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スペインのレストラン
この一覧はアルファベット順になっています。
 


  ABAC アバック
  
Avinguda Tibidabo 1 08022 Barcelona 93 319 66 00 (FAX 93 319 45 19) www.abacbarcelona.com
13:30~16:00/20:30~23:00 日月・金昼休、1.8月に休暇あり
料理長: Xavier Pellicer ~ Jordi Cruz
・ バルセロナの豪腕唸る若手 (2007)
  2007年中に、現在のバルセロナ旧市街からちょっと離れた住宅街へ移転の予定アリ、とか。行かれる方は要注意。此処はメールで、予約や連絡が可能。

 2008年、ミシュラン2つ星に昇格、かつ念願の移転を果たす(Rec 79-89 から上記へ)。

 2010年、何かが起きたようだ。公式サイトその他によると、Xavier Pellicerがシェフを辞し、後任としてJordi Cruzが就いたと報じられている。
 あのJordi Cruz!!…近年のスペインの最注目若手シェフが!…という点にも目が行くが、とりあえずは「Xavier、これから何処で何するの?」(^^;)。Jordiは、自身のレストラン「Angle」とは兼任みたいだけど、よくわかりません。

 Xavier Pellicerはその後、出身店でもあるCan Fabesのシェフに着任した模様。

2007年 5月 ☆☆☆

 *オリーブ、葉っぱ天麩羅、カリカリ
 *浅利とムールのスープ、緑ピュレ・アホブランコ
 *小烏賊焼、小白花・桃花、小玉葱
 *Colmenillas a la Crema con Esparragos Silvestres
 *Macarrones con Bolonesa de Bogavante
 *Guisantes del "Maresme" con Tripa de Bacalao
 *Cochinillo Iberico de Sierra Mayor 100%, Patatas de Mango
 *Tatin con Toffe y Vainilla
 *Conguitos Helados y Yogurt Acido
 +Copa de Cava
 +02 Carod
 +04 Ocoa Moscatel
 +Muskateller Ba

(コメント工事中)
[AQ!]
 グレイト! こいつぁかなりの大物では!
 ハッピーブックスで、住所がAvingudoになっている新刊をみつけて大騒ぎ。新刊だしぃ。結局、電話して確かめると「NoNo! Rec!」とのこと。春に移転…という本もあったが、移転が遅れてるというか本が勇み足というか。スペイン、大変す。
 Taxi運ちゃん、「Recのアソコかい、あっこは店の前につけられねーづら。ちょっと歩いてもらうやが、この辺りは観光客狙いのピクポケだらけだから注意してけろ」とのこと。助言あんがと、と幾ばくかのプロピナを差し出すと「これでカフェの一杯もやらしてもらうだがや」。
 Rec通りを、一回左右間違えて折れるが、修正して到着。旧市街を「再開発した」地域という通り、なかなかナウい店が並んだはるんでがんわ。
 ところで、夜のタクシーはどうなるんかと思うと、これは、ABACから隣接するパークホテルのバルを抜け、ホテル玄関付近につけていた。すると、来るのもホントはパークホテル目指して来るのが正解かも。そういえばABACの電話も「目印パークホテル」と強調してたな。

 前日のリコンファームを求める人気店の金曜夜は、たしかに大盛況、曜日もあってか22時半を回ってからのスタートも珍しくない。店内はCool、の一言。トンガッテル…って程ではないにせよ、都会派のスマートな店。
 此処のサービスは殆ど男性。アルキミアの女性陣と好対照。クラバットがそれぞれに似合うようなカッコよさ、かつサンパ。まぁホント、スペインの一線級のサービスはレベル高い。35時間労働の煽りか水準低下著しいフランスを追い抜いて久しき、やも。
 特に傑作はソムリエで、リスト自体はプリオラート莫大という訳ではないので「ヴィノティントデスパニョールでケメリコミエンダにだ?」と切り出したのだが、流暢な英語で語る語る。
「こちらはリベラデルドゥエロの果実の特徴はホニャで構造はラララとなり、この造り手は非常に古くからの家でその葡萄も樹齢がいっておりこの**年は一般には小さい年でしたが、この蔵では余力の至る所として仕上がりにおいてナンタラがカンタラ…」
ってな調子で3本ほど調子の良い講釈を聞く。しかも一方的な奴ではなくてこちらの言うことも聞くし、面倒見もよい。ポストレスで現れて「デザートワイン飲むかに?」と言うので「一寸だけ」お願いすると、それぞれのポストレスに合わせて、北の白いモスカテル・南の茶色いモスカテル(ヘレス似)をちょこっと注いでくれた。

 ABACの扉を開けてオラ!、メヤモあきらいしー、だやも。サービスは台帳を見て探す。此処はmail予約だから、その時点ではAkira ISHIIとわかっている筈だが、本日の手書台帳上にその綴りは無い。似たような綴りをみつけて、コレコレハポネスのことあるよ…と主張して無事の歓待。いやー、何だか、また手で書き直すのよね、カレら(^^;)。それと、イシー…というのを姓名の一部として認識するのが嫌いらしいのよね、カレら(^^;)。
 ついでに、シェフへの日本土産プレゼント、と黒七味を渡す。「シェフの知り合いか?」と聞くので、写真で見ただけさ~、と答える。
 席は細長方形のサルのちょうど真ん中へん。テーブルクロスとセルヴィエットの布が、しなやかでフワ~っとした質のもので、すんばらしい。卓上スタンドも具合のいい明り。
 貢物を献じた効果か(^^;)、早速にシャビエルの挨拶がある。デカくてゴツい上半身。ゴチック地区といえでも肩で風切るアニィ、喧嘩だって強いんだぜ…的な風情(^^;)。写真で見ても屈強そうだけど「実物はさらにガッチリ」って印象。
 「あ、ミヤゲ、あんがとな」、「ところでアレは何だがや?」と聞くので、「ハポンのエスペシアでおぢゃる」。すると「おーそれはおもろいやんけ」と破顔。お、わりとウケたかも?…しかし食いつき良すぎて凄い勢いで舐めたりしそうなので、へべが「ピカンテじゃけんココロしてくんろ」と付け加える。…うーむ、翌日の賄いでコミの被害者が出てたりしてな(^^;)。

 オリーブはごっつ見事な緑と黒、ただアルキミアのみたいな魔力は無し。
 アミューズの葉っぱ天麩羅はあんまし良く無い、ってか、作り置きすな(^^;)。しかし、点睛を欠くのは結局このくらいではあった。
 しかしなんだな、アミューズ第二陣からが良い、って店ばっかりだな。第一陣って、ホントに欠食児童向け?(^^;)
 エスパラゴス・デ・ボスケは此処ではエスパラゴス・シルベストルという表記。モリーユが阿呆みたいに立派。市場でもゴロゴロ見られたけど、優れた質の物が採られている。この皿の主役かもなぁ。味出しがフォアグラで、5mm角ダイスカット。
 人気の皿というボロネーゼ。ぎゃぁ!とクレージーに美味く、二人、平伏す。肉の、酸味と旨味の引き出し方が理想的、素晴らしい煮込、地味に手のかかった仕事を感じさせる。これはまた食べたい。
 ギサンテスはバタースープ仕立てとでも言うか、皿の上に顔を持っていくだけで、青き春が匂い立つ。その上にトリッパデバカラオを横たえ、ギサンテスの新芽・花の部分(豆苗みたい)を散らす。こりゃ、ウマ。ここにもモリーユ。
 完成まで6年がかりのスペシャリテ、コチニーリョは、焼き上がりを一回見せにくる。そして切り分けられ、噂のマンゴ・ポンヌフと共に盛り付けられて登場。ソースを回しかける(やっぱりホントに卓上来てからの回しがけが多い、カタランは)。小さな小さな豚足付き(これはカリッ揚げ)。
 大変にシンプルな上に、何も変ったことはしてなくて、しかし超絶に美味い。ぎゃー!殆ど、半踊りしているところに再びシャビエルが登場、「どーだ、ザマミロ」って顔していやがる。「いやーまいったげな、どーにもこーにも。オラ、涙で股間を濡らしましたぜよ」と告げる(嘘)。
 ソースもね、コチニーリョの、いわゆる素直な肉汁ソースなんだけど、なんじゃコリャというくらい綺麗で旨い。焼いて半焦がしのマンゴ、予測を遥かに超えて「これじゃなきゃ」という相性。
 深夜に向けて更に盛り上がる一方の店内で、この後はシャビエルに会えなかったのは残念。
(コメント工事中)
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  abantal  アバンタル
  
C/ Alcalde José de la Bandera, nº 7 y 9 41003 Sevilla (España)  (+34) 954 540 000 www.abantalrestaurante.es
日月休
料理長: Julio Fdez. Quintero

・ セビーリャのレストランテ
Abantal 2015年 5月 ☆☆

 *人参甘酢漬、ガスパチョ再構築、galleta de chorizo y parmesano、グリッシーニ
 *Ajoblanco malagueño con orejones y ciruelas pasas
 *Gamba de Huelva, Gelatina de manzanilla, crema de alga, breca ahumado (albur), piñones
 *Ostras sobre cremoso de coliflor, cardos con piñones y enebro
 *Yogur de foie, compota de melocotón, crujiente de frutos rojos y miel
 *Merluza con cuajada de puerros, ajo negro y cebolla confitad
 *乳呑み仔豚のカリカリロースト、モホソース
 *crema de maracuyá con granizado de hierbabuena y chocolate
 *Canelón de mango relleno de crema de queso y sopa de lemon grass
 +13 Pinot Noir / Cortijo Los Aguilares

Abantal
[AQ!]
 Sevillaの夜は「アバンタル」へ。

 アンダルシアの各都市は「若手売出し中のモダン・ガストロ」を探すとわりと単純な回答(?)になっていて、
「セビリアと言えばabantal」
「コルドバと言えばChoco」
「マラガと言えばJosé Carlos García」
 と大概の人が答えることになっている(笑)。
 えーと、いずれもミチェリン1星・レプソル2太陽…かな。
 ウチは取り合えず、町ごとにこのスロットのレストランテは1軒は行くので、迷わず「アバンタル」。
 Abantal  …そう言えばちなみにマラガの「José Carlos García」は、水曜昼の予約を1ヵ月前に申し込んだのだが「満席スマソ」の返答。ここは行けなかった。
 マラガはかなりの規模の町なのだが、若手モダンガストロがほとんどこの「JCG」しかないんで、一極集中してるのかなあ。

 「アバンタル」は、サンタフスタ駅と・アルカサルなど観光中心の、ちょうど中間あたりのナニゲない街角にある。
 どちらからも歩ける距離。行きはタクったけど、帰りは散歩した。

 見ての通り、軽快な都会型レストランテ。
 軽く、明るく、ちょっと洒落て、使いやすい。お客も小ざっぱりしている。
 テープル・セッティングの位置どりが独特で、巨大な店ではないけど隣卓は遠い。それも都会的?
 俺ら以外にアジア人一卓アリ、さすがセビージャ。マラガを出てから今日まで、あまり見なかった光景。
Abantal
 声が高いお茶目ボイスのメートルに、なかなか男前なソムリエール姉さん。
「この辺のビノティントで、あんまし重かったりゴツかったりせんのが欲しいんじゃがの?」
 に、「こんなん如何?」と提示されたのが、マラガのピノ(!)。
 「え、ピノ?」…ラベルにもでかく「PN」と入ったピノノワール、後で見ると「ヨーロッパ最南端栽培」だとか。(…って、そもそも土地としてほぼ欧州最南端だからなあ(笑)。この辺・シチリア・クレタ・キプロス…)
 これがスンナリしたシットリした良いピノ。日本まで引っ張っだらどれだけ美点が残るかは謎だが、此処で呑むにはいい食事のお供チョイス。

 ソツのない、ちょびっと目新しい、器用な、美味しい料理。
 その分、強い/深い印象を残したり、カンドーに包まれたり…するタイプではない、かな。
 「やったね!」って感じの大当たりが、「◎サックリングピッグのモホ・ソース」。
 ジューシーさとサクサクさをきちんと両立した焼きがイイし(仔豚、使い慣れてるなあ!)、モホソースもばっちし。
 主菜でアタリが出たんで、とてもハッピーに物語が閉じる♪
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  Aizian アイシアン
  
C/Lehendakari Leizaola, 29 48001 - BILBAO Telefono: 94 428 00 39 Fax: 94 428 00 35  www.restaurante-aizian.com
料理長: Jose Miguel Olazabalaga

・ ビルバオのホテル・メリア内にあるレストラン

2011年 4月 ☆☆

 *フォア、アスパラと芽のソパ
 *Sardina ahumada con mouse de ajoblanco gel de tomate
 *Sopa de chipiron con cebolla morada de Zalla con ravioli cremoso de su tinta
 *Lenguado a baja temperatura sobre praline de sesamo y falso cus cus de brocoli
 *Cabrito Azpi-Gorri deshuesado sobre mantequilla de naranja sanguina y ajos tiernos
 *Torrija de pan caramelizada con caramelo de naranja y helado de arroz
 *Fluido de pistacho y chocolate blanco con helado de cacao amargo
 +Txakoli
 +08 Pago de los Capellanes
 +Don PX


[AQ!]
 ヨーロッパ到着日。
 夕食中にグングン眠くなるのは予想済みだが、それも宿泊ホテルのレストランならラクなんじゃない…という猿知恵にて、Milea HotelのAizian。…なのであるが、そんな理由で選んじゃスマンこってすというくらい評判の良い一軒でもある。

 21:20くらいだったか…に入店するが、一番乗り(^^;;)。さすがはスペインですじゃ、ホテル内でもそうですか…。その後、我々のいるサルだけでも八卓くらい入ったかな。この季節、日没はだいたい21:30。
 そういうわけで、コパのチャコリ(Jauregibarriaと同じもの)も抜栓から。高級品は、美味しい微発泡白ワインって感じですな。

[へべ]
 ドス・コパ・デ・TXAKKOLI!!
 アミューズ:緑アスパラ小スープ・オイル・スプラウト、白レバーとブドウ・果物

[AQ!]
 高級ホテル内レストランだが(セールスをみつけて安く泊まっているが)、内装は気張り過ぎず小粋な構えで、絵画に気を使っている。どの絵も、作者名プレートあり。中国の作家のものがなかなかお洒落。
 今日は手短に行きたいので、アラカルトからドス・プラトス。この店の自己紹介は「モダンと伝統のフュージョン」ということだが、品書も両者がバランス良く混ぜられている、という感じであり、またいただくと、一皿ごとの出来も上手くフュージョン…調和させている感じだ。

Sopa de chipiron con cebolla morada de Zalla con ravioli cremoso de su tinta
 紫玉葱にも惹かれて選んだチピロンのソパがこの夜の花形か。細かいシゴトの墨ラビオリとともに、魅力溢れるお味。ソパのアセゾネが「おおコレコレ、バスク!」という不思議な上品さ、ここがカタルーニャのゴッツリ感との一番の違いかもしれない、やっぱりバスクは、ラクで、美味い。

[へべ]
 小イカのラビオリ、そのスミ包み、ジュレ、クルトン、スプラウト、煮野菜、茶カルド:Zalla産玉ネギ・Sopa de Txipiron

Sardina ahumada con mouse de ajoblanco gel de tomate
 イワシアウマダ con gel トマトのジェルとアホブランコのムース

[AQ!]
 Sardinaも手堅く美味。

Lenguado a baja temperatura sobre praline de sesamo y falso cus cus de brocoli
 レングアドは、低温調理を強調してるし、カリフラワークスクス・セサミ、と、現代型の皿と思ったが、実際そうだったが、味的には王道な着地を見せていた。アラカルトらしく、量もゴツンとくる。ただ、こちらは、後で気付いたのだが、砂田さんが教えてくれていたのだが、名物はバカラオなのであった。そっちにするべきだったか。まあ、これが、「到着日」ボケ。

[へべ]
 舌平目の低温調理、ごま、緑アスパラ薄造り、ホップ芽的なスプラウト

Cabrito Azpi-Gorri deshuesado sobre mantequilla de naranja sanguina y ajos tiernos
 カブリトAzpi-Gorri焼、粉とひとふでソースとネギ3本

[AQ!]
 二皿構成の注文でカブリトを頼むと、たっぷり食えるのがイイ。こういうものはやっぱ、「一口」だけだとね…。カブリトは、背肉とバラ…というか、こういう二種構成で来る場合が多いね。スペインの山羊はシットリして味がある。「強いていうと、羊と兎に近いけど、でもまあ、何にも似てないよね山羊肉」…とアタリマエなことを確認しあう我々である。

Torrija de pan caramelizada con caramelo de naranja y helado de arroz
 あと、嬉しかったのはトリッハの美味さか。これよこれ!と子供のように大喜び。(今回の旅では)その後、案外出会わなかったし。

[へべ]
 こんがりトリッハと白helado

Fluido de pistacho y chocolate blanco con helado de cacao amargo
 ピスターシュスフレとチョコアイス

[AQ!]
 ちなみにAizianは、Hotel Meliaのデサユノも供しているが、これがまたゴキゲン。とくにエンパナーダ。
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  Akelarre アケラーレ
  
paseo del Padre Orcolaga 56, Igeldo, DONOSTIA (San Sebastian) (943)311209 Fax:(943)219268 www.akelarre.net
日夜・月・火(1~6月)休(祝なら翌) 2,10月に休暇あり
料理長: Pedro Subijana (1948-)
・  
 祝!ミシュラン・ギドルージュ3つ星獲得! Michelin Espana&Portugal 2007で昇格だそうです。
 やったね、ペドロ! 実のとこ、バスクを回った感じで、レストランの諸要素がもっとも高次元にバランスしてるのは「アケラーレ」だと いう印象が強かったので、この三ツ星は大賛成です。
 まぁ料理そのものだって、面白さ美味しさともに、ベラサテギ・ アルサック・ムガリツに決してヒケを取らないし(ってゆーか、“味はアケラーレがいちばん、という人もいる)
 まぁ、「ミシュラン、たまには“見て”るな」…という気もしつつ、「それにしても相変わらずシェフが還暦になってから星を出してくるのはど~よ(^^;)」とも思いつつ。 (2007)

AKEL1 [↓メモ版:工事中]
2003年 8月 ☆☆☆

 アミューズ:1.スパニッシュハムのクリームに甘いカリカリのはじけるキャンディ 2.ごくごく薄い巻きパイととうもろこしのクリームのシガリロ 3.緑色の酸っぱいスープに細切り青豆の揚げたの 4.チョなんとかという魚フライにソースとパン粉添え
 *Sandwich de Foie-Gras y su Caldo
 H: フォアグラサンド:冷たい滑らかなフォアグラのテリーヌを卵白のメレンゲではさんで三角サンドに見立てたもの。メレンゲの上に甘い(パイン?)すっぱい(レモン)黄色い粉が散らしてある。ガラスの小カップに入った熱々の濃厚なフォアグラのポタージュと。あと、胡桃巻き。
 *Burbujas de Moluscos con Salicornia
 A: ムール・浅利・小烏賊と白い泡の盛られた器に熱々のスープを注ぐ。たちまち泡はとけて海の香りのスープに変身。大きな油滴が点々と浮き島ののように漂う。これがすばらしい。香りの極上のオリーブオイル。オリーブオイル潮汁。よもぎのじゅんさい。
 *Yema de Huevo con Huevas de Pescado
 H: 深皿に、きざみ納豆を添えた卵黄…といったルックスの物体が登場。ここへ熱々の茶色く澄んだスープを注ぐ。熱でちょっととろみを帯びた卵黄とチーズに、茶色いのはキノコの微塵切り。フリカッセ、ピーマンのジュのスープが軽やかに響きあう。なじんで旨い。
 *Langostinos en infusion aromatizada
 A: ゆで海老と野菜かき揚げのミニ丼。(ハーブ天、うまい)
 *Risotto Venere con Azafran y Cigala
 H: 黒米リゾット、チーズ風味。こんがり焼に海老トッピング、リゾットおかわり付き。
 *Ternera en terrina caliente con Compota
 A: 仔牛のテリーヌ仕立て、三枚肉の揚げたの添え、くりぬいたビワ球、汁粉ソース。やさしい酸、うすら甘、塩もほどほど。
 *Salmonete a la vinagreta de Piparras
 H: ルジェのバトー仕立て、薬味添え。白い花がニラニンニク系で強力。
 *Chuleta de Atun Rojo con Jugo de Tomate
 A: トンのたたき、ラッキョウネギ2本、青海苔まぶし、トマトのジュのソース
 *Ternera de leche atemperada en aceite
 H: 乳呑仔牛のロースト、黒い灰粉まぶし、茶色い酸味ソース、松の実・アーモンド
 *Pechuga de Pichon con Pipas de Melon
 A: 鳩ロティ、メロンの種、甘酸味ソース、内臓のドライフルーツ包み、花・ハーブ
 *Cajita de Citricos
 カステラボックス、ナランハソルベ
 *Nieve de Hierbas Heladas
 ハーブ砂糖かき氷と宇治っぽいグラス、アイスキャンディ
 *Sopa Tapada, da Ruibarbo y Chocolates
 ルバーブ・スープ、チョコナッツ茶パリパリ
 *Pina Jengibre y Helado de Coco
 パイン生姜ココナツグラス、
 +Txacoli (glass)
 +38 Riscal
 アンフュージョン沢山、カフェも色々

[AQ!]
 柔らかい酸使い。  Faxで予約を入れると、e-mailで返答。「Donostiaに着いたら、telでconfirmしてネ」とある。んだけどオレら、チミんとこにはDonostiaに着いたその日(の、しかも昼)に行くつもりなのよ。
 どうすべか、まぁ、前日にParisから電話すればいいか、ぐらいに思ってたら、Parisに発つ前日にもう一回、同一文章のメールが来る。「OKOK、リコンファーム。電話は明日、Parisから入れるからヨ」とリプライする。
 Parisに着いて、「明日行くからヨロシコ」と電話入れると、なかなか事務慣れしたオバサン(多分)が出て、「メール見たわヨ。んじゃ明日ネ」とスムーズに再確認された。「See you tomorrow、エスケリッガシコ!」とカマすと、結構ウケてた。
 さて、話は戻って、Donostia旅行計画立案編。
 長年の念願かなってDonostia食いまくりに出ることにしたはいいが、貧乏な上に貧乏性の身の上とあって、条件が厳しい。出発は土曜。土曜夜にDonostiaで食べるのは無理として、翌日は日曜。
 そのDomingoのNochesは、一線級のレストランは揃ってお休みとなる。次の月曜も休みの店が多い。となると、目標は「日曜の昼」なのだが、そうすると思い至るのが、大西洋の大眺望を誇り“昼間に行くべき”と賞される店「Akelarre」である。
 Irun->Donostia Amara Plazaは25euroくらい。正解か。インテリ臭い顔して、すげー飛ばす親父。

(コメント工事中)
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  Alkimia アルキミア
  
Industria 79, 08003 Barcelona 93 207 61 15 www.alkimia.cat
13:30~15:30/21:00~23:00 土昼・日休
料理長: Jordi Vila
・ バルセロナの若手“錬金術師”
 ここの予約は今のところ、電話しか無いみたい。 (2007)

 いつの間にかサイトが出来てました。メール予約も可能になったっぽいですね。 (2010)

[↓メモ版:工事中]
2007年 4月 ☆☆

 *パンコントマテ
 *パンコントマテの再構成、ハモンセック
 *サンディアソルベ、ラズベリ・赤胡椒・アホブランコ
 *Coca de anchovas con escalibada, mantequilla de trufa i yogurt
 *Alubias "del ganxet" con consome de arenque, tripa de bacalao y uva
 *Espardenyas con arroz Emporda y esparragos verdes
 *Conejo(imperial) con alcachofas, peras asadas y polvo de carquinolis
 *Pichon de sangre con judias verdes salteadas, coco y oliva negra
 *Gazpacho de melocoton con pepino y helado de yogurt
 *Borracho de limon al romero con helado de almendra amarga
 +04 Emilio Moro

(コメント工事中)
[AQ!]
 アンショワのコカ、旨!
 コネホは軽く詰め焼、脂旨!
 サグラダファミリア駅、ピーカン、一山いくらの観光客。
 10分ほど歩く。まずまず新興のちょい高級の町並みに、クールに構える。隣は赤提灯の日本料理屋。

 ISI(Japones)…と自信なさげに、予約帳に(ちゃんと)載ってたよ。我々が現れると、何故かウケる。一同ホッとしたか? 後で気付いたが、一番奥の客も同胞くさいが、随分と落ち着いた空気からは、在住かプロか…と思われた。
 (それにしてもイシイはいかん、ナカタとかマツイって名前なら良かったのにな)
 サービスは殆ど女性陣。5人くらいいた? カルタは最初、英語版が来たが、西語をもらう。やはりわかりやすい…、というか、両方置いといてくれたので見比べる。これが一番わかりやすい。

 白インゲンの皿は柴田本で同趣向のモノを見ていたので、マーク。アンショワのコカ、というのが再構成くさくて面白そう。コカには興味津々だし。
 ペスカドのエスパルデニャスから目が離れず、これは決定、ヴィアンドを一つにしてフツーのドゥプラにするか、エスパルデニャスをプーレドゥできるか…ってとこだが、メディオ・ラシオネスOKということで、2.5皿構成で行くことに。
 ヴィアンドはスペインらしく一つはコネホ。それに鳩。
 ちなみに、価格設定けっこー控え目、のデギュスタシオンの内容は記載無し。まぁこのヒトはアラカルトの方が向いてそうなのでいっかな、ということで。

 卓上の緑オリーブは腰が砕けるほどウマイ。さすがに何処でもウマイのだが、アルキミアのが最高だった。
 アミューズ。パンコントマテ組曲。筒型容器にトマト水ジュレ、パンの浮身。容器の上にカリカリハモンを渡しかけ。パンコントマテ再構成…だがオイシイ。パンが最後までカリカリなのが手柄で、これは技が入ってそう。
 サンディア中心の2皿目は「まさにスイカ味」のスイカ物で、複雑に構成されながら、スイカ味がバーンと来るのが偉い。西瓜はもっと単純にやっても、手を加えることですぐ味・香りが逃げちゃうのにね。
 コカは上級レストランレベルでキッチリとコカを作ったらどうなるかに?的な一品で、端々の味にキレがあって素晴らしい。とくにアンチョワがたまらない!
 白インゲン御一行様は、澄まし汁と言っていいようなクリアスープ物だが、構成要素が綺麗に協調する。葡萄…なんてのも、全然浮いてなくてハマった役どころを得ている。それにしても食感の美しさに泣くところのトリッパデバカラオである。

 エスパルデニャスのブッとさにたじろぐ。すげー。百尋か、っつの。これが腸管としたらどんな海鼠やねん。下敷きは(カタルーニャに慣れるに従い「例の」になる所の)“カタルーニャごはん”(この時は「モダンに醤油使いか?」とか騒ぐ)。エスパルデニャスの食感が嬉しくて踊る。それにしても、ホントに半量か、と思うほどの立派な皿。実際、以後観察してると、medio racionesは半分より結構多く盛るし(カタルーニャ、気前よし)、とりわけ、カタルーニャごはんは盛りがいい。
 コネホは、仕立て(やはり、丸めて詰め物、ではある)も焼きもアセゾネも優れているのだろうが、何しろ素材の質・状態が、話にならないくらい、イイ。家兎の脂の甘さに悶絶するとは! 翻って、ラパンではあまりアタリの出ない日本であるが、材料の差であったか、のぉ。紫の花に茄子。此処んちはナニゲに盛り付けが美しい。
 鳩は焼き加減を聞かれる。メディオエチョ。メディオがだいたいデフォなんだろなって感じの焼きであらわれる。白小花が綺麗(季節がらみか、他でもこの花は使われていた)で、食べても良いアクセント。黒オリーブも「らしい」位置どり。ココを使うのが面白いのだが、バランス的には少し多いでしょか。

 「モモ・ノ・ガスパチョ」…、あらら…、と急に「(日本語が)喋れる」奴とともに現れたスープは快適。
 (ところで品書を眺めると)「WAGYU」…はここまで来てた!
(コメント工事中)
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  Aponiente  アポニエンテ
  
C/ Puerto Escondido nº6 11500 El Puerto de Santa María - Cádiz - Spain  +34 956 851 870 www.aponiente.com
日月休
料理長: Ángel León

・ プエルト・デ・サンタ・マリアのレストランテ
2015年 5月 ☆☆☆☆

 *Tortillita de camarones / Pulpo
 *calamar y “gominola”
 *Sardinas
 *Salmonete de fango
 *Mejillón
 *Ostra
 *Erizo y caballa
 *Kokotxa
 *Choco
 *Navaja
 *Pláncton
 *Galera
 *Bogavante
 *Coquinas
 *Marbonara
 *Pulpo
 *Rape feo
 *Puntillitas
 *Pez espada
 *Limón/Cilantro
 *Sultana
 *Chocolate/Aceite
 *Mejillón/Piña
 +Cava Xarel-lo Macabeu Parellada 48 Mesos
 +Fino en rama "Aponiente" Gutiérrez Colosia
 +14 Manzanilla Solear en rama Saca de Invierno
 +Fino en rama Cruz Vieja
 +11 Colet Navazos extra brut
 +Manzanilla Pasada Barón
 +Amontillado 12 años El Maestro Sierra
 +Palo Cortado en rama Cruz Vieja
 +Oroloso Micaela Barón
 +Moscatel Especial Bodegas César Florido


[へべ]
 この週末にはJerezで年に一度のオートバイ祭りがあるとかで、MOTO野郎どもが続々参集しつつあるPto. de Sta Maria。
 その、何ということもない街角にさりげなくたたずむグレイの外装のその店の名は Aponiente。
 正午ごろに前を通ると、まかないの皿を手にした若者が通用口から出てきて立ったままもぐもぐ食べてたりする。
 よーし、少なくとも今日は営業してそうだ!(^^;) (Faroの後遺症、少々あります)

[AQ!]
 12時過ぎにお散歩偵察で通りがかってみたところ、路上にはみだして賄いタイムだった。
 そら、はみだすわな…ってくらい、スタッフは多い。店舗面積は狭い(笑)。
 その狭い店で厨房もフロアも流麗に動くのがまた素敵だが、「広いとこに越す」は、多分視野に入ってるだろうなあ。

 ***

 さて、今回のアンダルシア旅行の“主眼”、アンヘル・レオンのアポニエンテである。
 今、世界で最もホットな話題を呼んでいる一軒でもある。

 この店は冬期は休業で3月に2015シーズンが始まったところ。
 予約は受付開始が1ヵ月前である。その時点まで予定が確定しないのが旅行者にとっては痛いのだが、予約サイトを「時報とともにクリック」しなければいけない…みたいにタイトということはないようだ。今のところは。
 我々の旅程上、ここで5月1日に食事すると都合が良い。…のだが、ん~、メイデーかあ。欧州のメイデーには多少なりと痛い目にあっているので迷いはしたが、ま、それで行ってみる。
 Puerto de Santa Mariaでも小規模なメイデー・デモ行進はあったけど、大勢に影響無し。
 そして予測してなかった「MotoGP 第4戦 スペインGP @ ヘレス」に伴うバイク野郎の祭りで大騒ぎな街角であったが、ガストロには影響無し。
 ふぅ、無事にいただけそうである。

[へべ]
 14時、訪店時刻に再びやって来ると、戸口の両側に鉢植えの木が置かれている。
 よしよし、と入店。
 おっと、すぐそこの厨房にはシェフのアンヘル・レオンの姿が!
 欧州の若手シェフにありがちだけど、写真の印象よりも実物はもうちょい若々しい。
 陣頭指揮をとるのはもちろん、サルに出て各卓へのあいさつ、時にはサービスにも加わっている。

 壁にはイワシ(?)が泳ぎ、卓上にはロープを円盤状にぐるぐる巻いたようなものが敷かれて、海の気分をかもし出す。
 エビの背にまたがりアポニエンテの海を旅するアンヘルシェフの雄姿が描かれたメニューを眺めながら、アミューズを。

Tortillita de camarones / Pulpo
 レース状極薄クロカンテのチーズチュイル上に灰色の小エビたち。えもいわれぬ海の味。
 チュイルの下、ガラスの器には乾燥タコ。おそろしく軽くて、味の凝縮感がハンパない。
 これを皮切りに、次々に出てくる皿はいずれも海の産物、マリスコスの料理たち。
 その的確な扱いと、引き出しの多さ、多彩さに舌を巻く。

[AQ!]
 エビせんにタコせん!
 だけど、海の“珍味”っぽいしつこさはまるで無くて、クリア。

calamar y “gominola”
 「海辺のピクニックです」との口上で現れる。烏賊ホットドッグと駄菓子。
 駄菓子は見立てで、一つだけトビっ子ボールが乗っている。トビコのいたずら。それをツマミにカヴァがすすむ。他は本物の砂糖駄菓子で可食だが食ってもしゃーない。
 何や知らんけどアンダルシア人はこのネオンかと思うようなカラフル駄菓子が大好きみたいで、駅のスタンドでもスーパーでも山のように売っている(そして大量の巨デブが発生している(^^;))。
 何や知らんけど、そんなんに捧げるオマージュだろう(笑)。へべには「赤」・私には「黒紫」、と2色の用意アリ。

[へべ]
 「海辺のピクニック風」の遊び心とトビっ子づかい。

[AQ!]
Sardinas
 サルディン3段活用。
 身のベッドは脂のとろとろタルトムース、布団はカリカリ鱗。炙りマリネ仕立て、って感じ。
「ひと口でどうぞ」

 ここで現れるフィノ、
Fino en rama "Aponiente" Gutiérrez Colosia
 グティエレス・コロシアはプエルト・デ・サンタマリア町内にあり
「このちょっと先のブロックを曲がったとこにある蔵だべっちょ」
 とのこと、「Aponiente」の名前入りボトルである。
 ソムリエから「en rama」(生、無濾過)の講義。

Salmonete de fango
 サルモネテ(ルジェ)の刺身のラテンスタイル。
 ルジェの姿盛りを見せてから(さすがに欧米人客はビビるんだろうか(笑))、ピンセットで冷製スープ碗に落としてくれる。マイスを後から振りかけ。
 スープ・マイスともに中南米系の味・香りだが、上手いまとめでルジェが活きてるし、味わいも素晴らしい。
 中南米料理で言うと「Aguachile」になろうか、Sa.Qua.Naの“トムヤムクン”を思い出す手法。
(そういえば後から思うと、世界の「海の巨匠」と言うと Alex Bourdas, Edwin Vinke, Gerald Passedat, Jean-Paul Abadie, Quique Dacosta, Geir Skeie…なんか思い出すけど、Ángel LeónはAlexとは近似項が多いような印象はある)

[へべ]
 ラテンアメリカ風にライムをきかせたソース/スープにルジェの“姿造り”風に盛ったところから、マリネとクロカンなとうもろこし粒をトッピングしていく楽しい演出の一品。


Mejillón
 ムールも3段活用。
 ムールの白雲。

[AQ!]
 ムールにガスパチョの解体・再構成を組み合わせたような構造。ムールスープをかけると凍ったトマト水が溶け出す。緑はプランクトン粉。
 時間経過の面白みを支える味わいの良さ。


Ostra
 牡蠣も3段仕立て。この辺は「3段」がテーマか。
 マリネは醤油を使っている(が言われてわかった…くらい)。

 ムールの
14 Manzanilla Solear en rama Saca de Invierno
 に続いて、牡蠣には
Fino en rama Cruz Vieja
 が合わされる。
 牡蠣には日本酒か?ワインか?…って話題はみんなの大好物だけど、まあどっちゃでもえーやんけと思うことも多いのだけど、ところで俺的には、牡蠣にはシェリーかモルト…が好きだなあ!
 ヾ(〃^∇^)ノ

[へべ]
 オストラも3段活用。オストラのパウダーがけ。
 ペアリングではさすが本場の超お膝元とあって各種シェリーが大活躍。

[AQ!]
Erizo y caballa
 雲丹・鯖の共演、の段。
 ここでアンヘル大将が登場であります。
 小箱の中には雲丹コルネ。
「とても脆いのでパクっといっちゃってください」
 と横でメートル。
 うま!
 アンヘル御大は、
「そーりー、あい・きゃんと・すぴーく・いんぐりっしゅ」
 という英語だけ披露し、がっちり握手して去って行く(^^;)。
 「英語腰ひけ具合」が、エネコ・キケと大体コンパチ(^^;)。

 鯖はエムルジョンに覆われた生に近い仕立て、サリコルニア・ターニップ酢漬・プランクトン粉。


Kokotxa
 ココチャと魚パンをプランクトン・ピルピル浸し…で食う。
 カプチーナの花一輪。
 未知の美しい天体。
 美味しく、印象に残る。

 「chef del mar」として知られるアンヘルの“必殺技”の一つがこのプランクトンの使いこなしだ。
 様々な顔を見せるプランクトンだが、ベーシックな食べイメージは、 ピュアな海苔のようである。
 クリアで、ライト。
 ん、水前寺海苔か?(笑)
11 Colet Navazos extra brut
 ここでもう一度、カヴァが出る。
「シェリーの泡でがんす」
 みたいなこと言ってたなあ…と思っていたのだが、後で代々木八幡のSシェフに
「コレットのカヴァはドサージュ代わりに熟成シェリーを添加したものですよ~」
 と聞いて、納得♪

[へべ]
 緑のプランクトンソース・パウダー ←海苔っぽい味になる
0res3129.jpg(81141 byte)
Choco
 イカのラビオリ。

[AQ!]
 烏賊包み、スパイシースープ。

0res3130.jpg(73548 byte)
Navaja
 クトー貝2態。
 紫蘇で巻いた生と餃子。
 餃子仕立ても流行ってるようなのだが、ここのはとてもウマイ。
 そーゆー違いは食ってみないとわからんのだけど。

[へべ]
 紫蘇巻と餃子、これは旨い。
0res3131.jpg(50421 byte)
Pláncton
 手の上プランクトン。

[AQ!]
 おっとここで登場は「手の甲」料理。
 リブレイやリンデホフで経験済だけど久しぶりや。
 手の甲の上にピンセットで小さいサンドイッチを作る。海草を固めた円盤でプランクトンピュレをサンド、かな。
 海に触れる瞬間…

0res3132.jpg(144594 byte) Galera
 魚・茸・海草のお出汁汁仕立て。
 海草のニュルニュルは、へべによると「おきゅうと」(笑)。
 こーゆーの、百発百中臭くなりそう…なものだが、クリア。濃いけどすっきりしてて、旨味がピュア。
 アンヘルは、この辺の味がよっぽどわかってて、狙ってるんだなあ…と感じる一品。
 ここんちは、ヨデ臭のもの・珍味臭のもの…が一切無い。複雑で、新たな海の味覚の組み立てに攻め入っているが、あくまで品良い。

 ***

 サービスが卓上でカルドを注ぐ料理が続く。

 Aponienteは概ね若い店だが、フロアの上位の数人はそこそこ恰幅よく貫禄がある。
 制服も、最近はカジュアル寄りのガストロが増えてる中、バリっとしたスーツに5ボタンに蝶ネクタイだ。
 何となく「3大テノール」がテーブルにやって来た!…みたいな風情。
 このパヴァロッティだかドミンゴだかが料理を捧げ持ってきてニコヤカに口上を述べ始めると、…、ん~、その風情が 「スリーアミーゴス」(湾岸署の(笑)) のようでもあるのだ。
0res3133.jpg(82492 byte)  どことなく茶目っ気のあるオジサン連中。それも狙ってる感じではなく、お茶目半分・天然半分とゆーか、要するにスペイン人とゆーか…(笑)。
 そこもまた、楽しい時間なのであった。

 かなりの多皿構成なので、皿の上げ下げだけでもフロアの交通(笑)は激しい。上から下まで、ぶつからずに行き来するのだけでも訓練が必要そうだ(笑)。

 ***

Bogavante
 ボガバンテのメダイヨンをナランハ風味スープ仕立て、ソレル添え。
 こんなんがすこぶる美味いのは、説明に困る(笑)。
 どうやってもある程度はウマそうなものだが、「俺は違う」と胸を張りそうな出来。
 酒は、
Manzanilla Pasada Barón
 マンサニージャになっている。  
0res3134.jpg(113211 byte)

