[Top Page]

[Wine Index]
Wine Diary : |1995年〜 |1997年11月〜 |1998年07月〜 |1999年01月〜 |2000年01月〜 |2000年07月〜 |2001年01月〜 NEW!|

ボタン1999年 7月〜1999年12月のワイン

ボタン1999年12月のワイン

12.29.99   at 鉄板焼 「登喜」
 '97 Pinotage / K.W.V
  穏便。 (AQ!)

☆☆12.28.99   at フランス料理 「馮」
  '88 Echezeaux / DRC
  馮のワインリストはさらに手厚くなっていた。88のジャブレ・シャペル、85のブレ・カズティエ、91のDRC・サンヴィヴァンなどで悩んでいたら、「あ、DRCなら88Echezeauxもありますよ」とトリリン。いきなり簡単に決まる。「これ、蔵出しなんです。サントリーからこっそりオファーが入りまして」。
 凄ぇワインだとしか言い様がない。膨大な果実、膨大な酸、膨大なタンニンに支えられた巨躯から、神秘的なスパイス香が霞み上がってくるという、もうDRCの独壇場である。非常に大きい。凝集。ウットリと陶酔していると、この大きな視線に気がついて我に帰る。当然のように猛烈に力強くて、余りある美味しさながら、本来は相当の時間をかけたい所であり、もっと言えばもう少し待つべきものかもしれない。
 トリリン「ラベル持ってきます? それか、瓶ごと?」。で、瓶ごと抱えて帰ってきた。翌朝匂いでみると、東北地方の漬物のようである。(^_^;) (AQ!)

☆12.25.99   at ワイン・バー 「IZAKAYA VIN」
  '77 Alain Robert Vieux Dose (glass)
'93 Echezeaux / L.Jayer
  渋谷の駅前、ガード下あたりの昔からの風情そのままな居酒屋…風のワインバーに銘酒ゴロゴロ、という変な店。フードの方は昔からの風情そのまま、という感もある。アランロベールの77は「間違って抜いちゃったんで…オトクだと思いますけど」でグラス2000円の御提供。これは「ギョっ!」とするくらい旨かった。泡盲の目が見開かれるように。ソムリエ格の主人、常連(?)に「モンラッシェに炭酸入れたみたいでしょっ」と言って笑っておられた。
 赤の方は、93のメオのNSGが2畑あるんでそれはどうか?と聞いてみたが「ミュルジェこないだ開けたんだけど3時間くらいかかりました…」とのこと、まぁ確かにそうかも。で、「3時間かからない奴は?」という問いに答えて出てきたのが、ルシアンの93エシュゾー。御主人の薦めでデカンタ。さすがに丸く香気吹き抜け、ジーンとくる旨さ。「腰痛のルシアン、最後のヴィンテージじゃないかな。ルシアンの畑、今はルジェんとこ? この年も実際は腰が痛くてアンリが造って…」とかそんな話を伺う。ルシアンのはちょっと金色の入った気取ったラベルで、酒もなかなか美しい。ちょっと最初のうち、土台の部分にプラモデルの部品のような(?)匂いがあるのが惜しい。 (AQ!)

☆12.23.99   at HOME (from 「小田急ハルク」)
 '96 Chambolle-Musigny les Fuees / C.Perrot-Minot
  活力!果実とスパイスとタンニンが奔流のように押し寄せる一口目。非常に優れたこのブルゴーニュを特徴づけるのは活気かなぁ。酸の風が心地よく吹き抜け、甘味もかなり上がってきて、旨い。その上で難癖を付けるならば、ちょっと3年にして既にジュクっとしたところが幾分「親切過ぎる」ような感があり、逆にありがたみを遠ざけるような所。どうだろう。
 ところで、コレは「Christophe Perrot-Minot」ラベル。ここん家のChristopheとHenriの使い分けはどうなってるのかな? (AQ!)

