番手もアルザス帰りとは、地方カジュアル店らしからぬ手厚さだなー♪
Naomi
 さて、ベッコフ。
 厳重なパン生地蓋をご開帳、ナオミシェフが見せに来る。
 中にはドーンと丸鶏が鎮座する。
 …そう、こちらのベッコフは丸鶏版というオリジナルなのだ。「Baeckeoffe façon [Antoine Westermann x Naomi]」ってな感じ。
 元々アントワーヌ・ヴェスタマンの料理で、フランスの誇りブレス鶏を料理するのに地元アルザスのベッコフと組み合わせて考案した…というところだろう。それをナオミシェフが持ち帰り、ブレス鶏を伊達鶏に置き換えるにあたって細部を組みなおして出来たバージョンがコチラ…という訳である。
「ベッコフ特有の、蒸し・焼き・煮…になりますね」
 とシェフ。
「ここまで胸肉に合わせたキュイソン時間ですので、各部を仕上げて参ります」
 と一度下がって行く。
 鍋敷には蝉の模様。アルザスとともにシェフの修業先であるプロバンスを思わせる。

 「完成」は皿上ではなくベッコフ鍋に盛られて到着。「鍋から取り分けて食べる」雰囲気は残している。
 鶏がウマ!
 抜群の食い味だ。玉葱やジャガイモもベッコフの強い味方かつ魅力だが、トマトの参加量が割と多いのがこのオリジナルの肝なんかなあ?
 なんか、ストラスブール以上にアントワーヌのスピリッツを感じるような気がした。
 1ベッコフで2~4人前なのだが基本は4人想定のようで、アタマから
「いいだけ召し上がって下さい、後はお包みできます」
 と念押しされていたのだが、前を軽くしといたのも効いて、舐めるようになくなる(笑)。
Naomi
「ビュルイーゼルにはいつ? 2002年ですか。残念だなあ、ボクは2004~2008年までいました」
 というシェフ、アルザスの前はアヴィニヨン「Christian Etienne」に5年。
「フランスに10年以上いたんですけど、師匠は2人だけなんですよ(笑)」
 …ほんとに、Antoine WestermannとChristian Etienneだけ。これ、カッコイイなあ♪ 色んなとこ回って箔つけして回るのがフツーの昨今、変わったヒトだ。うん、カッコイイなあ…

 意外なくらい多いスタッフ、前述のスーシェフに3番なんかも手馴れていて(フランス料理らしい)組織だった厨房だ。「地方都市の個人店」から想像してくるのとは、けっこー食い違う。若々しい面差しながら貫禄ある運営のナオミシェフ。
「あ、東京でしたら、夏にウチでずっとやってた者で横浜店を出しましたんで、そちらもどうぞ♪」
 だそうです。

 デセールは修業先アルザス・プロバンスを映す2品、コレは絶品♪
 アラビエールなブリオッシュは、アントワーヌのスペシャリテだそう。
Naomi
[へべ]
 人材手厚く、活気のある繁盛店でしたね。
 カウンター席で見ていると、目の前に置かれたパテ アン クルート(訳あって、注文をぐっとこらえた。が、旨そう…)が、どんどん切れて、売れていくのも、いい眺め。

 伊達鶏のベッコフ、は、驚きの一品でしたねー!
 肉は丸鶏をどどーんと、お供の野菜も種類を絞り込んであり、食べるとシンプルで上質な味わい、それは見事な「レストランの鶏料理」に仕上がってます。肉厚でしっとりジューシーな鶏、そして滋味あふれるクリアなスープのおいしいこと!
 二人で一鍋、ぺろりと平らげてしまいました♪
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  ビストロ ア ヴァン バル・ミュゼット Bal Musette
  
福岡市中央区大名1-14-13 www.plaza-hotel.net
18:00~23:00 無休

・ 冴えまくるビストロ
 プラザホテルプルミエの地下。ワインの品揃えも優れている。「これは良い」とみつけてきたのはAQ!だが、営業時間も遅くまでなので、へべは出張のたびによく利用するようになる。最近は、「う~ん、出来てすぐの頃の方が魅力あったかなぁ…」とも。(2002)

 「ぐるなび」に休業のお知らせがあったこと、現在プラザホテルプルミエのサイトに記載がないこと…からすると、休業中または閉店したのかなぁ、と思われます。ここはよくお世話になったのですが。こちら出身のスタッフで、市内で活躍中の方も多い、と漏れ聞きます。1階の、こちらはイタリアン「トラットリア・バル・ミュゼット」は健在のよう。 (2008)

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  ハジメ レストラン ガストロノミック オオサカ ジャポン Hajime Restaurant Gastronomique Osaka Japon
  
大阪市西区江戸堀1-9-11 06-6447-6688 www.hajime-artistes.com
12:00~13:00/18:00~20:00 月火休
depuis2008 Chef: 米田 肇 (敬称略)

・
2009年 5月

 [le Menu saveur et creation 2009]
 *debut
  平目カルパッチョ・トマト・クルミのシガレット
 *oeuf
  ペッシェコンフィピューレなどと
 *crevette
  天使エビの軽い火入れ
 *mineral
  多種の野菜
 *mer
  赤ムツ
 *agneau
 *poivron
  焼いた赤ピーマンのソルベ
 *fraise
  黒糖生地の中の苺

[↓メモ版:工事中]
[AQ!]
 ん、んんんん~、、、ナンダカナー、、、

 ところで、予約時、
「アレルギーや食べられない物、嫌いな物はございますか?」
 と聞かれる(これは最近の標準で、フツー)、のだが、(ボクらの答えはいつも「何でも大丈夫」)、予約詳細のやりとりがあったその後にもう一度、今度は、
「フォアグラですとか仔羊とかも食べられますか?」
 と聞かれた。まあ、ワンコースのレストラン…ということではあるので、、だろうが。(^^;)
 なんつーか、未だに、関西でフレンチやイタリアンをやって行く、ってのは何か大変そうだなあ、、、という気も、、、
 まあ、実際にいただいた印象も、そういう環境にアジャストしている感はありましてな、、、(初心者に優しくベテランにまだるっこしい(^^;)、、、。 なんなんだかなあコレ…というシェフの“作文”も、、、都内某店で“白い板”を見せられるより更にツライものがある、、、)
[↑メモ版:工事中]
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  レストラン ビオス  Bio-s
  
静岡県富士宮市大鹿窪939-1 0544-67-0095 www.bio-s.net
11:30~14:30/17:30~20:00 火水休
Chef: 河崎芳範 ~ 坂本啓 ディレクター:松木一浩 (敬称略)

・
 2014年にシェフが坂本・加藤順一氏に交代 (その後、加藤氏は「スブリム」へ)。

2013年 9月 ☆☆

 Menu champêtre
 *インカのめざめのチュロスと伏見甘長唐辛子
 *丸さやオクラのフランと桜エビ
 *レッドオーレ
 *ツルムラサキとカジキ
 *焼きナスとくず粉、そのクリームと畑の花たち
 *小タマネギと帆立貝
 *モロヘイアのナージュと富士鶏の卵
 *黒米のパエリア
 *ジャガイモと富士山岡村牛、赤身肉のシンプルなロースト
 *ほっこり姫を使ったヌガーグラッセ
 *リンゴのタルトタタン 玉ネギのアイスクリーム ナツメグの香り
 *2種のジャガイモの小菓子
 +エスプレッソ

[AQ!]
 甲府から身延を通る身延線…は、南下すると、富士宮から富士に至る。
 …ん?!、となれば、気になる店が一軒ある。
 それが「レストラン ビオス」。
 そう、食材としてはアチコチのレストランで散々お世話になっている、農園「ビオファームまつき」が営むレストランである。

 身延から、ひたすら田舎を走る各停で、西富士宮。ここからタクシー10分…だが、運転手氏xナビの気が合わず、あちこちグルグルと。

 広大な畑をひかえたビオス。時折、料理人が野菜を摘みに走る。
 山の向こうに陽は暮れなんとす。
 若手メートルが荷物を持ってくれなどした後、松木さんがご挨拶。

 フェトドレギュームでローカル色の濃い料理を堪能。
 野菜は、玉葱のみ3ヵ月熟成をかけ、あとは皆、トレトレ・スタイル。新鮮で輸送もされてない野菜から漂う微小ミストは、田園の快楽。

 まあしかし、その辺りは「まつき」さんのレストラン…となれば、当然予期し期待していたところでもあるが、予想の上空を駆け抜けられて驚いたのは、その料理。料理の感性と創造性、レベル高さ。
 ガストロノミックな勝負レストラン(笑)…なのである。「わざわざ食いに来い」…って感じなのである。

 農園を開いて10年目でレストランを併設し、それから4年。
 “しもーた、もっと早く来りゃヨカタな…”と思いながら、
「やっと来られました」
 など言うと、ご存知の通り、出身は名メートルの松木さんは、
「潰れないうちにお越しいただいて良かったです(笑)」
 などと、軽くいなす。
 ご存知の通り、見事なあしらいである(笑)。

2014年 1月 ☆☆

 Menu champêtre
 *インカの目覚めのチュロス
 *4種のダイコンと自家製生ハム
 *葉物野菜と功刀さんが育てたニジマス
 *ひょうたんカボチャ
 *黒米のパエリア
 *コカブのコンソメと本州鹿のラヴィオリ
 *甘玉キャベツのブレゼ 沼津港の鰆
 *尾長鴨ロティ 菠薐草と2種じゃがいも
 *大浦ゴボウのアイスクリーム
 *春小金(サツマイモ)とリンゴのパイ
 *ミニャルディーズ
 +11 Tsugane la montagne / Beau Paysage
 +Marc / G.Lignier


[AQ!]
 現地ならではの野菜の清冽さ複雑さを、的確かつ攻めの姿勢で見事に料理に仕立てあげる。美味!
 プリンシパルは、シェフが撃ってきた尾長鴨(小型雌)! 松木さんのデクパージュで!

 チュロス:蕪のソース
 生ハム:11ヶ月熟成猪、24ヶ月熟成豚2種
 ニジマス:クレソン・バルサミコソース、サワークリーム
 ひょうたんカボチャ:スープとおやき、2種タピオカ、玉葱、人参葉
 鰆:根付き小松菜、シャンピニオン
 鴨:小さい雌

[へべ]
 野菜が凍るまいと糖をたくわえて、ぎゅっとおいしくなる季節に、至福の田園レストランへ。
 この日はさらに、シェフが撃ってきてくださったという尾長鴨のロティを、松木さんのデクパージュで! という嬉しい趣向も。

Bio-s 2016年 7月 ☆

 小暑のテイスティングコース
 *枝豆
 *鱧、四葉胡瓜
 *ピーマン、レッドムーン
 *玉蜀黍
 *虹鱒、人参
 +14 Aimestentz Riesling Vin D'Alsace
 *赤烏賊、南瓜
 +14 La Compagnie Rhodanienne Ventoux Blanc
 *つぶ貝、トマト
 *金目鯛、セロリ
 +14 Macon-Peronne "Cuvee Vieilles Vignes" Domaine du Bicheron
 *あおい牛、隠元豆
 +09 Chateau Fondouce Cuvée Juliette
 *青梅
 *桃
 +Jurançon blanc doux Château de Navailles
 *無花果
 *小菓子
 +herbal infusions

Bio-s
[AQ!]
 そうするうちには夕方となる。
 西富士宮駅。タクシー。
「レストランビオス、ってわかります?」
「ビオ…、あ、大丈夫」
 良かった(^^;)。前回か前々回か、住所・地図を渡してもなお迷うタクシーにあたった時は、難渋した(^^;)。

[へべ]
 ビオスに到着。…と、何やら白いものがそこかしこでメェメェいいながら草を食んでいる。
 …ややや、ヤ、ヤギだ!
 あちらに2頭、こっちに3頭と、数カ所にいて、中にはちびっこ子ヤギも。ミルクとれますか? と後で聞いてみると、乳の出は品種によって違うそうで、追加投入した乳リッチな品種が次の春あたり順調に仕上がればヤギ乳も期待できるようです。
 楽しみですね♪

 日の長い7月の宵、ゆーっくりと暮れていく畑に点々と白いヤギが、やがて小屋に帰っていくのを眺めながら、シャンパーニュとおつまみで、ゆるゆると食事が始まる。
 ゆったりしますわー。
Bio-s
[AQ!]
 山羊、元からいるシバが増えてるとこに乳目当ての日本ザーネンを入れて…だっけ?

 アマガエルは玉蜀黍がお好き…

 新シェフ体制になって初めてのビオス。
 そして、7月は陽が長くて嬉しい。山羊が小舎に寝に帰った後も薄暮は続き、17時半に始まった宴は主菜の頃にも空にギリギリ青みを残す。

枝豆
 レッドムーン・チップに枝豆とピュレ。
Bio-s
鱧、四葉胡瓜
 鱧、四葉胡瓜にトマト水。四葉胡瓜はスウヨウキュウリと読む、中国華北系。皺がより、棘がごつい。

ピーマン、レッドムーン
 ヴィシソワース的なスープ仕立て、野生クレソンを浮かべて。ピーマンの僅かな歯応えを残す破片が気持ちよい。

玉蜀黍
 いわゆるデクリネゾン、ポップコーン~髭まで。

 ここまでがフィンガーフード&スナックっぽくて、ここから本編始まり始まり…みたいな。
 メニューの書き下ろしは「地元近郊食材 vs. ウチの畑」って感じでおもろい♪
Bio-s
虹鱒、人参
 多彩な色彩の人参が美しい。くぬぎ養鱒場の虹鱒は卵も。コンソメジュレ。

赤烏賊、南瓜
 ニョッキにパルメザンチップ。ベーコン…かな、の味出し。

つぶ貝、トマト
 煮落花生、パクチー。沼津産だったか物凄くシッカリしたツブに面白い取り合せ、パクチーは正解。

金目鯛、セロリ
 空芯菜、オカヒジキ、赤オクラ・ピクルス。これも野菜班の組立てが良い、セロリソースはバッチシ。金目の焼きはナカナカだが、ジュのソースは強面過ぎ?
Bio-s
あおい牛、隠元豆
 豆蔓、焼甘長、玉葱ピュレ。
 牛の低温調理を柱としたこの皿、取り合せや作戦はわりと「フツー」系なのだが、それだけに(?)出来の良さが際立っていた。実はコレがいちばん感心。香ばしさと旨さの具合がイイ。

青梅
 グラスに氷仕立て、夏!

無花果
 一杯のジュランソンともぴったり。
 そして、アンフュージョンも忘れずに…。
 夏の田園に、闇のベールが静かに下りて行く。余裕綽々、、、
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  ヒカリヤ ニシ Hikariya Nishi
  
長野県松本市大手4-7-14 0263-38-0186 www.hikari-ya.com
11:30~13:30/18:00~21:00 水休
Chef: 田邊真宏 (敬称略)

・
2010年 1月 ☆

 [Degustation Lumiere]
 *白レバーのフランと鴨サラダ
 *ホタテ
 *カプチーノ
 *アイナメ
 *グラニテ
 *信州産 小谷野豚のロースト
 *信州産 地野菜と牛タンのポトフ
 *シュトゥルーデル
 +08Mas des Bressades blanc
 +07長野メルロー メルシャン
 +アウスレーゼ

[↓メモ版:工事中]
[AQ!]
 蔵の並ぶ町。
 レセプション棟から中庭、厨房棟と母屋。この眺めは国内でも屈指の麗々しさ。
 行く直前に見てたテレビが「星のや」特集だったという符合に何となく笑う。扉グループ(扉温泉明神館)。
 隣はヒガシ
 前日より前に頼めば送迎アリ。我々はタクシー700円で タクシーの運転手推奨は、とうじそば

伊達鶏白レバ モルタデラ 鴨スペック
帆立 茸テリーヌよろし
根菜カプチーノ ビーツ・人参・南瓜・
あいなめ 大徳寺納豆黒オリーブタプナード風 トピナンブームース チビフキノトウ焼 春菊かな
小谷の放牧豚
ポトフに菊芋 ポトフに「スプーンください」。ふつー、つけない?(笑)
茸の質と扱いは一日の長。
根菜のミネラル分がキリリと立っている。野菜の、鮮度と移動距離、は最早、現代のメルクマール。いわゆるフツーの仕立てなのだが、一口ごとに味わい楽しめる。
アイナメで料理人の個性らしくなるが、この工夫はなかなかに悪くない。
シュトルーデル薄皮パリは出来よし 長野林檎
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  ビストロ ペシェミニヨン
  
福岡市南区大楠2-3-18 092-522-2366
11:30(日10:30)~14:00/17:30~21:00 水休
Chef: 松尾秀敏 (敬称略)

・
        → Back to List
 
 

  びすとろぽたじぇ Bistrot Pot a J
  
大阪市西成区玉出中2-13-31 06-6651-9568 http://www.geocities.jp/letsgojun2000/jun/bistrotpotaj.html
昼は事前予約/17:30~
depuis2011 

・
 2011年現在、クレジットカード使用不可とのことです。

 大変残念ながら、2015年一杯で閉店とのこと。

 再開が決まったようです。「阿波座1-2-19」から移転し、上記の玉出へ。(2016春)

2011年10月 ☆☆

 *一口ポタージュ
 *デ・ド・ソーモン
 *河内鴨のサラダ
 *南仏風野菜の煮込みとポーチドエッグ
 *温かい帆立と白身のパテ、ソースアメリケーヌ
 *ナヴァラン・ダニョー
 *自家製ソシション 芋 ポレンタ
 *“モンブラン” 珈琲風味ブラマンジエ ババ 柿グラス キウイグラス 無花果コンポート チョコタルト
 +ヴァケラス

[↓メモ版:工事中]
[AQ!]
 3ヵ月前の7月に開店した肥田先生のお店にお邪魔する。

 内装はラ・シームと同じデザイナーとか?、大工さんにもらった照明など、厨房部分には天井が必要なのは保健所の指導、

河内鴨のサラダ
 出戸のパツキンの鴨は30軒待たせてるねん、一階がひよこで二階に成鳥、焼きたいなら4,5日おけ…という。タタキ仕立てで今日届いたもの。

 ターサイいうか青梗菜 茄子崩し アリコヴェール

南仏風野菜の煮込みとポーチドエッグ
 「ワーゆーて混ぜてください♪」
 ヾ(〃^∇^)ノ

“モンブラン”
 目の前で若夫人が絞るモンブラン

 パンはboulanger TAKEUCHI おかわりがクルクル回ってる

 隠しておきたくもあり宣伝もしたく、ベテランズの憩いの楽園であるが若い人に食ってほしく、学んでほしいと思いながらイヤ楽しんでくれ、と、さふいふ(笑)、、

 Bocuse, S.Bras, P.バルボ、エーベルラン、ピック、

2012年 8月 ☆☆

 *河内鴨ブーダン
 *鯖ムニエルのグルノーブルワーズ
 *サーモン・スフレ
 *仔羊のクレピーヌ包み ハインツ・ヴィンクラー・スタイル
 *鶏のバロティーヌ
 +09 MSD Coeur d'Argile / F.Magnien
 など

[AQ!]
 という訳(?)で、最もオッカナイ(笑)店「びすとろ ぽたじぇ」に、まだ陽も高い17時20分ほどに、着く。
 (最終新幹線で東京に帰る客には、17時開店はありがたい。…但し、皿出しテンポも小気味いいので、18時スタートくらいでも新大阪駅最終には十分余裕があると思う)

 最もオッカナイ店ではあるのだが、同時に最も気楽な店、まさに、コムアラ俺んちの台所…的に、肥田さん一家にお邪魔する…みたいな♪

 艶。官能。濃厚(なるもキレ)。妖しい肉感。多層、重層、凝集、一体。悩殺。眩暈。ガルガンチュア、パンタグリュエル。魔窟と清澄。鼻を擽り、舌を鷲掴む。

 …と、どうしようもないフランス料理1980-90sの輝きを、ニコニコとサラっと、“いやあどうもどおも…”と供してしまうという恐ろしいコンセプト(笑)。

 皿の上の古典は濃密でなかなかエロい(笑)のだが、これを、小体でキリッとして家庭的サンパな中でいただく、って感じも、こちらの魅力。

 まあ此処に来ると、変な話、ああ客で良かったなあ・客っていいなあ、と思う(^^;)。
 評論とか意見とかコンサルとか、だったら、なんて言っていいものか、途方に暮れるだろう(笑)。
 こんな痺れるような美味が、いま、何故やられんのか、何故なくなりつつあるのか、…とかね(笑)。

 鯖が美味いだけですから… のグルノーブルワーズ。くらくらくら…

 リル由来のソーモンスフレ。椅子ごと後ろにヒックリ返るわ。「オイシイ、ってどんなの?」の答えを久々に見る。

 仔羊のクレピーヌ包みは、何と、タントリス時代のハインツ・ヴィンクラーの作品なんだと。うひゃ。うめー。こーゆーんだ、凄い。(一番上の写真の真ん中、が、焼く前のお姿)
 まあ、そう説明されて、何のことだかくらいはわかって、…、良かったと思うですわ(^^;)、俺らも。

 バロティーヌ、悦楽。

ぽたじぇ 2015年 7月 ☆☆

 *内臓類のテリーヌ
 *イカとトマトのサラダ
 *フォアグラのテリーヌ
 *鮃のスフレ
 *魚のパテ
 *ミニッツステーキ、ポムフリット
 *仔羊のクレピネット包み
 *アンドゥイエット
 *コーヒーブランマンジェ、バナナグラス、葡萄グラス、パンプディング、グレープフルーツ、その皮
 +09 Aloxe Corton / Roux
 +11 Savigny Aux Clous / D'Ardhuy

ぽたじぇ [AQ!]
 帰京日夜17時半:ぽたじぇ定跡(^^;)。
 後ろの刻限付きでまことに申し訳ない…が、ぽたじぇは皿出しテンポがいいんで18時半でも大丈夫なくらい、…なので、っまいいかと(^^;)。

 本町駅からすぐ上。
 そこは、なんともキリっとしていながら居心地のいい、…すいません肥田家のお茶の間にお邪魔しちゃいました~♪的気分。…と申し上げてよろしいでしょうか?(^^;)

 で、そうそう、ぽたじぇさんは、自称「順昭シェフ&Let's go Junおっさんサポーター」システムなのだが、レッツゴー順先生がこの度、「年内で引退」を発表された。
 ウチの関西行は、まあランダムなのだが平均して半年~一年に一回…くらいなので、そうするとこれがこの体制での最後の機会?かもしんないね~。…ということもある。
ぽたじぇ  まあしかし、先生の底抜けな陽気さと元気さは変わりが無さ過ぎて、最後とかキリとかいう心情がまったく湧かない(^^;)。自然にレストランが歩んで行く道程、って感じで。

 さて「ご注文はどっち?」(笑)
 楽しい目移りタイム。
 “いやいやいややっぱり食っちゃうべさ”…枠が、フォアグラに鮃スフレに仔羊ハインツヴィンクラー、あとも、人生は決断さ…と決める。

 サッパリとしながら旨味たつ内臓テリーヌ。
 烏賊とトマトの、見た目武骨なサラダ、こんなんがシミジミ旨い。ぽたじぇだー。濃厚さがあるのだが爽やか。
 フォアグラはもう何も申すまい…的、水戸黄門の印籠♪ もう悩殺です…アレそんじゃあ由美かおるかヽ( ´▽`)丿
ぽたじぇ  鮃スフレの美味いこと! こういう料理もなかなか食べられない。やっぱりとシミジミとソースが、その働きが、いいですねえ。イメージで言えば、魚を料理する…という時、一度は解体され様々な処理をされるために宇宙に散った要素が、皿の上の料理として(56億7千万年の後に)一つの魚として結実する、その象徴がソース。って感じ(←妄想♪)。
 魚のパテも、そうですな♪
 また食べちゃった仔羊(美味!)、に、今日は豪州産牛のステックフリットを行った。気分出るざんす。ステック・フリットは勿論、ガルニのレタスがウマし。

 ぽたじぇは基本、前菜x2+主菜/人…なのでこれが既定量なのだが、
「まだオナカ余裕ありますよね?」
 と、コムシェソワみたいなお声(笑)がかかって、アンドゥイエットを追加。
 アンドゥイエットは順昭シェフが凝り始めているようで、まずバットの上に並んだアンドゥイエットから食べるのを選ぶ。大小もあるし、「腸のどの部分」というのもある。腸の上の方んとこが癖が強め、とのことで、そこをお願いする。
 うふふ♪
 詰め物組は勿論、腸がじんわりと美味しい。順昭シェフは「まだまだもっと強烈に」攻めて・詰めて行きたいようなことを言ってらした。
ぽたじぇ
 腸にかぶりついてる辺りで、Sシェフ組が登場。
 …って(笑)。
 いやあ、その、前々日にお邪魔してたそのSシェフなんだけど、その時になんかの拍子で、
「明後日は『ぽたじぇ』に伺うんですけど…」
「え、何とおっしゃいました?…明後日? ウチも予約してますよ、その日」
「えーそれは超偶然!」
 …と言う訳で、まったくタダの偶然なんだけど、同じこの日にぽたじぇさんを予定していたのであった。
 楽しい!
 肥田家のお茶の間には更に親戚が集まったような雰囲気(?)で、まったりと寛ぐのであった。

 名物デザート一座に珈琲でゆったり、…も20時を回ると新幹線のカウントダウンが聞こえ出す。
 尻に帆かけて御堂筋線、新大阪駅で飛び乗って、東京までの爆睡タイムが始まる(^^;)。

ぽたじぇ 2016年 8月 ☆☆

 *焼き茄子の冷製スープ
 *フォアグラのテリーヌ
 *南仏風野菜の煮込みとポーチドエッグ
 *サーモンマリネ トマト・シャーベット
 *小鯛のジャガ芋ウロコ焼
 *舌平目のデュグレレ
 *豚足のパン粉焼き S.グリビッシュ
 *豚バラ肉の黒ビール煮込
 *デザート食べ放題

[AQ!]
 今春移転オープンした「びすとろぽたじぇ」に、半年内で伺う機を得た。らっきー♪
 お盆の時期でどうかと思ったのだが、ぽたじぇも「今日から営業ですw」と夏休み明け初日。
 西成区玉出…って東のモノにはちんぷんかんぷんだけど、四つ橋線と聞けばああそうですか(新大阪から30分弱)…で駅徒歩3分と便利。
ぽたじぇ
 南港通沿いの建物で、下はイタリア料理店の、中2階みたいな位置。
 こんばんはゴブサタでおま…と入店すると、ふわ~っと広く陽光が溢れ(17時半)広くとられた窓から玉出南公園の緑が涼やかだ。
「えらいイイとこじゃ~りませんか」
「ええ、もう少し(開店まで)休もうと思ってたんですが、あんまりイイとこが空いたんで…(笑)」
 と肥田シェフ。
 カウンターのシェフ前にかじりつく。
 わくわく…。こーゆー時のワシらは、小学生の時のデパ地下のショーウインドーに貼り付いてたのと大体おんなじだ。肥田先生のお店にお邪魔するとその傾向がとても強くなる(笑)。

 黒板のプラドジュールを眺める。
 豚の2品がどーにも旨そう。これは両方。
 魚介が悩むなあ…。ソールデュグレレは食いたい。イカ飯と芋ウロコが暗闘した結果、ウロコ。
 逆算で前菜はどう埋める?
 フォアグラは食わずに帰ると後顧が憂う(^^;)。ラタトゥイユは好ポジションかな。
 …と来たら何でしょうねえ…とシェフに何となく投げると、
「サーモンマリネ食べてないですよね? ウチのトマトソルベでいくの」
ぽたじぇ
焼き茄子の冷製スープ
 焼茄子のいい香りでアミューズ。
「後ろがクラシックなんでどのくらい香り残すか悩ましい(笑)」
 とシェフ。

フォアグラのテリーヌ
 うっしっし♪ アラカルトでウチがフォアグラ頼むとこは珍しいんだけど。
 ただ未だにフランスの鳥インフルエンザに伴う影響が残っており、フォアグラのショワは
「いつものは使えないんで次善のもの」
 だそう。

南仏風野菜の煮込みとポーチドエッグ
 寛ぐラタトゥイユ。
 この卵については「へへ~っ!」って話を聞いたけど、知りたい方は、ぽたじぇにどうぞ♪
ぽたじぇ
サーモンマリネ トマト・シャーベット
 さてサーモンマリネ、おお何か時をかける面白さ。
 伺うとこれは、
「パリにシベルタってありますでしょ、80-90年代にやって大流行した料理がコレなんです。当時、衝撃でみんなビックリしてたんですよ」
 ひゃ~、歴史だあ。

小鯛のジャガ芋ウロコ焼
 うまいなあ、間違いない名跡♪
 お手軽なポーションでいただけるのも有り難いところ。
 古典そのまま…と見えて、実は大葉版である。大葉とのインタープレイが非常にシックリスンナリしているのは何でだろう…と考えさせられるところがある。
ぽたじぇ
舌平目のデュグレレ
 Sole Dugléré♪
 頬っぺたが笑い出す。
 ぽたじぇの魚料理は、フュメがとっても美味しい!…気がする。
 結局いつも、この辺の料理が、外し難い(笑)。

豚足のパン粉焼き S.グリビッシュ
 オトナのハンバーグ、いや違う、兎に角ららラン♪
 グリビッシュソースは、マヨネーズ・タルタルあたりの親戚筋だけど、スッキリした酸のアタリが「豚殺し」って感じのハマリ役。

豚バラ肉の黒ビール煮込
 自分で注文したとは言え、好きなもんがどんどん出てくる! (←馬鹿)
 好きだわ~。
 黒ビールのショワ(昔はギネスだけど今は違う)の話が面白かった、知りたい方は、ぽたじぇにどうぞ♪
ぽたじぇ
 デザートはガッツリ、全種類いただく。9種類くらいだったか…。

 「ぽたじぇ」の魅力と言えば「今では滅多にお目にかかれない古典的料理」をいただけること、で、それは間違いない(間違いな訳がない)。
 けど、もう一つ申し述べたくなるのは、スコンと核を射抜く料理であること。ぽーんとコアを出してくる。
 ボクらが下手糞なテニスなどしてると、たまにスイートスポットに球が当たった時にだけ感じるスコーンと抜けて伸びていく感触、ああいう快感が至るところにある。
 だから「古典的」をいただいていても、何とも素軽い食感がスキップらんらんなのだ。(ポーション量が無理してないこともあるけど)
 皿出しのテンポの良さもあって、気持ちいいラリーを打ち合ってるような感触…それが「ぽたじぇ」訪問♪ (まあ帰りの新幹線を睨んで気を使ってもらっている、いつもありがとうございます(^^;))

 いつの間にか公園も暗くなってる。
 珈琲をいただきながら、東西の雑談ものんびりと…

ぽたじぇ 2017年 3月 ☆☆

 *牛蒡のスープ
 *田舎風パテ
 *フォアグラのテリーヌ
 *舌平目のポッシェ デュグレレ風
 *薄切りサーモンのソテー クリームソース
 *豚バラ肉とあめ色玉ねぎの黒ビール煮込み
 *牛ランプ肉のステーキ ソースグランヴヌール
 *デザート食べ放題
 +14 Windowrie Sakura Shiraz

[AQ!]
 玉出移転、2度目のぽたじぇ。
 玉出駅まで行けば覚えてるじゃろ…だけで行ってしまったが、地上に出るとイマイチ東西南北に自信が無い(^^;)。
 へべにスマホ見てもらいなどして、玉出交差点からこっちが東か、と。方向さえあってれば2,3分じゃけ(^^;)。

 ちょと早く着いちゃったスイマセン、ビールで乾杯(その後は春を寿いで「Sakura Shiraz」へ)、黒板を睨んで気分でポンポンと注文決定。

 パテドカンパーニュはとてもナチュラル、和む。
ぽたじぇ
 名物フォアグラ。御承知の通り、現在フォアグラはフランス・ハンガリーなど輸入が止まりまくっており、何処も「悲鳴」状況。
 肥田シェフも「フォアグラ自体がそんなんなんで、この皿も良くて90点くらいの出来にしかなりませんけど…」と仰る。
 まあ我々も毎回に近く食べている料理なんでその「90点」具合…というのはわかるっちゃわかる、90点と言うのはわかるけど、まあ客としては「満点」のオイシサ♪である。
 90点だけど満点…って客にとっては「割りとアリ」なのだが、そこは、料理人と客では違う…点かと思う(^^;)。
 ま、しかし、欧州の鳥類、早く戻ってほしいなあ。

 フランスらしいシナヤカなぺティナイフが舌平目を五枚におろしていく。
 捌きながらシェフは、「関東は黒舌が多いでしょ? 西は赤が多いです」。
 Sole Dugléré、やっぱり何とも陶酔的な、これぞフレンチのポワソンや~♪
 皿まで舐めたい(^^;)。
 シェフは「こういう料理は(後世に)残したい」と言う、まことにゴモットモ。
 そもそも舌平目自体、イメージのせいか、ガストロフレンチでの登場機会が減っている気がする。日本近海でとれる旨い魚なのに、勿体無い(^^;)。

 ソモンはずばり、トロワグロのソモン・オゼイユを下敷きにして。
 で、(以前にもいただいたが)オゼイユを大葉に置き換えた、ア・ラ・ぽたじぇ。
 フランス料理のクリームソースの腕っぷしが巧く大葉と共闘する、美味い相性。
ぽたじぇ
 やっぱり頼んでしまう豚黒ビール煮。

 グランヴヌールは、鹿が終わったので牛でアンコール公演中、みたいなw。
 見た目に取り繕わない色彩感が、かえって食欲を刺激する。
 王道の安定感。

 すっかり寛ぎの満足感に浸りながら、ぽたじぇの魅力について振り返る。
 ウリが“古い料理”であるのは疑いようもない。が、古い料理というとフツー、楷書体のカチっとした、身体の固い感じwの料理を連想しがちだけど、肥田シェフのはスッとノンストレスな、草書体が浮んでくるような印象の料理なんだよなあ。
 ナチュラルで、優しい。
 高僧が子供にせがまれてサラサラっと雀の絵を描いた、…みたいな♪

 関西の最新話を教わるなど、新幹線の時間までアレやコレやと話は尽きないのでありました。
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  ピトレスク
  
京都市中京区河原町御池京都ホテル 075-254-2535
11:30~14:00/17:30~21:00 無休

・ 京都ホテルのメインダイニング
2001年10月

 *スペイン産生ハムとメロン
 *瀬戸内明石港より旬の味覚サラダ、ミディピレネースタイル
 *キノコのパイ包みココット焼
 *アコウ鯛のポワレ、グレープフルーツ・アーティショー・フヌイユ・玉葱・ドライト
マト・八角・レッドペッパーのソース
 *豚足のクレピネット包み、アピシウス風
 *エゾ鹿のロティとパン粉焼、ツルムラサキ添え
 *ブラマンジェのアプリコットソース
 *バナナのパリブレスト、洋梨のソルベ、無花果
 *栗のムース、シナモンのグラス、レッドオレンジ
 +97 Vosne Romanee / D.Laurent