Coquinas
 ギサンテス。
 アルメハ出汁のシンプル仕立てだが、恐ろしい美味さ。
 この豆はある程度のサイズはあるのだが、「プチュっ感」が快く、透明な青い香りと清らかな甘さが魅了する。
 payoyoチーズニョッキ入り。

[へべ]
 まさに今が季節!のギサンテスはあちこちで食べられて口福を満喫したが、今回のベスト・ギサンテス賞はアンヘルのアルメハと合わせたスープ仕立て。
 「ぷちゅぷちゅ」感たっぷりの豆粒が大粒なのに信じられないくらいみずみずしくて、いつまでも食べていたかった…。
0res3135.jpg(179253 byte)
[AQ!]
Marbonara
 海のカルボナーラ…は烏賊。イベリコクリーム、プランクトン粉。


Pulpo
 蛸足薄削ぎカルパチョ+豚足コラーゲン。

[へべ]
 旨味濃厚なコラーゲンソースでタコの薄造りを食べさせる一品あたり、コースの起伏のつけ方も巧みで飽きさせない。

 ***

 とろみのあるソースをまとわせたり、スープ風にたっぷり注いだり、醤油で軽くマリネしたり、自分(=同素材)のだしやパウダーと合わせたり…
 さまざまな魚貝が、それぞれ違う仕立てで供される。
 各皿の要素はよく整理されていて、味も印象もクリア。
0res3136.jpg(62784 byte)
 19コース23品の料理はすべて海のもの!
 それぞれの味の探求が単に“おいしい取り合わせ”といったところにとどまらず、深いところを攻めている。
 (ポストレスまで入れると、23コース 28品)

 ***
Aponiente
[AQ!]
Rape feo
 ここに来て、まだまだ腹が減る(笑)。
 塩や濁りがキツイとそろそろくたびれるくらいの海産分量を食べているのだが。
 ラペをセボージャ汁で♪

[へべ]
 黒ゼラチンシートかぶせ。

Aponiente
Puntillitas
 ちびイカ 墨ソース。

[AQ!]
 墨+セボージャ+オロロソ。


Pez espada
 最後は西京焼きイメージの、カジキ…かな。
 ヒラヒラとおぼろ昆布。
 この段のお付き合いは、
Oroloso Micaela Barón
 というオロロソ、もんのすごく派手なラベルがフィナーレを盛り上げる(笑)。

 ***

「俺たち日本人だから魚介類のことは詳し………かったっけ???」
 …という思いが溢れ出す(笑)。
 いやあこのヒト、海のことよく知ってるわあ、というのが、まずの感想。
Aponiente
 訪れるまではこの「話題の渦中」の一軒、もっと過激というかセンセーショナルな、そうキケ・ダコスタみたいな想像をしていた。
 実際に食べてみると、たしかに、遊びあり見立てあり演出あり国際色あり冒険あり…といった「モダン」はふんだんに盛り込まれているのだが、印象に残るのは、「深い思索」であるとか「静かな研鑽」であるとかを感じさせる、シッカリと海と向き合った香りと味わいの奥行きであった。

 随所で漏らした感想の再掲になるが、複雑で・軽くて・ピュア、そして美味。

 ***

Limón/Cilantro
 レモン生姜アイス・海ぶどう!にコリアンダースープをかけて。

[へべ]
Sultana  メレンゲ 笹の葉(型の皿)。
 案外、ちゃんと美味しい。
Aponiente
[AQ!]
Chocolate/Aceite  キャラメルのムースにオリーブオイルとアポニエンテ特製塩をかけて。下敷のチョコムース・カカオクロカンはホノ温かい。
 オイルは、
Aceite de oliva Arbequina al humo de roble Castillo de Canena
 である。麗しき芳香。

Mejillón/Piña
 小菓子。(Mejillónは殻を使ってる(笑))
Aponiente  甘く過ごすお供は、
Moscatel Especial Bodegas César Florido
 チピロナのモスカテル。

 ***

 「Aponiente」印の塩はお土産にくれる。
 魚介のチョリソもくれる。
 一緒に「Aponiente」印トートバッグに入れて、らららん♪…と歩いて(わずか)5分のホテルに帰る。
 ああ楽しかったなあ…
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  Arcs de Monells
  
Calle Vilanova, num. 1 - 17121Monells GIRONA 972 63 03 04 Fax:972 63 03 65 www.hotelarcsmonells.com

・ Girona郊外の田舎にある現代的ホテル内のレストラン

2007年 5月

 *ガスパチョ、松の実入り
 *野菜サラダ
 *平目アサド、玉葱ソース、焼野菜添え
 *バカラオのブーダンノワールソース、林檎ピュレ
 *ブラマンジェ

(コメント工事中)
[AQ!]
 Gironaのタクシーの兄ィは、「Monells、それ何処?」で、無線でゴツゴツ調べてくれている。「モネルスだかモネイだかのホテルアルクスなんたら…」
 地元民に聞くと「モネイス」、タクシー代で30ユーロちょい。そのド田舎のちっぽけな集落に、忽然と現れる、Hotel Arcs de Monells。古い建物を生かしながら現代的なカッコイイ宿に仕立て上がっている。田舎の雰囲気、広~い気分が、空気越しに浸透してくる。癒されっちゃうから、も~お(^^;)。此処をスケジュールに組み込んでおいて良かった。
 レストランエリアは大人数客がいるようで、小人数宿泊客は小さい個室で。後ろのオヤジ二人のお喋り量にカンドーしながら(^^;)。
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  Arzak アルサック
  
alto de Miracruz 21, DONOSTIA (San Sebastian) (943)278465, (943)285593 Fax:(943)272753
日夜・月休 春秋に休暇あり
料理長: Juan-Mari Arzak (1942-) ~ Elena Arzak (1969-)
・  
 

  ARZA1 [↓メモ版:工事中]
2003年 8月 ☆☆☆

 *温イチジクとハモン、緑(豆?)の小さなスープ、西瓜とボニート
 *Sardina Olivada Sobre Licuado De Melon
 *Triangulos Caramelizados De Foie, Yogur Y Melon
 *Carabineros Con Tostadas Onduladas
 *Flor De Huevo Y Tartufo
 *Rape
 *Chipirones A La Plancha
 *Cordero En Pan Frito De Curry Con Sandia Y Queso De
 *Pichon Con Su Menu En Cortezas
 *Postres
 +Txakoli Txomin Etxaniz (glass)
 +94 Tondonia Reserva

(コメント工事中)
[AQ!]
 「アルサックかい、まかせときな。アケラーレっつうのも良いレストランだよ」(それ、一昨日行ったよ(^^;))…とおしゃべりな運ちゃんの飛ばすタクシーはDonostiaの東の外れ、街道沿いの一軒家Arzakへ。
 現在ではあんまし趣きも何もない場所のようだが、Arzakの裏手に回って覗くと、カマドに薪が燃えている。忙しく白コックコートが立ち回り、旨そうな雰囲気ムンムンである。
 ポテト、ムール、いちじく、すいか魚、焼葱、青豆スープ
 Rapeうまい~
 Chipiron plancha 泡
 鳩 皮フレーク胡麻つき 旨い
 仔羊 野菜のせ汁 旨い
 ミエル板 粉ショコラ
 辛子ピカンテ ショコラ
 マンゴ白アイス
 三角錐(上から、ベリー・西瓜・ピスターシュ)
 ショコラナッツサンドと胡麻アイス
(コメント工事中)
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  Atrio  アトリオ
  
Plaza de San Mateo 1 10003 Cáceres España  +34 927 242 928 restauranteatrio.com

料理長: Toño Perez

・ カセレスのホテル・レストラン
Atrio 2015年 5月 ☆

 Tasting Menu 2015 Up to date dishes to meet Toño's cuisine
 *Carrot; sea anemone and fennel
 *Fake peas; crispy pork and peas cream
 *Bloody Mary; with chives ice cream
 *Oysters...; one in lemon balm tea / the daring one, fried in strawberries and kimchi paper
 *Crawfish; in green and seaweed bread
 *Red Prawn; corn and iberian pork
 *Sea Bass; citrus fruits and cumin bread
 *Sirloin in two steps; in tartare, with mustard sorbet / roasted, in crispy herbal coating
 *Torta del casar; in both textures with quince jam and spicy oil
 *Pineapple; in textures
 *The cherry; which is not a cherry
 *Petit fours
 +09 Vosne Romanee / Meo Camuzet

Atrio
[へべ]
 ドライバーにも車体にも屈強というコトバがお似合いの、ALSAの大型バスにセビリヤから4時間揺られて古都カセレスへ。
 バスセンターからタクシーで宿に向かう。
 丘が丸ごと旧市街といった風情で、入り組んだ急坂の細道を巧みにハンドル切りながら、時にはミラーもたたんでギリギリの幅を行く。
 プロってすごい。
 石造りの建物、入り組んだ細い坂道…。
 Atrioはそんな街の、これも文化財ですよね的、壁厚な石の館の内部をみごとにリノベーションしたオーベルジュ。
Caceres
 到着すると、
 お疲れさま、よい旅でした?、何か飲み物でも?
 とにこやかに迎えられ、一気にくつろぐ。
 (そしてもちろん、のどのかわきにビールがうまい)

[AQ!]
 これも世界遺産ですかい?…という建物群の一軒に、「ルレ・エ・シャトー」旗がたなびいている。
 スペインは個店のオーベルジュは少ない印象、「ホテル・レストラン」という呼称がよく用いられている。
 ホテル・レストランの入り口は共通。玄関を入って左にレストラン、真っ直ぐどんつきがカウンターで奥のエレベーターで上がるとホテル。
Atrio  
 ルレ・エ・シャトー/ミチェリン2つ星/レプソル3太陽…など輝かしい評価が、スペイン西部の「何もない」地域でただ一人だけに降りそそぐ。
 ボクらも期待の膨らむところ。

「いらっしゃい、イシイさんですね〜」とスムースに迎えられる。
 このウチは、ホテルとレストランのスタッフ連携がとても良い。
 …というか、フランスのオーベルジュだと元がレストランに貸し部屋がついたような構造なので、高級でも「こんにちは、えーと、、ありぃ?」ということが割とよくあるのだ。
「何か飲みます?、珈琲・水・ビール…」
 ありがたや、とロビーでビール。
 着いたぁ〜、乾杯!

[へべ]
 フレンドリーで行き届いたホスピタリティは、行ったことのある欧州のオーベルジュの中でも最高レベル。
 ご自慢の素敵なテラスを見せてもらってから、案内された部屋がこれまた素晴らしい。過不足なく、すっきりと趣味が良く、機能的にも申し分ない。
Atrio
具体的にはこんなところ
  ●safeが使える
  ●クロゼットにハンガーが十分ある
  ●その他衣類収納(引き出し)たっぷり
  ●スーツケースを広げて置けるスペース
  ●ミニバーに水
  ●グラス
  ●洗面台が2つ(ぜいたく)
  ●バスローブ(ぜいたく)
  ●タオルハンガーが十分ある
  ●歯みがきセット
  ●ヘアドライヤー
  ●ティッシュ
  ●固形せっけん、シャンプー、リンス(←わりと稀)
  ●使いやすいシャワーブースとバスタブ
  ●クロゼットに全身鏡
  ●スリッパ(稀)、靴べら
  ●くつろぎセットの籐いすがものすごく座り心地良い
  ●電動日よけ(レースと遮光)
  ●グルメ系読み物
Atrio
[AQ!]
 ↑
 一つ一つはそーとーにフツーだなあ(笑)、でもそれが揃わないのが欧州(笑)。
 それに、その他の「余計な物」が無いのがイイ。

[へべ]
 優雅なバスタイムの後は、いざ夕食へ。
 天井の梁と柱の直線が目に快いリズムを刻む、レストランへのエントランス。
 今宵はようこそ!とあいさつに来たセーターにジーンズ姿の男性はどうやらオーナーのよう。
 笑顔のいいソムリエ殿に、ここはやっぱりチャンパーンでしょか、と乾杯など。
 宿泊棟の各室にも備え置かれるここのワインリストは、いわゆる「電話帳ほどもある」分厚さ、手厚さの立派に製本されたシロモノ。
 家1軒分くらいのイケムやら、18世紀の銘酒やらがずらりと並ぶ。
Atrio
[AQ!]
 リアル・クレージーなワインの館。
 自分がレストランで目にした中では、最狂・最凶ではなかろか(笑)。
 オールオーバーにとんでもないが、例えばイケムは1806年(!)から始まるリストが4頁にわたる。
 5大シャトーならば各25ヴィンテージ以上を揃える。45ムートンも47ペトリュスもあるでよ(^^;)。
 古酒の多くは正規リコルクもので、臨戦態勢。
 基本的にはここを建てたオーナーが1980年代~90年代半ばに買い集めたものだそうだ (「それ以降はもう良いワインは買えませんね(笑)」)。
 そのせいもあってか、恐らく同一のワインの本数は限られているような気がするので、(一部スペインジャーナリズムが騒ぐように)3つ星なんかが付いたりしたらゴッソリ欠番が出そうな感もある(^^;)。

 ***
Atrio
 …さて料理について、は、公開型日記を記すのを趣味としている人間にとっては、何とも書きにくい、心苦しい感もある…(^^;)

 世界遺産の真っ只中の丘頂部分にあるという絶好の立地、華美でなくクールでしかし冷たくない美しい内装、とても良く気がつきサンパながらエスタブリッシュドなサービス陣、贅沢品を趣味良く配して居心地の快適な宿泊棟、世界で最も華麗なワインリスト、温厚丁重さから好人物性が滲み出るソムリエ、ジーパンの気さくなオーナー、シェフのトーニョもニコヤカで穏やかな気の良さそうな人物である。
 まったくもって、欧州中でも最も理想に近いオーベルジュなのである。
 …のだが、
 料理だけが、
 …
 残念だ。ほんとに残念だ(^^;)。
Atrio  しかし、どうにも、…箸にも棒にもかからない。
 「ん~」「あれ~」「、、、」…とか静かに言ってるうちに、「ああんコースが終わっちゃうよぉ」…みたいな感じ。
 とくにマズイわけでもミスってるわけでもないのだが、“とくに感じることは何もない”んだよなあ。
 品書を見ても(今になって)写真を見ても、この日までの他のガストロに比べとくに劣ってたりはしないんだけど、味が、ボンヤリ。食べ物って、難しいなあ(^^;)。
 トーニョ、いい人なんだけどなあ。
 2つあるコースのうち「Tasting Menu 2015 Up to date dishes to meet Toño's cuisine」を頼んだのだけど、ワイン目当てにこちらを訪れる方は「クラシック」コースの方が、イイかもしんない。
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  Azurmendi アスルメンディ
  
Azurmendi barrio leguina s/n 48195 Larrabetzu ( Bizkaia ) Tel: +34 944 558 866 Fax: + 34 944 558 860 www.azurmendi.es
料理長: Eneko Atxa サービス: Jon Eguskiza

・ ビルバオ郊外のレストラン
 なんかやたらと余裕のある店なのだが、下記訪問時から更に改装だが新装したらしい。ミチェリン(笑)2つ星に上がったところだが、スペイン版ディレクターの性格も併せ考えると、“次の3つ星”有力候補ではないか…と思う。 (2012)

「ほうら言ったでしょ!」…じゃないけど(笑)、ミチェリン2013年版で3つ星に昇格。おめでとう! (2012)

2011年 5月 ☆☆☆

 [Menu Geroko]
 *Huevo trufado y “cocinado a la inversa”
 *Raviolis de rabo envueltos en pan y jugo meloso de su coccion
 *Ostra con gel de mar, Salicornia y aromas naturales extraidos del mar
 *La Huerta
 *Guisantes de temporada, gel de ibericos, patatas-ajo y flores
 *Caldo de ave, pechuga de codorniz a baja temperatura, pil-pil de coliflor y semillas de oro
 *Morcilla hecha en casa con caldo de alubias de Arraño, berza y vegetales
 *El Arrecife
 *Papada confitada a fuego bajo, deuxelle de setas y suero de pimientos asados
 *Musgo en la pared
 *Chocolate “apasionado”
 +Txakoli Uixar
 +04 Baigorri Reserva
 +Vilas del Turbon
 +Arima


[へべ]
 厳重間仕切りタイプのTAXI。
 ランチタイムはなぜか晴天。
 道路から見えて、AQ!が、
「あの建物かなあ、写真に似てる」
 …ビンゴ!

[AQ!]
 月曜は個人客は数卓のみらしく、我々が到着すると、メートルのJonが
「日本人、来たかな来たかな…」
 とチラチラ見ている。…のはわかったけど、快晴の丘の上、店の全景など記念撮影す。
(ちなみにJonは、予約e-mailに署名入り返信をくれるので、来る前から“何となくダチ”なのよね(笑))

「オラオラオラ!…えーとだね、メヤモ…」
「アキラ・イシイだろ!」
 握手。
「シェフが厨房を案内したい、と言ってるんだけど…」
「おおそいつぁ、グレイト!」

[へべ]
 出迎え。
 まずシェフに会ってください。料理を食べていただく前に私たちのしようとしていることをお話ししたい…的展開。
 厨房25-26人スタッフは各国顔も。広々。
 ひみつのラボ。天井にポエム(5本の指はひとつのチーム)。exp器具いろいろ。蒸留器に土?
 さらに下階へ。ボデガ。ワインづくり担当者(日本語のなにやら書かれたTシャツ)。チャコリと白ワインを地もののブドウで(no チャルドネ)。9月に収穫、仕込んで2月からその前年の新酒を出す(なんとデザートワインも作っていた)。

[AQ!]
 エネコシェフ、若いのは知っての通り。とても腰が低い。明るく穏やか。そして、熱い。

 厨房は地上階奥、広大。25人ほどが此処で働くと言う、見た感じもそのくらい。部門もキリっとした人が多いわ。
 それぞれのセクション分担を聞いた後、地下一階に下りる。まずカーヴ。ガラス貼りで中が見える。大きい敷地ゆえ、幾らでも入りそうだ。その先に“実験室”、ラボがある。ほんとに理科室のような雰囲気だ。化学兵器(笑)が、これでもか…というくらいズラリと並んでいる。とくにアロマの抽出や封じ込めあたりには腐心しているようでいくつも稼動中。
 更に地下二階があってワイン醸造所になっているのには、口アングリ。地下二階…と言っても、丘陵に建てられているので“地下”ではないようだ。

 終始一貫して、手厚く説明してくれながら、
「何を撮ってもいいからね。好きに写して」
 まさに2011年現在に生きるシェフ。
 ラボの天井には、バスク語の詩篇が綴られている。五本の指それぞれを歌い、それが合わさって一つの手として働くんだ…というような内容らしい。

[へべ]
「何で知って来た? ガストロ系ビジネス?」
「いえいえ、ミチェリン(この時はまだ2つ星)とロメホールガストロノミア」
 タカザワ氏と村田氏は来たことあるらしい。
「名刺下さい」

 シェフのエネコ・アチャ氏が静かなる情熱をこめてひたひたと語り、サンパなメートルJon(予約メールも担当)がせっせと訳す。

 ガストロのメインのサル。見晴らし抜群。
「この田舎の田園地帯の雰囲気の中で、土地の産物と風土と郷土の文化に根ざした料理を出していきたい、こうしてはるばる遠くから来ていただいた客人たちにこの土地ならではのものを、」
 …というようなことを、こんこんと。

 月曜昼とあって、ウチを入れて3卓6人プラス別室(バンケット用? 大サルがあるっぽかった)にもう1組いたのか、声がしていた。

 [Menu Geroko] 95ユーロ

Huevo trufado y “cocinado a la inversa”
 トリュフ卵 inside out

Raviolis de rabo envueltos en pan y jugo meloso de su coccion
 牛尾ラビオリ、イベリコ脂とパン巻、sticky broth

Ostra con gel de mar, Salicornia y aromas naturales extraidos del mar
 カキとgel de mar, Salicornia, 海アロマ、キノコ

La Huerta
 The Garden

Guisantes de temporada, gel de ibericos, patatas-ajo y flores
 ギサンテス、イベリコ、にんにく花、ミニポテトスフレににんにくクレーム

Caldo de ave, pechuga de codorniz a baja temperatura, pil-pil de coliflor y semillas de oro
 低温調理うずら胸肉、カリフラワーのピルピル、黄金のトウモロコシ、鳥のブロス

Morcilla hecha en casa con caldo de alubias de Arraño, berza y vegetales
 モルシージャ、Arraño産赤インゲン豆のカルド、キャベツと花輪

El Arrecife
 「The Reef」 ルジェ、ムール、海草てんぷら

Papada confitada a fuego bajo, deuxelle de setas y suero de pimientos asados
 カリカリ薄パンミルフィユ魚卵イベリコ脂透明ラップ、きのこデュクセルとピーマンの涙

Musgo en la pared
 moss on the wall

Chocolate “apasionado”
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  Bar Ganbara バル・ガンバラ
  
San Jeronimo 21, DONOSTIA (San Sebastian) (943)422575
月休 春秋に休暇あり

・
BGAN1 2003年 8月 ☆

 *Gamba Fresca a la plancha
 *Hongos a la plancha
 *ハモンのクロケタ
 *バカラオのクロケタ
 *アンショワ・青唐辛子・オリーブの串

(コメント工事中)
[AQ!]
 カウンタ奥に山と積まれた茸の山は、秋の訪れ(??)
 これが、超旨。ほんま、ウマイね~。海老も臭み無くフレッシュで、焼きよろしく、この店は上質。
 いつも凄い繁盛だが、さすがに客のサバキも感じが良い。カウンターへばりつき組は、お勘定“自己申告制”です。

BGAN2 [へべ]
 昼のGanbaraにチャレンジ! 混み目ではあったけど入れ替わりもあり、そうこうするうちカウンターに陣取る。シドラはない?(どこかBarで聞いたけどなかった)
 ガンバス・プランチャ! これが旨い。油しかないプランチャで焼いてつぶつぶ塩でそんだけなんだけどエビはジューシー、ミソも甘くてちゅうちゅう吸ってしまう。殻つき。
 超人気繁盛店、ガンバラ! 夜は遠目に見てラッシュアワーのような混みっぷりにびびり、スゴスゴと退散したこの店に、昼間のリベンジ。シドラはシードル屋(なんていうんだっけ、ビールならブラッスリ、みたいな)じゃないとない感じなのかな。
 カウンターにキノコの山!旨そう!あれだあれだ、ってなわけで口々に叫ぶのは
「オンゴス・プランチャ いっちょー!」。鉄板でチャッチャッチャ、と焼いてくれるきのこは絶品。うまいウマイと食っていたら隣の観光フランス人が皿を指さしておずおずと尋ねた。
「ぽ、ぽるけ?」

[AQ!]
 ニーチャン、それ、ケエスエストちゃうんか…と思いながら「オンゴスプランチャ言いますねん」と教える日本人…に、聞くなよニーチャン(^^;)。
 …なんて少しはドノスティア先輩面も出来る(出来てないけど)くらいに慣れてきていたので、開いてる限り人山の黒だかりと思われるGanbaraにも突入出来たんだよね。
 出盛りの旬なのか、この茸サマにはびっつら仰天。ウメェ!
 その他此処は「何食っても旨い」型のフシがあり、ドノスティアbarの横綱格なんですかねぇ。
 そうそう、オンゴス・プランチャみたいに注文して焼いてもらうタイプのピンチョスも数多い。

[へべ]
 自分がどうやって申告してたか思い出せない…。何だかわからず指さして注文したピンチョスも結構あったのにね。
 勇気をふるって突入してよかったなー、ガンバラ。あのオンゴス・プランチャの旨さはちょっと忘れがたい。
(コメント工事中)
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  Bar Gaztelu バル・ガステル
  
31 de Agosto 22, DONOSTIA (San Sebastian) (943)421411

・  

 
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  Bar la Vina バル・ラ・ビーニャ
  
31 de Agosto 3, DONOSTIA (San Sebastian) (943)427495

・  

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  BITOQUE DE ALBIA ビトケ・デ・アルビア
  
Alameda Mazarredo nº6 48001 Bilbao-Bizkaia +34 944236545 www.bitoque.net

・ ピンチョス選手権上位常連のバル
2011年 4月 ☆

 *Patatas Bravas
 *Rac.Antxoas Especial
 *Bikini de Rabo
 *Ravioli de Morcilla
 +Txakoli Vizcaina
 +Vino Crianza

[へべ]
 チャコリ、ビノティント

Rac.Antxoas Especial
 イワシのマリネ、焼パプリカ、黒オリーブ添え

Patatas Bravas
 しっとりフリット、にんにくマヨネサ、青ネギ、ピリ辛トマトソース

Bikini de Rabo
 牛テール煮込 トースト挟み、じゃがいもピュレ、スプラウト、トマトのカルドに玉ネギの泡

Ravioli de Morcilla
 モルシージャとキノコのラビオリ 牛テール煮のソース、ベビーリーフ、スプラウト、乾燥トウモロコシ
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  el Bulli エル・ブジ
  
Apartado 30 Cala Montjoi 17480 Rosas GERONA 972 15 04 57 (FAX 972 15 07 17) www.elbulli.com
abril-septembre
Chef: Ferran Adria (1962-)
・ 幻想の未来、2001年料理の旅 (2001.9)
2012~13年は休店とのこと (2010.1)
Michelin ○○○ (2001)
Michelin ○○○ (2007)

 予約ですが、我々は「9月頭の月曜夜の予約」を6月に入れたFAXで、一発で取れました。しかし、この話をするとビックリする人もいたりして、実際、相当に予約が取りにくい状況になってきているらしいです。2002年シーズンはこれまで以上に早く席が埋まることが予想されるようで、予定している方は、とにもかくにも早めにコンタクトするのが吉、ではないかと思います。FAXは英語で出したところ、スペイン語で返信されてきました。
 なお、カタルニヤ語では、「el Bulli」の発音は、「エル・ブイ」に近いようです。 (2002.3)

 上記の片仮名表記問題は、古来より「ギョエテとは俺のことかと…」で知られるように軽く流すのがインテリの処世法とされてましたが、山本M博氏があまりに偉そうに「エル・ブリにしろ」と言うものだから腹を立てたのか(他の点でも仲悪いのか?(^^;)…知らないけど)、W辺万里氏が殆ど名指し寸前のような形で怒って書いてらっしゃるのを見ました(Mistral Vol.29:「発音は日本語に無いが、カタルニア語ならエル・ブイに近く、標準スペイン語ならエル・ブジに近い」)。
 ま、客としてはどうでもいいけど、ま、そりゃ本件はW辺氏の肩を持ちたくなるけど、「ワダスはタカハスです」と本人が言っても高橋と書けばよろしいように、片仮名にせずel Bulliと書けば済む話ではありますね(W辺氏の結論もそういうことみたい)。(2004)

 日本でも大きな報道となりましたが、2012.13年の休業が発表されました。その理由・背景については、フェランの言葉「疲れた…」がすべてを物語っている…という感じですが、この休業は、ヨーロッパを中心にかなり「料理における“ケミカル”批判」の論調の中で報じられていることも、メモっておきましょう。すべて、憶測と噂の霧の中に語尾を飲み込む形で…ではありますが。 (2010.1)


 フェラン・アドリアの来日ドキュメンタリー番組をはじめ、「エル・ブジ」のマスコミ露出が続いたこともあり、幾つか御質問のメールをいただきました。回答をここにも転載しておきます。

Q.どの様なル-トで行こうか迷っています。El Bulliにお泊まりになったのですか?

AQ!
 El Bulliには、(公式には)宿泊設備はありません。非公式にも、El Bulliに泊まった、という話は聞いてないです。

 で。

 El Bulliがあるのは、カラ・モンジョイ(Cala Montjoi)というごく小さい村です。ここには、ひょっとすると、小さいホテルとかロッジが存在するかもしれません。私たちは調べなかったので、知らないです。カラ・モンジョイにもし宿泊できれば、El Bulliまでは歩いていけます。

 私たちが泊まったのはロサス(Rosas, Roses)です。ロサスからEl Bulliは、タクシーで、10分とか20分くらいの距離です。El Bulli訪問時には、「ロサス宿泊」が、一番オーソドックスな手のようです。
 ロサスは典型的な(通俗的な)ビーチリゾートで、呑ん気な海水浴場が延々と続き、そのビーチ沿いに延々とホテルが並んでいます。沢山あります。
 私たちの場合、ミシュランとかwebで見て、まず、Hotel MonterreyにFAXしたのですが(7月に9月の予約)、満室とのことでした。良いホテルなのかもしれません。
 次にFAXしたHotel Terrazaは、部屋があり、取れました。このホテルは、ミシュランでは「ロサスで一番立派」みたいな扱いになってる割りには大したホテルではありません。別に悪かないけど。隣のホテルでお茶をしばきながら、「こっちの方がいいね」とか言ってました。

 ロサス以外で、カラモンジョイ近辺の町は、カダケスポル・リガットで5kmくらい、フィゲラスで20kmくらい。フィゲラス泊まりでも、問題は無いと思います。
 また、国境を越えてフランスのペルピニャンまで戻っても、50km程度です。

Q.バルセロナに泊まるのですが、El Bulliは遠いのでしょうか? コースは13000円と聞きました。安いですね。

AQ!
 円の強さにも寄るけど、2001年までは1万円以下でした。(^^;) スペイン物価ですからね~。

 さて。

 バルセロナからEl Bulliは、130kmくらいあります。
 ええと、バルセロナが東京だとすると、静岡市くらいだと思います。一般論として、バルセロナ宿泊でEl Bulliに食べに行くのは、「不可能ではないけど大変」と言われています。

2001年 9月 ☆☆☆

[roses, 3 de septiembre de 2001]
 [snacks]
 *mojito
 *pina colada
 *madeja de parmesano
 *chicharrones de pollo
 *inyeccion de chufa
 *pistachos-yogurt
 *cortezas
 *whisky sour
 *ceps:en crocant..., canape 2001
 *petalos de rosa
 *trufas de macademia
 *huevo de oro
 *paises
 *cebolla en tempura
 [tapas]
 *ensalada de naranja
 *kellogg's paella-gamba
 *quinoa de foie con consome
 *parrillada de verduras
 *risotto al azafran con parmesano
 *semillas de padron con regaliz
 *calabaza a los aromaticos
 *sepia a la brutesca
 [platos]
 *necora con cous-cous de maiz
 *"espardenyes" con crujiente de pan
 *conejo en civet con caramelos de foie
 *ravioli helado de anisados y toffe
 [postres]
 *sorbete de fermento de yogurt
 *chocolate blanco con pipas y cafe
 *pequenas locuras
 *プチフールは、西瓜小玉・ヨーグルトムース・酸の砂糖・サフラン飴・ホワイトチョコ大蒜・メンタム風ペコちゃん・アナナ串ベルベンヌ・カボチャショコラ・ショコラ・山椒チュイル
 +97 Cims de Porrera Classic

EB1 [メニュー解題]
 「el Bulli」では、上に写した「その日のメニュー」をお土産にくれる。この品数になると、そうででも無ければ覚えていられるものではない(^^;)。それでも、スペイン語メニューだけでは忘れてしまいそう…と、へべが思い出して付けたメモがこれ。
snacks-1: ミントの泡ドリンク、酸味
snacks-2: ココナツの泡+パインソルベ+甘カリカリ
snacks-3: パルメザンの束
snacks-4: 鶏足のパリパリ揚げ
snacks-5: 豚皮のキャラメルコーン風、注射
snacks-6: ピスタチオのうす揚げワンタン風、ヨーグルト味
snacks-7: コルテサス…スポイトでシルキー
snacks-8: ウィスキーサワー、パッションのソルベ
snacks-9: セップのカリカリ(ペッパコッカみたい)x2、筒に入った濃いジュレ
snacks-10: 薔薇の花びら天麩羅x2、甘い、香り、塩味
snacks-11: マカデミア、白いココナツ玉+ヨーグルト+プラリネ・葡萄・ビネガー
snacks-12: 黄金の卵、卵の黄身+甘くて四角くて透明な飴+山椒
EB2 snacks-13: スパイス3都物語
      タイ:白いココナツクリーム、レモングラス風、緑の葉っぱ
      日本:海苔・山葵・ガリ・つゆジュレ
      メキシコ:とうもろこしガスパチョ・コリアンダー・唐辛子
snacks-14: 小玉葱の天麩羅+醤油のスプーマ
tapas-1: オレンジソルベの円盤/白い薄焼き甘パリパリ/グレープフルーツの実、ヨーグルト/オリーブ油/酸・スパイス
tapas-2: サフランライス・パフ・袋入り、デミタスカップにビスクスープ、海老珍味煎餅+海老串刺し+スポイト海老汁
tapas-3: フォアグラの凍結乾燥粉末+濃いコンソメ+詰めバルサミコ
tapas-4: 8-9種の野菜(セロリ、パプリカ、人参、)のジュレ、皿は熱い
tapas-5: 何かのモヤシのリゾット仕立てサフラン風味、パルメザンの泡で囲んで
tapas-6: グリーンペッパーの種にジュレ、リコリス風味(何処に?)バターの泡、+バジルの裏にマーマレード
tapas-7: オレンジに南瓜の衣(ラビオリ)+ヨーグルトの雲に南瓜の種+アーモンドきな粉、匂い紙付き
tapas-8: 烏賊のミンチ(タルタル)+レモンマーマレード+烏賊墨+コライユのソース
platos-1: クモガニのジュレ+蟹味噌ソース+ヤングコーンのクスクス風(しょっぱ)、香草
platos-2: ナマコ(?)の白ビロビロ軽薫製にパン薄パリパリ+ココナツスプーマ
EB3 platos-3: 兎のシヴェ、ココアパウダー・柑橘・スパイス、フォアにグロセル添え
platos-4: 凍結ラビオリ、抹茶(?)+中はキャラメル
postres-1: ヨーグルトソルベと香草とはじける砂糖
postres-2: ホワイトチョコムース・珈琲アイス・ブラック珈琲枝氷、南瓜のプラリネ・塩砂糖スパイス・南瓜の種

■St.Cypriene(イルドララギュンヌ)→Rosas(テラッツァ)____________________
[へべ]
 雲ひとつない上天気は、そういう日なのか南に来たせいなのか。フランスの南もかなりスペイン色が濃いものの、今日はいよいよ本丸のスペイン入り。
 帰路の予習も兼ねてサービスエリア「カタラン村」を出ればほどなく国境(やる気なし)、ここから先はAutopistaだ。国境付近のピレネー山中は風景も荒涼としている。高速や道路標識の仕様はほぼ同じだが、スペイン側に入ると目つきのどよんとした男たちが多くなり、倒れた標識なんかそのまんまになっている。Rosasへの分岐を示す道しるべがひとつグニャッとなってて危なく見落とすところだった。
 暑い。日ざかりの中、地中海に向けてひた走るSaxoであった。もうRosasも近いか、というところで道端に派手なコンテナ車がいくつも停まっているのが目をひく。サーカスだ!端の方にはなんと小ぶりながらゾウも3頭いた。我々はハンニバルの象隊も見たぞ!とかバカなことを言いつつRosasに到着。ほどなくHotel Terazzaも発見。イルドララギュンヌ「新・熱海国際観光リゾート」ならテラッツァ「熱海観光ホテル」といったところか。館内はどことなく「往年の大規模ホテル」みたいな斜陽感を漂わせ、屋上のお粗末なミニゴルフがどこかうらさびしい。しかし部屋のベッドに寝ころがればひたすら青い地中海!バルコニーに出れば、前のプロムナードをそぞろ歩く人々やビーチで肌を焼く丈夫な皆さんを見物できる、極楽お気楽海水浴場モードである。おっさんたちの下手っぴなウィンドサーフィンを眺め、水上スクーターのモーター音を聞いていたらいつのまにかウトウトしてしまった。
 海辺の遊歩道を散歩して、ティラミスアイスを食べて、土産物屋をひやかしてきて、いざシャワーを浴びてel Bulliへ。

EB4 ■el Bulliへ____________________
[へべ]
 夕暮れといってもまだかなり明るい(19時半なのに…)中、カラ・モンジョイへ向けてTaxiは走る走る。ロサス→カラ・モンジョイは、小高い半島を山越えした向こう側といった位置にあたるようだ。対向車が来ませんようにと祈りたくなるようなクネクネの細道がつづら折りにどんどん上へと続く。ワァオ! 荒涼とした山/丘の上から海を望む。絶景。でも怖い(^^;)…。さらに頂を越えて、向こう側の静かな入り江へと転げ落ちるように下っていくと、そこがel Bulliだ。
 木立の中に身を伏せたような店の、そこだけが明るく輝く大きなガラス窓の中が広々とした厨房になっている。

■知識としてのel Bulli____________________
[AQ!]
 訪問日記のような物を書くにしても、この「el Bulli」に関しては、前口上にあたる事前知識、のようなもの、があった方が良いんだろうなぁ。一応もう一度、まとめつつ、眺めてみよう。
2000-2001年、世紀を股にかけて、世界中でおそらく、最も熱い「話題の」レストラン、それが「el Bulli」である。
話題の中心となるのは、その「斬新な」料理である。
 それはもうワサワサワサワサと、遼源の火の如く(違うな(^^;))、食いしん坊の心根をユサユサユサユサと揺さぶって止まないのが、昨今の「エル・ブジ」賛歌の数々。(その料理写真を)見るにつけ(その内容を)聞くにつけ、足下がソワソワソワソワとするような魔術的誘惑を感じずにはいられない…。
 バルセロナの音楽プロデューサー、ジュリ・ソレール Julio Solerが若手料理人フェラン・アドリア Ferran Adriaの才能に賭けてレストラン「el Bulli」をスタートさせてから、18年ほどになると言う(*1)。その歴史についてはまるで知る所ではないが、フランスの一流店のコピーのような駆け出しスタイルから始まって、徐々に現在のスタイルまで進化を遂げてきたらしい。意外に長い歴史を持つ店だが、スタート時が22歳という異例の若さであったため、いまだフェラン・アドリアは、40歳になるかならないか、という年齢である(*2)
 さて、「エル・ブジが凄い」という話を聞いていて、一番、「?」となる点は、その、「料理の独創性、斬新さ」という所だ。だってそうでしょ、フランスで60-70年代に「ヌーベルキュイジーヌ」の旗が振られてからこっち20世紀後半という時間では、常に「料理の独創性」は世界中で重大テーマであり続けていたのではないか。
EB5  こぞって料理の発明が試みられてきた。様々な料理が開発された。極端な例を上げれば、ネタに詰まって、香港のある店では皿の下にカセットテープが仕掛けられて音楽を奏で・青山のある店では皿の下に電球が仕込まれてガラス皿を輝かせ、などという滑った実例にすら事欠かないくらいに。
 そんな時代であるのに、何故、一人フェラン・アドリアに、独創の冠が献じられ続けるのか。
独創的な革命の内容は、解釈・解体・構築・発明・跳躍…
 el Bulliで供されるコースは、20皿以上に及ぶ。これはスペイン古来の手法にヒントを得たと言われるが、日本人的には懐石的共鳴をもたらす物でもある。この多皿を通じて、新規な料理が続くという。圧倒的な発明のパワーである。(*3)
*解体と再構築
 フェランは料理の成り立ち・その構成を、再度、原点に立ち返って思い描く。分解し、構築する。「ケロッグの海老パエリャ」という料理があった。乾燥させたサフランライスが、ビニール袋に入って、ケロッグのスナックのように置かれる。デミタスカップには濃ゆいビスクスープ。海老の煎餅。海老の串刺しがあり、その串はよく見るとスポイトになっていて、濁り赤い液体が充填されている。海老のジュである。これらを食して考えてみろ、と言うのである。頭の中にホロスコープのように浮かぶのは、その通り、スペイン伝統の料理パエリャ。要素に分解された伝統料理は、再び脳髄の中に再現する。永劫の果てに回帰する彌勒のようだ。
 フォアグラに至っては、凍結乾燥されたパウダーと化している。これに熱々のコンソメスープを注ぎ込む。まるでプラモデルのように…。これなどは「料理のパロディ」である、ということも出来る。
EB6 *用具の発明、とりわけスプーマ
 el Bulliの名を有名にした最たる物といえば、このスプーマ(泡)の技法であろう。何でもかんでも、こまかな泡にする。泡立ての技法は目新しいものではないが、一つの調理用具を発明したおかげで、泡に出来る素材の幅がグーンと広がったらしい(と、こーゆーことになるといい加減にしか知らんけど(^^;))
 「小玉葱の天麩羅」が供された。ウヒャ、日本に来たことも無い人(*4)がこんな完璧に天麩羅というものを掴んでおるか、…というのも驚いたのであるが、それはさておき、この天麩羅に添えられたのが、醤油のスプーマ。これは心底ビックリした。細か~い泡でムースのように盛り上がった天ツユ。
 天麩羅を塩でなくツユで食べる時に、いつも割り切れない思いが残るのは、衣とタネが「ビシャっ」とすること。液体に濡れそぼること。それが、いきなり、スペインは片田舎カラ・モンジョイで解決策を提示されているのである。驚くしかあるまい。
*見なし、乃至は、入れ替え
 相似と相違。ここに人間の興味の原点の一つがある。違う物で見なしてみる、素材を入れ替えてみる。「モヤシのリゾット」と言う物があった。豆モヤシかなぁ、何かのモヤシを、長粒種米粒にみなせるサイズに細かく切り、それでリゾットを作ってみる。「あ、似てるかな?違うかな?」、揺れる頭の座標軸。(*5)
 また、ヤングコーンはバラバラになって、クスクスだと主張する。
 この技法を大胆に用い始めたのがel Bulliであるらしいのだが、既に世界中で流行している。例えば、カリフラワーを細かく細かく刻んでクスクス状に供する。魚を細切りにしたものをパスタとして調理する。こんな用例は、日本でもしばしば見受けられる。
*感覚の分離と再結合
 「南瓜とヨーグルト」の皿には、4cm四方の二つ折りの紙片が付いてくる。これが匂いを染ました紙であって、開いて嗅ぎながらこの皿を食え、と言う。子供のような玩具な心地。
*手術台の上のミシンと蝙蝠傘
 まぁ、この「常識外れの素材の組み合わせ」は、「ヌーベル」料理全体の一つの特色だから、ここでばかり声を大にすることもあるまい。
 グリーンペッパーの種とリコリス風味のバターの泡とバジルとマーマレードー、美味しいよ~。
*純化、時には厳しい引き算
 前述の海老のスポイトを始め、スポイト入りや筒入りのジュ、という手段が幾つかあった。点滴料理。それは口中に運ぶ前の鼻からの嗅覚情報を遮断し、口中に存在してから始まるピュアな部分だけを提示しようというもの。時に「損をしている」という感じもつきまとうものの、面白い考え方。
EB7 *時間差、温度差
 スポイトを使って、口中から出発しよう、というのは、考えようによっては、「通常にない時間軸」での食べ方、の提示でもある。この時間差攻撃も得意技。皿によって、「口に含んでしばらく待て」というような指示もある。香りが後から上がるのを楽しめと言うのだ。
 同じように温度軸にも冒険を試みる。冷たい物と温かい物をひと皿に盛り込むような手法だ。
脳の楽しみ
 その料理は、遊びであるとともに原点にいる。遊びを通して人間の本性を考える。この食事の楽しみは脳の楽しみである。フェラン・アドリアの料理はこう捕えられるではないか。そんな風に言ってみると、ロジェ・カイヨワ(*6)が思い出されてきた。フェランの料理を、“競争”“偶然”“模倣”“めまい”の4つの観点から考えてみるのも、面白いかもしれない。
 