☆☆12.19.99   at HOME (from Paris「Les Caves Taillevent」)
 '76 Fixin Clos du Chapitre / Gelin & Molin
  素晴しいワインだ。Fixinの、Gelinの、76の、特徴を存分に表現しているように思える。「おお、これはブラインドでもわかるぜ」と嘘八百を申し述べたくなるほど。納屋っぽくスエまくる独特の香気が乱舞し、寝起きのタンニンが暴れる。幾度も襲いくるタンニンの荒波(76だし)を飲み込む巨大な貫祿ある甘味。こんなにも、優美でないのに色っぽい、のがちょっと不思議。23年になりよく熟しているが、年寄りの嗄れた所が殆ど無い。恐ろしく状態がよろしい。
 これを買った日のCaves Tailleventは、結構年配のボスっぽいオジサンが店番。「すいません、えと、まず、GelinのFixinでしょ…」「おお、フィクサンっ!」と、何故かコレ買ったのが喜ばれていた(後のDRCとかは無反応だったけど(^_^;))。オジサン、機嫌が良くなって、裏に回ってゴソゴソした後、グラスを一杯出し、「What's this?」ときた。あんれま、ブラインドかい、と試してみると、なかなか旨い。「ええ?フランスのSyrahかな…わからないよー」と言うと、「おお、そうだそうだ、グルナッシュも入ってるがな」とかで結構、喜んで貰えた(正解は、95のRousillonのもの…ってわかんないよね)。でそれから、これも飲めあれも、と色々ご馳走になった。 (AQ!)

12.16.99   at HOME (from 「成城石井」)
 '97 Crozes-Hermitage / Domaine Pochon
  成城石井で2000円くらいかしら。辛くて水っぽい…といきなり言うと「贅沢言うんじゃねぇ」と怒られるクラスではあるか。(^_^;) なかなか上手くまとめられている、とも言う。 (AQ!)

12.15.99   at イタリア料理 「カ・アンジェリ」
 '95 Colli Orientali del Friuli Sosso Merlot / L.Felluga
  フリウリのDOC、Colli Orientaliは20タイプの葡萄品種があり…、ってやっぱ、イタリアは覚えようとすると頭が痛い。(^_^;) まそういうわけでメルロ。これも食事の相伴には相性良く、旨い。少しだけホットで、しがんだようなプラムの香り、で、とくにボルドーと良く似た一面があるようだ。 (AQ!)

12.12.99   at フランス料理 「アンドラ」
 '95 Madiran / Domaine Bouscasse
  おお、まだお店で5000円で飲めるのかぁ、嬉しいなぁ。の、ブリュモンさん。スタイルのあるバランスの取れた旨い酒。 (AQ!)

☆12.11.99   at フランス料理 「オ・コション・ローズ」
 '97 Hermitage Cuvee des Miaux / Ferraton
  黒胡椒のスパイシーさをガジガジのタンニンがすぐに追っかけてくる「若き大物」とのファーストコンタクトだが、(甘くないのに)甘やかさがあって楽しめる。時間と温度の反応は速く、まもなく表土に春が来た。快いカシス。育ちの良さと頑強さ。胴回りの脂っ気がもう一つ細い気がするが、数年置くと変るかも。代替わりした若い造り手の蔵の、古典的な造りと言う。 (AQ!)

12.08.99   at 焼肉 「焼肉工房」
 '97 Croze Hermitage/ A.Chatelet
  いつもの焼肉屋の3500円ワインだが、ネゴシアンが変った。上手く造っているが、ボディんとこでちょっと水っぽさが馬脚っぽいかな。 (AQ!)

12.05.99   at フランス料理 「シェ・ヌー」
 '95 Gevrey-Chambertin / A.Rousseau
  過不足なく、赤いベリーと甘さ。村名、と、即座に知れるような造りではある。ちょっとテラテラしている。 (AQ!)