[へべ]
 店舗設計、サービスとその教育、メニュー構成、料理、客層、夜景などのポイントについて文句をいいたいぞー、というこの夜の印象でした。(^^;)

[AQ!]
 京都ホテル17階のエレベータを降りると、宴会利用関係か、走り回っているお子さんにぶつかる。廊下で徒競走を続ける彼らの歓声は、レストラン内からもよく聞こえる。
 さて。
 「本日のお魚、とあるのは何ですか?」
 「ただいま聞いてまいります」…「アコウ鯛です」
 「アコウ鯛をどうしてあるのですか?」
 「ただいま聞いてまいります」…
 あ、またいなくなっちゃった。やれやれ。
 ワインリストは、数はあるけど、何となくそこらの酒屋の店頭みたいというか、若くて凡庸(価格も)って感じで面白みがない。選びかねて苦戦してたら、口頭で出てきたのがローラン。ソムリエは、他のサービスと違って、すごく感じの良い人。「ウチは古い物が少のうございまして」と苦笑してらした。
 とまぁ、そんな感じで続く。
 しかしま、「良いフランス料理店で楽しい時間を過ごそう」と思うとそれはちょっと無理なんじゃない…であるけど、「京都ホテルの料飲施設を利用した」と思えば必要十分な気がするのではあるが。
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  フジワラ
  
福岡市中央区渡辺通り5-1-22ヤヤマビル
12:00~14:00/18:00~22:00 日休

・
 「和の要素を取り入れた創作色の強いフレンチ。美味しい」、とへべ。 (2000)
 一瞬マンションかとも思う地味なビルの2階に、すなわち隠れ家風にあり、入店すると、コントラストがはっきりとしたお洒落な内装(ステロタイプな言い様をするなら、「若い女性が喜びそうな」)。友人たちの会食にこの店を紹介すると、何となく「小自慢」できそう、とかそんな気になる店。料理も、フレンチ直球勝負からは遠いが美味、とAQ!。 (2001)

 ネット情報によると、「旬ふじわら」と改名した後に閉店…とありますが。(2014)

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  ブルーマー55
  
京都市中京区木屋町御池下ル・ウエバビル3F 
 

・ アメリカンフレンチとでも言うか、気楽なビストロ
 ほんとに気楽な店内、陽気なマスター。オムライスやカレーも有名だそうです。たしか、かなり深夜営業。(1997)

 食べログは「掲載保留」、ネットには「立ち退きで閉店」という情報も…。(2014)

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  レストラン ベルス  Restaurant Berce
  
足柄下郡箱根町強羅1320ハイアット リージェンシー 0460-82-2000 hakone.regency.hyatt.com/ja/hotel/dining/Berce.html

料理長: 金山康弘 (敬称略)

・  
Berce 2015年 8月 ☆☆☆

 *イベリコベジョータ生ハム 西瓜・トマト水・セロリ葉
 *ズッキーニの2段仕立て パートフィロ・アンショワ・マジョラム・ブーレ
 *相模湾手長海老・そのスープ ツブ貝と オゼイユ
 *フォアグラドカナル温製 マンゴ・グァンチャーレ・トリュフ・コーン・香草
 *萩産甘鯛とツルムラサキ シャンピニオンのスープ 緑鬼灯
 *コションドレ 茄子ピュレ・柑橘ゼスト・ナッツ・芙蓉
 *プレデセール
 *チョコ・柑橘
 *ミニャルディーズ:フランボワーズ・ウエハース・マスカルポーネマカロン・煎茶チョコ
 +Champagne / Bollinger
 +Sauvignon blanc / Cloudy Bay
 +Sancerre Pinot Noir

[AQ!]
 強羅駅からタクシーでハイアットリージェンシー箱根。
 その中の話題のレストラン「ベルス」でのランチが、まず最初の目的である。
 ああハイアットね…と特に考えもなく向かったが、わりと小体なリゾート作りでサンパなホテル。
「えーと、ベルスなんですけど…」
「はい、ご案内いたしましょう」
「あ、その前にトイレ…」
 で下階へ。
Berce
 金山康弘シェフは2013年からこちらの総料理長に就いたが、小空間「ベルス」を立ち上げたのは今年から…って言ってたっけかなあ。バー・スペースだったのを小レストランに、だっけかな。
 帰国前はパリ「ラ・ビガラード」のシェフだったヒト。

 開けられた扉から入ると、おお、な~んかイイ感じ。
 4卓…かな、の限られたスペースの奥に“ちょっと覗ける”くらいの厨房。横手に広く中庭が見える。書物を活かした内装。外光が踊る。
 いやあ、なんだろう、フランスの田舎を200kmくらいドライブしてて着いた忽然と現れるクールなレストラン…なんて到着の空気・気持ちを思い出すような感じ。
(ま、しかし、本日は「夏休み限定ウイークエンドランチ」の利用で、普段は夜のレストランのようだ。…というか、口ぶりでは営業形態はまだ“様子を見ながら”というような印象だったかなあ)

Berce
[へべ]
 『天才あらわる!』

 バーだった場所なんです、と聞けばうなずけるくらいの、こじんまりした親密な空間が、なんとも心地よい。窓の外には中庭の緑。目に楽しい、はしばしに味のある内装と調度。奥が厨房で、横一文字に細長く窓が切ってあって、見えるような見えないような、でもちょっと見える、くらいの粋なセミオープン造り。見たところコンパクトそうな、厨房やキッチンというより、ラボと呼びたくなるような。

イベリコベジョータ生ハム 西瓜・トマト水・セロリ葉
 その、料理人の動きがちらちら見える横一文字窓に、どーんと一本、目隠しのように置かれた生ハムがまずは登場。このイベリコベジョータが、絶品! 食べてからあらためて見ると、さっきはただの目隠しと思えた生ハムのお姿が、いまや実に旨そうに見えてくるから、人の心はおもしろい(ただの馬鹿ともいう)。

 クリアなトマト水に西瓜を合わせた夏のスターター。ひらりと載せたセロリ葉が効果的で、これはいい食事になりそうだ…という予感を抱かせてくれる。
Berce
[AQ!]
 ボランジェで到着を乾杯していると、まずのアミューズ

 いいハム。トマト水に西瓜三角錐、セロリ葉はらり、いい感性。
 まあコチラ、当初は“箱根になんか出来たみたいね”くらいの漠然とした訪問だったんだけど、「これは楽しみですなあ」と姿勢を直した…ところに現れる、

ズッキーニの2段仕立て パートフィロ・アンショワ・マジョラム・ブーレ
 どっか~ん、いやなんだこれは…俺のための料理か!、…ってまあそりゃそうなんだけど(笑)、これは好み過ぎる!
 熱を入れた/控えたクルジェトにパートフィロの好感触、アンショワとマジョラムの香り、そして透明なたっぷりしたブーレ(ブラスみたいだ)。
 これは凄いとこ来ちゃったか、と小躍りの始まり(^^;)。
 …先回りで言っとくと、このクールジェットにエビ・グジ・豚…はリアルトップグレードだと思った。
 金山シェフの料理、「的確」と「バランス」が、それだけでも遥か高みにある。
 ズッキーニもその典型。

[へべ]
 ズッキーニで、その予感は確信に変わる。生と焼、二通りのズッキーニの味わいを、薄いパートフィロ、アンショワとマジョラムとバターが引き立てている。余計なものは一つもなく、すべてがピタリと調和している。品格あふれる一品。
Berce
相模湾手長海老・そのスープ ツブ貝と オゼイユ
 このあと海老のスープで天にも昇る心地になり、甘鯛に合わせたツルムラサキの働きに目を見張り(緑鬼灯も素晴らしい配材)、プラのコションドレは完全に殿堂入り(乳呑み仔豚はいいものだけど、こんなに確固としたおいしい料理になるなんて…。非パリパリ派の雄ですな)。

[AQ!]
 手長海老・ツブに海老スープをかける。薬味はオゼイユ。
 まあ“仕様”はさほど変わったものではない。しかしながら匂いで口に含めば、ギョッギョギョ~♪
 海老汁は天に至る透明さ。しっかりした味を出しながら、ノーストレス。

フォアグラドカナル温製 マンゴ・グァンチャーレ・トリュフ・コーン・香草
 フォアグラは「ド・カナル」をしっかり料理しきる。
 比較的凝った取り合わせ、に、技術を見せる。

萩産甘鯛とツルムラサキ シャンピニオンのスープ 緑鬼灯
 シャンピニオン汁の作りとツルムラサキの作りが相関したイントレ組み。すべての構成の力で、グジが上がる。
 シンプルな構成で、萩のグジも知ってるし、汁仕立てもよくあるし、青物合わせもよくある…ツルムラサキも選ばれがち、、、な一品なのだが、食べるとビックリする(^^;)。
 丹精な各パーツが、口の中にぴしっと組み合わさって立体を構成する。
 あ、あと、マスカットみたいに見える浅緑は若い酸漿だそうで、イイ仕事してる。
Berce
 全体に言えることは、微細な仕事を丁寧に丁寧にする程に料理はダイナミックになっていく、…という不思議というか当然というか、な事実♪

コションドレ 茄子ピュレ・柑橘ゼスト・ナッツ・芙蓉
 仔豚の柔らかくジューシーでいて、味と香りのたっぷりな感じさせかたは、稀。
 乳呑みのようだが、味わいが深い。
 今月は「超~うめえじゃん、こんなんあったっかなあ…」という豚バラに続けて出会った。一つが目黒「ユニック」でもう一つがコレ。
 「皮をパリッとして中をジュルジュルに」…みたいに言うのは簡単だが、出来は千差万別な料理。いやあこの2皿は良かったなあ。
 どちらも中・外のバランスがイイのだが、強いていうと「ユニック」が皮カリ方向・今日のがジューシー方向…を誇る。
 もう一つ、面白いガルニが、食感と酸味のある赤い…花? 仔豚にいいアクセント。
「?」
「ああ、芙蓉です」
「へえ、“効き”ますねえ」
「ハイ。見た目のための花、とかあんまり好きじゃないんで(笑)」
「そうだよねえ、ハッキリとシゴトしてもらわないとねえ(笑)」
 料理の話はどこに触れても、シェフはしきりに「素材」と言ってたなあ。

 料理内容は"スロンマルシェ"に近いようで、中には3~4日しか出ない料理もあり、コースは短期で変化しているそうだ。
Berce
 デセールはレベル高く、料理の流れにも乗っている。
 パティシエは風戸浩幸氏、パリから金山シェフとともに(?)戻られた…みたいな感じだそうで、呼吸が合っている。

 …なんてことをチョコチョコ教えてくれるメートルが奥山智昭氏、ホテル内だが親密で柔らかく、「客見切り」もスピーディー。
「箱根の大文字は晴れの特異日なんですよ。8年くらい見てますけど降りませんねえ♪」
 と小ネタをふりながらニコニコ。
 もう一人のソムリエは、こちらは今月からだそうだが、そうは見えない馴染み具合(笑)。

 まあしかし、全てに渡って言えるのは4卓という小空間作りの秀逸さ、小ささは力…凝集力が出るワイングラスのようだ。
 これをやろう!…という決断に拍手♪

[へべ]
 クリアで、静謐で、しみじみとおいしい。皿の上の要素にはすべて意味がある、考え抜かれた料理。
 すっかり金山康弘シェフのお料理のファンになりました。すぐにでも、また行きたい!

Berce 2015年11月 ☆☆☆

[ Senteur ]
 *Noix de coco
 *鮭児
 *Oseille
 *Calmar
 *Laitance
 *Navet
 *Foie gras
 *Beryx 金目鯛
 *Langoustine 赤座海老
 *Veau
 *Mandarine
 *Mascarpone
 *Mignardise
 +Champagne
 +白露垂珠シリカ天然水
 +Pouilly-Fume / Jeannot
 +08 Riesling "Hugel"
 +13 Chablis Vaillons / W.Fevre
 +11 Les Vieux Clos / N.Joly

Berce
[AQ!]
 今回は泊まりがけである。
 着館早々に奥山マネージャーが来られて、「“石井さん”とのことでもしかして…と。よくぞ戻ってこられました♪」調のご挨拶。
 ああいいホテルだねー♪ 連続して訪れてた頃のウインザー洞爺を思い出す。

 本日は2卓4人だけ、のベルス。ゼータク過ぎるほどのプライベートダイニング状態。まあ予約の時の感じだと満席の日も多そうだから、ラッキーな日♪

[へべ]
 ~ 静か・思索的・こまやかな・繊細な・controlled・香り、味の調和・食感・清澄 ~
Berce
Noix de coco
 ココナツ水ジュレにトマト(種)、チェックサラダ/梅花藻水、チューニング

[AQ!]
 ごく薄味のココナツ・トマトで、“チェックサラダ”調。こちらでは「お口のストレッチ」という紹介。

白露垂珠シリカ天然水
 お水は、スティル・炭酸4種類ずつ8種類から水ワゴンで見て選ぶ。もの珍しさもあって、竹の露の仕込み水「シリカ天然水」。

鮭児
 鮭児はコースのプリントアウトにも間に合わない(笑)即興で。シンプルに、アセゾネは塩。「鮭児の味はコレか!…覚えておかねば」という気にさせられた。

[へべ]
 黒石の上に2切れ、少量の塩で。ケイジはなぜすごいのか、ケイジとはどういう味香りのものなのか、よくわかる/納得のいく/思い知らされる、脂ののり、もちもち感、濁りのない香気。
Berce
Oseille
 オゼイユ・キクイモ・リンゴ:顔ほころぶ・ちょっとアクを残したようなほろ苦さ・食感・響き合い

[AQ!]
 OseilleとCalmarはとんでもない傑作。シェフ本人も出来がお気に入りみたいだった。

 オゼイユとそのピュレに、トピナンブル・林檎のダイスカット。禁欲的でハイトーンな酸…でありながら、何故か、ジワジワと旨い。皮が剥けたような、香りのタチの良さ。

Calmar
 萩産ジンドウイカの生っぽさを残して炙り、ひよこ豆ピュレ・トマト水・ミントオイル。スッスッとナイフ入れてパクっ、何だこれわ!
 これもピリリとした精神的な(笑)皿ながら、ジワリと、楽しさ・美味しさが湧き上がってくる。不思議な味覚系…である。

[へべ]
 ひよこ豆スパイス使い、ピュレのやわらかさ・トマト水・ミントオイル(きりっと男前)
Berce
Laitance
 なんでこんなに軽いフリット・なのにナイフですっぱり切れる・赤黒アグロドルチェ トレビスにピンクペッパーが生き生き

[AQ!]
 揚げ白子にトレビス・レッドとピンクペッパー。チーズ削りがけ(だっけ?)。白子がサックリ感じるくらいの揚げ、かつ軽い。軽~い。そして香る。揚げもシェフがやってんのかなあ?…こーゆーのはレストランの規模の小ささが効いてるとしか言い様がない。
 トレビスの対比が素晴らしい。そして、これは「ペッパーの皿」と言われても納得してしまう(笑)ほどに、ピンクペッパーさん、出番ですよ♪

Navet
 赤丸蕪 アンショワ・アーモンド・バター凍結削り マジョラム
 いくらでも食える♪ バターの作りと料理への入れ方が実にイイ。適度にヘテロ感と時間係数を入れて、アクティブに蕪の甘みを引き立てる。たまのマジョラム香りも粋。

[へべ]
 生を薄切り、アンショワアーモンドバター削りかけて。北欧のキャラメライズしたバターを思い出す。マジョラムの甘い香り。

 ~ 精度・しぼり込み・Not Feminine・禅っぽい・和食以上に・媚びない ~
Berce
Foie gras
 フォアドカナル:こんがり中ピンクふんわり・パインのジュ・ラズベリーの翼

[AQ!]
 フォアグラ ミルク煮 ラズベリー パイナップルソース
 ロングコースを踏まえて、シンプルでサッパリした供し方。ピュア。

Beryx
 Beryxは金目…単語、知らんわ(^^;)。学名っぽいな。
 深海魚・金目はこの辺じゃポピュラー。炙りフヌイユとピュレ・葱・ディル・柑橘ピール。
 バランス良く満足度が高い皿。
Berce
Langoustine
 馬鹿でかい赤座海老・アーティショー・銀杏・ナスタチウム・プルピエ・香草。
 キュイジーヌ・ア・ロウ調の海老汁すげ~♪…で思い当たって日記を見れば、前回訪問時も似たような感想が(^^;)。上手なんだねー。一粒だけアクセントの銀杏が面白い。
 海老のデカさに敬意を表してか(笑)、こちらがポアソンの主格位置。

[へべ]
 巨大ラングスティーヌ:エビのスープ・清ウマい

[AQ!]
Veau
 仏産仔牛ロティちょい炙り・ツブ貝・アリコヴェール・胡桃・エストラゴン・ブルーチーズソース
 ニコラジョリは仔牛にソース的に参加してて、よろし。
 ブルーチーズソース部分の、ほど良く効果的な具合が素晴らしい。仔牛にブルーチーズ、割りと見るが往々にして「合わせ込み」に欠けがちだよなあ。
Berce
Mandarine
 蜜柑に泡・オリーブ・サフラン・ロマラン・山椒

[へべ]
 みかん・山椒・香りつながる。

 ~ コースの組み立て・起伏・コントラスト・プラ:魚、肉の盛り上がり ~


[AQ!]
Mascarpone
 ティラミス再構築調。
Berce
 ***

 食べ進んで思うのは、全体にピュレやソースの「粘度」のコントロールが素晴らしく、食べ美味しさに繋がっていること。
 まあそんな感想を、シェフに言ってもしょうがない(^^;)けど、つい漏らすと、
「ああ最近は、プレゼンのキレイさのために組み立てやすいように、シッカリした硬さにしてるのが多かったりしますかねえ…」

 ちゃんと山を登り切る「コース作り」を大いに称揚したい。即興性に富む料理ではあるのだが。ポアソン・ヴィアンドの段は『主菜』感に満ちて盛り上がる。
 この点は自覚的な感じで、
「(最近の多皿コースで)何を食べたかわからなくなるの、とか、最後の方でシュンとしちゃったり、とか、ありますよね。アレは嫌で…」
 ティルプス春田シェフなんかもそうだが、上手く行っているコースを賞味すると、糖度や脂肪のコース全体での散らし方も効くんじゃないかなあ。
 “美味しいと言われたい”という思いが強過ぎてアタマの方から甘い皿を多投してくるような(最近よく見る)コースは、後半に失速しがちな気がする。
 脂肪も「段々増やす」なんて単純な話ではないのだが、コースがダイナミックに感じられる金山・春田シェフが「バター使い上手いよなあ」と思わすシェフであることは、暗示的だ。
Berce
 ***

 やはり、静謐で、感覚的でかつ思索的である料理だ。
「Zenやね」
「Zenやな…」
 一炊の夢の如し。

 サービスは8月着任、僕らと「同期」(笑)の山本サンが張り切ってる。ペアリングワインもバッチリ(かつお得に♪)。

 料理書が並んでいる。
 Faviken, Noma, Quay, Attica, Can Roca, Veyrat, Manresa, Bras, Gauthier,,,,
 (うんうんなるほどなラインナップ…)
 金山シェフは料理書が大好物。
「何かを思い出すキッカケとかにイイんですよ」みたいなことを言うところからすると、頭脳の糠味噌をかき回す感じ?(笑) …だが一方、自分のレシピは書き残さないタイプ♪
 ラストランスではFavikenのマグヌスと肩を並べて働いていた。
 “隣に入り込んでる奴がいるぅ”(笑)

 金山さんの先輩にあたるシェフと話してた時、金山さんについて「ポーっとしたタイプだったっけなあ…」ってな表現があったんだけど、実際に会っても、ポーッとした優しいお兄ちゃん…ってタイプ、ではある♪

Berce 2016年 8月 ☆☆☆

[ Senteur ]
 *桃
 *蕪
 *ジビエ
 *ブッラータ
 *赤座海老
 *口直し
 *マナガツオ
 *鳩
 *すもも
 *ココナツ
 *ミニャルディーズ
 +13 Champagne Roses de Jeanne / Cédric Bouchard
 +14 Puoilly Fume / Jonathan Didier Pabiot
 +14 Rully Chaponniere / Domaine Ninot
 +Ichiro's Malt aget 15 years The Final Vintage of 羽生
 +13 Riesling Sommerberg / A.Boxler
 +13 La Rupture / Turner Pageot
 +13 Saint-Aubin En Remilly / Domaine Larue
 +12 Fixin Crais de Chene / R.Bouvier

Berce
[へべ]
 口数少ない静かなひとの声が、遠くまで響き、心に残る。金山さんの料理って、なんだかそんな感じです。

[AQ!]
 強羅に上がって奇跡と出会う。
 …とか、って、いいトシこいて言うてる場合か~、とツッコミながらも、やはりちょっと、飛び抜けているかも。
 M夫妻と「ベルス」。
Berce
 まあしかし、修辞的な「奇跡」…ってこともあるけど、具体的にも奇跡な感のある一軒である。  リゾートホテルの中にごく少数の席の空間が現れる。その少数に向かって、類稀なる才能が、ある種いろんな方向において余裕をもって、懐深く仕事ができる。ひたすらに温かいスタッフに囲まれて。
 まあちょいと、奇跡である。

 力強く正鵠を射る味に、高く奏でられる香り、…を具えた『透明』。


 シナモン トマト水 オリーブオイル
 夏の爽やかな出会い…から、食事に向けてトマト水がコンソメみたいに感じられてくる。

[へべ]
 そうそう。
 最少要素で立ち表れる、清らかなコンソメ。桃にぱらりと一振りのシナモンに、はっとする。
Berce
[AQ!]

 今治産穴子フリット マジョラム
 アンショワアーモンドバター、だっけ?
 この花がまたイイ。

[へべ]
 そうだったと思う。凍らせたのを削って。このバターがとても効いてたなー。

[AQ!]
ジビエ
 ジビエとビーツのスープ 鳩心臓 心臓型ビーツ
 イチローモルトを含んだ余韻に合わせるジビエスープ、…は「新しい地平を開いた」とか言っちゃうくらいの世界。
Berce
[へべ]
 そそそ、イチローモルトの余韻にジビエスープ、の、新世界!
 モルト余韻→ジビエスープ→スープ余韻→赤ワインという、至福の無限ループ…でもあらゆる料理は食べるとなくなっちゃうので、無限ではないけれど(泣)。
 赤く深く澄んだスープの底に沈む心臓形のビーツ、ビーツ色の鳩心臓。液面にキラキラと散った、こまかーい油滴が美しい。

[AQ!]
ブッラータ
 香草 ルッコラ マイクロトマト
 マイクロトマトが真価発揮、という珍しさ。
Berce
[へべ]
 そうなの!
 「飾りじゃないのよマイクロトマトは」って味でしたねえ。セルバチコも味・香りとも素晴らしかった。
 ちょん、と一滴、レモンのコンフィチュールか何かだっけ?

[AQ!]
赤座海老
 佐島産赤座海老 茸スープ ソサエティガーリック・コリアンダー花 ベゴニア
 海水の風味を活かしてシンプルに・軽めに火入れ、というのだが、ありえない美味。
 なぜこのヒトが触った時だけ、こうなるんだろう?(^^;)
Berce
[へべ]
 この海老は真骨頂。素晴らしい。
 表面を炙った?ピーナッツもよかった。

[AQ!]
口直し
 品書にはありませんけど、リフレッシャーが参りました。
 アンディーブ 香草 ブルーベリー ヘーゼルナッツ
 こんな簡単なチョチョイ…なのに信じられん妙味。
Berce
[へべ]
 ヘーゼルナッツのキャラメリゼ、だったかなぁ。
 一口でぱくりと食べると、ほとばしる果汁に爽やかな風、ヘーゼルの香ばしい豊かさが合わさって、パァッとはじける。
 この、本当に何気ない、ヒョイヒョイッと合わせただけみたいなものが…。

[AQ!]
マナガツオ
 今治産マナガツオ 銀杏 ピーナツ ナスタチウム葉 アマランサス
 マナガツオ、今治は潮流で揉まれてゆっくり育つタイプで身が詰まってて、熟成・加熱に強いらしい。
 「そのものの味そのもの」(笑)…がとっても乗ってる。ずんずんと、味る♪

[へべ]
 マナガツオ本体の身質と味の見事さに、ぴたりと照準が合っている。
Berce
[AQ!]

 ラカン産鳩 茶と緑のソース ズッキーニ 香草
 鳩の具合が、ひと言で言って「信じられない」(←言ってない)(笑)。
 やはり、味の乗りと、シルキーと言ってもいいような食べ心地。

[へべ]
 この鳩、旨かったなー。
 緑のソースなんだったかな…もはやこのへんになると、脳が幸せに染まってて聞いてないか、聞いてもあまり覚えてないか(^^;)

[AQ!]
すもも
 長野だっけ? と、ベゴニア?
 爽やか♪
Berce
[へべ]
 産地失念。おぉ、確かに一ひら、ベゴニアみたいな赤い花が…味的には合いそうだからそうかなぁ。天井には、極薄の飴がひらりと。

[AQ!]
ココナツ
 ココナツ チョコ …
 スプーンが止まらん(^^;)
 童心とオトナ心の両方が加速…

[へべ]
 ノワドココさんがおいしすぎて(^^)
Berce
[AQ!]
ミニャルディーズ
 チョコ マカロン バナナタルト ボール
 キャラメルの箱がいい匂い(カルダモン、バディアンヌ、赤胡椒、バニラ…)。フランスの匂い。

[へべ]
 マカロンも軽い、チョコもふんわりと軽い!
 そうそう、思わずキャラメルの箱をかぎまくってしまいました。
 デセールのパートまで一貫した味わい。チーム全員が金山さんの料理の世界を大事にしているのがひたひたと伝わってくるようで。

ベルス 2017年 3月 ☆☆☆

[ Senteur ]
 *Agrume
 *Radicchio
 *Pasta
 *Petit pois
 *Lotte
 *Laitance
 *Homard
 *Cerf
 *Melon
 *Chocolat
 *Mignardise

ベルス

 +Champagne Cuvee des Crayeres / Eric Rodez
 +12 Riesling reserve / Trimbach
 +14 Frascati Superiore Poggio Le Volppi
 +13 Marsannay rose / Bruno Clair
 +純米吟醸 正雪
 +山廃純米酒 花巴
 +12 Mâcon-Chaintré vieilles vignes / Domaine Valette
 +12 Savigny-Les-Beaune Lavieres / Seguin-Manuel

ベルス
[AQ!]
 3月に入った。
 寒いけど春っぽい。…そういう印象は何処から来るものだろうか。
 箱根に向かう。
 箱根は「すぐそこ」みたいな気分のわりに、強羅までは3時間くらいかかる。さっさと移動するに限る。
 事前に天気予報を見たのだが、強羅でも世田谷区と気温の違いがほとんど無い。夏なんかずいぶん涼しいイメージなのだが、不思議なものだ。
 登山鉄道はいつ乗っても観光気分が楽しい。
 強羅駅、硫黄のにおい、寒いけど春っぽい。
 ハイアットに電話、送迎バス。
 広々した温泉♪
ベルス
 奥山氏に挨拶、山本氏に「技能グランプリ総理大臣賞」祝いの言葉。
 暖炉を眺めながらアペリティフ。
 支度が調った、とベルスに呼ばれる。

 いつもの料理書棚前の卓。今晩は書棚前面にマルク・ヴェイラの書が出ている。
 復活帽子男に見守られながら、ゆるゆるとスタート。

柑橘
 小グラスに「湘南ゴールド」絞り、オリーブオイル。
 こちらの「最初の一品」らしい、“チェックサラダ・口のストレッチ・味覚のキャリブレーション”…調。
 湘南ゴールドは2006年出荷開始、レモンのような黄色の小蜜柑。注意してみてるとここらではよく売られている。いい酸味なので、帰りに湯河原で購入。
ベルス
ラディッキオ
 タルティーボのグリル。イタリア唐墨・金柑・ピスタチオ。
 ラディッキオ自体が大好きなので何も言えない(笑)が、取り合わせは妙。日本の唐墨みたいに締り過ぎてないとこが合うようだ。

パスタ
 シェフの手打(!)玉子パスタ、トリュフ、スープ。
 標題を「トリュフ」じゃなくて「パスタ」としたのが奥ゆかしい(笑)。トリュフの魅力を存分に。
 山本「カルボナーラのイメージでワインを選びました」…のFrascatiだが、皿上でグラスを傾けただけで、空気中でトリュフとワインの香りがマリアージュした。
 遠峰一青なら、一頁くらい要して「おお、おおお…」とやってくれるに違いないw。
ベルス
グリンピース
 プチポワとそのピュレ、苺・ブリードモー・香草と花。
 うわあ! まさにプチポワのベリーベスト。たまらん♪
 うーん、取り合わせも仕立ても、そんなに特異なものとは思われないのだが、乱舞する春の香りと味が凄い。プチポワは伊産だったかな。
 ちょびっとの苺とブリードモーも、「え!?」ってくらい精妙に合わせこまれてる。

あんこう
 佐島産ロット。キャベツ・花・スープ・チョリソ薄片。
 う~ん、鮟鱇の身のベリーベスト。
 いやあロットって旨い魚だと思うんだけど、旨いだけに、とくに西洋料理では皿上の収束が多少「ボヤっ」とすることが多いような印象がある。だいたい、旨い素材ってそういう面があるんだけど。
 このロットは、口の中でパーンとはじける(気分になる)、旨さが光る。塩梅が、ピンポイントで焦点を結んだ感じ。ちょっとビクリする。
 季節的・個体的に、肝の大きさがほどほどになってきて肉質がプリっと最高…な具合、だそう。
ベルス
白子
 カステルフランコに巣篭もりする白子揚げ。トリュフ・スプラウト。
 白子に分厚いトリュフ…という贅沢が、カステルフランコの仄かな苦味で、品良い春に包まれる。
 鮟鱇・白子は日本酒でペアリング。鮟鱇の方の神沢川酒造は桜海老の由比の蔵元…という地元起用が楽しい。
ベルス
オマール海老
 オマール・モリーユ・春菊。ソース・ヴァンジョーヌ。
 オマールのベリーベスト。
 フランス料理におけるオマールの、ある意味シツコイほどの莫大な旨味を存分に引き出す…というのをしながら、大鉈でバッサリ切り込んだような鮮やかにキレる味覚に落とし込む。
 「オマール・モリーユ・春菊」という文字面で想像する路線でありながら、その程度を想像するのは困難。

鹿
 蝦夷鹿ロティ、そのコンソメ。茗荷・トリュフ・アマランサス葉(かな)。
 この仕立てのベリーベスト、奇跡♪
 思うに鹿…などの、ロティ~コンソメ仕立て、ってやり方は、肉にとっては「薄まる」とか、それを恐れた結果「塩がキツイ」とか、バラバラして上手くまとめるのが難しいなあという知見が降り積もっている。やめた方がいいんじゃね?…に近い思いも持っている。
 そこにこのひと皿、ここでは奇跡のように、肉とコンソメと全体が、全てが、美味い!
 ピンポイントのバランスなんだろうなあ…とは思うが、それ以上は、わからんw。
 “アタマの中がどっかん~クラクラ~感動~考えてみるとようわからん”…のがベルス・システム(違)。(^^;)
ベルス
ベルス
メロン
 爽やか! フワンと身体からメロンが香る。

チョコレート
 クーランな2ファソン、飴・バニラ塩。
 「この飴なら素晴らしい!」と、日頃“デセールの飴乗せはやめとけば”派のへべが寝返る薄さ。バニラ塩も有用な面白み。
 「ベルスの裏番長」と言ってはあんまりだが(^^;)、本線を真っ直ぐ引き継ぐデセールはベルスの「もう一つの愉しみ」。

 ミニャルディーズのキャラメルは「後のお楽しみ」に持ち帰る。ウフフ♪
ベルス
ベルス
 本日は2卓。
 2卓だと、厨房はシェフ1人だそう(デセールを除き)。
 ベルスの奇跡が手品だとすると、タネはその辺にもあるだろう(笑)。
 それを思うと、もし俺らがアルファなんたらだったら、この一軒のことなどはあまり書かない方がいいんだろうw。
 まあそんなこともなくて良かったな、と、安穏な日記ライフである♪

 食後、金山シェフと話していると、やっぱり、フツーのちょっと天然なお兄ちゃん…である。
 なんか、凄い(笑)。
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  ほーるくろっく
  
さいたま市見沼区南中丸832-5 048-684-0706 members3.jcom.home.ne.jp/4367ivgx
11:30~14:00/17:30~21:00  水休

・  
2010年 4月

 *牛肉のリエット
 *ペルー産白アスパラのソテー ソース・ムースリーヌ クランブル添え
 *牛蒡スープ カプチーノ仕立
 *グラニテ
 *真鯛のグラタン
 *ニュージーランド産 骨付き子羊の香草焼き
 *苺コンポート

[AQ!]
 最寄の大宮駅からタクシー1000円ちょい行った、完全に住宅街の中の民家改造スタイル(靴を脱いで上がる)。これはこれで成り立つのだなあ、と妙なことに感心(^^;)。
 シェフはホテル歴が長かったとか、…の通り、クラッシック路線。牛蒡の香りが良かった。白アスパラはディナーだと香川産とのこと(見せてくれた)。
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  ボルドー
  
京都市北区大宮玄琢南町35-5 075-491-4743,492-6901
11:30~15:00/17:00~22:00  月(祝なら翌)休
料理長: 大溝隆夫・隆智 (敬称略)

・  

2002年 8月 ☆

 *鴨リエット、ビーツ細切り、三角パイ
 *ラングスティーヌと茄子のファルシ、夏野菜と胡桃
 *フォワグラと林檎のミルフィーユ、パッションフルーツソース、赤胡椒
 *真鯛のポワレ、セロリ細スライスとトリュフソース
 *仔鳩のロティ、トリュフソース、じゃがいも添え
 *洋梨のクラフティ、スフレグラス、グランマニエムースケーキ、パパイヤタルト
 +93 Ch.Pichon-Longueville Baron