(*1)「el Bulli」という店自体は、1957年からあるらしい。 →back
(*2)そういえば、「el Bulli」が注目されるようになった大きな一因として、「ジョエル・ロブションが異常なまでの高評価をした」ということがある。それで、フェランジョエルの影響があってか、「40歳になったら引退するよ」なんてことを言ってみたりして、食いしん坊をドキドキさせている。そういうところは、真似せんで、よろし(^^;)。だいたい、ジョエル50歳までは働いたぞ。 →back
(*3)そのパワーの源泉・原動力の一つとして、「短い営業期間」が上げられる。3月~9月、すなわち一年の半分だけのレストラン。残り半分は、アトリエにこもって料理の創造に当てられるという。el Bulliに行ってみるとわかるが、厳寒でも酷暑でもない土地(通年営業は容易だ)に存在する店だと思うと、大した執念である。 →back
(*4)この項をHTMLにまとめている現在2002年2月、フェランは待望の初来日を果たす。さすがに、各マスコミなどにモテモテであったようだ。 →back
(*5)へべは、これは、中国人の好きな技法に似ていると言う。たしかに、茄子と海鼠を見分けがつかないように切り揃えて煮込むといったような中国料理のノリには、近しいものがある。 →back
(*6)1913年生まれのフランスの社会学者・思想家・哲学者。ラカンバタイユに連なる実存主義と聖性への思索は「人間の心を騒がせ、魅了し、ときには隷属させる、不可解で抗しがたい情動」(『人間と聖なるもの』)に向かい、その「遊びの分析」の仕事は、ある種、文化の爛熟後の人間の本性追求の旅路である。 →back

EB8
■el Bulliにて____________________
[AQ!]
 未知の惑星に足を踏み入れるようだ。タクシーの窓から眺める、何とも言えない荒く険しい土地、謎の生物のように押し寄せる海。大衆的海水浴場丸出しのRosasから、ちょっと離れて高い崖の上を駆け抜けるだけで、海の見え方が激しく変化するのが面白い。洒落たアプローチである。
 スペイン人は話し好きだ。ずっと喋っている。
 20時オープンのこの店に早く着いてしまったのは、我々と、夫婦3組だろうか6人組のスペイン人。彼らのお喋りは…そこに街宣車が止まっているようである。しばしも休まぬ機関銃。いやしかし、その一晩の観察を通しては、物静かなスペイン人も中にはいる、ことも学習したのではあるが。
 店の前の庭が、印象的である。乾いた麗々しさ。ちょっと、砂の惑星みたいだ。逞しい植物類が整えられているのに、砂と岩の印象が強い。すぐそこにはカラモンジョイの入江。静かに寄せては返す。数km向こうに岬が見える。静かな海だ。これが何となく原始的な風景なんだな。
 店のエントランスには、階段を数段登って行く。正面はガラス張りで、デーンと厨房全体が見渡せる。噂の「厨房の中に設けられた食卓」も見える。「ワヒョ~!、el Bulliの厨房、見ちゃったよ」とか興奮しながら、左手の地味な木の扉を開くと、玄関だ。
 案内に従って奥へ。
 2つほどサルを通り抜け、一番奥へ。内装の趣味性はそれぞれに高い。サルによって趣きがかなり違うが、よく出来ている。40席くらいだろうか、小さい店なのに凝ったことだ。アチコチにダリの所縁が見られる。何せ、超級の「御当地」(カダケス・ポルリガットは目と鼻の先)だもんね。
 コースはスムーズに開始する。どんどん進行する。進行するのだが、20時開店と同時に入店した我々が、とくに滞りもなく食べ尽くして帰途についたのは、24時半を回っていただろうか。さすがに、25皿を越える品数とゆーのは、時間がかかるものなのだ。
 流れるように、常に優雅に、皿が現れては消える。全体に、サービスもこんなに良い、とは思ってなかった。まさに、つかず離れず。何となく、で言えば、フランス料理店の教科書に書いてある「理想のサービス」というのを、鵜呑みにして実現してしまったようなサービスではなかろうか。フランス人は、それはそれで、教科書を全て守ったりはしないからなぁ。英語は多少訛るが、みんな、スペイン・カタルーニャ・仏・英の4か国語は最低でも話すということか…これも大変ね。
 やっぱりまずは泡! el Bulliと言えば、スプーマ! ウェルカムドリンクのミントから泡まみれ続きで、コーフン! 実に爽やかで旨い。鶏脚豚皮といった、濃ゆい素材も巧みに混ぜられてくる。
 ヨーグルトが多用される。フェランのマイブームだろうか。このヒト、ミスター・マイブームらしくて、色々年ごとにテーマを変えて「凝る」んだそうな。
EB9  スポイトの登場には驚いた。この日、何回か現れたのだが、口の中にたらしなさい、と言うのだ。食材に向き合うとき、全て一回は化学式にまで帰りたがるというフェランであるが、理科実験器具までが食卓に登場かい…。くすぐったいような、不思議な食体験であるが、香りを思いっ切り鼻で吸えない、のが、もどかしくもある。
 分解されたウィスキーサワーセップ漫画化されたキャラクターの茸のように改造され、またも、筒入りで香りの時間を制限されたジュレが口中でいきなり濃厚に迫る。
 次の薔薇の花びらの天麩羅には、二人ともビックリ。これは、el Bulli流の新趣向に、でなくて、天麩羅が完璧なのに、驚いた。最近、パリのフランス料理店のメニューなんかで、よく見るのだ、「Tenpura」の文字。これがまぁ、まず、下手っ糞「衣つけて揚げる」とだけ聞いてきたのかね、という風情で、「わかってないなぁ」という感じなのだ。それに対して、el Bulliの、薔薇の片面に薄く衣をしてサッと揚げた天麩羅は、一口食べれば、脱水の作用とか香りの凝縮といった天麩羅の「理」が把握されている印象がある。その後で出た「小玉葱の天麩羅」では尚更それが感じられ、オマケに醤油のスプーマという技アリ。
 外国料理への理解、というテーマは、続く「paises (国)」と名付けられた皿でより鮮明になる。置かれているのは3本のスプーン。それぞれに、タイ日本メキシコが特有のスパイスで表現されている。パクリ。…おおおオオオ! 上手くて旨い! 的確な表現は、的の真ん真ん中を射抜いている。フェランの感性と頭脳の両方に脱帽。日本編は、海苔・山葵・ガリの香るつゆジュレを、ニュニュニュと吸い込む仕立てなのだが、これがお恥ずかしくも美味。
 上にも書いた、バラバラに分解したパエリャ「キット」。ハンダごての臭いまでしてきそうだ(嘘)。これ、実のところ、旨い。ビスクスープが効いているが、乾燥サフランライスも魅力ある。el Bulliの記事によく出てくるのが、「驚愕の料理、でも旨いのはそのうちの幾つか」みたいな表現。これはどの程度に受け取れば良いのか、行くまで判断しかねていたのだが、食べてみた感じだと、「殆ど、美味」でした。確かに、「好みの間口」が広くないと、「外れ」判定も増えそうだけど。ウチみたいに、2002年からのセリーグのストライクゾーンじみた奴にはOK!
 野菜のジュレ、ってのは、1cm弱幅で、長さ5cmくらいの「短冊」が10本弱ならんだお姿で、「駄菓子屋の店先」みたいな眺めでもある。皿が熱く、ジュレを口に放り込むと、溶けて野菜の香りだけが残る。
EB10  tapas-6はホントに変な料理。景色は雪ん子、東北のカマクラかと思う膨らみに、グリーンペッパーの種、ヒラリとバジルを口にした時の予期せぬ香りは見てみるとマーマレード。見事にel Bulli流。強い旨味ではないが、シミジミと、ワタシ的には1,2を争う忘れ得ぬ味覚。
 烏賊のタルタルは見事な食感で、日本以外でこれだけの烏賊が…、とか思うのは自惚れジャポネ? (^^;)
 tapasからplatosへ。この前あたりから、天候が急激に怪しく変化。時おり叩きつけるような雨。激しい稲光り。稲光り。風。稲光り。雷は延々と、延々と、続いた。帰りのタクシーの窓からも、真っ暗な目の前に、いきなり白光に眩い切り立つ崖が現れるのが眺められるくらいだったから、2~3時間の余りも断続する雷だったと思われる。何と申しましょうか、滅茶苦茶、「気分」です。美味しすぎるぞ、このお膳立て。怪しく妖しい。嵐の山荘で謎の執事が供する魔性のディネは、ウミガメのスープか。
 白いキシメンのような、しかし海産物、コリコリ、軽薫製になった、…、これなーに? 問い質して突き止めておけばよかった(一々、質問しているとキリがない店なのだ)、、、そんな一品が。どうも、我々の感じでは、コノワタ・コノコ・イリコ・キンコ…、の海鼠の内臓グループの成員のような気がしたのだが、どうだろうか。珍味なだけでない美味。(←後記:後から見れば、エスパルデニャスも知らなかったんだよなヽ(^~^;)ノ)
 兎のシヴェ。スターアニスか何かと柑橘と、エキゾチックな演出が施されている…が…、このラインナップで来ると、それでも「オーソドックス」な品だ、と身体の神経は言っていた。
EB11  凍結ラビオリから甘味。これは凍らせた八つ橋みたい。
 ヨーグルトと一緒に食べる「ドンパッチ」。こんな所で再会するドンパッチ(はじけるお菓子、当時60円。もう売ってないらしい)
 デセールからプチフール、狂乱の小人たち。フェリーニの映画のようでもあり、寺山修司が駄菓子屋を撮ったらこうなるか、みたいでもある。
 いやいやご苦労様。最後に、厨房を覗きに行く。ここもキリっキリっとしているのは勿論のことか。ピカピカっ。厳粛…ではあるが、フランス料理高峰のピリピリした厨房に比べると、微妙に、遊び心的要素あるいはラボラトリー的感覚(研究員のような部門担当)があるように感じる。
 さて、まとめ。
 やはり、問題は、海だカラモンジョイの海とel Bulliの庭を思い起こしていると、何か、三葉虫が陸に上ってくるような気がする。広い空、静かな海、止まった時間をそのまま運ぶ波、ヒソヒソと暗号を交わす浜辺。
 そして、そうかわかった、これはソラリスの海だ(*7)。ソラリスの海がもたらす料理なのである。知性を持った海は、人間の潜在意識に記憶に入り込み、幻を有機的物質として具現化して人間に送りつける。その幻の料理。「君の記憶の料理は、こんな風だったかね?」と。
 カラ・モンジョイの入江は、タルコフスキーの描く海に似る。タルコフスキーが未来都市に擬した首都高を疾駆する日本人はここまでやって来た。(いかん、また妄想が広がってきたようだ)
 しかしたしかに、ダリの絵画を理解するにはカタルーニャを旅する必要がある、という言葉が思い出されるように、el Bulliの料理はこの土地で食べることで、無限の奥行きを持つように感じられた。ああ、遥か来てみて良かったにゃ~。
 
(*7)ポーランドのSF作家、スタニスワフ・レム『ソラリスの陽のもとに』に出てくる知的生命体である海。アンドレイ・タルコフスキーが映画化した「惑星ソラリス」も不朽の名作。

[2002年 4月]
[AQ!]
 上記で、「醤油のスプーマにはビックリ!」と書いたが、「料理王国」誌の記事によると、この「醤油のスプーマ」は、シドニーの和久田氏(レストラン"Tetsuya's"の料理長)の発明だそうだ。フェランをはじめ、ヨーロッパのシェフたちも和久田氏の料理には大変影響を受けて(平たく言えば、パクって)いるとのこと。
 「ああ、なるほど、テツヤスかぁ!」…たしかに、やりそうだ。今年に入ってからは、「エル・ブジ」について、初期の無邪気なまでの興奮記事から転じて、冷静な分析を含むものが増えてきている。まぁ、単純に言ってもこの「一人勝ち」的な賞賛され方は、とくに同業には面白くない側面もあるだろう。
 実際に、このテツヤスの例を見てもわかる通り、「エル・ブジ的なるもの」の本質は、一人の天才の秀作ではなく、ユンク的に世界同時多発する時代の空気、というのが本当なのかもしれない。それはそうだと思う。
 その上で、上記にも書いたが、「el Bulli」の魅力・素晴らしさは何か、と言うと、私は、「それが、カラ・モンジョイの入江にあること」だと思った。その自然との強烈な対比が、「el Bulli」を「el Bulli」たらしめている、と感じる。
 逆に考えると、今年あたりから激増しそうな、「el Bulliみたいな料理をとにかく都会に持ってきて…」という商売人的発想は、「ただそれだけ」では決して面白いものではないと思う。そこから「さらに考えた料理」に会った時にこそ、興奮が生まれるだろう。正直、ここら辺の分かれ目も早速見え出してきていると思われる2002年である。
 本サイトのTetsuya'sの記載は→こちら。たしか、シドニーの外れのちっちゃな店だったテツヤスは、近年、移転したと聞いた気がする。
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  Can Fabes カン・ファベス
  
Sant Joan, 6 Sant Celoni www.canfabes.com
日夜・月休
料理長: Santi Santamaria (1957-2011) ~ Xavier Pellicer ~ Jerome Bondaz
・ サン・セローニの名レストラン
 フルネームは「El Raco de Can Fabes」…だったけど、最近は短く「Can Fabes」表記を使ってるみたい。
 現代スペイン料理のオーナーシェフ店としては珍しく、小ホテルが付属している。こちらも素敵。 (2007)

 2011年2月、Santi Santamaria料理長は、支店のあるシンガポールで客死されたと報じられました。心臓発作ではないか、とのことです。合掌。

 後任のシェフは、“弟子”にあたる、元ABACのXavier Pellicer氏。

 Xavierが離脱、新シェフにJerome Bondaz・顧問にIvan Solàが就任…の模様。 (2013)

 カン・ファベスは2013年8月一杯での閉店を発表した。サンティの客死からの経緯を思うと仕方がないかもしれないが、まことに寂しい。店は32年間続いた。

2007年 5月 ☆☆

 *Aperitivo:エスカルゴ・デ・マール、筒型プルポ、エルブのカナッペ、サルディン、ジットドブフ?塩マリネ、ベルベレッチョ貝
 *蟹・蕪のパンナコッタ
 *Flam de guisantes y guisantes con almejas
 *Pequeno Ragout de esparragos verdes, blancos y petoncles
 *Guisado de habitas y cefalopodos
 *Crema de zanahoria con foie a la miel y comino
 *Pescado de mercado con cebolla tierna y esparragos de bosque
 *Cerdo de payes con higos
 *Ris de Veau a la broche con polenta
 *Quesos Fabes
 *Sobetes del dia
 *Mousse de Mango con helado de Mascarpone
 *Petits Fours

(コメント工事中)
[AQ!]
 Flam 青豆豆腐、ゾロッとしたアルメハ 豆!
 Pequeno Ragout 海老も 香草の描かれた皿で、皿の絵と実際の香草が繋がって見える騙し絵なのがおもろい
 トシーノにコン…(モリーユ) 得意技っぽい
 foie グリエ、炭焼調の香ばしさ 人参はカルド注ぎ、クミンもかなぁ これは名乗りの想像をずっ~と超える傑作! よくもあの身体で、このスープの塩梅にできるものだ!!(^^;) 重過ぎず軽過ぎず
 魚はカルパなんたら… エスパラゴスデボスケはヴァルテルの言う「ホップ」、春山菜の苦味で甘玉葱とコントラスト良
 ソルベはフレサにたっぷりの氷メロン、上に木苺グラス このデブは、ポストレスとなると冷たいものが食いたくなるんだろうか(笑)
 デブ離れした塩と脂
 やはりスペインは昼中心?なのか、夜は静か。夜の英語担当は、昼と違ってややオミソ君。
 さて、はてさて、やはりスペインは正餐は昼であるのか夜は幾分閑散としており、我々の通されたのは昼と同じく「昔風」造りサイドのサルの、「壁の穴」席。ウヒっ、欧州人好みのエッチな席で、よろし。
 「現代風」サイドは夜は使ってなかったみたい。…っていうか、表示マークによると「現代風」サイドは喫煙OKサイド…とも読み取れる。うーん、使い分けの確かな所は、謎。 今回の「壁の穴」からは、厨房の人の動きもそこそこ見えて、楽しい。ちょっとだけ、シェフステーブル風。

 ワインは、白は昼とは違うモノにチェンジ。これは、ムニュ頭からトシーノ、モリーユ(このマリアージュは素晴らしい)から魚あたりまで、よく合う。売れそうなのは、昼に出してたサンタマリア・キュヴェのシャルドネかな。
 鶉玉子の夜の代役、ジットドブフ(風?)は、塩で、噛むばかりであるが、ホントに噛むほどに味の出てくる嬉しさ。日本の牛の体力じゃ、この噛みの回数に耐えられないしな~。
 それにしても色んな種類が飛び出してくる「スペインの夏の青小豆」は、すんげー美味いもんだと再認識。また、こういう柄の小さい“凄玉”は、なかなか日本に入って来ないもんだ、とも再認識。やっと伊ファーベを見るくらい、だもんなー。
 食べてる時の楽しさは格別だけど、サンティのはホントに純粋で、品書に書いてある通りの物が出てくるし、ホントにその味がする。ただし、ときにその額面通りなのだが、フレームの大きさに圧倒されて自分が見えなくなるような代物があり、ここではそれは、サナホリア・フォアグラ。

 ところで、ホテル棟に帰る見送りのセルヴールが「明日の朝食はココだよ」と言って、厨房横手のスペースを指す。所謂「シェフステーブル」的な場所。「厨房の“秘密”が覗けますね」と言ってウィンク。
 翌朝。ホントだ、厨房がアレやコレだ、と楽しく拝見しながら麗しき朝食をとっていると、サンティとスーシェフがやってくる。ドッカ、とすぐ隣のテーブルに座って何やら話し込む。仕込みの指導を終えた三番手(?)もやってきて、本日の作戦会議。シビレますね。昼夜食ってホテル泊まったモノズキな客にすぐ横で朝メシ食わせて、堂々のミーティング。かっこいいったらアリャしねーぜ、このブーデ(^^;)。ああ、はるばる来て良かった! …というわけで、記念撮影もねだる。
(コメント工事中)
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  Espai Coch 
  
Sant Joan, 6 Sant Celoni www.canfabes.com

・ 「Can Fabes」のカジュアルバージョン
 「Can Fabes」に併設するビストロ版…、併設というか混在というか、よくわからない運用(^^;)だったけど、廉価版コースが食べられる。 (2007)

2007年 5月 ☆☆

 *エスカルゴ・デ・マール、筒型プルポ、エルブのカナッペ、サルディン、アンディーブのスプーンに鶉玉子、ベルベレッチョ貝
 *蛸・鱈・ブロッコリのクレーム
 *Amanida de cefalopodes
 *Llagostins i semola al curri
 *Peix de mercat Colbert
 *Magret d'anec a la brasa
 *Sorbet de mores
 *Pastis de xocolata al gingebre
 *Petits fours

(コメント工事中)
[AQ!]
 アミューズのサルディン! すげー。鮨屋びっつら。
 Amanida 小烏賊と大蛸焼、サラダ仕立て、ルーコラ
 Llagostins 小海老串焼カレー風味、クスクス風のセモリナ
 Peix de mercat 「レモ」の2通り焼、大インゲン!、フィノキオ
 Magret d'anec 鴨マグレとそのソース、小玉葱
 ペラ、ブラッドオレンジ、アナナのソルベ
 チョコケーキ(ナッツタルト)、木苺グラスとソース
 タルトタタン、ショコラなどプチフール
 タラゴナのシャルドネ
 タラゴナのメルロ80テンプラ20
 アミューズ6点盛がビックリかつ、名刺がわりのような導入。ここでカン・ファベスの事前予想が拭われ、カン・ファベスの世界が始まる。どれも食った感触は「軽く塩して蒸しただけ」みたいな、めっさピュアリスト。それでいて実にシミジミと美味しい。
 ペスカドはスロンマルシェのようだが、このレモの一皿は素晴らしかった。モダンスパニッシュの浅い火入れと、薄~くパネしてカリッとさせたのと、2切れのレモ。大インゲンが恐らくこの独創性のキモで、インゲン+白身魚でどことなく中華を思い出したりもし、緑+海の香りで確かにそういうとこがあるのだが、大変なまとまりで、食べると嘘のように官能的。あの、中華で感じる可能性をグーンと推し進めたような。ここにフィノキオがまた抜群の相性。全体に、見ない取り合せ・見ないやり方ではないが、この完成度は驚いた。
 「少しニホンゴが話せます」君は、かなり喋る。仏人である。フランス語アンプOKよ、と言うと喜ぶ。サカサカよく働く。「ジュヴゾンプリ=ドウイタシマシテ」と記憶しているようなのが、たまに、変。ジュヴゾンプリは広い。
 主にEspai-Cochに使う側のサルは「昔の此処らの家」風な感じなのかな。落ち着いた居心地。
 フォルフェガストロノミーは、完全にお仕着せムニュが決まってて、ラク。ワインも概ねソムリエがセレクションで出してくれる。これ「ぜ~んぶ」、フォルフェ価格に入っている。
 鶉玉子は、あやうくも、スプーン型にカットしたアンディーヴに乗っている。柄をもってギリギリ…、怖いので両手で持っていただく。塩した半熟玉子、それだけ、って感じなのだが、なぜかウマイ。
 サルディンのヅケ…みたいな、でかい一切れは、脂が口の中で爆裂し、クラクラする。しばらく鮨屋に行かんでも大丈夫。
(コメント工事中)
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  Los Caracoles ロス・カラコレス
  
Escudillers. 14 08002 Barcelona 93 302 31 85 (FAX 93 302 07 43)
13:00~24:00 無休

・ バルセロナの名門スペイン料理
 
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  Casa Carmina カサ・カルミナ
  
Embarcadero, 4. El Saler VALENCIA Tel: 961 830 254
Abierto de Martes a Domingo Mananas de 13:00 a 16:00 Noches Cerrado
・ バレンシア郊外、El Salerの米料理を得意とするレストラン
 調べた限りでは、FAX・メールアドレスはみつからず。週末は混み合うので、電話予約が必要らしい。私が電話した時は、スペイン語オンリーでした。 (2009)

2008年12月 ☆

 *緑オリーブ、生トマトソース(オリーブ油)
 *Calamar de playa
 *Croquetas de bacalao con mouse de ajoaceite (unidad)
 *Arroz de rape y setas
 *Flan de cafe
 *Helado chocolate
 +05 "Uno" monastrell / Rafael Cambra

[AQ!]
 バレンシアは、ヨーロッパ有数の米生産地で、パエリアは本場中の本場。バレンシア市の南、アルブフェラ湖近辺の水田地帯にも米料理店が点在する。市内の多くのレストランが休む日曜にも、わりと開いているのは助かる。
 そんな訳で、米専門料理店を目指す。筆頭候補は、別冊専門料理でも大きく扱われている「Casa Carmina」。

 11時半に予約tel。
「ノ・テンゴ……、トドス・レストランテ……」
 断られたのはわかったが、その後の細かい話はムリ。「Yes」系は何とかなるが、「No」系はムズカシイ、、、。
 自力突破を諦め、ホテルNH Centerフロント姉に頼む。
 、と、「チミたち希望の2時はアカンけど3時半ならお受けしよう、って言ってるわヨ」とのことで、予約ゲット!である。

 バスセンター前からタクシー。
 「え、どこ?」と、オヤヂ。地図を見て「フーン」。一応グラフィックも表示される小型ナビが頼もしい。
 市街から5分も走ると、見渡す限りの水田地帯。白鷺・鴨など、鳥類がた~くさん。
 この辺りで作っているのは、バイア・セニア米(ハイブリッド系中粒種)。

 El Salerの集落。「←Casa Carmina」の案内看板はみつけるが、店舗を見逃し、同じ区画をもう一周。
 壁を青くシンプルに塗った小さい店は、繁盛店らしく(?)ごく小さく看板を掲げている。
 店内も、田舎臭さはほとんどなく、ちょいカッコイイ系の明るい設え。壁に、「Cafe Ibiza」の文字が浮かぶ巨大派手ポスター風の絵が、軽くポップ。とーぜん満席の大盛況。

[へべ]
 El Saler自体は、自然公園だかキャンプ場だかの入り口近くの小さな村(町?)。
 Casa Carminaは曲がり角に看板も出してて、外壁はきれいなブルーに塗ってあり、はぶりよさげなたたずまい。

 いざ突入!…入り口ですでに一組、客が待っている。3時を回ってウチの前後に一組ずつ6人が入店して昼のみ営業の最終ラウンドとなる。
 店内は大もりあがり。子ども連れ、親族一同集まった的な大家族テーブルもちらほら。4人より多い卓が目立つ。

 最大の悩みが「アロス・セコ(=パエジャ)にするか、アロス・カルドソにするか、ひょっとして両方食べられたりしないか???」という点。
 入店後にたっぷり時間があったのでじっくり観察ケントーの結果、2人だったら米ひとつ、というのが妥当な線のようだ。
 ハレの日はやっぱりパエジャ!と言われる通り、エビのパエジャなどをドーンと頼んでいる卓も目立つ。
 しかしここはやはりひとつ、初めて見るスープタイプのアロス・カルドソに米自慢のこの店でチャレンジしてみたい。
 衆議一致ののち、さらに品切れ季節外などとの調整を経て注文確定。

[AQ!]
 注文量は悩ましかったけど、判明したところ、2人の場合「前菜2+米料理+ポストレス2」が丁度。これが大人数の卓だと、適宜注文数を調整して、米料理の後に主菜を組み入れるパターンもあるようだ。
 そうそう、スペインの米料理なんて知らんというヒト用、簡単でいい加減な覚え方(笑)。
アロス・セコ : パエリャ
アロス・メロッソ = アロス・クレモソ : リゾット
アロス・カルドソ : 雑炊
アロス・アル・オルノ : 炊き込みご飯
アロス・ネグロ : イカ墨ご飯
アロス・バンダ : ドライなパエリャ
さらにバレンシア人の米料理観の簡単でいい加減な覚え方 : 「子供はセコ・大人はカルドソ、ハレはセコ・ケはカルドソ、夏はセコ・冬はカルドソ」

 前菜は鰻を頼むも、無し(売切れ?季節違い?)。後はいずれがアヤメか団栗かの背比べに見えたので、
「ケメリコミエンダ?」
カラマリバカラオ!」
 アロス・カルドソは、「豆大根」を頼むも、無し(売切?)。もう一つ気になっていたラペ茸に。
 ポストレは、チョコエラードカフェフラン。クレマカタラナ無し(売切?)。

 ワインリストは、この手の店としては充実して感じられる。
 ティントはDOバレンシアから始まる。Rafael Cambraは、ウノモナストレル、ドスはカベソ・フラン。
 ウノ、つまり、リスト筆頭の一本を注文。クールなラベル、現代的若手って感じかなぁ。モナも体温冷静めの落ち着いたフィニッシュのタイプ。
 (後追い知識:Rafael Cambraは、ヴェガ・シシリアやレルミタ等に葡萄の苗木を納めるスペイン有数の葡萄栽培家を両親に持つ。ウノは、モナストレル樹齢40年)
 しかしまぁスペインワインは、現地飲みはウマイですな。C/P含めて、かなりヨイ。

[へべ]
 モナストレル(スペインのムルヴェドル)は紫の強い色あいだが内容しっかり。ムワっとした匂いのあまりないのはクールめの現代造り? エチケットおしゃれ。
 パンは、自家製らしいチャバタ(旨い)と小バゲット、オリーブ・トマトのセットとともに自動的に出てくる。

 カラマリバカラオはオーダーとりにきた兄ちゃんのオススメ。
 甲のところだけで20cmはありそう/超えそうな大ぶりで肉厚なイカのプランチャ焼き。香草(タイム=トミージョ?)入りオリーブオイル(にちょっと茶色はバルサミコ?何だろ)のソースで。
 これは素直にうまい!と言いたくなる。イカの質も鮮度も火入れもばっちり。
 AQ!いわく「しょうゆ味だと下品になるイカがオイルだとこんなに上品に!」
 バカラオは白身のフリットと丸くまとめたクロケタ。
 フリットはピペラーダ風の小切りのソースで、クロケタはにんにくと塩のきいたマヨネサが何と!純白のふわふわメレンゲ仕立てになったものを添えてある。それぞれのソースで食べると実にオツ。
 粋なおすすめでありました。

[AQ!]
 イカはデカいの一本、丸々焼き。江ノ島的風景。オリーブオイル・バルサミコ・大蒜…。トミージョがとても巧みで、これは“言えてる”。ちょっとだけモロモロもかかってるのは肝・玉葱? イカ焼きに、醤油ほど合わないものはない、と痛感(ホンマかいな)(^^;)。
 バカラオフライの、マヨネサ・メレンゲはいなたい中に巧みなやり口。

[へべ]
 ジャーン、いよいよ本尊アロス・カルドソのお出ましとなる。
 取り分け用の深皿も、スプーン・フォークもあたためてある。黒くてちょっと深い独特のカルドソ鍋は、魔女のおばあさんの深なべを寸詰まりにした風情。ラペの白身と茶色いきのこ数種入り。
 これは、うまい! アンコウもさることながら、キノコから実にいい味が出ていて、ふっくらと炊けた米ととろみのある汁と全体が渾然一体となっている。しっかりとした味わいに「酒が飲めるコメ料理だ!」とAQ!が喜ぶ。
 意外だったのは汁の具合。もう少ししゃびしゃびした「スープ」状をイメージしていたが、むしろとろりとしたシチュー的なテクスチャ。ボリュームをもったコメ粒の表面はなめらかではなく、ざらつきのあるその表面がとろみを与え、汁の旨味をとらえている、とでも言うのか。

[AQ!]
 逆にワシはもっと糊状になったものを予想していて、やはり意外。米表面がスープを吸いきって少しヒビヒビに感じられる具合(後日注:メロッソだと、もう少し表面が滑らか)。
 カルドソはバイアセニア米(アミロース18%程度)。ラペセタ、それに海老、鉄鍋。
 濃く強いが、それ以上にスッキリとしたクリア感がある汁。アロスのカルドソ具合、これは食わんとわからんわなぁ、、。米表面における澱粉質の振る舞いとスープの関数が、バレンシア人の興味なんだろうなぁ。
 クールだけど官能的な舌への当たりで、ホホォ~っと賞味を続けるうちにグイグイと食べ進む。
 2人でいただくと、1人あたり茶碗3,4杯くらいの量になるけど、さすがに飽きない。
 米料理の用意は、セコとカルドソが約5種ずつ。魚介モノ多し(バレンシア人がエル・サレールあたりまで出かけて食べる御馳走感はその辺り?)。
 で、コネホ・カラコレスのバレンシア・パエリャとか、メロッソ、ネグロ、アルオルノなどは、24時間前までに要予約という形で受付けていた。充実した仕上がりを考えると妥当なやり方。要予約欄には全部で7品目ほど記されているので、米料理探究派は事前相談が良かろう。…多分、スペイン語で(^^;)。

 このタイプの店としては美味しいポストレス。El Timonelや、某パリの星付店より上手です(笑)。

[へべ]
 ポストレスの頃には子どもたちは大はしゃぎ。
 16時頃スタートで盛り上がったので、夕食はホテルのビールとポテチで充分。大満足。

[AQ!]
 こーゆー地元付きの店なのに、サービスが帰り際に、「子供たちが騒いでスイマセンでしたね」と言ってきたのは、ある種ビックリ。俺らは、1mmも気にしないタイプなのだけど、こんな感じの立ち位置の店なのかのー、と再確認。
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  Casa Pepa カサ・ペパ
  
Partida Pamis, 7-30 03760 Ondara (Alicante) Tel. 96 576 66 06 Fax 96 647 66 27 www.casapepa.es
HORARIO OTONO: CERRADO DOMINGO NOCHE Y LUNES
料理長: Pepa Romans
・ Deniaの近く、Ondaraのレストラン
2008年12月 ☆☆

 *チピロン玉葱・ブラサ、トマト、ギサンテス・葱・ミント
 *"Festin" de verduras y vinagreta de frutos secos
 *Crema de patata violeta, huevo de corral, trompetas y aceite de trufa blanca
 *Arroz de pato con reboznelos y garbanzos
 *Patel de chocolate con helado de especies
 *Merangue con bizcocho de naranja y mermelada de melocoton
 +06 El Saque Monastrell
 +ガルナチャ dulce de Alicante

[↓メモ版:工事中]
[へべ]
 オレンジ畑と、オリーブの林。のどかな田園地帯の、広い敷地にゆったりと作られた美しいレストラン。田舎の店でも、レストランはへんぴな割に道端だったり、町中(村中)だったり、眺めは平板だったりすることが案外多いことが、だんだんわかってきた今、この店のすばらしさ/ありがたみはよくわかる。明るく洗練された田舎家風のゆったりとしたサル。窓の外には、緑あふれる庭園の木々の間を、子どもたちが駆け回るのが見える。
 トイレは外というのが変わっている。相客は子ども5人くらいを含む3世代風の大家族。内弁慶っぽい男の子が最後にうちの帰りがけ、おそるおそる「コンニチワ!」と言いにきたのがかわいかった。
 前日「一日に大きな食事を二つも食べて」トバしたので、今日は前菜めいめいと米料理にしようか、と衆議一致。紫ポテトのクリームと、いろいろ焼野菜ににんにくマヨネサと何だっけ?それに、鴨とキノコとガルバンゾのアロス・メロッソ。大鍋でうやうやしく運ばれてくるアロスメロッソのうまいこと! 鴨はやはりツクネ団子にしたものも入っている。ガルバンゾがみずみずしい。全体の一体感と、米のふっくらなめらかな炊け具合がたまらない。昨日の今日だというのに、おかわり分もぺろりと平らげてしまい、結局ものすごーくたくさん食べた。


[AQ!]
「Casa Pepa? いいコミーダだな」とタクシーの兄ぃ。
 Ondaraの町から出てすぐ。広がるナランハ園の中にポツンとある。一面のナランハ(一面の菜の花、みたいだ)。遠景に岩山(カッコいい)。田舎造りの一軒家の門を入る。
 ナント! 便所は“離れ”の小屋だ。雨の日は、傘をさして行くのか?
 門からのアプローチの小径を抜けると、忽然と、全面ガラスばりの食堂が現れる。
 庭先には花。庭の奥は、ずっと続くオリーブの樹の林。木の玄関、恰幅のよいメートルに迎え入れられる。恰幅紳士ドテル、ヒゲちょい鯔背ソムリエ(皿の上げ下げもする)、禿カマレロ、の3人組。メートルの英語が(なぜか)ドイツ訛り。厨房はシェフはじめ、婦人部隊のようだ。スペインは、システム中での男女配置のパターンが、実に、色々ある。

 木と石とガラスと調度と写真、伝統とモダンを気負わず調和させたくらい…のサルで、これは素晴らしい居心地。壁面の多くはガラスだから、ナランハ・オリーブ・花と緑が、眺め渡せる。天井は幾分、光を通す素材で枯れ葉模様という珍しいデザインの起用だが、これが大アタリで、落ち着いてお洒落。
 どん突きの一面ガラスの奥はカーヴで、結構な量のヴィノが静かに寝ているのが見える。

 いやー、席に着いて、座って、周りをみているだけでワクワクしてくる田園の快楽。田舎の名も知れぬ(…ったって、一応一つ星だし、この辺のタクシーはよく知ってるが笑)店に行ってみて、「アタリ!」をひいた時独特の、脳内恍惚物質がそろそろ出だしている(笑)。
 ロケーションだけでも「滅多に無い」と言ってよかろう(ロケーションだけ、…を売りにする店は除外するとして、、)。

 さて注文。ここは、伝統料理をリファインし少しだけ創作性も加味した、くらいに見受けられる。何となく、「今日はアロスあり、で行ってみようか」と話していた。アロスは数種類が並ぶ。アル・オルノがあるのが珍しい。アル・オルノとしか書いてないので具を聞くと、豚とのこと。おー!それ行ってみよか、と舵が向かったのだが、すぐにオジサン戻って来て、
「ゴメンゴメン、今日はソレ、無いわ。かわりにボガバンテのパエリヤあるでよ」
 で、再度検討だが、実のとこ、アル・オルノへの興味問題を除けば品書中では「鴨茸煮のメロッソ」が美味そ!…と意見一致していたので、そちらを通す。
 さて後は、、前菜めいめいくらいでいいかな? (まだバレンシア注文に慣れてない。品書の流れも、カタランやバスクと違うのだ)
 野菜の一皿、芋の一皿が美味しそうで、ソレで行きますか。しかし、野菜と芋で、米食って終わり、で、いいもんですかね?
野菜のフェスティンは前菜リストの一品目で、少々お安め。以前、フォンジョンクースのジル・グジョンで、似たようなポジションに書かれた“野菜”を頼んだら、ジル本人に「あー? そんなもんは野菜サラダだ、やめとけ」と断られたことがある。(じゃー、メニューに乗せるなよ、、)
 なんてことも頭をかすめはしつつ、メートルに「こんなんでどうや?」と聞いたら、「おーけーおーけー、ばっちりOK」だと。
 スペインは、食事する人数もマチマチだし、オケージョンもマチマチ。さらに、バレンシアは、捉え方が様々(とくに客の人数によって)な料理があるので、ホントに「好きなものを頼んで好きに食えばよろし」というニュアンスが大きいようだ。量の加減だけ聞きながら、好きに言ってみればよい。フランス流の「意地でも食事の形式を整える主義」とはだいぶ違いそう。