☆12.04.99   at 作並温泉の旅館の部屋
  '94 Jose de Sousa Mayer / J.M.Fonseca
  作並温泉の部屋にて、変ったもんを飲んだ。(^_^;)
 仙台ダイエーの裏手に、街角の煙草屋のようなたたずまいの小さな酒屋があって、おばーさんが座ってたりしたのだが、よく見ると妙に気合いが入っていて93ムートンの横に小さく「79.82.83.85.88…ありますので声をかけて下さい」とか書いてあったりするのだ。ドイツ白も多いな、とフト見ると、シューベルトだし。そこにあった、J.M.フォンセカの、ポートじゃない普通の赤ワイン。素焼きの瓶を使う伝統的醸造法という。
 これは美味しく、格もそこそこ感じさせる優れたワインで、強いていうとボルドータイプの味ということになろうか。青臭さはなく気前よく熟成した感じ。たしか3500円くらい。料理との相性も良さそうで、「ワイン仕入れに苦戦してるレストランが買えばいいのにな」と何となく思ったり。 (AQ!)
ボタン1999年11月のワイン

☆11.28.99   at HOME (from 「小田急ハルク」、南アより手持)
  '97 Macon-Pierreclos le Chavigne / G.Heynen
'95 Rubicon / Meerlust
'90 Cahors / Chateau de Chambert
  おさる氏の南アフリカ-ジンバブエ紀行報告会。勿論、片手に南アワインぶら下げて。10本ほど南アフリカから担いできたらしい。偉いな。
 Vergetのギュファンエナンのマコンは、ひたすらに、ひたむきなワイン。狂ったようなパイナップル・桃・甘橘・煮バナナの乱舞と苦いような下支えの岩のミネラル。力が入っているが健気でもある。変な表現になるが、カリフォルニアあたりのシャルドネをフランスにもってきて仕込んだような気分がある。これを書いている11/30現在、瓶にわずかに残った滴の香りを嗅ぐと驚くほど偉そうな陶酔感を残している。小田急ハルクで4000円台だっけ。
 Meerlustは98年1月の「ヴィノテーク」の南ア特集(これのコピーを行く前におさる氏にプレゼント。ちょっとくらいは役にたったようだ)にも出てくる蔵で、ミエリストと振ってあるのはオランダ読みっぽいのかなぁ。ルビコンは銘酒のようだが、おさる氏によると「そうは言っても現地では2000円」とのこと。カベルネ2/3で残りがメルロ・フランという、完璧にボルドータイプセパージュの上質なワイン。穏やかだがとても手応えのある出来。上流階級の少年。わざとらしい強さが無い所がむしろ育ちの良さを感じさせている。青臭さは無いので今飲んでも飲みやすい。少し置いといてもいいのかな。
 Cahorsは飲み足りなくて開けた成城石井のえーと2000円くらいだっけな、のワイン。カオールらしい臭みの強さよりも、良く取られたバランスを強調する酒のようだが、いかんせん、ミエリストの後では、薄い薄い。(^_^;) しょうがないですね。おとなしく見えて、実は濃度タップリのMeerlust、というのが逆にわかってくる。 (AQ!)

11.27.99   at イタリア料理 「マリーエ」
 '93 Amarone / Boscaini
  気のいいアマローネ。勿論アマローネらしいんだが、結構、フルーティでもある。不思議に新鮮っぽい果実。抜栓した途端からバランスがとれている。食事との相性が良く、食べながら飲んでいると、ギガルのコートロティみたいな雰囲気を醸す。ドライでなく粉っぽくもなく、トロトロの手前、スヌスヌとした感じ。良い子だね、コレ。 (AQ!)

☆11.24.99   at フランス料理 「ブラッスリー・パラディ」
 '96 Vosne-Romanee Clos des Reas / M.Gros
  コルクからチャーミングな香り。その期待の通り、ウットリするような、まごうことなきVosne-Romaneeの香気が魅力的。すっと胴回りはくびれて、腰から下はガッシリ、かなりミネラルっぽい。以前に飲んだクロドレアより全然良い印象。それは果実味が上空を覆っているからだろう。フルーティーさとミネラルの対比で立体的に飲める、まだ早目かもしれないが、このワインについてはウチ好みの飲み頃ではないかと思う。つい、パラディのマスターに「ご主人が抜くと何でも旨いですね。ゴッドハンド!」とか言ってしまった。95までJeanのラベルで、96からMichel…だとか。 (AQ!)