BORD1 [AQ!]
 昨年、1週間前にTelしながら満席御礼で断られたボルドーである。おかげで某ホテルメインダイニングでえれぇ目にあったワシらは、今年は3週間前に予約を入れる。
 玄琢…と聞いても「ハァ?」な関東モノであるが、京都の街並の西北ハズレあたり、四条大宮から市バス15分といった所。「土天井」(どてんじょう)というケッタイな名前のバス停で下車(ダイエーにいた王天上(おうてんじょう)はどうしているだろうか)。バス停は「玄琢」でもよいらしい。「ボルドー」のランドマーク目印は光悦自動車学校とのことだが、慌てず騒がず見回せば、既にバス停から「ボルドーはこちら」の看板が見えている。
BORD2  地図によるとこの一帯の地名は「鷹ヶ峰」となる。そう、鷹ヶ峰唐辛子の。…となれば、こんな酷暑でなければ、もっと明るい陽のある早いうちに到着して、住宅地の間に点在するとかいう畑を、あれが唐辛子だあれがササゲだと散策して歩くのが、食いしん坊のスジかもしれない(「ウロチョロすんな邪魔だ!」かも…)。
 バス停からボルドー「200m」の表示。まぁ、すぐです。暗い道に灯りが見えてきたら、そこ。
 店の前にズラリと高級車。箱根「オー・ミラドー」を思い出す。旦那衆に可愛がられる店、か。ピンク色の「Bordeaux」のプレート看板下部の"1978"の数字が誇らしげだ。

 …というところで、予習事項。
 大溝隆夫シェフがこの地に店を開いたのが1978年。大した老舗なのである。東京の目から見ると、そんな時代によくもこんな場所で…、と思われるのだが、一貫して人気店であり続けているらしい。この店の特徴の一つに「2代目が帰ってきて厨房で活躍中」という点があり、我々が興味をもったのもその点。息子の隆智氏は錚々たるフランスの星付レストランを回って修業の後の凱旋帰国であるとの由。
BORD3  まぁ、京都「2代目が店を継いで」という話だけだと珍しくも何ともないが、ことフランス料理となると、まだそうは聞かない例だろう。東京だと、「プティポワン」なんかだね。

 店内はクラシックで、どっしり&きらびやか。一昔前の王道な造りで、歴史ある店にふさわしい。陶製の人形が数多く置かれているのを見ると「マイセンがどうの…」といった語句が頭を駆け抜けて行く。鑑定団の岩崎カバトット先生「じゃ早速見てみましょうかね」とか言い出しそうな眺めで、内装も含めそっち方面の興味のある人には楽しいかも。
BORD4  我々が通されたのは8人くらいの個室としても使えそうな空間で、そこに我々含め2組。扉の向こうに見えている大広間は4,50人入るだろうか。
 メニューは、上半分がアラカルト、下半分はコース/季節の一品/ムニュデギュスタシオン的コース、と盛り沢山。
 幾つかの料理に星印が打ってあるが目を引く。「コレはつまりアレか?」と推測しながら、マダムに尋ねると、「ハイ、息子の料理でして」。やっぱり。風格あるマダムは、マダム大溝にして大溝御母堂でしたか、という点も「やっぱり」とわかるお答え。
BORD6  アミューズはいきなりトンガッたパイとビーツをかぶって、目立ちにキてます。いいぞ! 鴨リエットがもっと味が乗ってもいいかとも思いつつ、印象を残す。
 茄子のファルシが、景色のよい料理で、野菜がとても美味しそう。パクッ。うまっ。良い料理。つんもりとして鮮やかでにこやか、「何かあるよねこーゆーの」とか話してて、「ゲラールとかそうだよね」「うんうん」、などと。
 ほんで、後でトイレに行く途中で、玄関横廊下の壁を見てたら、ゲラールの写真が。あんれま! すると横に映ってる元気印の東洋人が隆智氏というわけか。勘がいいじゃん、俺ら。なんちて。
 「フランス修業」の写真多数。見てても楽し。忘れちったけど、アンリルーとかギ・マルタンとかあったっけな。

BORD5 [へべ]
 店内のどっしりクラシック感は、さすがの老舗でしたね。町のちょっと外れの、奥まるわけでもなく道端にドーンと建ってる感じは、思えばフランスの地方だと結構ああいうのがあるなぁ、なんて気がしてくるわけです。
 料理のパッと目に飛び込んでくる印象とか、ゲラール的な雰囲気がありましたよね。修業先のどこから何を吸収するか、というのは人それぞれで面白いです。

[AQ!]
 鯛にセロリとトリュフの香りを絡ませているのはお洒落で品格を感じさせる。
 対して、は少し線が細いというか弱く感じる。勝手な印象だが、京都って、日本料理はワシら関東人も驚くくらい塩をシッカリと(効かす所では)効かせているのに対し、西洋料理系はどうも塩が今一歩弱気なことが多いように思うのだが、これもその例かなぁ?? ワシら的にはもっと踏み込んでみて欲しかった、などと語り合う。
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  ラ・マティエール・エフ  La Matiere f
  
小田原市城山4-1-11 0465-24-5512 www.odawaramatiere.com
11:30~14:00/18:00~20:30  水休

・  
LMF 2016年 8月 ☆

 *ヤリイカの胡瓜ソース
 *生ハム フロマージュ 緑ソース
 *カマスのエスカベッシュ
 *イナダ・栄螺・小大根・ズッキーニ サフランと浅蜊のジュレ
 *恵味ゴールドとトリュフアイスのスープ サマートリュフ
 *金目の鱗焼 オマールブルーの殻のソースとその爪 甘長唐辛子
 *バルバリー鴨ロティ 小田原産無花果 ジャガイモ生姜風味 ポルチーニ
 *巨峰のソルベ
 *山梨産桃コンポート ヌガーグラッセ フィナンシェ
 +14 Pinot Noir DELTA Marlborough

LMF
[AQ!]
 2014年開店(京都(MAVO)に移った「ラ・マティエール」の居抜き)。
 小田原駅から小田原城を眺めながらJR沿いに進むと、JRはトンネルに吸い込まれて行く。
 その「トンネルの上」みたいな位置にある。
 徒歩10分強。家を出た時はとんでもない豪雨だったのだが、新松田あたりから小田原は晴れ。降ってたらタクシーの距離かな。
 町の小さなフランス料理屋さん…という佇まい。
LMF
 おまかせコース(大・中・小)型。
 昼は中・小/夜は大・中のコースからの選択がデフォのようだが、予約時に聞いたら「昼に大コース」もOKとのことで、そちらで。
 カトラリーセットが珍しいデザイン。…後でFBページを見たら、三条燕で買ってきたらしい。

 胡瓜のソースが面白いヤリイカでスタート。
 オマールブルー以外の海産物は小田原にあがる相模湾産のようだった。

 カマスのエスカベシュはカマスのシュッとした顔が楽しい。

 イナダ・サザエが“お刺身プレート”…じゃないけど、冷菜盛り。
 こう言っちゃなんだが「かなりフツーな眺め」であるけど、味が良い。
 イナダは抜群の質高さ。「銀座で鮨にでも握ったら札束取れるね~♪」と軽口が漏れる。
LMF  サザエも、ビックリするくらい鮮度・扱いともに良い。「醤油で食われちゃう栄螺が可哀想だね~」と年寄りの軽口はくだらない(^^;)。
 全体に感じるのは「ビバ相模湾」&「それを使い慣れてる手」。素晴らしく活かされている。

 金目・オマールもこう言っちゃなんだが「かなりフツーな眺め」であるけど、いただくと、一枚軽く味が伸びやか。ウロコも軽い。

 申し分ない、皮の切れ目多い鴨ロティ。添えられた無花果がバッチリ。「小田原、イチジク多いんですよ」とのこと。野菜は茗荷・甘長もヨカタね。

 巨峰のソルベというかカキ氷、何でもないけど香り高い。
 あと、ミニャルディーズセットがキュートね。
LMF
 派手さは無い一軒だけど、料理は勘所に手がいってて楽しかったでした♪

[へべ]
 あの場所、MAVOのいたとこだったんやねー。

 ランチもう一組は、親戚3家族が大集合、みたいなご一同。パンをめっちゃおかわりしてました。

 イナダにサザエ、イチジクと、小田原産物の良さをじっくり引き出した料理が心に残ります。なかでもサザエの綺麗な味わいは、食材への愛を感じさせました。
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  レストラン ミッシェル ナカジマ Restaurant Michel Nakajima
  
鎌倉市常盤643 0467-32-5478 www18.ocn.ne.jp/~m.naka
12:00~14:00/18:00~21:30 月休
depuis2005 Chef: 中嶋秀之(1968-) (敬称略)

・  
 バスなら、鎌倉駅西口「鎌倉市役所前」停留所から4つ目「仲ノ坂」下車すぐ。

2008年11月 ☆☆

 *タラバ蟹とジュレ、シューフルールクレーム
 *牡蠣・セルリラーヴピュレ・青海苔・雲丹
 *下仁田葱プレッセ・秋刀魚リエット
 *メダイムニエル・里芋ガレット・ベルモットソース
 *ペルドロルージュロティ・フォアグラソース
 *シャラン産鴨ロティ・黒オリーブソース
 *ゴルゴンゾーラムース・赤ベリースープ
 *トルコ産無花果入り
 +95 Pernand Vergelesses 1er / Camille Giraud

[AQ!]
 中嶋シェフは、パストラル・ ミュンヘン日本国総領事館公邸料理人・タントリス・ハインツヴィンクラー、…なんてキャリアだと言う。ドイツ修業が長い料理人…というのが、いるようでいて、珍しい。
 牡蠣の4題話は見事、拍手。調和性が高く、不要なもの無し。根セロリと青海苔のハーモニーなんて、意外な協和である。「グランクラシックにあるんだよ、この組合せ」…などと冗談を言うほどにシックリ決まっている。
 里芋ガレット、ラヴ!
 ペルドロが昨日土曜によく売れたとかで、残り1名様分(1羽)。じゃその1羽下さい。
 おへ!と思うくらい、質の良いペルドロだった。ペルドロは個体差でかいなぁ。“味があるけど固過ぎ”とか“薄らぼんやり”とか、いかんともしがたい場合もママあるように感じる。
 フォアグラつなぎのアバソースも見事の一言。フォアグラっぽくなりすぎないで、働きの意味合いの加減になっている。
 料理全体にレベルが高い。塩、強気。かなり、本人も手応えを感じてやっているんじゃないかなぁ、と思うタイプの出来。
 ワイン。ウチとしては「1ヶ月にペルナン2本」って、初めてやね(^^;)。酒屋の仕入れ時期を考えると、ユーロ高や露中攻勢をくぐり抜けてこの辺を探してきたのやも知れん。こないだのフォランに続き、大当たりで廉価。骨格あって、優美で大きい変化。

[へべ]
 牡蠣と根セロリと青海苔と雲丹の四重奏! 里芋ガレットにラブラブ♪
 石井家史上最高レベルのベルドロも堪能。アバのソースがお見事。
 デセールのムースは、うっかりマスカルポーネと勘違いして頼んだ人はアウト!(たぶん)というくらい、まさにゴルゴンゾーラそのもの。
 塩にしても料理にしても、いろいろ「きっぱり」してて面白そうな人だなぁ。
 …で、「秀之」のどのへんがミッシェルなんだか、今度行ったら是非聞いてみたいっ。\(☆〇☆)/
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  メゾン・ド・ヨシダ Maison de Yoshida
  
福岡市中央区春吉3-16-5 www.myoshida.jp
12:00~14:00/17:30~22:00 日休
Chef: 吉田安政(1941~)  サービス:神吉裕久 (敬称略)

・
 ヨシダのサイトによりますと、メゾン・ド・ヨシダ桜坂をオープンのため、春吉本店は閉店とのことです。
 店は引き継がれるとして、春吉の建物はどうなるんだろ? なくなるとすると、勿体なさ過ぎるような… (2007)

YOSH1 2003年11月 ☆

 *鴨のコンフィとサラダソバージュ、鴨胸肉・リドヴォ・フォアグラ添え
 *お魚のスープ サフラン風味
 *魚介類のパイ包み ソースナンチュア
 *モンブラン、バニラアイス、フルーツ

[AQ!]
●今日は一人で。
春吉3は、天神から徒歩10分くらい。川向こうにキャナルシティが見える。多用途の小ホテル・旅館が目につく独特の雰囲気のエリアに、さりげなく建つ。
●門の前にメートルが立って、客をお出迎え。路上のメートルはいい絵だ。
●サロンに通される。重厚な、堂々としたグランドメゾン造り。の木材は熊本の方から持ってきたとか。暖炉は年季の入った煤の付き具合で、冬には実際に火が入るのがすぐわかる。冬の長い夜には、炉の火を前に、グラスシャンパン片手にメニュー検討やら、食後仕上げのディジェスティフやら、さぞかし"気分"であろう。
●昼。AとBのムニュの他に、女性用コースが2つ用意されている。
●料理はクラシック。まさにクラシック。まるでクラシック。見事な大クラシック。嬉しくなりますよ、コレ。
吉田シェフがちょっとばかし相手してくれる。地方の偉丈夫。大人物。年齢を見れば還暦過ぎの、名前は「吉田安政」サンと来たものだ、下手なこと言ったら馬鹿な町人はお手討ちにあってしまいそうだ(嘘)。
 このオッサンは感動的だった。「ふぅん、この小僧は東京から来た“フランス料理好き”とかって奴でそんでもって…」とか、一瞥で見抜かれてる感じ。「ソースナンチュアなんか今どき無いだろ~」から始まって、大クラシック料理(「もう現代じゃやらないよなこんな料理ワハハ」「だけど旨いよなクラシック、ガハハ」)は完全に確信犯で、非常に意識的である。吉田氏は腕力かつ迫力のシェフで天然で地方の成功者で…であるのだが、それ以上に“もともと非常に頭のキレるヒト”なのだろうなという印象を受ける。…と好き勝手にシツレイなことを申しておりますが、ムッシュヨシダにお目にかかるだけで来た意味のある店だった。
 「先週はね、浜の方で福祉関係の催しで大パエリアを作るってのをやったんだよ。例年なんだけど。直径*mもある鍋でさ。みんなギャーギャー言いながら喜ぶんだよ」…そんな話が、何の気負いも衒いもなく、楽しく伺える人間力の店である。で、今食ってるソースナンチュアのパイがさ、やっぱ、そーゆー味なのですよ。うん。

2006年 1月 ☆

 *牛のタルタル、トースト
 *〆真鯛のマリネ、シブレット
 *フォアグラのパイ包みのクレーム・レンティーユ敷き、ソース・ペリグー
 *山鳩の炭火焼
 *仔羊の炭火焼
 *フロマージュ3種盛
 *フォンダンショコラ、グラス、洋梨タルト、苺
 +Champagne Belle Epoque (glass)
 +02 Gevrey-Chambertin / Serafin

[AQ!]
 はぜる薪。暖炉の火が暖かい。今年(2006)は博多も極寒。
 アールデコ(?)なグラスでベルエポック。豪勢でいて少しも嫌味のないサロン。すでに落ち着きに満ちている。
 主サルは惚れ惚れする眺め。「クラシックでカントリーサイド寄りの」…とでもいうか、そんなタイプの内装では日本トップの一軒? あと候補は、岐阜ラーモニーとかだけど、ラーモニーだとモダンが少し入るし。
 薄暗い館の中は、時間が経つと目が慣れてくる。照明類の趣味が素晴らしい。かなり暗いようでいて、カルトは無理無く読めるギリギリの設定。この辺りの決まり具合は年季か。ムニュが3つに、右下にカルトが数皿記される。入荷による変更や不記載の料理も多く、メートルと相談しながら決めて行くスタイルのようだ。

 ソモンからビスクドオマールソールボンファムマリアカラスと流れる「あまりにも堂々とした」ムニュに、まず惹かれたのだが、この日はソールの入荷が思わしくなく、サンジャック・イルドフランスに変更とのこと。
「ずいぶんと久しぶりなソール・ボンファム、食いたかったな」
などと言いつつ、そうなると目が行くのが、カルトの、鳩・仔羊“炭火”焼。これも、貫禄のある名乗りで、試してみたい。
「この、はちょっと、ナニがナニですなぁ~」
と曖昧な日本語を発していると、
「ではそちらで行ってみますか」
とメートル氏。
「で、オードブルを何かお付けして。フォアグラは召し上がりますか?」
(キョロッと見回すと「パイ包み焼」の文字列、オ、こりゃいい)「ハイ、いただきます、パイ包みで」
「それと、そうですね、お魚のマリネなどは?」
「いただきましょう」
…こんな感じ。
 ワインの注文もサロンで。ソムリエールは、一瞬、オハラスのソムリエールを思わす雰囲気。地方のグランドメゾンっぽさもあるのだが、面白いヒトだった。
「ブルゴーニュ赤ですかのぉ」
と言ってるといきなり
「どちらのドメーヌがお好きで?」
とか切り出してくるし(人を見てるのか、いつもドンドン飛ばすのか?(笑))
 ワインは残念なことには「古典的正当な値付け」である。ここに来る客層を考えれば、死ぬ程正当である。しかし、現代的裏道近道蛇の道に慣らされた軟弱なワシらの財布には、ちょと辛~く見える。それでも、ヴォゲのCM村名2.5万にちょっとグラっと来たのだが
「もう一声、1.5万くらいまで落とすとどうでせう?」
セラファンのGCが出てきたので、こりはほどよさげでせう、とありがたく決定。

 さて食堂へ。
 テーブル上もサロン同様、赤い蝋燭。でかいナップ。でんと据えられたピアノの上に正月の「おそなえ」。客席はわりと埋まっている。
 牛のタルタルのトーストが、やや湿り気味なのは惜しい。まぁ、精度はそんなもん、な所は随所にある。
 よく〆たは何となく正月チック。た~っぷりのシブレットっつうかアサツキが、青葱文化圏・博多らしい。
 フォアグラの古典感に充足する。これは大した一体味で、フォアグラと言うでなくパイと言うでなく、クレームのレンティユからトリュフソースまで含めて、重厚なハーモニーの球体で、懐かしいオイシサ、に満ちている。

 さて、プラだ。この肉様たちは既にサロンにいる時に、、本格的な焼きの前の、長剣(かと思ったヨ…な大串)に刺さったお姿を拝見している。そして今、焼き上がって卓上に現れたその姿も、なおこれがまた何ともマッシフ。とくに仔羊ですな。卓上到着時も塊のままなのだ。
 骨3本分。塊、ゴロン。わはははは!
 よくフランス料理屋のトイレなんかにかかっている“数百年前の絵画に描かれたフランス料理人の情景”、そんな感じですな。
 ガブっと行くと、味がまたスーパー! うめいな、こりゃ。
 肉にかぶりつく喜び。当たり前なことに、ロティ(オーブン焼という意味の)と随分違うな。…というのが今さらながらに面白い。汁・水分に関しては、むしろ多く残っている印象。で、香りがスコーンと放たれている。オーブンでは、逆に、良くも悪くも香りがこもるんだよね。まぁ閉じ込めている訳ですが。
 に・く・ぅ~、って感じで楽しむ。それぞれのジュを活かした古典的ソースもいいし。大盛の皿ではあるが、炭火の効果か、胃袋の蹴り方は素直で、食い易い。
「ひゃ~、これは美味くも面白いねぇ」
とか言ってると
「炭火、御覧になりますか?」
と案内していただけた。…っつうか、厨房の中でなく、実は主サルの奥の一角が炭火焼場になっているのだ。炉端焼屋みたいな店だ(違)。灰の上に熾った炭が置かれ、その両サイドに串がかけられる金属製アームがW型に連なっている。W型になっているのは、炭と串の距離を何通りかに調節するためのようだ。
 いやぁしかし、店を作る時、よくも炭火焼場を用意したものだなー。向こうでの修業先でたまたま見かけて、とかなのかなぁ。この店、黙って見ていると、フランスの田舎の名店みたいな印象なのだが、この炭炉を意識すると、更に本場の本物のように見えてくる。

 フロマージュと盛り合わせのデセールは、デフォルトであるらしい。とくにショワなど聞かれずに出てくる。
 今日はムッシュ・ヨシダの姿は見えず。
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  メゾン ラフィット  Maison Lafite
  
福岡県筑紫郡那珂川町大字西畑941 092-953-2161 maisonlafite.web.fc2.com
11:30~/13:30/18:00~ 不定休
Chef: 工藤 健 (敬称略)

・
Lafite 2016年 1月 ☆☆☆

 *トピナンブールのヴルーテ
 *長崎産牡蠣 オリーブオイルのキャビア
 *納豆トマト胡麻オブラート、乾燥ほうれん草・すぎなパン、白身魚
 *やひろ米酢洗い バジリコオリーブアイス
 *トウモロコシフラン 蟹 ムール
 *寒鰆 ビーツ ラディッキョ ラディッシュ 柘榴 胡麻
 *トリュフ帆立ミキュイ 根菜 モッツァレラ ポレンタ
 *長崎産甘鯛ミモレット衣 青豆 ラタトゥイユ 温泉玉子 貝出汁 ホワイトカレー 長時間処理安納芋
 *グアバ冷チュッパチャップス
 *仏産仔牛 シューブラッセル・ポワロ
 *苺のデセール
 *ミニャルディーズ:パイン、マドレーヌなど
 +11 Chablis / Alexandre de Rouvray
 +14 Saumon dans la Loire Sauvignon
 +14 Cotes de Provence Rose Chateau des Vingtinieres Patrice Moreux
 +14 Pinot Gris Les Binner
 +13 Chardonnay Sonoma Coast / Schug
 +13 Bourgogne Pinot Noir / F.Magnien

Lafite [AQ!]
 さて博多からちょっと田舎に足を伸ばしてみることにする。
 何処だかよくはわかってないんだが(^^;)、那珂川の山の方。

 その「メゾンラフィット」が記憶にとまったキッカケは、BS日テレ「スペシャリテ紀行 皿の上の物語」だったかなあ。アレ、1軒で1時間の番組だから印象が強いのだ。
 尤も昔と違って、ボクらが博多に行くキッカケの方は、なかなか来なかった。

 博多南駅はとんだ鬼っ子駅だ(キョーミある方はググるよろし)。
 博多駅近郊切符売場では、駅の存在すら示されていない。
 みどりの窓口で購入。
 駅2つだけの路線を、300円で500系新幹線に乗って10分間の旅。

 駅前タクシー運転手氏に店名・住所を記した紙を見せる。
 怪訝な顔の後、「レストラン?」と聞いてくる。「そうそう」と答えると、(ああ、アレかあ…)といった表情。
 15分2000円、といったところ。
 あたりが山っぽくなってきて、その山にちょいと駆け登ると、眺めが開けた店に着く。
 遠景は山、その向こうに山、また山。
 小雨、雨、みぞれ、晴れ間…と目まぐるしい天気の午後だったので、山襞の色彩がコロコロと変化して、面白い。
Lafite
 連休明けの平日昼とあって、お客はワシらだけ。
 タクシーで乗りつけると、キョロキョロするより先に扉が中から開き、
「石井さんですね?」
 とサービス氏が声をかけてくる。

 窓際、お好きな席にどうぞ。明るく開放感のあるサル。一本芯の通った、趣味のいい作り。
 料理はおまかせコース。
 ワインはペアリングがあり、シャンパンから始まっているようなので、そちらで。
 乾杯。

トピナンブール
 トピナンブールのヴルーテを木の椀で。
 木製食器が比較的多用されているのは特徴だろうか。
 泡の上にハラリと七味(?)がふられていて、陳皮・山椒が香る。これ、ピンポイントの署名になってて、いいツカミだと思う。

牡蠣
 長崎産。デに切った野菜とオリーブオイルをキャビア状に成形したものを乗せて。モレキュールなボンジュール♪…を美味しく。
Lafite
アミューズセット
 おつまみセット(笑)。トマト納豆をしゃぶりながら、藁・乾燥菠薐草・すぎなパンを近景/窓の外の畑・山を遠景…に置くと、実に田舎の一体感がある(笑)。

やひろ
 眼前にカクテルグラス登場。中には魚の切り身、縁に木のピンセット。そこに米酢が注がれる。
 ヤヒロの米酢洗い、である。
 へぇ、こいつぁ面白い…いってみる、うん、旨い♪
 ヤヒロ…は平スズキのこと。酢洗いで食べるのは、漁師料理にあるそうでそこから発想している。キュッと締まる。バジリコ・オリーブのアイスを合わせていただく。
 なかなかエキサイティングだ、卓上会話の温度が上がる。

 ところでパンのセットは、自家製ムースバターとオリーブオイル(スポイト付)と塩…と粋でふ。
Lafite
蟹フラン
 玉蜀黍の甘味・ムールのコクで引き立てる豊かな蟹フラン。
 運ばれてきた鉢は、10cmくらいかな…の木のキューブの上に乗せられる。“ああ面白い景色だね”…といただくと、コレが、口に近づいた位置に来ているので「食べやすい」…という利点もある。
 おお、良く出来てるやんけ!

寒鰆
 旬の鰆の身肉に合わせてか、ピンクのグラデーションを描くひと皿、ビーツ ラディッキョ ラディッシュ 柘榴 …。
 美しい色彩に感心するが、驚くのはソコじゃない。皮目だけ強く炙った香ばしさに乗せて届けられる鰆のウマさにビックリだ。
 この皿に限ったことではないが、きちんと味覚で収束させてくる正確さは素晴らしい。

帆立・ポレンタ
 ムーシーな滑らか焼きポレンタに、トリュフ 帆立ミキュイ 根菜 モッツァレラ…。
 見た目同様、チャーミングさのある甘みのひと皿。玉蜀黍の甘み、好きなんね。…この辺り、コース設計上手いなあ。

甘鯛
 “おっとずいぶん松笠の立ったグジが来やがったぜ”…と思うと、ミモレット・エクステンション(笑)が付いているのであった。(これ、上手い仕立て)
 青豆 ラタトゥイユ 温泉玉子 長時間処理安納芋…とお揃いのところに、貝出汁 ホワイトカレー…をかける。
 魚主菜らしい堂々たる食い心地。
Lafite
グアバ
 チュッパチャップスでお口直しリフレッシュ。

仔牛
 フツーに(笑)ヒジョーに、旨い。
 ここまでも、美味しさについては、変に捻って考えなくてもキチンとオイシイのであったが、この仔牛は、オーソドックスな力戦形フレンチで勝負!と出されたような…と形容できるストレートな面も持ったひと皿。
 仔牛は国産も使うけど今日はフランス産、とのこと。
 焼き葱に乗ったシューブラッセルが鮮やか。

デセール・ミニャルディーズ
 苺・ミルク・花のデセールにミニャルディーズ3点も手のかかった楽しいもの。

 ***

 この店は「行ってみないとどんな具合かわからんな~」と思ってたんだけど、いやあ来てみてヨカタ!
Lafite
 だいたい情報というのは皮肉なもので、レストランも来る前に予備知識とか無い方がよっぽど楽しいんだけど、ホントに事前に情報が無かったら来られないし(^^;)、そもそも店の存在を知ることも出来ない(笑)。
 トシをとるとその辺は上手くもなってきて、「実際に来る頃に忘れてる」ようにある程度、自分を調整できるようにはなるのだが。
 それでも幾分は、この店なら“田舎で面白そうだけど、モレキューリスト…て頭デッカチだったらイヤだなあ”とか“頑固なピュアリストは苦手”とか余計な考えも沈澱しないではなく訪店するのだけど、扉をくぐってランチが始まるや、すべてが消え去る。
 素直に、美味しく、楽しい♪

 シェフが挨拶に来られて名刺をくれたのでお返しに名刺を差し出すと、ボクらのことは知っておられた♪
 工藤健シェフ、こちらを始めて8年、もう40歳になると言う。
 福岡のレストランなどで働き、フランスに1年(スペシャリテ紀行によると面白い店だったよう)、そしてメゾンラフィット開店。経歴を聞いても、ある程度『独学派』の色が濃い。
Lafite 「料理は、ここでやり始めてからここに篭って考えたのがほとんど(笑)」
 と静かに笑う。基本的には静かな人だ。こちらの、ボクの部屋=厨房…で料理をしているのがホントに好きなよう。

 お父上が工務店さんらしく、それで当初からこういうクールなハコが作れたらしい。(今も「ちょっと、木、切ってよ」…など(笑))
 とはいえ、最初は、ランチ。カレー。そのうちに「コースって出来るんだって? ソレも食わせろ(笑)」ってお客さんが現れ出して…、ってくらい着実にやってきたらしい。

 感じが良い~居心地が良い~一軒。
 8年続けてきた安定感…というか落ち着きもあるんだろうなあ。出会うタイミング、というのは人の運だけど。
 厨房1人・フロア1人。フロアの方もとってもこなれている。知識があって親しみがある。

 しかし“変わった店だね”と見える…のは、シェフの容貌だろう(^^;)。
 一種の童顔、か、えらく若く見える。店8年で40歳に…って頭で思っても10歳は若く錯覚する(^^;)。
 シェフもよく御承知のようで、「若く見えるね~」と言ったら、
「ええ、たまに団体のお客さんなんかに挨拶に出るんですが、(いや、若い奴はいいからシェフが挨拶に出て来いよ)…と思ってらっしゃるのが見てとれることとかありまして、(笑)」
 と、お笑い実話なども(^^;)。
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  ラ・グランターブル ドゥ キタムラ La Grande Table de KITAMURA
  
名古屋市東区主税町4-84 052-933-3900 www.french-kitamura.jp
11:30~14:00/17:30~21:00
depuis2004 Chef: 北村竜二(1964-)  サービス: 内藤英司 (敬称略)

・
 

2005年 9月 ☆

 *鮎のクレーム、蓴菜と枝豆
 *Carpaccio de "Renkon" aux coquillages "Torigai", St-Jacques, "Hokkigai" deux couleurs de poirvant, "Goya" et oeuf de truit, huile acidule
  愛西市産・蓮根のカルパッチョ仕立て 色々な貝類(烏賊、帆立貝、北寄貝)、二色のピーマン ゴーヤ、鱒の卵を散りばめて 酸味のきいたユイール
 *Filet de bar poele garni de concombre "Karimori" au gaspaccio, de tomate verte et de jambon cru, fumet de poisson safrane
  知多半島豊浜産・鱸のポワレ 濃厚なトマトのガスパッチョをカリモリに忍ばせて 高知産・グリーントマトと生ハム共に サフラン風味のフュメ・ド・ポワソン
 *Rotie de filet de cannette a la melisse accompagnee de pate frite et de compote de peche sauce gastrique a la grenade
  フランス産・仔鴨胸肉のロティ レモンバームをあしらって サクサクのパイと岐阜産・桃のコンポートをご一緒に 石榴を忍ばせたソース・ガストリック
 *ピスタシュのムース、パリブレスト

[AQ!]
 名古屋出張を済ませ、今日は東京へ戻る日。慌ただしいスケジュールの合間なのであるが、手帳を繰れば今日は「移動日」で、ちょっとした余裕がある。ならば、帰りの新幹線を少し遅らせて、音に聞く「キタムラ」に、ちょこっと“偵察”に行ったろかい。
 そんな訪問である。
 とはいえ、此処はホントは、「ちょこっと偵察」なんて態度で行ってはイケナイ店なのである。パリっとした正装のサービスに門前の路上で出迎えられ
「石井様でいらっしゃいますか」
などとと言われようものなら
「あ、あ、俺っちなんか寄らせてもらってよかったスカ?」
といきなり腰が引ける、夏の昼のグランドメゾンである。
 実際、「キタムラ」はまだ新しいレストランであるが、半端じゃない意気込みをもって起こされた店らしい。ミクニの名古屋で“もんのすごい”評判を取ったシェフ北村氏が、名古屋財界のバックアップもあって(?)渾身の開店に至った本格的レストランなのである。自前のサイトによると「名古屋の迎賓館を目指す」ということだ。
 地下鉄「高岳」駅で地上マップをジッと確認し、主悦町を目指して歩き始める。ジリジリと太陽に照りつけられての道のりは結構あって、場所がしっかり分かっていても15分くらいかかるのではなかろか。しかし心配することはない…(じゃなくて)…多分この店に地下鉄から歩いて来ようというのはワシみたいな酔狂(という名の貧乏)人くらいだろう。タクシーでも運転手付きでもなくスタスタ歩いて来て歩いて帰って行くワシを、出迎え・見送りのサービス諸氏は種類の異なる生き物を見るような目で追うのであった…(笑)。
 いやそれは嘘で、本当は、ここのサービス陣は、レベル高いです。とくにメートルドテルは良かった。何つーか、誤解を恐れずに言えば、巧い。技術がある。メートルが巧いとお客はどうなるかというと、気持ち良くなる。そんな具合。
GTKI1  「主悦町」…と何やらエラそうな名前のエリアであるが、足を踏み入れると大したお屋敷街である。一軒の屋敷の前を通り過ぎるのも数分かかったりして、土地勘に欠ける旅人は不安になるくらい。それらのお屋敷は、後で聞くと、あっちがトヨタ一族の誰々でそっちがモリタ一族の誰々で…と空恐ろしくなるジャパニーズアッパーの世界である(^^;)。
 「キタムラ」の建物も、随分と立派なお屋敷(中部電力の関係だとか)を改造したものらしい。メインのサルは中庭にドームをおっ建てたような感じになってるのかなぁコレ?、贅沢感に溢れている。しかも、無理してない贅沢感

 月曜の昼とあって、客は席数の1/3弱くらいの入りだろうか。片隅の、しかしあまり“隅っこ感”のない席に案内される。この位置取りがまたイイ。華やいだ席の客からは「男の一人客」(←オレ)なんて無粋なものは視界に入って来にくい辺りで、逆にその無粋な客からは店内がグルリと見渡せる場所だ。上手い配置。
 料理名の長い(のは楽しくて好き)、読みでのある品書きからムニュを一つ選び、飲物はグラスワイン。ソムリエはムッツリしたオジサンで、ある種「ソムリエ然」としたタイプ(これも好み)、グラスはボルドー/ブルゴーニュのチョイスとなる。ブル赤はシュヴィヨン、と趣味が良い。
 ここら辺のタイミングで厨房から出てきてサルをひと見回ししていったブーデ…じゃない巨躯の眼鏡が、北村シェフとお見受けする。いい気合いだ。客席の挨拶回りなどをする訳ではない。
 鮎に蓴菜の御挨拶から料理はスタート。夏の勢いを駆って迫ってくる。
 品書きの料理名を読んで感じる「細かく凝らされた工夫」や「地物の織り込み」はその通り果たされているが、味の主幹部分は、シェフの体躯に沿った(?)豊かさと安定感にある。豊潤で落ち着いて、ウマい。アレだなぁ、コレは、本当に「ジラルデ・ロブション全盛期の弟子たち」って感じである。

 北村シェフは21歳から10年以上をフランスで過ごした。バリエからロブション、そして最後はジラルデでスーシェフまで登り詰めたという。そこから想像するイメージが、そのまま皿上に具現している感じなのである。本流である。そういえば「ミクニ・ナゴヤ」の料理長を勤めていたのはジラルデ繋がりのミクニとの縁、なのかな。その三国氏はフランス料理からは遥かに離れてしまったようだけど、北村シェフの料理は「もろ、フランス」の色が溢れている。