 個室は年輩の宴会。8人ぐらいか。
 我々のいる主サルは、ワシらと、大人4+子供5くらい…だっけ、の家族の大卓。
 という、大晦日。
 坊主がやってきて「コンニチハ」
 チビちゃんと、それにかまう少し大きいチビちゃんたちが、めっさ可愛い。いつの間にか、3,4人で、外のオリーブ樹林の中で鬼ごっこかなんか、駆けずり回っております。

グラナダとカバの泡ソルベ

[↑メモ版:工事中]
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  Ca'Sento カ・セント
  
Mendez Nunez, 17, 46024 VALENCIA
Cierra domingo, lunes noche, Semana Santa y agosto
1979年開業 料理長: Raul Aleixandre
・ 2012j春、閉店?
 どうも、2012年春、襲い来るスペイン経済危機に飲み込まれるようにして閉店した…という噂です。また、Raul Aleixandreは夏に新店「Restaurante 534」をバレンシア市内でオープンした模様(534…というネーミングは、スペイン国債のポイントがどーの…って話)。

 2012年にCa'Sento(カ・セント)閉店に伴いRestaurante 534を立ち上げたRaul Aleixandreだが、2014年、「534はうまく行かなかった」とし、ワイナリーをバックアップに新店「Vinicolas」をバレンシア港湾地区にオープンしたそう。

2009年 1月 ☆☆

 *Carte helado de parmesano
  Parmesano ice cream with filo pastry
  パルメザン・アイスクリームの薄パイサンド
 *Bunuelo de bacalao
  Cod daughnut
  バカラオのブニュエロ
 *Anchoas con cebollitas tiernas
  Anchovies with scallion
  アンチョビとスカリオン(葱)
 *Prawns with romesco
  海老の串揚げ 緑ハーブ塩とロメスコソース添え
 *Marisco del dia
  Fresh seafood
  ボイル海老
 *Caviar with butter, egg and ham stock
  熱々の皿にバタとキャビア、ハムのコンソメのジュレシート
 *Canelon relleno de setas y ternera
  Canneloni filled with beef and mushrooms
  仔牛とキノコのラグーを詰めたカネロニ
 *Dorada en sarten salteada de verduras vino tinto y casis
  Gilthead bream with vegetables and cassis
  ドラド 野菜とカシスのソース
 *Nuestro arroz a la plancha
  Roasted rice
  アロスメロッソのアラプランチャ
 *Cordero de Oiver con persillade de hierbas
  Lamb with aromatic herbs
  仔羊のロースト香草風味と煮込  *Flan de chocolate con helado de caramelo
  Chocolate custard with caramel ice cream
  チョコカスタード キャラメルアイス添え
 *Torrija caramelizada con helado de cafe
  Torrija with coffee ice cream
  トリッハ(ふんわりフレンチトースト) 珈琲アイス添え
 +06 Finca Terrerazo

(コメント工事中)
[AQ!]
「おっと、そいつぁーゴキゲンな食事だな」
 と、さすがに北駅タクシー溜りのニーチャンにも高名なカ・セントである。
 クルマは、一旦IVAMの辺りまで出て外殻を周り、港方向へ向かう。市街地からは案外の距離だ。10euroほど。
 西営盤から上環…といったエリア(笑)。海の香りを受けて、町並みはボロっと荒んできた辺り…の街の角に、カ・セントはいきなり現れる。周囲は、ホントに、くすんでいる。
 細い道の交差点角に、複雑な白い折り目を持つ外壁、不規則な形の曇りガラス窓(中は見えない)、白い壁沿いにあっちの角まで…、あ、壁だけだ。引き返して、こっちの辺、は、…アレ?、入口が無い(^^;;)。
 旧Tetsuya's以来の珍事だ。
 強いて言うと、こっち側の面が通用口ドアになってるっぽく見えね?コレか?…と論議逡巡するうちに時刻はちょうど14時。すると、その“ドアらしき”…が中から突然開き、出てきた若いメートルが、手にしたマグネットボードの品書を表の壁にペタンと貼り付けた。(品書を外に掲示するのは法的義務だっけ)
「や、やあ、チミチミ、わちにんこ…(^^;;)」
 という訳で、最初の客になる。

 ハーフオープンキッチン…こちらの星付き店ではわりと珍しい。あ、あれはラウール君だな…が、絶賛朝礼中。「見事にデブ」…と失礼なへべ。サンティほどじゃないだろう?(笑)

 メートレスがお相手、なのだが、声が出ない。
「ゴメン、声が出なくて…」
 と、掠れたかけそき音声が、わずかに聞き取れる。
 いやー、二日連続で“声の出ない”御婦人と出会うとは思わなんだ。今日は1月2日。どんだけ「クリスマス~新年」を騒げば気が済むんだ、チミたち。まったく、スペイン人は、気持ちが良いな(^^;;)。
 アラカルト用に魚の入荷具合の説明。それと今日は、コースでもカラマリは欠品で差し替え。中央市場でも鮮魚商は休みが目立っていた正月のバレンシア。
 まあ此処んち、まずは、ラウール君の仕切るムニュデグスタシオンで。
 ワインは、まずまず上品な取り揃えで、コチラは、とくにリスト上ではエステレヒオンに傾注する気配でもなかったので、何も決めずに「ミディアムなティントで…?」と投げると、「バレンシアのワイン、飲んでみる?」と返ってきた。
 水はスクルサルでも使ってた奴?
 年明けはあまり外食しないのか(夜のエル・ティモネルも極めて静かだった)、ボクら・30分遅れで老夫婦(アラカルト)・90分遅れで初老夫婦(「今日はアロスセコをいただきに」)…、これで全部。カマレロも若手を残して、順次、減っていく。

 ジュワーー、、…。
 揚げ物の音が聞こえる。こちらのハーフオープンは、妙に臨場感がある。
 チーズクロカンサンドを手で取った後は、バカラオのクロケットだ。浅い揚げで、中のバカラオの具合が素晴しい。繊維感が“必要なだけ”あって、うーん、滑らかで優しいタッチ、品良く旨い。
 「揚げ」それ自体は、この後も一貫して、「日本人がいた時の方が上手かったんじゃねーの?」…とへべは邪推する。

 アンショワとYema、玉葱敷き。現代的出発部門らしい皿。良質なアンショワ。Yemaはアスパラも?

 串揚げの海老、知留久か、っつの(笑)。緑粒状にエピスを散らし、ロメスコソース…の味に品があって、素晴しい。揚げは知留久の方がいいか(笑)。殻付き揚げというのが、考えてみれば日本では珍しいが、これは意味があったのか、微妙。…というか判断しかねる。食いにくく…は、ある。

 ガンバはデニア、かな、やはり何度食べてもこの産は、美味。塩釜焼かな。クルクルンと、今日も髭が丸~まる。

 フォアグラが、本日はキャビアと差し替えとのこと。皿がムーチョカリエンテな意欲作を、オネーサンが何重にもしたナップで運んでくる。
 気をつけてネ!
 たしかに、匂ごうと顔を皿に近づけただけでも、熱波がホオっと額を熱く撫でるくらいに、カリエンテ。酢バタージュレの広がりの真ん中にキャビアの黒い粒々が透けて見えていて、「新宿の目」みたいだ(笑)。
 食べると、かなり強烈にピンと立てられた酸がインパクトある。意外に本体はティエドな仕立て。この温度構成の「意図」は読み切れないが、冷めないように…というより、段々と温度を上げながら食え…とでもいう感じだろうか?

 キノコ・牛のカネロニ、は、美味しくてまあフツー、かな。

 ラペも仕立てはフツー、分厚い骨付カットを焼いて、上にテキトーな季節の焼野菜細切りをのせたもの。しかし、この肉質の豊かさ強さ、そして肉汁の湧き出る焼加減は半端じゃない。キュイソンは、厳密には、モダンとトラディションの中間くらい? なんちゅーか、フランス人にも安心して食える、ポアソンの一皿。
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  Casa Gerardo カーサ・ヘラルド
  
Prendes Ctra. AS-19,Km 9 -Asturias Tel.:+34 985887797  www.restaurantecasagerardo.com
料理長: Pedro y Marcos Moran

・ ヒホン郊外プレンデスのレストラン、現代スペイン最高の一軒

2011年 5月 ☆☆☆☆

 *El tomate en el coctel y el coctel en el tomate
 *Bocadillo crujiente de quesos asturianos
 *Coquetas del compango de la fabada
 *Pepino en declinacion
  Anchoas y alcaparras
 *Un molusco
  Fuentes de iodo y potencia marina con los contrastes que creemos mas aptopiados
 *Nabo, cochinillo y matices
  Aceite de argan, pimention de la Vera, aroma de cafe
 *Pulpo a la brasa en su jugo
  Patatin confitado y lagrimas de apio
 *Coctel solido de manzana
  Todo buen banquete se marece su sorbete
 *Un Pez
  El mar nos da "bichos" que nos hacen sentirnos orgullosos de nuestra tierra
 *Fabada de Prendes
 *Choco_Martini_Pasion
  (Coctel/postre)
  Dulce_Amargo_Acido
 *Crema de arroz con leche requemada de Prendes
 +Sidra / Tareco
 +04 El Vinculo La Mancha


[AQ!]
 カサヘラルド…プレンデス…、、あ、ああ、オマエラ今日はファバーダか、ファバーダ!、そりゃいいなワハハハ。ブィーん。
 飛ばす飛ばす。今日もアタリのドライバーおぢさんで、物凄い勢いで店の前に着く。「はい、此処よ!」…オビエドから30分かからず。

 街道沿い。コートドールを小さくするとシュタインホイヤになってそれをもっと小さくした、、、くらい(笑)。田舎の道ではあるが、街道、という感じの交通量。その街道沿いの旅籠というか食堂として19世紀から続く。
 あとでマルコス君に聞いたら、
「ボクで五代目だよ、長ぇ話だわ。いったい何してんだべ(笑)。親父がペドロでその前がアンヘル、その前が…」
 だそう。そのマルコス君はLMG2009の「今年最高の料理人」でもあるのだが。

 外観を撮影しつつちょっと覗くと、スタッフ総員配置に…ついているようなので、13時過ぎと早い時間ではあるが、突入。
 こんにちはメヤモ…ああ遠い所からよく来たななんだマレータ抱えてかこっちに置きなさあさあ、奥にずいっと。

 ずいっと入ったサルは、素っ気無い店舗外観からは想像がつきませんでしたなあ…な感じの、しっとりとしつつクッキリと美しい、古臭い良さの印象だけ残してよく磨かれた内装で、落ち着く。
一番乗りかと思ったが、別室で食前酒をきめていた三人組もいたようだ。

「メニューは英語・西語?」
「英一冊、西一冊、ちょ」
「何飲むね?」
「ああ、なんだ、エネステレヒオン・パラアペリティーヴォ・ケメリコミエンダ?」
 アストゥリアスに来たらシドラだろ、とは思っていたのだが、“レストランの食前酒として”も、アリ、なのかどうかは確信がもてなかったので聞いてみたところ、
「そりゃオメー、シドラでがんわ!」
 とのことで、嬉々としてシドラ。

 アラカルトとムニュ。ムニュはデギスタシオン2種で、「ロングコース」「ショートコース」と呼ばれていたように、基本的には同じ性格のもの。ショートは数皿少ない構成だが「当店自慢」の名品は漏れなく入っております、って感じ。この店は〆は「ファバーダ」になる訳で、ファバーダを余裕のある状態でゆっくり味わいたい(笑)…という点を重視してショートコースの方にする。

 美味いねこのシドラは、さすがだね、と喉を潤しておると、厨房から階段を駆け下りてくる(二階、というか中二階みたいなとこにある)巨体は当代のマルコス・モラン・シェフである。
「やあやあやあどうもどうも」と握手。
 デブ。はデブ、で間違ってない。サイトより太ってるかも、とへべは言う。
 しかし、眼つきはキリッとし、喋りは如何にも頭の回転が速い感じ。わ、出来そう…って、デブの場合はその辺が写真に写りにくいのよね(笑)。
 あ、それから、英語がかなり出来る。同じ世代でも「英語はちょっと…」というキケやエネコとはだいぶ違う。まあ、アストゥリアスは英国人が多く来るのよね。

「何処回ってるの?」
「ビルバオからこっち来たばかり」
「ああ、アリハか?」
「いや今回は、昨日はアスルメンディ行ったの」
「へえ!やるなチミら」
「エネコ、ナイスガイだよねえ」
「それよ! 後はどうすんの?」
「今夜はアリオンダスへ移動するよ」
「カサマルシャルか?」
「もろちん!」
 なんか童顔デブ調の人なんだが、声はスペインっぽぉく、しわがれている。

 おとーちゃんのペドロさんも後で出てきた。
 ペドロは身長的に、小柄。二階サルへ行く階段には肖像画があれば、数々のVIPとの記念写真もある。実直というか田舎者マルダシというか、しかしこの人が、この店をここまで押し上げたのであろう。
 トイレに行くときに厨房を覗きこんだら、ペドロさん、まだまだ自らで鍋ふってた。すげえ。そういうこと。

 どこまでも、純粋で素朴な味がする。だが洗練されている。美しい。美しくて静かで豊穣だ。信じられない。神々の食べ物

 …

El tomate en el coctel y el coctel en el tomate
 トマトカクテル…という、トマト水から。出来そうで出来ない、切れ味。

[へべ]
 カクテルのトマト、トマトのカクテル

Bocadillo crujiente de quesos asturianos
 アストゥリアス・チーズのパリパリサンド

Coquetas del compango de la fabada
 ファバーダのクロケタ

Pepino en declinacion : Anchoas y alcaparras
 キュウリのデクリネゾン、イワシ、ケッパー、オイル

Un molusco : Fuentes de iodo y potencia marina con los contrastes que creemos mas aptopiados
 牡蠣、きめ細かなクレーム、柑橘の酸、カカオ玉

Nabo, cochinillo y matices : Aceite de argan, pimention de la Vera, aroma de cafe
 蕪と仔豚、アルガンオイル、パプリカ、カフェの香、白い泡。Veraのパプリカ

Pulpo a la brasa en su jugo : Patatin confitado y lagrimas de apio
 タコの炭火焼、クリアな赤いスープ、じゃがいもホクホク揚げ、セロリの涙

Coctel solido de manzana : Todo buen banquete se marece su sorbete
 リンゴの固形カクテル、つめたい、手でつまんで

Un Pez : El mar nos da "bichos" que nos hacen sentirnos orgullosos de nuestra tierra
 シーブリーム的な魚、イモクレームと柑橘の酸

Fabada de Prendes
 ファバーダ・プレンデス風、白インゲンとチョリソと肉・モルシージャ

Choco_Martini_Pasion  (Coctel/postre)  Dulce_Amargo_Acido
 ホワイトチョコとパッションフルーツ、マティーンのジュレ

Crema de arroz con leche requemada de Prendes
 アロスコンレチェのクレームとこんがり・プレンデス流 / ひとくちチョコ

[AQ!]
 最後は、アロス・コン・レチェ。
 満腹の2人の前にドカン…と現れたと思ったのだが、気がつくと無い(笑)。大変な美味さと軽さだ。

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  Casa Marcial カーサ・マルシャル
  
La Salgar, 10, 33549 Arriondas +34 985840991 www.casamarcial.com
料理長: Nacho Manzano

・ アストゥリアス地方アリオンダスの郊外山中のレストラン
2011年 5月 ☆☆☆☆

 [Menu Gastronomico]
 *Champinones con tuetano y esparrago triguero con aroma de eucalipto
 *Pasta en salazon de anchoas, parmesano, trufa y pesto
 *Foie semi - ahumado con quinoa de calabaza y mahonesa
 *アストゥリアス伝統料理 トルテュとクロケタ
 *Carabinero asado
 *Hongo con jugo de pimiento rojo, pilpil de bacalao y cebolleta
 *Ternera asturiana macerada en algas y whisky, su leche y su pasto
 *Pescado del dia (Lomo de merluza asada en su esencia)
 *野兎ロティ、カブラサピュレ・セボジート・大蒜花、クロカン、豆蔓
 *Cochinillo confitado con pina asada y cebiche
 *Quesos asturianos con sus contrastes
 *Maiz helado, chocolate blanco y agua de manzana trufada
 *Bizcocho cremoso de avellanasa con helado de nata y jengibre
 +07 Dominio de Tares Cepas Viejas Mencia Bierzo


[AQ!]
 [↑Casa Marcial]。
 アリオンダスの街中にも標識が出ている。
「これより4.5km」
 道はただただ山を登って行く。
アストリアスらしい。


[へべ]

[Menu Gastronomico]
 85ユーロ パン3種 バター(塩、りんご、濃ピュレ)


Amuse
 細小グラス、底茶カリカリ、下に黄白マイスクレーム冷、上は茶とろり、温カルドジュレ

Champinones con tuetano y esparrago triguero con aroma de eucalipto
 大円シャンピニオンさしみ薄造り、アスパラ緑葉セルバチコ、ユーカリ油香、茶濃澄ソースとピュレ

Pasta en salazon de anchoas, parmesano, trufa y pesto
 カネロニ(かため)細アンチョビ薄マッシュルーム、花とナッツと緑ピストゥソースにパルメザン汁

Foie semi - ahumado con quinoa de calabaza y mahonesa
 フォワ緑葉包み半スモークかぼちゃキノア、マヨネサ緑アホクリーム、コシード汁

アストゥリアス伝統料理 トルテュとクロケタ
 アストゥリアス風マイスのトルタ中空ケソと卵と玉ネギ、モハアのクリームクロケタ

[AQ!]
 アストゥリアス伝統トルテュはプックリ膨れて、表面に塗られたセボージャが泣くほどウマイ。

[へべ]
Carabinero asado
 赤エビのアサド、ミソ汁たっぷり

Hongo con jugo de pimiento rojo, pilpil de bacalao y cebolleta
 大肥キノコのキツネ色焼、赤ピーマン汁、(バカラオ)ピルピルに新タマネギ、こんがり色スプラウト

[AQ!]
 Hongo、でっかいのを3カットで。傘、軸をそれぞれ楽しむ趣向。山のレストランらしい。そして、シビレルほど、美味い。やはりピミエントスのフーゴが絶妙で、少し香ばしいキノアもよろしい。

[へべ]
Ternera asturiana macerada en algas y whisky, su leche y su pasto
 テルネラちょい強焼、海藻(ウイスキー)、緑ジュレに海藻とスプラウト(牧草/アルファルファ系)、黄白(酸)ソース

Pescado del dia (Lomo de merluza asada en su esencia)
 メルルサ、クリアオイルジュレ泡ソース、インゲン、アスパラ

野兎ロティ、カブラサピュレ・セボジート・大蒜花、クロカン、豆蔓
 リエブレ焼、にんじん・かぼちゃピュレ

[AQ!]
 野兎、見たこともないような質 (「捕れたけどどお?」と近所の猟師が持ってきたそう。「コース外だけど、食べるぅ?」…で出現)。ロティ。血の鉄の香りが、強くも繊細で美しい。テネドールの先でハラハラ崩れるほど柔らかくも、グズグズでない繊維感。ガルニも実に適切だ。

[へべ]
Cochinillo confitado con pina asada y cebiche
 コチニーリョ、皮つやこんがりパリ身脂しっとり、パールオニオン甘酢、パイン焼、黄ソース

Maiz helado, chocolate blanco y agua de manzana trufada
 マイスのアイスにホワイトチョコクリーム、青のりセロリ、あられトッピング

Bizcocho cremoso de avellanasa con helado de nata y jengibre
 ヘーゼルナッツとビスコチョのクレームに生姜のアイス、キャラメルこがしバター

[AQ!]
 ナチョのクロカン・砂の類の技術は、上手。
 アストゥリアス3軒の、フーゴ・ソパ類の精妙さは抜群だ。カタルーニャだと、も少しシツコくすると思う。

 ナチョは終戦後、若いの年寄り2人の卓(唯一の相客?)で話し込んでた。同業or生産者?
 穏やかで優しくて、多分、自信満々。
 ほとんどスキの無い料理で、テロワ・伝統の感覚、と、個性・モダンや面白味、とのバランスも秀でている。

 英語は、話せば話せるのもいそうだが、基調は西語で通すスタッフ。

 ワインのサジェスチョンは、カスティージャレオンの中でもこの近辺からのもので、コースへの相性も良い…というもの。リストの、その前のページでは、テルモロドリゲスなどを指していた。

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  Castillería  カスティッジェリア
  
Pago de Sta Lucía s/n, Vejer de la Frontera, Cádiz. España  +34 956 45 14 97 www.restaurantecastilleria.com
金昼・冬期休
料理長: Juan Valdés

・ ベヘール・デ・ラ・フロンテラの薪焼ステーキ
Castilleria 2015年 5月 ☆☆☆

 *ワカモレ
 *Pimientos asados y espárragos verdes.
 *Salmorejo con huevo y jamón.
 *Lomo alto de ternera Retinta a la parrilla (La Janda, Cádiz).
 *Lomo de vaca Frisona a la parrilla (Sevilla, Cádiz).
 *Flan de huevo con frutas rojas al vino fino de Jerez
 *Torrijas con chantilly helado de anis
 +11 Taberner Huerta de Albalá

[AQ!]
 プエルト・デ・サンタマリアをちょこっと齧ったばかりではあるが、今日は、べヘール・デラ・フロンテラに遠足。

 へべ、べヘールに行く♪
Castilleria
 べヘールはいわゆる「アンダルシアの白い村」の代表格の一つ(ロンダ、とか、ね)で人気スポットでもあるのだが、ワシらの目的はとーぜん(?)食い気。
 べヘールの村のトイ面の山腹にCastelleriaという薪焼きステーキ屋があるらしい。
 こちら、101かなんかのランキングで、スペインの焼肉店ベスト10に食い込んだ。焼肉ジャンルは通常、北部・中部スペインの天下なので、南は珍しい。

 ホテルでタクシーを呼ぶ。
 オラ!
 やあゴキゲンなオッさんだ。
 シャツから腹が出てる。明らかに出まくっている。
 へべによると、腹の腹毛がクルクルしててカワイイ、という。
Castilleria
「オッさん、ここはひとつ、べヘールへ行ってちょでムーちょ?」
「べヘールって言ったかもでがんわ?」
 やったねガッツポーズモードでオッさんは走り出す。

 町を出るとウンモメントとか言って何かと思ったらガソリンスタンドに入ったーもす。
 小走りに給油詮へ走り、小走りに戻ってコチラを向いて、
「ハピードゥ!!!」
 もおオメー、ムーチャス、スペイン人過ぎでがんわ! 素早いダロ俺…って口に出さないではおられないスペイン気質が、長距離が出て小躍りしている(笑)。
Castilleria
 Puerto de Santa MariaからVejer de la Fronteraまでは小一時間。
 タクシー7000円くらいだっけかな。バス便がかなり少ないんで、自由度を求めるとタクシーかレンタカーになる。飲む場合は、タクシー一択(笑)。

 オッさんは戸惑うことなくVejerに入っていく、さっき見せた簡単なアドレスでわかったんかいな…と見てると、まっすぐ「Oficina de Turismo」に乗り付ける。
 あ、なるほど、ネ。

「おいオマーら、向かいの山みたいだど」
 うんうん、そうなんだよ、ヨロシクね。
 その向かいの山へ登る小路に入る。
 数百メートル進んだところにカフェがあり「毎日ここで生存報告してるだよ」風の爺さんたちがたまってるとこでオッさんは停車、
「オラ爺さまがた、カスティジェリアとかいう店はあるだら?」
「あーあー、まだ先だべ、ばれ」
Castilleria
 案外進むのである。小高い中腹まで登ったところで、「Castillería」の看板が現れた。
 基本、何もない山だが、この辺りに2,3軒の店。

 おお着いたぜ、オッさんむちゃぐらしあ…と、カメラなど出してるとオッさん、
「オメーら、シャッター押してやるぜよ♪」
 と最後までゴキゲンなのでありました。

 予約時間まで小一時間・開店まで小30分…ほどあるので、あたりを散策。
 田舎の山、のどか、気持ちいい。草、花、小公園。
 滝なんかもある。「滝ぢゃ~」と喜んでたら、測量かなんかにきてるオジサンが後ろの山を指して、
「あの辺まで登るともっとでっかい滝があるんだお!」

 ***
Castilleria
「オラ!」
「いらっさい、まあ好きなとこどうぞ♪」
 のんびりして気持ちのいい作り、見渡す限りでは全てテラス席である。室内にも少しは、席あるのかな?
 屋根がしっかりしたテラスなので、雨には大丈夫だろう。嵐だったら?…幌でもおろせばOKかな?
 風が吹き抜けて心地良い。

 前菜は軽く、ピミエント・エスパラゴスのアサドとサルモレホ。
 お楽しみの焼肉は、迷う。羊と豚も手厚いのだが、今日は牛で行く。
 牛も、地元・ラマンチャ・レオン・エストレマドゥラ…とバラエティに富むのだが、やっぱ折角だからこの辺の産を。
 地元ハンダのテルネラ(8~12ヶ月)にセビージャのバカ(4~6歳)。

 半オープンの厨房の横に肉の陳列ケースが用意されている。
 目利きのヒトはこちらで見て相談して注文…というのも良い手のようだ。
 大人数で塊で焼いてる卓もあるし、家族連れで順々に色んな肉を焼いてもらってみんなで突っついてる卓もある。
 肉焼きの店だけあって食べ方はそれぞれフリーフォームだ。後から来た老夫婦は突き出しをつついた後、すぐにステーキを食べ、珈琲を飲み、帰っていった。コンパクトや♪
Castilleria
 それにしても気持ちいいテラスで、旨い野菜を食ってワイン飲んでるだけでだいぶ多幸系のニンゲンとなる。
 そこにステーキをガツンとやられれば、脳内から快楽物質が湧き出して、これはもうどのくらい旨いのかよくわからんぐらいハッピーになる♪
 もう、これこそがステーキ!
 とくにセビリアのバカは、この地を再訪する機会があったらまた食べたい!…と思うくらいの、牛肉の核心。

 ボクらはもうステーキを食べてしまったけど、名残り惜しや…と肉の顔色を見に行く。
 と、厨房の連中がみんなこっち見てニヤニヤ…「今日は珍しい奴がいるな♪」って感じで手招きする。
「オラ、泣くほどウマカッタだよ」
 と入ってくと、焼き場を見せてくれる。
 グリルの下の火は2段になってる。
 30cmほど下の引き出しになってる棚には熾火がびっしり入っている。
 その熾火と肉の間に火種の棚があって、このより肉に近い段に、激しく燃えている薪を入れたり、しんねりした熾火を置いたり…という具合でキュイソンの調整を行う。
 およそ、そんな仕掛けのようだ。

 肉の陳列ケースは「大らかな置き方だね~(笑)」って感じだが、帰り際の時間になるともう肉は撤収されてしまう。
 とーぜんとはいえ、マメなことだ。
Castilleria
 ***

「ここはイイねえ」
「この店はサイコーだねえ」
 の白痴会話を30回くらい繰り返す極楽系の昼下がり。

 店の裏手には、遊具の備わった公園もついてます。
 のんびりしてるなあ~♪
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  El Celler de Can Roca エル・セラー・デ・カン・ロカ
  
Can Sunyer, 48 17007 Girona 972 222 157  (FAX 972 485 259) www.cellercanroca.com
日月休
1986年開業 料理長: Joan Roca パティシエ: Jordi Roca ソムリエ: Josep Roca
・ 21世紀のカタルーニャ料理を代表する一軒
 久しぶりにサイトを覗いてみたら、移転したみたいです。以前(ctra. Taiala, 40 17007 Girona)には「親の代からの町外れの小さな店」の雰囲気濃厚で、そのハコで21世紀最高最先端のレストランをやっているというのも面白くはあったのですが、新店は、写真で見る限り、クールモダンに切れ上がって、料理をはじめとする内容に合ってきたような気がします。ま、これで三ツ星かな(笑)。 (2008)

 ミシュランガイド2010で、三ツ星達成。

[↓メモ版:工事中]
2007年 5月 ☆☆☆☆

 *トリッパデバカラオのカリカリ揚げ、黒オリーブの黒テュイユ、パルメザン細切カリカリ
 *空豆とナランハのムスリーヌ、ピチョンサングレ・ブリストルクリーム・ナランハのペースト、フォアグラ・ナッツ・トリュフ・ミントのボンボン
 *Ostras al Champagne, manzana, curry, comino y pan de especias
 *Sopa fria de manzana con granizado de tomate, menta, albahaca, anchoas y helado de vinagre de Modena
 *Lubina ligeramente ahumada con compota de citricos
 *Arroz de perdiz y sepia (1999)
 *Ventresca de cabrito con parmentier de leche de cabra y menta
 *Adaptacion del perfume Miracle Forever:(Arandanos, pachuli, vainilla, sandalo, violeta, miel y almendra amarga)
 *El viaje a la Habana:(mojito-bizcocho de ron, sopa de lima, granizado de menta y azucar de cana. Puro Habano helado Serie D No.4 de Partagas con ceniza de especies)
 *カシス、パンデピス五香粉調、チョコラレチェ
 +03 Doix

(コメント工事中)
[へべ]
 オレンジ色、おちついた店内。
 カバ&つまみでメニュー検討。
 DEGUも5+2くらいでどうか?と思うがT先生おすすめの気になる皿がみえてきてMedio作戦に。
「メディオでOK?」
「うん、それだとこのクラシコのこのへんとかいいんじゃ?」
 と勧めるのをさえぎって希望の品々を伝える。
「いいんじゃない? ばっちり」
 とお許し出る。

 アミューズ3品、フォアグラとナッツとトリュフのボンボンがすごい。外に香草(エストラゴン?)一体化してて複雑で…ひきつけられる。もちろん旨い。
 牡蠣。かっこいい。泡、予想よりナチュラル。手榴弾をタテ半割り長伸したみたいな器で。フリュイ?のダイス。

[AQ!]
 超美味!!
 Ostras al Champagne 凄い。泡の具合は、予想してたのと本物の泡の、中間くらい。これがハートキャッチだが、味がスゲー!
 万華鏡的でいて求心的でもある。
 カレー部分については、「ユイットルオゥカレーもここまで来たか」の嘆息モノ。柴田書店の写真にあったワイングラスではなく、ガラス瓶を縦に二等分したような容器で供される(こっちの方が食いやすかろう)。

 Sopa カルドを卓上で注ぎいれ型。Vacaやアンチョワ。アンチョワと行く時の、アンチョワのしどけなさが印象的。これも、宇宙的に展開するが、最後に数匙のスープを口に含んでいる間に、頭の中は大きな林檎の姿に収束していく。まことに見事である。

 Lubinaのアフマダは、直接の燻製でなく、燻製オイルと真空調理…という方法によるものか、ハッ!とするような鮮やかさで、全面的に「味のボケ」を拭い去った感じ。
 火入れは「ザ・モダン・スパニッシュ」。
 ソースのレモン(?)具合も素晴らしい。いったいに此処んちのソースは、自らの美味を強調し過ぎずまことに協力的である。
 盛り付けキレイ。モヤシ、それも「豆苗の軟白みたいな感じ」、の数本が、かなり効いている。モヤシの「口の中での空気(香り)」がソースとなってLubinaを食える感じ。「エスパラゴスヴェルデよりずっと効果的」…と話す。

 Arrozはクラシックのコーナーから、1999年作品。
 目をひく組合せ(perdiz y sepia)であるが、海+山は、カタルーニャ伝統の考え方、ということもあろう。
 ズンと安定感のあるタチ。
 「コイカ・ト・ウズラ」(T島せんせ、サービスにハポネス伝授しました?)との説明、そのperdizは大層ウマイ。

 仔山羊はカルパチョじゃないけど、薄めのカットで、表面だけカリッと他はシ~ットリと焼き、非常に香り高い。また、肉の汁気を軽くまとった繊維の感触が快く、ストレートに美味なヴィアンドとなっている。
 そこに、トーゼンのように「カーチャンのケソ」のソースがぴったり合う。少しつけても、ベッチャリつけても、旨い。ソース自体は意外に穏やかであるのだが。
 へべは「考えようによってはブラックな組合せね」と笑う。
 それにしても、カタルーニャの仔山羊は美味。日本の某島のとか、比べたくないわなー(^^;)。

 Miracle Forever 比較用の「本物」の香りを含ませた“香り傘”がついてくる。匂ぐと、たしかに!似てんだよ。

 ハバナ旅行は、葉巻の香りをつけたクレームのエラード、ってのが元になっているのか、「うわ~、たばこ!葉巻!」と、食ってる最中何回ワメイタことか。
 甘い葉巻が、すげーウマイ。コロナ・ド・トラマもここまで来たか!(^^;)
 これは、次回、まだあったらまた頼んでしまうと思う。

 ま、しかし、アミューズのピチョンペーストとフォアグラボンボンを食って、頭が真っ白にならない人は、いないだろう(多分)。
 隣接する建物、トーチャンカーチャンの(先代)食堂「カン・ロカ」は、すげ~いなたいお姿で健在、先にそっちを見つけてしまったヒトは目が白黒であろう。
 それをのけても、立地はかなり“何てことない”場所で、ロリアンのアンフィトリオンを思い出した。

 サルは赤~ピンク~オレンジ系、椅子の地は赤(ワシの体形にはあまり、かけ心地よくない)で、不満ないが、スペイン前線としては特に洒脱なキレは無し。
 また、目印皿兼用で途中まで活躍する大皿が「ブルガリ」であったり、この辺りは「料理人はアーティストじゃなくてアルティザンだよ」主張派のジョアンらしいのかな、とも思う。

 コース…じゃなくてワシらのアラカルトの訳だが、全体の流れの「天空にばらまかれた星々の輝きが地表に落ちて一つの巨大なモノリスに収束する」感覚は、何なんだろう。ワシらの注文が上手いのだろう(笑)。この辺は、また明日見てみよう。

 ワインリストは3冊組で、コロがついた書棚ごとゴロゴロとやってくる。
 今日は、「プリオラートから選んでチョ」。

 バターはソースパン。
(コメント工事中)

[↓メモ版:工事中]
2007年 5月 ☆☆

 *トリッパデバカラオのカリカリ揚げ、黒オリーブの黒テュイユ、パルメザン細切カリカリ
 *白アスパラのムース、マリスコスっぽいペースト、ムールに泡
 *Sopa de Comte con cebollitas al romero, laurel, tomillo, jerez
 *"Fideua" de gambas sin fideos y muselina de ajos tiernos
 *Salmonetes con arroz de su higado, maionesa ligera de sus espinas
 *Terrina melosa de ternera con encurtidos y aceite de trufa
 *Cromatismo verde:(parfait de Chartruse, te verde, pistachos y balsamicos)
 *Postre lactico:(dulce de leche, helado de leche de oveja, espuma de recuit de oveja,logurt de oveja y nube lactica)
 +02 Seleccion Especial Mozart

(コメント工事中)
[AQ!]
 今日は一番奥。竹林とピシーヌが見える。「最上席」っぽい。「ロマンチックな席でしょ」とウィンクされる。このパートは壁が黄色で椅子の背は青、S字にのたくる照明が可愛い。やはり豪奢さより親密感のある作りだ。

 コンテスープは、生セボージャと、火入れ刻み固めてラグビーボール型にしたのと(一つ一つに白花を添えているのが小技)、謎の黒輪っか。ジュレを固めたようで、玉葱焦がしの抽出風味とかでしょうかねー?

 フィデオ(もどき)を見て「ホンダワラ!」と言う奴(^^;)。海老は何処となく香港の香り!も (後に、「そうよアレ、海鮮春雨土鍋だわ」)。
 不思議な海老エッセンスの詰まったフィデオ、美味!あーんど黄色い大蒜エスプーマソースの相性が抜群。

 アロスネグロ、このカタルーニャごはんの味は何処でも一定している。今日のはさらに肝風味だけど、それ以上にベースにあるカタルーニャ味が強い。そして量も(全体のバランスから見ると)ゴッツリ。地元民にとって、これこそカタラン、なんでしょうなぁ。

 サルモネテスはずばりルジェ、香ばしさも出るくらいに焼きあがっている。

 テルネラはトロトロに煮込んだものをテリーヌ型にまとめた…、のかなぁ、印象はそんな感じで、凝縮されきった美味。
 ここに、トリュフの香りの、これまた凝縮版を対比させてる。この濃縮同士の作る鋭角に、素敵に絡むのが、香草花・もやしたちの可憐(だがかなり力のある)な香り。

 ジョアンは、素材の味・香りの作る格子の組み合わせ方や、その合間をソースやガルニでどう縫って行くか、の感性が素晴らしい。

 ラクティコは、綿アメは冗談くさいとして、各パーツ美味しい。

 緑のクロマティズモは、緑の蛍光を仕込んだ皿で。日本人なら、テ・ヴェルデをも~っと強く出すんだろうに、って具合が、文化的には面白い。

 今日もジョアン、そして気のいいサービス連中のお見送り。ジョアン、フランス語で話しかけてきたな。また来るからヨロピクね。
(コメント工事中)
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  Choco  チョコ
  
Compositor Serrano Lucena 14, Córdoba 14010-Córdoba (España) 957 264 863 / 647 959 388 www.restaurantechoco.es
日夜・月休
料理長: Kisko García

・ コルドバのレストランテ
2015年 4月 ☆☆☆

 Menu Kisko Garcia.
 ~Aperitivos.
 *Desayuno de vendimia. : Manteca Colorá, pan y chorizo de esturion. (Gluten, frutos secos, pescado, sulfitos)
 *Encurtidos. : Cucurucho de algas, encurtidos y kimchi. (Vegetales, hortalizas, gluten, soja, sulfitos)
 ~Entradas.
 *Trucha ahumada. : Empanadilla de árbol, trucha y caviar. (Pescado, hortaliza, lacteos, vegetales, sulfitos)
 *Capuccino de Sierra Morena. : Caldo untuoso de jamon iberico, emulsion y ajo negro. (Lacteo, trazas de pescado.)
 *Ostra !"Aliñá"!. : Ostra fresca especial Gillardeau, sibech arabe y su perla. (molusco, hortalizas, vetales, pescado.lacteo)
 *Verde que te quiero verde. : Picadillo de tomate, gamba blanca de Huelva y gazpacho verde. (Vegetales, hortalizas, marisco, lacteo, raices, soja, sulfitos)
 *Pan cálao : Brioche, boletus laminados, y meniere.. (gluten, lacteo, setas, hortalizas, sulfitos)
 *Que fue antes el huevo o la gallina. : Huevo de ganso, patata y guiso de sus interiores. (huevo, soja, lacteo, glutten, trazas de pescado, legumbres, sulfitos)
 ~Pescado
 *Anguila marina? : Anguila hecha lentamente, caldo yodado y aceite de pino. (pescado, lacteo, marisco, sulfitos)
 *Choco plancha. : Choco asado, vinagreta de limon y cebollitas. (cefalopodos, frutas, citricos, hortalizas, vegetales, sulfitos)
 ~Carnes
 *鴨のEmpanadillas : Gyozas
 ~Postre
 *Lima Limón. : Cremoso de limon de Palma, hojas crujientes y lima. (fruta citrica, lacteo, huevo, gluten)
 *Torrija amanecer de cordoba. : Vnilla, naranja, cardamomo y helado de te. (vaina, fruta citrica, semilla gluten, lacteo, frutos secos)
 +Bodegas Alvear : Lagar de las Puentes, Fino, Oloroso, Pedro Ximénez 1927


[へべ]
 キスコガルシアのChoco、いい感じ。

[AQ!]
 この地もレストランは日月休が多いのでその過ごし方が難しいのだが、コルドバの「Choco」が日昼はやってるので、コルドバに足をのばす。
 マラガ・コルドバ間はRenfeで一時間弱と動きやすいこともある。

 スパニッシュ・スタイルで、「レタウランテ」(by タクシーの運転手氏の発音)のフロントにカフェ・バーが併設してる作り。
 開店まで20分くらいあるのでブロックを一周ほど散歩してこようか、などと言ったら、バルの兄ちゃんが出てきて
「オマーら、レタウランテか? それならコッチ、こっち」
 と連れてってくれた。
 そんなわけで俺らが1組目だけど、2組目も開店時間前の着、3組目で開店オンタイムくらい。
 呑気な癖してせっかちであるのもスペイン人だべっちょ。

「あちらへどうぞ」と示される手前の席に座ろうとすると、「ちゃうちゃう、奥だ奥」と最上席くさいお姫様ポジションの卓へ通される。
 遠方エトランジェの早期予約…は、敬われたようだ。

 カヴァから。

 メートルはキレそうな人、プラスでぶっちょ1人、の2人で回す。
 この後の「Messina」もだが、英語うめ〜。思った以上にアンダルシアは観光立国性が高いのかなあ。

「こーゆーとこに来るのが楽しい!」…ってレストラン。
 まだ30代の若手Kisko Garciaの、ミチェリン1つ星・レプソル2太陽…くらいの店。
 オーソドックスな基本にいい花を咲かせている。
 アセゾネは旨味を積極的にアピールする強さで、反面、「後半に塩疲れとか塩ダレしてくるかなあ?」とも思っていたのだが、全然それは来ない。
 そのイキとヌキが巧みな感じはキスコの感性かなあ。
 餃子仕立ての包み方とかに多少のアジアンヒントはあるかもしれないが、醤油をはじめとする「日本指数」はほぼゼロ。やっぱスペインの若手は、この段階で食っとかないと(笑)。
 こういう店が大都市にあって、テキトーに何でもアルバの白トリュフやら日本の海苔やらかけておけば星は上がるんだろうけど、ね(笑)。

 オリーブオイルが途方もなく良い。「Alejandría Premium」。
 それにしても総論、アンダルシアって奴は、ここまでずーーーっとオリーブばっかり生やしているとは、やっぱ実物見るまでは思いませんでした。
 電車やバスから見てると、その「延々と続く畑」状態は驚きだ。まあ乾いているし、オリーブくらいしか金になる作物もないんだろうが。

 さてコースは「Desayuno」をテーマに始まる。おはやうございます♪

Desayuno de vendimia. : Manteca Colorá, pan y chorizo de esturion
 まず「Manteca Colorá」は今回のアンダルシア・キーワードの一つ。
 一応wikiりますと
「Se llama manteca colorá a la manteca de cerdo de color anaranjado cocinada con trozos de carne (a veces picada), normalmente también de cerdo, pimentón (de ahí el color que le da nombre) y otras especias, habitualmente orégano y laurel. En ocasiones se le añade también un chorro de vinagre, cáscaras de naranja o algún otro ingrediente ácido.」
 となるピメント・オレガノ・ローレル入りのラール味噌。
 市場で見るとアチコチでずらっと並んでる。
 これの「チョコ」版。
 それと、メートルが目の前で切ってくれるチョウザメ(Guadalquivir川産、らしい)のチョリソ。で、パンを食う。

Encurtidos. : Cucurucho de algas, encurtidos y kimchi
 乾燥海草のコルネに発酵野菜を詰めて。
 今回の発見だが「キムチ」という用語がアチコチで使われてた。韓国政府のキャンペーンも成功したもんだが、発酵野菜にピカンテ…くらいをそう呼ぶようになってきてる感じかなあ?