☆☆11.20.99   at フランス料理 「アシェット」
  '90 Clos de la Roche VV / Ponsot
  その真摯な姿に頭が下がるワインにして、陶酔的。まっ正直にして深遠、かつ妖艶。これまでのポンソ体験と比べて、桁違いである。これがポンソの本領かっ!ゴメン、今まで知らなくて。舌に乗せたときの柔らかく深い構造は、未知のもの。葡萄の一生のホログラムが浮かび上がる。
 飲み時として、とても好きだと思ったが、まだ黒いほどに真っ赤であり、客観的には待つ手も十分あるだろう。 (AQ!)

11.19.99   at イタリア料理 「カピトリーノ」
 '95 Campofiorin / Masi
  何というのか、勝手知ったる感じで、イタリア料理の相の手として何ら問題ない。 (AQ!)

11.**.99   at HOME (from 「成城石井」)
 '95 Fixin les Petits Crais / Huguenot
  3000円ちょい。ハイトーンな酸と幾分嘘臭いタンニン。そこそこバランスはとれているようにも思えるのだが、美味しさに繋がりにくい。 (AQ!)

11.13.99   at イタリア料理 「クチーナ・ヒラタ」
 '96 Marchesante Merlot / Maculan
  ミルキー。ぽよ〜んと甘いミルクがたっぷり。その他の要素は均整よく小じんまりとバランスする。しょっぱなは緊張感が残っていくらかスパイシー、その辺りの方がワインとしてはスリルあるかも。(開いて来ては)普通の大人に育った。 (AQ!)

☆11.07.99   at フランス料理 「ラーモニー・ド・ラ・ルミエール」
 '96 Gevrey-Chambertin / C.Dugat
  ウホホーイ。デュガ様である。やはり「我々は何とデュガが好きであることよ」と再確認するばかりであった。トロトロと泣き笑ってしまうように感情的にさせる。グランクリュの世界は別格であるが、この村名というのもまた絶妙のバランスを持つと思う(それにしても大概のとこのグランクリュより立派だが)。 (AQ!)

☆11.05.99   at フランス料理 「ル・ジャルダン・グルマン」
  '97 Morey St.Denis la Riotte / H.Perrot-Minot
  ピチピチ・ハシハシと活性高く、濃度ある旨さがバラバラに押し寄せてくる。さすがに飲み時としては少し早いか。イマドキのしっかりした構成感に、熟成に伴う内実が備わると、ずっと良いだろう。ウチの冷蔵庫に眠るペロミノにも期待。
 この店は広島市。料理には正直、感動した。 (AQ!)
ボタン1999年10月のワイン

☆10.10.99   at ホテルの部屋 (from 香港中環「Watson's Wine Cellar」)
  '97-bottling Show Muscat Seppelt D.P.63 Rutherglen / Chambers Rosewood
  こってりとしたレーズン。 (へべ)
 ハーフボトル。奇麗に熟成した黒茶、または蜜を感じる青茶の香り…と言ったら馬鹿? 昼間中、お茶のテイスティングしてたからなぁ。(^_^;) (AQ!)

☆10.09.99   at ホテルの部屋 (from 香港中環「Watson's Wine Cellar」)
  '96 Golden Semillon Nuriootpa Barossa Valley / Elderton
  甘橘のマーマレード、煮しめて。 (へべ)
 ハーフボトル。フルーツリッチ、リンゴ中心にメロン・梨。(AQ!)