 夏祭りのように多くの素材が横溢するアントレだが、いただくと、穏やかなまとまりの良さがある。
 の皿。カリモリというのは愛知名産のちょっと胡瓜っぽいマクワウリ…みたいな野菜で、普通は漬物になるようだが、面白い活かされ方をしている。美味な皿だが、トマト生ハムの辺りかなぁ?、少し要素が盛り込まれ過ぎな気も。
 プラは、要するに果物ソース系の、で、現代的な仕上げになってるにも関わらず、むしろこちらの胸に「懐かしさ」が湧き上がってくるようなフィニッシュ。この手の料理は「何となく本で読んでやってみただけ」ってことになりがちだが、さすがに向こうでホンモンを作ってたヒトの作るものだと違うよん。

 まずはゴキゲンである。此処はへべを連れて裏を返さないといけませんな。
 付け加えれば、(まぁこの店だと長時間の滞在になるので大概一度は行くことになるだろうが)おトイレは旧お屋敷部分の2階…みたいな所にある。一度は見に行って、ついでに用を足すよろし。

 そして、1mmたりとも「迎賓館」には相応しくない客は、地下鉄へ向かう。

GTKI2 2006年 3月 ☆☆

 *お口取り:鮪タルタル、鱒卵添え
 *帆立と鱚フリチュール、春大根にその葉包み、紅芋揚げ、麹もろみ酢ソース
 *三河湾産手長海老焼の甲殻類ソース、香川産アスパラ添え
 *銚子産一本釣金目鯛のヴァプール、ブールブランソース、春野菜添え
 *イベリコ豚の生姜ソース、春野菜添え
 *ラカン産小鳩のロティ、春野菜添え
 *オッソイラティなどフロマージュ
 *パッションフルーツのブランマンジェ
 *ワゴンから:チョコムース、桜ムース(新作)、甘夏タルト、チーズケーキ
 +Vosne Romanee les Suchots / Confuron Cotetidot

[AQ!]
 うまい具合に機会が出来たので二人で訪れる。9月に来て3月、って、フランス料理店にとっては「嫌なとこ突くな」みたいな時期ばかりでゴメン、だけど、そんなことおかまいなく、今日も総合力が発揮されてました。メートルドテル(?)の方は、元トゥールダルジャンのソムリエだとか。
 ところで、コンフュロンのヴィンテージ忘れちったよ、トホホ。90年代後半。

[へべ]
 この手長海老は記録級のデカさである。伊勢海老?オマール?…そんな迫力である。食べても、味のパンチとコクが素晴らしく、また、手長海老らしい天使的な香りである所は、鮮度の良さを感じさせる。さすがです。

[AQ!]
 三河湾恐るべし、です。

 「このサルは見事」とへべもビックリ。
 一角に、「シェフの昔の写真コーナー」があって実に面白い。昔は痩せてやんのジラルデ・ロブション・エーベルランはじめ、キラ星のようなかつてのスター・シェフが惜しげもなく写ってます。オッサンどもも、昔は若い! フランス料理ファンだったら、この写真群に突っ込み入れてるだけで、しば~らく楽しめます。
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  ラ・クロッシュ La Cloche
  
大阪市中央区北浜3-1-18 
11:30~14:00/17:00~21:00 月(祝なら翌)休

・
 2011年閉店。

2003年11月 ☆

 *サーモンをはさんだクロワッサン
 *秋刀魚のマリネ、茄子とおろし
 *サゴシとキタアカリの重ねテリーヌ
 *ウチワハギのポワレ、サフランソース、紫キャベツと揚げモロヘイヤ
 *グラニテ
 *鴨ロティ、茸添え
 *牛頬肉の赤ワイン煮込
 *チョコタルト、白胡麻ブラマンジェ、フルーツ、バニラとカシスのアイス

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  ラ・ターブル ド トリウミ La Table de Toriumi
  
茅ケ崎市松ケ丘1-2-22 0467-84-0484 www.la-table-de-toriumi.com
12:00~14:00/17:30~20:30 火休
depuis2000 Chef: 鳥海 勝(1954-) (敬称略)

・
 「ジョエル」「ドゥゼアン」で料理長を務めた鳥海シェフの店。

2006年 5月 ☆

 *グジェール+人参・ラディッシュ バター塩添え
 *人参ムース コンソメジュレ
 *地物野菜のこんもりサラダ 松の実+チーズおろしかけ
 *篠ノ井産緑アスパラ+パルメザン+生ハム+香草バタークロケット添え
 *相模湾産手長海老オーブン焼き
 *仔羊香草炭火焼き
 *仏産兎腿コンフィ 春野菜添え
 *ブランマンジェ+グラスキャラメル
 *ワゴンデセール(自称世界最強=最濃チョコケーキ)

[AQ!]
 茅ヶ崎市の住宅街の中…ってな場所でしょか。…、でです、文句言うわけじゃないけど、こんなイナカ(…シツレイ、イナカちゃいます、郊外)に来てまでして、店へのクルマでの道は細く難解。
「うんこらしょ、ホンマにこっちやろか…」
とボヤキながらの接近となる。まぁ実際は、方向指示の立札も沢山立てられているのだから、それを「信じて」進めばいいんだけど(^^;)。(昼間だから、言うほど大変ではなかったのだが、夜はホントに要注意かも)
 …とケゲ~ンな気分でやってきた訪問者も、トリウミの一軒家の前に辿り着くや、ボウゼンとする。だって、あまりに、ス・テ・キなんだもん。日記には「素晴らしい、どこか欧米の田舎に来たようなハコ」…と記していたが、トリウミのサイトを拝見すると「カナディアンゲストハウス」ってな作りであるらしい。広々とした店内は、居心地の良さと落ち着いた華麗さに溢れ、まぁキメのデートの若者や、知り合いを「お連れする自慢」したいマダ~ムは寄ってこい!、って感じ?(^^;)
 地物・目の行き届いた素材を活かして、きっちりと親しみやすい美味しさに仕立てられた料理もたいへん信頼のおけるもの。また、こういう郊外の愛らしいタイプの店は往々にしてプラで失速しがちだが、そんなことはなくて堂々たる勝負。
 一癖あるシェフはフロアにもよく出ておいでで、それがまた楽し。たしかに緑アスパラは太いほど良いと思う。6周年になるんだとか。
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  ラ・トォルトゥーガ La Tortuga
  
大阪市中央区高麗橋1-5-22 06-4706-7524
11:30~14:00/18:00~22:00 日休
depuis1997 Chef: 萬谷浩一 (敬称略)

・
 

2007年 3月 ☆

 *リエット
 *穴子・帆立・野菜のグリエ(赤ピーマン・トマト・モロッコインゲン・万願寺・蓮根…)
 *アキレス・ハチノス・吉田牧場ラクレットのグラタン(じゃがいも)
 *鳩ロティ、ソースオーサン(蓮根・蕪・人参・縮みキャベツ・玉葱…)
 +04 Cotes de Roussillon Les Carcinaires / Gauby

[↓メモ版:工事中]
[AQ!]
 最近、ずいぶんと評判が良い。しかし、恐ろしく時間がかかる、とも言う。
 …うーん。
 悩みながらも興味ひかれ、東京への帰り日に、入れてみる。
 聞きしに勝る、18時開店一番乗り・一番にオーダーして、↑ココまでで2h45。
 デセール・カフェは逃してしまったが、「早くしろ」と急かすなどの御メーワクをおかけせずに済んだようで、まぁ良かったでしたか。
 まあロティが時間食うようであり(ダッチオーブンもの…とかでは、我々を追い抜いて食事を終えて帰った卓もあった)、時間をかけただけのことはあるキュイソンでありました。
 全体には、居酒屋フレンチをすんごく美味くしたよな料理。向こうの、田舎の名もなき名ビストロ…の料理を可愛らしくしたような…、とも言えるか。
 プラのヴィアンドのアセゾネがかなり薄塩調なのは、最近の関西風…なのかにゃ(昔の関西フレンチには無かったが、このところ目立つ)。
 アキレスグラタンの芋をしゃぶる、と、至福。ラクレットの質が利いてるなコリャ。
 穴子は、(昨日サクラの鯛に続き)さすがに西の食材、というところか。ジュが一杯。
 標準、2人で3皿ぐらい(…というか、一皿は「シェフの作りたい量」であって、食べ方とかはあまり考えてないようだ。フロアの面々のアドバイスはそこんとこ、とても助けになる)…のようだが、それでもかなり多く、ギブアップ気味の空気が漂う卓も見えていた。フツーの店のツモリの客には、3人4皿とか4人5皿くらいかもねー。
 これで16000円弱と、なかなか安い。

[へべ]
 いやー、心の準備をしていってよかった。
 開店前に到着、口開け一番ソッコーでオーダーして、…などと万全の策を講じても、プラ完食までで時間切れ、ゲームオーバー (^^;)
 良質な素材を生かした、のびのびとした料理で、皿の上の眺めは「豊饒」そのもの。ただし量的にもかなり豊かなので、後ろの卓のように屈強な若手男性4人組(料飲業界関係者っぽい)などで乗り込むと吉なのかも。穴子あたりで、どう見ても三人前はたっぷりあった。カウンター席もあり、これだと待っている間も見るものがあって楽しそう。
 ところで珍しくもGaubyの白なぞ飲んでしまい、これもまたなかなか結構でした。
[↑メモ版:工事中]
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  ラ・ナプール
  
小田原市早川1-11-6 www.narisawa-yoshihiro.com
depuis1996 Chef: 成澤由浩 (敬称略)

・ 圧倒的な輝きを持つ料理に驚愕 (1996)
 まだ若きシェフ成澤由浩氏の豪腕を見よ。完全予約制です。 (1996)

 料理王国に「2003秋、東京に移転予定」と出ていましたね。けっこー、大ニュースになりそ。(2002.11)

 どうやら、東京に移ってオープンされたようです。(レ・クレアシヨン・ド・ナリサワ 港区南青山2-6-15 5785-0799) (2003.11)

 →「レ・クレアシヨン・ド・ナリサワ」の話はこちら

1996年 4月 ☆☆

 *メヌケとオシツケとジャガイモをほぐしてミルク煮
 *小田原産ラングスティーヌのガスパチョ
 *ヒッパタキのポワレ
 *ヒラメと春野菜のナージュ仕立て(アクアパッツァ風)
 *ロニョンドヴォーのソースボルドレーズ、じゃがいもピュレ
 *リとロニョン・ド・ヴォーのフリカッセとモリーユのリゾット、アスパラの穂添え
 *フォンダンショコラ、ソースエクゾティク
 *苺のフィヤンティーヌと柑橘茶
 +94 Chateauneuf-du-Pape Blnc les Cedres P.Jaboulet

[AQ!]
 骨太でいて輝くような…ステラマリスの幻影を見るような…

LNAP1 [へべ]
 小田原急行に延々と揺られて、終点小田原で東海道線に乗り換えて、早川です。夕方出てきたぽかぽか陽気の春の日もとっぷり暮れて、風がひんやりしてきます。田舎の駅。タクシーも呼ばないと来ません。魚市場の方へぶらぶら歩いていくと、ぽうっと明るいガラスの器のような店がありました。
 円柱のようなどっしり太い脚の円卓が4つ、5つ。可憐なのや、飄々としたのや、大胆なのやら、そこかしこに生けてある花に、目がひかれます。小さいけれど、どこかゆったりとした店内。昼間はきっと、まぶしいくらい明るいのでしょう。
 ひらりと1枚のメニュウです。シラスの…と、真っ先に目の行った品は残念ながらおしまいでした。「このヒッパタキって何ですか」あれこれ説明するよりも、と見せてくれたモノはエビの仲間といわれればそうですが、エビを平たくしてシャコとカンブリア紀のなにかと足して割って皿に入れてみせたようなもの。これ食べる。エビエビならもひとつはガスパチョに。今日の魚は?カサゴ、いいですね。と、これも一転して、でもとびきりいいですよのヒラメに。んで、モリーユリゾット添えのそれと、ロニョンを久々に。
 アミューズ来ました。メヌケとオシツケ…見た目はモリュのブランダードみたい。ふんわりほぐしてミルクで煮た魚の間に、食べるとシャガイモの香りと食感が愉しい、おいしい。味の加減がフランスの田舎に出かけたみたい。
 ヒッパタキ。香ばしい、旨みの詰まったエビです。こうなる前の姿、見ておいてよかったなとつくづく思います。ガスパチョは予想よりもやさしい口当たり、野菜が春だな、という中にころんとラングスティーヌがしのばせてあって。
 ヒラメ。身の厚い、旨い、立派な、旨い、いやぁ、旨い。ナージュって書いてあったんでしたっけ、アクアパッツァですね。これ。トマトが魚の汁があぁ美味。
 皿の上一面にリゾット、点々とモリーユ。リゾットもモリーユもですが、とびきりいいリドヴォを表面こんがりと中はねっとりと仕上げたのも、ぶるんっとつややかな表面にナイフを立てると暗赤色のロニョンも素晴しい。そこにアスパラの穂先のほろっと苦い香りが出会って、しあわせ。
 ロニョンは堂々とごろんとどっしりと、強い。新鮮な。まっすぐ。クリーム色した天使のじゃがいもピュレ。赤ぶどう酒のソースの濃くて濃くておいしいの。一緒に食べてたまらず、それぞれ食べてなめて、これもたまりません。
 フロマージュ少々いただいたのも含めてのんびりしていたら、電車もあぶない時間になっていたようでした。と、駅に着いてから、知る。(^^;)

[AQ!]
 いやぁ、小田原急行のやつ、急行に乗っても、成城-小田原は90分もかかりやがるんですねぇ。けしからん。まぁ単独で行くなら、帰りは終電で居眠りだからどっちでもいいとして、行きは向ヶ丘遊園からロマンスカーとかでしょうか。
 まだ露出も殆どしていない、とのことで、なんかサロンちっくな様子でしたが、満喫。やはり、メインのリとロニョンの強さが印象的です。このメインの肉料理のピークの高さがあって、すべてのラインナップの立体的構成が引き立つ感じ。
 当家は、小田原11:15くらいの経堂行き最終というものでラクラク帰ってきましたが、これに間に合わないとダメ、なのかな。(^^;)

2002年 5月 ☆

 *ブランダードモリュのカナッペ
 *ラタトゥイユのカナッペ
 *椎茸肉詰め
 *厚岸産、生カキとホワイトアスパラの冷製スープ
 *ホウボウのカルパチョ、セルリと松の実
 *春野菜のミジョテ、モリーユ茸のヴルーテ、ポーチドエッグ
 *フォアグラのポワレとイチゴのコンビネーション
 *オニカサゴのポワレ、マコモと木の芽のブイヨン仕立て
 *プラチナポークとホワイトアスパラのロティ、大ケッパー添え
 *仔羊のパイ包み、大葉の香り
 *バラ・イチゴのパフェ、ライチ入り
 *桜と蓬のデセール
 +86 Clos-de-la-Roche / L.Remy

LNAP3 [へべ]
 行こうよ行きたいねと言い暮らしつつ、久方ぶりのラ・ナプールちょっとの遠出、というのが案外なかなか難しいもので、かなり間があいてしまった。
 早めに着いたので、港の辺りをぶらぶらと散歩した。釣り人がかなりいたが、何が釣れるのかは謎。海沿いの道に面したダイビングショップを見て、AQが「これが元のステラマリスだよ」と教えてくれた。
 ところでラ・ナプールはあの白い建物…だったよねぇ、などと言いながら足を向ける。記憶というのも曖昧なもので、入り口の位置やベンチシートの感じなど、なんとなくうろ覚えにしていたのと違うような気もする。数年の間に模様替えもあったのかもしれないし、こちらの記憶違いかもしれないけれど。
 席に着くと、開け放った窓からひんやり心地よい風が入ってくる。空が海が、夕景から夜景へと少しずつ暮れていく。モスグリーンと白のテーブルセッティングが美しい。ゆったりとグラスシャンパンを傾け、メニューをあれこれ検討するひとときもまた幸せだ(でもお腹は既に空いている…)。アラカルトならぜひ食べてみたいなと思った稚鮎は入荷が明朝とのことで、春のコースを選択した。
 アミューズのカナッペ、一つはブランダードみたい。そういえば前回もメヌケとオシツケ?のブランダードが出たような。シェフが好きなのかしらん。私も好きだけど。で、いい匂いを漂わせているアミューズの3品目が、これは何だろう。熱々の肉団子のような…添えてある葉っぱでつまんで一口に頬張ってみると小ぶりの椎茸肉詰めのようだった。一瞬の幸福。
LNAP2  前菜は二人で4品。生牡蠣とホワイトアスパラの組み合わせが新鮮。時期がかろうじて重なるのはなんだか、京都の鱧と松茸みたいだ。カルパッチョはセロリと松の実が効果的。立派なフランス料理になっているあたり、相変わらずの腕っぷしだ。春野菜のミジョテはポーチドエッグもソースにして一緒にいただく優しい一皿。野菜のミジョテ、という名前にもう一目惚れ状態。
 圧巻だったのが、こんがりポワレしたオニカサゴにブイヨンを注いだ一品。こ、これは何かに似ている…そう、「いづ政」の一夜干し焼いてだし汁に浸すあの逸品に通じるものがあるのでは…などとAQと興奮しながら骨をせっせとしゃぶり、その間だけはテーブルが静まる当家でありました。いやー、これは絶品でしたね。プラチナポーク仔羊のパイ包みも美味しかったけれど、この日のMVPはやっぱりこのオニカサゴだったかも。
 食事に寄り添うような付き合いの良さが嬉しいルイレミクロドラロッシュもちょうど飲み終え、満ち足りた気持ちで長い家路につきました、はい。

[AQ!]
 ステラマリス跡地、ね。早川の街の構造なんてすっかり忘れていて、建物の前まできて建物を見て、いきなり思い出したのことある。建物はすっかりそのまま残ってるんですね。吉野シェフがガハハと高笑いしながら未来をスケッチしていた入ってすぐのバーカウンター、まで、そのまま残っているのが見えた。夢の跡
 その吉野氏と成澤氏がフランスで出会い、吉野氏が成澤氏を早川に紹介した、とかそんな経緯があるんじゃなかったかしらん。 (←この話は嘘、という説もある。とにかく出典は見田先生)
 釣り人たちの釣果は一匹だけ見たよ。豆アジかな。4cmくらい(^^;)。
 さて、久々の「ラ・ナプール」。記憶曖昧。しかし、絶対に模様替えはしたと思うんだけどなぁ。今の、白基調で、黒・薄茶・モスグリーンを配していくカラーリングでは無かったと思う。当時、内装はイマイチやなぁ、の印象があったんだけど、現在の内装・テーブルセット・食器などの感覚は、溜め息が出るほどに、素敵だ。ちょっと、トラマみたい。
 美味饗宴…って感じで堪能いたしました。う~んと、前回が強烈・濃厚な印象だったのに対し、今回は、軽やかさ・面白さの側面が強く感じられたなぁ。シェフの心境の変化か、季節的な問題か(前回も春だったけど)、コースとアラカルトの表現の違いか、食ってるワシの頭の煮え加減の問題か、シカとはわからねど。ジビエの評判も良いようだし、違う季節にも来てみたい。

2003年 3月 ☆

 *ブランダード、レバーペースト
 *厚岸産 生カキ 柚子とシャンパーニュの香りのジュレ、菜の花とイラン産キャビア
 *フォアグラポワレとイチゴのコンビネーション
 *特大赤座エビのオーブン焼(オリエンタル風味)と菜の花のポワレ、フレッシュ黒トリュフとともに
 *活〆オニカサゴのポワレと春野菜、アンチョビ風味(ナージュっぽく少しスープ仕立)
 *黒アワビ、肝のソース
 *ペルドロ- のロティ、フレッシュ黒トリュフと信州そばの実のリゾット
 *イチゴとバラ、リコッタチーズ
 *黒トリュフのアイス
 *洋梨とショコラ
 +88 Cahors / Chateau du Cayrou

[AQ!]
 デジュネでいただいて来ました。これが3月の15000円コース。前回が夜の6500円だかのコースで「いいっちゃいいんだけどこんな感じだっけ?」とナンシカ割り切れず、「今回はアラカルトで食べよう」を念頭に訪問。カルトを睨んでは、15000円コースが「アラカルトのダイジェスト」っぽいので、初志とは少し逸れたが、こちらに。
 それはそれは見事な感服のフランス料理で、初回の訪問時の「感覚」が蘇った。
 …以上を軽薄にまとめると、ワシらは、成澤料理長の、素材も思い切って奢ったゴガーンとした皿々とのランデヴーが相性か、と思った。「そりゃ、高い方が旨いに決まってんでないの?」と言われるかもしれないけど、下から上まで「同じテイスト」の料理長も多いし、また、「安い物の方が持ち味が活きてむしろ感動がある」人もいる。しかし成澤氏のは、ドッカーン…ってのがいいんだろうな。
 …まぁ、限られた回数の感想だけど。

[へべ]
 その時間に行くのはなかなか難儀なことだけど、ランチで食べると「これもまたいいなぁ」と思う…。春のこのメニューにはよく合ってましたね。オニカサゴが実に旨かった。成澤シェフのナージュはとても好き。この日は全体にいい印象。同じ素材が複数の皿に登場するのだけ(組んであるコースなだけに)、ちょっと気になりましたが。

[AQ!]
 ちょっと気になると言えば…。
 此処の料理って、もう、テクニックで言えば上々だろうし、料理店としても上位に入る店だろうと、客観的に思う。でも、その割りには(…と言うのも変だけど)、ちょっと響いてこない部分を、たまに感じるのがモドカシイ。料理を一々、「カンドー!」とか「カンドーがイマイチ」とかで語るのもいい加減恥ずかしいとは思いつつも、何だか、もっと感動的でしかるべきじゃないかと思うのよね、此処は。こんだけ技術があって完成度も高いんだから…。
 言うと、ちょっと醒めた皿、ってイメージ。醒めた、に、少し冷めた、が入ってる、というか、色んな意味でCoolというか…。(まぁそういう問題なのか良くわからんけど。ロブションの料理なんかも多分にそういう印象はあるので、ある種の芸風かも知れませんが。素材の取りあわせも「良く合う」という所で見事なんだけど、説得力というか、その相性が自らを「語り出す」という感が少ないような(ま、これもロブションに似てる気もする)。)
 この日は遅めの入店だったので、最後の2卓になったのだけど、出てきたシェフは、残り1卓が馴染みの一人客であったので、料理終了後は延々と付きあっておられた。…んで、これがさぁ、常連なんだろうけど、まぁ、見事なばかりの半可通なんだわ、この客。所謂"聞いてて恥ずかしくなる"…ってタイプであるんだが、まぁ常連だからってこともあろうが、割と平気で大声でギョーカイの世間話(「シェフとお客様の会話」って奴では無いんだよな、これが。もー、セケンバナシなの)は続くわけよ。そういうの、大丈夫なんだなぁ。「誰ソレはもう駄目でしょ」…とか、聞えてんだよ(^^;)。
 まぁワシら、隣で酔っ払いがオダあげようが別れ話カップルが泣こうが大して気にもならない程度には大人、というかオッサンであって、それはどうでもいいんだけど、シェフの神経が「そーゆーの大丈夫」、という事と皿上の温度感(物理的に温かいとか冷たいって話じゃありませんよ、為念)に微妙な関係が見え隠れするような気にはなってしまうのである。
 ネットで近所の人たちに「いつも休み時間に外から丸見えのとこで寝っ転がってんの、どうなの?」とか言われてるし(笑)。
 此処んちは、カルト上の料理名にも「'98」とか発案年次が入るような最新形の格好良さを取り入れているのだが、その格好良さと、俺らごときとはいえ未だ客がいるうちから客席で他所の悪口のような世間話に興じてしまうスタンスとは、いまいち似合わないんじゃねーべか。
 …とまぁ、こーゆーのは文章にしてしまうと、余りに象徴性に囚われたような物言いになってしまうのだが、ね。(^^;)
 才能ある首都圏の若手シェフの中でも、成澤氏はいち早く、最も名声を勝ち得た一人と思う(儲かったかどうかは知らんが(^^;))んだけど、それゆえに見えるモノと逆にそれゆえに見えないモノがあるんじゃなかろうか… …とか、少し思う。
 …などと、などなど言ってたら、さぁていよいよ東京進出が相成ったようである。かくなるは、つまり、などなど色々ある諸々なるを含めて、天下取りへの次なる階梯を登って行くんだろうなぁ、と期待するものである。東京へ…、それには感じるものや考える所が色々あるに違いない(と、レストランファンは勝手に物語を描く。ま、それがレストランラヴァーの道楽だかんね)。兎に角ワクワクと「期待する」が主旨でありますゆえ、悪しからずお読み下さいませ、皆様。
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  ラーモニー・ドゥ・ラ・ルミエール
  
岐阜市長良丘1-4メゾンパール長良5F 058-215-7285 www.oneg.zakkaz.ne.jp/~gene/list/Lharmonie
18:00~20:30 水・第3木休
depuis1989 Chef: 浅川(山村)幸比古 (敬称略)

・ 「光の調和」とはよく名付けたものです 最愛の一軒 (1996.5)
2010年、移転・再開!
 六本木「オー・ミリュー」で知られたシェフ山村さんが、岐阜に移って「ル・コック・アルディ」を開店、1989年「ラーモニー・ドゥ・ラ・ルミエール」と改名。
 岐阜駅からタクシーで5-10分(「宇佐南の大日本土木まで」と頼むと、店のほぼ前に着く(^_^;))、自力でみつけるのは難しい場所です。
 そういえば以前、一度だけ、自分の車で、京都シゴトからの帰りに寄ったなぁ。よく行き着けたものだ(^^;)。目印とかがよくわからない土地なのである(でも、最近は、ラーモニーのでかい看板も出来た)。「これから運転して東京に帰るのじゃ」と言ったら、甘い物を沢山包んでくれた。静岡あたりのSAで、夜食に、昼の京都「菊の井」のお持たせの炊込みご飯と、この「ラーモニー」のデザートをいただいたのだが、SAの食事としては空前の豪華さであった… …って、アタリマエじゃ(^^;)。 (1996)

 2008年一杯で、店を一旦閉められるとの由。山村夫妻は元気一杯でまた違う形で再開されるようですが、「え、そんな!」という方は、慌てて行ってください(^^;)。 (2008)

 2009年の一年を休んで、以前の「岐阜市宇佐南1-4-20ステラビル」から上記へ移転・新装開店の運びとのことです。オープンは、2010年1月29日。
 わずか10席(+6名までの個室)/お任せコースのみ/前日までに予約/厨房はシェフ一人、…とのことですので、年齢とともにステップを踏み新しい運営の方向で望む「新生」ラーモニー、と思っていただいたほうがよろしいと思います。
 それにしても、メ・デ・タ・イ!!待ってました! (2010)

 上で「厨房はシェフ一人」と記しましたが、息子さんが厨房に入られて、二人体制のようです。 (2011)

LDLL1 1996年 5月 ☆☆☆

 *蛤のプロヴァンス風、アンチョビのクロワッサン
 *海鱒の果物ソース、フォワグラのサラダ、コンソメゼリー
 *イカ・帆立・シラ貝と春野菜
 *甘鯛と春野菜の黄色いソース / 真鯛とソラ豆のトマトソース、ヌイユ添え
 *リドヴォーのほうれん草ベーコン包み、ごはん添え
 *グレープフルーツの淡雪
 *ココナツミルクのブラマンジェ、アーモンドのタルト、ショコラロール
 *苺とマンゴのソルベ
 +二色のグレープフルーツとシャンパン
 +90 Puligny-Montrachet Les Combettes Sauzet

[AQ!]
 岐阜の小宇宙は輝いているのである

[へべ]
 とろりと熱の入った海鱒、噛むと味のにじみ出るシラ貝(いわゆる万寿貝)、甘鯛も真鯛もそれぞれに香りと味の深いこと・・・
 料理はもちろんですが、店内の雰囲気も、マダムとソムリエールの姉さんのさばさばとした元気のよさも、楽しげにおいしそうに寛いで食べる地元のお客さんたちも、たまらなくいい、大好きな店です。
 このときはワインもたいへんお飲み得なことを発見。
 ラ・ベキャスの渋谷シェフのご母堂もごひいきとか。

1997年11月 ☆☆☆

 *エスカルゴのコロッケ、アンチョビのプチクロワッサン、半熟かき玉子トリュフ風味
 *鴨胸肉とフォワグラ・松茸の春巻仕立て、パッションフルーツとバルサミコのソース
  カマス軽燻製とフォワグラ・帆立・サヤインゲン、セロリとトマト入りソース
 *日本のキノコの白いスープ仕立て、パイ包み焼
 *黒鯛のグリエ、ネギ・ニンジン・チンゲン菜・ブロッコリ添え
  カニのガレット、酢バターソース
 *鴨のソーセージ、白トリュフとほうれん草添え
  地鶏のロティのクリームソース、トマトのクーリとヌイユ添え
 *ブルー・ド・ブレス、ポンレベック
 *グレープフルーツのムース
 *リンゴの薄焼タルト、バニラアイスクリームの胡椒・バルサミコのソース
 *ハーブティのくどいの(ゴボウ・苺の根・リンドウetc.)と薄いの
 +86 Vieux Chateau Certan


LDLL2 1998年 3月 ☆☆

 *アンチョビーのクロワッサン、かき玉子、コロッケ、二十日大根
 *海マスの果物ソース、フォワグラ・ガマ海老・帆立と白アスパラガス
 *カネロニ
 *鯛とスズキ
 *乳呑み子羊のポワレ
 +89 Corton Clos des Cortons Faiveley


1999年11月 ☆☆☆

 *魚介と野菜、ア・ラ・グレック
 *フォワグラのパテ
 *蟹のガレット
 *鱈とその白子のポワレ
 *仔羊のロティ
 *牛頬肉の煮込
 *クレームブリュレ、ショコラ、ヨーグルト・マンゴのソルベ
 +96 Gevrey-Chambertin / C.Dugat

[AQ!]
 えへへ、やっぱりいいなぁ。まるで「帰ってきたように」ホッとする。前菜など「排気量が違うからね」という感じの余裕が漂う。全般には、つまり、その店の「ピーク」が持つ尖った熱い感じは通り過ぎたよう、にも思った。山村さんは幾つだったかな、年齢?。50代はまだかな。ある意味では頂点よりも豊穰な、なだらかな下り坂を遊びながら降りていくような年月が続いていくのだろう、これから。なんて言ったら怒られるかな。(^_^;)
[AQ!]
 でも、かく言う俺も、「昔に比べれば、食べる量、減りましたよねぇ~、石井さん」なんてニコニコしたマダムに言われちゃったしなぁ。(^_^;)
[へべ]
 そうそう、興奮よりは安らぎと寛ぎを与えてくれる美味、というような。そんな気がするこのところのラーモニー、やっぱり好きな店です。

2002年12月 ☆☆☆

 *アンショワのクロワッサン、茸と海鮮のロワイヤル、二十日大根、焼鰯とラタトゥイユ、生ハムと野菜
 *鳩と大根のパイ包み、柿.グレープフルーツ.キウイ.焼パイン
 *フォワグラと帆立と黒トリュフ
 *フォワグラと大根餅のコーンピュレソース、マーマレードトーストとバルサミコ
 *鯛と野菜のナージュ仕立て
 *鯛のオリエンタルソースと焼野菜
 *岐阜産猪のロティ、胡麻風味ピュレと茸
 *グラスドココ、ソルベドカシス、ショコラ、洋梨煮
 +鉄観音新茶
 +93 Chapelle-Chambertin / Ponsot

[へべ]
 フランスの田舎のオーベルジュにでも来たようだ…と、いつも思うこの店内。内装と、くつろいで談笑してリラックスして食事を楽しむ客席の雰囲気が素晴らしくて、いいなぁ好きだなぁと頬がゆるんでしまう。座ってるだけでかなり幸せになってしまうこの店の、初めて来た時と同じ窓側のテーブルで、久々に夕食をいただいた。いやー、よかった。前菜になんと、鳩と大根のパイ包みという強烈な一皿。びっくりしたけど、それにも増して、おいしかったなぁ。うっとり。
 穏やかな黄昏なんて、とんでもない。輝く陽光のような、どうだ!という気合いと力強さを放射する皿の数々…忘れがたい夜でした。

LDLL3 [AQ!]
 …と言う訳で、何と3年ぶりのラーモニー。いや、東京の貧乏暮らしの者にとっては、地方のレストランに出かけるのに3年間が空くくらいは「何と!」などと嘆くことで無いのだけれど、ラーモニーには1990年代は何とか1年に1回くらいのペースでお邪魔していたので、随分と久しぶりな気がする。
 マダムにもいきなり「なかなか来てくれないから~」なんて陽気に言われちゃって、まずは、言い訳って訳じゃないけど、言い訳みたいな会話から。
 大体、90年代に頻繁に岐阜に寄れたのは、「中京や関西の出張の時に、行きや帰りに時間を作って」という手があったのが大きい。ここで「手があった」と過去形になっているのは、最近の出張はですね(皆さんのとこもそうでしょうが)、新幹線のヤローがやたらと速く便利になっちまったお陰で、名古屋はおろか、京都・大阪ですら、「仕事が済んだら(泊まらずに)最終の新幹線でさっさと帰って来い」って仕様になってまして、前後に余白を作って遊んだりする手段が使いにくいんですよ、これが(^^;)。"何でも日帰り出張"ですね。
 ふぇ~。…とか言いながら、今回は何とか、出張の合間の移動日に時間を作って、ウハウハの岐阜行である。
 (そういえば、こうやって地方出張のついでに寄るので、ラーモニーから帰ると東京に仕事が溜まっている、ということが多いのである。そのせいで、ラーモニーの日記は少ないのである。後になって思うと残念なのである。でも帰りの新幹線で、献立くらいはメモしてきたお陰で、何とか後で反芻して楽しめるのが、せめてもの救い)
 で、この日のムニュ。何たる奔放な自由律。解き放たれた画家の筆の走りを見るような。嬉しくなっちゃいました。
 山村さんはアミューズに只の二十日大根をポーンと置いてみたりする。雑なイタリアン辺りでこれをやられるとトホホなのだが、精密に心を凝らしたアミューズ群の中にこれがあると、光が当たったみたいでウヒャヒャなのだ。何かわかるよ~このリズム~、なのね。
 次。何で前菜で鳩のパイやね~ん? ドーン。食べると、これがまぁ素敵! ワクワクするような冒険行
 かと思うと、フォアグラ、と大名跡を堂々と並べてきて、その上で驚かす。唸らせる。フォワグラと大根餅の調和がビッツリだが、盛り付けの眺めが"現代最先端"スタイルなのも楽しげ。
 鯛のオリエンタルソースの思い切ったスパイシーさ加減がピタリと決まって、うめ~。こちらでこーゆーエピス風景ってあったかしらん??
 前回訪問の日記で、店の熟成方向の感想を書いた仇討ちにあったが如き(…な訳ゃねーけど)、野原をピョンピョン跳ね回るような、若々しさの弾ける感を受ける今回の料理でありました。
 まったくシェフの引き出しってのは幾つあるんだか、見えてこないポテンシャルの高さで、「お釈迦様の掌の内」なんて絵が浮かんでくる猿なワシらであるが、釈迦の指にシッコかけて「あらま」とか「ウヒョ~」とか言ってる孫悟空は楽しからずや、ってのがまさにお客側の楽しみであって、結構なことであります。
 山村さん、以前から自家栽培野菜とか使ってるけど、また最近、野菜作りや野菜作る人に凝ってるらしくて、色々話を伺う。無農薬のポイントは害虫を食べる益虫作りからで、それにはまず畑の回りの林の手入れがあって…、とかって辺りが面白かった気がするのだが、阿呆なのですぐ忘れる(;_;)。
 ニコニコして話される山村夫妻は、溌剌としてお若い。まぁしかし大体やね、一般論としてワシの持論としては、地方のシェフ・飲食関係者は若いですね。若くて伸び伸びしている。東京みたいな大都市と比べると、5~10歳若く見える人が多い。これは、パリとフランスの地方、についても、言えてるんじゃないかなぁ。
 こーゆー点は、地方はイイなぁ、と思う。「何でなのかのー?」「東京だと仕事終わった後もお付き合いとかいって、ジャーナリズムや常連客や同業とジョジョ苑に流れたりして疲れんでねーの」…などとヒドくいい加減な推理。
 それに、地方で伸びやかな作品を味わってるとホンマにクレアティフや~、って気がする。素直に、してくる。都会で、「創造力を見せつけて商わなきゃ」って追われて出てきた小手先の工夫やら先端モノのCopyやらで幻滅させられることが多い昨今であらば、特に (この辺、パリの連中も聞いとるかアー、って。←聞いてない、って(^^;))
 ところで、若さとは別に、山村シェフって昔から「少年みたい」な人なのである。これは山村さんと一度でも話をしたことがある人なら、わかっていただけると思うのだが、ホント、いつも子供みたいですよネ。幾つになっても子供みたい、なんでしょうネ。「美味しいですぅ」と告げると、陰に隠れながらジマンげに笑う少年みたいに照れているシェフの、そのキョロキョロした目には食材がどんな風に見えているのか、いっぺん頭の中を覗いてみたいものだ。
 あ、覗く、って書いて思い出したけど、以前に一度、終わった後にラーモニーの厨房の中を見せてもらったことがあった。ま、外からでも覗きこめば見えるような見晴らしのいい厨房だけど。で、これが明日のダシで…、ああウマそう…、とかあって、「本当にピッカピカなんですねぇ」と嘆息したら、
「ア、ホントの掃除はまだ、これからなんですよ。これは今、やりながらの状態」
と聞かされた。あん時ゃ、二人揃って腰抜けたな(^^;)。