Trucha ahumada. : Empanadilla de árbol, trucha y caviar
 南瓜練り込み皮のエンパナディージャで。

Capuccino de Sierra Morena. : Caldo untuoso de jamon iberico, emulsion y ajo negro
 イベリコハムのブロスのカプチーノ、は、凝り過ぎずに素直に味わえる。アホネグロはアチコチで見た。
 酒がうめー!

Ostra !"Aliñá"!. : Ostra fresca especial Gillardeau, sibech arabe y su perla
 オストラに野菜のヌーべ…は随分と上手く行っている。おいしい。
 この野菜ソースの具合が「Aliñá」風、かな?
 ヨーグルトの「真珠」付き。

Verde que te quiero verde. : Picadillo de tomate, gamba blanca de Huelva y gazpacho verde
 あと緑の「ガスパチョ」、こらスゲーうまい。
 発酵汁的なニュアンスを感じる味わいは、どうしてるのかなあ?
 手渡しRegañá付き。

Pan cálao : Brioche, boletus laminados, y meniere..
 一緒に付いてくるオンゴスのブロスもしみじみ美味かったなあ。
 ブリオッシュに乗ってる方のオンゴスを見てもやっぱ、「スペインのキノコ、うめ〜」感アリ。
「この辺の山の朝食」風、だそうで。

Que fue antes el huevo o la gallina. : Huevo de ganso, patata y guiso de sus interiores
 鶏が先か卵が先か…と言ってる鵞鳥の玉子。

 さて、デグスタシオンにはワインペアリングの用意があり、お願いするのだが、これがズバリ、へレスのコース。
 ペドロヒメネス4連発!
 へレスになる前の白・フィノ・オロロソ・甘口。
 まず、ヘレス前白ワイン、これは代々木八幡の巨匠の予習が効いた、とも(笑)。
 フィノ・オロロソはノーラベルの瓶から。樽買い…とかなのかなあ。
 とくにオロロソは繊細豪胆、うま。
 いずれもBodegas Alvearのモノのよう、この蔵はヘレス三角地帯ではなくコルドバに近いMontillaにあるらしい。
 …と言う訳で、正しくはヘレス・シェリーではなく、「モンティージャの強化ワイン」アルヴェアール…である。

Anguila marina? : Anguila hecha lentamente, caldo yodado y aceite de pino
 鰻は大変良い。わ~、食いに来て良かった!
 レンタメンテな調理。この魚のフックラした感じと弾力あるブリンとした感じ…のいいとこ取り出来てる。赤野菜とエシャロットの下敷ソースも、蒲焼でいうとタレの役職で、いい働き。

Choco plancha. : Choco asado, vinagreta de limon y cebollitas
「チョコ」は店名でもある烏賊。ハンペン・蒲鉾ジャンルの英雄…って食感のアサド、どんな処理なんかなあ?
 これのソースなんかも「クラシック好き」な人にOKそうなのが、この店の特徴。

鴨のEmpanadillas
 メニュー上「コネホ」の表記は、鴨ラビオリに差し代わってた。
 …というか、gyozasと書いてあるな、餃子。食材の差し代わりは入荷都合かな。


Torrija amanecer de cordoba
 トリッハのガストロ冷製ポストレ版も軽くて秀逸。
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  El Corral del Indiano エル・コーラル・デル・インディアヌ
  
AVDA. DE EUROPA, 14 ARRIONDAS TEL. 985 84 10 72 www.elcorraldelindianu.com
料理長: José Antonio CampoViejo

・ アストゥリアス地方アリオンダスの街中のレストラン
 IndianoはIndianuとも綴る。なんでやねん?(^^;)
 アリオンダスは「Casa Marcial」だけで通り過ぎるのはまことに惜しい。この珠玉の一軒も、是非。

2011年 5月 ☆☆☆

 *Tortu con guacamole
 *Anchoa y queso de cabra afinado en ceniza
 *Xarda marinada y asada, fresca a la pimienta y manzana verde
 *Acelga, ligada con pan y aceite, gel de verduras liofilizadas
 *Interiores de pitu, ostra y papada iberica
 *Ternera ecologica atunizada en un remake de Vitello-tonatto
 *Fabariques con centollo
 *そこの川のサルモン、ギサンテスレグリマ、季節セタ薄切り、ジュレスープ

 *Pichon asado en salmis con cremosos de gamoneu
 *Fabada
 *Queso artesano de leche cruda de cabra
 *Leche fresca, helada y cremosa
 *Chocolate frito, helado de mantequilla tostada
 *Bombones de te y cuajo de queso de los Beyos, membrillo y frutos secos para acompartar el cafe
 +Sidra Nueva Expresion
 +Venta La Ossa


[AQ!]
 アリオンダスのアユンタミエントの近く、街道沿いに地味に小ぢんまりと建つ。我がホテルから歩いて一分。これだけ近いのは、ホテル内レストランはともかくとして、珍しいパターンである。

 いい天気だ。こんにちは。

 入店してみると、適度に採光された空間がシットリとワシらを待っている。
 目の端々に入ってくる絵画が、アーティスティック、実にいい感じ。奥行きがズンとあり、外観から想像するよりずっと広い。サルの奥の方は、天井ガラス張りのテラスとなっている。
 テラスがいいんじゃないかしら、何処でもどうぞ (この町の、オフシーズン平日昼とあって、この後16:15までワシらで貸切)。

 一番奥の、中庭へのガラス扉近くに陣取る。そう、最奥はこれもちゃんとした広さの中庭が手入れされている。木にかかったランタンが可愛い。ソファ、テーブルもある。
 本日昼間はかなり快い気候ゆえ、庭への扉は開けっ放しでスタート。

 日程的には、この日この店は、調整的意味あいもあり、さてどんな具合でしょうか…とメニューを開く。
 デギスタシオンが他店との食材カブリが多かったら、アラカルトで組みましょうか、の心積もり。ところが、こちらデギスタシオンは、メインが鳩で、その他眺め回しても、いい感じにバッティングが少なく、更に、皿々の名乗りが美味そうにうつる。
 ああ、これならデギスタシオンで行っちゃいますか。

 シェフは英語はまったく自信ないようで、厨房の「一番話せる子」を連れてくるのだが、カレも「俺を連れてこられてもなあ」って感じ(笑)。

[へべ]
Tortu con guacamole
 中空こんがりmaizeのtortu、ワカモレ添え

Anchoa y queso de cabra afinado en ceniza
 アンチョビとヤギのチーズ、灰とオイル

Xarda marinada y asada, fresca a la pimienta y manzana verde
 シャルダ(地元の青魚)マリネして焼、pimienta、イチゴと緑リンゴ

Acelga, ligada con pan y aceite, gel de verduras liofilizadas
 acelga(Swiss chard)をオイルとパンでつないだ、アーティチョーク、凍結乾燥野菜のジェル、カリフラワー、にんじん

Interiores de pitu, ostra y papada iberica
 pitu(平飼い地鶏)の内臓の円盤、カキとpapada("papo")イベリコハム、タピオカ玉スープ

Ternera ecologica atunizada en un remake de Vitello-tonatto
 Vitello tonnatoのリメイク

Fabariques con centollo
 カニと豆

Salmonete, asado, esencia cremosa del mar, tratado como una sopa de higado
 サーモン

[AQ!]
 サルモネテ、って品書上はなってたけど、サーモンに差し替えだった。
  *そこの川のサルモン、ギサンテスレグリマ、季節セタ薄切り、ジュレスープ


[へべ]
Pichon asado en salmis con cremosos de gamoneu
 鳩サルミとクリーミーなgamoneuスモークチーズ

Fabada
 ファバーダ

[AQ!]
 オーソドックスなファバーダ

[へべ]
Queso artesano de leche cruda de cabra
 ヤギ・牛 生乳チーズ

Leche fresca, helada y cremosa
 生乳アイス

Chocolate frito, helado de mantequilla tostada
 チョコfrito(クーラン)

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  Dani García Restaurante  ダニ・ガルシア
  
Puente Romano Beach Resort Marbella : Bulevar Príncipe Alfonso von Hohenlohe, s/n, 29602 Marbella., España (+34) 952 764 252 www.restaurantedanigarcia.com
日月休
・ マルベーリャのレストランテ
Dani 2015年 4月 ☆☆☆☆

 Once upon a time... is here and now
 *Just eat me gluttony
  Cómeme-Gula : Aceite de oliva, caviar y trufa. Brillante!
 *One-bite Muffin
  Magdalena que se come entera : Zanahoria y bacalao ahumado. Es come un cupcake, pero todo lo contrario
 *Sharpening the pencil
  Afilando el lápiz : Yogur de foie con naranja y anguila ahumada para tomar nota
 *Poplar mushroom
  Seta de chopo : En serio?
 *Nitro tomato
  Tomate Nitro : Cuando tomate nitoro conocio a ceviche de ostras
 *What does Alicia's forest smell like?
  A que huele el bosque de Alicia?
 *Non Nitro Tomato
  Tomate NO nitro : Impactante tomate semiseco y pil-pil cremoso
 *Secret box
  Caja secreta : Y si te lo digo ya no es un secreto
 *Crab/conch chateaubriand
  Chateaubriand : de cangrejo / de caracola

Dani

 *Malaga Gazpachuelo
  Gazpachuelo malagueno : especial & especiado
 *Whiting of Marbella, in clam sauce
  Pescadilla de Marbella : en salsa de chirlas
 *Drink me
 *Crochet
  Croche : El glorioso estofado de choco de mi abuela
 *Fried sea bass with black pepper
  Lubina frita a la pimienta negra : No es una fritura cualquiera
 *Creamy Mille-feuille
  Milhojas de crema : Falso postre de jamon y pleles de cerdo iberico
 *Door handle
  Picaporte : Pase sin llamar
 *Silkworms
  Gusanos de seda : Fresa, queso, yogur y algodon de azucar en su caja
 *Crystal ball
  Bola de cristal : Un futuro muy dulce
 *Up Air
  Up air : Una tarta al whisky por los aires
 +Champagne Louis Roederer
 +Tio Pepe Fino en Rama
 +12 Oppenheim Riesling Trocken / Kühling-Gillot
 +李白
 +11 Odysseus Garnatxa Blanca
 +10 El Titán del Bendito
 +12 Tintilla de Rota Gonzáles Byass

Dani 訪問記に関する注記:
 ↓ここより「Dani Garcia」訪問日記が始まる訳ですが、このレストランは物語性に富み極めて演出にも注力した店となっています。
 もしや、これより後にこちらを訪問して楽しみたい…という方の場合には、この訪問記を読まれたり写真を見られたりしない方がサプライズが留保される可能性も多大にあります。

「行くんだったら、読まない方が面白いかもしれね~ぞヽ(^~^;)ノ」

 その点、一言、申し添えさせていただくことといたします(^^;)。
Dani
[AQ!]
 レストラン都合で行程が決まって行く喜劇…にて、連日、マルベージャにおもむく。
 泊まればいいじゃん、って話もあるが、このくらいの距離だとマラガ連泊で通った方がラクかなあ。

 今日は昼メシ。 眩しすぎるほどのビーチ散歩の後に向かうのは、今回の旅の主要目的の一つ、「ダニ・ガルシア」。
「スペインが止まらない」世代のシェフでは、残り少ない未訪店。

 そしてこちらは、…ライフタイム・トピックス級の、素晴らしい一軒だった。
Dani
「フェラン・アドリアに液体窒素を教えた男」の売り出しから、ケミカル・ソーサラーみたいなイメージを持たれがちだが、ずっと以前にダニを訪れたG氏から
「…じゃなくて(でもあるけど)、美味しいんですよアソコ」
 と聞いていたが、まさにその通り。
 一皿ごとに主張と複雑性がある華やかな美味(が19皿)、節度を感じるほど突き詰めたバランスには「道徳」という言葉までが頭に浮かぶ。

 ***

 数年前だっけ…に移転して、現在は高級リゾートホテル「プエンテロマーノ」内にある。
 もろちん、御立派なホテルである。一旦タクシーで表に着く→まだ早いのでビーチ散歩→裏口から入りホテル内庭園散策。
 正面に戻ると「Dani García」がある。
 …が、開けにくい扉(^^;)。どこで見てんだが、中から開く(^^;)。
 …えーとたしか、「やあ…」とかろくなことも言わんうちにズンズンと案内される。
 (…というのは実は、この昼は2卓だけ。高級ホテル内高額レストランのシーズンオフ…って感じ?)
Dani
[へべ]
 広々としたガラス張りのクールな厨房で整然と働くキュイジニエたち。このステージに面する形でサルの客席が配置されている。

 ダニ劇場へ、ようこそ。

 サルの随所に、デグスタシオンのテーマ「不思議の国のアリス」のモチーフがあしらわれている。
 メニューの代わりにケースにおさめられた一束のカード(カルタ、だじゃれだろうか?(笑))が渡される。
 リボンに金色のカギ。
Dani
[AQ!]
 厨房舞台に向かって最前列。
 スタッフ30人(厨房の見えてるとこに15人)vs. 客4人\(☆〇☆)/。

 ダニの料理コースのテーマは「不思議の国のアリス」。
 トランプカードに一品ずつ書かれている。「鍵はなくさないで」。
 パーマネントなテーマなのか、テンポラリな企画なのかは知らないけど、アリスのストーリーに沿って展開する。
 まず史上空前の水準のアリス料理だと思われる、アリス・ファンとしても、いただけてよかった(笑)。

 泡はロデレール。高級店や(^^;)。
Dani
 テーブル上のグシャグシャのスプーンにはオイルと塩が用意される。ハエンのアルベッキーナでダニガルシア・ラベル。ほんとに毎日、オイルが美味い。
 (Castillo Canena Arbequino Temprano "Dani Garcia")

Magdalena que se come entera
 本をめくるとくり抜かれたページの中からワンバイト。
 玉葱マフィンみたいな、回りのギザギザ紙もドライ野菜製みたいで可食。最初、「食べるな」と言われたと勘違いして残しそうになっちったよ。人参・燻バカラオ。

[へべ]
 物語の本を渡され、ページをめくるとそこにはお菓子が!
 …キャラメル風味のメレンゲ風にふんわり甘い玉ねぎの軽いクレームを、ひと口でどうぞという趣向。

Afilando el lápiz
 “鉛筆削り”で味の良さにうなる。
 今や世界のあちこちでいろんな肝(フォア)が凍らして削られていることでしょうが、凍らせたフォアの口どけ、甘さ、イールのアウマド香、下のクレームと、ところどころに忍ばせたちょっとビターなナランハの果実味…  このすべてがぴたりとバランス良く調和している。
 文句なしに「おいしい味」でありながら、複雑で、精妙で、おとなのニュアンスが感じられる。
 この旅に来て良かった!…と実感した瞬間だ。
Dani
Dani [AQ!]
 「鉛筆削り」。うん、まさに!
 しかし、ひと口するとこの絶妙な見た目の面白さが消し飛んでしまう(笑)。
 スモークイールにフォア、凍結のシェーブだろう。酸を軽く差し、たまにナランハのダイスが転がっている(これが快い)。ウマイ!
 nomaの凍結アンキモを思い出すが、さらに完成度高く(アレほどすぐ溶けてはしまわないし)美味。

Seta de chopo
 「ポプラ茸…マヂ?」、という作品。
 ゆるい茶碗蒸しに焦がし菜花…は、和食料理人が悔しがりそうな解法(笑)。

[へべ]
 小品ながら鮮やか。ふるっふるのやわらかフランにこんがりブロッコリーの苦味ときのこの対比がこころよい。
 まんま、茶わん蒸しと菜花でいけた…と和食の人が口惜しく思いそうな効果的なとり合わせだった。

[AQ!]
Tomate Nitro
 「うちのザ・クラシック」…ニトロトマトにご対面。
 けっこう具沢山で、直下には牡蠣を敷いている。
 これがまたウメぇでござる。ちょっと、良質な梅干しをヒンヤリさせて食べてるような気分も。

A que huele el bosque de Alicia?
 森の香りは、ひとつまみのリヴィングフォレスト。かなりハラリと危険な大地で、不器用なスペイン人たちは皆とり落とさずにつまめているのだろうか? このミニサイズでも「私を香って」とばかりに主張するスペインの茸たち。
Dani
Dani Tomate NO nitro
 (笑)、わかりやすい言葉遊びもキャロってル!
 ましてこの、皿上の遊び加減!!
 ノンニトロなトマトの殺人事件。

 ***

 この段で、
「キッチンツアーなどは如何でしょう?」
 と声がかかる。
「今」である。
 わーい、と厨房へ。
「鍵を忘れずに、ネ」(ウインク)
Dani
 厨房の手前サイドは白いカウンターになっていて、そう、立ち飲みバルみたいな作りである。
 目前で忙しく働く料理人たち。
 カウンターの最初のパートには木の箱が置かれている。
「この箱には鍵がかかっておりまして…」
 …という訳である。

Caja secreta
 手にした鍵でカチャリと解錠すれば、並ぶアーモンド。
 そのうち一つがフォアグラ・ナッツのおつまみだ。
 ソーテルヌが注がれる。
Dani
 こいつぁ結構と厨房軍に手を振りなどしてると、隣のカウンターへ移動の号令が下る。
 グツグツと地獄の釜は…そう、こちらでは名刺代わりのようなニトロ漕である。
 目の前の海老のカルパッチョのソースを、ニトロをかき混ぜて作成中。熱い汁で煮るのと超冷たい汁で煮るのは、見た目は似たような感じだなー。
Dani
Dani  グラスの中にはこの辺り産の法螺貝のひと口。
 ペアリングは「李白」である。やっぱ生い魚介には日本酒…アリでしょ、認定だなあ。

Chateaubriand
 更に「さあさあ、ホレ」と卓上の白い凸蓋を外すと蟹ブリアンが現れる。
 ハハハ、手品かよ。この流れ用に卓上には予め窪みなんかがつけられてるのだから、芸が細かいものだ。
 カトラリーにピンセットが加わっている。

 ***

 さて、テーブルに戻って第2ラウンド。
Dani
Gazpachuelo malagueno
 ここでは、どの皿にも陰影があって複雑。ウルサン+コリフロール+キムチ汁を見よ。
 食器が、先日コルドバ「チョコ」で使われていたのと同一シリーズなのもちょっとビックリ。アンダルシアのものなんかしら。

[へべ]
 味でいえば、ウニにキムチのクレームを合わせた一皿も衝撃的。
 生カリフラワーの食感のアクセント、発酵由来の旨みを含んだやわらかな酸と合わさったとき、ウニからじわっと放たれる「きれいな苦み」にうっとりする。
 こんな提示のしかたがあるなんて…。
 アンダルシアで人気なのか複数店で見たこのガラスの皿・器がまた、土地のイメージと合っていて、とてもいい。

Pescadilla de Marbella
 ホワイティングの、青豆のソースはこの季節のスペインの幸せを運んでくれる。
 ひとひら、ふたひら程度、ヘテロに出会うコリアンダー葉の入り方が新鮮。

[AQ!]
 ハッとさせるコリアンダー♪ 浅利のダシ。
 青豆は「出ないわけない」季節の魅力。
 こちらをいただいていると、メートルが卓横でサイホンとアルコールランプをセットし、何やら準備を始めた。
Dani
Dani
Dani DRINKME
 「わたしをお飲み」
 きゃ~、小っちゃくなってしまうま!ヾ(〃^∇^)ノ

[へべ]
Croche
 イカの煮込み(名乗りは「おばあちゃんのイカシチュー」…だったか?)の上にはイカ墨のリコリスレースで編んだレース編みのコースター的なものが敷かれていて美しい。
Dani
Dani Lubina frita a la pimienta negra
 モダンの多皿コースでわりと難題ではある魚・肉の段がまた、エレガントな解法とでも言いたい秀逸な着地ぶり。
 どう包丁を入れるとこうなるのか、木組みのパズル?と見まごう魚のフリート。さっくり揚がったところに黒胡椒をきかせて、軽い食べごこち。

[AQ!]
 花火のようなシーバスのバルサミコソース。

Milhojas de crema
 イベリコミルフィーユ、脂のジャムクリーム。
 「Falso postre」だそうです(笑)。

[へべ]
 肉は「なんちゃってポストレス」のミルフィーユ仕立て。
 思いつき倒れになりやすいスタイルだが、各層の味と食感がここでは見事に機能している。
Dani
 ***

 精度と技術とエンタメ性のトリプルターボ。遊園地的な享楽性には、セルジオ・ヘルマンに通じるところも。
Dani
[AQ!]
 巨視にも微視にもヘテロ感が活きる。

 なんとなくな推測で言うと、「今まさに円熟」を迎えてますか。

 ***

Picaporte
 ドアノブ。ノックなしでお入り。
Dani
Gusanos de seda
 いま流行りのリアル昆虫ではない(笑)。
 苺、チーズ、ヨーグルト、キャンディ。
Dani
 ミニャルディーズの面白い眺め…味はフツー。これと、ド頭のキャビアトースト解体はわりと凡庸。
 んー、それと料理に比べると、ポストレはオーソドックスかな。

 ***

 ダニガルシアの演出はまことに素晴らしい。
 多くの場合レストランの大仕掛けのケレンというのは、滑ったり気恥ずかしかったりしがちなのだが、しっくり楽しめる。
Dani  ただ、「プエンテロマーノ」という高級リゾートホテルのメインダイニングの位置も兼ねているせいか、サービスは如何にも固い。まあ無礼はつかない慇懃?…もうちょっと柔らかくてもいいかなあ。
 まあ、自称セレブの捌き方なんかは上手いんだろうけど、ちょい残念。

 ***

 お腹も心も大満腹。
 お腹も心も余韻嫋々…すぐにタクシーも興醒めか、と再びホテル内庭園をビーチまでそぞろ歩く。
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  Dani García Deli Bar  ダニ・ガルシア・デリ・バー
  
Malaga Airport, Málaga, España

・ マラガ空港のバル
Dani Bar 2015年 5月 

 *Porra Antequerana Caprese
 *Gourmet Hot Dog
 *カーニャ

[AQ!]
 マラガ空港。
 発券カウンターの横にタパスカフェが見える。
 ふーん、と覗くと開店9時半。
 これでは間に合わない。

 出国ゲートに入って中を流していると、こちらにもタパスバーがある。
 お、ダニ・ガルシアと書いてあるではないか!
 話には聞いていたダニの空港店というのは、こっちだったか。
 薄布シャッターが下りているが、タイムテーブルに8時半開店とある。
 我々の便は9:45発。
 お、これなら何かつまめるんじゃね?
Atrio
 で、シャッター前のカウンターを睨んで、待つ。
 8時半。
 開かない。
 うーん。
 スペインだ。
 中で人影が、機械類を順次スイッチオンしていく様子だけはなんとなく見えるのだが。
 ついには9時。
 まだ開かない。
 うーん。
 スペインだ。
 これは駄目ですかねー、と言い出した9時5分過ぎ、おもむろにシャッターは開いた。
Atrio
 さささっ。オラ!
 カウンターにかけて手をふる。
 ウナカーニャとポラデアンテケーナとグルメホットドッグをくだされべっさ!

 さすがに時間が迫っているので当初の目論見より注文は減らしたが、何とか、ダニのタパスを食うことに成功した。
 ポラはショーケースの中で個別にもられてるので数秒であらわれる。そのためか、粘性高い仕立てとなっているが、味は美味しい。玉子じゃなくてモッツァレラが入ってた。
 グルメホットドッグはちょびっとトマトソース、温かく供される。美味い。食べやすい。
 いやいや結構!
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  Bar Donaire Azabache 
  
Calle Santo Tomás, 11 41004 Sevilla, España  +34 954 22 47 02

・ セビーリャのバル
Azabache 2015年 5月 

 *クロケタ
 *サルモレホ
 +カーニャ

[AQ!]
 セビージャ。
 見どころは割りと固まってるようなので、タクシーでアルカサルまで行く。
 入場口に列が出来てるのは見えたが、腹減ったでやんす…と、まずはバルへ。
 ものすごくテキトーにそこらに入って、サルモレホとクロケタ。
 でも、ど観光スポット目の前の店の癖して、食べ物は悪くなかった。
 揚げ物の水準とか、高いねー。
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  Er Beti 1959  エル・ベチ
  
Calle Misericordia, 7, 11500 El Puerto de Santa María, España  +34 956542601

・ プエルト・デ・サンタマリアののバル
El Beti 2015年 5月 

 *アルボンディガス
 *サルモレホ

[AQ!]
 屋号から見て、1959年開業の老舗…なんだろう。
 バル・ストリートにあるが、2晩眺めた感じでは、かなり人気のある方の店。
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  L'Esguard レスグアルド
  
Passatge de les Alzines, 16 08392 Sant Andreu de Llaveneres, Barcelona www.miguelsanchezromera.com
月火休 4.9月休暇あり
料理長: Miguel Sanchez Romera
・ 脳外科医とシェフの二足の草鞋、ミゲル・サンチェス・ロメラの独創性が光る
 Miguel Sanchez RomeraはL'Esguardを閉め新天地で新展開を画す、との噂。いずれにしても、www.miguelsanchezromera.comでアナウンスされることと思われます。要チェック。 (2009)

 あくまで噂ですが、計画はリーマンショックの影響で頓挫することも多かったよう。リーマンショックの時期には「Per Se」で研修中だった…との噂も。

 2011年9月 NYCのDream Downtown Hotel内にレストラン「Romera」を開店。"nuerogastronomy"を謳う、コース2万円超の高級グレード。
 2012年3月 「Romera」閉店。

[↓メモ版:工事中]
2007年 4月 ☆☆

 [[Autorretrato Essentia No.5:"Transparencias" del Construccionismo]]
 primavera-verano 2007
 [Primera Parte]
 *Eiro;griego:significa anunciar
  Un coupage de primavera con aceites de oliva virgen extra, hojiblanca, picual y arbosena, pure de pistacho y menta, flores de pensamiento, agua de rosas y mini patatas fritas en laminillas
 *Odran;germanico:riqueza,joya
  Patata dorada en laminas de tres colores, reproduciendo un mini gnocci y un mini ravioli con sabores marinos y una mayonesa de algas, hojitas de tomillo con salsa agridulce de rosas
 *Nimma;del griego:agua que purifica
  Fideua fria con fideos transparentes, mariscos de concha y huevas de trucha ahumada, flores de nuestro invernadero desecadas en un caldo trasparente de algas con un curry de flores, frutas, verduras y especias
 [Segunda Parte]
 *Aprilis;del latin:abrir la primavera
  Laminas de nabo en forma de cilindros con el olor y el sabor de las aguas de azafran, rosas y romero, por dentro rellenas de una veloutte de chocolate blanco ahumado y vieiras guisadas en agua de mer
 *Alsos;del griego:bosque sagrado
  "Lasagneta" transparente de trufa negra con queso fresco a la llama de cereales secos y doce nano-hierbas aromaticas frescas cultivadas en nuestro invernadero. Al final, una jarrita con agua de trufa negra flameada al alcohol de trufa
 *Unda;del latin:ola de mar
  Suquet translucido de arroz con mariscos y pescados sobre "laminetas" de pescados y mariscos, lacadas con algas marinas y cristalinos de oro con Micrifilm a la pimienta blanca de Madagascar
 *Teres;del romano:tierno, fino, delicado
  Finos, brilantes y aterciopelados pures de verduras con remolacha, nabo, tomate, puerro, espinaca, acelga, y zanahoria, napados con un pure transparente de patata vieja de los Andes; y vieira en papillote de naranja con verduras del mar crujientes al perfumede flores y especias
 *Isis;Diosa egipcia personificadora del poder fecundador de la naturaleza.
  Alfombra de verduras desecadas que huele a ajo silvestre y vanilla; y por encima, nucleos de verduras de nuestros almacigos guisados en cocotte con Beurre Micri y caldo de verduras
  (Perfume Culinario:"Agua de Vainilla y Ajo Silvestre" que podra percibir en el centro y alrededor de la alfombra, que nos recuerda a campos sembrados pero vestidos de noche con la vainilla)
 [Tercera Parte]
 *Rosa del Azafran
  Nuestro clasico salmon ahora en aguas de remolacha, azafran, naranja y jengibre; cocido en un envoltorio comestible de Micrifilm transparente y crujiente; y crudites de olivas negras, jenegibre rojo y con algas secas, crujientes y plateadas
 *Orestes;del griego:montanes. Oros:montana
  Lomo de pichon en "crochette" asado y servido en barbacoa a la mesa, perfumado con el humo de la mirra, el benjui, el incienso y el sendalo. En el fondo del plato, verduritas en forma de marco, caramelitos de trufa y especias; Damero con polvo de trompeta, ceps, trufa negra y coco; y un blend de mini setas con berenjenas a la brasa guisadas en un caldo de pichon
 [Cuarta Parte]
 *Libentia;del latin:gusto, placer
  Exposicion y degustacion de quesos afinados en nuestra cava
 [Postres]
 *Cloris;del griego, Diosa de las flores y jardines
  Helado de chocolate blanco con flores secas y frescas que huele y sabe a jazmin, violeta y rosa, puesto encima de un manto brillante y cristalino que deja ver unas flores y hierbas frescas de montana, recubierto de un glaseado de licores de frutas
 *Sisoe;del griego, que tiene los cabellos trenzados
  Sopa fia de chocolate blanco, helado de jengibre rojo encurtido y gotas de curry rojo en vaso; recubierta de una gelee de oro con chocolate negro criollo de Venezuela y cristalinos dulces y crujientes de oro picante
 [Petit Fours]
 *Denique;del latin:finalmente
  Panuelitos de choco-Micrifilm y oro, rellenos de dos formas diferentes de hacer la trufa de chocolate
 +04 Les Terrasses

(コメント工事中)
[AQ!]
 Taxiはニーチャン。どこだソレ?顔しながらも、一生懸命探してくれる。料金所で降り口を聞いていたから、St.Andreuには行ったことないかも。
 郊外高級住宅街。13:10着につき、散歩。少年サッカー。キックボード小僧。バギーの列。
 レスグアルドは、雰囲気ある歴史ありそな建物。ロランジェんとこみたい。13時半、玄関先に臨戦態勢ひかれるを見て、「ボンディア」。すぐ後からも日本チームもう一組。門から玄関までのタップリの距離が快い。

 サンパなネーチャンの旗振りで、館内ツアー。玄関は料理写真の展示ホール。左に入ってリブラリ、料理関係の膨大な書籍。その奥、左がワインカーヴで右がオリーブ油カーヴ兼ハモン熟成庫。鳥のハモンも下がっている。
 (しかしイイとこでやってたな、fujiwara(笑))
 ボコッと地下へ向かう口の狭い急な階段。「頭に気をつけてね」と言う通り、かなりギリギリな掘削で、デカいメートルとか通れないのでは? 久が原の防空壕を思い出す地下通路の果てにはケソが暗く鎮座ましましている。ケソの熟成庫なのだ。2度目訪問とおぼしき日本人によると、前回は地下ツアーは無かったらしい。

 サルは階段上がって2階。白い。白く明るく、外庭の緑、内庭の壁ともに光に溢れ、美しい。手術室のような照明(笑)が、皿の置き位置にピントを合わせている。
 前にシターラにいたカレにちょい似のソムリエが実にサンパでチャーミング。プリオラートの頁を開けてたら「あ、ソレソレ、そのパラシオスの安いの、美味いよ」と言うので即決。これ、たしかにすごく高C/P。
 料理は、そういえばシカとは事前チェックしていなかったのだけど、おまかせワンコースのみ。アレルギーの有無を聞かれる。

 格子野菜カルドがけは傑作。ガルグイユのフォロワーの大河中に輝ける一品。色とりどりエピス粒状の野菜・ハーブを1cm角程度のペーブに敷き詰め、そこにメートルがバター水で茹でた野菜を置く。最後にカルド。
 ミゲルの「味覚的には伝統的なカタランの範疇にあって、表現を語尾変化させてるのさ」という言葉通り、味覚への到達時には穏やかに安定している。
 マリスコスのアロスサラダ的一品もイケてる。刺身の皿にひかれてるような薄緑と紫の海草が細かく刻み込まれているのだが、このヨデの香りが効いている。日本人的には、生臭方向アウト判定するヒトもいそうなギリギリ具合だが、よろし。
 それにしても、「メスで切ったような」カットの多いのは、さすが、と言いますか…。
 カルネの「香炉」は面白い調理具。網に鳩を乗せ、下の熱源にパッとエピスを振りかけ降ろすと、妖しい煙が立ち昇る。すかさず、蓋。モーロ人の儀式のようだ。これで軽燻製。野菜エピス・ペーブメントに野菜を置き、ここに出来上がった鳩をのせ、最後にカルドを流しかける。
 トリュフとピュレの上に、ミクリに閉じ込められたハーブ新芽を置く皿は、目に清しく、食べて、より清新に魅了する。カルドがけで新芽がムックリ起き上がるという趣向。トリュフって実は、若青いモノともよく合うですね。アレックスブルダスの例の奴みたい。
 ミクリシートでラッピングして過熱したように見えるソモン。真空パック調理途中みたいな不思議な見え方だが、生っぽい火入れはバッチリで美味い。ソースなんかミクリそのものをクチャクチャにしたみたいだし。
 赤・緑・黄のシンボルマーク「テーマ」は、ほぼ全皿に付く。ピーマンのメス・カット。ポストレスではミクリ。

 コース組自体は、若干、皿数減らせるような気もする。減らした方が良いような。アタマのヨーグルトクレーム系連発とか、帆立とか、幾分埋没してしまっているかもね。
 値段はそこそこお高いが、雰囲気は抜群。うーん、店をやるヤツが羨ましがりそうな物件だ。
 「世界一のアマ」出身(笑)らしく、この館の内装、カーヴとかリブラリの設計には、どこやら2割ほどの“アマチュア臭さ”が感じられる。ほぼ「いい意味で」。
 本館の横手に見えたビニールは、自家菜園のビニールハウスかな。
 「ナイスガイ」と紹介されるオトモダチのタクシーが呼ばれ、ベンツを飛ばして帰館。
 実のところは、脳外科医の兼業という両刃の宣伝文句や「ミクリ」への熱情・執着…、といった辺りを隠しちまって下手に出てれば(そして、ムニュの書き換えローテを増やしてアラカルトも出せば)、ミシュランにおいては二つ星楽勝で三つめを狙ってそう…な気もするが、それじゃあレスグアルドじゃ、ねーよな(笑)。
 しかし、“一つ星”と聞くと、意外感があるほどの店ではありました。
(コメント工事中)
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  Asador Etxebarri アサドール・エチェバリ
  
Plaza San Juan, 1 48291 Atxondo- Bizkaia Tel. (+34)946583042  www.asadoretxebarri.com
料理長: Victor Arguinzoniz

・ ビルバオ郊外のレストラン

2011年 5月 ☆☆☆

 *バカラオマリネ
 *Mantequilla casera de cabra
 *Percebes a la brasa
 *Gambas de Palamos a la brasa
 *Pulpitos a la brasa
 *Yema a la brasa con zizas
 *Guisantes a la brasa
 *Bacalao a la brasa
 *Chuleta de vaca a la brasa
 *Helado de leche reducida a la brasa
 *Flan de queso
 +06 Roda reserva

(コメント工事中)
[へべ]
 タクシー、ごきげんな兄ちゃん。カタコトの英語でおしゃべり。
「テレビつけててスマソ、ビルバオ出身の俺のダチがこのバイクレースに出てるもんで。どこから? 東京か。日本といえばアレ知ってるかな、アシックスのオニツカタイガー。俺、大好き。サパトス? いや違うよ、サパティージョス!!」
 (iPhoneアプリで翻訳してくれる。「スリッパ」と片仮名表示…Orz)
 スポーツシューズ・ヲタらしい。あと、バイクはスズキの、持ってる。
「親戚でひとり東京で働いているのがいて、町がでかくて食いものが高いってね。エチェバリ? 知ってる知ってる、すごい良いレストランで高いんだよね。キミたちムーチョ、モニーもってるね」
「この辺はレインレイン…スン(サン?)っていうくらい雨ばっかり。左の山の向こうは海だよ、サーフィンできるよ、オレ好きなのは、あそこのあの山ね」
 ごきげんにすっとばして、予約の1時間前に着く。