☆10.02.99   at HOME (from 成城「笹屋」)
  '95 Chardonnay Napa Valley / Far Niente
  ナパのシャルドネ。中肉中背(しいていうとシャサーニュっぽいか?)で、変な脹らみ甘味や強さや樽みが無く、シャルドネの特性を素直に表現しているようで好感がもてる。かなり格の高さを印象づける飲み口をもっていて、上級感に溢れるが、値段も8000円と「かなりいいお値段」感に溢れるか。ナパだと思うとね。 (AQ!)
ボタン1999年 9月のワイン

☆09.30.99   at ワイン・バー 「わいん亭」
 '84 Pommard les Fremiers / Leroy
  まだしっかりと飲める、さすがにルロワ。という上でいうと、相当にお茶目な酒である。様々な香りのヒップホップ。すなわち、大きな土・湿った枯葉(腐葉土?)・外傷用薬品類(トクホン、ヨーチンなど)… (AQ!)

☆☆09.26.99   at HOME (from Paris「Les Caves Taillevent」)
 '83 Chateauneuf-du-Pape / Beaucastel
  うおおっ、うまいっ!これは滅茶苦茶にうまい。5月にパリのカーヴタイユヴァンから担いで帰ったもので600FF。とても素直な成長を見てとれるコルクをかぐと、一流のブルゴーニュのようなスエていながら品格の高い香りが背筋にゾクゾクとクる。濃いが煩すぎない凝縮感、熟成と華麗な果実のバランス。ボトル中程に進むほど、幾らでもスケール感が増してくる。このクラスのものの15年くらい、というのはあまり飲んでいなかったが、すんばらしく好きざんす。 (AQ!)

☆☆09.20.99   at フランス料理 「ガーデン」
  '90 Bonnes-Mares / C.G.d.Vogue
  一貫して感じる、格の高いトーン。ただものではない。ソムリエの常安氏の表現は「深窓の令嬢」で、まさに同感するものである。9年にして、未だ社交界デビュー前を感じる。清楚であるが、並々ならぬ複雑な香りの素質を持ち、それらを振りまきはしないものの、もう十分に匂わせている。異様にキメの細かいテクスチャ、微細なヒダが何重にも何重にも…。目覚めもとてもゆっくり。やっとこれから、と思える酒、常安氏も「10年行けますよね、コレ」と言いながら「コレはですね、7ケース持ってたんですけどねぇ、あともう、5,6本かしら…」と。…。しょうがないよね、90のヴォゲをリストにみつけちゃった客は。(^_^;; (AQ!)

09.19.99   at イタリア料理 「マリーエ」
 '97 Rosso Piceno
  樽香の回りにバニラがあり、うっかりすると蜜を感じるような側面を持つ。ジワジワと味わっていると、サンジョベーゼらしさが支配的に。小林さんのチョイスらしく、不思議に9月気分の残暑見舞のキレ。 (AQ!)

09.15.99   at HOME (from 恵比寿「Party」)
 '95 Prieure de St-Jean de Bebian Coteaux du Languedoc
  あーあ、開けちゃった、95のコレ。しばらく持っていても面白いと思っていたのだが。3000円という値段の気楽さからは遠い酒である。濃く奇麗で素質豊か。今はとても素直な飲み口。 (AQ!)

☆09.12.99   at フランス料理 「アンフォール」
 '90 Vosne-Romanee les Brulees / Camille Giroud
  小さなネゴシアンだそうだ。かなり梅酢が出ている、実直そうで、良い意味の素朴なワイン。農家の縁側だが良く見ると整理整頓が行き届いている、そんなところに品の良い爺さんが座っていて、通される、ってな感じ。若やいだ印象は無いが、1時間ほども飲んでいると、クゥーっと奥行きが広がり、表層に感じられていたタンニンが奇麗な闇を形成する。本格的な味わいに近づく。 (AQ!)