LDLL4 2003年11月 ☆☆☆

 *アミューズ
  アンショワのクロワッサン、砂肝のコンフィ、トマトスープ、春巻、魚燻製
 *ルジェのポワレ、茸と隠元 / フォワグラと里芋のベーコン巻
  甘海老の茸デュクセル敷き、細三つ葉添え / リドヴォー
 *松茸のフラン、帆立添え
 *アイナメのブレゼ、葱・赤胡椒・香草載せ、大根餅敷き
  野菜のパイ、カレー風味
 *山鶉のロティ
 *雷鳥のロティ
 *すりリンゴのフラン風とキャラメルアイス
 *チョコプリン、カシスソルベ、各種フルーツ
 +88 Chateauneuf-du-Pape / Terres Blanches


2005年 5月 ☆☆☆

 *アンショワのクロワッサン、砂肝のコンフィ、浅利と冬瓜、イカと烏賊墨ゼリー、穴子の粽寿司
 *蓴菜と蟹、コロッケ、白アスパラトリュフソース、蛸サラダ
 *フォアグラ
 *海鱒とケッパー、稚貝と雲丹と空豆、マトウダイ
 *仔羊ロティ、エピス・オレンジパン粉を付けながら、隠元とキャベツ
 *骨付イベリコ豚ロティ
 *ブラマンジェ
 *デセール盛合せ
 +00 Morey St.Denis / Dujac

[AQ!]
 ううむむむ、泡のかかったフォアグラの後の、アスペルジュソバージュ・茸と一緒の海系の皿は、海老かなんかだっけかなぁ?
 岐阜からは敦賀湾が意外と近く、出向いて仕入れる海産物も多い。

[へべ]
 エビ類…だと思う (^^;)
 この日も素晴らしかった。料理に感動し、食後のシェフとの会話に心あたたまり…。

 2005年に雑誌「ル・シェフ」に寄稿した。そこからの引用。

●山村幸比古シェフとマダム。いつもいつも笑顔である。シェフは六本木「オー・ミリュー」静岡「ルイ・ラツール」等を経て岐阜で「ル・コック・アルディ」を開店。1989年に「ラーモニー・ドゥ・ラ・ルミエール」と改名して現在に至る。
 厨房とフロアのコンビネーション抜群の山村夫妻。レストランの品格の高さを保つ意思の力と柔らかい家庭的感覚のバランスも、この店の魅力である。


 JR岐阜駅南口。駅前のタクシーに乗り込み、「宇佐南の大日本土木にお願いします」と告げる。この地で15年も続くレストランであるから、今では「フランス料理のラーモニーへ」で通じるのかもしれないが、長年の癖である。濃尾平野に広がる平坦な町並を10分も飛ばすと大日本土木のビルの前に着く。降りて斜め向かいをふり返ると、ひっそりと「ラーモニー」の灯りが見える。建物前面に開いた窓は、厨房である。「シェフ、やってるかなぁ」と覗き込んだりしながら(でも見えそうで見えない)、玄関へ回り込む。

●石と木の床、太い梁の天井、柱と白壁の対比。洗練されていながら寛げる、筆者が国内で最も好きな内装の一軒。

 「こんばんは」。「アラ、いらっしゃい」、とマダムに迎え入れられる。…いや、実際には「アラ、」なんてつかないのだが、こちらの気分はもうすっかり実家にでも帰って来たような心持ちになっている。そんな店である。マダムとソムリエールのサービスは、サバサバとして陽気、(良い意味で)ボキボキとして…そんな感じで、非都会的だが親密でスタイルがある。
 ところで、店も客もみな「ラーモニー」と言い習わしているが、フルネームは「ラーモニー・ドゥ・ラ・ルミエール」すなわち「光の調和」と言う。いつもここに来ると、つくづくよく出来た店名だと思う。料理も店内の眺めもサービスも、みな輪郭が煌めいて温かい光に満ち溢れているようなのだ。
 おまかせコースは、5品盛りのアミューズ・4品盛りの前菜、と多彩にスタートを切る。口にして、まず感じるのはその尖鋭で鮮烈な味覚である。そして同時にそれが優しさ穏やかさに包まれていることに気付く。それはとても鋭い感性によるものだが、金属の鋭角の冷たさとは無縁であって、そう、幾条もの光が作り出す角度のような輝きと温もり…を感じさせる。

●アイナメのブレゼ・大根餅敷き、野菜パイのカレー風味。山村シェフは、フォアグラに大根や里芋を合わせる料理のパイオニアだが、近年、フォアグラと中華風の大根餅の出会いという挙に出て成功。ここでは更にアイナメに応用している。

 「うー、何て美味しいんだよー」と客席でジタバタしていると、ときに、厨房からこちらを窺う山村シェフのクリっとした眼に気付く。50代半ばにして「少年のような」って言葉が冗談みたいに似合う丸い目をしたシェフは、大変な照れ性だ。「スゴいスゴい」と騒ぐ僕らの卓へ、柱に隠れ壁に隠れマダムの背中に隠れるようにして段々と近づいてくる。子供みたいに純真で照れ屋でしかし内面の強靱な所にベルナール・パコォを想起したりする(皿上の芸風は全然違うが)。とても寡黙であるけれど、料理の話になるとアツい。
 この天使系のシェフの料理は極めて自由である。例えば前菜の「煮蛤と冬瓜」「穴子の中華粽寿司」「蓴菜と蟹」。いずれも痺れるように美味い。これは見ての通り、和の技法・中華の技法を大胆に応用した物である。シェフは「鮨屋のシゴトですよね」と笑った後、「料理はウマいかマズいか、だと思うんです」と言う。「ウマい料理を作る、それがボクらの仕事の全てなんです。だからフランスの権威がどう言っただとか、舞台裏の苦労がどうであるとか、そういうのにはボクは関心を払わない」
 「日本における日本のフランス料理」(そして、「岐阜における岐阜のフランス料理」)を作らなきゃいけない。それが山村さんの長年の主張である。「日本ってホントに凄いんだから、それを知らなくちゃ」とも言う。その思いの強さは、ここに来て一口食べれば心から理解することができる。

●骨付イベリコ豚。皿からはみ出さんばかりの迫力である。多彩で多様な前菜から始まって、「主菜ではドッカ~ン!」と正面攻撃なのが山村流。

 そしてこう書きながら筆者は誤解を恐れる。「和の技法を取り入れて」という言葉は現在、東京やパリのような都会において“安易なキャッチコピー”として使われ、安直に和風素材をぶち込むだけの営利的料理を生んでいる部分がある。山村さんの「日本における日本の」料理とは、そういう物とは全く違うのだと強調しておきたい。80年代の東京にあって“次代はこの人”と言われるほどの評価を受けながら岐阜に移り、権威・ブランド・マスコミの煽りに弱い都会から遠く離れて、ずっと「美味しい料理って何だろう」と問い続けた山村さんの料理の「本物度」は、桁違いなのである。
 山村さんは「エスコフィエは敬するに値するが、今それに拘泥するのはどうか」と言う。「そもそも今、彼がいたとしたらどう考えるでしょう」と。
 筆者はこのラーモニー訪問の一週間前、ブルターニュを旅行していた。かの地の料理思想のリーダー的位置にあるオリヴィエ・ロランジェはこう言っている。「フランス料理はエスコフィエの料理だと思われている。しかしあれは20世紀初頭のホテル向けルセットの集大成だ。いつしかそれがすべての基準となり、料理を縛りつけた」(柴田書店スペシャリテ3)。そう、近年、フランスにおいても“権威イメージとしてのフランス料理”からの脱却を宣言するシェフが増えている。「フランス料理というよりも、俺の・ブルターニュの、料理」「オーベルニュの料理」「サヴォアの料理」…というように、自分と地方へ回帰していく。山村さんの「日本における日本のフランス料理」、もこのような流れの中に理解すべきではなかろうか。
 そして見事な敦賀の海鱒の甘みにとけながらシェフの笑顔を見ている僕は、思う。「“本当にウマい物”を挟んでの人と人との交わり」、それが「岐阜における岐阜のフランス料理」ということ。そうですよね、シェフ?

 本稿のタイトルは「隠れたスーパーシェフ紀行」と言うのだが、実の所「隠れもない」日本を代表するシェフである山村さんを取り上げるのは、顰蹙モノかもしれません。それは重々承知であるのだけど、岐阜の地で築き上げられたシェフの仕事は未だ、語られることで讃えられることがあまりに少ない、と思う。その意味で皆さん、許してクダサイ。


2005年 9月 ☆☆☆

 *イベリコの生ハム、アンショワクロワッサン、じゃがいもソルベのキャビア添え
 *海老コロッケ、茸デュクセル添え
 *ボタン海老・赤貝・胡瓜のパスタ見立て、帆立と桃のヨーグルト、リドヴォー串カレー風味、チーズ茄子パイ、帆立とフォアグラ
 *穴子と蟹の冷製ロワイヤル
 *鱧の梅紫蘇風味、甘鯛のトマトソース
 *仔羊ロティ、アスパラ添え
 *飛騨牛ロティ
 *デセール盛合せ

[AQ!]
 ワインは、たしか、96のダンジェルヴィルだったと思うけど、自信無し。
 熟練…どころではない大熟成と子供の悪戯心の両方がニコニコと平然と並び立つ山村さんの料理の前では、ハラハラドキドキしながら呑気に弛緩しまくるワシらなのですた(^^;)。

2008年11月 ☆☆☆

 *ペルセベ、茄子・カネロニ、アンショワクロワッサン、長野鬼灯、ポルトガル鱈・蟹・コロッケ
 *鳩パイ(皮焼・冷蔵庫一晩・開いて塩して風干し・200度11分) 切干大根、腿・手羽先コンフィ・フルーツ
 *フォアグラ、カキ、白子、焼葱(岐阜産下仁田)
 *ノドグロ 芋ごはん チンゲン菜 / 北寄・人参・大根・ヤングコーン・オクラ・カリフラワー・ブロッコリ
 *アニョー ミンチ・網脂・茄子・団子 舞茸・ホウレン草
 *フォンダン・ガトーショコラ、カラメル、牛乳プリン
 +01 GC / C.Dugat
 +96 ダンピュイ

[AQ!]
 岐阜駅前、初めて、「大日本土木」を知らないタクシーにあう。へべの観察によると、発車した後、メーターを倒し忘れてたらしいので、よほどの初心者かも。

 ペルセベスは初めて使う、マダムが掃除。きゃー。蛇っぽいし(笑)。茄子はペローのスタイル。
 このコースにもう一皿、魚を出すつもりでマダムに止められた(^^;)。それは苦しいかも(笑)。
 鳩パイ、コンフィは、まさに完璧。ソースとか、パイとか、ピシっと出来ないとネッ。「美味くないのは、どうかと思う」「ハイ!」

 聞き及んでいた通り、こちらは年内一杯。
 移転後は、「何でも料理店」…かも(笑)。
 こちらは整理方向か。この“内装”は、ラーモニーの魅力を語るには些細なことだが、日本のフランス料理店の内装論としては、まことに惜しい(^^;)。大成功作品。
 息子さんは、シェ東(ブーダン2連発)やボンシュマンで修業。東京は上がりが2時間遅い(笑)。痩せた(^^;)。
 「最近は寿司は握ってませんねぇ…」(笑)
 さすがにこの日は、厨房で、たくさんたくさん記念撮影。一生の宝物!

2011年 2月 ☆☆☆

 *小さなアミューズの一皿:アンショワクロワッサン、生ハムマンゴ、海鮮タルタル、サンド、テリーヌコルニション
 *フォアグラのソテーとアスパラガスの前菜
 *手長海老のポアレ、トリュフと共に
 *鮑のフライ、そら豆添え
 *天然鯛のポアレ、香草風味
 *鶉詰物と仔羊のコンビネーション
 *フロマージュ
 *小さなフレッシュジュースとプリン
 *2種チョコレートケーキとグラス
 +01 NSG / R.Arnoux


[AQ!]
 2010年1月、新天地での再開。
 やっと来られた!!

 フォアグラ帆立二階建・帆立フラン・スモークサーモン
 手長海老・グリーンピースピュレ
 鮑・空豆・雲丹ごはん シェフ嬉しそうに「鮑フライ、なんかフライ…やっぱゴハン食べたくなるでショ!」と雲丹ゴハン(見事にフランス料理文脈の中にあるゴハン(笑))。
 天然鯛・赤貝・あさり・プティヴェール

「お客さんだってトシとってきてんだから、もう少し最後、小さく切れませんか、シェフ…」
「え、小さくってどう? わかんないよ、」
「…って言って小さく切ってもらうと今度は、小さ過ぎるでしょ、って…(笑)」
 …と、夫妻は相変わらず楽しい。\(@▽@)/

 シェフ・マダム・厨房に入った息子さん・ソムリエール直美さん…の、素晴らしき家庭的雰囲気での新生ラーモニー。
 みんな元気一杯、元気で言えば、この10年20年、ぜんぜん変わってないよ!
 長良川のパノラミックな眺めも素晴らしい(もんのすごく面白い建物、これはシタリ!)。



 料理は、もう見栄も肩肘も張らず(だけどカッコイイのよ)、温かく優しく(だけど誇り高いのよ)、幸わせに輝く。

2012年 4月 ☆☆☆

 *鰯・貝・パプリカ・緑オリーブ・焼しし唐のマリネ、テリーヌのハンバーガー
 *フォアグラのコンフィ
 *グリンピースのテリーヌ
 *蟹とアボカドのカダイフ巻き
 *桜鯛のブレゼ
 *仔羊のロースト
 *クレームブリュレ、西瓜、オレンジコンポート、苺、林檎、葡萄、パイン、グラスドバニーユ

[AQ!]
 昼過ぎには岐阜に着いたので、長良川沿いの散歩など。
 あちこちで、桜が綺麗だ。
 花見。

 フォア、無花果ピュレ、トリュフ塩
 グリンピース、豆は薄皮と胚芽を一つ一つ外して。クスクス敷き。雲丹・海老・キャビア・ディル。バイヨンヌの生ハム、ルッコラ。アーモンド・シェリービネガー・スープ。
 鳥の巣コロッケの中は、毛蟹・アボカドにフォアグラで繋ぎ。別バージョンでは雲丹。トリュフソース、トマト。
 フランスから長野にかわって白アスパラ。人参、スナプえんどう、隠元、ヤングコーン、フヌイユ、プチヴェール、茸。
 羊、ジュのソース、青梗菜とオニオンヌーヴォー

 新メニュー考えるのがいい刺激でピチピチ。持病だった筈の腰のヘルニアも何故か最近、感じない。
 羽交い絞めにされても(沢山)出したいシェフ とくに豆テリーヌ (笑)
 スュエした茸が驚くほどの美味さ。椎茸しめじエリンギなど種類は「フツー」とのこと。カンドー的。
 フォアグラはイイのが来たので久しぶりに
 お土産にフォンダンショコラとミニャルディーズ

2013年 4月 ☆☆☆

 *緑・白アスパラとリドヴォのオレンジソース、緑ピュレ
 *海鱒の燻製と野菜のゼリー寄せと海の幸のサラダ仕立て
 *花ズッキーニの詰め物
 *鮑のステーキ、香草風味
 *平目のブレゼのシャンピニオンのクリームソース
 *スペイン産乳飲み仔豚のロースト
 *ココナッツブランマンジェ・マンゴプリンとフルーツ
 *フォンダンとガト-・ショコラ
 +05 NSG Clos de la Marchale / Mugnier

[AQ!]
 しみじみと、幸せ。
 人生の風景に溶け込んで行くような…

 海の幸:帆立、鳥貝。柑橘、屑肉(笑)のソーシション、濃ゆいフォアグラ
 花ズッキーニのムース詰め
 鮑にプチヴェール・スナップえんどう。ソース・ヴェルデ
 仔豚のディアブル

2014年 2月 ☆☆☆

 *小さなアミューズ:肉サンド、トマト、コロッケ
 *オマール海老と帆立貝のゼリー寄せとホワイトアスパラ
 *海の幸とそら豆の取り合わせ
 *鮑のラーモニー風
 *天然鯛のオフーと季節の野菜
 *飛騨牛のランプステーキ
 *果実、クレームブリュレ、ブランマンジェ、フォンダンショコラ、ショコラタルト

[AQ!]
 みんな元気!
 白アスパラにフォアグラ・鴨・帆立、シューヴェール・フヌイユ・トマト
 ソラマメに筍コンフィ
 鮑の軽~いグラタン風・ごはん敷き 芽キャベツ添え  まあ兎に角言えることは、他所では出ない、コレ!!
 鯛、香草・トマトに得意の酢バター系ソース とろとろこんがり玉葱
 牛、アリコヴェール・舞茸など

 落ち葉を撒いて拾わせる会員制の店とかあるのよ、など馬鹿話(^^;)。

[へべ]
 そうそう、今回は「みんな元気」っていいな、と思いました。

 それにしてもあの鮑! 思い出すだけでなんか笑ってしまう…。
 鯛にクリーム色の酢バターソース! これって、やっぱりおいしいなー(もともと好きなんですが)。昔はフレンチの魚料理といえばこれだったのに、すっかり見なくなった気がします。

ラーモニー 2015年11月 ☆☆☆

 *緑アスパラに紅玉・玉葱のカレー風味 白子
 *フォアグラと帆立貝のポアレと噴火湾のマグロの前菜
 *はまぐりと小かぶの取り合わせ
 *伊勢海老とマカロニのカネロニ仕立て
 *ペルドロー 山鶉のお料理
 *フルーツにブラマンジェ/ブリュレ
 *林檎パイとバニラアイス
 +VdT Les Rouliers / H.Bonneau


[AQ!]
 バス停「鵜飼屋」で「こちらの店舗にも慣れてきたなあ」降りる18時前。
 さすがに11月だともう真っ暗。
 その暗い夜空にポッカリとラーモニーの灯りが浮んで見える。
 うーむ、そーゆーもんだと思ってるから違和感無いけど、知らなかったら随分とカルトな場所の店だよなあ、コチラ(笑)。
ラーモニー
 いつも通り、「ただいま~」の世界(^^;)。

緑アスパラ
 合わせたのが「林檎に玉葱だから…カレー」だって(笑)、カレー風味。
 2,3mmの細かいデに切る(ブリュノワに切る、とか言うのかな)ので…「固い林檎、探してきて」って(笑)。
「シェフ、老眼鏡をこ~んなにして切ってますよ(笑)」とマダム。

フォアグラ・帆立・黒トリュフ/鮪
 …は「ラーモニー・クラシックス」って感じ。
 鮪 雲丹 キャビア 揚げパン マスタード 茸っぽいソース:この構成は素晴らしい。鮪は表面だけちょっと熱が入った仕立て。薄~い揚げパンが殊勲かなあ。ナイフでさくっと切れるのもありがたい。
 サラダ:隠元 トマト ディル ピセンリみたいなの。
 枝豆とフロマージュのコロッケ♪:「コロッケの世界@ラーモニー」…今回は意表をついた。やっぱ此処のコロッケは表情が笑ってる。シェフによると「ずんだ餅イメージのコロッケ」(笑)
ラーモニー
蛤と小蕪
 蕪と水にちょっとバターだけの純なピュレ。これがワッヒョイな旨さで、食べ進み方に悩む。
 蛤と…美味し。更に生ハム・クレソンと…美味し。…に、最後の蕪だけ一口を残しておく…美味し。

伊勢海老とマカロニ
 古式一式(笑)。魚はキンキ。
 今はもう下手したらジョークのネタ?…に近いものがある「立てたマカロニをグルリと巻いた」仕立てが、これがもう食うとウマイ。これは絶対、マカロニがあった方がウマイ。
 いやあ、そうなんだなあ!
 恐ろしく旨い古の眺め。
ラーモニー
ペルドロー
 ペルドロロティ、足はコンフィ。
 本体・ソースは勿論の輝きだが、ガルニがまた目覚しい。
 ペルドロと言えばキャベツ♪…はトロトロでちょいアンショワ。いただくこっちもトロトロ。
 これも定番の茄子が面白い仕立て。薄切りにナッツ&クスクスを挟んでミルフィーユ仕立て。美味♪

 コースのリズムもよくって、ツヤツヤのいたづら小僧のように元気なシェフを反映する素晴らしさ。
 今日はやはり遅い新幹線で帰京するので18~21時の3時間内でのお願いであった。ほぼほぼ満席で申し訳なかったけど(^^;)。次回は岐阜泊にしたいものだ。

雑談:同世代シェフからの電話が段々“長生き競争”みたいになってきてて(笑)、
「えーそっちはいつまでやるの~?」
 的な探り合いにすぐなっちゃうとかなっちゃわないとか♪
 …なハナシももう自然に出ちゃう年代になってきたけど(^^;)、いやあラーモニー家は最後まで残ってそうです♪
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  ラ・シーム La Cime
  
大阪市中央区瓦町3-2-15 06-6222-2010 www.la-cime.com
12:00~13:30/18:30~21:00 日休
Chef: 高田裕介 (敬称略)

・
2011年 2月 ☆☆☆

 *フロマージュとレーズンのキューブ
 *トピナンブールのフラン、スープ仕立て、トリュフ
 *シマアジの低温コンフィ、フォアグラ・フヌイユ・大根・赤玉葱、柚子ジャム
 *揚げたリドヴォのデコポン風味、プティポワ煮、マーシュ
 *サンピエールとジロールグリエ・モリーユ粉・赤ワインソース、セルリラーヴピュレ
 *青林檎とカルバドスのグラニテ
 *ベカスのロティ、腿パネ、内臓ペーストのトースト、葱焼・トピナンブール
 *フロマージュ
 *ベリー・ショコラ・クレーム
 *柑橘の香るモンブラン
 *ミニャルディーズ
 +00 Hermitage Le Greal / M.Sorrel

[AQ!]
ツィート:
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「はじめまして、ようやく会えましたね」
「はじめまして、ええ、やっと会えました」
…の高田さん、ラ・シーム! す、すげぇ! 大阪のフランス料理では、ランボー・横田以来の衝撃か!
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 …と、ネット社会の現代というのはまことに変なものだけど、行ってきました、ラ・シーム。
 店を作ってるうちから噂に聞いていたこの店、このたび『やっと行けた』のだけど、まだ開店1年にもならないうちに…と思うとボクらとしてはかなり迅速(^^;)。
 本町(または堺筋本町)から5分とか歩くとこ、オフィス街(?)なのかお店は少なく、夜は暗寂しい通り。fujiya1935とか一碗水の界隈と似た雰囲気(?)。
 光が漏れている。そこが「ラ・シーム」。おまえはGrand Vefourか…っつう、結構立派な玄関構え。
 おこんぼんそわー、と入店。おまえはnomaか…っつう梁材が見える。…ま、聞いてたけど(笑)。

 ブラヴォ!素晴らしい!

 行って食べてから改めて書くのは面倒くさくなっちゃうけど(^^;)、まずベーシックな感想を押えておけば、
『技術が高くミス無くひじょーに美味しい』
 です。
 アセゾネは穏やかめ…というか、口の中でアタックしてくるような塩はほとんど無くて、ウマミが重層的に構築されてくる感じ。
 各皿には、ある程度多くの要素が使われているのだが、不要な物が全く見当たらず、参加者はみな良いシゴトをしている。
 例えば、シマアジの低温コンフィ(Cook It Raw!調)にフォアグラを塗りつけ、薄くパリっとしたフヌイユ、薄くシナッとした大根・赤玉葱に、少し甘い柚子ソース(ジャム…と言えば簡単な説明か)、…という複雑な前菜は、「漏らさず全員集めて」一口で食うのがいちばん美味い。(切り分けるのが大変だが(笑))
 よく練られた構造なので歳月をかけたスペシャリテ的な品?…と思ったら、
「お出しするの、今日が初めてなんですよ(笑)」「明日からやってこうと思うんですけど、ダイジョブですかね(笑)」
 ううう、才能のある奴ってぇものは!(笑)
 おまかせコース(プラはちょっとご相談があったのでベカスに決めたけど、あとは出てくるまでわからない闇鍋(笑))をいただいていたら、二つの言葉が浮かんできた。

 一つは「新旧の交差点」。
 こちらの料理は、プレゼン的には基本的には2011年現在の顔…モダンな姿で現れると言っていいのだが、その芯にはハッキリと、フランス料理文化のマグマがのたくっている(笑)。そういう意味での、新と旧の交錯・琢磨が、言葉となったり情景となったりして頭の中に浮かんでくる。
 まあ、現代の料理は須くそういうモノではあるが、そこを随分と意識させる料理であった。古いモノたち、の巨大な姿が見える。
 …なんてことを、もっとアッサリと、シェフとの雑談で喋ったら、なんか喜んだはったです。

 もう一つは「しなやかさ」。
 ここでの料理の、個性というか特徴…として言葉として浮かんできたのが、しなやかさ。
 “しなやかさ”…って結局、例えば格闘技で言うと、また耐震建築で言うと“強さ”じゃあ~りませんか。そんな感じ。竹のような。
 ついでに言うと、高田さん本人もしなやかな人だった(ブログの方が、キッツイわ(笑))。

 そんなわけで、また行きたいですねえ!
 ロゼシャンパンはなんだっけかな、白グラスのオーセイデュレスが料理と素晴らしい相性…なんだったかなあ06のコシュビズアールとかか、あと、モーリー・ソーテルヌ・フィーヌ・コニャックなどいただきました。フゥ、、、(笑)

[へべ]
 シマアジのフォアグラは、超エマンセってくらいの薄切りで、なんともいい役どころでしたね。高田シェフの言うことには、魚の肝のイメージ、だとか。

[AQ!]
 そうそう、正確にはキチッと薄切りになってて、超薄だけど角が立ってるんだよね、あの辺、上手。
 そ、シマアジ…、シマアジであってんのかな、、、そういえば魚の種類の話は高田さんとしなかったな、皿が出た時に、ケヴィンが「サマアジ…」と言ったように聴こえただけ(^^;)、多分そうだと思うけど。

2011年10月 ☆☆☆

 *ラビオリ、ショリソ、プティポワムース、小人参カラスミ薄皮巻、ケイクサレ、グジェール、イカ墨カヌレ
 *甘鯛、フヌイユ、ジャガイモピュレ、エピナール、ブイヤベースソース
 *フォアグラ、バターナッツソース
 *6Kg平目、洋梨とそのソース・ピュレ シュークリーヌ 雲丹
 *フザン サバイヨン・シャンパンたっぷり フザン・コンソメソース アーティショー オリーブ
 *チーズケーキ 葡萄
 *レモンとラムのグラニテ
 +89 Beaune marconnet / A.Morot








2012年 6月 ☆☆☆

 *貝ムース・泡と酢橘・ワインジュレ、グジェール、玉蜀黍の焼・アイス・髯
 *南瓜ムース、ライチ・フランボワのタピオカ、サリエット
 *緑アスパラ・海老、ルコラ・ココのソース、ルコラ花
 *鮪・ズッキーニ、ソースピストゥ、アリコヴェール・香草・薄パイ・ピモンデスプレッド…
 *大鰻、鰻・豚足・セップ・ブレットのソース、セップピュレ、玉葱・セロリ、緑の香草…
 *鴨のファオグラ・オリーブ詰め、パプリカの効いたソース、巻きポテチ・タプナード、仏産アーティショー、空豆・四角豆・オリーブ、茄子ピュレ…
 *プレデセール:スナップエンドウムース、ミント・生姜・花
 *バースデーケーキ(^^;)
 *奄美大島時計草・黒糖・チョコのデセール
 +00 GC / Bellene







[AQ!]
 大阪泊。
 6月の大阪は、既に暑い。蒸す。

 明けて月曜だが、折角だから何か食べて帰りたいね…ということで、高田シェフに連絡したところ、「何か考えるからいらっしゃい」という返事を得ている。
 わっほーい! 「wktk」が「ワクテカ」なら、「wk2sw2」は「ワクワクソワソワ」だろうか?…という心持ち(なんのこっちゃ(^^;))
 本町界隈。
 ラ・シーム、fujiya1935、一碗水…と伺うのは土曜や祝日の夜が多く、頭の中のイメージはすっかり「ゴーストタウン」(^^;)なのだが、普段の顔がそんな訳はなく、平日昼は「オフィス街の賑わい」そのもの。なかなか気のきいてそうなビジネスランチが見え隠れする。

 ラ・シームも6組の盛況だが、こちらは、ゆっくり食事を楽しむ卓ばかり。飲食業界関係も目立つが、実際、「平日昼は、プロの方が多いんですよウチ(^^;)」だそうな(笑)。

 全体に吹くのは、次のテーマであるらしい、プロヴァンスの風。


 最後まで、ドギマギと、コーフンしながら楽しむ昼下がりである。
 ブログの表題「暑うてかなわん大阪の熱うてかなわん仏料理」は、言葉引っ掛けに走り過ぎたが(^^;)、「“熱い”はコチラの胸の内」と解釈すれば、言えてなくもない(笑)。

 文献好き・古典好きが足元の大地を固め、料理が好きで考えることの総量が支柱となった上で、感覚というか感性というか…の瞬発力が凄い。閃きのダイナミズム。いただいていて、果てしなくバイタル。
 …。
 高田さんの料理は、ボクらにとってはヒジョーに「本筋」の仏料理であるので、何か言おうと思うと、妙にベタになる。「もおサイコーですわ」だけにしといた方がいいくらい(笑)。




2012年11月 ☆☆☆

 *グジェール、玉葱ロール・シブレット・キャビア・茄子、ハムタルト泡、ブレットラビオリ・サフラン
 *鰊、セルフィーユ根、烏賊墨玉子スプーマ
 *とろとろフォアグラ、オレンジ・デーツ、アマランサス、蕪、シュークルート・クミン
 *ジロールとそれで炊いたニョッキ、アーティショーとピュレ、セロリ葉、茶色ソースと牡蠣のソース
 *金時鯛、サリエット、丹波黒枝豆、生姜のソース
 *グルーズ2週間熟成、胸と腿と内臓ミンチの抱き込み サルシフィと黒大根
 *カシスとモンブラン
 *大人プリン:葉巻とウイスキー
 *ティラミス・マカロン、アーモンドチョコ、チョコケーキ、フランボワタルト
 +96 Volnay / P.Bouree

[AQ!]
 11月、大阪出張。
 ま、シゴトにも備えて自主的に前後泊を延長する。
 と、お腹が空きますな(笑)。
 …本町の駅から歩く。

 フランス料理に、酔う。
 今は、フランス料理店に行って楽しむのであっても、
“別にフランス料理がどうこう…というのじゃなくて、いいや”
 というケースも多々あるのでムジュカシイ時代であるが、こちらでは、「フランス料理に、酔いしれる」。

 …と申しおれば、
「アナタのフレンチ」…とは何ぞ?
 とコダマに問われそう。
 なーに、自分の快感について振り返ってみるなら、楽しいものだ。

 俺らにとって
「フランス料理キターーー!」
 という、その(「ならでは」の)核心は何かと思うに、それは、
『フィネス』 と 『エロさ』
 …ということではなかろうか。
 洗練・エレガンス・余韻・嫋々・滑らかな肌合い…、と、官能・艶・肉感・芳醇・豊満…。

 その妖しい囁きが揃って鼻腔から脳髄に届くと、アタマの中の「気狂いの突起」のようなものがフルフルと震えて、悦楽の園に誘われる。

 …とまあ、そんなある種の“感触”のようなもの、に、フランス料理をフランス料理たらしめている真髄がある。
 フランス料理だけが持ちうる魅力がある。
 …という風に感じるのが、俺らの“フランス料理観(もどき)”(笑)、となろうか。

 食べる側にとって、料理が新しいとか古いとか、低温だとか高温だとか、ソースがあるとか無いとか(笑)、ハイテクか伝統か、革新の旗手か保守反動か、とか、…重要なことである。
 重要なことではあるが、核心ではない。核心でない…という意味では、どうでもよい(笑)。

 今、フランス料理のコアの部分でクラクラと痺れ呆けたいなら、ラ・シームに来る…のが我々の最適解の一つとなっている(笑)。

 ま、欠点の無い満点料理では無いし、テーブルクロスも無いけど(というか、御存知、コペンハーゲンはクリスチャンハフンの眺めだし(笑))、やっぱ、どうでもよい(笑)。

 高田シェフの料理は、卓上に現れるまでに、多分に即興的な部分を含んで組み立てられるらしい。
 ちぇすとーっ!
 そういう、時間軸に対する瞬発力・ダッシュ力、勢いと気合…は、何かしらの秘訣なんだろうな…と思う(笑)。才能の嵐が吹き荒ぶ(笑)。