[AQ!]
 「アサドールエチェバリ? ああ、アレ。アレか。いいレストランだよ、だけどエクスペンシブ、エクスペンシブね。金、持ってるの?」
 …と、「トモダチが今走ってるんだよ」とバイクレース観戦中(^^;)(彼のバイクはスズキ)のタクシー運転手は、アウトピスタをぶっ飛ばす。
 ビルバオ近郊店ではかなり遠くややこしい場所…と聞いていたので、
「ああアレ」
 はラッキー。
 鬼塚タイガーが好きだが(サパトスじゃないサパティージョだ!)日本料理は嫌いで、ベルギーはビールとレオニダスで、この辺の料理はサイコーでバカラオとチピロンはサイコーだがシガラはマァマァ…、と喋り散らすゴキゲンなドライバーは、あ、ついでに言えば、
「ビルバオ大学の辺りは一等地でそこに俺は住んでいるんだぜ」
 は、Atxondo付近で多少こころもとなかったが、ビルバオから30分ほどでEtxebarriの駐車場に乗りつけた。

 教会があってエチェバリのある小プラサ、小集落。日曜午後って感じの人々がワヤワヤしている。
 付近は小山で囲まれ、とくに岩肌の露出した山は美しい。その辺りを散策に…くらいの人たち?
 後でわかったが、エチェバリの1階はフツーのバルになっており、そこからセルベッサやらツマミを買ってきたオッサンらが、プラサでくっちゃべっている。

 天候不安定の予報だったが、とりあえず快晴。タクシーの健闘で思惑より一時間も早く着いてしまったので、我々も彼らとまじって「散策」。
 手前の小山を登り、草花を冷やかし、カウベルの谷をカランカランと一周して、松の木の森を抜けて戻ってくるのが、小一時間。

[へべ]
 車はけっこう止まってる。
 うららかなお昼。
 店前のベンチに人、前の広場にも家族連れなど。
 バスク風スカッシュの音が響く。
 なだらかな牧草地の丘の先に、案外近く岩山がそびえたつ。

 カウベルの谷。

[AQ!]
 そろそろ頃合もよろしいでしょう、と足を踏み入れる、と、バルスタンドでオッサンらが盛り上がっている。ハウレヒバリアで予習(笑)してたので見当はついたが、やはり、「ガストロは奥」。
 こちらでは奥階段を上がって二階がレストランテになっている。用を足してから、と1階のトイレを拝借してから上がったが、二階にもトイレはあった。そりゃそか。
 二時ちょい前、一、二卓が始まっている。一人客がデカイ一眼レフを構えている、なんてのは、こちららしいか。

[へべ]
amuse
 バカラオマリネ トマト

Mantequilla casera de cabra
 マンテキージャ、焼パン、うす切マッシュルーム、黄花

Percebes a la brasa
 ペルセベス

Gambas de Palamos a la brasa
 ガンバス

Pulpitos a la brasa
 プルピートス すみソース・セボジャ

Yema a la brasa con zizas
 卵黄ときのこ(zizas)

Guisantes a la brasa
 ギサンテス、イベリコ

Bacalao a la brasa
 バカラオ・アラブラサ にんにくマヨネサ、赤パプリカ、豆苗、新セボジャ

Chuleta de vaca a la brasa
 Lボーン牛炭火焼 グリーンサラダ添

Helado de leche reducida a la brasa
 スモークミルクのアイス、ベリーソース

Flan de queso
 フランデケソ

[AQ!]
 ギサンテスの花が沈んで行く。
 ステーキのサラダは、レタスとセボージャ。牛テキ(笑)は、ブラス・パコォ以来…と言って過言ではなかろう。

 ちなみにお勘定は、今回回ったレストランの中では飛び抜けてエクスペンシブ。タクシー氏の認識は誤りではなかった。上記ムニュが120ユーロ。素材命スタイルの料理であるから、ある程度材料費をかけないと面白くない、とは言えていると思う。
 また、今回回った中で、客層も、飛び抜けて「国際ガストロレストラン」化していた。東洋系の客を見たのは此処とminaだけ。
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  Bar : El Faro de El Puerto  バル:エル・ファロ・デ・エル・プエルト
  
Ctra. de Fuenterrabía, km 0,5, 11500 El Puerto de Sta María, Cádiz - Spain  +34 956 87 09 52 www.elfarodelpuerto.com
日夜休

・ プエルト・デ・サンタ・マリアのレストランテ・バル
 人気高級レストランテでバルを併設する。今回の我々はバルの利用。

P d SM 2015年 5月 ☆

 *Moussaka de berenjenas con salsa de yogurt
 *Salmorejo
 *Pincho de langostino relleno de queso y envuelto en brick con una salsa de tomate picante
 *Guisantes temporada
 *烏賊ボール  *Morcilla

[AQ!]
 移動もしたし、夜は軽い感じで。
 町なかのバルでもいいんだが、町外れにEl Faro de Puertoというレプソル2太陽の豪奢なレトランテがあり、ここがバルを併設してるらしい。
 散歩も兼ねて、向かってみる。

 オズボーン発見。
 闘牛場を行き過ぎる。巨大だ。本場だ。

 ファロデプエルトは巨大ロトンドの向こうにあった。
「どうやって歩いて行くんだよ」的なクルマ立地。かすかに横断歩道マークのあるとこを怖々渡る。
P d SM
 …と、それはいいんだけど、シーンとしている。 情報では20時半開店で、今、20:40といったところ。
 店の駐車場がありその横の扉へ向かう門は閉まっている。
 回り込んで大きい方の門は開いているのだが、入ると、打ち捨てられたようなテラスに使う気配のない外テーブルが固まって置かれている。
 館を覗き込むとボンヤリと灯りはともっている所もあるのだが、ヒトケがない。扉には鍵。コンコンやってみても反応は無い。

 そこへ、何となく俺らと同じような経緯でか、中国人らしき若者2人がやって来る。
 俺らと同じように館を覗き込み、扉をガチャガチャやり、ダメだこりゃ…という顔をすると、すごい勢いで帰ってしまった。
 …。
 こりゃ、あきまへんかねえ。
P d SM
 21時になったら何か起きんじゃね?という期待にも応えるものなく、こらホンマにあきまへんわ…と来た道を返すことにする。
 シーンと静まる庭を出て、駐車場の横を
 …
 あれ、?
 駐車場横の扉に灯火が入ってるような…
 覗いてみる。
 シーン
 明かりはついてる。
 扉をガチャ
 …と、開いてるわ。
 シーン
 えと、アレですよ、と顔を突っ込むと、
「ブエナス」
 といきなりメートルの挨拶が。
 やってんじゃんかよお!
P d SM
 まったく、こーゆーとこがヨーロッパはようわからん。
 中国人の坊ちゃんがたは御愁傷様。
 ま、我々は粘りと経験で、夕飯にありつくこととなった。

「バルでやりたいんだけど」
「こっちこっち」
 と通されるのは、丁度ワシらがテラスから覗き込んでいた辺りである。
 気付けよ、オマーら。

 ドスカーニャ。
「メシにありつける!」
 勝利の凱歌の乾杯じゃ。
P d SM
 サルモレホ、海老ケソ包み揚げ、ギサンテス・テンポラーダ、茄子のムサカ。
 美味しい。いい料理だ。

 サルモレホは、刻みハムの質が高い。ソパ本体はややトマト多めパン少なめバランスのサラッと寄りタイプ。

 季節の豆がいい。素晴らしい。涙豆と小空豆。 豆のあっさりスープ煮に落とし玉子…って、どオーソドックスな仕立て。
「これ食いにここに来ていかったべ」 と小踊り。 食材の質が高いし、素晴らしいスープを使ってる。…という辺りは、このバルが2太陽レトランテの併設であることが、効いてる。そりゃイイもん、使ってるさ。
 こーゆーのは、なかなか狙っても食べられないところでもある。ガストロに行けば、もっと料理自体が凝ってしまうし、街場のバルだと食材の質に限界がある。
P d SM
 追加で、烏賊ボールとモルシージャ。

 始まってしまうとサービス陣は感じが良い。
 レトランテにはビックリするくらい着飾った連中がどんどん到着し、吸い込まれていく。
 きっといいレトランテなんだろう。

 帰りはタクシー。
 酔っ払ってあのしょぼい横断歩道を渡ってたら轢かれてしまうでがんわ(笑)。
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  Nerua ネルア  (旧 Guggenheim Bilbao Restaurante Gastronomico)
  
av. de Abandoibarra 2, BILBO (Bilbao) Tel. 944000430 www.nerua.com
13:30~15:30/21:00~23:00 日夜・月・火夜休
料理長: Josean Martinez Alija
・ グッゲンハイム美術館内のレストラン
 グッゲンハイム美術館のカフェ・レストランを、マルティン・ベラサテギが営んでいます。カフェ・定食食堂・レストランと取り揃っていますが、レストランは要予約なので御注意。 (2003)

 2011年…だったか、に、資本関係が変わったのか、「Nerua」と改名。同時に、改装も入ってすっかり“新店”の趣きの模様、です。

  GBIL1 [↓メモ版:工事中]
2003年 8月 ☆

 " CREATION, FREEDOM AND TENDENCY "
 *Parmigiao-Reggiano curdled infusion in natural way,
  With truffle tear toasted bread noddles and sisho leaves
 *Light baked egg on a bed of "ratte" potatoes,
  Dressed with kalamata oil and nectar of sweet red peppers
 *Cub of cod,
  With a concentrated milk, bergamot and raisin soup
 *Fish of the day, over tender almonds, wild asparagus and tomato jice with olive oil,
  Extracts of fresh herbs and green apple
 *Roast lamb "carre",
  Served over "Delta del Ebro" rice with a touch of vanilla and chicory
 *Nectar of wild berries curdled "au bains marie",
  Over a dry violet meringue, bathed in fruity red wine and fermented milk
 *Couscous of caramelised bread,
  With an iced sauce of toasted almond, washed over with a soup of egg yolk and cinnamon
 *Almond praline with a hint of salt,
  Sweet fragrances of rosemary and iced cream with squeezed lemons
 +99 Pagos Viejos / Artadi

[AQ!]
・魚はatun
・バカラオかなり生。ぶどうと乳の泡、甘。
・Guggenheim Bilbao ロゴ入りのグラス、皿、肉切りナイフ
・クスクスというにはデカい8mm角
 パルミジャーノ茶碗蒸しには、ほんの少しの"Shisho"が、よく香る相性。さすがに「和」までは感じられないのが良い。「パンのヌードル」が、濡れてもカリカリとしてるのが不思議な工夫。
 atunは切り口を上に立てて供される。「モリエール」のビフテキに同じ。
 仔羊は、“雷おこしをゆるく溶いて”つけて食べる。なかなか良い。英語での焼き加減の注文には「medium」と答えておいたが、来てみると「丁度よいロゼ」。どんな言語対応表なのか。ウェルダンの人だけよく火を通す、とかかな。
 アーモンドプラリネにレモンのグラスがグッド。
 ワインは、96Pingsの950euro!!!、に唖然。ま、それはおいといて。
 ソムリエは「Pagosかい? 俺もウチで一番好きなんだよ」…とまんざら世辞でもなさそう。ハネでまずセニョーラのグラスをすすぎ回し、続いてセニョールのグラス、そして自分のソムリエグラスと進む。どれも丹念に回してから、テイスティング。
 うーん、いい作りだ。
 今日のPagosくらい、デカンタとの相性がありそうと思うが、やはり、デカンタは使わない。回りでも見ないし、あまりデカンタの習慣がない地域なのかも。で、ウチ、ウチは“余程”でない限り、非デカンタ的領域に住まう者であるので、全然これでOK。しかし、イタリア人が何でもかんでもデカンタしたがるのと好対照だな。
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  Jauregibarria ハウレヒバリア
  
Barrio Bideaur no. 4 48340 Amorebieta-Etxano (Bizkaia) Telefono: 94 630 16 32  www.jauregibarriajatetxea.com
料理長: Benat Ormaetxea

・ ビルバオ郊外のレストラン

2011年 4月 ☆☆

 *Nuestro aperitivo
 *Carpaccio de Cigalas, con pinones, helado y microvegetales
 *Ostra crocante con cama de alga y concentrado de crustaceos
 *Huevo de caserio a baja temperatura (version 2011)
 *Lomo de Lubina asada al horno con pure de chirivia y caldo de pimiento morron
 *Foie-grass asado al momento con pincelada de arrope y arroz inflado
 *Torrija caramelizada de pan de brioche con helado de queso fresco
 *Cuajada casera de oveja con galleta rota y mandarina
 +07 Muga

[AQ!]
 終わってから厨房へ行くと、「ムーチャスアリガトス!」…とBenat Ormaetxeaシェフ(笑)。

 ***

 タクシードライバーに店住所を見せると、「何、この町行くの?」と多少怪訝な顔つきだったが、道中、どっかに電話してJauregibarriaの詳しい場所を聞きつけてくれた。
 20分ほどで真っ直ぐ到着。広く開けた、つまり回りに大したものの無い、土地なので、近くまで来ればすぐわかる。
 ちょっと先に、可愛い青い電車の走る線路がある。よく調べれば、鉄道で来る手もあるかもしれない。

 朝から快晴のビルバオであったが、アウトピスタの途中は一部土砂降りの箇所もあり、Jauregibarria到着時もパラパラと天気雨。駐車場にはビッシリとクルマが停まり、店を取り巻くようなテラスに出てきた連中がもんのすごい勢いで盛り上がっている。
 何故か玄関脇にも爺さんが門番のように日光浴。
 あなたは客ですか店の人ですか(笑)。

 その玄関をヌッと入ると、バルカウンター。ごく大衆的な設えで人々が飲み物食い物をひっつかんではテラスに出撃していく。
「ありゃりゃそんで、えーと?」
 とバルねーちゃんに
「テンゴレゼルバションデレストラン…」
 など言うと、
「ああアキラね、奥よ奥」
 と指差す。
 何も書いてないカーテン扉を開けると通路が続いていて、そこから先がガストロレストラン。ちなみにエチェバリもそんな作り(ガストロは2階)。

「わ、ホントに来たわ」
 って顔の、黒Tシャツのコチが英語担当らしく、拙く案内してくれる。二時少し前、一番乗り、「好きなとこに座っていいわよ」。
 …スペインの座席は「好きなとこに…」がとても多い。客のグレードとかあんまし考えてないんでしょう(笑)。

 一番上のガストロノミックムニュでたった50ユーロ。ワインリストもそれに見合ったクラス。注文はスンナリ決まる。
 コチが
「このムニュには無いけどウエボがほにゃらら…」
 と言っている。食材入荷具合で何かが差し替えなのか、とも思ったのだが、実際にはウエボ2011がシェフ自慢の一品らしく、ムニュに足してくれたのであった。

 さて、品書一品目は「アペリティーヴォ」とある。
 ドン、と目の前にオリーブオイルの入った皿とスプーンが現れた。横に…ではなく、目の前。
 パンも来た、が。ん、むむむ、…。これを飲む、というか、舐めるらしい。ほにゃ。さすがに美味いが、アペリティフか(笑)。コンバルゼロなんかの「チューニングサラダ」「チェックサラダ」…という単語が浮かぶ。基準点決めですか。

[へべ]
 アミューズ1. アルベッキナのオリーブオイル

 アミューズ2. アボカド、オイル、オレンジピール nuestro aperitivo

[AQ!]
 続いて、アボカドのガスパチョ。バスクらしく、上手なアセゾネ。これは期待できる。

Carpaccio de Cigalas, con pinones, helado y microvegetales
 次は、シガラのカルパチョ、クレームと鱒子・ハーブ添え。見かけは、マアマア「よくある」アレであるが、やはり味が良い。上手にしたはる。
 窓の外の風景、遠くに山まで望むが、ガキどもがはしゃいでいたかと思うと、乗馬オヂサンが現れた。

[へべ]
 シガラのカルパッチョ、緑紫スプラウト、白クレーム(松の実helado)、オイル、マス卵

Ostra crocante con cama de alga y concentrado de crustaceos
 カキのさくさく衣 紫スプラウト、緑のりのどろりん、パプリカ水あめ、茶色汁

[AQ!]
 粘性スープのカリカリ揚げ牡蠣、も、味が…良い、そういう店なのね。下に海苔、具合は柔らかい佃煮(笑)みたいになっている、これも良いです。

Huevo de caserio a baja temperatura (version 2011)
 さてここで、御自慢のウエボ…は、流行のギリギリ温泉玉子コンソメ仕立て・レグリマ・ギサンテスに芋ピュレ・芽葱…と美味しくない訳がない鉄壁の陣容だが(笑)、それを超えてよく出来ていて美味い。

[へべ]
 ウエボ2011 温泉卵、ギサンテスの涙、いもピュレ、茶カルド、芽ネギ

Lomo de Lubina asada al horno con pure de chirivia y caldo de pimiento morron
 ルビーナ セボージャ、パースニップピュレ、緑紫スプラウト

Foie-grass asado al momento con pincelada de arrope y arroz inflado
 フォアグラ 青ネギ、茶汁、フリュイ(パッション)

Torrija caramelizada de pan de brioche con helado de queso fresco
 トリッハとナランハ・ケソ・アイス

Cuajada casera de oveja con galleta rota y mandarina
 白なめらか

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  Jean Luc Figueras ジャン・リュック・フィゲラス
  
Santa Teresa, 10 08012 Barcelona 9
日休
料理長: Jean Luc Figueras
・ バルセロナ市内のベテラン
 2007年頃に閉店した模様。…うーん↓下記は閉まる直前だったのか?
 現在はMercer Hotel Barcelonaのレストランで指揮をとっている、ようだ。 (2013)  

  2007年 5月 ☆☆

 *カレーパン、カレーのパリパリ、赤いパイ
 *サクランボ・蟹のガスパチョ、ピチョンサングレ・フォアグラナランハ・パンブリオシュのスプーン、“ハンバーガー”の解体
 *Salmorejo asado con bogavante, jamon iberico y grissini de sesamo
 *Steak tartar, caviar, mascarpone de mostaza y patatas Pont-Neuf
 *Ala de raya con colmenillas, anis y holandesa de germinados
 *Espalda de cabrito a la cuchara con pan de ajo, Torta del casar y cappuccino de rumero
 *Fruta cxotica al perfume de especias con granizado de cassis
 *Sabayon frio de pomelo rosa con helado de alquequenjes y reduccion de Burdeos
 +Copa Champagne : Ruinart rose
 +Speyside Glenlivet
 +92 Clos de L'Obac
 +Cafe solo

[へべ]
 きらきらお天気。
 某デザイナーの元邸宅という館の入口に、もの静かなメートルが待ちうける。
 奥の上席に通され、ハンドバッグ用のオットマンがこれまた恭しく差し出される。

「チャンパンでもいかがでしょうか?」
 ゴロンとしたボトルから注がれるドン・リュイナール。大変結構。
 シニョーレス、と口を切るここのサービス陣は皆、ゆっくりと優雅にスペイン語で押し通す。たいへんに感じがよい。仏ヴィヴァロワを思わせる堂に入りっぷり。
 チャンパンおつまみ3品は、パプリカマヨ、スパイス、カレー風味。
 英・西カルト検討の末、メディオラシオーネス4品決定。

[AQ!]
 土曜昼。
 メートルが扉で待ち受けている。
 んでもって、なんと、客は終始ワシらだけ。そーゆー日?
 へべは「貸切執事レストラン」と喜ぶ。
 トーゼン、最上席で、とても麗しい。
 2階にも中サル・個室・トイレなどあり、階段から望む1階サルの眺めの広がりが快い。

 静かで恭しくサンパなメートルドテルは最高です。
 ヒジョーにゆっくりとカスティージャ語を話す。トワグロのメートルやマダム・ペローを思い出す。ゆっくりだとけっこー単語が拾えるのだが、んでなくとも「通じなくても通じさせてしまう」秘力あり。

 カバじゃなくてチャンパン(笑)だし、スコットランドの水を使ってるし、フランス系らしい「一味違うでよ」な店。
 ただT島先生の話だと、スペイン評論陣との折り合いは必ずしも良くないらしい。

 アミューズはガスパチョなどの第二陣の出来が良い。

[へべ]
 スリーズの“ガスパチョ”カニ添え、鳩フォアグラ・オレンジ風味、ミニハンバーグ・メルバトースト(ごっつい旨い)。

 サルモレホ・ボガバンテの皿にやさしく注がれるトマトスープ。
 「皿セット後に汁を注ぐ」サービスは、バスク同様にとても多く見かける。

[AQ!]
 Salmorejo asado con bogavanteは、卓上でカルド注ぎ込み型で、トマトスープ風の外見となる。

 タルタルのpatatas Pont-Neufがとっても美味。黒皿の上の幾何的置き方はとてもモダンだが、タルタル上のキャビアはオーセンティック(現代的にはもう一捻りかも)。

[へべ]
 続いて仔牛のタルタル、マスタードとマスカルポーネのクリーム添え、トーストがナプキンの層の間にずらり。

 カタルーニャではここだけ、チャンパンで始まり、皿と皿の間隔もたっぷりあって、おもむろに件のメートルが、万事つつがないか…とか、プリオラートの味わいの複雑さ、かの地の面白いことインテレッサンテ(「是非一度いらして下さい」)などを、ゆったりと語っていく。
 これってフランス風味?

 歩道をゆく人々の話し声がときたまニギヤカに響く他は、邸内はもの憂いような静けさに満ちている。
 黒服のメートルも、生成り上着にロゴ入りエプロンの大柄なサービス君も、静かにソフトに口上を述べていき、下げる時には毎回、グスタビエン?的なことを尋ねていく。お口に合いましたか?的な恭しさ。ケ・タル(ど~お?)とはノリが違う。

 ロメスコソースでいただくエイヒレは、巨大。分厚い塊は魚用ナイフをはね返す弾力をもつ。
 スペインの人はエイとかバカラオとかロットとかルビーナとか、ちょっと半透明成分と色気ねばり気のあるような白身が好きなのかしらん。
 カルトでも市場でも、ドラッド的なフツーの白身魚は扱いが軽いような気がする。

[AQ!]
 Ala de rayaのrayaは巨大だったろう、季節のモリーユ添え。

 cabritoは大デクパージュ大会で、素敵なメートル芸を堪能できる。最終的に3色ソースとなる。

[へべ]
 プラはカブリート=仔ヤギを。ここのは煮込み…とあって、どんなかな?と。
 モモ肉まる1枚?くらいの塊をご披露後、ワゴンでデクパージュしてくれる。
 端正な手さばきで骨を除き、淡い茶色のやや甘いソースで皿にさらりとLの字を描き、その内側に泡立った白いカプチーノソース、肉の上からはタラリと濃いめのグレイヴィソース。
 にんにくチーズのごつごつしたパンが添えてある。
 トロリと煮込まれオーブンで焼き上げられたカブリートはとても美味。はしっこの、少しこんがり濃縮されたところがまた旨い。さすがにこの辺りで満腹になってきたので、少し残す。

 ケソのワゴンも残念乍らおことわりして(サービスの彼は少しかなしそうだった)、ポストレス。
 エキゾチックなフルーツ盛りは、ダイスに切った赤メロン、パイン、キウイを飴の棒で串刺しにして積み上げたものに、カシスのソルベ(in 飴の器)とスグリ添え。

[AQ!]
 デセールの味わいは大時代的だが、プレゼンは立体的に頑張っている。

 ワインは、プリオラートでかつこの料理ショワに合いそうなもの…、ナイスお勧めと思われる。
「プリオラートに行ったことはございませんか? 是非おいでになるといいですよ」
 とのこと。
 カレはこの時も、行ったことあるか、をちゃんと完了形で言う。わからんので何回も聞き返すのだが、このキチンとした言い方を変えない。変えないうちに、最後には「あ、完了形か」…とわかってくる。偉大なることだ。ケラーなら「うぉーたーぁ!」だ(笑)。

[へべ]
 カタルーニャではここだけ、チャンパンで始まり、皿と皿の間隔もたっぷりあって、おもむろに件のメートルが、万事つつがないか…とか、プリオラートの味わいの複雑さ、かの地の面白いことインテレッサンテ(「是非一度いらして下さい」)などを、ゆったりと語っていく。
 これってフランス風味?

(コメント工事中)
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  L'escaleta レスカレタ
  
Pujada Estacio Nord 205, 03820 Cocentaina, Alacant Tel: 965 592 100 www.lescaleta.com
13:00~16:00/21:00~23:00 月・日火水夜休 1月にバカンス
料理長: Kiko Moya
・  
2009年 1月 ☆☆

 [Ano Nuevo 2009]
 *Aperitivos y Snacks
  Equilibrio de "Parfait" de Pichon
  Caldo de gallina y "Facedures" trufadas
  Teffina de foie de Pato
  Jamon de Bellota G.R. y Queso de Oveja curado
  Chipirones de Bahia salteados y Habitas
  Espuma de Patata y Trufa negra (Tuber Melanosporum)
 *"Llucet" a la brasa y Sopas de Pan
 *Costron de Cochinillo y "Ceroles" confitadas
 *Sorbete de Pina asada flambeado con Ron negro
 *Barrita de Chocolate, Vainilla y Caramelo
 *Chocolate de Habas de Cacao y Curry
 +98 Casa Castillo Pie Franco

[↓メモ版:工事中]
[へべ]
 (たぶん)元日メニュー
●鳩(レバー?)なめらかペーストムース・カレー風味スプーン入り・トースト添え“チョコカレーパン”仕立て。平均台?
●バカラオの皮のパリパリ揚げ
★小鍋入りコンソメ(gallina=鶏) 「なんちゃって白トリュフ」つみれ団子ふんわり入り
★ハモンデベジョータのグランリゼルバ、超絶旨い!とチーズ
●フォアグラ
★ちびそら豆(Habitas?)と小イカのソテー すごくいい
●じゃがいものエスプーマ(たしかに軽い!)と黒トリュフ メニュー上でキノコ名にラテン語の学名(Tuberとか)を使っていることがよくある
★“Lucet”(スズキ)のア・ラ・ブラサとパンのスープ なめらかな白いやわ肌に素朴なスープのソース
●仔豚のパリパリ焼き ブエノ
★焼きパインのソルベにラム・ネグロのフランベ サービスの小さいおじさんがやってくれた
●チョコレートのケーキ、バニラとキャラメルのクリーム
●板チョコ(まだ食べてない。おみやにしたので)
 おっきなシェフのキコ・モヤさん、いい人そうです。
 超近眼らしいのっぽのメートル、やさしいし。
 食後のタクシー待ちのひととき、となりの卓のセニョールが「ジャポンからかい?ワシはチャイナはけっこう行ったんだけどな」などと話しかけてきたりする。入れ代わりに戻ってきたマダムは「ちょっと騒ぎすぎちゃって…」かどうか不明だが声嗄れのハスキーボイス。別れ際に握手を求めたら、スペインじゃこれよ!と両頬にビズー。マダムのほっぺたはふんわり、いいにおいがした。

[AQ!]
 13:15。賑わいの絶えない元旦のホテルのカフェテリアを抜け出して、フロントのガブリエラにタクシーを頼む。
 「何処まで? バレンシア?」
 に
「レスカレタちゅうレストランなんだがや」
 と答えると、
「ワオ!それはステキじゃなーい!、わかったわ」
 と、相変わらず凄い勢いでタクシーに電話をかける。…かけるのだが、出ない。出ても断られていたりする。元旦…。
 ダンっ!
 「もう、どいつもコイツもトラバハしやがらねえんだから!」
 と机を叩く。冗談みたいな超モデル顔のネーチャンなので(フロントにいる限り、半端じゃない数のオトコどもが粉をかけていく)、なんか、コントでも見てるようで笑っちゃうんだが、んー、しかしタクシーいないかソイツは困ったがや…。
 尚も奮闘するがダメ…。
 かなりな時間を要しているが、出ない電話が増えている。
 …と、
 1人つかまった。
「あーたらこーたらどーたら、、ペルフェット!」
 お、何とかなったらしい。天に両手を突き上げ、
「私、やったワ!」
 と雄叫びを上げるガブリエラ。冗談みたいな超モデル顔の破顔一笑は、まるでコント…。
「ねー、こーんなにかけたのに、最後の1人だったワヨ!」
 と手帳を突き出す。10件くらいの電話番号が並んでいる。ウ、ウーム、AlcoiとCocentainaの町の規模じゃ、これで全部くらいかもなあ…。ヒヤヒヤ、、、
 俺もガッツポーズ。ムーチョにムーチャスにグラシヤスでやす、と1ユーロ玉をガブリエラに差し出すと、これが、「いえ、コレは私のビジネスだから」と、頑強に受け取らない。戻してくる。昔風のチップ習慣は消え去ったヨーロッパではあるけど、これは1ユーロとしたものではないか?  もう、全く、取ってくれない。冗談みたいな超モデル顔が…(笑)。
 いやあ、そう言われてもこれはマヂ感謝だから、とユーロ玉をフロントカウンター上に置去りにし、ソファでタクシーを待つ。

 実のところレスカレタは、モーロ村ホテルから、すぐっちゃすぐ。Alcoi抜けて、Cocentainaに向かう途中でモンターニャ方向に曲がる。すぐ…と言っても、歩いたら、道を知ってて30分はかかだろう。

 何もない。山がある。美しい山だ。
 後にダチになった(笑)隣席の、近所ショコラテリーのオッサン夫婦も、ここの山は形がいいんだヨ!、と自慢してた。

 広々として複雑な作りの、オヤカタ。広大なテラス。庭の向こうはバンケット棟かな。
 前庭のアレやコレやを眺めながら何じゃコレは…など言うておると、重厚な玄関が開き、ケントデリカット眼鏡のメートルが、ワケワカ日本人客迎え入れの段に入る。
 ブエナタ、ミノンブレ石井でやも…と告げると、嬉しそうに、ワシが送ったFAXのConfirmationを取り出し、
「これだろ! この変な綴りの名前!」
「しーしーしーしー!」
 わーい、今日も何だかノッケから楽しいなあ!
 程よい広さの主サルを横切り、中央奥のひな壇・お誕生席へ。

 帰りがけに、「どうやってウチをコノセルア?」…と聞くので、インターネットとロメホールガストロノミヤとミチェリンじゃ、と答える。
 「うほうほうほ、そうかい!」

 Kiko、でかい。巨大。このヒトのオヤジくらいが始めた店とかなのかなあ…それは聞かなかったけど。
 根を張った安定感のある味なので、名門修行系、もしかしてフランスにも少し出てたとか?…とも思ったのだけど、どうやら、独学系らしい。

 この店は、誰も、一言も、英語を話さない。…それはそれで爽やか、というか、こっちの方が(あんまりな英語…よりは)ラク。隣席の客の御夫婦は、そこそこ上手な英語を話す。

 賀正メニューの小冊子が、既に卓上にある。元旦はこのコースのみであるらしい。小変更はきくようで、たまに、コース外のものが流れていく卓もある。

 キッチリと下半身が定まった料理。デップリ、ではなく、カッシリ、とした下半身。安定感のある。

 鳩パルフェは、一口スプーン型御提供(一口、にはデカいが)。箸立てのようにスプーン立て、が、トースト。で、カレー味、口の中で高級なカレーパンになる。美味、今日はモリモリと食べましょう、という感じ。

 赤い可愛いツボに入ったのは、ツクネ(白トリュフ見立て?)入りコンソメ、雉とかかな。ヒジョーにウマい。コンソメおかわり、でも、いいくらい。隣席のオッサンにはこれが大皿で出ていて、ツクネは別添だった。「ワシゃアレが好きやけんね、倍量で持ってきてチョ」…とかか?

 ホセリートのグランリゼルバ。ウメぇもんだな! まさに、ドングリ食っているみたいだ。食ったことないけど。
 脂もいいが、赤身もいい。熟成と酸とが適度に上品にあって、バランスがよく、過剰でなくて奥深い。

 チピロネス(ほたる)は、小空豆とギサド。豆は、近くば寄ってよく見ると空豆なのだ。長辺で1cm弱くらい。皮つき。これが、プチュっとして香りがあって、楽しい。

 じゃがいもエスプーマは、その名乗り通り、モデルヌな一品。と言ってもシンプル、エスプーマに黒トリュフ。芋は適度な苦味やミネラル感を残し、甘みなどの化粧は少な目の美しい仕上げ。
 こちらに来てから、トリュフが実によく香る(笑)。日本より多少は安く買えるんだろうし、そのタチを熟知して使いこなしているということはあろう。堪能できる。
 …こちらの空気だとトリュフが香るんだよ…って話だったら、どうしよ?(^^;;)

フォアグラテリーヌはオーソドックスに。「プティポワンの“炭焼き”の、あそこまでは香ばしくない版」…とよくわからん例え(^^;;)をするワシら。

 リュシェが「今日の一品」か。リュシェは、ルビーナみたい。典型的な、モダンスパニッシュのペスカドのキュイソン。皮には、少しだけ焦げ目を入れている。パンのスープとの相性が素晴しい。パンの海を泳ぐスズキの芳しい体臭、肉汁一杯。アホの誘惑。

 コチは、表面サックリ中シットリを上手にやり、強気のソースとともに堂々。ガルニは、花梨のコンフィですかね。

 約満席…くらいの盛況。カップルが、ウチを入れて4卓くらい、4人ぐらいのとこ、多人数、多人数の個室、、、みたいな。誰にとっても元旦でゴザル。
 ケント・デリカットとテリー・ジョーンズ風の小さいオジサン。後から出てきた鯔背なソムリエ風。メートレスもいる。若いのも。此処んちは大所帯。
 小さいオジサンが可愛い。料理を置いて、簡単にその名を言って行くのだが、ワシが「おお、コチニージョだか!」などとリピートすると、妙に嬉しそうに「そーだそーだ」とかぶせて、ウキウキと去るのである。

 ワインは、ケントと。「近所のティントを飲まして欲しーやも」…と頼む。このフミージャは、98.00.05.06と持っていたのだが、丸みで98・果実味で05、がオススメだと。強烈にパンチ食らいたいなら06もアリ、だと。
 んー、…で、98をいただく。ナカナカ結構。メシとの具合もよく、へべ、喜ぶ。
 モナ100%、どうもフィロキセラ以前の接いでいないものらしい。

[↑メモ版:工事中]
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  Loidi
  
Mallorca 248 08008 Barcelona 93 492 92 92 (FAX 93 445 32 32) www.loidi.com


・ Hotel Condes de Barcelonaが営むカジュアルレストラン
[↓メモ版:工事中]
2007年 5月

 *季節野菜のエストファーダ
 *ポテトのリオハ風
 *ラペのロメスコソース
 *Pargoのアサド、緑アスパラとそのピュレ
 *ブティファラと白インゲン、赤ピーマン
 *テルネラのステーキ、薄いポテトタルト
 *レチェのポストレ
 *シトラスのカスタード
 +04 Legaris

(コメント工事中)
[AQ!]
 バルセロナの高級ホテルでは、近年、ホテル内レストラン競争が激化している。ロカ兄弟に依頼したOmm、サンティサンタマリアを口説いたHesperia Tower、エルブジ出身シェフを押し立てるMajesticなどがその最たるもの。ここに負けじと、パセジ・デ・グラシアの老舗コンデス・デ・バルセロナが担ぎ出したのは、地元カタルーニャではなく、バスクの巨匠Martin Berasateguiである (バスク料理が美味しい、というのはスペイン全土的なジョーシキであり、バルセロナ市内にも古来よりバスク料理店・バルなどは数多くある。よって、とりたてて奇手という訳ではない)。
 そのレストラン「Lasarte」はライバルたち同様、ミシュランでも一つ星を獲得している。
 さてその「Lasarte」と通りを挟んで反対側に、コンデス=ベラサテギは「Loidi」という更にカジュアル版の店も展開している。こちらは、内容・価格ともに、かなり気楽な設定である。
 そんな訳で、お邪魔する。

 リオハ風はチョリソを使ったもの。
 全体に家庭料理っぽい。アセゾネが穏やかなのはバスクスタイル?
 かなりラクに食べられる・使える店。

[へべ]
 クールな店内、冷静な入り。
 やさしい料理でのんびりワイン。

 アミューズ:焼ししとう
 エストファーダ:野菜生ハム煮
 ラペ:ロメスコ ロット
 Pargo:白身魚ポアレ 緑アスパラ 緑ソース
 シトラスカスタード レチェショコラ

(コメント工事中)
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  Martin Berasategui マルティン・ベラサテギ
  
Loidi Kalea 4, LASARTE (943)366471,(943)361599 Fax:(943)366107 http://www.martinberasategui.com/
13:00~15:30/20:30~23:00 日夜・月火休 年末年始・春に休暇あり
料理長: Martin Berasategui (1959-)
・  
 

  MBER1 [↓メモ版:工事中]
2003年 8月 ☆☆☆

 LO MEJOR DE LA COCINA DE MARTIN BERASATEGUI
 " EL GRAN MENU DEGUSTATION "
 MIS APERITIVOS SON DISTINTOS SEGUN EL ANTOJO DEL CAMPO, EL MAR Y LAS ESTACIONES.
 OS PROPONGO DEJAROS SEDUCIR POR LOS PEQUENOS BOCADOS CON LOS QUE ABRIRE VUESTRO APETITO.
 SEDUCTORES, LIVIANOS Y SOBRE TODO SABROSOS.
 QUE SEAN EL PREAMBULO DE UNA BUENA COMIDA Y UNA MEJOR SOBREMESA.
 *2002 CREMA DE REMOLACHA CON INFUSION DE BERBERECHOS AL TXAKOLI
 *2002 CROQUETA CREMOSA DE PATATA
 *2003 ALMEJA AL ACEITE DE OLIVA
 SEGUIRA EM PEQUENAS RACIONES CON
 *1995 MILHOJAS CARAMELIZADO DE ANGUILA AHUMADA, FOIE GRAS, CEBOLLETA Y MANZANA VERDE.
 *1999 TOFFE DE MANTEQUILLA SALADA DE GUISANTES CON GELE DE PERCEBES.
 *2003 VIEIRA Y CIGALA EN FINAS LAMINAS CON LICUADO GELATINIZADO DE SU CORAL.
 *2002 ENSALADA TIBIA DE TUETANOS DE VERDURA CON VERDEL LIGERAMENTE AHUMADO, CREMA DE LECHUGA DE CASERIO Y JUGO YODADO.
 *1999 GELATINA CALIENTE DE FRUTOS DE MAR CON SOPA DE ANIS Y SORBETE DE HINOJO.
 *2003 GERMINADO DE CEBOLLETA DULCE Y ANCHOA, CON EMULSION DE PIMIENTO ASADO, PATATA Y TOMATE.
 *2003 VENTRESCA DE ATUN SALTEADA CON CREMA DE MARMITAKO Y PAN FRITO.
 *2003 PICHON ASADO CON PENCA, QUESO COMTE, CEREZAS Y MANZANAS.
 LOS DULCES PARA TERMINAR
 *2003 INFUSION DE PINA CON HELADO DE COCO, CHOCOLATE Y GRANIZADO DE RON.
 *2003 PAN CARAMELIZADO DE FRUTOS SECOS, CREMA HELADA DE WHISKY Y CORTEZA DE NARANJA.
 +98 R. de Ganuza RVA.