☆☆09.04.99   at フランス料理 「ボ***」
  '85 Meursault Clos de la Barre / C.Lafon
'90 Chateauneuf-du-Pape / Rayas
'90 Tokay Pinot Gris Clos Jebsal V.T. / Humbrecht
  ラフォンは勿論ラフォンであって、85にしたからと言って昨日の90ラモネの緊張感から逃げられると思ったら大間違いであった。そうか。それにしても未だに強烈。大理石を高圧噴水で砕いたかのようにミネラリー。ドミニクもクロドラバールを、最もミネラルが強い、と言うそうな。享楽性よりも意思の強さのムルソー。
 90のラヤスはお化けである。この怪物ワインに再会を果たすことが出来た。このクレージーな飲み物は、ワインについてあまり知らない人に飲ませたら、「この飲み物がワインである」、という判定すら貰えないのではないか、そう思われるほどの驚異的凝集を誇る無茶な腕力の底無し沼。
 ここでK田さんの必殺の追加はHumbrecht。うわー、旨ぇっ。ビシバシと要素が刺さってくるように美味なのに、完璧なバランスは一糸の乱れもなし。
 [付記] そうだ、隣からのおすそ分けで、Ch.Lafite-Rothschildの62と75が一杯ずつ回ってきた。ありがたや。この75がクレージー。陶然、クラクラと倒れ込んだまま意識がなくなり…そうな酒。ボルドーとゆー奴も、これがあるからなぁ。まったく。 (AQ!)

☆☆09.03.99   at フランス料理 「ボ***」
  '90 Batard Montrachet / Ramonet
'88 Clos St.-Denis / Dujac
'75 Port / Graham
  K田夫妻(何から何までありがとうございました)と4人で。
 とてつもない緊張感をみなぎらせたバタール。悪夢の中の京都のように重奏的に妖しげな香りの回廊。アフターはもろにインフィニティリバーブ(←音楽業界人しか通じねーっつの)。それにしても餅茶で後頭部を殴られるように塊となって押し寄せるエッセンスであって、後5年とか10年といったようなスケール上で語られるべきなのだろう。今でも感動的だが。
 第一次接近からクラっとくるデュジャーク・クロサンドニは、4月にいただいた85クロラロッシュをすぐ思い出した。骨抜きにされるような豊潤で妖艶な酒。色濃いが華やかなベリー。こちらは骨抜きでもワイン自体は骨格がしっかりしていて構成的、トップクラスの芸者はお稽古ごともしっかり修めておる感じ。
 2日かけて飲もうとグラハムのポートを開けまして、幸せな夜は更けて行く。ワシがトップを切ってお眠ちゃんになったと思うので後はへべが書きなさい。(^_^;; (AQ!)
ボタン1999年 8月のワイン

08.30.99   at 焼肉 「焼肉工房」
 '96 Croze Hermitage/ Ogier
  いつものだけど、調子悪かったなぁ。とくにハネ。夏場の置いといた場所が悪かったんだべ。 (AQ!)

☆08.28.99   at フランス料理 「ブラッスリー・パラディ」
 '95 Gevrey-Chambertin / P.Gelin
  むわっとスエていて、不思議に記憶にあるGelinのワインの香りと一致。むわむわむわむわと魅力的で、とても容易く気楽に「旨ぇ」という言葉が口から出る。気のいい村娘。多分、飲み頃感がバッチリなのだろう。今が魅惑の頂点かも。パラディのお勧めはそーゆーのが多い。 (AQ!)

08.22.99   at フランス料理 「オー・ミラドー」
 '93 Morey St.-Denis les Mont Luisants / Pernin-Rossin
  ある程度の格は間違いなく感じさせるが、全体にはバラバラな印象が大きく、あちこちでボタンがかけ違っているような飲み口。安心して楽しむにはちょっと不安定であった。なかなか良い鼻はあるのだが。 (AQ!)