2014年 5月 ☆☆☆

 *竹炭、オレンジマカロン、人参、ハムタルト、抹茶グジェール
 *白アスパラ シート アニス花 根セロリ
 *魚1 胡瓜のクルクルとピュレ ナスタチウム葉・クレソン・玉葱
 *フォアグラ カカオの樹 リンゴ玉
 *甲殻類と肉
 *焼トレビス 豚足
 *魚2 泡 オリーブ
 *鳩 豆 アスパラ 大蒜
 *オレンジ
 +95 Savigny-les-Beaune Lavieres / R.Ampeau
 +L'Amour des Trois Oranges


[AQ!]
 ウチら大阪来ましたらば、高田さんの「ラ・シーム 」。

 うしゃしゃしゃ! ヽ(^。^)ノ

 ボクら、食べるの大好きなわけだが、その言語化も道楽なので、色々書き残したりするのであるが、「ラ・シーム 」の項目って、何かまずまず書けてるようでいて、もう一つ物足りなかったりする。

 こちらの料理は、掴み所が多い、取っ掛かりの豊かな、モノなので、そういう足掛かりから記録を残したりできるのだが、
 どうしても、もっと核心である、高田さんのホトバシるような才能を、滝壺の行者のように、台風に傘を飛ばされる幼児のように、全身にゴオゴオと打ちつけるものを全身で感じとめる快感、体験の貴重さ、を、メモれてないような気持ちが残ってしまうのである。

 人生のサンデッキに立って、高田浴を楽しもう。
 うわあ、凄いモノが降ってきた。
 ああ、生きてて良かった!(笑)

 鳩の謎の感覚!?…の種明かしは、「まず高温で揚げるんですよ」(!!) 今日の「一品」だと、コレか?
 昨晩、K先生。次の日、Nシェフ。相変わらずギョーカイ人客多し(笑)


[へべ]
 アミューズのオレンジ、驚きの軽さと鮮烈な香り!
「ニンジンon人参」も、人気あります。
 白アスパラ、根セロリにシートのあたりの見え加減がまるでエスパルデニャス。
 魚1。鯖だった…ような気がするが(^^;) クレソンよかった。産地言ってた気がする。どこだか忘れた(^^;)
 甲殻類と肉、これ旨かった。あか牛だった気がする。ビーツ。下の汁的なところがよかったんだけど、んー…。
 アヴァンデセールの上にあれこれ載った軽い仕立てのもおいしかった。

[番外編:高田シェフの会@浅草オマージュ]

2014年11月 ☆☆☆

 La Cime 高田シェフの会
 *Amuse
  Macaron/Boudin-dog/Patate douce/Jambon blanc/Pissaladiere
 *Anguille fume/shungiku/pomme vert/souffle au riz genmai
 *Ormeau/radis rouge/radis blanc seche/capucine
 *Homard bleu/potiron/chou de bruxelles/melisse/sauce bearnaise
 *Turbot/miel/celeri rave/comte/kerajimikan/girolles/panais
 *Lapereau/st.jacque/gunkyo biloba/shiitake
 *Pigeon/blettes,salada d'epinard/cerfuil/parlourde/royal de os a moelle
 *Mont blanc au cassis/betterave
 *tomate/amande
 *Mignardise

[AQ!]
 「ラ・シーム」の高田シェフを招いて、昨年は"コラボ"企画だったが、「今年はもう好きにやってもらおうと思いまして…」(荒井シェフ)ということで、「ラ・シーム@浅草」みたいな会。
 素晴らしい!
 Patate douce 安納芋
 melisse レモンバーム
 panais パースニップ

Aida x La Cime [ Aida x La Cime ]

2015年 7月 ☆☆☆

 *Coquillage / Boudin dog / Aubergine
 *Haricot vert / Echalote / Popcorns
 *Calamar / Lait de chevre / Wasabi
 *Artichaut / Cartilage de porc / Chataigne / corete potagere
 *Ormeau / Momordique / Cacahuete / Yuba
 *Garlequin
 *Managatsuo / Rhubarbe / Gingembre / Ris de veau
 *Chevre / Nepitella / Ail / Champignon
 *Inobuta / Mandarine verte / Feuille de Cannelle / papaye verte
 *Fruit de passion / Miki
 *Mango / Foie gras / Cacao / Poivre long
 *Peche / Prune / Amaretto
 *Mignardise

Aida x La Cime

 +梅ジュース
 +黒糖焼酎と和歌山ミントのモヒート
 +14 Vignes Sans Chimie Cinq Cepages / Domaine Soga Obuse Winery
 +Rietsch Kappel Grand Cru Zotzenberg
 +Marina Cvetic Riserva Trebbiano
 +13 Sancerre / Pascal Jolivet
 +08 Chassagne-Montrachet Morgeot / Christophe Buisson
 +13 Morgon / M et C Lapierre
 +枇杷茶


[AQ!]
 大阪「ラ・シーム」と和歌山「アイーダ」のコラボ・ディナーである(!)。
 …いやあ、我が家にとってはレジェンド級のコラボ、「そのために関西旅行に出かけたんですね」と言われて悔い無し(^^;)…って感じなのだが、実際の順序を記録しておくなら、そうではない。
 海の日連休に関西行きを決めて「まずはラ・シームの予約ぢゃ~」と問い合わせたところ、森田さんから「そこですか、実は今ちょっとコラボの企画をしてるんですが…」という(驚きの)返答があった、という順になる。
 とーぜんまだ公開前で、だからワシら、本コラボに参加を決めたのはかなり早い組だぞコラ♪…となるのだが、何の自慢にもならん(笑)。
Aida x La Cime
 懐石調に杯の梅ジュースをいただいた後、黒糖焼酎+岩出ミントのモヒートで[奄美+和歌山]もスタート。

 ***

 それにしても深く印象に残る、まあそうですカンドー的な(^^;)、コラボであった。
 コラボと言えば、それこそ初対面みたいな道場破りみたいなイベントもある一方、今回は非常に日頃から親しい2人の組合せである。
 一体どうするのか、という興味も湧くところだが、全ての皿が「共作」ということだ。
 Aの皿/Bの皿/Aの皿…みたいな進行のコラボもよくあるが、今宵はみな「2人の合作」作品となる。
Aida x La Cime
 ***

 料理の可能性は無限だなあ、という思いが改めて湧いてくる一夜であった。
 まあ我々、「料理の可能性」方向の料理はそこそこいただいている方だとは思うのだが、(久しぶりに)しみじみとその広がりを感じた。

 いただいてる側の妄想を申し述べれば、
 それは次々と宇宙から降り注ぐ感じ。そして、宇宙から降ってきたのに、なにか、懐かしい感じ。

 ワタシの妄想中のテーマで言えば、それは「宇宙」と「故郷」の情景が見えてくる料理。
 「生命」のダイナミズムを描くのに、想像力の広がりの「宇宙」と根を張る「故郷」(≒大地)、その対比が出てくるのって、手塚治虫っぽいじゃん。だからいただいてて、「火の鳥」のシーンが感じられた。鳳凰編の我王の心境(笑)。
Aida x La Cime
 ***

 …とか、って、妄想連想がやたらと宇宙に広がって行くのは訳もあって、大体、小林マダムはじめスタッフの連中が “あの2人(シェフ)の宇宙人が…” って説明をね、なさるわけですよ(笑)。
 マダム小林によると、凡そ、

「あの2人の宇宙人、打ち合わせだとか言うんですけど、すぐ横で見てても何言ってるかちっともわからないんです♪
 なんか、斜め45度上かなんか睨んでて、電波でも飛んでくるんでしょうけど、時折何か言う…というかポワンと泡のような音声を発すると、もう片っぽがまたポワン…みたいな。テレパシーで会話してるんでしょうけど、それで何で料理が決まるのか、ちっともわからん…」
Aida x La Cime
 (笑)…ということのようで、まあそれはたしかにスゴく分かり易い気もする。
 そして、いただきながら、こっちのアタマの上の空間も開けていってはるか彼方で銀河系が回っているような気になる。
 だから、客が宇宙と大地が語らってるような気分になるのは、小林有巳ちゃんの説明のせいでもあるのだ、きっと(笑)。

 ***

Echalote
 Oeuf a la coque、黒糖焼酎、玄米(食感面白し)、エシャロット。
Aida x La Cime
Boudin dog / Aubergine
 竹炭のブーダンドッグと一口茄子マリネ。樅(だっけ)皮と楓葉を眺めながら。

Coquillage
 チャンバラ貝にアオサのパピエ・ソース。
 まず初めていただく「チャンバラ貝」が不思議な巻貝で、バイ貝なんかよくクルリと取り出し損ねるのだけど、そんな感じで「アレ、これ駄目ちゃう?」と思うのだけど、よくよく見ると魔女の爪先みたいんが出てて、それを引っ張ると見事に美味なる全身が登場する。
 そこにアオサの2段活用が、気の利いたお相手。

Popcorns
 ポップコーン・海老、海老のパエリヤのel bulli風…みたいな(笑)。非常に後ろ暗い、暗黒街の海老みたいな美味。
Aida x La Cime
Haricot vert
 アリコヴェールはレモンバーベナ風味で。
 まず、指でレモンバーベナ葉を揉んで匂いたたせる。で、バーベナ風味パフ上の隠元をバーベナ粉と塩梅しながらいただく。
 極めて洒落た組合せ、こういうのは「さすが」!

 ここまでが、アミューズの扱い。

Calamar / Lait de chevre / Wasabi
 カラマルに、根セロリ・胡麻・瞬間凍結山葵葉・山羊乳。
 きゃ~、美味しい。山葵葉が巨大ナスタチウム葉みたい♪…じゃ感想だかなんだか、なのだが、とても効果的。
Aida x La Cime
Artichaut / Cartilage de porc / Chataigne / corete potagere
 アーティショー。Cartilage de porcは豚軟骨で、奄美風炊き…ってのか丁寧に煮られて滋味。Chataigneは練り込みのクレープとして。corete potagereはモロヘイヤ(へぇ、そうなのか)で、刻んだソースと葉をそのまま貼り付けるのと。
 全体に穏やかな滋味…と言っていいような表現ながら、滾々と湧きいずる生命感。2人揃ってこの日のベスト…っちゅうかモストフェイバリット♪な一品。震える香り。
 ここの段のワインがKappelだっけか、相性も特筆モノ。

Ormeau / Momordique / Cacahuete / Yuba
 オーモー。仏語:さっきのcorete potagereもキツいけどMomordiqueと聞いてわかる人はかなりなんじゃね?(^^;)…ゴウヤ。カカウエテ、湯葉。
 やや細切りの鮑をゴウヤ・落花生と湯葉で巻いたベトナム春巻調、上から香菜をパラリと。
 面白いもので、落花生+香菜が香ると、東南アジア気分が出る。そのせいか気楽めにウマイウマイと進む一品。
Aida x La Cime
Garlequin
 ガルルカン、だとヽ( ´▽`)丿。
 はい、そー、ガル~+~ルカン、ってことみたいですよ(笑)。写真を見ればおわかりの通り。
 これはアイーダでやってる料理で小林シェフの命名…って理解でいいのかな?

 ずらりと並んだ皿を各パーツを用意した料理人が回って盛り付けていくパレード…が、眼前(ローゼズ)に展開する。それが見られる、ってちょと嬉しい。
 ものごっつ、美味い! ガル~や~ルカンよりウマイやないかぁ…って禁断の台詞が浮んでくるくらい(^^;)。
Aida x La Cime
 まぁでもこのガルグイユ・フォロワーの野菜料理ってホントはこういう風に美味いものなんである。
 ちょっと流行や見た目で真似してるだけの「*種類の野菜」云々の人々は、そこんとこ押さえといてほすぃわ。…などと余計なことも浮ぶ。
 それと、更に余計だが、野菜、この皿みたいにちょっと「ゴチャっ」としてる方がやっぱ美味い。好き。全部セパレートして分けて置いてく型は、まあその面白さもあるけど、味に喜びがないのが多いね。

 このガルルカン、アイーダで出る時は、全体が今日ほどは多皿でないので「もっと大きいカットもまじえてゴロゴロした」仕立てだ、と小林シェフが言ってたっけかな。

Aida x La Cime
Managatsuo / Rhubarbe / Gingembre / Ris de veau
 真名鰹の美味しさの表現。お茶で炊いたルバーブ。新生姜(柔らかくハイな香り)。カリカリのリドヴォー。新芽。
 やはり、ルバーブ茶炊きの働きに拍手。
Aida x La Cime
Aida x La Cime
Chevre / Nepitella / Ail / Champignon
 島の暮らしは山羊とともに。ネピテッラ…何でしょ→ミントの一種。シャンピニオン・クーリを美味しいソースに。
 献立に書き出してもらえてない笹がき牛蒡の素揚げが、素晴らしく一座を支える。味・香り・食感。

Inobuta / Mandarine verte / Feuille de Cannelle / papaye verte
 猪豚はすさみ産だっけ。青蜜柑は、柚子胡椒メソッドで青蜜柑胡椒になっとりやす。葉シナモン。青パパイヤは、鬼おろし大根みたいに粗いおろしのようなカットの食感で。一口餃子付。
 実に堂々とした主菜。合わせるのは、ああ開けちゃったよ(笑)…的な、96のボーカステル。素敵! 20年くらいになると旨いよねえ、ボーカステル。
Aida x La Cime
Fruit de passion / Miki
 ごめーん、「ミキ」知らんかったわ。奄美ではメジャー、沖縄にもあるそう、で、米・サツマイモの乳酸発酵飲料ですて。ゆる~いヨーグルト的な、甘酒的な。
 イントロデュース「ミキ」なデセール、美味いです。
 乗ってるカリカリ、何だっけな、へべが「高田シェフのカリカリはいつも湿気ない」と力説。たしかにこういう役回りのモノも上手。

Mango / Foie gras / Cacao / Poivre long
 筒型マンゴデセール。フォアグラとカカオバター。Poivre longは「noma東京」でゆーめーになった(?)ピパーツ。
Aida x La Cime
Peche / Prune / Amaretto
 ぺシェに南高梅梅干(!)のソルベが好コントラスト。
Aida x La Cime
Mignardise
 鬼灯、ブルーベリー、サータアンダギー、マカロン。奄美+和歌山。
 ミニャルディーズはミニャルディーズだが、色彩いいね、これ。お飲み物は枇杷茶で。

 ***

 最初の皿から最後の皿…という「中身」だけでも3時間半くらいかかったんちゃうかな。
 おつかれさま、ありがとうございます。
 いかにも「らしい」のは、フェアイベントでありながら、開会・閉会の辞やら挨拶やら…の類は一切無し。2人のパブリック・スピーチは無し。
 皿が出て始まり、消えて終わる(笑)。
 勿論、ちょこちょこ両シェフとも各卓に出没するから話は出来るし、森田メートル・小林マダムと流麗・流暢な地球人サービスを擁しておるのだから何ら問題はないのだが、いかにも、「らしい」(笑)。

La Cime 2016年 2月 ☆☆☆

 *Boudin dog
 *Seaweed, espuma of parsnip and yogurt, organic lemon and octopus roe
  海藻 パースニップとヨーグルトのエスプーマとタコの卵 有機レモン
 *Jerussalem artichokes and artichokes
  あつあつ菊芋とアーティチョークの明石焼風
 *Crab, Marinated "Shougoin turnip" tapioca in hibiscuss juice with essence of ginger, lemon caviar
  カニ 聖護院カブのマリネ ハイビスカス風味のタピオカと生姜風味
 *"Sansai" wild plants from mountain, pistachio and herring
  春先取りの山菜 ニシンとピスタチオ
 *Tartar of squid, bamboo shoot and cactus with "Sansho" flavor
  アオリイカのタルタル タケノコとサボテン 山椒の香り
 *Scallop, onions cooked in various ways
  ホタテのプランチャと玉ねぎのヴァリエーション
 *Cauliflower Soupe with foie gras and black truffles
  カリフラワーのスープ フォアグラと黒トリュフ
 *Longtooth grouper "Kue", chicory cooked in beer and brown sugar from "AMAMI", Mushroom and brown fish sauce
  クエ 加計呂麻島の黒糖でキャラメリゼしたアンディーブ
 *Poached wagyu beef with its own juice, variations of burdock and "Gyoja" garlic
  黒毛和牛のポシェ 若ごぼうと葉ごぼうと行者ニンニク
 *Brie de meaux and mascarpone with avocado jam
  プリ・ド・モーとマスカルポーネのクリーム アボカドのジャム
 *Strawberry wraped in rice flour dough with "Koji" cream and wormwood
  求肥で包んだイチゴ ヨモギと塩麹のクリーム
 *Sponge of "Dekopon" and jelly of "Buntan" with cacao ice cream
  デコポンと文旦のスポンジとジュレ カカオのアイス
 *Confection
  お茶菓子

La Cime

 +Champagne / Roederer
 +05 Solus Corbieres / Chateau de Caraguilhes
 +96 Ch.Destieux
 +10 Montagny 1er / J.M.Boillot
 +Bel Canto Muscat Bailey A / くらむぼん
 +10 Beaune Les Cents Vignes / Domaine des Croix
 +13 Meursault / Vincent Bouzereau
 +08 CNDP La Reine des Bois / Domainde de la Mordoree
 +Eau de Vie de Marc gewurztraminer / Julien Meyer
 +くびき茶、サネン茶


[AQ!]
 いっつもの薄暗い本町界隈に~、いっつもと違~う奴がいるぅ♪
 …えーと、ミシュラン2つ星も頂戴して好調の「ラ・シーム」が全面改装した。
 そのオープン2日目である♪
(2つ星昇格は慶事であった。なんかさー、日本のミシュランの星って、落下傘ぽいというか・どっかしらには星出さなきゃいけないから、はいポイっ…って印象が強いのだけど、こちらのは、一つずつ積み上げた結果というか・その実力は認めざるを得ないに及び、というか、そんな感じがする)
La Cime
 オープン早々、“いやあミーハーにももう押しかけましたかぁ、狙いましたな”…と思われるに違いない訳なのだけど、グーゼンはグーゼンなのである。
 2月オープンとは聞いていたが建国記念日連休では間に合わないだろ、と踏んでいた。…ところに、2/12オープンですよ、と言う。
 オープン直後では御常連で一杯だわな、と踏んでいた。…ところ、伺ってみると、2日目に2人なら席あり升よ、と言う。
 らっちょい!

 さて、こんばんや。
 ほんとに「全面改装」である。別の店、である。“ああそういえば奥が厨房で奥右がトイレだね”ってレイアウトくらいしか記憶が一致しない(笑)。
 印象は、シック。
 食べ進むに従って、親密さと高品格と…の両立を感じる。
 20席くらいだっけ…の適度な広さもあいまったコムアラメゾン感があり、かつピシっとした品性を感じさせる。
 壁に、漆喰と奄美加計呂麻の砂。シェフの鏝捌きも。
 厨房前に盛付け場、目隠し木壁があってそこからシェフが顔半分出して客席をチラ見する。…この辺りが高田さん好み(笑)。
 本日客席は、案外に飄々として冷静、もうずっとこの空間で営業してるように見える(笑)。
La Cime
[へべ]
 偶然に恵まれて、改装ほやほやタイミングでの訪店となる。
 こ、これは…全面改装とは聞いていたけれど、予想のさらに上空へと羽ばたく大幅リニューアル。明るく開けた感じと、心地よい上質感、落ち着いた親密さのバランスが絶妙な気がする。さすがです!

海藻
 緑あざやかな海藻シートに、きらきらプチプチと愛らしいイイダコの卵!春の磯に、有機レモンのそよ風が吹く。楽しい。

[AQ!]
 海藻シート(案外しっかりしてて崩れにくい。香りたっぷり、グラデーションが綺麗)をタコ卵ヨーグルトをつけていただく。
 「え、この海藤花、小さい」と思ったら、イイダコの卵だそう。有機レモンも効いてる。
 えと、この盛付けの珊瑚石だっけ、シェフが島で拾ってきたの。
La Cime
菊芋とアーティチョーク
 明石焼である(笑)。英語だと、エルサレムアーティチョーク&アーティチョーク、である(笑)。
 明石焼なんで、汁をかける。冬のホッコリ、この組合せは旨いわな♪

カニ
 蟹ほぐしを聖護院蕪漬で巻き込んで生姜風味…と懐石調でもある。
 蕪は凍結プードルとしてかけられてもいるが、この粉だけでもよく香る。多要素型の料理って、写真じゃわからんが食うと出来不出来が極端に出るから恐い(ので、良い子の皆さんは、高田さんのよーな天才の真似をする時は気をつけましょう(笑))。

山菜
 山菜だ、「春先取り」と品書も雄叫ぶ。
 蕗の薹、たらの芽、芹、…。いやあ高田さんの山菜、をいただけるとは♪ 根っこは芹、その下にアラン・ピスタチオ(!)、いちばん下に春菊ピュレ。
La Cime  ひーん、うめ~(^^;)。
 埋もれてる鰊を掘り出して一緒に行くと、風景が変わる。敢えていえば欧州っぽい、ってくらいに。
 また土台の春菊、耳で聞くと春菊と山菜が近縁な苦味で喧嘩しないかと思うのだが、上手い味のイントレ組みとなっている。
 ここまではロデレールのシャンパン、そしてペアリング開始。お題としては難しい(笑)山菜に、サンテミリオンのメルロ主体とコルビエールのグルナッシュブラン主体が並ぶ。
 俺らはどうせとっかえひっかえ呑むから、と、1グラスずつ注いでくれる。
 いやあサスガ。本日、全編にペアリングも冴え渡ってた。コルビエールは魔性っぽく合う。

[へべ]
 山菜が、うれしい!
 香りが、緑が、苦味が、歓声を上げる。響きあう。
 芹の根っこの香ばしさが、いいアクセント。そして伏兵の(緑の迷彩をまとって下に潜んでいる)ニシンとの意外な出会い。うわー、おいしい! めちゃめちゃ好き!!
 と、大興奮。
La Cime
アオリイカ
 このアオリイカが、また絶品で!
 筍と烏賊の響きあいに目をみはる。役者が多い舞台でも、全員がきっちり仕事してるのが、すばらしい…。

[AQ!]
 「またしても烏賊である(笑)」…はイミフな家庭内会話である(^^;)が、これも現代ガストロの「烏賊の自由」を謳歌する一品にして激ウマ。
  (→最近のモダンガストロのイイとこ、優れた烏賊料理で勝負に来ることが多いね、とよく話題に出る)
 アオリ・筍・山椒・卵黄…と並べると、アレ?…ちょっと和食料理人に悔しがってもらいたい組み合わせでもある(笑)。とくに、烏賊と筍の甘みの共鳴は面白い。仕上がり味はごく洋風だおー。
 サボテンの食感が良い機能。さすが、入れたモノは働かせる(笑)。山椒の挽き方の講釈もあったような気がするが、忘れた(^^;)。
La Cime
ホタテ
 食材と季節の相関で、同じ時期の食べ歩きは品書に重なりが出来るのが自然。
 昨日の「エニェ」に続き、『ホタテx玉葱』。今日の玉葱はデクリネゾンだ。紫玉葱の櫛形がユニーク。
 ペアリングが、くらむぼんのマスカットベリーA。よろし♪ こういう可憐で個性的で、ワインだけじゃぜって~呑まない(^^;)ようなワインを挟み込んでくるとこがペアリングの、ひいては現代ガストロの楽しみじゃよ。ね♪

カリフラワー
 トリュフの陰にかくれんぼ。スープ御一行さま。
 開くと可憐なピンク…は花穂紫蘇だっけ?
 引き締められた贅沢が麗しい。
 ここでボーヌってのも上手いペアリング。今日のペアは、赤の持ってきかたが素晴らしい。
 ダヴィドクロワはカミーユジローを再建した醸造家らしい、ワイン自体もとっても良い。
La Cime
La Cime
La Cime
クエ
 クエを茶ソースで強靭にいただく。
 黒糖・ビール煮アンディーブの一群を隠すように立つマッシュルームが、マリーナベイサンズみたいな(笑)不思議な見え方。あのビルは倒れるんじゃないかとネットで話題(^^;)だが、こちらは喜んで崩していただく。
 プラプリンシパルのポアソン・ヴィアンドでぐっとギアを上げて行く快感。
 ムルソーは「如何にもムルソー」感のあるブズローを合わせて。正解。
「最近は“イイんだけどこれってムルソー?”…って感じのムルソーが増えましたねぇ」

黒毛和牛
 熊本あか牛のポシェ。…は、なんだっけな自分のブイヨンでポシェする…的なコンサントレな説明があったんだけど忘れちった。「新食感です」…うん♪
 牛蒡に葉牛蒡、ソサエティガーリックじゃなくて行者ガーリック(笑)と、お伴軍団が素敵。
 改めて強調することでもないが、悦びの頂点をしっかりとソースで作り上げるのが高田流。
 (素晴らしいMordoreeのCNDP。前回呑んだの何だっけ…が引っ掛かって見たら、K田さんにいただいて比良山荘に持ち込んだのだった(^^;)。ところでモルドレの当主デロルム氏は昨2015年、心臓発作で急逝されたそう。享年52歳とか。合掌)
La Cime
フロマージュ
 プリ・ド・モーとマスカルポーネのクリーム。アボカドジャム…と洒落てやがる♪
 フロマージュは、ワゴンで目移りもいいし・今日はもうオナカ一杯でパス…だっていいんだけど、こーゆー風に料理してもらうのは好き。
 蔓が可愛い。

イチゴ
 緑苺、求肥で包んで蓬と塩麹のクリーム…ああ素敵だわ。
 色彩も美しい。
 この辺はゲヴルツのマールが皿ごとに表情を変えつつ、お付き合い。

デコポンと文旦
 スポンジとジュレ カカオのアイス。
 ざっくり言うと柑橘味チョコレート…とかのスタイルの味だけど、何がどうしてか、えらくウマイ!
 にやにやペロペロ、この期に及んでウットリ。

 それから今回から?だっけ、「奄美のハーブティー」の準備が。くびき茶(ツルグミの木のお茶)とサネン茶(月桃のお茶)をいただく。へえ♪どっちも好みだ~。
 ばんしろう茶というのもあった、グアバ葉茶のようだから、これも好きな筈。いいなあ奄美♪
La Cime
 ***

”今宵、この地球上でいちばん旨い食卓かと思ふ”
 酔っ払いのたわ言壮語は狸の玉並みに巨大化して行く(^^;)が、まあ、今宵この地球上で最もピーハツな食卓のオッサン…にはなりました♪

[へべ]
 世界のおいしいもの好きは、ここに来ないと! と、心底思いますわー。

[AQ!]
 いやあ凄いねえ…♪、と嘆息していると森田さん、
「ボクらも昨日、試食だったんですが、シェフ、休業期間中たまってた(笑)んですかねぇ? 『抜きが無いな〜、今回は抜けるとこが無くてピークが続くなあ(笑)』って思いました」
 (笑)
 その通りでもあり、また高田さんのコースは力作を連ねてきてもうるさくないんだよねー。その辺は感覚の相性もあるだろうけど、ピークが続いてもリズムが感じられる。
La Cime  ひと皿ずつについても、蟹・蕪の話の続きになるけど、高田シェフは多要素型の料理が多いのだけど、見事に味覚・嗅覚の鮮やかな色彩を表現してくる。
 逆の例を考えれば、絵画で言えば多くの色を無計画に塗り込めば全体は灰色化するものだし、音楽で言えば無軌道にダビングを重ねれば全体はピンクノイズ化していくもの。そのように、多様な要素を用いれば、味が塗り潰れたり活性が死んでいったりする危険は常にある。
 そこを乗り越えていくためには、鮮やかな筆致、豊かな思考・感性…が要るものなのだろう。
 …とかって言わずもがもがなもいいとこだが(^^;)、上手く行ってないモダンにもよく出会う昨今、つい呟いてしまう(^^;)。

 森田さんは眼鏡変えたのかなあ? ますます、優しくアヤシイ落ち着いたメートルの雰囲気ばっちりである♪
 新装については、
「みんなが豪華な時にカジュアルにしてたのに、みんながそっちにきたらシックにするんですね~」
 などとも(笑)。
 森田さんのメートル話法は、ボケるでもツッコむでもなく揉みほぐすような術だ♪
La Cime
 高田シェフがやってきて、そんなことより個室も見ろ…とおっしゃる。
 不思議な位置にある個室は、現状「ボクの部屋!」だと言っていばる(笑)。随所に、欧米らしさ・フランスん感じを出した内装にした…のは今回の一つのこだわりであるようだ。
 あと、トイレに行くとこの「▲」マークに気付かないと怒られる(笑)。

 食材は、奄美産…そして鹿児島産をフィーチャーしていく。今の季節はほんと、食材の種類が多くておもろい。夏場なんかはさすがに「一人何役」みたいなんも必要になるかなあ。
 …と。

 久しぶりにラ・シームのサイトを拝見したら、「稽古照今の精神」…と言っていた。
 さすが天才、いい言葉をみつけてきましたなあ♪

DenCime [ 傳 x La Cime ]

2016年 8月 ☆☆☆

 *Jelly of chicken from "KAGOSHIMA" with soup stock
  黒薩摩鶏のアズピックと引き立て一番出汁
 *Sweet fish and smartweed with cocktail of water melon
  鮎とタデ スイカのカクテル
 *Fried chicken flavored shell ginger and japanese pepper
  傳タッキー 月桃と山椒の香り
 *Tilefish and "NOZAKI" beef, with dried mullet roe and island chili pepper
  熟成金目鯛と野崎牛 唐墨と島唐辛子のアクセント
 *Salad of summer vegetables
  夏野菜のサラダ
 *"SOTETSU" noodles with crab and NARIMISO
  ソテツの麺 朝日蟹とナリ味噌
 *Peach chips and begonia with rhubarb
  桃のチップと甘酢漬け ベゴニアとリュバーブ
 *Rosy sea-bass and shellfish with seaweed
  アカムツとトネリ貝 アオサノリの香り
 *"KAWACHI" duck and eggplant, clocked rice with mushroom
  河内鴨と焼き茄子 きのこご飯
 *Arrowroot stash noodles with malt syrup of ginger "Hiyashiame"
  月桃の香りの葛きりとシナモン風味の冷やし飴
 *Fruits jelly of mango with caramel
  マンゴーのパートドフリュイとグ○コのキャラメル

DenCime

 +平和クラフト PALE ALE 黄ラベル
 +99 Meursault "Les Charmes" / Juliete Chenu
 +14 Puoilly Fume / Jonathan Didier Pabiot
 +パッションフルーツ・カクテル
 +尾瀬の雪どけ

DenCime
[AQ!]
 大阪ラ・シームからお呼びでがんす。
 なーに?
 それがなんと、神保町「傳」とコラボだっちゅうじゃないですか。
 それはゴイスじゃないですか。
 お盆は東京でウダウダしてようかと思ってたワシらだが、急ぎ、新幹線と宿を押さえる。
 「傳」は大阪でのコラボは初、だそう。
 「ラ・シーム」も今年は各地で催し事リッチだ。
DenCime
 コラボは18時開場18時半開演だという。
 お盆の大阪に着く、、、覚悟はしてたが、、、あ、、、暑い!
 今年は東京の暑さがちょっとだけ腰砕けなので、尚更暑く感じる。ムワっ、、、
 最近気に入ってる、動物園前の泊まり。
DenCime
 本町のラ・シーム近辺の週末はひっそりと「ゴーストタウンの如き」静けさだが、月曜に訪れると、フツーのオフィス街だ(^^;)。
 いやいやこれはこれはどうもどうも。
 と席に進み、ひと落ち着き。
 …と、「あ、どもー、AQさん」と隣々席から声がかかる、見れば東京のグレートシェフス♪
 いやいやこれはこれはどうもどうも。
 奇遇に楽しくなる。
 しかし落ち着いて見回してみると、タハハ、これはどうにも「関係者…とかそういう類の」面子の多い客席である。一般人…は俺らくれーじゃねーの?(笑)

黒薩摩鶏のアズピックと引き立て一番出汁
 開幕を、水を飲みながら待つ。…シャンパンも注がないのはなんか狙ってますかね(笑)。
 開幕の挨拶をメートル森田氏が手短に述べると、透明ジュレボールが手元に届く。
「まだですよ〜」
 続き、ワイングラスが置かれ、そこに…ああいい香りだ、引き立て鰹出汁が注がれる。
 なるほど。
 和仏両サイドのコアのDASHIからピュアにスタートしましょう、と。
DenCime
鮎とタデ スイカのカクテル
 傳・長谷川シェフが西瓜を持って回っている。
 パコっと蓋が開く、中がくり抜かれている。
 西瓜のカクテル・ドリンクのようだ。これを次の料理に合わせる。
 「鮎と蓼」テーマにビシバシの捻り。2日干し鮎に鮎肝の2年(!)卵黄漬、これを蓼の蒸しパンでサンドイッチにしていただく(笑)。蓼蒸しパンに包容力があり、付け合せのマイクロ胡瓜漬も特筆モノ。
 展開するワールド。 展開するワールド。まずは「面白みのリージョンのものではある」とか、「西瓜カクテルの黒糖焼酎は良いが和風感あるビネガーはツンと来過ぎかも」とか、「最も興味深い鮎肝にとってはもっと引き立て方もあるだろう」…けど、楽しい挨拶。
DenCime
傳タッキー 月桃と山椒の香り
 アッハッハ♪
 手羽の詰物は、餅米蒸しに豚軟骨で、月桃・山椒の香りがよろし。
 合わせるのはペールエール。
 パッケージ内にはたまに「ひよこちゃん」が入ってる。へべは当たり♪

熟成金目鯛と野崎牛 唐墨と島唐辛子のアクセント
 牛x魚タルタル…スタイル。
 長谷川シェフ8日間熟成金目x高田シェフ2週間熟成野崎牛。
 このタイプのコンビネーションは珍しい訳ではないが、両主素材の状態と、混ぜ込まれた島唐辛子(ピーマン的役割も併せ持つ)やふりかけた唐墨が絶妙で、すんなりととても旨い。
「えーとこのくらいの配分でひと口分をお願いします」
 と、置かれたスプーンには「お手本」が乗っている。お手本に従って6口分くらいだったかな。隣の女性卓は後半戦おなかが苦しそうだったので、この辺もうちょっと小盛りでもよかったのかもしれないが、ワシらは嬉しい(^^;)。
DenCime
夏野菜のサラダ
 そう、スタイル的には21世紀型超多種野菜盛り込みサラダ…の眺め、で、その通りなのだが、抜きん出た美味しさ。基本的には「傳」でやってるスタイルなんかな。30種以上使われている。
 こういうのは何処がイイのか、言うのは難しいが、
 中間項でごまかさず、まっすぐにぶつけてバランス取ってる。隠元など幾つかは天麩羅仕立てで変化をつけている。ソース的に「ラタトゥイユ味噌」とでも呼びたい茄子ピュレを敷いていて、具合が良い。ゴウヤ・緑胡椒・オクラあたりのハッとする働き。キレ味抜群のドレッセ。