[↓メモ版:工事中]
[AQ!]
 行ってみると、ラサルテのベラサテギは、けっこう町の中にある。「近郊住宅地の中にある」って感じか。  テラスで食べていると、夜中まで隣近所の飼い犬の吠え声が聞こえる。逆に言うと、犬の声くらいでしか近隣が感じられない程の広壮な敷地に、ゼイタクに構える豪気な一軒家である。
 taxi(Donostiaから片道5euro。思ったより近い)がラサルテに入ると、各ラウンドアバウトに、各曲がり道に「ベラサテギ=>」の標識看板が出る。さすがわ3つ星様。…いや確かに、「こっち曲がれ」がないと、ちょいややこしそうな道みたいだ。
 DonostiaのHotelの部屋から花に溢れるMBの玄関口まで約10分…とあっては、さすがに目指したのより随分と早い到着で、まわりを散策する。
 MBパーキングに入る曲がり口のオリーブの古木が枝振り眺めよろしと(ワシらに)評判である。Donostia近郊のレストランはおしなべてそうだが、広大なパーキングである。此処んちは従業員車両が見当たらない。別にあるのか。パーキングを取り囲むように鉄骨彫刻風のポストがあり、庭(果樹が植わっている)にかけては大きい鉄骨が配される。「これはチイーダでショ」と、昼間、チイーダLekuで遊んで来たハポネスは、早速フカすのである。いや、でも本物または「チイーダ調」なんでしょう。

 我々の前を、やはり早くに着いてしまったらしき3人客が、カラコレスのような時間つぶし逍遥にも飽きたか、入館の儀に向かって行く。ワシらも一回りしたら、入店するにしよう。
 前庭に器量よしの猫ちゃんがいるので、話しかけていたら、その手前の岩の上に、でっかい生カラコレスが這っているのをハケーン! 動物の仕込み(?)まで気が利いてやがるわ、と賞賛(?)。
 その間に、5人組のマダムが入店して行く。「彼女らの次に行こうかね」と決めるが、いやま~、セニョーラたちの歩みの遅いこと。階段を3歩上がっては花が綺麗だの、踊り場のベンチを見ては誰それんとこに孫が出来ただの、まぁとにかく目と鼻の先の玄関ドアまで何分かかるのだろう。これがレストランの時間を楽しむということか、と、学習する(ほんまに)。

 さて、ワシらも、オラ!オラ!、と挨拶を交わす人となる。
 こちらでの最初の動議は、「コメドール? オ、テラス?」であった。この日は夕方の通り雨でぐっと気温が下がり、かなり涼しい陽気。せやけど(せやから)、野外の食事もあろうかと二人とも「上着持参」であった。迷いはしたが、「テラスだ! テラス!」と進む。
 テラスはコメドールを抜けた先で、6卓ほどの軒先軒下。行ってみたら極楽だったというように、「やっぱりテラスは、気持ちいーーー」。
 このテラスは軒から先も広がっていて、花壇があって、公園にあるようなベンチと街灯があって、手摺りの所から下のお庭が見渡せる(ここは日本でいう3階レベル。元々の土地の起伏を活かした作りの建物)という贅沢さ。ベンチの前の高さ1mほどの白い柱は、中で炎が揺らめいている所を見ると蝋燭をいこんであるのか…と、後で近付いてみると、柱全体が巨大蝋燭であったのことよ。
 更に壁際には絵画がかかり、我々が案内されたmesaの横にはハナ肇の胸像が置かれている。勿論よく見れば、ハナ肇の訳はなく、MBその人の像なのである。後から挨拶に来られた本人よりは幾分小ぶりな像かな。
 さて、弟子たちんとこと違って、こちら本家ではアペリティフの注文を聞かれる。
「えー、チャンペンにカバはいかが~?」(へべによると、その後、アペリティフ・ア・ラ・メゾンもあるよ、的な口上もあったとか)
 それにしてもオサーン、“チャンペン”かよ(^^;)。続けてチャサーニュモンラッチェでも出てくんかい、と近くて遠い言語の壁を笑いながら、ケチなハポネスは、ドスコパデカバを貰う。
 オサスナ!
 やぱり、アペリティフは、あると盛り上がる。
「カルタは何語よ?」と聞かれるには、この滞在で定石化した、「パラセニョーラ・フランセ、パラミ・カスティリャ」である。コック帽の横顔を紙に刻印し、スプーンを描き込んだオサレなデザイン。
 品書きには、一部例外を除いて、制作年度が入っている。例外とは「偉大なりハモンイベリコ!」とかその類いね。1995と1999~2003がやけに目立つ。
 さすがに初めてのベラサテギ様だ、注文はムニュデギスタシオンだろう、と一決しながらも、仏西を照らし合わせて読ませていただく。注文に関してはマダム(?)が一元化して取っているせいか、場内一周に時間がかかり、こちらにはなかなか来ないので更にジックリと読める。「決まったかに?」と問われれば「ムニュDでよろしこ」と一言するだけだが。
 ワインリストを眺めていると、アミューズ3品が登場。ワシは、ここいらの時間が忙しいんだよ。リストはベラサテギ一門共通仕様で、何つーか、読みにくいのだよコレ。何でペスケラの次にムートンが来てまたウニコに戻るねん、とか。リオハとリベラdDとプリオラートもゴッチャになって出てくるし。それでまた、分量はあるので、打順の謎には拘泥せず、ただひたすら読み進む。Pingusは00で500euroだぜ(^^;)。一体どうなっとるんじゃこの酒は。さすがにコレは日本の方が安くなかったけなぁ。でも最近、高騰しとるか。

 …などと流し思考をしていると、前に座るへべの目が丸くなっている。主犯は、真ん中の赤い奴らしいな。これは海鮮ジュレのような物をカップに入れ、ベトラーヴのスープを注ぎ込んだ、という具合か。これが驚倒的に旨い。ラルンスブールのベトラーヴを回想、さらに鮮やかな感じ。浅利も深みのある複雑な作り。
 とはいえ、ワインリスト読まなきゃエサホイサッサ、と忙しいんだよ、オラ。そ~かそかそかなるほど、アレハンドロ・フェルナンデスの91,94の180~200euroは微妙な所ね、と頷きながらベトラーヴに戻ると、全体が溶けて均質化し、先程の驚きよりは凡庸化している。う~ん、けっこう時間関数的ビミョ~なモノなのね。
 ひとつまみのクロケットも上々。添え物のポテトチップは「作り置きかしら、イマイチ油がキレイでない」とへべ。
 さて、ワインリスト格闘編の成果だが、こーゆー料理のスンバラシイ店でムニュD、と条件が見えた今、高価系に踏み込んでもワイン用の脳味噌空き容量が不足しそうだ。6,70euroの
[↑メモ版:工事中]
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  Cafe Bar Mercado Atarazanas  カフェ・バル・メルカド・アタラサナス
  
Mercado de Atarazanas Atarazanas, 10 Málaga, España www.facebook.com/pages/Bar-Mercado-Atarazanas
日休
・ マラガのアタラサナス市場のバル
Malaga 2015年 4月 ☆

 *Fritos: Boquerones, Pulpo
 **Pimientos del padron

Malaga
[AQ!]
 マラガ市内。

 活気あるアタラサナス市場。
 11時、魚市場は冷凍店以外は終わり。バーは12時くらいから、が多い。

 市場の前の路上の香草売りは、活けのカタツムリも扱っている。
 脱出を試みてる奴も、な(笑)。

Malaga  狙いの店は「カフェ・バー・アタラサナス」というベタな名前の立ち食いバル。
 オッサンが準備してるがまだ客はいない。
「え~と、、、」
 と声をかけると、
「まだだよ、オンセ・イ・メディア!」
 とのことで、市場見物を続ける。
 そろそろ11時半か…という頃合、覗いてみるが、動きがない。
 もう一周。
 そろそろか? …動きがない。…もう一周。
 11時45分、そろそろ油が支度され、ネタは切り揃えられ、粉を篩にかけ始めた。
 …けど、まだ、だって。
 …えーホンマかいな?…と思う12時になって、やっと、店は客を招き始めたのであった。

 さあ、アンダルシア名物と聞く魚介フリートを試さねばいかんね、と臨む。
 カーニャ。チャンケテは入荷なく、ボケロネスとプルポとピミエントデパドロン。

 どっかん、名物にもウマイものあり! こら参った。
 軽く、爽やかかつ香ばしく、素材の味がダイレクト。恐ろしくウマイ!
 プルポとボケロネスでは、粉も揚げ方もガラッと違う。天麩羅職人さんに「面白いでしょ?」と食べさせたくなるような感じ(笑)。さっきの「粉篩い」、効いてるなあ。
 ピミエントデパドロンもトップクラスの揚げ上手、めちゃウマ。

 後日譚になるが、アンダルシアの揚げ物のレベルは確かに高くアチコチで旨かったのだが、「アタラサナス・バルのこだわりは一味違ったなあ」…がよく出た感想だった。
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  Bar : El Meson de Cervantes  バル:エル・メソン・デ・セルバンテス
  
Calle Alamos 11, Málaga, España (+34) 952 216 274 www.elmesondecervantes.com
火休
・ マラガの人気バル&レストランテ
Cervantes 2015年 5月 

 *Pimientos del padron
 *Patatas bravas
 *Gambas rebozadas, con miel de cana
 *Porra de Antequera con tomatitos y huevo frito de codorniz
 *蛸プランチャとごはん
 *Secreto iberico con calabaza asada y mermelada de pina
 *頬肉煮込み
 +10 Paramo de Casser "reserva"

[AQ!]
 Malagaに戻ってきた。
 Sevillaで運良く高速列車に飛び乗れたので、17時半着。
 おなかがすいてるので夕飯は早めかな…何ならハシゴか…、で、バル飯とする。

 一軒目は人気バル、メソン・デ・セルバンテス。
 定休日の火曜以外は19時から開くようだ。
Pimpi
 こんばんは。
 奥がレトランテ、手前がバル。バルにも予約札が出てる卓がある。さすが人気店。
 メニュー見たり黒板見たり兄ちゃんの話を聞いたりで、ツマミを順次頼む。

 「本日」が、蛸プランチャ+カリカリごはん、と、頬肉煮込、で、この2品は上出来。
 市場でよくみかける「イベリコのセクレト」…聞いた名前だが何だっけ(^^;)、で注文。モチトロっとした脂ウマ。
 この「秘密」はググると「肩ロースの上に潜む」「首筋に潜む」「前脚付け根部分に潜む」…など書かれてるんで、まあ何かその辺の一部なんだろう。
Pimpi 「Porra de Antequera」って何ですねん?と聞くと、
「マラガから18kmくらいのとこにアンテケラって町があるんだけど、そこのサルモレホみたいな…」
 だって。スペイン人は何の根拠も無く(?)、細かい数字を言う(笑)。
 説明と実食からは、ハム少な目のサルモレホかなあ?…と言う感じだったが、ググると (諸説わかれる(^^;)が) まあ「サルモレホの異称」ということでいいみたい。
 翌日のダニ・ガルシアの空港バルでも「Porra de Antequera」の名前で用意があったので、いい予習になった。
 勿論ワインもD.O.Sierras de Malagaから。

 人気店の骨格で、サービスが非常にこなれている。いい感じで頼もしい。
 勘定したらフロアマネージャ風のオネーサンがやってきて
「どう、お楽しみいただけたかしら…」
 の後、(一番頼もしい兄貴じゃなくてその下の)若い子を連れてきて、
「カレ、頑張ってたでしょ? トリップアドバイザーとか書く?…だったらこの子、***って名前だから、褒めてあげてネ」
 だって。
 いやあ現代の、人気店人材育成法だなあ。感心。
 …そう、この店、トリップアドバイザーでマラガのトップ(時に変動はあるが)を取っている。
 まあそれだけに、客層の方も「トリップアドバイザー見たかあ」って感じのヒトは多いんで、ソッチ系が苦手なヒトにはアレなんですが。
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  Messina  メッシナ
  
Av. Severo Ochoa, 12, 29603 Marbella., España +34 679 77 00 62 www.restaurantemessina.com
日休
料理長: Mauricio Giovanini

・ マルベーリャのレストランテ
Messina 2015年 4月 ☆

 Tasting Menu April-May 2015
 *Amuse:グジェール、蓮根xユッカ・しめじ、鶏・牛蒡のカナッペ、Payoyoチーズのパン
 *Sea urchin mi cuit and celery water
 *Neck of tuna with slices of parmesan cheese, crispy bread and fresh tomato juices
 *Skate from Marbella's coast with creamy potatoes with saffron
 *Grilled sweetbread with yuzu English cream
 *Iberian pork curry, crispy rice and nan soufflee
 *Mango and mint
 *"Spanish French toast" Thai style
 +13 Moscatel seco botani / Jorge Ordonez
 +13 Albariño La Caña
 +11 Pago El Espino Los Aguilares Ronda
 +Moscatel Bodegas Malaga Virgen Reserva de Familia

Messina
[AQ!]
 月曜日なのでガストロは多少、不便だ。
 少ない候補の中、マルベージャに出掛けてみる。

 マラガは鉄道中央駅とバス中央駅が隣接している…ので便利・明快。案外、スペインで少ない。
 直通バスで50分。

 そうですなー、へべ曰く「温泉の出ない熱海」。
 …くらいかなあ。小さいがアンダルシアらしい「旧市街」もアリ。ビーチ、ヨットハーバー。
 外国人も含め、観光客がめちゃ多い。ついでに警官のパトロールもめちゃ多い。
 ビバ安穏?
Messina
 目的店は「Messina」。
 スパニッシュ・ガストロではかなり珍しい「夜営業のみ」の店。…あ、後期のel bulliはそうだっけ?
 これも「外国人観光客タウン」だからか、な。

 101レストランかなんかのランキングで、スペインのモダン・ベスト10に入ったのが目をひいた点。
 今日は「ケレンさんいらっしゃ〜い」である。

 ***

 こんばんは。
 先にやってるのはスペイン人親子4人。
 まだかなり明るい。
Messina
 メニュー立てがユニーク。立ってたものがそのままゴロンと横に出来るというか。
 デグスタシオンコースは2本立て、カルトもあり。軽い方のコースにする。

[へべ]
 すっきりモダンでスタイリッシュな店内(ただしバーコーナーには紫の照明)、黒革ミニスカートのサンパなサービス陣、ひと工夫したメニュースタンド、紙袋に入れて出てくるパン(これも金属スタンドに立てて登場)。
 意欲と研究熱がはしばしに感じられる、食後わくわくとうれしそうにテーブルにあいさつに現れたマウリシオ・シェフ(ちょっとスニルぽい)。
 これで精度ともう一段のひねりが加わってくれば、今後おもしろいのでは?

[AQ!]
 黒革のミニスカのネーチャンず、ムイビエン(フロアは2人で全部こなす)。
Messina
 アミューズは、
 サラダ・ルスのグジェール (ぼったい)
 ユッカx蓮根、しめじ(オイル)
 鶏・牛蒡のカナッペ (台に問題…くっつく)
 パジョパジョ・チーズのナン的なもの

 紙袋入りパンとともに、卓上オリーブオイルはエストラマドウラとハエン(強)の2種類が供される。
 (ハエンの「Olisierra Gourmet Limitada」とカセレスの「Pago Baldíos San Carlos Premium Arbequina)
 喉でカッと開くのがたまらんハエン。

Sea urchin mi cuit and celery water
 無加糖・無加水の「セロリ水」はご自慢のようで、確かに、このセロリ水とオンゴスほぐしの組み合わせは秀逸、かなり可能性を感じさせる。
 雲丹はフォアグラと練ってある。
Messina
[へべ]
 無添加手しぼりのセロリ水は、いい工夫(大小どちらのコースにも入れてた、たぶん自慢の一品)。生マッシュルームのパートとよく響き合っていた。

Neck of tuna with slices of parmesan cheese, crispy bread and fresh tomato juices
 まぐろの腹身にトマトのガスパチョソースを注ぐ前菜。

[AQ!]
Skate from Marbella's coast with creamy potatoes with saffron
 スケートは地元のごった煮風郷土料理の再構築で、スケートの蒸し煮+煮汁ソース、みたいに組み立てたモノ。
 ソース美味、本体の扱いなど、この皿は「伸びしろ」がある。
Messina
Grilled sweetbread with yuzu English cream
 リドヴォは(どうしても)焼きスパムを連想させる匂いがする(^^;)。
 柚子は殆ど香らないが、程良いとも言う(笑)。

Iberian pork curry, crispy rice and nan soufflee
 豚カレーは、案外悪くない。
 豚扱いの基本は出来てる。カレーカレーし過ぎてない。クロカンなライスは丁度良いアクセント程度に。

 食材は、欧州モダンで出るモノとして良質。さすがスペインである。

 ペアリングではマラガのワインを多用しているのは◎。
 (グラスなのにいちいち「お味見」アリ…なのがご丁寧。たま~にありますね)
Messina
Mango and mint
 ストローでかき混ぜてスプーンで食う(?)。

"Spanish French toast" Thai style
 タイ風味トリッハは、トリッハという基本が確立しているので、物珍しいフレーバーを入れてみるのも成功。
 英語品書は「スパニッシュ・フレンチ・トースト・タイ・スタイル」と滅茶苦茶だ(笑)。

 ***

 ま、これも楽しい。
 ガリガリのモダンかとも思ってたけど、国際フレーバーの取り入れが始まったくらいんとこ。

 やったるでー、って感じのシェフ・マウリチオがやってきて、
「イシイサーン」
 と言う。
 なんでもアミゴのトシオサンに「サン」を習ったらしい(笑)。

 シェフ、意気やよし、上に行くには、まだ大分精度を上げて詰めてく必要はあるだろうが。
 へべじゃないけど、どこかしらヌエネン「デ・リンデホフ」のスニル・バハドール・シェフっぽい(笑)。

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  mina ミーナ
  
C/ Muelle Marzana 8003 Bilbao 944 795 938 restaurantemina.es
料理長: Alvaro Garrido

・ ビルバオ市内のレストラン
2011年 5月 ☆

 [Menu Degustacion]
 *Crema de queso "carranzano" con confitura de tomate.
 *Ostra Gillardeau tibia con veloute de mar.
 *Taco de bacalao con sopa de tuetano.
 *Merluza acompanada de sopa Kanala.
 *Solomillo asada con crema de manzana y Perretxikos.
 *Crema de almendra amarga, lichi granizado y limon helado.
 *Chocolate con chiboust de Bourbon.
 +10 Itsas Mendi
 +Cava Grimau Reserva familliar
 +09 Petit Chablis / Patrick Puize
 +08 Malbec Lurton
 +08 Mallorca 12 Voltios
 +06 Murcia Olivares

(コメント工事中)
[へべ]
Crema de queso "carranzano" con confitura de tomate
 チーズのクリーム(黒顔羊)、青リンゴ、ナッツ、アンズ、トマトのジャム、角チーズ、青小ネギ

Ostra Gillardeau tibia con veloute de mar
 カキ、マス卵、青小ネギ、パプリカ、カレー風味黄ソース

Taco de bacalao con sopa de tuetano
 バカラオ(下はコンチャ)、茶ソースとろみ黒カリカリ

Merluza acompanada de sopa Kanala
 メルルーサ焼皮こんがい、小クラム緑ソース、そら豆ちび

Solomillo asada con crema de manzana y Perretxikos
 ソロミーリョ、青リンゴピュレ、きのこ

Crema de almendra amarga, lichi granizado y limon helado
 アーモンドクリーム、レモンアイス、ソルベ、香港新派調

Chocolate con chiboust de Bourbon
 みそアイス、バーボンジュレ、ショコラクレーム

 最後の一口:マンダリン冷、カフェショコラ、底に白クレーム
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  Sidreria El Mirador  シドレリア・エル・ミラドール
  
La Peruya 1, NIF 10567946K Arriondas, España

・ アリオンダス市内のシドレリア
2011年 5月 

 +Sidra Natural Foncueva

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  Meson El Rincon del Castanu  メソン・エル・リンコン・デル・カスタヌ
  
Calle de Ramón Valle, 3 33540 Arriondas, España +34 985 84 16 74

・ アリオンダス市内のシドレリア
2011年 5月 

 *Patatas Bravas
 +Sidra Natural Los Angones

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  Mugaritz ムガリツ、ムガリッツ
  
Otzazulueta baserria, aldura aldea 20 zk., ERRENTERIA (Renteria) (943)522455,(943)518343 Fax:(943)518216 www.mugaritz.com
12:30~14:30/20:00~21:30 日夜・月・火昼休 冬季休暇あり
料理長: Andoni Luis Aduriz (1971-) / Llorens Sagarra
・  
 2010年2月、なんと火災にあってしまい焼失。現在(3月)、再開準備中。
 日本との繋がりも深いシェフ・店ゆえ、「復興支援」が、ヒロ・関口氏/アコルドゥ・川島氏/龍吟・山本氏はじめ多くの日本の飲食業界人から送られたのも記憶しておきたいところ。

 何とか再開にこぎつけた模様。 (2010)

MUGA1 [↓メモ版:工事中]
2003年 8月 ☆☆☆☆

 *バカラオ・じゃがいも"シャリ"の削り節がけ
 *Por una combinacion de esences analogas MEZCLA TIBIA DE NECORA Y SALICORNIA Alto de aceite de azafran y ceballino
  オカヒジキとペルセベ、よく効くサフラン
 *GEL MARINERO DE PAN Y CHIPIRON Chipiron salteado brotes del huevo y aceite simple de granos del paraiso [Elettana Cardamomum]
  烏賊とハーブ、烏賊墨モロモロのソース
 *LOMO DE SALMONETE DORADO Espina crocante y base yodada al enebio
  大きいルジェとその骨煎餅、赤く厳しいハーブソース
 *MENDRESKA DE ATUN CUBIERTA DE VIRUTAS DE ALMENDRA TIERNA Y MACADAMIAS Curry fresco de hierbas silvestres Ramita de pimpinela
  ラペみたいなキンキみたいな、クスクス仕立て被り、ナッツと緑色スープがけ
 *PIEZA DE VACA GUISADA A 70 GRADOS Y CORTADA AL MOMENTO Lagrimas de verdura asada Mezcla de pimentas de los mundos
  バカのピーマンカラメリゼスープ浸し
 *LAS FRUITAS ROJAS DEL DIA
  ベリーのピメントスープ
 *すっぱいメロンの種キャラメリゼ煎餅
 *HELADO DE PULPA DE CALABAZA Y VAINILLA DE TAHITI
  ピメント・メロン・グラスの重い苦い・うま~
 *CACAO/BADIANA/MENTOL
  カカオ・バディアンヌ・ミント・粉エピスのグラスと黒・灰のボール、クリヤな液体ソース
 +98 Torre Muga


(コメント工事中)
[AQ!]
 静謐で美しき世界の幕開け
MEZCLA ミックス
TIBIA 温かい
MARINERO 航海の
salteado ソテーされた
brotes 芽
granos 穀物
LOMO 背肉
SALMONETE ルジェ
DORADO 黄金の
Espina 骨
CUBIERTA 覆われた
TIERNA 柔らかい
hierbas ハーブ
silvestres 野生の
PIEZA 部分
GUISADA 煮込み
CORTADA 切られた
Lagrima 涙
verdura 野菜
PULPA 果肉
CALABAZA カボチャ
ムガリ(ツ)。
 バカラオ じゃがいも「シャリ」 かつぶし
おかひじきとペルセベス、よく利くサフラン
いかすみ、ハーブ、もろもろソース
大ルジェ、骨せんべい、厳ハーブソース
ラペ?キンキ?ナッツと緑スープがけ
ピーマンカラメリゼスープのバカ
ベリーのピメントスープ
メロンの種(キャラメリゼ)せんべ すっぱい
 ピメントムロングラスうま~重い苦い
カカオ、バディアンヌ、ミント
 粉、グラスと黒灰の球二つ、クリア液体
Hal関口クン…(この時はまさか、数年後にリストランテヒロの料理長として出会うことになろうとは…(^^;))、のおかげで食後に厨房でアンドゥニの話を聞く。
「ところでチリーダ・レクにはもう行かれました? まだ? では是非」
 翌日、素晴らしい快晴のもと、チイーダの庭園美術館であるレクへ。感銘を受ける作品群。
 アンドゥニが何故チイーダを見ろ、と言ったか、よくわかった。魂に繋がるもの…、そういった視点からの料理であること、が、よく、わかった、、、

[へべ]
 敷地内にハーブガーデンなどもあると噂のムガリツにはせっかくだからと早めに到着。
 Taxiを降りてそぞろ歩き体勢に入ると、おお、その香草園とおぼしき辺りでTシャツ姿の若者が何やら手入れにいそしんでいる。「オーラ!」と声をかけつつ目を走らすと、ムムム?、今回の旅でめったに会わないジャポネでは。
 こんばんは!
 彼の名はハルオ・セキグチ。ここの前はイタリアにいたそうで、菜園手入れ仲間は
「南の方の(非バスク)人で、ウァーーって感じ(ゆるい)、でも気はいいから」。
 これはミント系、とか、コスモスも葉先のこのへんは風味があってハーブに使えるんです、とか、案内&説明してもらいました。
 12月まではずっとここで一旦帰るけどまた来たい(だったかな?)、とにかくここはすごい、と。
 ここの2階に住み込みです。もうちょっとしたら厨房へ。日本にちょっと似て、持ち場がきっちり分かれた規律のなかなかきびしい職場。

(コメント工事中)
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  El Pimpi  エル・ピンピ
  
Calle Granada, 62 y Calle Alcazabilla 29015 Málaga, España 952 228 990 | 952 225 403 www.elpimpi.com

・ マラガ市内のバル
Pimpi 2015年 4月 

 *Hamburguesa de Rabo de Toro con mahonesa
 *Salmorejo
 *Chanquete frito

Pimpi
[AQ!]
 すべり台で下るホテルを後にして、午後は移動の日。

 こんな日に最適なのは、旧市街地でブイブイ言わせてるバル・レストラン「El Pimpi」。
 絶大なる集客力に物を言わせて、朝10時から営業でござる。
 バルの料理・伝統料理などは「何でもある」っぽい品書きの手厚さ。
「如何にも老舗」な内装が嬉しい。
Pimpi
[へべ]
 赤い水玉のポップなキャラクターが目印…だが行ってみると古く趣のあるエントランスのアプローチがしばらく続き、親密な感じのカウンター、ボデガ調の古いサル、大きなサルとあって、さらに外のテラス席へ。
 大店にして繁盛店、地元ホテルからもアユンタミエントからも信頼あつきピンピさまなのであった。

 欧米人はそりゃ外のテラスさ、という陽気ですが屋内のひんやりサルも心地良し。
 ガイドに引率された一団がぞろぞろと通っていくのもこの店ならでは。
Pimpi
[AQ!]
 ではさてと、サルモレホにラボデトロをバーガーで、そんでへべが
「チャンケテはあるでがんす?」
 と聞くと、ちゃんと用意がある。
「おおコレよコレ」なイメージ通りの料理。
 チャンケテはシラスと白魚の中間というか…な艶かしい姿をパラリとフリート、 下に玉子ピメントトマトが敷いてある。まあチャンケテの質自体は真価を問えばもっとずっと上もあるんだろうが、楽しい。

 ナイスです。フロアの軍曹は頼もしく、たまにレジスに見える。
Pimpi
[へべ]
 ラボデトロ、バンズにはさんでマヨネサたっぷり気前良く!
 なんともこなれた味わい、レタスとトマトは別添…も言えてる。チップスがオイルよしイモよし、でやっぱり旨い。
 小ぶりな器にサルモレホ。ひんやり食べるサラダ、くらいの食べごこち。
Pimpi
 カルタにはないけど落ち着いた感じのカマレロさんに聞いてみたら、あった!
 チャンケテのフリートス、パラッと揚がった白魚くらいの小魚が皿に山盛りで登場。
 下にちらほら赤白すけて見えるのは、食べ進むと出てくるくずし玉子焼きとトマトと赤パプリカ(←これが甘美にうまい)。
 どっさり揚げ魚…と見えて、食べ終えたときにはミックスサラダ的な感じもあって、ガルニ下敷きシステム、おもろい。

 カルトに並ぶアイテムの豊富さもみごと。さらにカルトにのってないものも頼めば、あいよ、とばかり出てくる頼もしさ。
 気になっていたChanquetes fritosも、ここならもしや、と尋ねれば二つ返事でムイビエン!
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  Quique Dacosta キケ・ダコスタ
  
carretera de las Marinas km, 2,5. 03700 DENIA Tel. 96 578 41 79. Fax 96 578 76 62 www.quiquedacosta.es
料理長: Quique(Enrique) Dacosta キケ(エンリケ)・ダコスタ
・
 旧店名は「El Poblet(エル・ポブレ)」。2010年頃だったかに、シェフ名に変更。
 なお、Quiqueは2012年にバレンシア市内に3軒目のレストランを開店、こちらを「El Poblet」と名付けるという。ちょっと紛らわしいので御注意(笑)。

2008年12月 ☆☆☆☆

 [Nuevas Traticiones]
  In our challenge to obtain things which make us vibes, we have reach with the time what we call the "New Tradition". Dishes which have known getting stronger and better with the time, and were few years ago Modern cooking. From this idea we have created a menu with all our traditional creations. We have called it "New Tradition".
 *Cubalibre de Foie gras, con limon y rucula silvestre del Montago. (Simetrias 2001)
 *"El Bosque animado" (Paisajes naturales 2007)
  La sugestion es una herramienta y una forma de interpretar la cocina. "El Bosque animado" representa los aromas,las texturas, los productos, que podemos encontar en un paseo por uno de nuestros Bosques Adentrate en el.
 *Grasa jamon Joselito al dente. 2004
 *Ostras. "Inspiracion Guggenheim Bilbao" (Paisajes Domesticados 2006)
 *la Gallina de los Huevos de Oro. (mineralizacion 2005)
 *Gamba Roja de Denia. Minimalismo 1980
 *Navaja Gallega, "simplemente" a la brasa. (Esencial 2008)
 *Cigala de las Rotas. (Precisa rusticidad 1996)
 *Arroz Senia terso y meloso, con Trufa negra de Morella, higato de Becada a la brasa y Caviar de Trufa y hierbas silvestres de invierno. (Esencial 2009)
 *Monocromatico de Coco 2007
 *Desgarro de Panettone de Chocolate... (Homenaje a Fajilia Torreblanca 2006)
 +03 Cava Elisabet Raventos (glass)
 +01 Villa de Corullon / Palacios
 +P.X.1827 Osborne (glass)

 click!→ 「ホテルからQuiqueへのお散歩」はコチラ


[↓メモ版:工事中]

[AQ!]
 "Poblet"…というのは、「地区名」くらいなのか、周辺に、スーパーPoblet・レストランEl Poblet・レジデンスEl Poblet・クリニックEl Poblet…と並んでいる。
 天辺に不思議なパゴダのあるレストラン。コスデストゥルネルか、っつうの(笑)。ホテルダニーヤから徒歩20分弱。
 門を入るとすぐ左手にガラス張りの厨房。仕込み中の料理人と目が合う。
 オラ!
 その先が玄関。入って進むと、左手に厨房・右手にサルという間取りだ。敷地面積は大して広くない。
 サルの意匠は、割とアッサリ目な感じで、居心地よろし。

[へべ]
 メニュー左頁のNuevas Traticiones(新伝統)
●グラスでカバ
●パルメザン薄パリパリとナッツ入りパンの極薄パリパリ
●パン3種から選ぶ オリーブオイル3種とビネガー2種から選ぶ

[AQ!]
 卓上、最初のセットは、ピンセットが一本、実に「らしい」。どこでどう使え…という指導はとくにないのだが、聞くと、
「花や香草など、極小パーツを使った皿で、何か単体で取り出して賞味したかったらどうぞ」
 とのこと。まあ、あと、ランゴストの肉ほじりなどに便利であった。
 そういえば此処は、とくに「食べ方指導つき」の作品は、無かった。


● Cubalibre de Foie gras, con limon y rucula silvestre del Montago.

[へべ]
 キューバリブレ。フォアグラがちょっとびっくりするほどなめらかで、やさしいテクスチャ。コーラ…ってこんなに美味しかった?レモンが香る。さかだちスプラウトはルッコラのセルバチコらしい。

[AQ!]
 フォアグラの滑らか軽さ。

● "El Bosque animado"

[へべ]
 森は生きている!皿の上で!しかも食べられる。そしてすごくおいしい…驚きと感動の一皿。ふんわりした土に、カリカリした粒、極薄パリパリ、さまざまなスプラウト、えんどう豆、キノコ、底のなめらかなクレーム。香りを吸い込み、ぶらぶら歩いてちょっとかじって、なめてみて、なんと楽しい森の散歩。AQ「森のガルグイユだね」まさにそれ!大興奮。

[AQ!]
 記憶の殿堂入りの一皿。繊細美味! 森の玉子のような、真っ白茸はとりわけ美味い。
 スペインの茸は深い。

● Grasa jamon Joselito al dente.

[へべ]
 「ホセリートのハムの脂」。中華?紅焼あわびやナマコにかかってそうな茶色いソースに白きくらげの花が一輪。口に含むとハムの香り。キクラゲの間にしのばせた透明なハムの脂がとろりと香る。極上のいたずら。

[AQ!]
  ハムファットは何してるのだろう? アルデンテ。見分けのつない干ベーコン戻しと白木耳が、蚫の戻し汁のように旨い豚汁に浸かってる。…みたいな。何となく、頭が中華に行く感じ。

[AQ!]
 複雑な素材・技巧で表現する明解でシンプルな思想・主張。
 我が家、「食の探検2008」の精華。
 明るく楽しく面白い、簡素なエッセンシャリズム。

 日本からの土産は、黒七味、もち麦せんべい、菊の井くずもち。黒七味はひょっとして知ってるみたいだった。キケは、明るく優しく難しくない感じ、聡明。英語はほぼダメみたいで、カマレロが通訳する。

 メートルドテルが、笑顔満面、本性も陽気そうで、ラク。配下もお仕込みヨロシク、にこやかだがテキパキと働きまくる。
 情熱口上のソムリエはABACのカレみたいだ。このヒトは、西語オンリーっぽかったか。
 ケメ・リコミエンダ?…ワインは01のパラシオス(の何だっけな…)。ダシが出てきている塩梅で、これが料理の茸にピッタリ合う。何カ所かで合う。いいチョイス。

   今は、スペイン…というか、スペイン領内小国群の高級レストランのサービスは、ホントにイイ。近年では、フランスより遥かに優れているような気がする。しかし、その理由を考えれば、そもそもレストランサービスを職業に選択する以前から、ハナから多国籍語を解し話すことが必要である事実はあるんだろうなあ。会話能力の柔軟性がそこにある。そして会話能力なんてあることは大したことじゃないよ、というスタートラインからサービス技術を学習ししてますからね、フランスの星付きレストランの近年の英会話能力しか学習してない小僧どもは、スペインに見にいらっしゃい。

● Ostras. "Inspiracion Guggenheim Bilbao"

[へべ]
 牡蠣のグッゲンハイム。銀色に光るカキ。チタンとシルバー。ひらひらシートにまで海の味が凝っている。完璧な火入れのカキ本尊にうっとり。

[AQ!]
 銀グミ、銀紙オストラ、而してメチャ旨。ロカのAl Champagne並の傑作性アリ!

● la Gallina de los Huevos de Oro.

[へべ]
 黄金の卵。金のベールに包まれた玉子に金色のソースをかけまわす。深いコンソメにとろりとタマゴ。

[AQ!]
 黄金玉子のストレート旨さ具合も凄い。強く、精密。銀と金。

● Gamba Roja de Denia. Minimalismo

[へべ]
 デニアのガンバ、塩のベッドで焼いた篇。ひげがくるり。黒い皿、白い雲のようなメレンゲ塩のベッドに横たわるエビ2尾。鮮やかな赤!頭をそっと外すと、なみなみとエビの汁とミソ。ちゅうちゅうと吸う。ものすごい旨み、豊かさ。焼いたエビの香ばしさ。ねっとりとまとわりつくような身の妖艶さ。手でかぶりつく。いやなニオイがまるでない、奇跡のエビ料理。エビ好きのあの人にも食べさせてあげたい!

[AQ!]
 ガンバデニア、深海に静かに暮らし、純度の高いプランクトンを食すという。まさにそんな味。甘海老と車海老の良いとこ取りみたいな。雑味が低い、透明な美味。
 殻付き焼で、2尾。ブラックタイガー(大)…くらいのサイズ(笑)。味噌の量がとても多く、これも、濃くて澄んだ味。自分で解体するので、味噌をこぼさないよう細心に、かつ、啜りながら。

 隣の現地っぽい初老夫婦2組はアラカルトかな。3人が「ガンバ4尾」の皿だが、まあ、海老片付けるのの、速いこと速いこと…。狂乱の海老3人に対し、オッサン1人はなんか違うモノ。

● Navaja Gallega, "simplemente" a la brasa.

[へべ]
 大きなマテ貝。「ただ焼いただけ」すんごく旨い。貝汁とオイル、エスパルデニャスを思わせる身の食感。香ばしさ。

[AQ!]
 マテ貝は、かなりデカい。ばっちりの火で素晴らしい香り。これとオストラの皿における‘ほんのちょっと’の柑橘は、とても巧み。
 
● Cigala de las Rotas. (Precisa rusticidad 1996)

[へべ]
 大きなラングスティーヌにベルベレーチョの泡ソース。カニほじり・砕きセットで徹底的に賞味する。
 ソースがまた旨い。明るいオレンジ色の貝ソースが白いふんわり泡になってる。

● Arroz Senia terso y meloso, con Trufa negra de Morella, higato de Becada a la brasa y Caviar de Trufa y hierbas silvestres de invierno.

[へべ]
 アロスメロッソ。茶色くふっくらと炊き上げたセニア、モリーユ・トリュフ・ベカスのレバー・黒トリュフのカリカリとピロピロ(細切りゼラチン状)・森のキノコ・カビ色の玉(?)。しみじみ旨い。もっと食べたいくらい。

[AQ!]
 悩殺のベカスイガド! アロスの黒パウダーは、アロス黒茸炒めを粒子状に砕き、オーブンで乾かし、高温の油でワッと揚げたもの。
 ここの黒トリュフ、すげー香る。ベカス肝にバッチリ。

● Monocromatico de Coco 2007

[へべ]
 白のモノクロマティコ。純白のココナツの温度と食感、5変化か6変化か。

[AQ!]
 モノクロームの温度勾配よろし。けっこー、スッキリ。
   ● Desgarro de Panettone de Chocolate... (Homenaje a Fajilia Torreblanca 2006)

[へべ]
 チョコレート・パネトーネ。チョコパンの中味。ふんわり、クリーム、カリカリ、花びら。

[AQ!]
 チョコにペドロヒメネス。チョコの粒状溶け出しにパンの具合が素晴らしい。ちぎりパン造形。

[へべ]
●チョコのキャビア

[AQ!]
 キャビア・デ・チョコレート(笑)

  
[へべ]
 キケ・ダコスタ。独学の人と聞く。
 素材に対する加熱調理の技を一から見直す学究的なアプローチで、革新的な皿を次々生み出しているとか。コメ料理を究めた著書があるとか。
 …全部たぶん本当なんだろう。でも料理写真やテキストからではわからない、来て食べてみて初めてわかることがある。
 キケの料理は、たのしくて、わくわくする。
 みけんにシワだの、しかめっつらが似合わない、明るくおいしい料理だ。
 膨大な工程と、精緻なテクニックと綿密なコントロールに支えられた、極上の享楽に心躍る。
 “新伝統”のムニュはその精華。完成度高く、バランス良く、わかりやすく、楽しめる。

[↑メモ版:工事中]

2008年12月 ☆☆☆

 [Un&Verso Local] 2008
  UniVerso Local, is the gastronomic menu that Quique Dacosta and his team have created to make you understand, the way he sees the cooking, his investigation work and his passion for creativity. A creative world where the mental suggestion, the soul and the spirit, the passion and heart, form this way the new feeling of luxury which are pieces fundamentals of a Kitchen Team and a Service Team who express their feelings. Our front of house and sommelier team will propose you a selection of wines for this menu.
 *Trufa Blanca del Montgo. (Impresionismo 2008)
  Our passion for the white truffle from Alba and for Italy in general has inspired us this dish.
 *Primavera. (Expresionismo figurativo 2008)
  The season isan inspiration, andthe suggestion is a fool to cause pleasure.
 *Ostra. Nutrirse de un solo sabor, de un solo aroma, y un Gusto, para interpretar un plato. (Esencial 2008)
 *Iceberg. "Evocando un golpe de mar" (Expresionismo Abstracto 2008)
 *Bruma. (Expresionismo 2008)
  tubers and roots caramelized "al dente", with an emulsion of hazelnuts skin oil and veal juice, tubers and chickpeas with high collagen content.
 *Maderas. Pedazo de Foie Gras, asado y reposado, a la madera. (Esencial 2008)
  Where and when does the life of a tree end?
 *Cenizas. "Setas a las cenizas". (2009)
 *Gamba, Rosa de Denia. Gamba, Roja de Denia. (Jardines comestibles 2007)
 *Remolacha de Mar. Equilibrio entre el Erizo y la Remolacha del cabo de San Antonio. (2009)
 *Corales. Entre el interior del mar y sus corales. Entre interior de los crustaceos y sus corales. (Expresionismo esencial 2009)
 *Azafran "Mark Rothko". Salmonete. 1957/2008
 *Rice Pot with lobster, octpuss and pigeon "figatel"
 *Gianduja of five citrus
 *Litchis, bajo cero
 *Musgo. Bizcocho aireado de te Matcha, merengue de manzana Verde y regaliz.
  The light, the reflect, the damp feeling and breathing the freshness when picking it up from one of the rock of "the Gargantas of the sierra of Gredos", the Moss.
 +Gramona Brut Imperial (glass)
 +03 Pagos Viejos


[↓メモ版:工事中]

[AQ!]
 昼食後、あまりのコーフンとデニアの遠さ(^^;)に、「夜にウラを返そうか?」と、へべに探りを入れてみる。
 ソーダナーソーカナーソーダネー…、結局は決死の覚悟を決め(^^;)、
「今夜の席をお願いすることは出来るかのお?」
 と聞くと、
「 OKOK、そうかそうかっ!」
 と受け入れられた。
 昼も夜も、よく入っているのだけど、1,2卓は空いてるかな、という感じだった。ちなみに、昼は現地人リッチで、夜は外国人多数…と、わりによくスペインで見かける風景。
「時間は?」
「22時で」
「あ、ゴメン、22時だとデグスタシオンは出来ないんだよ。それをトライしたかったら、21時か21時半で」
「じゃあ21時半に来るでゲソ」

 腹ごなしの楽しい散歩、また2km歩く。

[へべ]
 デギュスタシオン2メニューのうち右ページ。最新の創造的料理で構成するUn &(=i) VeRso Local 16皿! をやはり見てみたく、夜はこちらにチャレンジする。

●Montgo産の白トリュフ ガラスのクロッシュをとると立ちのぼるアルバの白トリュフの香り! 小ぶりのジャガイモほどもあるその塊は…? 白チーズのクレームをチョコレート?の皮で包んだ甘くてしょっぱくてクリーミーでトリュフの香りのアミューズ。皿に敷かれたオイルが源?