☆08.03.99   at ワイン・バー 「わいん亭」
  NV L.Roederer
'86 Chassagne Montrachet / Morey
'90 Cote de Nuits-Villages / Jayer-Gilles
'82 Bollinger R.D.
'86 Ch.Rieussec
  すっかり成熟してシェリー的側面をふりまくモレ。細かく見ると、バター臭さを残す上半身がまだ豊かで、下半身は壮年の筋肉の締まり。ジャイエジルはいつものことながら1.2階級特進。しっかりしたボディの上で梅酢が展開していく。90年のこのドメーヌは89年より少し酸が目立つ? 表情はジワジワだがかなり変わる。(前にも似たようなことを書いたが)全く個人的には、どうも、89年の方が簡単に旨く飲めるような気もする。RDは気が遠くなるように旨い。泡はわからなくて(ブラインドで)「これなーに?」と聞かれて「85のドンペリ…」と答えたワシを責めてはいけない(^_^;;。とてもフレッシュ感があります。リューセックにウットリしてまことに楽しい会でした。みんなちゃんと帰れたのかな…。 (AQ!)

ボタンちょっと変えました。
 このワイン日記、今までは、何とはなしの評価として顔マークを、

☆☆…驚愕、そして感動。
☆…感動的に旨い。
…それ以外。

くらいの感じで使ってましたんですが、何となく、もう少しメデタイ方が良いような気分になってきたんで、この1999年7月以降は、

☆☆…感動、と、それ以上。
☆…旨い。美味しい。
…普通、と、何らかの理由で旨くない、と、それ以下。

みたいな感じで、ニコニコ河豚…じゃなかったニコニコAQ!を増やそうかな、と思います。(^o^)

ボタン1999年 7月のワイン

07.30.99   at Wine Bar 「エスペランス」
 '79 Aloxe-Corton / Doudet-Naudin
  ブラインドで出ました。(^_^;) 色が濃いが茶色感も。控え目ながらよいノーズ。酸がたち、苦味もある。ボディは普通にあり果実も感じるが、引き際に老けたのか弱ったのか、クワニャニャとなった所がある。というわけで、頭の字引になかなか合わず困った。目をつぶれば92か94のまぁまぁのドメーヌのニュイサンジョルジュの1級くらいか、という飲み口なのだけど、液面を見てしまうと、ちょっとそれは無い、という感じ。解答の提示には「あ、クソっ」と思った。そうか、長命型かぁ。当てるか否かはともかく思い浮かべなきゃいけませんなぁ。ドデノダン、ねー。去年けっこー飲んだので悔しいざんす。美味しかった。 (AQ!)

07.30.99   at イタリア料理 「ダ・ヴィンチ」
 '94 Regrets C.Sauvignon
  おお、久しぶり。メモを振り返ると前回は92年だったようだ。単純に旨く感じる。カベルネはイタリアの方が好きよ、ワシ…(馬鹿みたいだ(^_^;)。 (AQ!)

07.24.99   at 鉄板焼 「登喜」
 '97 Cotes du Rhone / Gramenon
  安心して飲めるグラムノン。あまり突出感は無い。鉄板焼は美味。 (AQ!)

☆07.20.99   at フランス料理 「しらとり」
 '96 Volnay Santenots / F.Mikulski
  ゴトウ酒店が気に入ってるVolnayとのこと。非常に元気の良いパフォーマンスを見せ、一口目から魅力を振り巻く。細めの赤いイメージは、とてもヴォルネらしさを感じさせるが、うーん、魅力の強さが不思議。肉感的というのでもないが力がある。ラベルに描かれた(?)謎の紋様は「カナダのレストランの壁にあったものを気に入ったとかで…当主がラベルに付けた…」とかいう、説明を聞いても、謎である(^_^;)。 (AQ!)

☆07.10.99   at フランス料理 「ブラッスリー・パラディ」
 '95 Morey St.-Denis / Charlopin-Parizot
  構成がしっかりして素晴しく旨かった。うーん、勝手なイメージでいうとローランの縮小形みたいな感じ。最近、評価上昇中というドメーヌ。村名ワインながら「偉さの片鱗」がアチコチに見られる。店で8800円なら多いにケッコウ。 (AQ!)

★ ご意見ご感想ご教示ご冷やかしはこちらへどうぞ ★


AQ![AQ! Ishii Homepage]
|AQ! |Restaurant |☆Wine |Tea |Library |Mail-Novel |Family |Hebe |