ソテツの麺 朝日蟹とナリ味噌
 8月1日に解禁となった奄美大島のアサヒガニ(本土と解禁日が違うようだ)でお椀を。
 ヒジョーに雑に言えば(笑)、蟹の味噌汁。蟹のビスク。
 ナリ味噌…は、原料に蘇鉄の実も入る奄美の味噌。蟹の身の下には奄美の青パパイヤ細切りを敷く。ヘーゼルナッツを散らす。
 蟹味噌汁のわかりやすさ…と見えて不思議な深みがあったり、くどいくらいの旨味かな…と思うとひゅるんと品の良さがのぞいたり、ポップに見えてマニアック…な一品で、好き♪
DenCime 「半分くらい残しといてくださいね~」
 …と、背後から高田シェフがわんこそばのお給仕さんのように、ソバを椀に放り込む(笑)。これが蘇鉄練り込みの麺だと言う。
 これがまた合うのだ。
 そういえば「ソテツの麺って昔からあるんかいや?」って聞こうと思って忘れて帰ってきてしまった。ググった感じだと、「無いわけじゃないけど、そんなにポピュラーじゃない」くらい?
 全体に「南の島の懐石」っぽく、んー、映画の一シーンに出会ったような気分になれる。
 ペアリングの方も、思いっこし「南」(笑)。
 パッションフルーツにそのリキュール、ヘーゼルナッツリキュール、ウイスキー…とかだっけな、色々入ってる。めちゃ面白、ともに行くべし!
DenCime
桃のチップと甘酢漬け ベゴニアとリュバーブ
 箸休め的リフレッシュ。和菓子の風情でもあるかな。
 オゼイユ添え。チップはカラメライズぽくクリスピーで、カリントウを思わせる。
DenCime
アカムツとトネリ貝 アオサノリの香り
 8日間熟成のノドグロはとてもいい状態。旨みとシルキーさがあって、しつこさが出ていない。
 赤い爪の貝は、おお、アイーダ・コラボの時も使ってたチミではないか。トネリ貝…前回は「チャンバラ貝」の紹介だったような。この貝は異名が多いようで、ググると、トネリは静岡・チャンバラは高知の呼び方であるようだ。
 前回より多少サイズが大きく(中身を取り出すのに回転数を要す(笑))ウマイ。
 しかしこの一品の隠れた主軸・エンジンはオオサかもしれない。この奄美のアオサは洗いの過程を飛ばしてるそうで、ワイルド&マイルドな風味。料理に入るととてもピュアに伸びてきて、しかも香ばしい。海の香りを、濁り無く伝える。
 ここには日本酒。
DenCime
河内鴨と焼き茄子 きのこご飯
 さて、土鍋を引き連れて長谷川シェフが回る。
「富士山麓で6種ほど茸を摘んできました。茸マニアなんですよ、テヘ♪」
 という、茸ご飯。
(言うだけある、見事な目利き。「傳」の店にはこれまで予約が入ったことがなくて伺えてないけど、この茸や、魚介の熟成技具合などにはシェフの腰が入った力量が窺えた)
 プレゼンのあと、茸ご飯は鴨のひと皿に合流する。
 大阪来たら河内鴨!…に、その肝と焼葱の「時雨」とか言いたくなるピュレ(魅惑的♪)。焼き茄子と茄子ピュレ。そして茸ごはん。
 まず、美味しそうな皿上でしょ!…って感じなのだが、いただくと更に、その完成度の高さにビッツリする。パルフェに贅沢でまとまりあるひと皿。一夜イベントじゃなくて、練りこまれた常打ち小屋の花形みたいだ。
 さすがに両シェフの、反射神経と集中力が凄いっす。
DenCime
DenCime
DenCime 月桃の香りの葛きりとシナモン風味の冷やし飴
 葛きりの皿と冷やし飴の容器が並んで、キュート!
 それだけで素敵なプレデセールが確約されたようなもんだが、「月桃の香りの葛きりとシナモン風味の冷やし飴」それぞれの香りヴァリエが素晴らしい。これ、使える。両店のノーマル興行でも使えるんじゃない?(笑)
DenCime
マンゴーのパートドフリュイとグ○コのキャラメル
 アッハッハ♪
 これで終わりか、サミシーな(^^;)。

 暑い大阪に参った甲斐がありました(笑)。
 期待通り、コラボ性はとても高く、すべてが2人の個性が入り混じった皿。繰り返しになるが、反射神経と集中力!
 長谷川さんはこの手のイベントは厨房スタッフが行動をともにするそうなのだが、今回は急に決まったのともろに「お盆」なんで「それぞれお墓参りでも行っといで」で単独行動だそう(笑)。
 2人の力量を反映した面白く美味しい料理なのは勿論だが、どれとして「ごてごてしてない」でピリっと完成させるのは、まことに秀逸です♪

[番外編:MUME X LACIME Collaboration dinner @ 台北MUME]

MUME 2016年11月 ☆☆☆

 [ MUME X LACIME Collaboration dinner ]
 *Steamed Bread
 *Kuzu / Edamame / Abalone
 *Eel / Lotus Root
 *Squid
 *Prawn
 *Frog
 *Fish
 *Pigeon
 *Pre Desert
 *Dessert

 シェフ、ケージマッチ?(笑) →
MUME
[AQ!]
 で、バタバタと台北にやってきた主因wである [ MUME X LACIME Collaboration dinner ] に出向いた。
 東アジアに吼える今をときめく両雄…の饗宴である、って♪

 MUMEは2014年オープン、RAWやLe Moûtと並ぶ台湾のモダンシーンの最注目店。
 系譜的に…というかメモとして書いとけば、中心となるシェフRichie Linは香港出身・noma,Quayなどで修行、シェフLong Xiongは米国出身・Per se,Adourなどで修業、シェフKai Wardは豪州出身。
MUME
 実は、傳とラ・シームのコラボの時に高田シェフから「次はMUMEでやるかもしれません」と聞いてはいたのだが、幸運にも顔を出せることとなった。MUME側がなかなか詳細を発表しないので、バタバタはしたのだけれど(^^;)。

 台北の地図を見ていると、真ん中辺にひと際でかいラウンドアバウトがある。仁愛路圓環…仁愛路と敦化南路の交差点。
 忠孝復興・忠孝敦化・大安・信義安和の4駅から等しく遠い(笑)…のだが、忠孝敦化からプラプラ歩く。
 ラウンドアバウトから一本、四維路という細い通りが出ていて、そこを進むと程なく「MUME」という地味でシンプルな彫りの看板に出会う(よく見ていれば♪)。
MUME
 「MUME」はカジュアルなガストロで、アラカルト(今日は違うけど)の店。
 んー、「Radio」とか・「Geist」を小さくしたようなとか・「Formel B」とか・「Rockpoolのセカンド」とか…みたいな感じですね。ガストロバルな雰囲気、と言ってもいいか。
 台湾のモダンシーンは、号砲一発いっせいにスタート…って頃合であるせいか、何処となくピチピチと空気が沸き立つ感じがあって、快い。

 どもども~♪
 指定時間ちょい前くらいに着いたのだが、もうだいぶ始まっている。何組かずつ時間をずらして回してるんだろうな。
 そんで、いやあどもども~♪
 高田シェフ、奮戦中。
 で、リベルテアターブルの武田シェフが自主ボランティアみたいな形(?)でヘルプに入っている。(相変わらず?タケちゃんマンの会でしたっけ…ってくらいの存在感を発揮中(笑))
 そしてボクらと相席には、お客さんとしてAシェフ(一応、お客サイドなのでイニシャルにしてみる(笑))。ボクら同様の本日着だけど、遅い便だったので「まだ何も食べてない」そう。
 南の島に一同揃って、乾杯♪
MUME
 ざっと今回主旨を聞くと、「高田シェフ vs. MUMEが探求した台湾食材」が軸となっているとのこと。

Steamed Bread
 Grape Fruits(confiture, segment) / Wild pepper / Sweet potato leaf / `pentus flower
 おおっといきなり、異国な色彩が目に飛び込む。紫芋の淡い紫に・ペタルの赤ピンクに・芋葉の枯れ緑…っていう。粒は山の胡椒、紫芋蒸しパン。柑橘は、グレープフルーツと柚子の2プラトン攻撃だったかな。
 不思議ちゃんでありながら、オイシイ着地。

Kuzu / Edamame / Abalone
 葛餅 枝豆 鮑 / Green Dough / Soy bean soup / 抹茶粉 / 山葵 / Creme Fraiche
 鮑を活かしたお団子。枝豆はハーフカットくらいで食感を残してる。スープを小さな鉄瓶から注ぐのが可愛い。山葵の塩梅が、アレ和芥子かな?と思うような効き方。こちらは安定した美味しさ。
MUME
Eel / Lotus Root
 Galette / Crispy soba/ Lotus root / Onion cream / Coffee
 蕎麦の舟に、鰻・蓮根餅、珈琲に蕎麦の実…。
 ちょうど食卓ではAシェフが「見てると高田シェフの発想ってとても日本人とは思えないんですよ(笑)」と漏らしていたところに到着した一品。『まさにその通り』ってか!?…です。  ただ、旨さ…に難しいところはない皿♪
 ヒラヒラと上で舞う花は、フォルモサな蝶のイメージとかw。

Squid
 Squid / Chayote pickles / Ginger pickles / Chayote leaf / 酒粕 / Potato espuma / Squid merangue
 さあフシギ疾走が止まらない! 何じゃコレ♪
 Chayote…って言うんですって隼人瓜。漬けたんと、葉っぱにクルっと蔓が巻く、烏賊のメレンゲの上で。烏賊は甲イカです。酒粕が馴染ませ味。

Prawn
 Prawn / Prawn head / Prawn Sauce / Beetroots / Tomato / Tamarind / Red Radish / Shiso(microleaf, flower) / Begonia / Amaranth /
 クリムゾン色の葉に彩られる海老世界。こちらは台湾タイガープロウンの豊かな味をプレゼンするひと皿。ハイビスカスもコレだっけ?
MUME
Frog
 Frog / Sauce / Emulsion Curcuma / Puree garlic / Kohlrabi /
 さささ、泡が消えないうちにどぞ! …のエムルジョンはウコン。
 蛙の泡かけ最中w?

Fish
 クエ / 台湾季節野菜 / Roasted sesame / Sesame sauce / Lovage sauce / Nasturtium(leaf, flower) / Peanuts
 魚はクエ。
 神経の行き届いた皿に感嘆。かつ、我が家マニアックス的には、台湾の多様多彩な山菜(台湾ワラビとか)が改めて事件♪ たいへんな可能性!
MUME
Pigeon
 Pigeon / 三星葱 / Kale / Rice puff / Sauce pigeon / Echolok oil / 菱 / 芽葱
 うわああ、高田シェフ、やったあ!
 鳩ロティに鳩魯肉飯をソースにして。…なんだと!?
 まあ旨いこと♪ あ~んど、けっこー直球なんすよね…っつうか、フランス料理店のプラプリンシパルで出せそうな印象すら、ある。本格なんだよねー。
 菱は台湾の菱かな、九州の菱より先が尖ってて(マキビシ向きw)栗に近い身甘(焼いてガルニ、ほこほこ)。
 …ほんなこと言ってたら高田さんやってきて
「鳩、旨くないすかあ」
「うめえよ(料理的に)」
「ほんとイイんですよ、台北あたりのらしいんですけど、身質が。あと、鶏がめっちゃイイですぅ。フレッシュで時にイカリ過ぎるくらいなんですけど」
 って、材料的にも素晴らしいそう。
MUME
MUME Pre Desert
 Dried cabbage / Sauce(Mallow blue, coconut, lime) / Cabbage powder / Polage flower
 キャベツ・蔓エンドウ花・石榴の美しい眺め、に、高田さんがなんか不思議な冗談を言ってたんだけど、忘れてもうたヽ( ´▽`)丿。
MUME
MUME Dessert
 Maron / Noodle / Passion sorbet / Pandan sugar /
 栗にソウメンのイガ、時計草。スカッとホッと、ひと息。

 をひをひ、凄ぇな♪
MUME
*****

 沸き立つ客席、アチコチで萌えてますわ~。
 …と言ってたら、
「近所にラボを構えてます、見に行きまっかぁ?」
「喜んで♪」
 100mほど行ったとこに、現代的キッチンラボ。さすがnoma世代、美しく整理されていて頗る機能的。
 研究と仕込み場として、活用されているそう。
 ラボ前にはナスタチュームはじめ香草が植わっている。その中に今日も活躍していた烏山椒があった。嗅がせてもらう。うひょ~、優しく透き通ってハイなトーン…これはイイわ♪
MUME
 ついでに近所の系列店ステーキ「Le Blanc」を覗く。現在、こちらはLong Xiongシェフが仕切る。やはり店の前にはナスタチュームなど。

 いやいや皆様どうもありがとう!
 店の前も次々と記念写真で大盛り上がり(^^;)
 …そしてコレは重要なことだけど、
「今度は逆パターンで、『リッチーシェフ vs. 日本食材』を大阪でやる」
 ってさ!! \(☆〇☆)/

mume 2017年 3月 ☆☆☆

 [ MUME X LACIME Collaboration dinner ]
 *スナップえんどう豆 昆布タルト リコッタ・柚子 ラベージオイル
 *台湾紅キノア パンプキンクリームとその発酵タルト イクラ
 *蕪と揚げ伊勢海老の“タコス” 牛蒡 チャイブ
 *大分産牡蠣 昆布 若布 海苔バター 胡瓜 フライドケール
 *近江牛タルタル 台湾干し大根 ポテチ クラムマヨネーズ 黄身コンフィ 茸 海老オイル ナスタチウム 香草
 *サラダ豆豉ドレッシング:蕗の薹 たらの芽 うるい こしあぶら鰹出汁ジュレ セルリアック パセリ根 水菜 田芹 大根 花 大根・ハイビスカスのピュレ
 *鹿児島産鶏 なめこ・舞茸 海老芋ピュレ 行者ニンニク
 *甘鯛の鱗焼きと蛤 甘鯛骨出汁・マガオペッパーとレモンタイムスープ 菜の花 小玉葱とパセリオイル
 *鹿児島産牛頬 黒にんにく 筍と蕾菜 燻製ヨーグルトソース ディルオイル
 *胡瓜のデセール:ヨーグルトムース セロリ・グラニタ レモンバーベナ ジン風味
 *ミニャルディーズ八朔
 +16 Le Sake Erotique Quatre Sogga pere et fils
 +Sherry Amontillado Emilio Lustau
 +13 IGP Vin des Allobroges C de Marin Les Vignes de Paradis
 +02 Aile d'Argent Mouton Rothschild
 +95 Ch.Kirvan
 +00 Hospices de Nuits Les Saint-Georges Cuvee des Sires de Vergy Georges Faiveley
 +14 Le Petit Haut Lafitte

CiMume
[AQ!]
 2016年11月台北MUME、MUME X LACIME Collaboration dinner開催。
 内容的には「高田シェフ vs. MUMEが探求した台湾食材」という感じで、台北でのLa Cimeポップアップ…という色彩が強かった。
 そして同時に、「今度は逆パターンで、『リッチーシェフ vs. 日本食材』を大阪でやる」ことが発表されていた。

 その日程が決まった。2017年3月末。
 あらら、関西には2月に行ったばっかりだったけど、また大阪だ(^^;)。
CiMume
 復習メモ。
 MUMEは2014年オープン、RAWやLe Moûtと並ぶ台湾のモダンシーンの最注目店。
 中心となるシェフRichie Linは香港出身・noma,Quayなどで修行、シェフLong Xiongは米国出身・Per se,Adourなどで修業、シェフKai Wardは豪州出身。
CiMume
 2日間開催の初日。“関係者”は翌日の方が多いかな?
 今回はメニュー印刷してないので、ひと皿ごとに責任シェフが説明します…とのこと。
 Tシャツに青いタブリエの4シェフ。
 高田シェフが(相変わらず)ふにゃふにゃ~っと開会の挨拶(笑)。
CiMume
スナップえんどう豆 昆布タルト リコッタ・柚子 ラベージオイル
 濃い茶のタルトに深い緑が映える。MUMEでは定番のアミューズらしい。
 軽快。
 最初のアミューズは白木の2段組容器(クール!)で、下段に次の1品が入ってそうだ…と開けようとすると「マダマダ…」と怒られる(笑)。
CiMume
台湾紅キノア パンプキンクリームとその発酵タルト イクラ
 面白いひと口。主役は紅キノアと南瓜。味出しのイクラ含め、テイストははんなりした具合。
 説明はカイ。
 台湾紅キノアって何じゃいね?…だが、後でググると「台灣紅藜」でヒットする奴、かな。

蕪と揚げ伊勢海老の“タコス” 牛蒡 チャイブ
 タコスの皮にあたるのが薄切りの生蕪、楊枝で留めてある。牛蒡の香りがイイ。
 説明はロン。
 合わせるのはSoggaのSake Erotique、最近ウケてますな~。海老にピッタリ。
CiMume
大分産牡蠣 昆布 若布 海苔バター 胡瓜 フライドケール
 牡蠣の殻に牡蠣、上に黒緑の揚げたモシャモシャ。…といった眺めは「最近あるある」系でもあるが、コレはなかなかに小粋。
 海草系で旨味を引き上げた牡蠣が出会うのが、ケール細切りの揚げと胡瓜(ダイス状の歯応えもアリ)で、とても斬新感があり、かつ好きやわ。
 説明はカイ。

近江牛タルタル 台湾干し大根 ポテチ クラムマヨネーズ 黄身コンフィ 茸 海老オイル ナスタチウム 香草
 台北MUMEのスペシャリテ・タルタルの日本版ヴァリエ、だそう。
 風味、そして食感…よく出来てる。美味。
 説明はリッチー。
 砕きポテチに干大根ダイスが口の中で楽しい。同席のAシェフが「干大根入ってるの、すぐ慣れますね~。もう既に、入ってないと寂しい」と笑う。
 ところで“そうそう”…と思いながら何か引っ掛かるのを後日思い出したのだが、4ヵ月前に都立大「Fukushima」で『奈良漬を刻み込んだ近江牛タルタル、卵黄・玉葱のソース』というのをいただいてた。
 近江まで一緒な偶然wだが、“アジアの漬物を牛タルタルに”…ってのは、いつ頃からあるのかなあ。Fukushimaさんも、どっかで習ってきたと言ってたけど。
CiMume
サラダ豆豉ドレッシング:蕗の薹 たらの芽 うるい こしあぶら鰹出汁ジュレ セルリアック パセリ根 水菜 田芹 大根 春野菜・山菜 花 大根・ハイビスカスのピュレ
 まあ所謂ガルグイユ調…というか、多野菜盛込サラダ。…で、まずの特徴は豆豉になろうか、さすがに上手に活かされている。
 “いい季節の来日で♪”…な、山菜リッチ。コシアブラの出汁ジュレ…かな、が、地味に面白い。コシアブラって値が行くので「ソレとわかる天麩羅」とか以外にはノーマル営業では使われにくいんだけど、色々使える香りを持つ(…とついこないだも「元吉」で刺身に生で添えてるのを食べてオモタ)。
 あと、ハイビスカス持ってくるのが上手ね。
 説明はリッチー。
CiMume
鹿児島産鶏 なめこ・舞茸 海老芋ピュレ 行者ニンニク
 鶏胸の真空調理、ソースをまとうナメコ、海老芋ピュレ。舞茸・行者ニンニク添え。
 日本食材など実にコラボらしいし、それぞれとても上手くいっているのだが、この皿でそれ以上に印象強いのは、鶏とソースのフランス料理王道っぽい堂々感。
 説明はロン、ロンさんはこの辺りが得意パートかな…と思わせる。
 まあしかし、このナメコは使えるな。

甘鯛の鱗焼きと蛤 甘鯛骨出汁・マガオペッパーとレモンタイムスープ 菜の花 小玉葱とパセリオイル
 甘鯛・焼菜花・小玉葱パセリ油のセットに、魔法の急須からスープが注がれる…というスタイル。
 いいお味、で、台湾テイスト。ビミョーに。お互い東アジアで距離も近い日本~台湾で通じる部分がとても多いのだが、ビミョーな所で「こうは思いつかない」とか「こうはしない」ってのはある。スープが、けっこー甘やかで人なつこくてしかしイヤゲがないくらいの台湾風味、似てるけど日本だとしないよなあ…的お味決め。
 スープはリッチーが注いでくれた。
CiMume
鹿児島産牛頬 黒にんにく 筍と蕾菜 燻製ヨーグルトソース ディルオイル
 筍・蕾菜焼きは薄いスライスで長時間加熱牛頬に乗る。
 充実した主菜だが、一同の話題は、燻製ヨーグルト・ディルオイル(・中国漬物も入ってるかな)のソースの出来映え。とっても美味しい。
 牛頬もいいけど、羊とか、何か肉類全体に応用がききそうですよねえ…なんて言ってて、MUMEチームにも水を向けてみたんだけど、さすがに「台湾シーンは『ガストロったらワギュー!』」って感じみたいで、あまりピンと来ないようですた(^^;)。とくに羊・ジビエは、好むお客が少数だって。
 後半のワインは、Aile d'Argent~Ch.Kirvan~Hospices de Nuits。
 今日も的確な森田さんセレクトだが、最近のペアリングでは「逆に」ボルドーが出てくると面白く感じる…傾向はあるなあ。
CiMume
胡瓜のデセール:ヨーグルトムース セロリ・グラニタ レモンバーベナ ジン風味
 胡瓜とセロリ、野菜型。ジン風味もよく、美味。
 説明はカイだっけな、「台湾を台風が襲った日がありまして、材料が何もなくなった夜に考案しました」的なオモロ由来をつけてましたわ。
 ワインはLe Petit Haut Lafitte。
 ノンアルコールペアリングの方もずっとキョーミ深い展開を見せていたのだが、ここでのアルコール抜きライム・ジントニック…はオイシイ。売ってくれ、ウチで呑む(笑)。
 あと振り返ると、牡蠣用だったか、茘枝+アオサが摩訶不思議な傑作。甘鯛のパセリ・セロリ・林檎も目をひいた。
CiMume
 いやあファンタスティックなエイト・ハンズ♪
 堪能しました。美味しかった。
 ん~、完成度が高かったな。3人来てるし、MUMEのスペシャリテをベースにしたものが多いこともありそう。
 表裏…というか、[Cime x Mume]と[Mume x Cime]の両方を見たわけだが、(強いて)特徴を見ると、MUMEの3人はなかなかにクールでスマートだ。
 冷静なバランス取り、そして世界も含めた「現代」の要求規範とかイメージの持たれ方をよく知っているかな…という印象を持つ。(3人いること・台湾が小国であること、も寄与しているだろう)
 提出してくるエッジが、客にとって把握しやすい。
 対するに高田シェフは、やはり爆発力・そして突破力のヒト…って感じだろうか。奄美の天才の凄みは、訳わからんとこ込み…である(笑。強いて言えば、ね)。

 最後に4人のサイン紙をくれるのだが、客の数だけきっちり署名する3人に比べて、高田シェフは最後の方の客の分は字がどっかに遊びに行っていて、バランバラン。どうしたらよいかどうか(笑)。
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  ラ・ベカス
  
大阪市中央区平野町3-3-9 06-4707-0070
12:00~14:00/18:00~21:30 日休
Chef: 渋谷圭紀 (敬称略)

・
 「北堀江1-1-10」から上記の高麗橋へ移転されたそうです。 (2005)
 「高麗橋4-6-2」から上記へ移転されたそうです。

1996年 1月 ☆☆

 *黄ピーマンのババロア、じゃがいものソース
 *兎のサラダ仕立て
 *穴子のオレンジ風味
 *スズキと春野菜、ホタルイカとマテ貝添え
 *鳩のフォワグラ包み
 *仔羊のピカタ
 *トマトのコンポート、五粉風味のアイスクリーム
 *ショコラ・マルキーズ、サフラン・アイスクリーム添え
 +タンカンのシャンパン割り
 +83 Ch.Cheval Blanc

[AQ!]
 噂にたがわず素晴しいレストランとビックリしたような顔のシェフ。

[へべ]
 素材の香りの立ちかた、一皿一皿の印象の、鮮やかさ、すばらしい。ちょっとラルページュの彼に通じるところが、あるような。
 黄ピーマンが口の中にむくむくっと再構成されるようなババロア。
 兎のサラダ、跳ねていきそうな美味しさ、小さい内臓が新鮮ではちきれそう。
 あとは、穴子オレンジ、も、よかったなぁ。
 そしてトマトに五粉のグラス、ショコラマルキーズにサフラングラスの魔性のデセールにうっとり。
 サービスもいい雰囲気の、若々しく勢いのあるお店でしたねぇ。また行きたい。

[AQ!]
>ラルページュの彼に通じるところが
 ラルページュなるムッシュ・アラン・パッサー、ミシュラン三ツ星獲得おめでと~、ということもありましたね。渋谷さんはアランじゃなくてジョエルの弟子だけど。(^^;)

 ラ・ベカスは強さのある現代的で豪華さもある内装にかなり背の高い花を各テーブルに置いた、意欲的な店構えが、料理にあってました。
 インパクトのあったのは前菜二つとデセール二つかなぁ、やっぱり。メインの鳩と仔羊は、じわっと美味しい感じで、切り口としては、渋谷さんの修行先でもあったロビュションをなんとなく思い出すものでした。
 神戸「アペラシオン」のマスターによると、「どうでした?、仔羊のピカタは? こっちでは賛否両論あるんですけどねぇ」とのこと。「何もあんなええ仔羊、ピカタにせんでもええんちゃうかぁ」という向きもあるのかしらん。
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  ラ・メール
  
志摩郡阿児町賢島志摩観光ホテル 0599-43-2111 www.miyakohotels.ne.jp/baysuites/restaurant/list/lamer
11:30~14:00/18:00~20:30 無休
Chef: ~ 高橋忠之 ~ 宮崎英男 ~ 樋口宏江 (敬称略)

・

ラ・メール 2015年11月 ☆☆

 [デジュネ]
 *鮮魚マリネ
 *伊勢海老クリームスープ
 *鮑ステーキ ブールノワゼットソース
 *林檎のコンポジション
 *ミニャルディーズ
 +11 Bourgogne rouge / Parent

[AQ!]
 折角三重まで来たんだから寄ってみましょか…と、志摩観光ホテルはラ・メール。泣く子も黙る…というか、グルメっ子にとっては歴史遺産というか…。
 そうは言っても、へべは数十年ぶり、私にいたっては初訪問である。
ラ・メール
 思い立ってはみたのだが、アレレ伊勢志摩と言えば2016サミットの地ではあ~りませんか。
 ググってみると、志摩観光ホテルはサミットに向けた大改装工事(+最近流行りの耐震工事…はちょうどいい機会ということか)で来春まで休館中なのである。
 ありゃりゃ~…と思ったのだが、よく見ると、「ラ・メールの事前予約制のランチタイム営業」のみ行っている…と付記されている。
 やったね、と予約ゲット。

 近鉄賢島駅のすぐ裏がホテル。送迎バスに2分ほど乗る。
 レストランまでの案内もスムーズ。
 眼下に見渡す英虞湾。この日のニュースでは湾内に100隻を越える「うち捨てられた」放置漁船・プレジャーボートの類が浮んだり沈んだりしてるそうだ。サミットに向けて撤去…ゴミ掃除するそうで、まあそれはケッコーだね(^^;)。

 ご注文はやはり、名物クラシックのコースにする。
ラ・メール
 「Lunch Ancien」\14,400也…いやあさすがは高級ホテルの歴史料理やなあ、と思っていたのだが、この、分厚みから分旨さがほとばしる鮑を食べてると、
「むしろ“安い”…と言わなアカンかあ…」
 と思われるほど。
 惚れ惚れするような、これは体験か・学びか?と思われるような鮑(笑)から、ごくごくナチュラルに美味しさが湧き上がってくる。

 温和なソムリエ氏と相談してパラン(高評価しているようだ)。
 氏は、キャップシールを二重に切ってから縦に切り込む…という「ご丁寧スタイル」できれーにオープン。
 「それ誰得?」って感じでまあ街場ではあまりみない気がする流儀だが、こーゆーとこ来た時くらい、優雅でいいなあ(笑)。
 このブル赤はこのメニューにとっても良かった。変に名のあるとこのムルソーやモンラシェより(料理には)イイんじゃね?…と笑う。

 満足度の高い「歴史訪問」でごぢゃった。
 各細部を観察すると「“他のメニュー”も試してみたいか?」…と言われるとゴニョゴニョだけど…。
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  ル・ヴァンサンク
  
大阪市中央区西心斎橋1-9-31辻本ビル1F 
11:30~14:00/17:30~21:00 第3日休
Chef: 原彬容 ~ 丹下浩治 (敬称略)

・ かつての「ビストロ・ヴァンサンク心斎橋店」から改名、だそうです
 オーナーシェフの原氏は、2009年、正式に引退を発表とのこと。おつかれさまでした。また、後任のオーナーは元「大阪ローズルーム」シェフの横田知義氏(なんと!)だそうです。(久しぶりにまた行って見ねば)

 お店のサイト によると、
 「2014年3月23日(日)をもってル・ヴァンサンクの営業を一旦終了致しました。長年のご愛顧、誠に有難うございました。4月半ばをめどに新オーナーによるリニューアルオープンを目指しております。」
 とのことである。

 ***

 実はワタシはニュースを見逃していたのだが、ヴァンサンクのオーナーである横田知義 シェフが2013年12月25日に逝去されていた。
 心よりご冥福をお祈りいたします。
 1947年生まれ、とのことなので、(過労で早世された方を除けば)フランス料理の巨匠としてはまだお若いのに…残念なことだ。

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  ル・ガヴローシュ Le Gavroche
  
鹿児島市下荒田3丁目43-8 099-251-6613
11:40~14:30/18:30~21:00 第1,2,3,5日・第4日曜営業後の月火休

・  

2008年 4月 ☆

 [デジュネ]
 *野菜ニース風テリーヌ、タチエビ・小イカのソテ
 *指宿産うすい豆のスープ、クルトン
 *鹿児島牛のブレゼ、アリコヴェール・キャラメリゼ人参
 *ブラマンジェ苺ソース、苺ミルフィーユ、グラス

[AQ!]
 騎射場電停で降りる。
 近くに「異人館跡・八幡小学校跡」の碑があったり。ホシザキ南九本社があったり。
 芯のぶれない本格派、オーソドックスなビストロ・スタイルで…という感じか?
 「4月頭のアルザスは25年ぶりの雪で…」とか、奥から話し声が聞こえて来るのも、本格ムード。
 マダムの謎の采配により、4卓だったか…の客はパラパラと入店してくるが、ほぼ同一コース・同時スタートに整えられる。
 ラタトゥイユのテリーヌが濃味。
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  ル・ジャルダン・グルマン
  
広島市西区古江東町11-35 082-274-4010 jardin1990.com
12:00~14:00/18:00~22:30 水休
depuis1990 Chef: 小山賢一 (敬称略)

LJG2 ・ 小山さんの料理は、今、一番わたしたちを熱くさせます (2000.02)
 近所に移転されたそうです。2003年7月11日新店舗オープンの由。上記の住所・電話番号は、移転後のものです。うーん、行ってみたい~、と思いつつも、広島は遠いけんのぉ。(^^;) (2003.7)

 …と言いつつ、行ってきました。らっきー! 新ル・ジャルダン・グルマンは、その超クールな外観・内装だけでも「タダものでないっ」オーラをまき散らしてました。料理はもう、絶対ココでしか食べられない感動モノ! (2003.11)

 webサイトhttp://jardin1990.com/が、リニューアルオープンしたようです。日本のレストランサイト中でも、屈指のカッコ良さ! 必見かもかも。 (2004.3)

 「庚午北2-9-12」から上記・古江東町へ移転されたそうです。電話番号はそのまま。詳しくはお店のサイトを。 (2009)

1999年11月 ☆☆

 *チーズシュー
 *フォワグラの菜園風サラダ、洋梨と無花果、マデラと胡椒
 *タラバ蟹と地御前岩蟹のビスクスープ、クルミと栗とセロリ
 *地御前カワハギのポワレ、林檎と蕪のソース、岩国蓮根コロッケ
 *牛舌の赤ワイン煮込、2種根菜とサツマイモ
 *仔羊背肉のロティ、コウタケのソース、ジャガイモのガレット
 *温製林檎のタルト、栗のクレープ
 +Cremant de Bourgogne Brut / M.Colin-Deleger (glass)
 +97 Morey-Saint-Denis la Riotte / H.Perro-Minot

[AQ!]
 凄い! 今年最大の発見!店の名は、「広島の…」と頭につく書籍・サイトには散見されるけど、全国区的には無名…みたい(かなぁ?)。ちょっと感動するくらい情熱的な料理。

[へべ]
 広電からみると空き地の向こう側、住宅地らしき塊の手前端にぽつりとある小さな店なんですが、ここで出会った料理には驚嘆しました。凄い。このまんま都内にあったとしても、初めて食べたらやっぱり驚くのでは…などと、つい思ってしまいました。地の素材の生かし方、取り合わせの説得力、皿の上のメリハリとまとまり…どれをとっても素晴しい。料理が楽しい!好き!という声が皿から聞えてくるようでした。あの蟹のスープがもう一度食べたい、あのカワハギも…と言いながら、次に行ったらまた別のものを頼んでしまうんでしょうね、きっと。
 ちょっと草笛光代似の迫力あるマダム(先代)に気圧されて、あんまり(というか、なんにも)細かいことは聞けなかった小心ものの私たちですが、今度また行くことができたら、その時にはシェフの顔くらい見たいなぁ。

2000年 2月 ☆☆☆

 *牡蠣のショーフロワ
 *活オマールのサラダ仕立て
 *自家農園大根のフォワグラ詰めの和牛ブイヨンスープ
 *牡蠣と空豆のココット焼、トリュフ風味
 *山形産鳩のロティ珈琲ソース、山菜添え
 *トリップ煮込
 *ショコラのミルフィーユ
 *バナナのロースト、ホワイトチョコのソース
 +96 Chablis Blanchot / Vocoret (1/2)
 +95 Vosne-Romanee / J.Cacheux

LJG [AQ!]
 広島まで半年とおかずに来られるとは!ラッキーな巡り合わせだが、次回はいつになるやら…。関西からさらに2時間と、広島は遠い。そしてジャルダングルマンの料理は奇蹟のように旨い。何度か「ここが、今、一番ノッてる店ではなかろうか?」、と卓上の話題。