[AQ!]
 「白トリュフ」。白皿の上にゴロンと一個トリュフが載り(それだけ)、ガラス製のクロッシュがかぶせてある。卓上でオープン。広がるトリュフの香り…、今夜のディナーは何十万でしたっけ?…というのは勿論冗談で、トリュフそっくりに作られたチーズシューである。下にトリュフオイル。それにしても表面は、かなりよく似てる。

 「春」。花と小海老、すかすかパリパリ仕立ての葉っぱ(GastroVacか?)。

[へべ]
●プリマベラ。ホテルダニーヤのカフェのカウンターにも使われていた、白い小石を埋めた緑の皿に、花が咲く!

Ostra. Nutrirse de un solo sabor, de un solo aroma, y un Gusto, para interpretar un plato. (Esencial 2008)

[へべ]
 カキの本質。
 海のミネラルたっぷりのジュレ(ひょっとしてこれもカキのカルド?)をまとったカキの身がふしぎに甘く、みずみずしく、フルーティに。

[AQ!]
 牡蠣にジュレのせ、少し緑葉敷き。エッセンシャリズム型、葉っぱがけっこう良い。
  
   Iceberg. "Evocando un golpe de mar" (Expresionismo Abstracto 2008)

[へべ]
 氷山。下は海の幸。

[AQ!]
 最近よく使ってるらしい白い小石をカラフルな色彩で埋めた皿(ちょっと好き嫌いありそうなタイプだが)。
 このデザインは、ホテル・ダニーヤのカフェ・カウンターにも使われていたので、この辺りでは「あるパターン」なのかもしれない。「春」では明緑、「氷山」では濃紺。
Bruma. (Expresionismo 2008)

[へべ]
 オルチャータ(のもと)と根菜にスープ。
 オルチャータ原料のむかごはキャラメルコート、帽子みたいな器、はしばみオイルの白い雲。
  
   Maderas. Pedazo de Foie Gras, asado y reposado, a la madera. (Esencial 2008)

 木(の株?)に見立てたフォアグラ(強めのミキュイ?密度となめらかさ)のロースト。
 茶色くあぶられた皿の内側、木の皮にしか見えないイモの皮?のチップのぱふっとした軽い食感。
Cenizas. "Setas a las cenizas". (2009)

 灰。
 キノコいろいろのクリームスープを覆うあらゆる食感とテクスチャの黒い灰。カリカリ、枝状、ゲル状、…灰が旨い。
 2009新作。
  
   Gamba, Rosa de Denia. Gamba, Roja de Denia. (Jardines comestibles 2007)

 デニアのガンバ(赤)。
 黒皿に映える真紅のエビ。海水濃度の塩水でベストの火入れ、という有名な一品。
 おそろしくジューシー、みそたっぷり、ねっとりとした身の豊かさ。

●ガンバ(ピンク)。タテ置き。花をまとったエビに、バラ水とエビ味噌の汁を注ぐ。


[AQ!]
 Ca Sentoもだけど、レバンテの人は、海老は大量に食べるもの…らしい(^^;)。土地の誇りだからか、好きだからか、海老に関しては屋上屋を重ねてOKみたいだ。

 ところで、ワインはどうしてたか、っちゅうと…
「夜は気分をかえましょうか?」
 ソムリエが勧めるのは、アルターディ。おお、いいこと言うやんキミ。アルターディは、スペインのスター達の中では、まだ値段も冷静。
 ここんとこ、スパニッシュカルトも恐ろしいことになっていて、ピングス、エルミタはじめ、500ユーロoverというのもワサワサあるので、、、

   Remolacha de Mar. Equilibrio entre el Erizo y la Remolacha del cabo de San Antonio. (2009)

[へべ]
 海のビーツ。
 高杯になみなみ盛られたビーツ色の丸い、とろりとした、カリカリした、きしめん状の、あれやこれが…。
 雲丹と海水とビーツで全部できている、というのがタネあかし。
Corales. Entre el interior del mar y sus corales. Entre interior de los crustaceos y sus corales. (Expresionismo esencial 2009)

 コーラル 海のジュレ。
 キノア?なんだろ、タマゴ状のもの。さくさく珊瑚、マリスコス。
  
   Azafran "Mark Rothko". Salmonete. 1957/2008

 ロスコーのサルモネテ。
 皿の下にロスコーの絵が敷いてあり、それにインスパイアされた料理が額に見立てた四角いガラス皿に描かれている、という趣向。
 サフランのジュレの黄とオレンジに、立派なルジェの輝く赤金色、言いたいことはよくわかる。
 ルジェしっとり、とてもおいしい。
Rice Pot with lobster, octpuss and pigeon "figatel"

 アロスカルドソのボガバンテとタコと鳩ミンチ団子。
 鳩団子がすごく旨い。オマールのハサミ部が中央にどんと盛られて、顔みたい。薄くスライスしたタコやわらかい。汁をまとったコメ、カルドソはやはりメロッソより表面が粗い感じになっている。

[AQ!]
 アロス、蛸+鳩団子+ボガバンテ+葱。昼から数えると30数皿目、30過ぎまでは完食してたが、この前くらいからガクっと来て、さすがにこれは幾らも食えん。これがムチャクチャ旨い。とくに鳩団子とアロスの表面の具合。抜群だと思う。嗚呼、人生は辛いよ(^^;)。
  
   Gianduja of five citrus

 ゲンキンなもんで、「ポストレスは別腹!」(^^;)
 5つの柑橘、でかいのは金柑。全体には柑橘クスクスみたいな仕立て。

[へべ]
 黄色い花畑!
 ふんわりパウダーに半透明きしめんに、なにもかも柑橘類。可憐で爽やか。
Litchis, bajo cero

 ライチのアンダーゼロ。
 白い大きなカラにクリームにひんやり。するりと入る。香り上品。

[AQ!]
 リチーアンダーゼロ。食感とプレゼンの面白みを満喫しつつ、この香りの上品さは比類無く魅力的。
  
   Musgo. Bizcocho aireado de te Matcha, merengue de manzana Verde y regaliz.

 モス、抹茶、パン、、、これは苔寺ですか?(笑) ホントに苔のよう。

[へべ]
 モス(苔)。抹茶風味のパン/スポンジに青林檎のメレンゲ、リコリス…とある。しっとりとした苔の見た目と質感、食べると軽やか。森の空気。

[AQ!]
 メートルドテル氏は、24時過ぎまでが勤務時間…とかで、丁重に挨拶、ガッチリ握手して、バイナラ。
「maitre@EPがボクのメアドだから、何かあったら何でも連絡してネ」
 とのこと。
 その後は、手下の若い子が面倒みてくれる。

 キケは、多くの卓がポストレになる頃から、客席ウォッチ時間が増える。
 料理の最中は大車輪なんだろうな。十分な人員配置だが、ムチャクチャ多いというわけでもないスタッフ数だ。

 夜の最後のカフェ、それに煙などのシメは、庭のサンテラスに移動して。
 珈琲は8種くらいか、インドやネパール産が珍しい。エチオピア・シダモを頼む。
 これが25時近く。気分がかわって快適。
 このテラスには書籍が多く、眺めてる客もチラホラ。
 スタッフ一同は、このタイミングで、主食堂の清掃業務に入れる。

[へべ]
 チョコキャビアは、ガラス張りのサンルームで。

 キケ登場。
 昼の入店時には厨房の一角の「キケの書斎」的コーナーにいたし、昼食時も各卓まわってあいさつしてたし、夜も最終までいて、腕をぶんぶん振り回しながらスタッフと話してた。
 若くて、元気で、熱意があって、こうでないとここまでの「店づくり」はなかなかできないよね、とAQと話す。
 サービスについてくれた小柄なメートルもその下の若者もフレンドリーでやさしくて、ものすごく行き届いたサービスをしてくれた。
 (ソムリエは、これもスペインにいるシリアスなタイプ。昼はスペイン語で押し通してたけど、夜、行ってみたら実は英語もかなり話せる)

 謎の料理に「???」と聞くと、待ってましたとばかり、わかりやすく教えてくれる。
 そのやわらかさは、キケその人から来るものだろう。技を料理を同じようにそれぞれ極限までつきつめて、精緻にきわめていても、シェフの人柄はまた、さまざまだ。
 アドゥリスは内省的でもの静かだし、セルジオは自信家でオレ様なオーラが出てるし、アレックスはちょっとシャイではにかんだ実直さと繊細さが同居したイメージがある。
 キケは明るくて、やわらかくて、大きい人だった。多くのシェフの手がそうであるように、その手もまた大きく、驚くほどに分厚かった。

「昼に新トラディションのコース、夜に新創作のコースを食べてくれたのはすばらしいことだ」
 とキケは言う。
 そう、たしかに両方を食べて比べることで、新しく出てくるもののピチピチとした新鮮な広がりと、そこから磨かれて残っていくものの完成度やバランスが見えた気がする。
 年ごとにテーマを立てて、そのときのアイディアで広げたイメージの中から、多彩な皿が生まれてくる。
 そこからいくつかずつがオールタイムベスト的に、また食べたいあの一皿、となって、あるいはコースの一点をきゅっと締める句読点となって、キケの新たなトラディションとなっていくんだろうなあ、と。

[AQ!]
 Gramona Brut Imperialは奢り。

 キケは、昼の最初にいて昼の最後にいて、夜の最初にいてこの25時にまた挨拶に来る。通訳を連れて(笑)…(英語は苦手っぽい)。
 まだ30代の筈、体力も情熱も意欲も、すべてがまだまだ「満ち満ち」だ。

 ここのアセゾネは、カタランよりわずかに軽いくらいかなあ。

 Sa.Qua.NaやOud Sluisを想起する、極めて純度の高い料理。
 純度の高さは自信の表れ。雑度の高さが不安の表れなのに対し。

 「何処に行ったら何を食え」…という話はあまり好きではないが、こちらでは‘まずは’品書の左頁の「新旧殿堂入りムニュ」…をオススメしたい。バランスがとれて、流れもよく、沢山の風景を盛り込みながら、パンチ力も大。
 右頁は、「‘今’そして‘季節’」という感じ、16皿構成の巨艦。
 そのあと、アラカルトが3頁ほどあって、アロスの品書が別冊でつく。

 右のコースは、未だ攻めっ気100%。
 それにしても、左のコースは良く出来ている。思い出してみて溜息が出るような展開、というか。
 1999ブラスとか、2003アドゥリスとか、こないだの2008セルジオとか、、の流れの構成力に富んだコースを思い出す。

 それにしても、この日ほど、「幾らでも食える胃袋」が欲しかったことはない。けど、まあ、幾らでも食える特異体質になったらなったで見えなくなる食事の機微というものはあろうから、こればかりは、仕方がない、、、
 …って、一日にフル・デグスタシオンを2つ食って言うなよ(^^;)、、、
「ううう、苦しい、、、」と言ってたら、サービスにも、
「ハハハ、(普通) 無理・無理!」
 って、指を、チ・チ・チされたヽ(^~^;)ノ。
 しかし、愚痴りたくなるくらい、ド最後の「鳩・蛸・海老ごはん」のお味は、よろしかったので、ある。

[↑メモ版:工事中]
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  La Sucursal ラ・スクルサル
  
118 Carrer Guillem de Castro 46003 VALENCIA tel: +34 96 374 66 65 Fax: +34 96 392 41 54 www.restaurantelasucursal.com
料理長: Javier Andres Salvador ~ ソムリエ: Manuela Romeralo ~
・
 最近話題のハイテク調理器具「ガストロバック(Gastrovac)」の共同開発者としても知られるJavier Andres Salvadorの率いるレストランで、バレンシア現代美術館IVAM(Instituto Valencia d'Arte Modern)内にある。 (2009)

 Manuela RomeraloはQuique Dacostaがバレンシア市内に開いた新店舗Vuelve Carolinaに移動した模様。また、シェフJavier Andres Salvadorは総料理長的なポジションには残っているようだが現場は後進に譲ったようで、現「La Sucursal」の内容は下記2008年の模様とはだいぶ様変わりしたようである。 (2011)

2008年12月 ☆☆☆

 [MENU DEGUSTACION]
 *バナナとポテトのチップス
 *ギサンテスとハム、赤いボールに緑ハーブ、パルメザン薄パリパリにチーズのクリーム
 *Tartufo de foie con polvo de maiz tostado
 *Berberecos, navajas, gamba de Denia con jugo yodado y nube de horchata
 *Fideua de erizos de mar y longueirones
 *Tuberculos con castanas y jugo de ceps
 *Rodaballo con calabaza, zanahoria y naranja
 *Arroz meloso de cierva y verduras de invierno
 *アロエベラとメロンとグリーンティーのハーモニー
 *Sorbete de panna-cotta, torrefactos y emulsion de mantequilla
 +04 Estrecho Monastrell DO Alicante / E.Mendoza
 +Benasal Ed.Limitada 1000ml

[AQ!]
 今日のレストラン「La Sucursal」は現代美術館IVAM(Institut Valencia d'Art Modern)の中にある。入り口は、IVAM本体の玄関の隣。スペイン正餐時間に則り(?)、14時に予約している。
 ホテルNH CenterからIVAMまでテレテレ歩いて6分ほど。市街中心部までは、さらに歩いて10分くらい。

[へべ]
 ←ラ・スクルサル La Sucursal
 ちょい鏡文字/点対称風味のふしぎなロゴを多用している。
 日曜は休み・月曜はやってる…の営業コードが今回の旅程にマッチして、ラッキーにも訪店とあいなった。

[AQ!]
 日曜はIVAMオープン, Sucursalクローズ。月曜は逆。IVAMの扉をメンテ中のオッサンが「マニャーナ来やがれ(笑)」。
 バレンシア近辺は、月休のレストランがとても多いので、覚えておくとよい店だ。

[へべ]
 エントランスの小ロビーから、階段を上がる。サルは2F。ステップの間から厨房が垣間見える!
 やや押さえた照明の店内はモダンでスタイリッシュ。ぱっと明るく照らしたテーブルに大ぶりのドライ卓上花が映えてかっこいい。

[AQ!]
 卓上花のデザインはテーブル毎に数パターンあって、店内にリズムを作っている。
 キビキビ…バシッ、としたメートレスと最初の接近遭遇。いきなり凄い勢いで何かを訊かれるが、「煙草吸うか?」だったようだ。
 「スイマセン」。
 品書は、ムニュデグスタシオンとアラカルト(前菜・主菜、7,8種類ずつ)。
 一人70ユーロ(相変わらずスペインは安い(^^;))でまとまりの良いムニュにすんなり決定。

[へべ]
 がしがし歩いてきたので、のどがかわいた。お水を、と頼むと、なんと見開き2ページのミネラルウォーターリストが来た。
 予習によればここのソムリエは、ミネラルウォーターと葉巻にも造詣が深いのだという。なんか、すごいのである。
 ものすごくたくさんあって(日本の水もFujiともうひとつ、2種類オンリスト!)よくわからないので地元のご自慢とおぼしき位置のものを頼む。やわらかく、きれいですごくいい水。

[AQ!]
 2頁にわたる水のリストから、Benasal Ed.Limitada。水のクセして、エディション・リミテッド!(笑) ベナサルは、バレンシアとタラゴナの中間の山間らしい。
 要素を含んでいながら、清冽な山の汲み水の爽快さを持つ。さすがざんしょ、たいへんに美味い水。
 ワインは、「ミディアムな土地のワインで何か?」。
 カベソ、モナストレル、テンプラニーリョから推挙される。D.O.アリカンテモナストレルにする。
 優れたソムリエール(シガーソムリエとして世界一の栄冠に輝いたこともあるManuela Romeraloその人であろうか)。ハネでトモ洗いしてからテイスティング。04Estrechoは、モナの体温と、品格のある滑らかさを両立させた逸品。このワインは後日、L'escaletaでも口頭の「お勧め」中に出てきた。レストラン使いとして重宝されているのかも。
 (追記:この後、マヌエラ・ロメラーロは2009 Premio Nacional de Gastronomiaを授かった)

 話は一足先に、まとめ編になってしまうが…。
 一皿食べ二皿いただき…するうちに、唖然、呆然、度肝を抜かれた。凄い! 何でこんな所に、こんな世界トップクラスの…。
 「これってマヂすか?」と、何度か二人で目をシパシパしていた気がする。
 Lo Mejor de la Gastronomia 7.5点ミシュラン1つ星の美術館内レストラン、ふふ~んそうですか…と呑気な心持ちで訪れたのだが、意表を突かれたという意味では、空前かも。
 厳しく美しく軽く深い料理。
 素材やパーツ・技術は複雑、で、一皿上の意志や思想は鮮やかでシンプル。それで、食べると、美味しい。…これは現代料理のメルクマールであろう。
 ポストレスの塩の一粒にまで目が光っているような、精度
 このコースは「すぐまたもう一度食べてもいい」と思う、とへべ。ベラサテギのデグスタシオンの、コースの組み方をもっと巧みにしたような感じ。
 アセゾネが、カタランよりバスクに近く感じる。綺麗でラクで少しフェミニンな所もある塩。この店の特性かバレンシアの特性か?
 (後日談:色々回った結果は、どうも此処のシェフの特性のような気がした。他のバレンシア体験の平均値は、バスクより男っぽい塩で、カタルーニャに近い印象であった)

[へべ]
●アミューズ前
 バナナポテトのチップス(イモがすごく美味)

●アミューズ
 ギサンテスハム(めちゃめちゃ旨い!青豆のみずみずしい甘み)、赤い玉(トマトのジュレのアルギン酸ボール仕立て?)に緑ハーブ、パルメザン薄パリパリにチーズのクリーム

[AQ!]
 ギサンテス・ベーコン・葱の一口版。大好きな料理だが、一口すれば、只者でないことが知れる。豆の具合良さに対するベーコン・葱の味調整が、玄妙なほどだ。

●Tartufo de foie con polvo de maiz tostado
 一口大のきわめて滑らかなフォアグラチョコレートコーティング、マイスの粉と粒を少し。マイスたちはセコ。エンドウの蔓先を一筋クルッと添える。可愛い。
 構成パーツ毎には既出な組立てだが、グッと考えを入れて組まれていて、とても美味しい。後にも出てくるが、エンドウのミクロな青臭さのアクサンが気持ちよい。

[へべ]
 フォアグラチョコトリュフ仕立て、トウモロコシ(粒と粉)とエンドウ豆の緑添え
  お気に入りらしくよく使っている、みずみずしい豆の若芽が、どこでもとてもよく効いている。手のこんだ宝石みたいなお菓子みたいな技巧派料理になってもおかしくないチョコフォアグラが、トウモロコシと出会うとあら不思議、メキシコの大地に足がついて、ジャックの豆の木が生えてきた!…的なことを妄想しながら踊りながら食べる。

●Berberechos, navajas, gamba de Denia con jugo yodado y nube de horchata
 白いメレンゲ(オルチャータ風味のアホブランコ!)をのせた海の幸、海老ムールアルメハ(の茎ぽいとこ)、海のジュ海老卵も効いている、と緑ハーブ添え

[AQ!]
 ヨデのフーゴのジュレにポツポツとマリスコスを配した魚介の冷前菜。アモンドオルチャタ(!)のヌーベ。
 ギャフン! あまりの美味さに開いた口が全てを食べてしまう(笑)。
 冷たいオルチャタと食すというアイディアも秀逸だが、少し分析的に味わえば、魚介類の下仕事の抜かりなさ、そのレベルの高さに気付かされ、ビビる。
 ベルベレチョ・アルメハ(と思ったが、品書を見直すとnavajasかな、短マテ貝系)の具合には結構な江戸前の鮨屋が思い浮かんでくるほど。
 デニアのガンバ、…は、この後キケのとこで現地Deniaの究極や至高に出会うことになるが(^^;)、此処で使われていたやや小ぶりなガンバでも、「世界一と評判の」海老であることに、大きく頷けた。甘海老と車海老の良いとこ取りして純度を高めたような…、そんなタイプの海老。

●Fideua de erizos de mar y longueirones
 文句無くウマイ、旨い、美味い!のに驚くのは、ヒョッとしてこの雲丹フィデアであるやも知れない。
 兎に角、この手のフィデアとか雲丹っつうもんは、ウマいはウマいものなので、大雑把にしても何とかなるものである反面、夾雑成分が入りやすく澄んだ味になりにくい印象がある、…のだが、このクリーンさはどうだ。
 生雲丹のエロっぽさを保つギリギリまで加熱された雲丹
 フィデアの口の中でのキックが気持ちよい(正直、フィデアとはこういうタッチになるものなのか!というのは知らなかった)。パスタの快楽を表わす弾力を僅かに残してスープを吸わせている。
 コクがあってしつこさは全く無い。上品なアセゾネ。
 中に烏賊のような食感…と思ったが、longueironesとあるからマテ貝の類か。

[へべ]
 ウニのフィデワ、ねぎ白チーズ添え、イカすみ
 これまでで一番うまいフィデワ(食感、味の含ませかた、からめかた、どれも絶品!)に、そのポテンシャルを大幅に見直す。
 白チーズに乗せた、ネギのクルクルが可愛い。

●Tuberculos con castanas y jugo de ceps
 冬のキノコ、卓上でスープをかけて
 スペインのキノコ料理の豊かさを再認識する。

[AQ!]
 茸・根菜・栗は、サービスによる卓上スープ注ぎ型。いい香り…ほんとにいい香り、ウットリ。
 あまり言われないことだが、アルタコシーナの美点は茸と豆や!
 スペインの茸はほんとにヴァリエがあって旨い。使いこなしも手馴れていて洒落ている。伝統的にも、フランスではどうしても付け合せみたいな形が多いのに対し、一品料理として発展しているから優秀…とかあるのかなぁ? わかんない。まぁフランスでも、レジスみたいな人になると上手いしね~(食べながら、レジスの“茸のコンソメ”を思い出していたのでした)。
 黒トリュフも、量的には知れてるが、必要十分に香って悩殺的。オイルの使いこなしが巧みなのかな。

●Rodaballo con calabaza, zanahoria y naranja
 鰈は、モダンスパニッシュキュイソン。浅く、虹の輝き。表面の斑まで見えてるのが珍しい感じ。
 皿上の取り合わせ(↓)の良い料理。

[へべ]
 カレイ(皮目ポチポチつき)、にんじんピュレ・生とハーブ芽・かぼちゃソース、ぶどう状の赤く甘いもの添え

●Arroz meloso de cierva y verduras de invierno
 アロスメロッソ、鹿と緑アスパラ、野菜キノコ入り、マメ緑芽添え
 ものすごくうまい! 香りがいい!
 コメ料理に野菜が香りたつ。

[AQ!]
 〆は鹿ゴハン、メロッソ
 ウヒョー! カタルーニャで食ってたらアロスワールドのことはわかりまへんな、というぐらい、アロスへの気合と精度は高いレベル。野菜(!)は見立てクスクス的発想のものも(根菜やカリフラワー)。鹿本体も抜け目無く(^^;)ウマイ。
 (実際、バレンシアのアロスのレベル高さには驚愕した。まぁ所詮ワシら旅行者が何食も出来る訳ではなし、客観的でない話半分のものとして聞いていただきたいが、2008-9バレンシア旅行で食べた「一番イケてない」米料理で、これまでマドリッド・バスク・カタルーニャで食べた「一番イケてる」米料理と、大体同レベル、とか、そんな感じなのである。ヽ(^~^;)ノ  此処スクルサルやエル・ポブレの米料理となると、「想像の及ばない」高みのものであった)

[へべ]
●アロエベラとメロンとグリーンティーのハーモニー
 白い固形、冷酸添え、緑葉、シロップ

[AQ!]
 固体のカケラは、液体窒素芸か。
 この皿の見た目は、ちょっと、Jordi Rocaのクロマティズモ・シリーズを思わせるような感じ。

 ところで、これは(間抜けなことに)後日談…、帰国してから気がついたのだけど、、、
 このLa SucursalのシェフJavier Andres Salvadorは、昨今のフランス・イタリア・スペイン料理界に激震をもたらしている調理マシン「ガストロバック」の共同開発者なのである(Universidad Politecnica de Valencia、Javier Andres (La Sucursal, Valencia)、Sergio Torres (El Rodat, Javea) による)
 日本でも話題になっているGastrovacだが、その震源地は此処なのであった。タダモノじゃあない、筈である(^^;)。
 さぞやこの日の料理にも活用されていたのだろう(野菜など)、どれとはわからねど(^^;)。このポストレのメロンも活用例かも。

[へべ]
●Sorbete de panna-cotta, torrefactos y emulsion de mantequilla
 チョコ薄パリに白クリーム、グラス

[AQ!]
 幾つかの温度帯とそこからの溶け出し方が計算されたポストレ。

 Museo併設レストランというとグッゲンハイム・ビルバオが話題だが、こちらも同じように騒がれてしかるべきと思う。美術館自体の押し出しはとても敵わないが(笑)、レストラン内装なら、こちらの出来の方がクールで品格があるし。
 完成度の高いムニュで、後から振り返ってオーソドックスだったな…とさえ思えるのは、まとまりの良さゆえであろう。
 街の中での位置・サービスも含め、都会的な、クールでアートな店という感触はその通りだが、それを超える精神の体温が感じられる一軒。

[へべ]
 なんとここに伏兵あり!
 バレンシア・ツアーのしょっぱなから当家的には“踊りまくり”のハート撃ち抜き、世界でも両手の(ひょっとして片手かも)指に入る好きな料理に出会ってしまう。
 これだから旅は、やめられない
 皿の上で、やりたいことがクリアにわかっていて、それがスパーンと伝わってくる。
 アイテム数を絞り込んだ一見シンプルな組立ては、ダテでもケチでもミニマリスムでもなく、「やりたいこと」のための最適化。
 それが快くて、爽快で、すごくおいしい。
 現代テクニックが、正しく「目的のための手段」として使われているある種の痛快さが、ここにある。
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  7 Portes シエテ・ポルテス
  
Passeig d'Isabel II, 14 08003 Barcelona 93 319 30 33 (FAX 93 319 30 46)


・
 
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  Sidreria Submarino  シドレリア・サブマリノ
  
Calle de Leopoldo Alas Clarín, 2 33540 Arriondas, España +34 985 84 00 75

・ アリオンダス市内のシドレリア
2011年 5月 

 +Sidra Natural M.Zapatero

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  Tamboril タンボリル
  
Pescaderia 2, DONOSTIA (San Sebastian) (943)423507
月・火昼休 4,11月に休暇あり

・  

 
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  El Timonel エル・ティモネル
  
C/ Felix Pizcueta, 13 46004 VALENCIA Tel. 96 352 63 00 Fax: 96 351 17 32 www.eltimonel.com

・
2009年 1月 

 *ポテトチップ
 *Parrillada Verduras
 *Paella Valenciana
 *Naranjas a la Reina
 *Tulipa Esp. Helado
 +05 Vina Salceda CR

[↓メモ版:工事中]

[AQ!]
 Matentada, Palace Focelは正月休みのようだ。
 エル・ティモネルは北駅から3分ほど、すぐだ。典型的な古いリストランテ、といった所。いなてー。
 こちらも正月とあってか、結構広い店内に、ワシら入れて4卓ほどぽっきり。21:40入りのボクらが最後のお客に。
 オヤジの抜栓はイイカゲン、テイスティングyも無しでガバガバ注ぐ。リストにはウニコ65(700euro)も有り升。同じ様にガバガバと注ぐのだろうか(笑)。それにしても700とは、高くなったものだ。

 焼野菜とバレンシア風パエリヤ。パエリヤは鍋サイズゆえ、「2人様から」。
 焼野菜は、ウノかドスか聞かれてウノにしたが、それでも山盛り(^^;;)。こちらの焼野菜では、ズッキーニとシャンピニオンドパリが、極めて美味、ベビーコーンも。
 それにしても、焼野菜がフツーにメニューにあって、フツーに旨い…という文化は素晴しい。塩・胡椒・油・バルサミコ。「無し」でもイケル程度に味はついている。
 バレンシア風は、兎と鶏。どうも、Arrozは「山の幸」の方に軍配が上がるような気がする。オネーサンが炊き上がりを見せに来た後、取り分け。2人だと、かなりタップリ。4人だと、皿に別にもう一皿料理が食える…って感じ。
 予想以上にメロッソに近い仕上げで、スープ味は、しつこくない。食いやすく、美味い。
 東京を思い出すと、児玉巨匠のに似てるか?と思った。どうもやはり、日本の一般のパエリヤはバルセロナ辺りの浜辺の観光パエリヤを持ってきてんじゃないかなあ?…という疑いは濃い。
 白い大豆と、緑の平べったい鞘豆入りで(昼に中央市場で一応チェックはしたのだが、名前はすぐには覚えられない(^^;;))、このお豆さんたちは、絶品。
 白豆の粉っぽさのない滑らかな質感、緑豆から上品に湧き出すフレーバー。ほんとにスペインは、茸と豆の国だ(^^;)。
 肉たちは、割りとダシがら(^^;)。

 チューリップアイス=2色+クリーム
 レーニャ・ナランハ、苺のシロップ漬
 英・独・仏・西、…だっけかな、で、1冊になった品書き。
 ワインリストは、オススメに「R」マークが付いている、というか、赤ワインでは頼んだコレにだけ、付いている。
 水は青いガラス瓶のもの、なかなか良い。
 勘定書を、最初、間違って持ってきた。さすがに、40ユーロ以下…ということはない(爆)。
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  Uvedoble  ウベドブレ
  
Uvedoble está en calle Císter, 15. En el centro histórico de Málaga, España  95 124 84 78 uvedobletaberna.com

・ マラガのバル
Uvedoble 2015年 5月 

 *Croquetas caseras de jamón ibérico
 *Ajo blanco

[AQ!]
 アンダルシア最終夜、2軒目のバル。
 22時半、この店はかなりの嵐が吹き過ぎたところのようで、おにーちゃんはちょっとクタビレ気味(^^;)。
 そう言えば今回、素直なアホブランコは食ってねーな…でソレ、そしてクロケタ。
 料理はちゃんとしてる。
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  Zuberoa スベロア
  
barrio Iturriotz 8, OIARTZUN (Oyarzun) (943)491228 Fax:(943)492679 www.zuberoa.com
日・水休 新年・春・秋に休暇あり
料理長: Hilario Arbelaitz (1951-)
・  
  ここんちのFAX(943)492679は、すぐに電話と間違えて人が出てしまう~(^^;)。予約は zuberoa@zuberoa.com のメールが簡単かも~。 (2003)

ZUBE1 [↓メモ版:工事中]
2003年 8月 ☆

 *茶色いペースト(レバー?豆?)の上に緑のクレーム(ブロッコリ?)、フォアグラのフラン?のようなもの
 *Esparragos verdes asodos
  アスパラ焼
 *Gazpacho de tomate y albahaca
  ガスパチョ
 *Carrilleras de ternera quisadas
  仔牛の顎のシチュー
 *Bacalao confitado con caldo
  バカラオ、ねぎ入りゼラチンスープ、野菜
 *Pastel de avellana
  ヘーゼルナッツクレームのタルト、ヨーグルトアイス、ベリーの山柑橘皮添え
 *Tarta fina de manzana
  アップルパイ、林檎アイス
 +65Unico / Vega Sicilia

[AQ!]
 スベロアの夜は素晴らしいものだった。
 …そういえば、と、いきなり脱線するが、スベロアにFAXを出そうとすると、人が出ちゃうんだよな~。「スベロア、スベロア!」って言うんだよ。FAX番号だっつうに。どうしよかと思ったが、同一文面をe-mailで出しといたら、しばらくして返事が来たものだった。
 …そういえば、と、もう一度脱線するとドノスティアの周辺の一線級レストランの休業コードは、大概、「Domingo noches y lunes」であって、月曜の過ごし方が難しいのである。まあ、市内の『Urepel』『P.F』という2軒が無名ながらミシュランの1マカロンを得ていて月曜営業で、ここいら辺かなぁと思っていた。のだが、ある日ボヤッとZuberoaのサイトを眺めていると「Domingo y Miercoles」の文字が目をかすった。確かに、日水休…と書いてあるようだ。アレっと思い、手元にあるミシュラン・エスパーニャ2001を開けると、ミシュランには、日夜・月休とある。これはもしや、最近になって営業コードを変えたのか?…それならラッキー!と月曜の予約を入れたのである。
 Zuberoaは、行こうかどうしようか迷っていた一軒なのだが、月曜にやっているなら願ってもないこと。…という訳で、Oiartzunを訪問することになったワシらだが、後で思うと、色々な意味で幸運であった。行けて良かった。

 Oiartzunの町の規模はよくわからないが、海辺のDonostiaからautopistaを走って、だいぶ“山々として”きた土地で、この町内に3つのミシュランマカロンを持つ。勿論そのうち2つがZuberoaの物。
 Zuberoaは落ち着いた一軒家で、ブエナスノーチェスと入って突き当たりにサルがあり、その前を右手に曲がる廊下を進むと、テラス席が用意されている。
 廊下の曲がり端でAlbeleitzシェフと握手。“シェフ”らしい太った巨体。
 オープンエアのテラス席は、テラスと言ってもかなりの広さと適度な豪華さをもった造りで、そこだけで30席以上あるだろう。非常に長く張りだした軒の下には、室外ではあるが、壁には画が掛かり、照明セットが巧く決まり、屋外らしい草花や樹木ゃ生け垣や石積みと併せ、~え~と、要するにとても気持ち良い。
ZUBE2  遠くに望む山の端に、日暮れが徐々に進行する。とっても実戦的テラス作り。
 顔を撫でていく風は「軽井沢みたいね」とへべ。2003年の酷暑のヨーロッパで、スペイン中では最も湿潤と言われるエウスケラの気候を心配していたものの、Donostiaからして、“日本人には”清涼そのもの。ましてOiartzunでは高原のバカンス気分以外の何物でもない。
 この辺りはフランスに比べると、テラス使用可能日数は随分多いだろうから、テラスを作り込んでおくのは得策なのだろう。

 テラスの我々周辺では英・仏語が混じって聞こえる。ツーリスト用の一画という所か。旅行者たちは、後日のアルサックに比べると、随分ノンビリと構えている雰囲気がある。英語で一人で旅行の婦人には、食後になって仏人3人客(男男女)がナンパして合流、堰を切ったように英語で盛り上がっていた(喋り相手がなくてふさいでいたのか?)。
 その反対の卓のスペイン人らしき夫婦は、スペイン人にしては世にも珍しくムッツリと暗く押し黙っている。別れ話でもしにきたか…と思っていると、突然にぎや化した。なんなんだ。
 …と変な奴もいるのだが、全体にはとてもイイ感じの客層で、とくに地元や近郊と覚しき熟年~老年客のおおどかさが良い味を出して、場を支配している。

 さて、メートレスからカルトを受け取る。エウスケラの風習通り、か、ここもサービスの主動部隊は女性である。
 1頁目のコースはガストロノミームニュと名付けられている。2,3頁目にアラカルト。ドノスティア近郊のレストランが世間の耳目を集めているのは、その非常に細かく独創的な技術に依るものが大きいが、その中でZuberoaは、オーソドックスな色合いが強いと聞く。カルトを見ていても、そんな印象がある。今宵はアラカルトかな。
 ガスパチョにアスペルジュ、バカラオに牛、とまずはこの場所で頼む“王道”くさい所を。

 Donostiaですっかりお気に入りになったチャコリで更に涼をとっていると届けられるカルトドヴァンは、“電話帳”である。ずっしりと重い装丁にびっしりと埋まるRiojaの頁は、眺めているだけで興奮を呼ぶ。古酒からスーパーリオハまで素晴らしいリストだ。
 「いやぁ、アレもコレも…」と唸りながら、ついでにRdDもチェック。ギプスコアのすぐ隣のようなリオハに比べれば頁が薄くなるRdDの項目もチェックするのは、実のところ、Unicoの点検をしているようなものだが、さすがにVegaSの部は手厚く並んでいる。
 ん~と…
 「おい、あるよ65!ウニコ。どうしよ~」
 65ウニコはさる理由で探していたvintageなのだが、Zuberoaのリストには見事に載っている。ワシの耳は、グオーンと清水の舞台がせせり上がってくる音を聞いた…。…などと言いながらもこの285euroはボルドーやブルでの暴挙に比すれば、飛び降りやすい舞台である。エイヤとjump!
 おそらく殆ど旅もしていないだろう、恐ろしく状態の良さそうなUnicoは、グラスの中に赤黒い。エッジにようやく橙を浮かべるこのワインは、圧倒的な力と格を示し、陶酔的で、頭の芯を誘惑でつかむ。恐ろしい奴だ!
 テイスティングで「Wao!」とワシの叫びが漏れると、フ・フ・フとサービスのネーチャンは不敵に微笑む。

 その間に静かに空は闇色に変わり、ゴキゲンなアミューズのクレームに続いて料理が進行する。料理は、早い話が、大したこたない…ってか、手堅く安定して、安心して食える物。田舎の、とくに名を馳せたりしないミシュラン1~2つ星で出そうな…なんつうイメージの。
 今晩は、この、ワインと料理のバランスが良かった。更に言えば、この場所と客とサービスと…のバランスが。この夜は素晴らしい物として記憶に残ると重う。たしかに料理には、驚きや感動は、ほとんどカケラほどしかないのだが。
 帰り際、「エシュケリッガシコ、アグール、イクシアルテ」…などかますと、フロアとシェフみんな大喜び。もっと早くから言ってみるんだったか(^^;)。後で調べると、Oiartzun近辺はほんとにバスク圏のど真ん中、最もエウスケラ意識の強い場所の一つであるらしい。

[へべ]
 いい夜でした。私の人生の「テラスで夕食」部門第一位の栄冠に輝くのは、このスベロアかもしれません(さもなければトラマのローベルガード、熾烈な頂上争いになりました)。石のテラス、爽やかな夜気、さんざめくゴキゲンな客席、地域性のほど良く出た料理、最高のワイン…カタコトのバスク語ごあいさつがウケたのも、この店らしい、いい思い出です。
 海外のレストランとは、願わくばEメールかファクスでやり取りしたいと思っています(言語不如意につき)。そんな私たちも、時たま「FAX送ったのに電話回線で人が出ちゃう」「メールで連絡したのに返事の電話がかかってくる」といった災難に見舞われることがあるわけで、そんな「スベロアな」店との出会いもまた一興。かな? (^^;)
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