 ところで前回に「感じの良いサービスの青年、もっと表に出てくればいいのになぁ」などと思っていた(見た目はやはり、感じの良い青年、くらいの)若者が、実はご主人でシェフの小山さんでした~。シツレイシツレイ~。(^_^;) いやはや。今回は料理の説明からワインの選択まですっかり仕切ってくれて「ありがたや」と思って厨房を見ていたら(前回はあまり厨房が見えない席だった)、そのヒトが、ストーブ前で中心になって大車輪で作ってんだもん。「ありゃりゃ~、シェフなわけ~?」…って、無茶苦茶に間抜けだよな、ワシら。(^^;)

2001年 3月 ☆☆☆

 *白アスパラ
 *緑アスパラのスープ
 *牡蠣のココット焼
 *フランス産猪の骨付ロティ、つくし・よもぎ・牛蒡・コゴミとカリフラーのクスクス添え
 *紅玉とカルバドスのソルペ
 +99ガローデの白と96のキュベモーリス(glass)

[AQ!]
 「今度いつ広島に来られるやら」…と言いながら、何とか広島出張に恵まれる我が家である。2月にへべが来店し、今月は私に幸運が訪れた。と言っても、前夜遅くに広島入りし・今夜には大阪に移動、その隙間の昼飯どきに空いた一瞬を狙ってのランチ滑り込みの算段で、まことに慌ただしいことではある。

 さすがに遠隔地から頑張って訪れるだけあって歓待され、嬉しい限り。いやそれにしても、気が違いそうになる料理である。またいただいた牡蠣のココットは、地御前川崎さんの牡蠣の魅力を限界まで引き出した傑作。
 そしてそしてそして、フランス産骨付猪のロティ物凄さ! こんな嵐の岸壁に立つように激しく、豊穰の海に抱かれるような満々とした旨さを湛えた料理がどれだけあったろうか。ワハハハハと笑った脳天から太陽が差し込むようでもあり、何か悲しくなって涙が出そうにもなる出会いだ。以前に鳩のロティで出会ったソースの進化形だと思うが、切れ味が増し、とにかく猪との相性が素晴しい。「山菜の付け合わせ」みたいなガルニは、それこそ一般論で言うとさほど好きでは無いのだが、これだけ全体の調和と各個の主張が見事だと、主体の猪に対する「後光」のよう。春の、一種、狂暴な勢いを感じる。何せ旨い。
「ツクシは向こうにもあるんですけどねぇ、師匠の「ジャルダングルマン」所でも生えてるんだけど、食べないって。だから、作ってみて、どう?、って言ってきたんだけど」、だそうな。
 カリフラワーのクスクスからわかるように(???)、昨年、エルブジやらミシェルブラスを回ってきた小山さんから、あれやこれやの話を聞くのは楽しかった。

 小山さん、入店して一挨拶あると、厨房に飛び戻って、ガ~っと頑張るの。これだ~、という皿が出来ると自ら持ってきて。そんで、他のお客さんが一渡り終了して店を出てからは、暫くゆっくりと。でね、その後、また一組お客さんがみえたんだけど、その途端、目の端がキリっとなって、「あ、失礼…」とか言って、また厨房に飛び帰るの。ガーって、燃えてる。…って書くとまぁアタリマエのこっちゃけど、何かこーゆーとこがね~、カッコイイんだ、小山さん。

2003年11月 ☆☆☆

 *川崎さんの牡蠣のじゃがいも衣揚げ、香草サラダ、レンティユもやしビーツと花
 *ワタリガニのビスク、南瓜・蕪・岸根栗・パースニップ
 *イクラの秋鮭巻のクーランのようなコロッケ、酢キャベツ・牛蒡・ズッキーニ・プチトマト
 *イベリコ豚ロースのポワレ、むかご・黒キャベツ、コウタケのソース
 *牛蒡のアイスクリーム
 *ポムポムポム(紅玉のパリパリとムースとロースト)


2005年 1月 ☆☆☆

 *帆立・トマトジュレ
 *健牡蠣の強オリーブ焼、フォンドヴォー・カベソ・コウタケのソース、サラダドーム
 *ハモンイベリコのスープ、パースニップ・根菜・牛乳の泡
 *ハゲの低温バター、酸・生姜ソース、菠薐草、生・揚根菜
 *蝦夷鹿腿肉煮込、パスタ・人参・黒トースト
 *クーラン
 *ビールジュレ、フランボワグラス
 +97 Bourgogne rouge / C.Dugat

[AQ!]
 「僕からのお年玉」立方体のガラス容器にガラスの御猪口、小さい白レンゲ。銀白のリボンで結ばれた玉手箱。ダイス大の帆立をトマトジュレ、充填。帆立をチヤホヤしないトマトの酸の中から、やがて帆立の甘さ噴出。トマトジュレは夏場に瓶詰すると言う。

 牡蠣は片面をカリカリと言ってもよいくらい強く焼く。逆側はジンワリ火が通ったほど。何かテクを弄するのかと思ったが、オリーブ油で焼きつけただけとか。健牡蠣の特性が非常に強く非常に艶かしい。牡蠣ゆえ、フォン・カベソ・茸というフランス臭く強気なソースがベストと言っていいくらいよく合う。

 みっしりと圧縮した自家菜園野菜を、根菜の丸薄片でキレイにくるんでいって、ドームを形成する。てっぺんは黒丸大根にハーブ芽3本。
 サラダ部の香りが多彩で楽しく、時に「木の芽」の香り??が麗しい。これはハーブティーの時にも感じられた。おサンショでも…??、とうかがうと、老レモンバームだとのこと。もう駄目になるギリギリくらいの季節になると、とても強い香りを放つらしい。

 殿堂入り確実のイベリコ湯。しばらく、ヤヴェーとかマズイ(こんな旨いもん食っちって…)とかの、馬鹿言葉しか出ない。ハモンイベリコの骨が残ったのを何とかならんか、とやってみたらしい。
「金華火腿で上湯とるアレですね」と言うと“そうそう”。陳皮のような苦酸もアリ。柑橘のピール。甘く炊いたポレンタでも?…と当初思われたのはパースニップ。これがまた“キモ”。肝要な部分の多いひと皿だ。

 ハゲの酸バター生姜ソースは、たまに見るソースだが、これは思いっきり成功作。生姜の立ち具合が良い。ハゲのエラそうな厚みも立派。菠薐草の軸が何とも清く甘い。野菜の霜がおりると、自ら凍るまいとせっせと糖を作るのがよくわかると言う。

 鹿は男っぽく、キリリと仕上げる。肉の繊維感と肉味がよくわかり、キリッと絞めたソースは厳し目。前2皿の根菜の豊かな甘さと対照を描いてキレイに流れを作る。煮込みだがトヨヨーンと丸くする手もあろうが、もっと侠気。

2005年 1月 ☆☆☆

 *黒パイ、蛸タルト、クミンカレー玉蜀黍
 *健牡蠣「そのまま」殻付シャンパン蒸し
 *白菜塩バターロティ(キャラメリゼ)
 *帆立の柚子・シャルドネ酢(エルブリの)、カリッと蕪オヤキ
 *コルヴェール、腿は炭炙り燻香、縮み黒キャベツ、パースニップ、葱、コウタケ
 *黄金洋梨クレーム、和三盆、ショコラ
 +02 Chardonnay / 奥出雲 (glass)
 +75 Ch.La Lagune

[AQ!]
 食って泣け(笑)。神はなんでか広島に微笑んでしまった。しょーがないじゃん(笑)。
 アミューズはコンランの皿。
 厨房は6名。

 白いお皿にゴロンと牡蠣3個。殻を閉じて海中にいた時の姿のまま。蓋殻に指くらいはかかるので、まずはグリングリンと殻を開ける。と、艶のある牡蠣の身がプクリと待ち受ける。異色のシャンパン蒸しだ。におぐと牡蠣の良い匂いにある種香ばしさも混じる。パクッと行くと、ウヒャー、海が広がる。牡蠣という素材は海と濃厚な繋がりを持つが、ここではもう、海全体のような味がする。地御前の海が見える。この牡蠣の一生の走馬灯のような味覚である。どこか、焼牡蠣にした時のようなパワーもある。どう見ても、シンプルな料理と思うが、この味の表出はナニ?と考えるとウムムムム…?
 小山さんの種明かしは、つまり、皿を拝見した時の眺めの通りで、殻付牡蠣のその全体を使い、そのままシャンパンで蒸し上げていくことにあるらしい。「殻に付いた色々な成分とかが働くんですかね」ということだが、まさに牡蠣の産地、すぐに持って来られるような土地に立脚した料理なのであろう。

 自家菜園白菜のロティ。聞くだにウマそ。目の前でクロッシュを取られると、皿上に横たわる黄金の白菜。どうだ! 輝くばかりである。フランスのシェフ料理本なんかをめくってると、そのインクや紙質もあいまって、ヨダレが出そうになる写真があるが、そんな感じの色。たまらずナイフを入れると、実に柔らかい。表面が軽くキャラメリゼしている(冬の糖、偉大なり)。パクッ。う、ウマい!!う、ウマ過ぎ!! 言葉が出ない。ただ、泣け!
 白菜と塩とバター。ただそれだけだそうだ。
 後になって小山さん、「やはり反応が極端に分かれてしまう料理なんで、出すお客さんを考えてしまいます」と言う。「何だ、ハクサイだけか、って」。まぁ、そりゃそうだ。誰もがワシらのように「コレを末期の一食に」と騒ぐ訳ではなかろう(笑)。
「で、折衷的にフォアグラと、とかやるんですが、コレはやっぱり…」「コレですよね」「コレ」「そう」「そうそう」「それでバターですね、決め手は」「バター。野菜にバタ」「これが深い」「結局、バター」「最後は」「オリーブ油にアンショワとかフォアクグラとかあっち行ってこっち行って戻ってくるのって」「つまり」…
 しかし、アントレ、連発の単風景は迫力一杯である。キュイジーヌ・テロワにしてモデルヌ、トゥサンプルマンだ。

 帆立は表面がわずかにカリとするくらい強く焼いて柚子風味のソースをかぶる。一口いって、へべが「こんなに上手く行ってる“柚子風味”は見たことない」と言う。帆立はやはり甘やかさない方がいい素材で、柚子でキリッと苦・酸で締めることにより己れの甘さを発揮する。しかし、その効果は十分に出しつつ、ギスギスしないし、とてもフランス臭さがある。その点を不思議に思っていたのだが、秘密はありました。
「それはきっと“シャルドネ酢”の活用ですよ」と言う。「el Bulliの、アレ」と。は~、なるほろ。
 それから、帆立と同じ程の半径で、薄いブリニ…というかオヤキ状の物が添えられる。「コレはなーに?」と聞くと「サー、何でしょう?」と切り返されてしまった。答は、蕪をおろして強く焼いたのだという。「カブのオヤキ」。へ~! 快い香ばしさだ。

2012年11月 ☆☆☆

 *高温高圧焼成椎茸・フォアグラ、林檎
 *赤足海老と自家菜園野菜:冬瓜・人参各種・小瓜・フヌイユの緑の種・ニガウリ・マイクロトマト・根菜類・葉・南京豆
 *鮪中トロの葡萄塩漬、蕪・ルッコラ
 *岸根栗と蟹のビスク
 *健牡蠣の小豆衣揚げ
 *熟成アラ焼のナージュ仕立て
 *スコットランド産ピジョンラミエのコウタケソース 腿と内臓の黒イチジクファルシとプレス胡椒 セルフィーユ根・トピナンブール・自家産ヒラタケ
 *ビスキュイショコラ
 *薔薇マンジェ
 +93 Chateau de Pommard
 +庭の橙花のリキュール(スピリタス)

[AQ!]
 広島に飛んだ。
 今回は、“マイレージ消化”旅行。
 ボクら、マイル人じゃない(笑)ので、今一つ、マイルを貯めるのも使うのも不器用なのだが、取りあえず溜まってきてしまったので、ワンフライト使っておこう、と。
 有力な行き先候補地を幾つか絞った中、希望日程で予約が入ったのが広島。

 ボクらの場合、広島行の目的と言えば兎にも角にも小山シェフの「ル・ジャルダン・グルマン」訪問…である。
 思えば、この店と知り合ってからもう干支を一回りしたことになるが、21世紀初頭は2人とも何だかんだと広島出張の機会が多く、それに託けて訪ねていたものだった。
 しかし近年は不景気のせい(笑)なのか、なかなか仕事では広島まで飛ばしてもらえないのよね(^^;)。…と言う訳で疎遠になっており、“自力”で赴かなければイカン…とは思っていたのだけど。
 日記を見ると、「え、嘘~!」…の7年ぶりとなるんだよなあ。…人生は短い(^^;)。

 ただ、「ヤアヤアヤア…」と訪れてみると、そんなに久しぶりな気は、ほとんどしない(^^;)。古江の地に移った新店となってからは初訪問なのに(^^;)。
 まあ、色々と親しくしてもらってたせい、とか、トシのせい、とか、近年のネット環境で近況を色々知ってるから、とか、ってことでしょうが。

 古江の駅を降りると、山の上に、目を疑うようなピカピカ光るヨーロピアン教会(?)がニョキニョキと建っているのが見える。大船観音もビックリの奇異さだ。
 「アレ、…じゃないよな(笑)」、、、後で聞くと、結婚式場が2軒、覇を競ってるそうだ(^^;)。いい借景だね(笑)。

 「ル・ジャルダン・グルマン」に辿り着く。
 こちらは山の麓。(後で聞くと、大雨の時、店の前の溝に、山から流されてきたウリ坊がいた…って(^^;))
 「この道から…か?」と少し謎めいたエントランスから入店。店内は、写真では見ていたが、さすが小山さん、クール!! いやあ、カッコイイですわ。

 それぞれのサル・卓が、それぞれに味わいありそだが、今日は厨房に面したカウンターで“シェフズ・テーブル”風に、いただく。小山さんの作業を全部見ながら…の食事は初めてだ。

 料理スタート。
 いただいてるコチラからは、半分くらいは「ああ懐かしい」感じで、もう半分くらいは「衝撃のビックリ」って感じ。而して、“コーフンとカンドーの嵐”(笑)と相成る。

 改めて、小山さんの料理は、地方店らしい「大地に立つ」感じ・足元が定まった・ローカリティとテロワ「土地の神々」の微笑、…そんな面と、作品性の高い・シェフの個性のはっきり出た・創造性、…という面の、その両方が訴えかけてくる所に、大いな魅力を感じる…と思った。
 それにしてもレベル高かったなあ(笑)。やっぱり、最も好きな店の一つ。
 作品性の高いアーティスティックな料理、…って“柳腰でふんわり”とした芸風であることも多いが、小山さんのはまったく違って、剛毅なアート、というか、広島弁が似合う料理なのが、いいんじゃのう(笑)。

 さて今回、大活躍していた技術に、瀬戸鉄工の「瞬間高温高圧焼成法」というものがある。小山さんも、アイディア・レシピの提供やら、パリや東京でプレゼンしたり、と様々な形で協力している。
 これはホントに、広島は呉にある、プレスが得意な鉄工会社が余技のような形でスタートしたものらしく、内容は読んで字の如くなのだが、食材を高温高圧によってごく短時間で焼いてしまう、というもの。『超プレス』(笑)。
 面白く有用な食材加工技術だった。瞬間…なので、ビタミン残存量が多い、というようなメリットもあるらしい。
 「料理界におけるハイテク」…の一つであるが、なんつーか、高温高圧焼成…でしょ、あまり“ハイテク臭”がしないのもいいですね(笑)。焼ゴテで押し付ける…のの、超強力な奴、ってイメージで(笑)。

 アミューズの、フォアグラを挟んだ地獄車のような一品(笑)、この車輪がまずは、高温高圧焼成椎茸、である。ヒャッホー! 新食感。椎茸がかっこいい。“木”っぽい感じ。

 自家菜園サラダ。単純にサラダ…ではあるんだけど、「これだよコレ」という言葉が漏れるシグネチャー入りのサラダ。…ま、多少のプラセボはあるかもしれないが(笑)。フヌイユの種が嬉しいアクサン。人参各種…が肝。赤足海老はエアリー…とか言いたくなる、火の通り。

 中トロは9日間、葡萄塩で寝かせた。この葡萄は、三次ワイナリーのメルロだそう。食べた感じは、魚でありながら熟成肉・生ハムを想起するような強い旨味があって、快楽。
 なんだっけ、
「自分でもコレは凄い!史上初か!…と思って調べたら、ボルドーの方で類似の前例があった orz」
 …みたいなことを言うてはりました(笑)。

 岸根栗と蟹のビスク…は、13年前に初めてジャルダングルマンに来た時にその「原型」をいただいているお気に入り。へべは、「わ、出た!」と、お目にかかっただけでウルウルもの(笑)。
 今年は降雨のパターンが変で、岸根栗は「かなりの不作」とのこと。

 地元の“神”の一人(笑)、名人・川崎健氏の健牡蠣には「ちょっと時期が早いかな…」とも思っていたのだが、「前菜用限定でやっと出始め」た、とのこと。ラッキー。
 で、小山さんの新作は、健牡蠣・高温高圧焼成小豆の衣揚げ。おお、ガストロな一品じゃ、不思議オモロかつウマ!
 この後すぐに銀座に広島食材をプレゼンしに行くだか何だかの仕事があるのだが、コレを持ってく、って。

 アラは7日間寝かせたもの。天草の某寿司屋さんと意気投合して教わってきた(?)熟成、とか。贅沢、ナージュの野菜成分がいい引き締め役。

 ピジョンラミエは、これもコチラのシグネチャー、コウタケのソースで。怪しい生き物のような、自家のヒラタケもたっぷりと添える。小山さんのプラはいつも、侠気にあふるる(笑)。
 そう言えば、冒頭に出てきた椎茸…椎茸も自家のものを使いたいのだが、仕込んだ椎の木の樹勢が強くて椎茸が出てくるのが遅れ、この後からボチボチ…とのこと(笑)。
 高温高圧焼成胡椒…小さい薄焼き煎餅みたいになった、が、添えられるが、この胡椒、そう言えば、どっかで見たことあったわ。これが瀬戸鉄工だったのかあ。…しかし、どこで見たんだっけかなあ…。

 ビスキュイショコラはクーラン、薔薇マンジェ(…ここでいきなり駄洒落か(^^;))は可憐。

 youtubeで「小山シェフレシピ」で検索すると、高温高圧焼成食材を使った料理が、幾つも紹介されている。料理ビデオ好きの人は、是非チェック! 面白いです。解説テロップはフランス語なのもイイ!

 “赤い本”の広島版…の話もあるが、それはまた、発売になってから、か…(笑)。


 (後日談)
 (ちょっと、実力の割りに数が足りない気もしますが、、、“星”、おめでとうございます!)


LJG 2016年 1月 ☆☆☆

 *パンデピス・フォアグラ・古漬
 *”サラダ・ジャルダングルマン”
 *庄原産モッツァレラ・モルコン・シャンピニオン・花 トマトコンソメ
 *アオリイカのラグー イカのサブレ・チーズ風味 パプリカ粉 二十日大根
 *健牡蠣のカダイフ・フライ
 *クエの焼き浸し 焼葱 タルティーボの根 庭のレモン風味
 *島根産猪 黒大蒜プレス ロマネスコ・黒大根・紫人参 下仁田の根
 *りんごのタルト
 *いちごミルク
 +99 Echezeaux / C.Clerget

[AQ!]
 西広島駅までJR、乗り換えて、18時過ぎは満員の広電に押し入る。
 このルートが早いらしい。
 古江で降りる。やっぱり山の上に灯りが点る(笑)。
 JRの踏切を越えて行く。悔しいことに、JRの駅はない。
LJG
“いやあやっぱ賢ちゃん(シツレイ(^^;))、凄いわあ~”と呟きあって二人で陶然…というか茫然…というか、広島の夜である。
 何というのか、才能の切れ味のスパーク、と、毅然…豪胆な手離れの良さと…で、こちらをメラメラと萌えさせる。
 小山シェフの料理は長い期間に渡っていただいているが、人…というものはどんどんめまぐるしく変わるものであり、人…というものは全然変わらないもんだよなあ、と矛盾した発見に妙に納得しながら、満ち足りていくのであった(^^;)。

パンデピス・フォアグラ・古漬
 カリカリのパンデピスに、粉末化フォアグラ・古漬の瀬戸鉄工高温高圧焼成。
 驚きの「ばあちゃんの古漬の瀬戸鉄工プレス」を使ったアミューズは、試作プロトタイプとのことだが、いやあ驚き&ウマー♪
 軽い香りとして古漬が機能する。
 瀬戸鉄工さんの「ええ、今度ぁコレですかあ?」…も、繰り返しギャグ化?(笑)
 しかし古漬プレスは“可能性”があるようで、健康食品としてもデータ取り中だとか。
 天空競技場のような(笑)器は、カマチかと思ったらカマチ♪ 随分とアチコチで見られるようになったが「カマチは使いよう」だと思う(^^;)。これはナイス。
LJG
”サラダ・ジャルダングルマン”
 こちらではこの打順にサラダが入ることがよくある。
 色んな意味で「できないサラダ」(笑)。
 自信がなきゃ入れられないよな~。これで勝負する剛毅さは、ズバリ「美味いから出来る」♪
 サラダを先頭に、根菜たちが躍動する季節だ。本体の幹を担うカンナ削りの人参たちの魅力。

モッツァレラ・モルコン・シャンピニオン・花 トマトコンソメ
 モッツァレラは庄原産で、塩水保存でなくホエイ保存、高品質である。
 モルコン(高級チョリソ…のような)~シャンピニオン~トマトの、出汁の講義(笑)みたいな旨みの丹念な組合せがモッツァレラを担いで、猛烈かつ清澄に、美味し!

アオリイカのラグー イカのサブレ・チーズ風味 パプリカ粉 二十日大根
 凄いのキターーー♪
 …ここ近年のモダン、スター皿が烏賊であることが多いのは何故だろう。特に、イイ店で。
 素材的に、ハッキリした個性を持っていながら決定的ではない…という烏賊の特性によるのかなあ。
 烏賊のドゥファソンの対比が魅力だ。サブレは瀬戸鉄工だっけ? 七味(笑)のように見えるのがパプリカ粉で、自家製ピモンデスプレッドのような香り貢献。ぬめりのある花軸もいい。
 小山シェフ「烏賊も色々やるけど、ラグーはブーダンより手が離せて面倒見がラク」と笑う。
LJG
健牡蠣のカダイフ・フライ
 この時期の広島で川崎健牡蠣をいただかない訳がない♪
 今回は、ラシェットブランシュにカダイフ衣のフライ2個とレモン…だけが並ぶ。
 ごくごくシンプル。海が響く。
 コースの真ん中にこういう単純な仕立て(…と言っても表面温度計監視ですんごいのだが(笑))を刺せるのが余裕。
 緩急に富み、春秋に富む。…「コース」といふものは、かくありたい。

クエの焼き浸し 焼葱 タルティーボの根 庭のレモン風味
 プリプリしっとりと、柔らかく筋肉質なクエ様。番付が上の方の相撲のよう。
 キリっとした仕上がりにしてるのはナージュの柑橘の酸と苦味であるが、「庭になってるレモンです」とのこと。
「広島は山の林檎から平野のレモンまで、県内でまかなえます(笑)」…な~る。
 ちなみに後知恵だが、日本のレモン生産量の半分以上が広島県産だとか。
 上に乗っているタルティーボの根(!)も効いてる。

島根産猪 黒大蒜プレス ロマネスコ・黒大根・紫人参 下仁田の根
 近年知り合った(?)島根の猟師さんの猪。
「ドングリ食べて育った…あ、いや天然だから推定…だけど(笑)」
 でも多分そうだと思う、脂の感じがナッツを多食している系の感じ。猪は「いい感じの縄張り」があって、そこのを捕まえるとまた別の個体が入ってくるとか。
LJG  ソースに混じるのは黒大蒜プレスのチップ。やり過ぎると苦味が出るので、止め加減が肝心という。
 フランス料理のコースは、進むほどに蕩けて行く作風もあるが、こちらのは進むほどに「漢のフレンチ」感が上昇して行く印象がある。
 この鯔背な猪の一皿も、剛直な旨みだ。
LJG
りんごのタルト・いちごミルク
 という訳で林檎は県内、高野町産だっけかな。
 いちごミルクの容器が懐かしい…立方体のガラス容器。その昔(後で見たら2005年)、お正月にお猪口をいれて使ってたもの。“いやいやコレは…”とはしゃいでいたのだが、小山さんも、覚えてて使ってくれたようだ。「あ、こんなんあったけ…」って。
 この苺の仕立ては、呼応するように懐旧的キュートな甘さにさっぱり感もあって嬉し。

 そういえば小山シェフ、JR西日本が2017春から運行する「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の食も一部監修する運びだそうだ。見本パンフなど見せてもらいながら、考え中の作戦を伺ったり…♪
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  ルセット Recette
  
神戸市中央区山本通2-2-13 078-221-0211 recette.jp
11:30~14:00/17:30~21:30 無休
depuis2000 Chef: 依田英敏(1960-) (敬称略)

・
2007年 1月

 *ダンドのリエット・バルサミコ、根セロリピュレ・雲丹・コンソメ
 *本日市場よりの海の幸たっぷりサラダ ハーブ風味
 *根室産タラバ蟹とアボガドの冷製 ガルグイユ仕立て バジルのジェノバ風ペーストとクルスティアン風味
 *鱈の白子と牡蠣のア・ラ・ヴァプール トリュフ風味のソース・シャンパーニュ 白菜とアスパラのソテーと共に
 *明石鯛ポワレ シェフスタイル
 *野生ベカス(山シギ)のロティー トリュフ風味ソース セロリ・ラヴのクーリーとフォアグラのタルトレット添え
 *ミロワール・オー・ショコラ
 *タルト・タタン・ア・ラ・ロンド パン・デピスのグラス添え 赤ワインとドライフルーツソース
 +99 Beaune les Epenottes / Parent

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  ル・パサージュ
  
仙台市青葉区国分町2-8-34小関ビル2F
18:00~26:00 日祝休

・ フランス料理店というよりはワインバーですが
 ネット情報によると2008年閉店とのこと。

2001年 3月 ☆

 *ブランダードモリュ
 *蛤と春野菜の温サラド
 *仔羊のスパイス煮込
 *ガトーショコラ、グラスドキャラメル
 +96 Chambolle-Musigny / Hudelot Noellat

[AQ!]
 仙台出張時に一人で。仙台は、牛舌だ牡蠣だといった名物系を一渡り回ってしまった後の「次の手」がよくわからない町であったので、探索行だ。
 雑居ビルの2階にカジュアルにたたずまうワインバーで、東北公済病院のすぐ裏。「ううむ、やはりワインは医者の近くか」、と訳のわからぬ独り言。気楽に入店すると若いサービス陣は気楽真面目なノリ。カウンターに陣取る。ビストロ的なメニューの品書き、プラス、旬の物的な黒板。やはり黒板に目が行く。カウンターから正面にはカーヴ。0.5の裸眼からは落ち着くにつれ段々とラベルが見えてくる。ローラン、古いルミエ、デュジャーク、ボーカステル…、お~お~、これは飲むものには困らなそうだ。
 ブランダードモリュのアミューズも趣味が良いが、蛤と春野菜の魅力はビックリ。目の前におかれた緑の深さの立体的な迫力は、「視力が良くなったみたい」に飛び込んでくる。蛤の具合もピントぴったし。うん、またへべと一緒に来ようっ、と。
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  ル・プランタン Le Printemps
  
名古屋市緑区黒沢台4-1605 052-876-3288 www17.ocn.ne.jp/~french
11:30~14:30/17:30~21:00 水休

・

2006年 3月 ☆

 [デジュネ]
 *ハタハタと蛸のエスカベッシュ
 *各種季節の貝類と天然クレソン
 *各種野菜のゼリー寄せテリーヌ仕立て 帆立とイチゴのコンビサラダと共に
 *揚げ白魚と薩摩芋のポタージュ
 *コンガリ焼いた鰻とゴボウと揚げリゾットの香りブイヨンスープ
 *野菜作りの名人姉に感謝の逸品無農薬野菜の取り合わせカーニバル
 *キンキとリゾット詰め石ガレイ、揚げエノキ添え
 *苺ジュレとガトーショコラ
 +02 カランドレ

[AQ!]
 名古屋の昼。何処とも知れぬ地の果てまで地下鉄に乗り、バスに乗り継いで何処とも知れぬ地の果てまで行く。…と言ったら名古屋圏のヒトにブン殴られるに決まってましょうが、観光客的には何処とも知れぬ黒沢台まで出掛ける。見る限りでは、家々の連なりが微妙に疎らになって空地や畑が入り混じり始める…大都市郊外って感じでしょか。忽然…と言っていいかどうかこれまた悩ましいが、いきなり現れるフランス料理店である。
 ハイ、ごめんなすって、と入店すると、これがマーいい感じ。おおどかで和んで楽しくもフランスの田舎みたいな景色。現場制服のオッちゃんらがニコヤカに昼メシ食ろーとるわ、マダム連は集っておしゃべり、デートの若者…。
 料理の軸となるのは、シェフのお姉さんが東海市で真面目に丹精しているという野菜。野菜テリーヌは、菜花・白菜・人参・大根・薩摩藷。この薩摩藷はサイコー。
 貝類はちょびっと柚子風味で、クレソンのプリン添え。
 鰻スープは焼白葱もグー。
 いや~、気持ちええわ~。
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  ル・ポットフー
  
山形県酒田市幸町1-10-20酒田東急プラザビル3F 0234-26-2218 http://www.inetshonai.or.jp/~potaufeu/
11:30~14:00/17:30~20:00 水(除く祝)休

・

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  ル・ランデブー
  
大阪市北区大淀南2-2-49ホテルプラザ23F

・ 残念ながら閉店しました
 かつて、ステファヌ・ランボーが豪腕と魔法の杖をふるったこの店ももうありません。それは1980年代当時、信じられないほどの美味でした(それなのにいつも空いていました)。ランボーの料理は南仏「ロアジス」で食べられる筈です。 (2000.2)

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  レ・シャンドール
  
京都市中京区柳馬場蛸薬師上ル井筒屋町419 075-255-2277
12:00~14:00/17:30~21:00 水休
Chef: 田島福広 (敬称略)

・

2002年 8月

 *赤ピーマンフラン
 *帆立と夏野菜のサラダ、雲丹添え
 *トウモロコシのスープ
 *スズキのポワレ、サフラン煮ジャガイモ、ラタトゥイユ
 *鶉のロティ、無花果コンポート、エンドウ
 *杏のグラス、クレームブリュレ

[AQ!]
 実は、昼に予約を取らない「イル・パッパラルド」に行ってみた。お盆の金曜。口開け時間に到着すれば良かったのだが、ネボスケなワシらのこと、12時を少し回っていた。炎天下の軒先に待つ列は3組6人。ボクらで4組目…、まぁ程よい行列具合かとも思われるのだが、店内を覗き込むに、まだ展開が進んでない席が殆ど。ギラつく太陽に背中を押され、携帯をダイヤルするは「レ・シャンドール」
 アッサリと席が取れ、乗り換えてしまった。何せワシらには市バス一日乗車券がついている。移動は(500円払ったら後は)タダじゃ。
 案内してくれたパッパラルドのオネーサンと、聞き辛い携帯での予約電話をしてしまったシャンドールのオネーサン、ごめんなさい。
 「レ・シャンドール」訪問は10年以上ぶりになる。その時もフラッと立ち寄ったデジュネであった。「京都にレ・シャンドールあり」と謳われた名店に対し、まことに相スマヌ的ではある。
 フロアは若手女性中心の仕切り。料理は実に手堅い。地に足がついたというか根っ子をブリブリ生やした店、という印象で、地元の人に愛されているんだろう。観光客として訪れると位相が合わない部分も感じるのだが、それはこちら側、客の問題だね。
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  レスカール L'Escale
  
新潟市寄居町700-1 
11:30~13:30/17:30~20:30 日休
Chef: 池上晴樹 (敬称略)

・
 ネット情報によると2010年閉店とのこと。

2008年 1月 ☆

 *Amuse-gueles
  佐渡産一夜干烏賊のエシャロット和え、新潟産鮭とジャガイモのグジェール、南蛮海老テリーヌ
 *Poche de Foie gras et Legume
  野菜とフォアグラのポシェ
 *Poelee de Nodoguro avec Champignons
  ノドグロのポワレ・きのこ添え
 *Poelee de Canard sovage et Chauson d'Abat
  豊栄産野鴨のポワレ・内臓のパイ
 *Desserts
  クレームブリュレ、モワルショコラ、グラス
 +97 Gevrey Chambertin / Groffier

[AQ!]
 加島屋だっけ?
 月曜夜とあって、貸切状態。
 穏やかでオーソドックスな中、好感度モノが幾つもあった。
 (例の網取り・囮取りの米食い)の腿・アバパイは美味。
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  レトワール・ドゥ・ジェアン
  
名古屋市千種区堀割町1-8 052-762-0077
11:00~14:00/17:00~21:30 無休

・

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  ロアンヌ
  
相模原市相模大野4-4-3伊勢丹相模原店2F
 

・
 伊勢丹相模原店のサイトを見ても、見当たりませんね(^_^;)。なくなっちゃったのかな?? (2000.11)

1995年12月

 *温野菜のバラエティ
 *オマールと帆立のガレット仕立てサフラン風味
 *鹿肉のソテ
 *クドブフ
 *バニラと苺アイス、洋梨コンポート

[AQ!]
 相模大野なる伊勢丹の中でなかなか健闘というところでしょうか。

[へべ]
 あのような立地ですが、遅めスタートに寛容なのは珍しいですね。店のつくりもよくできていると思いました。
 温野菜の茸と栗や、クドブフはよくできてました。
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  ローズルーム(大阪)
  
大阪市北区堂島浜1-3-1大阪全日空ホテル
11:30~14:30/17:30~21:30 無休

・ 惜しまれながら閉店しました → 再開したらしい → 閉店
 ほんとに美味しく、ホテル内らしからぬ小粋な内装と柔らかいサービスの素晴しい店だったのですが…。未だに惜しむ声は多いようですが、これが関西のフランス料理店の難しさでもあるようで、空席を見ることは多いレストランでした。横田シェフは、全日空シェラトンの仕事を続けている、という噂ですが、詳しくはわかりません。 (1999.12)

 なんてことを言っていたら「再開したらしい」という噂です。行ってみたいぜ。 (2000.03)

 なんてことを言って忘れていたんですが、最近調べたら、横田知義料理長はとっくに東京の全日空に異動してらしたんですね。大阪全日空シェラトンも今では「シェラトン」がとれてしまったのかな。ホテル界は早い…(^^;)。現「ローズルーム(大阪)」の料理は、サイトで写真は拝見しましたが昔とは変わりましたね。 (2003)

 再度…、の閉店、とのこと。

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